運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1958-10-21 第30回国会 衆議院 議院運営委員会図書館運営小委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年十月二十一日(火曜日)     午前十時三十分開議  出席小委員    小委員長 松澤 雄藏君       飯塚 定輔君    佐々木盛雄君       木下  哲君    下平 正一君       山本 幸一君  小委員外出席者         国立国会図書館         参事         (管理部長)  枝吉  勇君         国立国会図書館         参事         (管理部庶務課         長)      酒井  悌君         国立国会図書館         参事         (管理部人事課         長)      松原 直雄君         国立国会図書館         参事         (管理部経理課         長)      大山  寛君         国立国会図書館         調査員         (調査及び立法         考査局調査資料         統計課長)   櫻井保之助君         国立国会図書館         参事         (国立国会図書         館支部上野図書         館長)     山下 平一君     ————————————— 十月二十一日  佐々木盛雄君十月十五日委員辞任につき、委員  長の指名で小委員に補欠選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国立国会図書館運営に関する件      ————◇—————
  2. 松澤雄藏

    松澤委員長 これから図書館運営小委員会を開会いたします。  本日図書館側から御出席を願いました方々は、管理部長枝吉勇君、前管理部長、現在支部上野図書館長山下平一君、庶務課長酒井悌君、前庶務課長、現在調査資料統計課長櫻井保之助君、元庶務課長、現在人事課長松原直雄君、経理課長大山寛君、経理課長補佐小池貞雄君であります。  これより質疑を許します。
  3. 山本幸一

    山本(幸)小委員 速記録をごらんになればわかるけれども、私はこの間の小委員会で、図書館側出資のことについて尋ねておったわけです。私は、図書館出資をしているのは、館長、副館長だけかと聞きましたら、そうだ。その他はどうか、こう言ったら、しておりませんと言われた。大半は出版業者かと尋ねたら、そうです。出資のほかに寄付金があったかと尋ねたら、寄付はありません、こういうあなたの答弁であった。その点は間違いありませんね。
  4. 山下平一

    山下国会図書館参事 その点につきまして、山下答弁が間違っておりましたので、この際訂正させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  5. 松澤雄藏

    松澤委員長 どうぞ。
  6. 山下平一

    山下国会図書館参事 財団法人春秋会を作りますときの基本金出どころでございますが、この前は、山本先生のおっしゃるように申しましたのですが、これは書類の上でそうなっておりますので、事実は、旧春秋会剰余金の中から二百万円をそちらへ移しまして、基本金として、財団法人を作りました。そのことを訂正させていただきたいと思います。
  7. 山本幸一

    山本(幸)小委員 おかしいじゃないか。相当具体的に、出版業者名前から、図書館長は十万円、だれは二十万円と書いているじゃないか。
  8. 山下平一

    山下国会図書館参事 書類の上では、そうなっておるのでございます。
  9. 山本幸一

    山本(幸)小委員 わかっていて、なぜそのことを言わなかったか。
  10. 山下平一

    山下国会図書館参事 これは前日、金森館長もそういうふうに申しておりますということでございますし、また書類の上でそうなっているものを、事実を申し上げるということは、寄付を受けたことになっている人にも迷惑がかかると思いますし、心ならずも申し上げたのでございます。事実違っておりますので、非常に気がとがめまして、近い将来において訂正させていただきたいと思っておったのでございます。この機会訂正させていただきたいと思います。本来ならば、館長が取り消した上で、山下が取り消すべきだと思いますが、館長は、その機会がなかったのでございますので、山下訂正させていただきたいと思います。
  11. 山本幸一

    山本(幸)小委員 そうすると、この書類偽造なんだな。
  12. 山下平一

    山下国会図書館参事 形の上ではそうなっているのでございます。
  13. 山本幸一

    山本(幸)小委員 形でなしに、偽造ではないか。事実出資しておらぬものを、出資したかのごとく作るということは、明らかに偽造だね。
  14. 山下平一

    山下国会図書館参事 偽造と申されますれば、確かにそうかと考えます。
  15. 山本幸一

    山本(幸)小委員 任意団体春秋会の時代、いわゆる旧春秋会、その決算はどうなっているか。
  16. 山下平一

    山下国会図書館参事 お手元に差し上げてありますところに出ておりますので……。
  17. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 私から説明させていただきます。私が管理部長を引き継ぎましたのは、七月末でございまして、それから急遽この決算にかかるように命じまして、八月の中ごろ以降に一応決算が出て参りました。総括表がお手元に差し上げてございますが、先ほど前管理部長が申しました二百万円の出資を除きまして、残高として二百十七万六千百七十二円が残っております。実はこれはその後利子がついておりますから、これよりももう少しふくらんでいるかと思います。このほかに、新春秋会ができました当座、運営の金が全然ございませんので、十万円ほど旧春秋会から貸し付けてございます。これは新春秋会の方の経理にも上っておりますので、お手元に差し上げました資料の二百十七万以外に、なお十万円ある。それに若干の利子が入っているというふうに御了解いただきたいと思います。そのほか、この残余金処理の問題につきましては、一応公認会計士にも相続いたしております最中で、納めるべき税金は納め、また、これでずっと見ますと、二十八年度以降、館の方に機械使用料も払っておりません。これはやはり納めるべきものは納めるという建前から、いろいろな要素を引いて、はっきりした清算をつけたい、こういうふうに考えております。
  18. 山本幸一

    山本(幸)小委員 今、まだ清算はついておりませんね。
  19. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 一応帳簿面で出ましたのが、二百十七万六千でございます。そのほかに十万円の貸付金がございます。しかし、これはまだそっくりそのままになっておりまして、払うべきものは払うというところまで至っておりません。
  20. 山本幸一

    山本(幸)小委員 山下君にもう一ぺん尋ねますが、あなた方は、少くとも国会から任命された役人なんですね。それが出資もしていないのに、出資したかのごとく、そういう架空なものを作っておられるのですが、一体十万円とか、二十万円とか、三十万円とか、その出資をした連中寄付をした連中、そういうものに領収書を出しておりますか。
  21. 山下平一

    山下国会図書館参事 出しております。
  22. 山本幸一

    山本(幸)小委員 そういう仕事をあなたがやったのですか。
  23. 山下平一

    山下国会図書館参事 指示中根前副館長から受けまして、仕事山下がやりました。
  24. 山本幸一

    山本(幸)小委員 館長じゃないんだな。館長会長であり、館長責任者じゃないのか。
  25. 山下平一

    山下国会図書館参事 責任者館長になっておりますが、事実の采配は副館長が振っておりましたので、山下も副館長から指示を受けました。
  26. 山本幸一

    山本(幸)小委員 死んだ者にむちうつなよ。
  27. 下平正一

    下平委員 そういう答弁なら、徹底的に追及するよ。
  28. 山下平一

    山下国会図書館参事 旧春秋会ができますとき、さらに館の力の仕事春秋会にやらせるとき、その当時の副館長が中井さん、その当時の管理部長中根さん、その当時の経理課長が武内さん、これがいずれもなくなっておりまして、当時の人がおりませんので、その当時のことからここに申し上げるのはまことに困るのでございますけれども、山下は二十九年に管理部長になりまして、それから以後のことは大体知っているのでございます。ただ、春秋会財団法人として作りますときには、山下がやったのでございます。指示は、副館長から受けました。
  29. 山本幸一

    山本(幸)小委員 山下君、あまりにも歴然たるうそは言うなよ。速記を見てごらん。訂正というようなことのできる速記ではない。言葉のあやまちとか、きわめて枝葉末節の問題が多く訂正になることであって、あるいは金額のちょっとした相違とか、それなら訂正になるけれども、これははっきりしているじゃないか。君の方の答弁を見てみると、春秋会を作るときに、金の出どころがない、基本金が全然ない。従って、その当時なかなか実現できなかった。そういう関係から、いわゆる出版業者に依頼して、寄付を仰いで、この財団法人を作ったのだ、こう明確に言っている。しかも、その質疑応答の中では、出版業者名前まで指しており、金額まで指して言っているわけだ。そういうはっきりしたものは、訂正にはならぬですよ。そういうものを訂正するということはおかしい。そんな基本的な問題が、訂正なんということは言えぬと思う。
  30. 山下平一

    山下国会図書館参事 山下が間違ったことを申し上げましたので、この際取り消さしていただきたいと思います。
  31. 下平正一

    下平委員 山下さんに伺いたいのですが、この図書館運営については、これは山下さんばかりでなく、ほかの部課長さん方にも聞いていただきたいのですが、従来からいろいろな風評があって、私が図書館小委員になってから、約二十通に近い投書が来ている。その投書を私は信用するわけではありませんけれども、そのほかに、国会議員の中においても、あるいはまた学術関係方々からも、どうも図書館は、あまり図書館本来の務めをやっていないような気がするというような意見も聞いているのです。そこで、私もいろいろ調べてみようと思って、少し調査を始めたのです。この際、もしいろいろな風評誤解であるならば、誤解は解かなければいかぬと思います。万一それが不正とか、あるいはいろいろな点があったとすれば、これは厳重に調査をして、処分しなければならぬと思うのです。また、怠慢があれば、怠慢を直していく。いずれにしても、この機会にそういった誤解なり、あるいは風評なり、そういうものを一掃して、ほんとう国会図書館の本来の任務が遂行できるような形にしたいと思う。あるいはまた、一説には、金森館長が十数年にわたっているから、人事が非常に停滞している、その面でも非常に運営が困難を感ずるような面もあると聞いております。あるいは機構の問題もあるでしょういずれにしても、この際、徹底的に、とことんまでこういった問題を掘り下げて、本来の図書館運営に持っていきたい、こういう観点から、私どもはこの問題を取り上げているわけです。そこで、この前のときにも私は申し上げましたけれども、皆さんの力で、事実を隠蔽するというか、ここだけつくろっておこうというような気持でおられると、問題は大へんなことになるぞ、かえってわれわれの期待に反した方向にいくから、その点はよく注意して答弁をしてほしい、こう申し上げたはずです。  ただいま山本さんから質問がありまして、春秋会の問題が出て参りましたから、私も二、三質問いたしますけれども、今あなたは、中根館長指示でやったのだ、館長は全然知らなかったというようなお答えです。これは間違いであって、申しわけない、こう言っております。私はその点で少し質問したいのですが、間違いだと言ってここで訂正はできるのですが、この東京都庁総理府へ届けた財団法人春秋会寄付行為のこの文書というものは、どうやって訂正するのですか。江草四郎以下九名から、二百万円の金額を受けたということで、ちゃんと証明書をつけて、総理府承認を受けている。これはどうやって訂正できますか。
  32. 山下平一

    山下国会図書館参事 それは訂正できないように思いますが……。
  33. 下平正一

    下平委員 もう一つ伺います。明らかにこれは偽造ということですね。今あなたは、館長関係がないようなことを言っておりますけれども、私は言いたくないのですが、あなたの答弁がそうだから言いますけれども、あなた方は、これらのところを回って、寄付をした形にしてくれと言って訪問しているでしょう。私は事実を知っております。私も訪問してきた。
  34. 山下平一

    山下国会図書館参事 どうも申しわけないのでございますが、間違ったことを申し上げると、それをおおうために、そういうことを隠すことになるのでありますので、まことに心苦しいのであります。山下も、中根館長の葬儀のときに来た三人の方に、よろしく頼むということは申しましたが、その後、気がとがめましたので、私としてはいたしておりません。
  35. 下平正一

    下平委員 枝吉さんにも聞きたいのですが、十名の寄付行為でできたということで、国会最初資料で提出された。そのあとで、訂正資料をあなた方の方で出された。そのときに、館長に相談されましたか。
  36. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 最初に出しましたときは、こちらから春秋会資料を出せという御要求でございましたので、とりあえず新春秋会の分だけを提出いたしました。しかし、考えてみますと、当然旧春秋会の問題もお取り上げになる問題でございますし、これは当然でございますから、やはり旧春秋会清算経理をすっかり明らかにしてお出しした方がいいという点で、館長には私そう申しまして、こういうことでやるから御了承願いたいということは言っております。
  37. 下平正一

    下平委員 館長は、そのときに経緯を知っておられましたか。
  38. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 二日の日に館長がここに出席して、実は私、その出席したあと館長に会って、大体の様子を伺いたいつもりでおりましたが、あいにく、ちょうどそのときに中根館長が死んだという通知を受けまして、すぐそちらの方に参りましたので、館長にはその日はこの会議の詳細を聞くことができませんでした。翌日の朝、この議運に私たち出席するようにという御通知を受けておりましたので、その前に館長の自宅に参りまして、三十分くらい、前日の様子を概略伺いました。そのとき、念を押しました。ときに、館長は、春秋会出資の問題を先ほど山下君の訂正前のようにお答えになったということを聞きまして、それはまずい、これは幾ら隠しても隠せる問題でない、早晩明らかになる問題だ、この際むしろ明らかにする方がほんとうだろう。ついては、館長の口からこれを議会の方で、釈明と申しますか、弁明と申しますか、訂正と申しますか、取り消しと申しますか、とにかくそういうふうにしていただきたいという話をしまして、館長も承知したということになって、私の方はそういう前提に立ちまして、一切の隠さない資料を作ったというわけでございます。
  39. 下平正一

    下平委員 説明は簡単でいいのです。そうすると、館長も十万円出したという書類が出ているが、自分は出していないのですから、この架空といいますか、からの出資文書を作って、そうして偽造寄付行為の届出をしたのだということは、あらかじめ館長も承知しておられたわけですね。
  40. 山下平一

    山下国会図書館参事 承知しておられました。私は副館長の御指示を受けたと申しましたが、直接の指示を副館長からいただいたのであって、館長も御存じのことだと思います。
  41. 下平正一

    下平委員 その間のいきさつは、館長も全部知っているということですね。
  42. 山下平一

    山下国会図書館参事 知っていると思います。
  43. 下平正一

    下平委員 それでは、続いて質問をしていきたいと思いますが、旧春秋会から新春秋会に移った当時のことですが、旧春秋会というものは、一体だれが役員でやっていたのですか。
  44. 山下平一

    山下国会図書館参事 会長館長だけで、別に役員というようなものはございませんでした。
  45. 下平正一

    下平委員 そうすると、旧春秋会に関することは、金森徳次郎一名の責任で、一名の裁量範囲でやった、こう理解していいのですか。
  46. 山下平一

    山下国会図書館参事 実際には、副館長も私も、それから庶務、その他経理の人などもタッチはしておりましたけれども、準館というような考えのもとにやっておりまして、館でやるべき仕事春秋会がやるということになっておりましたから、準公務というような考えのもとに事実上タッチして参りました。
  47. 下平正一

    下平委員 そうすると、資料として私の手元に提出願った春秋会会則、こういうものは実質は何もなかったということなんですか。
  48. 山下平一

    山下国会図書館参事 ほんの任意体でございますので、規約は多分できておったと思うのでございますけれども、それに対する役員も何もきまっておりませんでした。
  49. 下平正一

    下平委員 そうすると、私の方に出した資料、こういうものは、ただ出しただけで、内容は何もなくて、金森館長一名が実権を握って一切やっていたのだ、旧春秋会というものは、こういう団体なんですね。
  50. 山下平一

  51. 下平正一

    下平委員 表向きとか何とかでなくて、内容を聞いておる。表向きはちゃんと書いてある。こんなことを聞いてもしようがない。実質上のことを聞いておる。
  52. 山下平一

    山下国会図書館参事 実質は、館の、大体現在役員になっておるような人がタッチしておりました。
  53. 下平正一

    下平委員 そうすると、この報告にあります決算報告その他は、どうして作ったのですか。どういう機関で、決算承認をし、残務整理承認等は、どういう機関でやったのですか。だれがやったのですか。
  54. 山下平一

    山下国会図書館参事 経理の方は、経理課の人がそれにタッチして事実やっておりましたものですから、その方で作りました。
  55. 下平正一

    下平委員 こまかい点はあとで聞きますが、そうすると、この旧春秋会というものは、単なる名前だけあって、実際は金森個人意思によってどうでも動く。また、金森個人意思によって館の職員を、経理課員を使ったり、あるいは副館長を使ったり、いろいろなことで仕事を手伝わせていたけれども、実質は、金森個人自由意思によってどうでもできる会であった。こういうふうに理解してよろしいですな。
  56. 山下平一

    山下国会図書館参事 会長が一人だけでございますので、そういうことにならざるを得ないかとも思います。
  57. 下平正一

    下平委員 そうすると、この決算報告残務処理も、この会則二十五条に基く評議員会の決定ではなくて、やはり金森個人意思によってこういうものができ上ったのだ、こう理解してよろしいですね。評議員会を開いておりますか。
  58. 山下平一

    山下国会図書館参事 評議員会は開いておりません。評議員もございません。
  59. 下平正一

    下平委員 そうすると、旧春秋会は、金森個人がやっておる仕事を、名前だけ春秋会という形にしてあって、実質金森個人がやっていた会である、こういうふうに理解していいですな。
  60. 山下平一

    山下国会図書館参事 どうもそうならざるを得ないかとも思います。
  61. 下平正一

    下平委員 それで、旧春秋会経理について、御答弁できる人は来ておりますか。
  62. 山下平一

    山下国会図書館参事 来ております。
  63. 下平正一

    下平委員 この決算残務処理のことで、少しお伺いしたいのであります。立退補償金東京光房分十五万円とあるのですが、これはどういうものなんですか。
  64. 山下平一

    山下国会図書館参事 これは、東京光房というのが、実は玄関のところに売店を開いておりました。この人は、写真屋でございまして、もともとあそこに来る参観者などの写真をとっておったのでございます。これは館でも許しておりました。それからそれをとったものを売らしてほしいということ、これも別に書類ではございませんが、許しておりました。そのうちに、だんだんあの玄関のところに居つきまして、あそこで実は売店を始めてしまった。これもすぐ断わってしまえばよかったのですけれども、これが黙認のような形で売店を開いてしまった。それがだんだん拡張されまして、どうも目にあまるようになって参りました。何とかしなければいけないと思っておりました。それから国会関係の方からも、そういう注意もございましたので、至急そこを立ちのかせるということになったのでございますが、なかなか立ちのきません。弁護士を入れまして、交渉して参りました。三十万円ぐらい出せば立ちのきましょうということでございました。そこで、折り合いまして、実は十五万円出しまして立ちのかしたのでございます。これは館との関係でございますので本来ならば館で出すべきものなんですが、館ではそういう予算は全然ございませんので、春秋会がかわって払ってやったということになっております。
  65. 下平正一

    下平委員 これはあとで聞きますが、旧春秋会は、一応事実上は清算がされておるのですね。残務処理が行われて、解散をされておるわけですね、そのことは事実なんですか。
  66. 山下平一

    山下国会図書館参事 これは、三十一年の九月でもって、任意団体としてのあれはなくなっておるわけでございます。
  67. 下平正一

    下平委員 そうすると、二百十七万六千百七十二円という残金は、どういう性格の残金なんですか。これをどうして処分しないのですか。
  68. 山下平一

    山下国会図書館参事 処分すべきものと思います。残務整理の方がまだ片づいておりませんので、長引いておりますが、これはいずれ処分しなければならない金でございます。
  69. 下平正一

    下平委員 今、残務整理が一切済んで、こういう表が出たというふうにお話を聞いたのですが、まだ残務整理がついていないのですか。何が残っておるのですか。
  70. 山下平一

    山下国会図書館参事 預金をどうするかが残っております。
  71. 下平正一

    下平委員 そうすると、二百十七万六千何がしの金をどう処分しょうかということだけが、残っているのですね。
  72. 山下平一

    山下国会図書館参事 さようでございます。
  73. 下平正一

    下平委員 そうすると、私がさっき質問したことで、どうしてそんな処分が残るのですか。旧春秋会は、金森個人がやっていて、あなた方はタッチしていない。この決算書類は、一切金森個人がやっていて、実買上は金森個人の会であった。その二百十七万というものをいまだに処分しないというのは、どういう機関でだれが処分するのですか。金森個人がやっていた会社なり団体でもうけていた金でしょう。だれが処分するのですか。さっきあなたは、私の質問で、実質金森個人でやっていた仕事お手伝いしたに過ぎません、こう言ったでしょう。その金森個人のやっていた会の残ったものなんです。これを処分する、処分するといったって、一体だれが処分するか。金森個人処分する以外に、だれも処分する者はない。黙っていれば、これは金森さんのところにいっちゃうものでしょう。これはどう処分するつもりですか。
  74. 山下平一

    山下国会図書館参事 これは、実際に仕事を手伝ったといいますか、しておりました私たちが、寄り寄り相談いたして、何とかこれは館の方に、あるいは図書その他の機械でも買って寄付するか、あるいは新春秋会の方に寄付するか、あるいは全然同じような団体にでも寄付するかというふうに、寄り寄りは相談をしておったのですが、その結末がつかないままに山下も退きました。
  75. 下平正一

    下平委員 この預金は、だれの名義でどこへ積んであるのですか。金額は、現在幾らになっておるのですか。
  76. 山下平一

    山下国会図書館参事 二百十七万何がしを、経理課長名義預金してあるそうでございます。
  77. 下平正一

    下平委員 場所はどこですか。
  78. 大山寛

    大山国会図書館参事 三菱銀行麹町支店になっております。
  79. 下平正一

    下平委員 山下さん、これは悪く勘ぐるようで、大へん失礼な話ですが、たとえば二百十七万の金があったということも、お手伝いをした人のごく一部分の人が知っておるだけでしょう。お手伝いをした人は、何も部長ばかりではないと思う。旧春秋会作業面を見ても、いろいろ受け入れの関係から図書の貸し出しの関係、あるいは複写に携わっておる職員の人も、ほとんど全館が春秋会仕事を手伝っておると思う。それらの職員には、二百十数万のこういう残務処理の、悪く言えば、隠し金があるということを知ておる者は、ごくわずかだと思う。部分的な人しか知らない。また、その処分をするにしても、おそらくそういった部分的な方々だけで、この処分方法を決定すると思う。悪く勘ぐれば、こういう問題が出て来たから、簡単には処分できないでしょう。問題が出ないでもう二、三年もたってしまえば、この金は、数人の諸君が共謀して、どう処分してもちっともわからない金です。また法的にも、金森個人の金だと言われてしまえば、だれも何ら文句のつけようがない金です。これは率直に言って気分を悪くするかも知れませんが、財団法人春秋会へ二百万円の金を出しておきながら、これは寄付行為だ、江草さんらからもらってきた金だからといって、二百万円ごまかして、あとに一切がっさい払って二百数十万円の金が残った。これは、経理課長大山の名儀で銀行預金をしておる。これも、四、五年たったら、経理がだんだんわからなくなってしまう。これは、結局旧春秋会図書館に協力するのだという名前で、幹部の金森さんを中心にした二、三人の人が、金もうけをやったのだ、そうしてあと処分は、方々がやかましくなってきたから、これは合法的に財産を隠匿したりなんかしようという意思があったのだ、こう見られても差しつかえないと思うこれは税金がかかりますが、税務署に届けてありますか。
  80. 山下平一

    山下国会図書館参事 まだ届けておりません。税金も、その中から払わなければならぬことになっております。
  81. 下平正一

    下平委員 これだけの仕事をして、今追及されるまで、税務署との関係も全然ほったらかしてあるというのは、どういうわけですか。三十一年に解散しておるのでしょう。二年も前の話なんですよ。あなたは、当時これに関係されておられたのでしょう。言いかえれば、あなたは実質上の責任者であるのです。あなたは、その責任から、そういうことについては税務署に届けて、税金の支払いもしなければならぬ。国有財産であるところの、ロックフェラーからもらった複写機の借用料も、国に納めなければならぬ。そういうことは十分承知していたのでしょう。なぜそのときに処理をしなかったか。今日国会で追及されて、これはどうするのだ、あれはどうずるのだと言われるまで、なぜこれを二年間もほうっておいたのですか。
  82. 山下平一

    山下国会図書館参事 その点をつかれますと、まことに怠慢であったことは申しわけないと思います。事実相談はしておったのでございますが、長引いてしまったということでございます。
  83. 下平正一

    下平委員 山下さん、これは、あなたがこの金を処分しようという気がありさえすれば、そう大して手間のかかる仕事でもない。そうむずかしい問題でもないはずなんです。これは、今あなた方が処分するといったって、簡単でしょう。こういう金は、新しい財団法人寄付しようじゃないか、個人で分配するのもなんだから……。こうすれば、即座に処分がまとまる金なんですよ。税務署だってそうでしょうこれだけ事業をやって、利益が上ったといって税務署に届ければ、一週間もかかれば税務署から通知がきますよ。なぜそれをやらなかったか。これは、国会の追及がなかったら、このままで済ました問題だと私は理解する。二年有余にわたって、責任のあるあなたが、当然処分すべき問題を——よそへどこかに転勤したとか、大蔵省に行ったとか、やめてしまったとかいうならば別ですよ。現に館の職員として残っておる。しかも、新しく引き継いだ春秋会役員でもある。そういう立場で、今までなぜこれをほうっておいたのか。
  84. 山下平一

    山下国会図書館参事 実は残務整理が長引いてしまったものですから、その金の処理というものも、そのままになっておるわけでございます。
  85. 下平正一

    下平委員 あなた、言葉上のごまかしだけはやめなさい。残務整理が長引いたというけれども、私があなたに残務整理は何が残っているかと質問したら、二百十七万円の金の処分方法しか残っておりませんと言っておる。しかも二百十七万の金はこれは昭和三十二年当初の決算にちゃんと出ておる。この国会に出した資料はうそですか。
  86. 山下平一

    山下国会図書館参事 その書類を作りましたのは、最近でございます。
  87. 下平正一

    下平委員 書類を作るのは、原簿を写してきて作るのですから、きょう作ったかきのう作ったか知りませんが、しかし原簿の決算を作ったのは、三十二年の当初にやられておるのじゃないか。これは間違いですか。
  88. 山下平一

    山下国会図書館参事 間違っておりません。
  89. 下平正一

    下平委員 きのう書いたから最近の資料だというようなそんなごまかしはやめなさい。
  90. 山下平一

    山下国会図書館参事 どうも長引いてしまったことは、怠慢、まことに申しわけございません。
  91. 下平正一

    下平委員 それでは、またあとでこの問題は追及いたします。
  92. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 この前に金森館長がお見えになって、その際に、われわれはいろいろ疑惑の点を承わっておるのを聞いておったのですが、金森さんはああいう人格者だから、おそらく全部おまかせになって、何も知られなかった。その結果、ああいうしどろもどろの答弁をされておるのだろうというふうに、私は善意に解釈して、むしろ金森さんの立場に同情をささげておったら、本日あなたがお見えになって、お説を聞きますと、金森さんも含めて一緒になって、少くとも私たちをごまかそうという計画的な詐術を弄しておったということが、今明らかになってきたわけです。一体、そういう私文書偽造までして計画的にごまかそう、あるいは詐術を弄しようというような考え方の根底には、どういうお考えが横たわっておるのですか。なぜそういうことをしなければならないのですか。ことさらに文書まで偽造して、作為的に不正な行為をしようという考え方の根底を、勘ぐれば勘ぐるほど、そこに疑惑が生じてくるわけですが、なぜそうしなければならなかったのですか、あなた方の心境や率直な事情を、私は承わりたいと思う。
  93. 山下平一

    山下国会図書館参事 旧春科会が、金の出し入れがだいぶひんぱんになって参りましたので、どうしてもこの春秋会というものを財団法人にして、監督官庁の監督も受けた方がしよろしいじゃないかということは、一、二年前からも話があったのでございますが、それが日本新聞協会あたりとの相当大きな契約も出て参りました。どうしても作りたいというようなことで、——しかし、それを計画しましたのは、三十一年の初めごろだったかと思うのでございますが、その当時、旧春秋会の剰余というものは、二百何方くらいはあるだろう、従って、これを基金にして財団法人を作り得ることにはなったのだが、実際にこれを任意団体として届けて、その金から税金でも払うということになると、おそらくできなくなってしまうので、この際そういう形をとって、春秋会財団法人にしたいというので、そういう形をとったということだったと思います。
  94. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 あなたは監督官庁の監督を受けて、正しい合法的な行き方をやりたい、こうおっしゃる。ところが、あなたが監督官庁に出すところの決算報告その他というものは、偽造なさっておるでしょう、あなたのおっしゃることは、全く論理相反するのです。
  95. 山下平一

    山下国会図書館参事 決算報告と申しましても、その後の決算報告というものには間違いございません。
  96. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 寄付行為等について、これはあなたの方から公けに出さなければならぬものでしょう。これは文書偽造ではございませんか。
  97. 山下平一

    山下国会図書館参事 最初に許可を受けるまでの書類でございますか——確かに偽造ということが含まれるということは、認めなければならぬと思います。それまでにしても、何とか財団法人を作りたかったというのが、私たち考えておりましたが、指示する上の方の考え方だったと思います。
  98. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 あなたは、その当時の当面のあなたのポスト、おられる地位の直接の責任者であったのですが、この事情は全部金森さんが御承知の上で、あなたたちと相談しておやりになったことでしょう。従って、金森さんは、こういう不正な文書を作ることについても、関知しておられるわけですね。
  99. 山下平一

    山下国会図書館参事 関知しております。
  100. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 それは、まことに重大なことである。私が先ほど申し上げたように、金森館長さんは、非常に人格者であって、何にもお知りにならないから、ああいうとぼけた答弁をなさっているという私の前提はくずれてしまって、金森さんも共謀の上で、こういう不正をされておることになる。そうしますと、あなたたちが何と弁解なさろうと、その背後の実体というものは、何となく伏魔殿のような気がしてならない。あなたは、もとより国会職員だから、そういう立場というものと春秋会の立場というものを考えて、春秋会の立場でやったんだから、国会職員としての責任はないんだ、というふうなお考えですか。
  101. 山下平一

    山下国会図書館参事 そういうことはございませんですが、春秋会仕事というものは、図書館業務の延長とでもいうべき、図書館を援助して事業をやっていくというあれでございますので、何かそこに多少の——不正とは私は考えておりませんが、(「私文書偽造が不正でないことがあるか」と呼ぶ者あり)何かそこに許されるようなものを感じてやっておったわけでございます。
  102. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 今も言っておられるように、私文書偽造して、偽わった報告や偽わった書類を作るということをしておきながら、その責任を痛感しないということは、言語道断である。国会職員としてあるまじきことだと思う。たといあなた方の立場上どういう事情にあったとしましても、少くとも文書偽造国会職員がやるということは、当然許さるべき行為じゃありませんよ。そのとき、あなたは国会職員としての立場を忘れてしまって、春秋会という任意団体の一つの構成メンバーであるだけの立場からおやりになったかもしれませんけれども、あなたは、明らかに国会職員なんですから、従って、その国会職員という規制を受けているわけです。それが、そういった文書偽造までやる、しかも、事もあろうに、館長と一緒になって、計画的に偽わった文書を作るということは、全くあるまじきことだと思う。あなた、そういうことに対する責任は、どの程度にお感じになっておりますか。
  103. 山下平一

    山下国会図書館参事 どうもそう申されますと、まこに申しわけない、責任を感ずると言うより仕方がないと思うのでございます。
  104. 下平正一

    下平委員 今山下さんたちのお考えが、図書館の業務を補佐するんだから、春秋会仕事はどういうふうにやってもいいんだ、たとえば、私文書偽造をしてもいいんだ、というところまでおっしゃるような口ぶりなんですね。そういう気風というものが、あそこの図書館全般にみなぎっておりますから、館長以下、館の高級の職員がそういう気分でいるから、今まで風評に出てきた春秋会を中心として、今佐々木さんが言ったような、いろいろな伏魔殿のような形が、一ぱい出てきておる。  二、三これから質問をいたしてみたいと思いますが、たとえてみますと、この御提出になりました資料の中で、三十一年度の財図法人春秋会決算書の中に、前春秋会より繰入金の六十二万七百九十六円が収入になっております。ところが旧春秋会決算書を見ますと、新春秋会へ引き継いだ金というものは、六万四千四百六十五円しかない。この五十五万六千円というものの差は、一体どういうお金なんですか、どこへ消えておるのですか。あなたたちの今国会へ提出された資料、新春秋会財団法人春秋会の三十一年度の、あなた方が間違いないと言って監督官庁へ出された決算書、これには旧春秋会から六十二万七百九十六円の受入金があるのです。ところが、旧春秋会清算が済んだといわれる決算書、これも国会に御提出された資料を見ると、六万四千四百六十五円、これだけしか勅春秋会は引き継ぎをしていない。この点の経過をちょっと。
  105. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 この点、私から説明をさしていただきます。これは、先ほど来話が出ましたように、旧春秋会が、九月の末日で一切締め切っております。新春秋会の発足いたしましたのが、十一月の二十六日になっております。従いまして、その間十月の一日から十一月の二十五日まで、ブランクができておるわけです。     〔小委員長退席、佐々木(盛)小委員長代理着席〕 そのブランクの間にも仕事をやっておりますから、その金がここにたまりまして、六十二万何がしという数字が出たわけでございます。これを一応引継金として新春秋会の方に計上した、こういう次第でございます。
  106. 下平正一

    下平委員 そうすると、この旧春秋会決算の六万四千円というのは何ですか。
  107. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 図書目録の項でございます。これは売りさばきますのに、つまり一年の契約とかなんとかで前渡金を受けております。その前渡金の残りを新春秋会に引き継いだ、こういう教字になっております。
  108. 下平正一

    下平委員 そうすると、この六十二万何がしというものは、全然旧春秋会、新春秋会とは関係ないですね。
  109. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 そうでございます。その間のブランクのときの金を、旧春秋会のあれとして繰り入れたという格好になっております。
  110. 下平正一

    下平委員 そうすると、その間を証明する材料というものは、一つもあなた方持ち合せはないのですね。
  111. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 経理の帳簿は持ってきております。
  112. 下平正一

    下平委員 こまかい帳簿はいいですが、この六十二万何がしという金は、どこかで清算で載ってこないのですか。ブランクになってしまうはずはないですよ。
  113. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 本来ならば、旧春秋会の方の残務整理のあれにあがるべきものだと思いますけれども、どういうかげんか、私もこまかく承知しておりませんけれども、九月末日でもって帳簿の方は締め切ってしまっておるという次第でございます。
  114. 下平正一

    下平委員 それでは、その次のページにあります三十二年度の決算で、旧春秋会へ四十万二千五百八十一円、新春秋会から支払いになっておりますね。三十二年度の財団法人春秋会決算で、四十万二千五百八十一円を旧春秋会に支払いになっておる。なぜ一体旧春秋会にそんなお金を支払うんですか。先ほどからの質疑の中で明らかになったのですが、旧春秋会残務整理は一切済んだことは、山下管理部長が言った通りです。そうして二百十七万何がしの金がまるっきり余った金として銀行預金をされている。そういう春秋会に対して、四十万何がしなる金をなぜ新しい春秋会が支払いをするのです。
  115. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 先ほど、三十一年度の決算で六十二万金が入ったというあれを申し上げましたが、それに対するいろいろな材料を買ったり、雇っている人に支払ったりという支出が、四十万何がしになっております。
  116. 下平正一

    下平委員 ばかを言っちゃいかぬ。そうすると、この決算書は全部うそなんですか。三十二年には、一切の処理が済んで……。
  117. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 今おっしゃったのは、三十一年度の決算の支出の部でございます。もう一度申し上げますと、そのブランクの問にやはり仕事をやっておりますので、それに対する人も使っております、材料も購入しております、いろいろな経費をかけておりますから、六十二万入りました中で、四十万をそういう方に支出しておる、こういう勘定でございます。
  118. 下平正一

    下平委員 そうすると、この決算書には、その間のものは全然オミットしでおるのですね。
  119. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 抜いてございます。
  120. 下平正一

    下平委員 間違いないね、これは。
  121. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 本来ならば、新春秋会に発足するときに計上すべきだと思いますけれども、帳簿の上で一応九月三十日で締め切っておりますので、その間ブランクができました。その金の処置として、一応春秋会の方に繰り入れた、こういうことになっております。
  122. 下平正一

    下平委員 次にお伺いしたいのは、先ほど佐々木先生が言われたように、非常に伏魔殿的な形があるというのですが、私二、三そういう点について御質問いたしたいのであります。  読書春秋という雑誌がありますね。これを館が大量に春秋会から買い上げしているわけなんですが、この買い上げを担当しているのは経理課長さん、配布を担当しているのは庶務課だそうでありますが、この春秋会から読書春秋を買い上げた理由は、一体どこにありますか。数量その他は資料でいただいておりますので、これから質問いたします。
  123. 大山寛

    大山国会図書館参事 買い上げます根拠、契約いたします根拠は、庶務課から私の方へ、これだけのものを購入してもらいたいという配布先をつけました要求がございまして、私の方はそれによって動いているのでございまして、その買い上げたすべての配布先などは、庶務課の方で明確になっておると思います。
  124. 酒井悌

    酒井国会図書館参事 私が庶務課長に就任して以来、読書春秋の配布部数は、全部でたしか二百八十六でございますが、その内訳というのははっきりしております。
  125. 下平正一

    下平委員 館が買い上げてやるんですから、館の目的、あるいは館ができない部面をカバーするという精神で、買い上げなさっていると思うのです。実際にこの読書春秋という雑誌を私どももらってみても、あれは随筆みたいなもの、短歌みたいなものが載っておって、図書館がどうしても必要だという本じゃないんです。これは、皆様方も一読して見れば、すぐわかります。これを何の必要があって、館が莫大な金をかけて——あなた方からいただいた資料を見ても、今までに百八十四万六千九百円の買い上げをしているのです。これは全くおかしいと思うのです。しかも、配布先が、今の庶務課長さんの言明によると、二百八十部だという。二百八十部の配布をするのに、なんで春秋会から五百部買い上げるのです。この点その理由を聞かしていただきたい。二百八十部の配布に対して——最小限度館でどうしても必要だというふうに、私ども折れてみましても、二百八十部要る本を、なぜ五百部買い上げておりますか、これはどういう理由なんです。
  126. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 私から申し上げます。結局従来春秋会が読書春秋の時代から、それを売ってやっていたんでは、とても成り立たないというので、館が補助的な意味で買い上げを行なってきております。それが、当初はかなり部数も多うございましたが、二十九年くらいから五百部になってきました。一応五百部配布するという配布先の決裁も、二十九年には伺いが出ております。従いまして、五百部配布されておるものと、実は私は承知しておったわけでございますが、今度あらためて庶務裸の配布を調べますと、先ほど申しました二百八十六、従いまして、二百十四の残が残っております。
  127. 下平正一

    下平委員 これは、今枝吉さんが言われた通り、明らかに読書春秋を補助金を出して、館が育成しているという形だと思うのですよ。これは、枝吉さんがいた当時かどうか知りませんけれども、あなた方の提出された資料で見ますと、昭和二十五年度には二千部買い上げているんですね。この当時の配布も大体二百ないし三百であった。二百ないし三百の所要の数量に対して、二千部も買い上げておる。年間大体三、四十万円、多いときは五十万近く買い上げて、二十五年から今日まで、さっき申し上げたように、百八十数万円の買い上げをしておる。これは私は不当な支出だと思うのです。図書館の予算の項目は、何から出ているか知りませんけれども、どだい読書春秋というこの雑誌の本質、内容は、図書館が買い上げるべき性格のものじゃないと思うのです。業務上必要として買い上げるべき性質のものでないということが一点。もう一つは、たかだか二百、三百の配布先に対して、多いときは二千、今日においても倍に近い買い上げを館がやっておる。この二つから見ると、明らかに図書館が国家の予算、国民の税金を不当に支出をしているんだ、こう言われてもやむを得ないと思うのです。こういう点についての御見解はどうなんですか。
  128. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 おっしゃる通り、読書春秋の内容が、館の買い上げにふさわしいものとは、私も思っておりません。従いまして、国家の予算をむだに使っておるんじゃないかと御指摘がありましたが、まさにそういうルーズさがあったことを認めます。
  129. 下平正一

    下平委員 その次の項目でお伺いしたいのは、春秋会職員で、五十嵐祐宏ですか、こういう方がおられると思いますが、その方の身分は、一体どういう身分でございますか。
  130. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 ただいまは、図書館職員ではございません。春秋会専属の者になっております。
  131. 下平正一

    下平委員 この五十嵐という男に対して、昭和二十五年の四月、これは旧春秋会が規約上できたというときでありますから、このときにこの旧春秋会仕事をするために入ってきたようであります。この五十嵐に対して、二十五年の四月から三十年の十一月まで、月額二万円の給与を館で支払っておるようでありますつが、この五十嵐という男に対する給与の支払いの根拠——これは一万円か二万円か知りません。私の開いている範囲では二万円でありますが、間違ったら訂正します。いずれにしても、館から給与を出しているのは、どういう支払い根拠で出しているのですか。
  132. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 お手元に差し上げました資料で、二十五年度、二十六年度は、一応読書春秋の方の経費で支払っております。それから二十七年度になりますと、読書春秋の方の経営が非常に苦しくなっておりますので、庶務課の方の発送業務などをいろいろ手伝わせるという仕事を一部あてがいまして、館の方の常勤労務者の経費から支払っております。それがずっと続きまして、新春秋会になりましてから、その関係清算いたしまして、新春秋会の方で給料を出しておる、こういう関係になっております。
  133. 下平正一

    下平委員 発送の事務を手伝わせるというような御答弁がありましたが、私の調べた範囲、聞いている範囲では、五十嵐さんは、純然たる春秋会職員であり、純然たる春秋会仕事をしていたんだということは、間違いない事実だと思うんですよ。なるほど、それは発送を手伝わせるという名目をつければ、経理上の責任はそれで通るでありましょう。しかし、実態を調べてみれば、決してさような実態ではなかった。五十嵐さんの問題は、あとでも質問をいたしますけれども、これは明らかにさっきの読書春秋と同じような形で、旧春秋会というものを補助するために、苦しいというから、何がしか給料だけは面倒をみてやろうという形で、旧春秋会に対する補助金的な性格で、五十嵐君の給与が支払われたと思うのですが、これはほぼ間違いないと思うのです。どうでしょう。
  134. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 おっしゃる通りと思います。
  135. 木下哲

    ○木下小委員 経理課長さんにお尋ねしますが、さっきの、読書春秋をどういうことで幾ら買っているというようなことは、庶務課の要求によって金を出しているというふうに、まるで向うの火事みたいな顔をして返事をしているのだが、あなたは御自分で、金を払う場合に、妥当かどうかということは、一つもおっ考えにならないのですか。今の問題だって同じことですよ。庶務課から幾ら買えという要求があったから、それだけ金を出した、自分には何も関係のないことだというようなことで、それで経理課長責任がとれるとお考えですか。
  136. 大山寛

    大山国会図書館参事 そういうことがあったということは、私は非常に申しわけないと思っております。非常に責任を感じております。もちろん、おっしゃいますように、品物を買う、あるいは人を雇う際には、私の方でなくて、人事課でもって雇用契約がなされまして、給与簿が私の方に回って参りましで、私の方はその書類が回ってきたことによって、受けて立っているのであります。責任を回避するためにこういうことを申し上げているわけではないのでありまして、物を買いますにつきましては、私自身内容的にも検討しております。こういう配付先で、これだけのものを要求された、それが、さっき管理部長から申しましたように、実際の配付は二百八十何がしであったというようなことは、非常に遺憾であったと思っております。非常に責任を感じております。何もその場のがれの、責任を回避するような御答弁を申し上げたつもりではないのであります。私は、今日国会でもって取り上げられたことにつきまして、自分のやってきたことにつきましても、非常に反省しなければならぬというふうに考えております。
  137. 木下哲

    ○木下小委員 今のあなたのお話を、御答弁通りに私も率直に受け取りますから、気分的には直しますが、先ほどからいろいろの御答弁によりますと、管理部長は率直に遺憾であったと認めているし、いろいろと訂正なさっているときに、あなたは、ただ要求によって出しているというようなことで、責任がまるでないような感じがしましたから、ただしたわけですが、今ので大部分了承しました。
  138. 大山寛

    大山国会図書館参事 大へん申しわけないと思っております。
  139. 下平正一

    下平委員 その次にお伺いしたいのは、この前の委員会でもちょっと出ておりましたが、館の前の広場を野球場として使用して、そこから何がしかの手数料を徴収しているということであります。時間がありませんから、ずっと省略してお伺いしたいのでありますが、運動場維持後援会というのは一体どういう性格のものですか。
  140. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 私から大体お答え申し上げます。御承知の通り、あそこはもとの東宮仮御所の和室がございまして、それが焼けてがたがたになっておりました。それを、二十五年に小川造園というのを入れまして、館の経費でもって十二万円ほどかけまして、一応運動場の形態に整備いたしました。その後、使える運動場になって参りましたので、官公庁その他から、運動場を使用させてほしいという要望もございましたし、かつ図書館といたしましても、あそこを館の経費をもって草を刈り、砂をまくというのは、なかなか自由がききませんので、そこで、運動場の維持後援会というものを作りまして、副館長会長ということになりました。この運動場維持後援会を作りますにつきましては、当時の管理部長が管財局に出向いて、はっきりした文書ではございませんが、一応の了解は得ているということを聞いております。それで二十五年以降、一部民間にも貸し、また当時は主として官庁関係が多かったというふうに記録にございますが、自来ずっと貸して参っております。三十二年の五月に、あらためて運動場の使用基準みたいなものを作りまして、二時間ないし二時間半、野球をやります場合に一試合が終るという単位で、民間には四百円、官庁関係は三百円——この三百円という数字は、運動場維持後援会がスタートしたときからのものでございますが、そういうふうにして参っております。
  141. 下平正一

    下平委員 そうすると、後援会と館との間には当然何か契約書があるはずだと思いますが、契約を結んでありますか。国有財産の使用、あるいは国有地の使用等についての、館との契約書というものはあるのですか。
  142. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 館との契約書はございません。
  143. 下平正一

    下平委員 そうすると、当然国有地の使用料というものも、国に対してはこの団体からは払っておりませんね。
  144. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 払っておりません。先ほど申し上げましたように、前管理部長が管財局に出向きまして、口頭で了解をとったという程度の基礎でございます。
  145. 下平正一

    下平委員 この出された写しを見ると、最初は大体、官公庁の人たちが使うためという、会の本来の目的に沿った使用状況だったと思うのです。ところが、だんだんこれが変化をしてきて、民間が中心になってきている。そういう経緯を見ると、何かここから利潤を上げるという目的に、当初の目的が転化をされたような気がするのです。当初は、官公庁、しかも料金は安いという本来の趣旨でやっていたのでありますが、だんだんとこれが部外中心になってきている。部外になりますと、料金が倍になり、収入が非常に多くなってくるということで、今日の運営を見ると、ある程度の利益をこの中から上げていこうというようなところに、会の運営の中心が置かれているような気がするのですが、こういう点はどうですか。資料から見ると、そう判断できる。
  146. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 特別にそういう意図でやったのではございませんが、三十二年度に料金を改訂いたしまして、その結果、三十二年度の収入が非常に多くなった。それから民間側に、あそこが使えるということがだいぶ行き渡って参りましたので、ぜひ使わせてほしいという要望が非常に多くなりまして——もちろん宣伝も何もいたしておりませんが、そうした次第で、実際問題として、二十八年度くらいから民間側が漸次ふえて参っております。三十一年度になりますと、民間の方が約二倍といったようなことになっております。なお、三十二年度は口数で計算してございますので、件数の欄がブランクになっております。御了承おき願いたいと思います。
  147. 下平正一

    下平委員 後援会という名前でありますが、実際は、直接の管理は館の庶務課がやっているのですね。国会職員であるところの館の庶務課が、直接担当していると聞いておりますが、それは事実ですか。
  148. 酒井悌

    酒井国会図書館参事 庶務課が管理をしております。
  149. 下平正一

    下平委員 ここから上ってきた利益といいますか、収入はどういうところにこれを使うのですか。
  150. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 大ざっぱには、ここに上げておりますように、維持費というのがございます。これはラインを引きましたり、草をむしりましたり、春秋三回くらいでございますが、人夫を入れたりしてやりますのと、それから常時アルバイトの形で、専属に、雨が降れば砂をまくとか、コートの方を整備するというものを一人使っております。それが維持費の科目になっております。それからあと、庭球とか、バレーとか、いろいろな運動の部がありますが、各部の方に、ラケットを買ってやったり、ボールを買ったり、あるいはその部の選手が官公庁の大会に出るときの出場の補助金、こういったような経費を合せまして各部補助費となっております。その他、国会リーグなどがございますが、そういうときの分担金とか、審判のお礼とかいうのがございます。最後の科目は、雨でもってできなくなった場合は、金を返すという建前にしてございます。
  151. 下平正一

    下平委員 そのほかに、ここから上ってきた金を、何か組合との話し合いのときの会食費に使うとか、そういう事例はないのですか。
  152. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 今までずっと調べましたところ、何年か私もまだ詳細に調べてはおりませんが、お手元に、今までの経費のあれを非常に未整理の形で出しておりますけれども、私の耳にしました範囲では、たしか二十五年以降、一回、一人当り五百円ぐらいの会合はやったことがある。その他の場合は、九百円ないし、高くても二千円程度で済ましている。それも年に一回ないし二回であるというふうに聞いております。ただ、何年にどこにどれだけを出したということを、この資料でこまかく追及しておりませんので、申し上げられませんけれども、私の報告を受けました範囲では、そういうことでございます。
  153. 下平正一

    下平委員 私ども、国会図書館関係では、まだ疑惑が解けませんので、すなおに聞き取れないのです。先日労働組合からも情報をいただいたのですが、この間、あなた方は、労働組合と園遊会についての団体交渉をやったでしょう。これに枝吉さんは出ておりますか。
  154. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 出ております。
  155. 下平正一

    下平委員 これを見ると、今年は秋のレクリェーションとして園遊会をやるということで、組合が、財源はどこから出すのだと聞いたら、当局は、職員厚生費から十万円、共済組合から五万円、運動場維持管理費から五万円、計二十万円の予算だったが、維持管理費から出すのを取りやめて、十七万円の予算に変えた、こういう話し合いをあなた方はやっている。そこで、共済組合の金は、こうしてくれ、ああしてくれという意見があり、それから今度の一件で、国会開会中のことでもあり、園遊会は見合せたらどうかという意見が出ているが、どうするか。それに対して、そういう話も出ているが、むしろ挙行して、椎熊三郎氏あたりに来てもらって、励ましてもらったらどうだろうか。こんな情報が出ている。私の聞いている範囲では、こういうところに、運動場から上ってくる金を使っているという風評を聞いている。たまたまあなた方の団体交渉で、秋のリクリエーションの原案では、運動場維持管理費——これは結局、後援会の利益ということでしょう。そこから五万円を出すというふうに予算に組んであった、こういうのですが、こういうことは事実ですか。
  156. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 私の引き継ぎます前には、そういう計画で進んでおりました。なお、お手元に差し上げました資料で、前年度においては、たしか五万円くらいのものが出ております。しかし、あそこの運動場維持というのは、厳格に考えますと、結局職員が運動できる運動場を整備するというのが本来の趣旨で、その余剰をもって云々するというのは、建前上おかしいというので、本年度は、それを差しとめております。従いまして、そこのニュースに載っておりますようなことになっております。     〔佐々木(盛)小委員長代理退席、小委員長着席〕
  157. 下平正一

    下平委員 結局この運動場の形は、館の職員が健康維持のために、特に図書館勤務というような人たちは、日ごろああいう暗い部屋にすわっているということで、運動場のようなものを作って、フルに健康増進に役立たせる、特に図書館職員は、厚生施設等が非常に少いので、そういう点でめんどうを見るということについては、いささかも異議を差しはさまないのです。しかし形が、部外者中心のような形に転化しているということは、しかも、そこからかなりの利益金が上ってきており、その処分についても、今言ったように、レクリェーションの費用で、当然館で出すべきようなところに持っていくという形、これはちょっとまずいと思う。特に国有地の使用等について、館が使うのならもちろん何とも言いませんが、少くとも料金を取って他人に貸し付ける、そして利益を上げていくというような場合に、全然契約も何もなくてやるという形は、これは非常にまずい形だと思う。これらの点は、またあとで御質問いたします。  もう一つ最後にお伺いしたいことは、たとえば読書春秋の買い上げで非常に金が詰まってきて、館で使う消耗品等についても、かなりやかましい規制が行われているという点で、二、三通の投書が来ている。読書春秋を買うくらいの金があるなら、もっと館の仕事がうまくいくような方面に金を使ってくれという投書が来ている。もう一つの投書によれば、館長秘書の品田という男の旅費が出ているそうですが、館長が講演会その他で出張する場合、その講演会その他で出張する館長の旅行の性格は、あなた方の方で一体どういう規定をしているのですか。
  158. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 私の理解しておりますところでは、各省各庁の長の承認を得て旅行命令が出る、こういうふうに理解しております。従いまして、国会図書館の方は、本来ならば、議長のところまで書類がいかなければならない問題である。しかし、職員に関する限りは、便宜上館長のところで旅行の許可の決裁が行われております。従いまして——と言うと誤弊がございますが、館長も同様に、議長のところまで伺いを立てるということを省いて行われてきたように、理解いたしております。
  159. 下平正一

    下平委員 そうすると、館長の講演会旅行というのは、公式の出張ですか。私用として取り扱っているのですか。
  160. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 公式の扱いになっております。
  161. 下平正一

    下平委員 出張旅費、汽車賃は、もちろん、一等パスをもらっているから、出ないと思いますが、その他の旅費、日当、車馬賃等については、当然館から出されると思いますが、その取扱いは……。
  162. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 館長から御請求があった場合は、出しております。御請求のない場合は出しておりません。それは、今数字をちょっと調べて参っておりますが、二十七年と二十九年と三十三年は、館長の旅費としては、経理上ゼロになっております。
  163. 下平正一

    下平委員 それに秘書が随行しているように聞いておりますが、館長の出張には必ず秘書が随行するわけですか。
  164. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 昭和二十三年度から秘書が随行するようになっております。
  165. 下平正一

    下平委員 館長の旅行の内容を少し聞いてみると、ほとんど講演会がおもらしいですね。それで、講演会の依頼があった場合の実際の形は、大体旅費、宿泊料その他の経費というものは、講演を依頼した団体が持つというのが通常なんです。おそらく金森館長の場合も、国会図書館長に来て講演をやってもらうということになれば、一切の諸経費はもちろん、それに対する謝礼まで団体で持っていると思う。そういうことになると、これは純然たる、館のやむを得ざる用務の出張とは、おのずから性格が違うと思う。そういう出張に対して秘書がついていくのですか。私たちの慣例では、随行の秘書にも当然必要とするものは出しますよ。館長の昼めし代はいただきませんが、秘書のはいただきますとか、そういうばかげたことはない。随行の秘書にも、旅費、経費その他一切を出すのです。それに対して、館として、品田秘書に対しては、車馬賃を含めた日当、旅費が支給されておると思う。この点は、私はいささか疑義があると思いますか、この追求は後日にいたします。昭和二十三年館長の秘書が随行に出るようになってから、品田豊治という男に対して、年に何回、金額にしてどのくらいの旅費が支給されておるか、この資料を御提出をしていただきたいと思います。  だいぶ時間もたって、議運も始まるようでございますから、あと六、七項にわたってまだ質問しなければならぬ事項もありますが、私の質問はぎょうはこの程度にしておきまして、次会に譲りたいと思います。
  166. 佐々木盛雄

    ○佐々木(盛)小委員 私は一点承わっておきますが、国会職員法の第七章、懲戒の項目がありますが、そこの第二十八条第二ですか、「職務の内外を問わずその信用を失うような行為があったとき」これは懲戒の対象となることが書いてあるのです。今あなた方がおやりになって、先ほど来承わっておりますことは、職務の内外を問わず、その信用を失うような行為であったとお考えになりますか、お考えになりませんか。前の管理部長さん、現在の管理部長さんにも、これに対するあなた方の御心境を承わっておきたいと思います。
  167. 山下平一

    山下国会図書館参事 確かに責任を感じておりますので、あるいは上司の判断で懲戒にかかるべき性質のものだということになれは、それもやむを得ないことだと思います。
  168. 枝吉勇

    枝吉国会図書館参事 責任を感じておりますから、懲戒なり何なり受けるつもりでおります。
  169. 松澤雄藏

    松澤委員長 本日は、これにて散会いたします。     午前十一時五十三分散会