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片島委員 どこの省におきましても、その
年度の
予算が
国会を
通過するのを非常に待ちに待って、
予算が
通過すると同時に
計画を作って
実施に移るのに、
郵政当局は、三十二
年度の
予算が
通過して三十二
年度の終りの三月になってから、それを年々今まで各
地方局に
通達をしておった。これはおそらくここにおられる
委員の方々は非常に不思議な
事務の進め方だと、おかしく考えられるであろうと思う。どこの省でも、その
予算が
通過をするのを待ちあぐんで、
実行計画を立てるのです。それを
年度が終るときになってその
年度のやつをやろうというのは、これは一年間わざわざ遅滞させておることになるのであります。しかもそれが、毎年例を見ますと、一年間おくれても、その五十局というのが四十局ぐらいしか完成をしておらない。各
地方から
窓口機関を開設をしてもらいたいという
要望は数百局から一千局あるのです。これは前の
大臣もはっきりと言っておられますように、無
集配の
特定局を
設置してもらいたいという
要望が、この
特別国会においても数件
陳情が出ておるのでありますが、全国では数百ないし一千ある。それが毎年五十局
予算が
通過をしておったのに、それを
年度末になって
通達をして、しかも
予算一ぱいはやっておらないという
状況です。三十二
年度の五十局を今年の三月になって
通達をしたとすると、今年新しく
通過をした二百局と、それから昨年分のしょい込み五十局、二百五十局をやらなきゃならぬ。ところが、今までのあなた方の実績、
実力から言うならば、一年おくれをやってすら五十局しか消化できなかった。
郵務局長がかわった、
大臣がかわったからといって、どれだけの、何倍の
実力を発揮せられるかわかりませんけれ
ども、これが
置局できなかった原因というのは、やはり
局舎の問題、あるいは
定員の
問題——ことし二百局の
らち局長定員が二百名とれて、
あとのいわゆる
事務員の
定員の二百人は、
事業の
取扱いがふえたからというその
予算の中に隠して、その中に入れてある。四百人とれておる。これはうっかりすると、悪く
解釈をすれば、局を作って新しい
窓口機関を増置するかのように見せかけて、実際は
予算で
定員をとって、その
定員を適当に
自分のところで食っていく、こういう手段に使われておるのじゃないか。現に今日まで
置局を一年間おくらせたというのは、
定員が一年間だけほかの方へ回せたわけで、決してこれを大蔵省に返上しておるわけではありませんから、そういうようにして今年も二百五十局については
——局舎の建築などというのは、どこの
地点に
設置するかというような非常に重大な問題があるのです。その
困難性というのは従来
一つも解決されておらない。
条件は全く同じなんです。同じ
条件のもとに、昨年の五十局をしょい込みながら、今まではそれだけすら消化できなかったのに、今
年度の新規の二百局を、もう
年度も中途になろうとしておるのでありますが、果してこれを
実行できる
自信があるのかどうか。口の先で言っても、それは
実行できません。できないのです。一局を作るのにも、もたもたして大へんなことです。
地方に行ってみると、
局舎の
新設あるいは
局長の人事の
問題——今
寺尾大臣は
特定局制度の問題ともからみ合せてと言われたが、そんなことをからみ合せたら、これは三年先になってもできやしない。それは別として、現に
予算で成立している分に対してだけでも数百局から一千局の
希望があるのに、これを今日まで怠慢によっておくらかしておる。それを今年は二百五十局というものをやらなければならぬ。
坂野郵務局長は、もうだいぶ進んでおりますと言うが、これは去年の五十局分ですか、新しい二百局分ですか。