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1958-07-03 第29回国会 参議院 建設委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年七月三日(木曜日)    午前十一時四十三分開会   —————————————    委員の異動 六月二十六日委員坂本昭辞任につ き、その補欠として山本經勝君議長 において指名した。 六月三十日委員山本經勝君辞任につ き、その補欠として坂本昭君を議長に おいて指名した。 七月一日委員高野一夫辞任につき、 その補欠として横山フク君を議長にお いて指名した。 七月二日委員迫水久常君及び小山邦太 郎君辞件につき、その補欠として森田 豊壽君及び有馬英二君を議長において 指名した。 本日委員横山フク辞任につき、その 補欠として斎藤昇君を議長において指 名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     上林 忠次君    理事            岩沢 忠恭君            稲浦 鹿藏君            武藤 常介君            田中  一君    委員            酒井 利雄君            斎藤  昇君            西田 信一君            内村 清次君            坂本  昭君   政府委員    建設政務次官  徳安 實藏君    建設大臣官房長 柴田 達夫君    建設省河川局長 山本 三郎君    建設省道路局長 佐藤 寛政君   事務局側    常任委員会専門    員       武井  篤君   説明員    建設省計画局長 美馬 郁夫君    建設省住宅局長 鬼丸 勝之君    建設省住宅局建    築指導課長   前岡 幹夫君   参考人    日本住宅公団本    所宅地部長   竹重 貞蔵君    日本住宅公団本    所計画部長   鮎川 幸雄君    日本住宅公団東    京支所宅地部長 渡辺 孝夫君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○継続調査要求の件 ○委員派遣承認要求の件 ○参考人出席要求に関する件 ○建設事業並びに建設計画に関する  調査の件  (島根広島両県の豪雨による災害  に関する件)  (建築基準法執行上における問題  に関する件)  (宅地に関する件)  (建設事業法における問題に関する  件) ○県道鹿屋都城線の二級国道編入等に  関する請願(第一九号) ○静岡浜松市、岐阜恵那間県道  の国道編入に関する請願(第四二  号)(第五四号)(第六〇号)(第  六一号)(第六二号)(第六三号)  (第六四号)(第六五号)(第六六  号)(第六七号)(第六八号)(第  六九号)(第七〇号) ○建築基準法第四十四条改正に関する  請願(第九一号) ○静岡浜松市、岐阜恵那間県道  の国道編入に関する請願(第九七  号)(第九八号)(第九九号) ○静岡浜松市、岐阜恵那間県道  の国道編入に関する請願(第一〇九  号)(第一一八号) ○岩手県花巻市、釜石港間道路の主要  産業道路指定等に関する請願(第一  二四号) ○海岸保全施設事業費国庫補助増額に  関する請願(第一四五号) ○静岡浜松市、岐阜恵那間県道  の国道編入に関する請願(第一六六  号)   —————————————
  2. 上林忠次

    委員長上林忠次君) ただいまより建設委員会を開会いたします。  まず委員変更について御報告いたします。六月二十六日坂本昭君が委員辞任され、その補欠として山木経勝君が委員に選任されました。六月三十日山本經勝君委員辞任され、その補欠として坂本昭君が委員に選任されました。七月一日高野一夫君が委員辞任され、その補欠として横山フク君が委員に選任されました。七月二日迫水久常君、小山邦太郎君が委員辞任され、その補欠として森田豊壽君と有馬英二君が委員に選任されました。本日横山フク君が委員辞任され、その補欠として斎藤昇君が委員に選任されました。   —————————————
  3. 上林忠次

    委員長上林忠次君) この際、お諮りいたします。本委員会は従来より建設事業並びに建設計画に関する調査をして参りましたが、会期も切迫し、会期中に調査を完了することは困難でありますので、本院規則第五十三条により、継続調査要求書議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認めさよう決定いたしました。  なお、要求書の作成は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。   —————————————
  6. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 次に委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  建設事業並びに建設計画に関する調査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認めます。つきましては、本院規則第百八十条の二により、委員派遣承認要求書議長に提出しなければならなことになっておりますが、その内容及び手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。   —————————————
  9. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 次に参考人に関する件についてお諮りいたします。  宅地に関する件について説明を聴取するため、日本住宅公団本所宅地部長竹重貞蔵君、同じく計画部長鮎川幸雄君、日本住宅公団東京支所宅地部長渡辺孝夫君を参考人に決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。   —————————————
  11. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 河川局長から、去る七月一日島根浜田市を襲った豪雨による被害状況について発言を求められております。これを許します。
  12. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) お手元に差し上げてある資料に基きまして、去る七月一日に起りました島根県及び広島県の豪雨災害状況を御報告申し上げます。  六月三十日の午後六時過ぎから七月一日の午前にかけまして、島根県の西の方でございますが、浜田市、江津地方広島県の三次市を中心といたしました地方に、範囲の狭いものでありますけれども、相当の豪雨がありまして被害が生じております。現在までに判明いたしました概況は次の通りでございます。これは県からの報告によりましたものでございます。  第一番目に降雨量でございますが、島根県の浜田市におきましては、七月一日の朝の二時から九時までの七時間に二百二十六ミリ降っております。江津市におきましては百三十一ミリ、川本町におきまして百五十ミリ、波佐町におきまして二百六ミリ降っております。広島県の三次市におきましては、これは少し長い期間でございますが、総計になっておりますが、六月二十七日から七月一日の九時までの間に二百四十五ミリ、この大部分はやはり七月一日の朝に降ったものでございます。それから吉田町におきまして二五六・五、ミリと相なっております。そのために各河川出水が生じたわけでございますが、一番ひどいのが島根県の浜田川でございまして、警戒水位二メートル十に対しまして三メートル六十の出水がありました。そのほか下府川、三隅川、周布川におきましてもいずれも警戒水位を突破いたしております。広島県の郷川におきましては、三次市におきまして警戒水位が六メートル八十でございますが、七メートル四十八という出水を見たわけであります。  次はおもなる公共土木施設被害でございますが、まず第一番に島根県でございますが、浜田川堤防が二カ所切れております。それから清水橋、新橋、相生橋等浜田川にかかっている橋が七橋流失いたしております。それらの被害のトータルは河川が三百六十一カ所、砂防が六カ所、道路二百八十カ所、橋梁が八十三カ所でございまして、合計七百三十カ所で、被害額が三億九千五百万円余り報告されております。  次は広島県でございますが、おもなる被害地域は大朝町、千代田町、吉田町、三次市等であります。ここの部分には郷川という川が流れておりましてそれには支線でございますが、まず広島県の郷川につきましては、その本線は直轄で改修中でございます。従いまして直轄災害としてこれを復旧しようということになっております分が、一番目の郷川水系の直轄災害でございます。郷川の支流に馬洗川というのがございますが、三次市の十日町地先におきまして堤防が百メートル決壊いたしまして、被害額は五百万円、それからやはり郷川の支流でありますが、可愛川におきまして、吉田町の多治比川の合流点の下が百五十メートル堤防が切れまして被害額が七百万円でございます。  次は補助災害の分でございますが、吉田町の岩城橋が流失いたしております。また毘沙門橋の一部も流失いたしました。それらの被害を合せまして、河川が百六十一カ所、砂防が三十二カ所、道路が九十六カ所、橋梁が十八カ所でございまして、合計三百七カ所、被害額が一億三千二百万円余りと相なっております。  次は、一般の被害状況でございますが、これは警察庁の情報によったものでございますが、島根県におきまして死者二名、負傷行方不明が四名、家屋浸水が六千百余り田畑流失埋没が九十七町歩田畑冠水が千九百二十三町歩広島県におきましては、負傷行方不明が十八名、家屋浸水が三千二百棟、田畑流失埋没が百四町歩田畑冠水が三千四百四十八町歩ということに相なっております。  これにつきましての対策でございますが、現地調査復旧指導に当らせるために、とりあえず河川局査定官外一名を現地に派遣いたしました。また、建設大臣災害の当日浜田市に参られまして、実情調査いたしまして、本日帰京される予定になっております。これらの災害につきましては、直轄災害につきましては、直ちに大蔵省と打ち合せをして復旧工事着手を命じました。その他の災害につきましても、緊急のものは現地に参りまして着手をさせるように指導いたしますし、また県の資料のでき次第、査定をいたしたいというふうに考えております。  以上、簡単でございますが、御報告を終らせていただきます。
  13. 上林忠次

    委員長上林忠次君) ただいまの御説明につきまして、御質疑のあります方は御発言願います。
  14. 田中一

    田中一君 あと今雨が降っているのですか。
  15. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) その後場所を変えまして、島根県の東部の方がその後降りました。その他の報告につきましては目下連絡中でございます。それから、けさの情報だと、東北地方が雨が降り出したと気象庁のあれにも書いてありますが、日本海の低気圧が東に移っておりまして、東北地方がある程度雨が降るのじゃないかという予想でございますが、けさ連絡いたしましたところ、雨が降っておるという連絡がございました。目下のところそんな程度でございます。
  16. 坂本昭

    坂本昭君 昨年、島根広島、両県の調査におもむいた際に、特に島根県の東部斐伊川川床が非常に高くて、天井川になっておるので、もし豪雨があった場合には非常に危険だということを、特別に指摘しておいたのですけれども、おそらく今回は何事もなかったようですけれども、その後あの川につきましては、十分安全な措置がとられておりますか。
  17. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) まだ十分安全という程度にはなっておりませんが、従来の川床を下げるように、川の中を船で掘ったり、あるいは機械で掘ったりしておりましたが、その工事を続けると同時に、堤防が砂でできておりますから、漏水が起って非常に心配だという点がございますので、堤防の補強なりあるいは漏水どめなりを施行中でございます。さらにまた上流方面におきましては、ダムを作って洪水を調節しようということで目下調査を進めております。
  18. 坂本昭

    坂本昭君 私は、島根県の雨といったら、浜田市にはこの前行ったからよく知っておるのですけれども、浜田市よりも出雲市の方の危険にすぐ気がついて、どうだろうかと思って心配したのですが、このごろあの斐伊川上流におけるダム工事が少し奏効したのじゃないかと思うのです。これはもし出雲市に大水害でも起りまして、あとからあわててもしようがないので、これは特にこの前調査に行った一番大きな結論でございますので、すみやかにダム工事をやることと、それからもう一つ大事なのは、砂防堰堤工事を促進されるように特に要望しておきます。
  19. 田中一

    田中一君 ほかにどうでしょう。聞を見るとあっちにもこっちにもあるようですが、二、三年来災害がなかったものだから、大雨が降れば災害があるのではなかろうかというような心配を、地元が持つように見受けられるのですが、それらの点は何か対策を考えておるんですか。
  20. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) 今回の災実におきましても、やはり郷川等の災害個所も改修されて、済んだ所の堤防は何ともなくて、そのすぐ隣の弱い所、来年やりたいというような所が切れております。従いまして、工事が進んでいればいいわけでございますが、弱い所は大体もうわかっておるわけでございまして、それらも早く工事をやらなければいけませんが、さて、出水期を前に控えましてすぐやるわけにも参りませんから、そういう所は水防計画に入れまして、こういう弱い所があるということを指摘いたしまして、地元水防団等に対しましても、弱い所は認識を深めておきまして、すでに出水に当りましては監視も厳重にするし、水防等資材等をたくわえておきまして、準備のできるようにということでやっております。
  21. 田中一

    田中一君 もう二、三年災害がないから、今度切れるのはどこであろうということは想像できると思う。聞くところによると、河川局では、もはや落ちる橋、落ちる堤防という地点がわかっておって、設計もできておって切れるのを待っておるということを聞いておるのですが、(笑声)それは一体どういう所が切れようとするか、ある限度以上の水が出た場合の従って準備ができておると思う。その準備も切れてからの準備でなくて、切れるまでの準備というのはどうですか。
  22. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) 個所別に、どこが切れるだろうというようなことでなくて、この河川は一日何ミリぐらい降ったら危ないというようなことは大体見当をつけておりますが、一々切れたときの設計までそこまでは回っておりません。
  23. 田中一

    田中一君 確かな筋から聞くと、もう切れる所の設計が完了しておるというように聞いておる。そこにおる人たちも耳の痛い人もあるだろうと思うけれども、(笑声)今ここでこれが危ないと言ったら地元がえらい騒ぎになるから、そこのところは非常に政治的な問題も起きてくるんだが、そういう面があればおそらく河川局長わかっているでしょう。今言う通り、改修した所は心配ない、今度切れるのはこの川が切れるのだということがわかっているでしょう。それに対して手当をしなければならぬ。といってこれが危ないからこれを手当てしろというと、また地元で問題が起きるから、これは慎重にしなければならぬと思う。そういう点については、水防活動だけでは、まるで決壊を待つようなものですから。その点どういうような心組み準備をしているのか、出水期をただ待っているのか。
  24. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) やはり早くやりたいという所が危ない所なんです、端的に申し上げますと。ですからことし大体の予算でできる分に入っているものは、早くやらなければならぬと思っております。ただそういうふうにはっきりわかっておる所は、手当を早く急がなければならぬのですが、たとえば水門等が悪くて締まらなかったというようなことで、不慮災害があるといけませんから、そういうような点につきましては、事前に検査をいたしまして、十分それが動くように、必要のときには締められるようにというような点検をさしております。こういう点は、やはり不慮災害を防ぐ点におきましては有望だと思いますので、そういう点につきましてはやっておりますが、さて今工事を金もないのにやれといわれましても、これはできませんので、できる手は、金の回らぬ所は水防等によりまして防いでいく、という手しか今になってはないわけであります。
  25. 田中一

    田中一君 むろん金がないのでは今から実際無理でしょうけれども、そこが問題なのです。そこで政務次官に伺いますが、今御承知の通り災害を待ってる、これが建設省の態度なのです。災害がないうちにということで、対策として立てられなければならぬと思うのです。金がない、金がないというだけじゃ済まないと思うのですが、大体こういうことのベテランは全国の決壊場所ぐらい知ってるのです。だから今度はあれが切れるだろうということを言ってるのです。そういうものは十分に政府としても対策を立てて、今河川局長答弁だけでなくて、危ない所は対策というものを事前に持つような心がまえがなければならぬと思うのです。ここ二、三年来災害がないものだから、建設省はのんきにしていないでしょうけれども、ちょっと地元がのんきにしている。そういう点を十分に調べて、ここに発表しろというと問題になるからそうは言いませんが、そういう点に対する事前対策を、金があるとかないとかいう理由じゃなくて、実際危険を感ずる個所はここだというので、具体的な手当をする心組みがあるかどうか。大臣島根県下の災害の視察に行ってるが、その当座は熱意も持っているが、治まるとそれを忘れてしまうことが多い。出席政務次官はこのことについてどう思うか。建設大臣が帰ったら十分お話になって、どういう対策を立てようとするか、一つ承わりたい。
  26. 徳安實藏

    政府委員徳安實藏君) お説ごもっともでありますから、よくお説の通りに私も考えておりますが、ただ新任早々でございますので、ほんとうのところを申し上げますと、まだ説明も十分聞いていないような状態でございますから、いずれにいたしましても、災害は時を待たずに起るわけでありますから、大臣も帰りましてからできるだけ御趣旨に沿うように努力いたしたいと思います。
  27. 田中一

    田中一君 本年度は未曽有災害があるのじゃないかということが考えられる段階において、一つ建設省として災害に対しての、起ってからの対策は当然ですが、ただ水防活動の訓練、あるいは水門点検程度でなくて、一応の起きる前の対策を立って次の当委員会報告するようにしてもらえませんか。
  28. 徳安實藏

    政府委員徳安實藏君) 本日大臣も晩方帰って参ると思いますし、先方でまのあたりに被害を見て帰ることでございますから、よく協議をいたしまして早く対策を立てて御報告をするようにいたします。
  29. 田中一

    田中一君 河川局長、君、大臣政務次官には、予想される、あそこはこうだとかあそこはどうだとかぐらいは、知らしてやらなければだめですよ。河川局長、それは問題が別なんだから、予算予算で十分取るとしても、この点は二、三年来なかったから道路の方にいっちゃってるけれども、今年はとにかく、来年は河川予算は相当伸びると思うからね。
  30. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) 今までもそ  ういう努力はいたしておりましたが、新しく、大臣政務次官もその気持でおられるようでありますから、具体的によく説明をいたしまして、方策を立てたいというふうに考えております。
  31. 坂本昭

    坂本昭君 ただいまの田中委員の質問に関連して、もう一点お伺いしたいのですが、今の斐伊川の問題についていろいろと検討しておられるという御答弁でしたが、次に落ちる橋のどうだとかということの検討、そういうことよりも、今の川の問題については、現在宍道湖に入ってるのは昔、大国主命のころには出雲市の方に流れておったのです。ですからあの川の洪水調節の問題を含めて、流域変更の基本的な問題がたしか島根県では取り上げられておったと思う。私は橋の問題も堤防の問題もさることながら、そういったもっと基本的な大きい点の計画と、それからそれの実施がより必要じゃないかと思うのです。今、橋のことだけ、あるいは堤防のことだけしか融れられませんでしたけれども、さらに一歩掘り下げて流域変更する、あるいはもっと大きな問題が日本全土にわたって各地にあると思うのですが、そのことについての技術的な局長の御意見を承わりたい。
  32. 山本三郎

    政府委員山本三郎君) お説の通り宍道湖に入っておりまして土砂でどんどん埋まって参り、しかも宍道湖に入れたのでは海までに非常に遠いということで、あれをお説の通り出雲市を通りまして直接日本海に抜こうという案を考えまして、終戦直後だと思いましたが、建設省で調べてみようということで、実際は調査して参ったわけです。具体的に調査をするということになりまして出店を作ったわけでございます。当時は本省で調査をするという体系でございましたので、出店を作ってやりましたけれども、地元の強硬な反対に会いまして、それができなかったのが第一回の調査でございます。その後になりましてしかしそのまま放って置くわけにいかないということで、現在の河道で水を流すのに、できるだけ安全にしなければいかぬというので、とりあえずといたしまして川の中を大々的に掘ろうということで、しかし掘ってすぐたまるということじゃまずいから、砂防をやると同時に川の掘り方をうまく考えて、できるだけたまらないような形に掘ろうということをいろいろ研究しまして、そういう方途で進めておるわけでございますが、しかしそれだけではやはり恒久的の問題にはならぬわけでございますので、上流ダムを作る問題、それから今の日本海に直接抜く放水路を作る問題、あるいはもっと発展いたしますと、穴道湖干拓等の問題もございます。それらの問題を含めまして総合的に今調査をしておるわけでございます。従いましてその線ができますならば、具体的に効果の大きいものから実施に移していかなければならぬ、こういうふうに考えております。
  33. 坂本昭

    坂本昭君 政務次官に一言申し上げたいのですが、今のようにかなり長期の大きな計画というものがどうしても要ると思うのです。ですから次官の任期が何年か何カ月か存じませんけれども、目先だけのことでなくて、ちょうど道路整備五カ年計画もただ五カ年だけで済むことじゃなくて、やはり日本の百カ年計画の中での五カ年計画という意味で、河川の問題にしても、今のような流域変更ということは非常に大きな長期計画が要ると思うのです。そういう点で、次官とせられても目先だけでなく、一つ計画を推進されるように特に要望しておきます。
  34. 徳安實藏

    政府委員徳安實藏君) 御趣旨もっともでございますから、よく相談いたしまして、その方針に進むように努力いたしたいと思います。
  35. 上林忠次

    委員長上林忠次君) ほかに発言がございませんようですから、本件に関する本日の審議はこの程度にいたします。   —————————————
  36. 上林忠次

    委員長上林忠次君) これより建築基準法執行上における問題に関する件を議題といたします。御質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。
  37. 田中一

    田中一君 仙台市長を呼んでおったのですが、何か都合でこられないというのですから、仙台市からは建設省の方に来て何か報告がありましたか。あったら住宅局長から……。
  38. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 仙台市の事務当局から人が参りまして詳細の実情を聞いております。なお宮城県からも建築課長が参りました機会に、県の判断あるいは取った措置等も聞いております。
  39. 田中一

    田中一君 委員長からその詳細の報告を求めていただけませんか。
  40. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 私からお願いいたしますが、こまかい報告をただいま住宅局長からお聞きしたいと思います。
  41. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) それでは仙台市営中央卸売市場建築のことにつきまして、基準法違反の事例がございましたので、ただいままで市当局あるいは県の当局から事情を聴取いたしました結果、判明した経緯並びにそれに対する私どもの所見、今後とるべき措置等につきまして、取りまとめて御説明申し上げたいと思います。  この市営中央卸売市場仙台市の東の方に位しておりまして、将来貨物駅ができる地点隣接地域に建っておるわけでございます。なお近所には県営の総合運動場が連なりまして、周囲はおおむね住宅地域でございまするが、この市場の敷地は準工業地域に指定されております。この位置に敷地面積約一万五千坪の中に、建物といたしましてはむね数にいたしまして十三棟、総延べ面積二千八百二十坪余りということでございまして、現在の工事の進捗状況は約八七%完成しておるのでございます。これは市場でございますから、もちろん売り場面積が相当広くとられておりますが、そのほかに製氷工場、冷蔵庫、管理事務所等がございます。その構造は、その用途に供せられる建物の種類によりましていろいろでございますが、建物部分については現状のところでは基準法上は適法になっておると認められます。  そこで違反の問題につきましてこれから申し上げますと、大きく分けまして二通りの違反の事例が生じておるのでありまするが、最初に、昭和二十七年当時でございますが、製氷工場の建設工事が申請されてきております。製氷工場を最初にまあやったと、この場合には中央卸売市場計画の一環としてこれを申請したのでなく、中央卸売市場のプランに関連したものとして考えられているというような説明で、実際は単独の製氷工場の申請を計画——これはまあ公共団体がやりますので、普通の確認という言葉を使いませんで計画通知ということでございますが、いわゆる申請をしてきたのでございます。そこで卸売市場そのものの一部ではないということで、これを特定行政庁におる建築主事は認めたわけであります。しかしながら実質的には、この建設費の中に卸売市場建設のための起債も含まれておりますし、単なる卸売市場計画の関連施設という説明は、実質的には当らないのではないか。やはり当初から卸売市場建設計画の一環として申請されてきたと見るのが至当である。かように考えますると、この申請そのものが実は基準法の第五十三条の規定によりまして、市場の位置につきましては、特定行政庁の許可を受けるか、あるいは都市計画の施設として決定したものでなければならないと、こういう基準法の第五十三条の規定がございますので、その前提の条件を満たしていないで申請をしてきておる、違法な申請であると実質的には考えられるのでございます。この点が違反の第一点。  それから他の売場その他の建物につきましては、市の内部におきましていろいろ文書の往復がございましたが、結局正式に申請の処理がなされないまま今日に至っておりますので、これはもちろん五十三条の違反であると同時に、計画通知の手続も了してないと、こういう状況でございます。  そこで、今二通りに分けて違反の事例を申し上げましたが、この違反の核心となっておるところは、先ほど申し上げましたように、建築基準法の第五十三条の違反ということに相なると認められるのであります。そこで、なぜこの五十三条、あるいはさらにこの規定に関連しまして五十四条にも関連してきますが、こういう手続を無視してやったのであろうか。という諸般の実際の実情につきましては、なお多少私どもまだ自信をもって申し上げかねる点もあると思いまするが、どうも、当時の既存の卸売業者の問に、新しい中央卸売市場建設につきまして反対があった、ということが一番の理由のようであります。  で、都市計画の施設として決定するには、御承知のように審議会にも付議しなければなりません。やはり地元の意向というものがそこで反映される。それから都市計画として決定しないで許可をする場合には、聴聞を行いまして審査会の同意を得なければならぬ。こういう聴聞を行うということは、やはり地元の既存業者に相当反対があればまあ通ることがむずかしいというふうに懸念されたようであります。  そこで、仙台市も今回の五十三条を中心とする違反には、まあ完全にシャッポをぬいだような態度でありまして、ただ今までの違反はまことに遺憾であるという意思を表明し、同時に今後どうするかということにつきまして、すみやかに法律上適正な処置をするということで、基本的には了解いたしております。で、この処置と申しますのは、先ほども申し上げましたように、都市計画の施設として決定することも一つの方法でありますが、今日に及びましては、今回は早急にこれを処置することが望ましいわけでございますから、いわゆる五十三条の特定行政庁の許可によって処理する。そのためにはもちろん公開聴聞を行いましてこの敷地の処置を許可をしよう、こういうふうに措置をする方針を仙台市としてはとっております。で、法律上はそういう措置で一応片づくわけでございまするが、実質的に都市計画上、周囲の状況等からみまして支障があるか——適否の問題でございまするが、この点につきましては計画局の判断ももちろん必要でございまするが、私ども一応今まで聞いたところでは、都市計画上支障があるものとは認められないと考えます。  そこで今後こういう種類の違反が出ないように、私どもといたしましても十分注意いたしますとともに、今回の仙台市の違反事件につきましては、ただいま仙台市が最終的に考えました措置につきまして、われわれも賛意を表したい——同様な意見を持っている次第でございます。以上、簡単でございまするが、一応の御説明を終ります。
  42. 田中一

    田中一君 この建設についての行政権というものは、仙台市が持っておりましたか、それとも県庁ですか、その当時は。
  43. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 当時はもちろん仙台市が特定行政庁になっておりまして、市の中に建築主事が置かれているわけでございます。
  44. 田中一

    田中一君 それではいつ仙台市に移りましたか。
  45. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 仙台市は、おそらく市が特定行政庁になったうちでも一番早い方でありまして、二十六年に特定行政庁になっております。
  46. 田中一

    田中一君 少くとも法律を執行する立場にある仙台市が手続を知らなかったとは言えない。住宅局長としては、この現象というものが、善意か悪意かという二つの分け方をしようと考えた場合に、どちらの解釈をとろうとするか。
  47. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 建築基準法上の手続が要るということは、少くとも市の事務当局は承知しておったのであります。それからこの辺は少しデリケートと申しますか、もう少し上層の方の意向も聞いてみなければわからぬ点もございますが、ある時期には、上層部にもこういう手続が要りますよ、という話はしたということも聞いております。ですから、先生のおっしゃる善意か悪意かという問題ですが、非常に悪質な意味の悪意があったかどうかはちょっと判断いたしかねますが、ある程度法律上の手続が要るということは、上の方でもわかっておったのではないかと判断されます。
  48. 田中一

    田中一君 むろんあなたは裁判官じゃないから、裁判せいというじゃないけれども、少くともその行政権というものを握っている当事者が、あえて違反を犯したというようななまぬるいものじゃないんですね、これは。住宅局長報告にもあるように、あらゆる合法的な機関の議を経ずしてというのは、これは一つの現象になっているのですけれども、事実は局長が言っているように、地元の卸売業者の反対があったとか何とかという言葉を使っておる。これは地元報告に過ぎないだろうけれども、反対があったから——たとえば都市計画審議会なり、あるいは聴聞会なり、そういうものを開かないということは、反対がなければ開いたかもわからないのだ、賛成であれば。これは悪意にきまっているのですよ。住宅局長がそういうあいまいな言葉を言って、今後監督権というものを持っているならば、僕はあなたに対する態度を非常に変えなければならぬと思うのです。少くともわれわれがここで法律を作って、それを建設大臣にまかして執行の面は末端に委任しているところの事項が、悪意でもってやられるということ、建設省がそれに対して悪意か、悪意でないかわからぬなんというような答弁をするようでは、あなたに対するわれわれの信頼というものは相当考えなければならぬことですよ。こういう点はあいまいなことは言わないで、はっきりするような態度でなくては、今後とも建築行政はあなたはできないことになると思うのです。内容に盛られている問題は別、あるいは上の方と下の方となんというような手続の問題は論外なんです。事実少くとも市長が自分のうちを作ることもあるだろうし、また助役もいれば課長、部長もいるのです。それらに相談をしないで勝手にやるというようなことはありっこないのです。作為的に悪意でやったことに違いない、私はそういう結論以外に何もないと思うのです。自分の持っておる権限なんです。そういう事例が私は方々にあるのではないかと思うのです。国が法律を無視して違反を犯す事例がたくさんあるのではないかということが一つ。市がかりに行政権を持っているとすれば、そういう違法を犯すような場合、これでは市はばくち打ちと取りなわを持っている二枚鑑札みたいなものです。そういうような市長はあっちゃならないのです。それでそういう悪質なことをしている市から、建築主事を引き上げるということも私は考えられると思うのです。これは法律を変えて、今言う通り、たしか三十万と思ったが、三十万以上の市町村には、話し合いの上、都道府から市町村に行政権をまかすということを法律解釈でもってやった記憶がありますが、そういう違法をあえてするならば、監督が足りなかったというのじゃなくて、自分がその法律を執行しなければならぬ者が、悪意でもってやるというならば、取り上げなさい、そういう者は不適格者です、実際に。そういう態度が住宅局長にないならば、あなた自身も、今後とも国会で作る法律を執行する、また監督する立場としてこれはどうも考えなければならぬと思う。もう少し勇気をもって明確にお答えなさい。
  49. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 悪意があったかどうかという点につきましては、私ども、仙台市から来てもらった人が下の方の庶務課長、——というのは事務当局の者ですから、この人たちから聞いた限りにおきまして市長がどの程度に知っておったかということは、ただいままでに調査した結果では断定的なことをちょっと申し上げかねる、こういう意味において申し上げたのです。  それから、こういう不始末をした市を特定行政庁でなくするというようなことにつきましては、ただいまのところ考えておりません。ただ、お話のように、特定行政庁に市がなる場合、当該公共団体としての市がやる建築の手続につきましては、手続違反をやるということは、私の知っている限りにおきましてもちょいちょいございます。ですからそういう点につきまして、今後厳重に戒めて監督を強化徹底したい、かように考えておる次第であります。
  50. 田中一

    田中一君 手続違反だというようなきめ方はここにないと思うのです。いいですか、もしも手続違反が今、発見されたというならば、二十七年の問題ですからとうに五年たっておる。とうにこの手続をすればいいのです。してないじゃありませんか。手続違反だというような認定の仕方は間違いですよ。それはなるほど形は手続違反ということになるのでしょうけれども、なぜこうしたかということは、現に僕が指摘して、初めて建設大臣に対して手続をいたしましょうというありようはない。仙台市の悪意のほかに何がありますか。計画局長に伺いますが、住宅局長は、都市計画上の適否は、適当だとは言わぬけれども、妥当だとは言わぬけれども反対がないのだろう、というような意見を言っておりましたが、それは計画局としてはそう認定して、そういう意思を住宅局に通じたのですか。
  51. 美馬郁夫

    説明員(美馬郁夫君) 正式の意思を通じたというわけではありませんが、この地点につきましては、都市計画の指定として市場の施設の決定は、もちろんやっておりませんが、ただ、昭和三十年でございますか、この仙台市の用途地域と街路網の決定の都市計画の検討をやりましたときに、大体こういう市場の地点も位置を予定をいたして、そういう都市計画の決定もやっておりましたので、こういう見地からまあまあ、都市計画上としては、現在正式にそういう手続はとっておりませんが、位置としてはおおむね妥当なのじゃないかと、こういうふうに考えております。
  52. 田中一

    田中一君 行って見たですか。図面で見たの。
  53. 美馬郁夫

    説明員(美馬郁夫君) 行っては見ておりません。
  54. 田中一

    田中一君 何で判断した、だれが判断した。
  55. 美馬郁夫

    説明員(美馬郁夫君) 部下からいろいろ事情を聴取いたしまして、そう判断をいたしました。
  56. 田中一

    田中一君 これは残された唯一の住宅地なんですよ、仙台の都心に近い所は。むろん鉄道は入っています、仙台が将来発展するならば高価になるような地域なんです。両方が住宅地になっていましてね。できてしまっているのだから反対しても、不適当だといってもとうにもならぬから認めよう、という態度はいけないのです。では、ああした条件の地域に、どういう結果か知りませんけれども、都市計画上、ああいうものは望ましいという、望ましいというよりも不適当でない、という判断を今になってするとなると、私はもう少し事例をあげて質問しなければならぬことになるのですよ。早速行ってらしゃいよ。行って見てらっしゃい。部下々々と言うけれども、自分自身でも不適当ということを認めながら、こういう建設を強引にやっているのです。局長が一ぺん見てね、それから他の今まで各地方的にやる都市計画の上に立っての、こういうものは適当であるという判断であるならば、判断を次の委員会でお漏らし願いたいのです。自分が見ないで、他との比較もしないで、既成事実というものを認めて反対しないという態度は、これはいけません。
  57. 美馬郁夫

    説明員(美馬郁夫君) 私、この問題につきましては、まだ十分に現地視察なりその実情を視察するだけのひまがございませんで、本日問題になるということでございましたので、とりあえず従来担当しておりまする課長からいろいろ事情を聞いて、私の判断をやったのでございますが、今後早急に私も自信を持った判断ができるようにいたしたいと考えております。
  58. 田中一

    田中一君 この住宅局長報告のうち聴聞会あるいは審査会、いつ開いて、結論がもし反対ならどうするつもりですか、住宅局長はもう賛成されるものという前提に立って考えているのか、これはもし反対された場合はどう処置するか、伺いたいと思うのです。
  59. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 建築基準法の五十四条によりまする聴聞会、それから審査会、これを今月の八日頃に開くというふうに承知いたしております。そこで見通しの問題につきましては、私もここで断定的なことを申し上げるわけには参りませんが、まあ何とか意見がまとまるのではないかというふうに、今のところ判断されます。
  60. 田中一

    田中一君 じゃ聴聞会と審査会が何とかまとまるというならば、地元の反対に対しては無視しようという考えですか、それは聴聞会も賛成しそうな人間だけ聴聞会に集めれば文句ないのです。発言させれば文句ないのです。審査会だって頭を押えれば文句ないのです。
  61. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 仙台市といたしましても、悪い点は悪いということは痛感しておりますから、この点はよく地元の人にも納得していただくような努力を十分にいたしまして、円満に処理するように最大の努力をするという決心に聞いております。
  62. 田中一

    田中一君 これはあまり地元が来ないのに、あなた方をいじめてもしようがないのですが、とにかく監督権なり行政権を持っている役所が、区域の市民を無視して違法を犯すということ、これはただ手続上の違法を犯した、という点だけにとどまるものじゃないのです。市民生活全体の問題まで発展するわけなんです。私はこういう事例が数数あると思うのです。そこでいずれ仙台市側からだれか来ればもっと詳しく聞きますけれども、住宅局としては、この違反建築も、ただ自分の敷地に小規模な発電機をこっそり作った、とか何とかいう程度のものなら、まだ簡単に解決しますけれども、何億という金をかけてこういうものを作ってしまうと、もう横車が通ることになるのです、それが行政権を持っているのです。私はこういう問題が、今日まで建築基準法を持っているところの住宅局が、全国的にこうしたものを監督といいますか、強い違反に対する関心というものが喪失されているのじゃないかというように考えるのですよ。東京都内においても戦後のある時代に、ある期間はそれはやみ建築もずいぶんできました。それはもう是正されてきつつあるのです、今日では。なぜならばそれらの建築物が全部耐用年限が来ているから。今がいいチャンスなんです。今の時期を失うとまたこれがそうした違法建築が生まれてくるのです。ちょうど今が、もうあるいは遅いぐらいとも見られる点があるけれども、耐用年限がみんな来ているのですね。それで全国的にその調査を一つして下さい。そうして権力や、ことに法律的に、取りなわやばくちのさいころを持つような悪質なことは、行政官庁が十分取り締らなければいかぬです。何でも通るのです。  そこで政務次官に伺いますが、今お聞きの通りなことなんです。おそらく鳥取県などではそんなことはないと思いますけれども、こういう点について全国的な一つ調査をしていただきたいと思うのです。
  63. 徳安實藏

    政府委員徳安實藏君) お話承わりましてごもっともなお話だと思います。法を守らなければならぬ役所がみずから法を破るようなことを、しかも指摘された後に手続をとるなんというようなことは、これはほんとうに見逃してはならぬ問題だと思いますが、もしさようなことが方々にございますれば、法が乱れるものでもあり、また同時に行政権を持っておる本省としまして、ただいたずらに言い逃れなどによってうやむやにすることがございますと、他の方面にも悪影響を及ぼしますから、ただいまお話のように厳重に一つ態度をきめまして、全国的なことは今取り調べておるそうでございますけれども、厳に将来かようなことが起きないように戒めるだけの処置をとるようにいたしたいと思います。
  64. 田中一

    田中一君 計画局にも……、調べもしないでまあまあできちゃったものはしようがないじゃないかと言われたから、まあ適当だとは言わぬけれども反対しない、という態度じゃいかぬです。先日もお話したように、都市計画なんというものは、そうすると机上で絵にかいたもちになっちゃうのですよ。そういう印象を国民に与えちゃいかぬですよ。だからこの問題はもう少し十分に調べて次回に御答弁願いたいと思います。それで不適当なら不適当だとはっきりおっしゃい。あとの問題はどうするかという問題は別の問題です。法に対して峻厳な態度をもって臨まなければいかぬですよ。この人間社会のことですからね、何もそれは法ばかりでやるといいません、それはやむを得ず乱れる点があるかもしらぬけれども、それはもう建設省は裁判官的な立場に立たなくちゃならぬと思うのです。まして政党政治の今日ですから、いろいろ世論の圧力もあるでしょうし、その点はある程度まで認めます。いかぬことはいかぬといってくれなければいかぬですよ。
  65. 美馬郁夫

    説明員(美馬郁夫君) よく了承いたしました。
  66. 上林忠次

    委員長上林忠次君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕   —————————————
  67. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 速記をつけて。  建築基準法執行上における問題に関する件につきましては、ただいま政府当局に対し質疑を行なったのでありますが、なお不十分な点もありますので、継続調査要求が承認された場合は来たる七月十日の本委員会に、仙台市長島野武君、仙台建設局庶務課長関山幸作君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  68. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認めます。なおその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。   —————————————
  70. 上林忠次

    委員長上林忠次君) では質疑を続行いたします。
  71. 坂本昭

    坂本昭君 建築基準法に関連しまして若干お伺いしたいのですが、前国会におきまして当委員会で、三月の十八日に帝国ホテルの第二新館新築現場で、鉄製パイプが上から落ちてきて重傷を負ったという事件について、建築基準法第九十条の、危害を防止するために必要な措置の技術的な基準は、政令で定める。このことについてお尋ねをいたしまして、住宅局長から鋭意その政令を定めることに努力をしているという返事をいただきました。実はその後、つい最近私自身がこういう危害にまさにあうというような事態がありまして、さらに私は皆さんに御注意を喚起して、どうなっているかをお伺いしたいのであります。  実は二、三日前に、麹町四丁目の三菱銀行の外面塗装工事をやっております、そこを朝登院の途中で上からにわかに雨が降ってきた。非常に天気のいいときに雨など降ってくるはずがないのでよく見ますと、回りに天幕を張っている、その天幕の中にたまった工事用の水か、あるいは前夜それほど雨は降っていないはずですが、その雨が上からいきなり降ってきたんであります。その中にこのスパナーだとか、そういう物騒なものがなかったからよかったものの、そういうものに対して、もちろん工事をしている者もあるいは銀行当事者も、天然現象として一向責任をとるようなふうがないのであります。こういうことは東京都内のあらゆる面において、われわれが日常散見する事実でありますので、前回においても特に強力に早くこの政令を決定して、市民が危害に瀕しないようにということを、特に私から注意を申し上げたんですが、その後建設省としてはこの問題、九十条の政令についてどういうふうにしておられるか、一つお伺いいたしたい。
  72. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) ただいま御指摘の建築工事の現場における危害の防止につきましては、非常に重要な、かつ緊要な問題でございますので、私、着任いたしましてから、さっそくこの政令案の検討をいたしまして、なるべく近い機会にできれば今月中くらいには政令を成案を得まして、さっそく公布、施行の運びに持っていきたいと、鋭意検討いたしております。御案内のように、まあ落下物を防止する、あるいは火災等、あるいは爆発等による危害を防止するということが、非常に重要な内容になっておりまするが、そのほかにも隣接敷地に及ぼす危害の防止でありまするとか、あるいは道路を一時的に占用、使用いたしまするための交通障害を除去する、防ぐというようないろいろな各般の問題がございまして、まあ完璧なものを作ろうと思いますと、なかなか技術的にもむずかしい点もあるようでございますが、ただいま先生の御指摘のように、やはりこれは非常に緊急な問題でございますから、可能な措置から早く固めて施行したいと、かような考え方で目下検討いたしておる次第であります。
  73. 坂本昭

    坂本昭君 確かに、地下べずいぶん深く掘っておりますから、それが隣接する建物に対する影響等が、非常にこれはむずかしい問題があるということはわかるのです。わかりますけれども、技術的にむずかしいからといって放置しておけば、いよいよ危険な実情というものが表われてくると思うのです。ただいまの御答弁によると、今月、七月の終りまでにでき上るということですが、七月の終りまでに必ず政令の公布を見ると、そういうふうに考えておってよろしゅうございますか。
  74. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) そのように努力をいたしておりますので、あるいは若干の日にちは前後するかもしれませんが、御期待に沿うようになお努力いたしたいと思っております。
  75. 坂本昭

    坂本昭君 この前のこの帝国ホテルの事件というのは、これはたまたま一つの事件ですけれども、このときには、たしか次官通牒か何かで各都道府県に通牒を出して、特に注意を促したということでしたが、どうも実際に注意を促したという結果が十分出ていますか。非常に私は疑わしいと思うのです。一方においては都心において次々と高層建築が行われているし、これはもっと具体的に、こういうことをやってこういう成果が上っている、何かそういう具体的な証拠をあげて説明していただきたい。
  76. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 先般の帝国ホテルの事件に関連しまして、指導通達を出しましたことは、お話の通りでございますが、それにつきましての詳細な説明は、建築指導課長から申し上げた方がいいかと思いますので……。
  77. 前岡幹夫

    説明員(前岡幹夫君) 帝国ホテルの災害と申しますか、工事現場の災害がございまして坂本委員から御指摘されましてさっそく全国に、今まで起りました事例まで添えて、今後そういうことのないようにというようなことで、注意を喚起したわけでございます。がしかしながら、何分にも「技術的基準は、政令で定める。」ということでまだ政令が出ておりませんので、はっきりした根拠もございません。もちろん府県では一生懸命やっておることと思いますけれども、何分工事現場というものは非常に広範囲なものでございますから、一、二の事例もなきにしもございません。政令公布の暁にはさらに一そう馬力をかけて、この工事現場の安全を期したいとこう考えております。
  78. 坂本昭

    坂本昭君 帝国ホテルの場合には、あとの処理はどういうことになりましたか。特に、重傷を負った人に対する補償の問題、それはだれが責任をとって、どういう結論になりましたか。
  79. 前岡幹夫

    説明員(前岡幹夫君) 帝国ホテルの現場の件につきましては、一応その当時業者の方と話をしているというような話でございましたが、遺憾にしてその後の状況はわかっておりません。
  80. 坂本昭

    坂本昭君 これは一つ代表的な例としてさらによく調査した上、どういうふうな処置がとられたか、それからそういうことで、被害者あるいは建築業者の方でどういう見解を持っているか、よく御調査の上御報告願いたいと思います。きょうは先ほど来、浜田市の天災に基く災害報告もありましたけれども、これなどは人災なんですからね。人災ぐらいは防げるような法的措置を当然とるべきだと思うのです。ことにこれからはこういう事件というものは、どんどん頻発するということが推測される時期でございますから、いいかげんなことに措置せられないで、徹底的な対策あるいは法的な基準というものを速急にお作り願いたい。七月末までにできるということを期待して私の一応質問は終ります。
  81. 田中一

    田中一君 関連して言うのですが、今指導課長が技術的基準は政令で定めると言われた、その技術的基準の政令がいまだにできていないということですが、これは前岡さん、よく聞いて下さい。この法律は昭和二十五年に施行された法律なんです。政令はいつ作るのですか。こういうことになると、私は前回の委員会で縦貫自動車道の政令の問題をとやかく言ったが、政令を作らぬということは、これは常習犯なんですな、建設省というものは。これから私は建設省関係の各法律の政令ができていないものを全部調べます。全部調べて指摘をします、その基準法の基準はいつ政令で出すつもりなんですか。
  82. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 基準法の第九十条に基く、この技術的基準に関する政令が、今まで公布されておりませんことは事実でございまして、まことに遺憾に存ずる次第であります。なぜ今までもう満六年もたっているのにできていないか……。
  83. 田中一

    田中一君 八年ですよ。
  84. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 失礼しました、八年ですか。結局いろいろ私が伺ったところでは、なかなかこの技術的基準がむずかしいということが一番の理由なのでありますが、しかし今さらいろいろ弁解がましいことは申し上げません。先ほど申し上げましたように大馬力をかけてせっかく今努力しておりますから、近く公布制定の運びになると思います。どうか一つ御了承願います。
  85. 田中一

    田中一君 いつ作るのですか。いつまでにやるのですか。
  86. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 先ほど坂本先生にもお答えいたしましたように、七月末を目途にいたしまして制定するように進めて参りたいと思います。
  87. 田中一

    田中一君 では過去満七年間政令を作るための努力をどうしたか、その作業の状態を報告して下さい。
  88. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 過去七年間にわたる詳しい事情は、ちょっと今ここで申し上げられるまでに至っておりませんので、いずれ後ほどまた申し上げたいと思います。
  89. 田中一

    田中一君 それは承服できない。従って問題点は問題点としていつ建築学会にどういう諮問をして、どうしてこうしてとあるはずだと思う。それからこの法律ができて以来今日まで、七月末までに作る過去のものと、これからのものとちゃんと報告して下さい、ここに。今報告できなければ文書で十日までに報告して下さい。
  90. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 了承いたしました。文書で後日御報告申し上げます。
  91. 田中一

    田中一君 昭和三十一年九月四日付で指導課は指導課長の名前で、乙種防火戸について通牒を各都道府県に出しております。これは準防地区における乙種防火戸の製作の営業案内ですね、社団法人日本化学防火協会というのを紹介して、これが製造業者を選定あっせんしているからこれを使えというように書いてあるのです。いつ商売の手引きを指導課はするようになったか、これも一つ詳しく私承知したいと思います。昭和三十一年九月四日建設省住宅局建指導課長通牒並びに昭和三十二年二月二十二日建設省住宅局建指導課長の通牒で、乙種防火戸の設置に関する指導監督について、この中には社団法人日本化学防火協会が指導する、そこで指定する製造業者のものを使え、こういう通牒なんです。従ってこういう通牒、特定なる業者の推薦というか、あるいは指定ということをいつからそういう商売を始めたのか、伺いたいと思います。
  92. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) ただいまお尋ねの乙種防火戸につきまして、日本化学防火協会という団体、これは社団法人でございますが、これが防火戸部会というものをその中に設けまして、それぞれ各地の建具の業者をメンバーにたしておりますが、この会は別に会員を非常に限定しておるようなわけでもないようであります。ただこの会の取り柄と申しますか、私も実は詳しいことは承知いたしておりませんが、この会は防火戸の特許になっておるものを扱い得るような会になっておる。プロトン防火戸あるいは反射式防火戸というものの製作のための特許権が、この会の会員になれば行使できるというようなことになっておるというふうに伺っておりますのと、それからこの特許による防火戸の性能は乙種防火戸として十分な効果を持っておるやに聞いております。そこで当時商売の手引きですか、取り持ちですかをやったということは、あるいは指導課長の名前で、そういう推薦というような意味の手紙を出したことが、事実であるかと思いますが、その辺どういう事情でそういう、手紙を出したか私詳細を承知いたしておりませんので、場合によってはこの点もなおよく調査いたしまして、後日お答えしたいと思います。
  93. 田中一

    田中一君 乙種防火戸は、その日本化学防火協会の指定する製品以外には使えないのですか。
  94. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) そういうことは絶対にございません。基準法に基いて規定されておりますものは何でもよろしいわけでございます。
  95. 田中一

    田中一君 ところがこの通牒を見ますと、これは地方建築指導の職務を扱っておる連中にはこの防火戸でなくちゃならぬ、というように指導しているわけですね。結局これは無事だからでしょう。何か証明書があればそのまま。パスさせることになるのでしょうけれども、この協会自身がやはり、やたらに建具屋を入れることをシャット・アウトしてそれでもって特許料と称して高額な手数料をとっていることになると、これまた問題になるのですね。これは特許権ですから、一つの発明というものを育成する意味において若干の手数料をとるのはいいと思いますが、それが度をすぎるといかぬと思うのですね。ことにそれを自分で作りたいといっても作るなら権利金を幾らよこせとか、こういうことになると特定なる発明のみに国が利益を与えているということになるのです。特に、基準法に合っているものならば、この日本化学防火協会の製品以外でもかまわぬというなら、かまわぬという通牒を出しますか、早速。この政令に適合しているものだったらこの日本化学防火協会以外のものでもかまわないのだからという通牒を出す決意がありますか。
  96. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) 日本化学防火協会のメンバーが作るもの以外でも、法令に適合するというものはかまわないわけでございまして、その辺が不徹底でございまするならばその点を徹底させたいと思います。  それからなおこの社団法人は、今まで聞いているところでは、別に権利金というようなものをとってはおりません。つまり入会金はとっていない、これは年会費も千円程度であります。それから会員の加入等につきましても、そう特別にやかましい閉鎖的な方針はとっておらないようでありますが、私はこの団体の実態につきましてはあまり詳細を承知しておりませんので、今後なおよく調査いたしまして、会が適正な運営を行いまするように、十分指導監督をいたして参りたいと考えております。
  97. 田中一

    田中一君 実はこれは建具業者が再三陳情にきているのです。地方的にはこういうものが全然わからないところもある、ないところもある。そして係官には必ずこれに入ってこれを使え、こういうのです。それで非常に困っているという陳情が再三きているのです。私はこれは、この通牒もこんなものを出したことがあるはずだから、ないかと言って指導課の方に頼んで見せてもらったわけなんですが、こういうことはある時期にはいいこともあるかもしれない、違反が非常に多い、それがためにこれなら安心だ、むろんこれは住宅を持つ方々の災害を守る意味でいいかもしれぬけれども、度がすぎてはいかぬと思う。今住宅局長が言っているように私はこれを知らないのです。社団法人日本化学防火協会、これはおそらく建設大臣の許可した社団法人か何か、これはどこの許可したものですか。監督権はどこにありますか。もし建設大臣ならば当然お調べになることができますから調べて報告していただきたい。別の何と言いますか。警察関係、消防関係のことならばその担当の部局をお調べになって、運営、メンバー、定款その他を資料としてお出し願いたいと思う。
  98. 鬼丸勝之

    説明員鬼丸勝之君) よく了承いたしました。なお私どもといたしましても、法人の監督権があるなしにかかわらず、この業務につきましては一つ十分調査いたしたいと考えております。
  99. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 本件に関する本日の審議はこのくらいにとどめます。   —————————————
  100. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 次に宅地に関する件を議題にいたします。まず住宅公団から提出されました資料宅地開発用地取得価格調と、住宅用地取得価格調について御説明をお願いいたします。
  101. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) お手元に差し上げてあります資料のうちの、宅地開発用地取得価格調につきまして御説明申し上げます。住宅公団がやっておりまする宅地開発事業は、大体におきまして十万坪程度以上の団地につきまして、健全な新市街地を造成いたしまして、公団住宅の建設用地を作りますと同時に、一般の人で自分で住宅等を建設したい人たちにも土地を分譲する目的で、やっております事業でございます。ここにあげておりまする九団地は、東京近郊におきまして用地を買収いたしました全部のものでございます。ここで施行面積となっておりますのは、実際の全体の実測の面積でございます。その次の取得面積と出ておりますのは、このうちで買収いたしました土地の面積でございます。その次の欄の公団取得価格(地区平均坪当り)という欄は、全体の買収価格を取得面積で割りました平均の価格でございます。一番安いのは、下から三行目の九百十六円、一番高いのはその中ほどの四千六百二十六円でございます。その次の欄の近傍類似価格と申しますのは、買収いたしました当時の、この地区内または地区の近傍におきまして実際に売買の行われました土地の例でございます。最低と最高が書いてございます。公団の取得いたしました価格は、大体近傍の類似の実際の売買価格等を参考といたしまして、適正な価格を考えておるわけでございます。その次の年度という欄は、実際に買収に着手いたしました年度でございます。一番上二つの金ケ作と豊田のごときは三十年度となっておりますが、その大半は三十一年度に買収の契約を結んでおります。  以上でございますが、九団地で五月三十一日までに買収いたしました総面積は、九十三万二千余坪になっております。
  102. 鮎川幸雄

    参考人鮎川幸雄君) 住宅公団では、御承知のように、区画整理に基きまして仕事をやっておるほかに、住宅を建設いたしておるわけでございまして、その住宅の建設用地の取得につきましては、計画部関係でやっておるわけでございます。住宅用地取得価格調という資料は、住宅の用地、特にここに出しましたのは、賃貸住宅の用地取得に関する価格についての調べでございます。その資料は、東京支所と関東支所におきまして、三十年度、三十一年度、三十二年度におきます用地取得の状況を書いておるわけでございますが、例で申し上げますと、一番上の三十年度の青戸団地について申し上げますが、青戸団地では二万三千九百二十四坪余の坪数を取得いたしておりまして、それの取得価格は一億七千六百八十七万一千円でございました。坪当り単価は七千三百九十三円。その右にあります近傍類似価格は七千円でございますが、これは東京都の買収価格の例でございます。  なお御参考までに申し上げますが、公団で買います買収価格につきましては、原則といたしまして、近傍類似の価格、特に取引価格を参考といたしておるわけでございますが、適切な取引価格等が見当らないような場合には、公共団体の意見を徴しますとか、あるいは精通者の意見を聞きますとか、あるいは固定資産税の評価額等を参考にするとか、いろいろな資料によりまして、取得価格が適正になるように努めておるわけでございます。以上でございます。
  103. 田中一

    田中一君 どうもこれは、たとえば第一表の金ケ作の取得価格の問題でも、九百九十五円で買ったといって、近傍の類似の価格は八百円から千二百円だというと、大体この辺のところというのは、上と下と両方あわせて見ると、大体において九百九十五円くらいになるのだというような、どうもいいかげんなものに見えるのですね、実際。それはもう下の方はわかります。八百円のものをなぜ九百円で買ったと言って、決算委員会ならやかましく言うでしょうが、しかし現在、八百円の安いところを九百九十円で買ったという事実は間違いがない。しかし、それは九百九十五円の妥当性を持たすために、高いやつは千二百円、高いやつは幾らでも売ってくれますよ。お前のところは千五百円で買うぞ、承知しましたと言って千五百円になる。八百円の土地があるにもかかわらず、九百九十五円出して買ったという理由は、どういうことですか。
  104. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) ここに出ております九百九十五円と申しますのは、十七万三千坪の平均価格でございまして、実際に買収いたしました価格は、一番安いのが水田の六百五十円でございます。一番高いのは千二百円でございまして、六百五十円から千二百円の価格はいろいろございますが、全体の平均価格は九百九十五円でございます。ほかの地区につきましても大体、この平均の価格から二、三割程度上下の範囲がございます。
  105. 田中一

    田中一君 近傍類似価格、そこには水田がないのですか、現在。
  106. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 近傍類似価格と申しますのは、実際に売買をされた例でございまして、水田の売買は近くの地区ではなかったかと思います。従いまして、この買収いたしました土地と全部同じ土地の価格というふうには考えられない、大体似たようなところというように考えております。
  107. 田中一

    田中一君 まあ近傍類似価格というやつはどうにでもなりますから、二、三割程度の上下というけれども、下るのもあるのですか。公団が宅地を取得したために、近傍の類似の地点の価格が下ったところもあるのですか。
  108. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 公団が買収いたしましたために、周辺の土地が安くなったというような例は、今日まで承知いたしておりません。大体におきまして値上りの傾向でございます。
  109. 田中一

    田中一君 大体何割程度上っておりますか。
  110. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 地区によりまして、いろいろ違うのでございますが、たとえば金ケ作におきましては、これもはっきり調査いたしたわけではございませんが、大体の聞き込みにおきましては、現在三千円内外で売買が行われておるようでございます。非常に特殊なところはもっと高い値段のところもございますが、大体三千円内外でございます。
  111. 田中一

    田中一君 そうすると近傍類似価格は、実際に売買された土地というならば、これは三十年に売買されたのですか。
  112. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) この近傍類似価格は、当時買収いたしますときの例でございます。現在、この金ケ作の付近の例はもっと高いものがたくさんあります。
  113. 田中一

    田中一君 それじゃ私が要求した資料と違うのです。不思議なものですね。金ケ作団地を作ると言って買収を始めると、その近所も安いのでどんどん買ったものなんですね。私は現在どれくらい値上りしておるかを知りたいと思ったのです。どうも公団が買収すると、その近所をずっとだれか知らぬけれども買収したものなんですか。
  114. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) たとえば金ケ作の例で申しますと、五十万坪の区域につきまして、先ほど申しましたように、六百五十円ないし千二百円というような格差をつけまして、地元と交渉いたしまして、買収契約をしたようなわけでございます。
  115. 田中一

    田中一君 八百円ないし千二百円というのは、公団に何も関係がないのですね。そうでしょう。関係があるのですか。
  116. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) これは関係はございません。公団が買収します価格を決定いたします場合に参考にするために付近の土地を調査した例でございます。
  117. 田中一

    田中一君 私が資料で出してほしいと言ったのは、取得したときの単価と、それから現在の近傍の同じような条件の宅地は、どのくらいになっているか、ということを聞きたかったのです。お聞きしたいのは、宅地が相当値上りしているじゃないか、という推定から伺ったのです。ところがこれは伺ってみると、近傍類似価格というのは、住宅公団が取得したときに売買されたときの値段というふうに御答弁があったんですが、そうなんですか。
  118. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) その通りでございます。
  119. 田中一

    田中一君 そうすると、これは全部の地籍について一つ一つ調べて歩いたのですか。公団が買ったとき、同じ時期に台帳面の所有者が変ったものを全部調べて歩いたのですか。それからもう一つ、これが実際の売買価格か、あるいは登記した価格か、公団がまさか二万円で買ったものを一万円だといって登記しないと思う。一万円のものは一万円で、二万円のものは二万円で売買登記していると思う。やはり現在どこでも行われているように、税金が余分にかかってくるから、二万円のものは一万円で一つやって下さいということで話し合えば一万円にするということもある。これはなぜかというと、課税する方も一応標準のものを基礎にして課税するようになっておりますから、高い契約になりますと、結局内々で二万円のものを一万円に取引したいというようなことで登記をしても、次の段階では一万円のものは一万円になってしまう。税務署は課税するときに一万円の標準でくるんですから。そうすると今の八百円ないし千二百円を実際にそういう取引価格として見たのか、帳簿の課税価格として見たのか、どっちなんですか。
  120. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 土地の価格が幾らかということは大へんむずかしい問題でございまして、土地の値段は売る場合と買う場合、大体これは常識的に倍程度違うというわけでございます。それで住宅公団が土地を買収いたします場合に、果して適正価格が幾らであるかということをいろいろな資料によって判定をするわけでございますが、ここに出ております近傍類似価格と申しますのは、この当時の、あるいは最近の売買が行われたという聞き込みの土地につきまして、幾らで売買されたかということの聞き込みの値段でございます。登記価格は普通この価格の二分の一内外くらいの安い価格で登記されております。従いまして、登記価格を調べましても、実際の売買価格はわからぬかと思われます。
  121. 田中一

    田中一君 公団はどういう形で売価格と登記価格というものは違えておりますか。同じですか、違いますか。
  122. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 公団が買収いたしました価格は、農地について申しますと、素地の価格と自作料と二つのものからなっております。従いまして、公団がたとえば、千円で買収したということは、税務署の方は当然これを承知いたしております。千円のうちたとえば三百円が離耕料で、七百円が素地代ということになりますと、その価格は税務署の方で評定いたしまして七百円ということで課税する対象になっております。
  123. 田中一

    田中一君 それでは実際の土地価というものを正しく表示しているというように理解いたしますと、これはもう近傍類似価格というものは三倍ないし四倍にならざるを得ないのですよ、これは。しかし今もう時間もないからやかましく言いませんから、鮎川君、一つ正直に実際のものを帳簿から写して持ってきて下さい。まあそれは地上権を持っている者は地上権は幾ら、土地代を幾らというきめ方をすべきものです、実際に。ある場合にはさら地であっても、地上権をことさらに設定して土地価というものを二つに分けてやるものもあるのです。土地の売買というものは複雑なものです。しかしながら、公団が相手方の不当なる、税金をのがれるような契約をしていないと思います。いいですか、相手方ですよ、公団が税金云々というのじゃないのですよ。売る方の側が、不当なる利益を受けるような契約は、しないだろうと思うんです。しかしこれは今のお話を伺ってみると、あるいはしているかわからない。政治的に土地価を将来まあ上げたくないから、結論においては、売主の方の税金がのがれられるような契約をする場合もあるかもわからぬ。これは政治的なものです。しかし公団が実際に取引価格と帳簿価格とを別々に見ている、ということはないと思うんですが、どうですか。
  124. 鮎川幸雄

    参考人鮎川幸雄君) ただいまお話ございましたこの近傍類似の価格の問題で御説明いたしますが、これは住宅を建設する場合の例でございます。たとえばある団地について売買いたしたいという場合には、先ほど申し上げましたが、そのできるだけ最近における取引価格というものが、どうであったかということを、できるだけまあ詳しく取り調べるようにいたしております。それが多ければ多いほど、また時間的に近ければ近いほど、非常に価格の推定に役立つわけでございますが、実際問題といたしましては、そういう場合もございますが、非常に距離的に離れている売買の実例とか、あるいは数年前の実例であるとかいうようなことで、近傍類似の価格をつかみがたい場合もございます。そこでそういう場合には、先ほど申し上げましたように、まあ価格が妥当であるためには、固定資産税の評価額とか、その他できる限りいろいろな方面の資料の整備をして、公団の取得価格をきめているというような状況であります。  先生の御指摘ございました、将来の値上り問題ということがございますが、公団の用地ができたために、まあその付近が開けて値上りするという場合もございますし、一般的に土地価格は公団用地のみの場合だけではなく、漸進的に値上りをいたしております。公団用地のためにだけどれだけ上ったか、というようなことを見出すことは、非常にむずかしい場合もあるのではないかというふうに考えます。
  125. 竹重貞蔵

    参考人竹重貞蔵君) 御参考までにちょっと申し上げておきますが、住宅公団が住居地域内で買収をいたします場合には、取得税は免税になっております。ただ固定資産再評価税だけがかかることになっております。これは百分の五ということになっているのでございますが、従いまして、公団は買収いたしました価格はそのまま税務署の方に通知をいたしております。
  126. 田中一

    田中一君 では東京支所の例でかまいませんから、実際に取得した土地価の中には、公団の方として、埋め立てをして初めて一つの価格にする場合もあるだろうし、あるいは離農の費用も含むとか、あるいは諸権利を織り込んで土地価にしている例もあると思うんです。そういうもののいろいろケースがあると思うんですが、それと、現在の近傍の土地価というものを、今支所の方で言っているように、聞き込みでいいんですよ、不動産業者に頼んでもわかるのですよ、それを一つ調べて下さい。お願いします。それを実際の税務署の方で課税をする場合には、一番新しい取引の実態というものがつかめると……。これは税務署の方ではいろいろなむずかしい課税のし方があります。プラスしたりマイナスしたり、事実事例を知っておりますが、そうして上れば上るほど、次の新しい取引に対して、上った計算で徴税しようという意欲を持つものなんですよ。徴税官なんというものは。公団が実際にさら地の宅地、林野でもいいのですが、整地をしないでも使えるというような土地を買った値段というものは、次の取得しようという方々の標準の価格になるわけですね——標準というかそこに価格の基準を置くようになっているのですね。そうすると、税金を取る方では、やはりそれが一つの事例になって、次にそういう取引があってもそれを安くはしないものなんですね、実態というものは。ところがおおむね土地の売買なんというものは、さっきあなたが言っているように、これは半分下の場合が多いのですよ。半分以下に届けをするものが多いのですね。税務署は税務署で、無理のない、値上りをしない一応の標準の徴税をするための価格というものを押えています。けれども、公団が相当いい値で買うと、次から来る者は、公団の買った値段が一つの基準になっているのですね。公団一はどういう取引をしているか。今言うように、売主の方に利益を与えるようなことでいかなくちゃ、なかなか地主がうんと言わぬ場合もあると思うのです。実際に再評価の価格の方がうんと出雇えば、税金にみな持っていかれちゃうのですよ。だから、その点の取引の実態というものがどうなっているか、一つ鮎川さん調べて委員会に出して下さい。
  127. 鮎川幸雄

    参考人鮎川幸雄君) 今日提出しました資料は大体一覧表でございまして、今おっしゃいましたのは個別的な具体的な例というようなことでございますので、個別的な団地につきまして、今どういうふうな調査をし、どういうふうにして取得をしておるか、という個別的な資料を出したいと思います。
  128. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 本件に関する本日の審議はこの辺にとどめます。   —————————————
  129. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 次に建設業法における問題に関する件を議題にいたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
  130. 田中一

    田中一君 最近米軍の三沢の基地で、元軍属で基地工事に関係しておったべ−ズという男が請負をしておる、というような報告が私の手元に参っております。これはむろん、米人であろうと支那人であろうと、日本で商売をやりかつまた建設業法といえ法律がある限り、どっちみち登録をしておることと思いますから、それらの申請等はどういうことになっているか、まず最初に伺いたい。一つその実情報告してほしいと思う。
  131. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) ただいまお話がございました点につきましては、ごく最近——六月の下旬でございますが、建設業者の全国的な団体であります全国建設業協会から、私ども当局の方にお話がございまして、こういう件があるから研究してもらいたいというお申し出がございまして現在調査中でございます。大体わかっておりますことを申し上げたいと思います。  今お話がございましたように、三沢基地のパーキング・エプロンの再舗装工事ほか三件に対しまして米第五空軍が最近発注をいたしまして、指名入札の結果、今お話がございましたべーズ会社、人間もべーズという名前ですが、それに落札いたしまして契約をして、現在工事を始めたということになっております。それで、全国建設業協会からは、これはたとえ米人であっても、国内法としての建設業法の登録を受けなければならない、という当然適用があるわけであろうと思うけれども、これは建設業法も発注者を縛っておる法規ではございませんが、当該の営業者につきましては、登録を受けなければ建設業を営むことができないということになっておりますので、国内法の違反であると思うので、米軍側には注意を喚起し、そういうものを指名に加えないようにしてもらいたいということを頼み、事態をよく明らかにしてこういうことがないようにいたしたいと、こういうことを話したのであります。私どもの建設業課の市でさっそく外務省に問い合せをいたしまして、これは建設業協会の意見通りだと思いましたけれども、念のため、行政協定の関係等で何らかの特例があり得るかどうかというような点につきまして、はっきりいたしますために、問い合せをいたしました結果、外務省の意見も、行政協定の面から見ましても条項がございまして、米軍側は選択については自由である。しかし、米人なり米国におるはずの法人業者、個人の業者といえども、行政協定に特別の規定がない限りは、日本国の法令に従わなければならないという条項になっておりまして、その特例はないわけでございまするので、本件に関しましては建設業法の適用があると、裏から申しますれば、この業者は日本建設業法の違反である、こういうふうに認められる次第でございます。大体その行政協定の関係につきまして外務省の見解がわかりましたので、全国建設業協会にもその旨を話しまして、昨日全国建設業協会からは、第五空軍司令官あてに、とりあえず注意を……、まあ業界のことでございますから、しかも米空軍側に法規違反があるわけではございませんので、指名の際には日本の国内法の建設業者であるかどうかということを確めてから、御発注をいただくようにしてもらいたいということを出す、英文の文書を整えて持って参りまして、これを出すことにいたしたところでございます。一方、これは全国建設業協会だけではもちろんいけませんわけで、私どもの方といたしましては、この米人べ−ズが無登録で営業しておるということを、事実と認めざるを得ない限り、その実態を明らかにしてどういう業者でどういうところに事務所を置き、大臣登録に当るものであるか、知事登録に当るものであるか、それによりましてこれを処理するために、実態を取り調べたいということで、ただいま青森県に調べてもらうために、まさに準備を進めるところでございます。この業法の違反につきましては、まだ登録の業者じゃございませんから、行政処分とか何とかいう問題はございませんので、罰則の適用があり得るわけであります。同時に、やはり発注者側の米軍側が、できればそういうことを当然調べてやってもらう以外に道はございませんので、適当な方法で調べがつきました上は、当局といたしましては、外務省等を通じまして、米軍側にその旨を注意を喚起する必要があろうかと考えておりますが、事柄の実態をただいままさに調査をいたそうという段階にある次第でございます。
  132. 田中一

    田中一君 調査の段階にあれば一つ調査して報告していただきますが、大体政府の態度というものが明らかになりましたからけっこうだと思います。しかし、これは単に今お示しの一つの工事だけをやったというのではなくて、現にもう数件仕事をしているように承知しているのですけれども、それらはお調べになりましたか。
  133. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 責任のある県当局等を通じましての調査は先ほど申し上げましたが、これからやるところでございますが、いわゆる現地側のこの指名に参加した業者もあるわけでございまして、全国建設業協会の方から申し出てきた調べによりますと、この米人べーズは本件以前に、三沢でほかの入礼にも一ぺん参加しておる例があるという申し出でございます。なおこの点は責任ある当局でさらに調査いたしたいと考えます。
  134. 田中一

    田中一君 そこで、この会社はおそらく人間等も持っておらない、まるがかえで下請にやるような、日本業者に下請さしてやるようなことだと思うのですが、これはその面でも業法違反ということになる。かりに登録してもこれは業法違反にならないか、このまるがかえというやつは、そういう点はどうですか。
  135. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) まず登録業者にならなければ、業者としてまるがかえを禁止するという適用がございませんから、それが登録の実体を備えておれば登録をする、しかもなおかつ登録をした後に、その実体が今のお話のように全くのトンネルと申しますか、まるがかえの状態であれば、建設業法違反の業者としての問題が起ると思います。
  136. 田中一

    田中一君 そこでこれに関連して一つ、これはあなたの方に要求するのがほんとうかほんとうでないかしらぬけれども、少くとも建設業法というものを持っておる建設大臣に対して伺いたいのですが、自衛隊が今までに、むろんこれは法律にありますから、請負人と同じように、演習と称して工事をすのはやむを得ないと思いますけれども、これをあわせて一つ調査していただきたいと思います。全国的に、これは民間の仕事はやっておりません、主として公共事業ですから、公共事業をどの程度やっておるか、自衛隊の方に一ぺん調査して報告してもらって下さい。  そこでこれは別の問題ですよ。外国人の問題をこのまま認めますと、今後またこんな問題が起きるじゃないかと思います。沖繩の場合は日本の行政権の及ばない所という面から、これはやむを得ないと思いますけれども、基地等でこういうことがあった場合、日本の業者が下請をするという新しいケースになりますね。これをどう扱うか。たとえば、全部建設業協会があそこのは下請しないというような道義的な申し合せをすれば、こういう業者はすぐに縮まってしまうわけです。そういう点はどういう工合に指導するつもりでおられますか。
  137. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 業界といたしまして、そういう好む好まないという問題は当然起ると思いますが、法的な問題こいたしまして、下請ができるできないという問題はちょっと手段がないと、かように考えます。
  138. 田中一

    田中一君 建設業協会に対して指導はどういう……、野放図にうっちゃっておきますか。指導面は手をつけないというのですか。
  139. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) これはこの件にもございますように、国内の業者であろうと外国の業者であろうと、国内法の扱いは平等なのでございまして、従いまして当局としては、この下請はしないように指導奨励する、というのはいかがかと考えます。業界の自主的な問題であろうかと考える次第であります。
  140. 田中一

    田中一君 そうすると、下請というものは、下請をさせる相手方に対しては、建設業法で何か罰則があったかね。
  141. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 御承知の通り建設業法に一括下請禁止の規定がございますので業者がこれをやりますれば罰則がございます。無登録の業者がやります場合には適用がないわけであります。
  142. 田中一

    田中一君 しかし精神は、一括下請、まるがかえということをしちゃならぬということが精神にあるのだから、だからそういうしゃくし定木式なことを言わないで、無登録業者が下請したような場合、やっぱり規制するというような方向が望ましいと思うんですよ。法の精神からいえば。
  143. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 先ほど申し上げましたように、法的には、業者でなければ一括下請禁止の適用がないわけでありまして、業者以外の者については適用がないと申し上げておるわけでございますが、その適用がないという意味も、登録を受けない五十万円以下の零細な場合は別といたしまして、登録を受けない業者はないという建前で、それ自体が違法ということで業法が扱っておるわけでございますから、そういうふうに申し上げておるわけでありまして、一部の下請をするということは、これはもう契約の問題でございまして、当然許容されることでありますけれども、一括下請につきましては、無登録の者は登録しなければいけない、これは違反である、その登録を受けた業者は一括下請はできない、こういう形におきまして、やはり同じ精神で扱うべき問題でございますが、法的に申しますと、まず、一括下請にしろ何にしろ、無登録の者があるということは、その無登録だということでまずこの違反を摘発すべきものであると思います。
  144. 田中一

    田中一君 それじゃそういう場合、実際の実害というものは、登録をしない業者の場合にはないわけでしょうか。これは請負じゃなくて委託された工事ならかまいませんよ。べーズというのが米軍から委託されて、お前にまかすからこれを入札してやってくれ、これならばいい。実際に日本の業者と同じように、入札によって一緒になって入札された場合には、これは業者とみなさざるを得ないと思う。それを入札しないでそのべ−ズという男がその仕事を受けて、日本の業者に自分の受けた仕事を入札させるならば、これはもう登録を受けなくてもいいと思う。委託された工事ですから。請負人ではないのですから。しかし、一緒になって日本の業者と並列して入札したという場合には、下請をする者にもやっぱりその精神は及ぼさなければいかぬと思う。だからそういうものを規制するような方法を考えなければいかぬと思う。従って、元請が登録してないからいいのだというのでなくて、また下請をする日本の業者に、下請けするなと言うことも、元請が業者でなければ言えないという。それは理論的にはそうであろうけれども、指導としては下請をしないような形の指導をせなければならぬと思うのですよ。
  145. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 元請でなくても、下請の方が無登録営業になりますから、これも違反であります。
  146. 田中一

    田中一君 下請ということは言えないわけなんだ、業者でなければ、あなたの説明を聞くと。そのべ−ズが登録をしなければ、下請じゃないですよ。べ−ズという会社から注文を受けたことになるんですよ。元請には違いない。べ−ズから見れば元請には違いない。
  147. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 登録を受けてない業者の場合は、一括請負禁止の条項の適用がないと申し上げたわけでありまして、そういう無登録の元請業者から一括下請を受けた業者も、登録営業の違反になる。とにかく、登録を受けずして建設業を営むということが……。
  148. 田中一

    田中一君 そうじゃないんだよ。アメリカの会社が——個人か知らぬけれども、それが今のところ業者でないのだから、業者でないアメリカ人から注文を受けた場合には、これは元請ですよ、その業者は。しかしながら今のべ−ズの事例というものは、日本の業者と一緒になって入札に参加したということだから、実体が業者であると認定せざるを得ないじゃないかということです。それから下請をした日本人の業者は、これは一括まるがかえされたものなら一括下請になるじゃないかというのです。だからその際には日本の業者がそういう下請をしないように指導せよと、こういうのだ。そういう際には、日本の業者が一緒に入札に参加したというものから仕事を請けるのは、事実まるがかえの下請なんですよ。それに認定されるのですよ。その場合には請けるなというような指導は、もし請けて仕事をすれば、そのアメリカの会社が登録した場合には、一括のまるがかえということで違反になるから、してはならないというような注意を喚起するような指導をしなくてはならない。
  149. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 田中先生のお話の趣旨はわかります。実質上から見れば、登録を受けない業者から一括下請した日本の業者も、実際は一括下請をやっておるのじゃないか、同じことじゃないか。この趣旨はわかるのでありますが、建設業法の規定において建設業者とは、「第八条の規定による登録を受けて建設業を営む者をいう。」ということになっておりまして、第二十二条の一括下請負の禁止の規定で、「建設業者は、その請け負った建設工事を、如何なる方法をもってするを問わず、一括して他人に請け負わせてはならない。」とあるものですから、一括下請というものを禁止しよう、という趣旨からいえば、お話の通りですが、その建設業者に課せられた、登録を受けた建設業者にだけ禁止された事項になっておって、従ってその罰則を課するわけにはいかないということであります。これが実質上から見て、法が不備であるかどうかという問題が起ってくるわけであります。
  150. 田中一

    田中一君 そうすれば、今の米人も入札には参加したけれども、私は外国軍から依頼を受けてこの仕事をやっておる、私は全部権限を持っておる。そういうことになると、この一括下請の条項には当てはまらないわけです。ただ日本人と同じように入札に参加したという事実があるから、実態は日本の業者がやる場合、下請でないかという見方をするのであって、事実入札に参加をしたけれども、おれは全権を委任されてこの仕事をするのだから、だから日本の業者は下請でない、という主張をすればこれは通ると思います。だからアメリカの建設業法にあるなら、アメリカの建設業法を一つお調べになって下さい、というのは、業者でないという建前にもなり得るのですよ。入札には参加したけれども、向うからじかに一切の委任を受けたのだからということになれば、入札に参加したという事実はあるけれども、登録を受けないでいいということになるかもしれません。その場合に、日本の業者が下請をするのも下請じゃない。一括しておれが請け負わせたということになる。これはアメリカのいろいろな慣習もあるのでしょうから、そういう実態も調べて下さい。そうしてそのアメリカの会社が、会社か何かしらぬけれども、それが登録を受けて一括下請をした場合には、一括下請の法律違反になる。がしかし実態というものは、われわれはアメリカ人のために法律を作っているのではない。日本人のために法律を作っているのだから、こういう実態が一括下請とみなされることがあってはならないから、日本人が下請しないような指導もしたっていいと思う。よくその点はお調べになって、万間違いのないようにやって下さい。法律にそういう盲点があれば、これはやはり今後ともあり得ることですから、法律改正をするというようなことも考慮して下さい。
  151. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) いろいろお話のございます点は、ちょうどこういう機会によく調査検討いたしたいと思います。  そこで私ちょっと申し上げますと、今の御心配の点は形式論から心配だということならば、一応法律上はならないので、これは建設業者が元請だろうが下請だろうが、何らの名義をもってするを問わず、他人に一括下請させてはならないし、又建設工事の完成を請け負う事業者たる建設業者が、他の建設業者より一括下請をすることを禁止したところの条項の規制を受ける。建設業者とは「第八条の規定による登録を受けて建設業を営む者をいう。」とあるものですから、この辺が今の実質を推し進めれば、あるいは精神からいえば、まあ一括と見られるのではないか、というので検討を要する。あるいは米軍の依頼を受けてやっているのだから、日本人と一緒に指名に入っているが、実際の業者ということは言えないと。しかし依頼を受けて委託されておっても、やはり違法は違法……。また建設業を実際にやっているものでも、登録を受けないものには認められることになっております。しかしそういう点について、いろいろお話一々ごもっともの点がございますので、私どもといたしましても十分調査することにいたしたいと思います。
  152. 田中一

    田中一君 ついでに官房長に伺っておきたいのですが、最近五十年来の内務省以来の大異動を建設省が行いましたが、そこで私、地方を歩いてみて各地建の異動の実態を調査してみたのです。ところが相変らず上級官僚はそれぞれ割合にいいのですけれども、下級職員の赴任手当、旅費等を現在支給しておらないのです。昨年の十一月に当委員会でそのことを指摘して、年度初めから第二四半期、九月末現在で調査した結果、九州地方が百五十万円と、あるいは近畿地建、あるいは九州地建も数十万円という赴任手当、旅費等が未払いになっているという実態が明らかになっている。今度この大異動をして同じように現在赴任手当及ひ旅費等を支給しておらない。聞くところによると、本年度は、昨年度の旅費等の五%天引するなんていうことをきめられておるようなことを聞いております。実際にあなたの方の規則等を調べてみれば、赴任旅費手当の概算払いということが可能なはずなのです。それが全然……。昨年指摘して、あなたもずいぶん反省したと思うのですが、現に五十年以来と言われているところの大異動の結果、末端の職員に同じように手当旅費等が支給されぬ、というこの実態を官房長はどう考えておるか。そしてその予算上の手当はどうなっておるのか。それから概算払いという現在ある制度を活用するかどうか。この三点を一つ伺いたいと思います。
  153. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 赴任旅費を職員に対して早く支払うようにということは、再三当委員会におきましても御注意を受けておったところでございまして、お話のように今回設置法の改正で相当な異動があり、職員の動きが多くなるという際に、私どもも、赴任旅費が足りるか、あるいは宿舎が大丈夫かということは、いつも念頭にあったところでございまして、赴任旅費等をできるだけ早く支払うようにということは、機会あるごとに、会議等においても申しております。三十二年度につきましては、年度末に赴任旅費の予算が足りなくて、流用の問題が起りまして、最終的には大蔵省も同調してくれまして協議の結果、全部支給済みになっております。三十三年度に入りましてからの異動が多うございまして、赴任旅費の要支給額も多いわけでございますが、第一四半期四月、五月、六月におきまする赴任旅費の各地建の所要額、これを調べまして七月一日にこの四、五、六月分の第一期分の支出負担行為を示達済みでございます。示達したばかりでございます。異動がありましたところで所要額を言って参りまして、その額に相当するものを大蔵省の了解を得まして示達をいたしております。千二百七十三万九千円というのが、各地を合せまして六月末までに要りました額で、そのままの額を各地建に示達をいたします。あとは各地建がこれをすみやかに払うということでございますが、そこで今のお話の最後の概算払いをやったらどうだというお話でございますが、法規上は旅費につきまして概算払いは可能でございまして、一般の旅費につきましては概算払いをやっておるわけでございます。概算払いをいたしまして、さらに出張後精算をして、その差額を処理するというやり方をやっておるわけです。赴任旅費につきまして、これが行われておりませんのは、おそらく各省赴任旅費の概算払いは行われておらないと思います。また建設省としてもこれを概算払いにするには、困難な事情にありますが、それは赴任旅費の場合は、甲地から乙地に転入をいたしました場合に、新任地でございます乙地、行き先の乙地の方で旅行命令を出しまして、それに基いて乙地の方が支給をするということになっておるわけであります。そして前任地に人間はおるわけでございまして、新任地は別な遠い所におるわけでございますので、新任地の方で前任地に対して概算払いをするという手続が非常に厄介だ、厄介と申しますか、どれだけ家族がおって、そうしていつどういうふうに行くということにつきましての、そうしてかつそれを判こを押してやるといったような手続がございまして、これはいろいろ例規があるようでございますが、非常にやかましくそのことは守られております関係上、赴任の旅費については、前任地から新任地に転任して参りまして、そうして、その新任地の方で旅行命令を出して、そこで精算支給をするという例になっております。そういうことでございまして、制度全体といたしまして、距離が離れておっても、新任地で前任地におる職員に対しまして概算払いをするということが、どれだけ手続上やいろいろ経理上不都合があるか、というようなことを比較勘案いたしますれば、制度上できないことはないようにも考えられるわけでありますが、今の各省の扱いといたしましては、赴任旅費はそういうふうに命令を出すところが転任をした後の役所であるという関係上、一般旅費と違いまして、概算払いの扱いをしておらないという実情でございますので、そういう方法につきましても、これは役所全体の問題といたしまして、十分検討する必要があろうと思いますが、さしあたっての問題といたしましては、この予算の示達に基きまして、各地方建設局でできるだけ早く職員からの申請に基きまして支給をする、という処置を取らせたいと考えておる次第であります。
  154. 田中一

    田中一君 いい慣習はどんどん実行するのですよ。悪い慣習は捨てていくのです。あなたのような、あまり多くないだろうけれども、あなたと比較したらもっと現場の職員の給料は少いのです。これが家族全部を連れていくのに一カ月の給与全部ぐらいを自分で立てかえるというのは酷ですよ。それを立てかえていくというのは酷ですよ。いいですか。それを立てかえさすということはあってはならないのですよ。旅費、日当をくれないで、それであっちに行けといったところで、行けと命令する方が間違いなんです。だから当然概算払いという制度があるならば、全部概算払いを、困難があろうともやるという決意を持たなければだめなんです。これは一つ検討するなんというが、検討の余地はありません。ただ手続が、今御説明によると、新しい任地の方からの要求があって向うに行くことになるようですから、負担は新しい任地の方で負担するというのは、振りかえればいいのです、普通の常識で考えた場合は。一応概算の金を貸すということになるのか何か知りませんけれども、小くとも立てかえということになるか、振りかえればいいことになるのです、普通の常識からいけば。それを月の月給以上の負担を職員にかけて行けというのは無理なんです。旅費日当をくれるまでは動けませんといって動かない場合は、あなたはその職員に対してどういう処置をいたしますか、私は動けませんといった場合にこれは当然動かぬでいいのです。また金をくれなければ動かぬといった場合は何か別に罰則でもあるのですか。
  155. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 実際の実情は今お話の通りだと思いますが、転任を命ぜられれば転任をして赴任しなければならぬ義務はございますが、これについては今のような旅費支給の制度が非常に行き届いておらないことは問題として、赴任をしていく義務があります。私は金がないから赴任しないというわけには参りません、これが親切な制度であるかどうかということは別といたしまして。
  156. 田中一

    田中一君 そうすると、金がないならどろぼうしてまで、強盗してでも行けというのですか。そういう概算払いの制度があって、それは使わないでそういうことをするのはよくないのですよ。新しい犯罪を起させるもとなんです。あなたは警察におって、大体防犯よりも検挙の方を専門にやったのですか、あなたは。あれはよくない、この制度は。おそらく大幅な異動を命じておるのでしょう、現在。何とかその問題を解決して下さい。これは政務次官にお伺いしますが、大臣にお帰りになったら一つ相談して、大幅な異動をしているにもかかわらず、いわゆる官房長が言うように、旅費や手当はやらぬけれども命令した以上行けというのです……。
  157. 徳安實藏

    政府委員徳安實藏君) もっともな御意見だと思いますから、大臣とも相談いたしまして、他の役所との関係もございましょうし、と申しましても他の役所に関係ありましても、悪いことや改めるべきことは改めた方がいいと思いますから、よく相談いたしまして善処するようにいたします。
  158. 田中一

    田中一君 それはそれでいい。  官房長にもう一つ伺いますが、今度通勤手当がきまりましたね。補助員に対する通勤手当あたりどういう扱いをしております。
  159. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) 補助員に対する通勤手当も当然支給すべきものでございまして、先般補助員の実態調査をやっておりました関係上、やや実施がおくれたようでございますが、通勤手当を支給すべし、かくかくの条件で、該当する者については、補助員範囲が法律上はっきりしているわけではございませんので、例の期末手当を出す範囲に類似したような範囲にきめまして手当を支給すべし、という通達を出しました次第でございます。
  160. 田中一

    田中一君 それからもう一つ、準職員の日額旅費の問題なんですが、これは支給の何と言うのでしたか、規則でしたか、第三条二項、十項の解釈は非常にあいまいで、各地方ごとに解釈がまちまちなんですね。そこで統一した解釈のもとに支給するようにしていただきたいのです。ある事務所は広義な解釈をして支給する、ある事務所は狭義に解釈して支給しないという点があるのですが、常にこの問題は地方工事事務所等で行われる、管理者と職員との間の争い点なんです、これは。これについて一つお調べになった上で許せる範囲の広い解釈をして、支給をしていただきたいと思います。これは補助員は関係はございません。準職員だけでございます。
  161. 柴田達夫

    政府委員(柴田達夫君) ただいまお話の件も私どももどことどこが詳細に違っておるかは、ただいまつまびらかにいたしておりませんが、そういう食い違いがある、これをできるだけ統一するようにというお話はかねがね聞いておるのでありますが、近畿地方では非常に県と県が近いものですから扱いが違うといったような話を聞いております。よく調査いたしまして御趣旨に沿うように許す限りいたしたいと思います。
  162. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 本日の本件に対する審議はこれで尽きたことにいたします。   —————————————
  163. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 次にこれより請願の審査をいたします。まず武井室長より請願趣旨説明を願います。  速記をとめて。    午後二時十五分速記中止    ————・————    午後二時四十三分速記開始
  164. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 速記を始めて。  ただいままでの審査の結果、請願第十九号外二十二件は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  165. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  なお報告書につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じます。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  166. 上林忠次

    委員長上林忠次君) 御異議ないと認めましてさよう取り計らいいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十四分散会