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滝井委員 就任早々でございますので、
厚生年金法の改正をするかしないか、あるいはそれをどういう
工合に無
醵出、
醵出の
年金と関連つけていくかということはなお
大臣、
一つ御研究していただきたいと思います。
そこできよう
大臣の
自分のやりたいという四つばかりあげられた問題の中で、
一つ私が気になる問題は、四、五年前にかねや太鼓で宣伝をされておった
結核対策の問題でございます。こまかいことは多分
あとでだれか
結核対策について聞くと思いますが、私は大ざっぱなことをお聞きしたいのです。この
大臣の
あいさつの中にも一ページの最後の方に、
結核対策というのが四字出ておるだけであります。別に具体的には
結核対策の見解については詳しく触れられていないようでございます。幸い現象的に見ますと
日本の結核死亡順位というものは、多分今六番目くらいになっておると思います。一番が多分脳溢血で、二番目がガンで、三番目が老衰ですか、四番目が心臓病、五番が最近は肺炎が出て、六番が結核くらいじゃなかったかと思いますが、順位が下って、死亡率も五万を割って、四万台くらいに低減してきた。だけれども、結核患者というものは依然としてちまたにあふれておる。そして
日本の
社会保険の赤字の原因というものが一にこの結核にかかっておる、こういう
状態なのです。私この
委員会で再々主張したことがあるのですが、何といっても結核の予防の中心は保健所である。ところが保健所には医者ばかりでなく、技術者というものは七割か八割の充足率しかない。治療の中心というものは、一応今までは療養所だったが、抗生物質の出現は必ずしも療養所でなくてもいいということになって、療養所は最近必ずしも満員ではない。やはり空床が依然としてある。そしてしかも優秀な医者が、結核病というものが現象的に減ってきたということのために、結核の専門医になっておっても将来食えなくなるかもしれないということて、優秀な結核医というものが続々社会に出ていくという情勢がなくなりつつあるという姿です。後保護施設に至っては
——後保護の中心はやはり後保護施設ですが、その後保護施設に至っては遅々として進んでいない。
予算的な措置もあまり講ぜられていないというふうに、すでに二十世紀の後半においては、
日本においては諸外国と同じように、結核病そのものが非常に古くなる形が出てきておるために、
結核対策が忘れられるという形が出てきておる。いわんや
国民年金というものが激しく宣伝をされると、ますますての傾向か顕著になる、こういう傾向が出てきておる。歴代の
厚生大臣の
あいさつを見ても、まず山縣さんから草葉さんの
時代までは、
医療費体系の問題とともに
結核対策というものがやはり
大臣の
あいさつの中には必ず出てきておる。ところがだんだん出てこなくなって、
橋本大臣に至っては、たった四字になるという形が出てきておるわけです。これは
日本人が大事なところを忘れて新奇を好むという
一つの傾向が現われておるのかもしれませんが、やはり皆
保険政策を推進をし、
年金を推進をしていくためには、何としても
結核対策について
考えなければならぬ。ところが最近は、ここに行政管理庁長官が
厚生大臣に結核予防行政監察結果についてという勧告を出しておるのを見てみましても、ともかく結核行政は予防から治療から後保護に至って、非常に多くの欠陥があることを指摘されておる。そして特に
医療費の公費負担の面なんかにおいては、もう
予算の面においてもその承認率においても、非常に低下が起りつつあることを指摘されておる。こういうことは結局、
大臣の
あいさつの中にも今まで少くとも
結核対策については何行か述べておったのが、たった四字に節減されるという、こういうことにも具体的に現われてきていると思う。そこで、
大臣もなかなか何もかにもやるといってもむずかしいと思うのですが、やはり
医療行政を推進をしていくためには、土台となるポイントだけは押えていってもらわなければならぬと思うのです。そういう意味で、
あとで
医療費の問題も尋ねますが、この
結核対策を、一体
厚生行政を見直していく場合にどの程度の比重をもって見直していくかということです。まあ
大臣の
あいさつや今のいろいろな所信表明の中には、
結核対策がきょうの中には出なかったのですが、一体
厚生行政の中でどの程度に結核というものを見ていくか、比重をどういう程度に置いていくかということなんです。この点これ以上私は、時間の
関係がありますから、結核については
質問いたしたくないのですが、この結核に対する結核に対する比重を
大臣はどの程度
厚生行政で見ていくか、これだけ
一つお答え願いたい。