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1958-08-30 第29回国会 衆議院 建設委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十三年八月三十日(土曜日) 午前十時四十一分
開議
出席委員
委員長
堀川
恭平君
理事
木村 守江君
理事
佐藤虎次郎
君
理事
瀬戸山三男
君
理事
二階堂 進君
理事
中島
巖君
理事
三鍋 義三君 逢澤 寛君
大久保武雄
君 川崎末五郎君
坂田
英一
君 砂原 格君
橋本
正之
君 服部 安司君
石川
次夫君 小川 豊明君 兒玉 末男君 東海林 稔君 塚本
三郎
君 武藤
武雄
君
山中
吾郎君
山中日露史
君
委員外
の
出席者
建設政務次官
徳安
實藏
君
建設事務官
(
大臣官房長
) 柴田 達夫君
建設事務官
(
計画局長
) 美馬 郁夫君 建 設 技 官 (
河川局長
) 山本
三郎
君 建 設 技 官 (
河川局防災課
長) 山内
一郎
君 建 設 技 官 (
道路局長
)
佐藤
寛政君
建設事務官
(
住宅局長
) 鬼丸 勝之君 専 門 員 山口
乾治
君
—————————————
八月十一日
委員島村一郎
君
辞任
につき、その
補欠
として山
手滿男
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員山手滿男
君
辞任
につき、その
補欠
として島
村一郎
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月十六日
委員井原岸高
君、及び
大久保武雄
君
辞任
につ き、その
補欠
として
小枝一雄
君及び
原健三郎
君 が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員小枝一雄
君及び
原健三郎
君
辞任
につき、そ の
補欠
として
井原岸高
君及び
大久保武雄
君が議 長の
指名
で
委員
に選任された。 同月二十九日
委員橋本正之
君
辞任
につき、その
補欠
として佐
藤洋之助
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員佐藤洋之助
君
辞任
につき、その
補欠
として
橋本正之
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同月三十日
委員荒舩清十郎
君
辞任
につき、その
補欠
として
坂田英一
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 同日
委員坂田英一
君
辞任
につき、その
補欠
として荒
舩清十郎
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。
—————————————
本日の
会議
に付した案件
道路
に関する件
河川
に関する件
昭和
三十三年
豪雨災害
に関する件
派遣委員
の
報告
に関する件 ————◇—————
堀川恭平
1
○
堀川
委員長
これより
会議
を開きます。 この際、
政府当局
より発言を求められております。これを許すことにいたします。
徳安政務次官
。
徳安實藏
2
○
徳安説明員
この
機会
に本年
発生
の
災害
につきまして、その概況を御
報告
申し上げたいと存じます。 本年も、例年のように
冬季風浪
、
融雪等
による
災害
の
発生
を見ておりますが、その
程度
は比較的軽微でありまして、六月末までの
被害報告額
は三十八億円余の少額にとどまっていたのでございます。ところが七月に入りまして、
災害
が急増いたして参りまして、上旬の
豪雨
によって
島根
、
広島
県等に二十二億円余の
災害
が
発生
いたしましたあと、二十三日に
台風
十一号が
本土
に上陸いたしまして、
中部
、関東、
東北地方
に三十九億円余の
災害
の
発生
を見、なかんずく
静岡
、
東京
、茨城の各県におきましては激甚な
被害
をこうむっておるのでございます。これに引き続きまして、下旬に、
豪雨
により
東北
、
中部
、
近畿等
の
地方
に約六十五億円の
災害
が
発生
いたしまして、秋田、山形、
新潟
、長野、
石川
、
岐阜
の各県は、非常な大
災害
の
発生
を見ておるのであります。これによりまして、七月のみでも約百二十七億余円の
災害
を受けたことに相なる次第でございます。 また八月に入りまして、中旬に
局地的豪雨
により、青森県等に約十二億円余の
被害
があったのを初めといたしまして、二十五日に、
台風
十七号が
和歌山
県下に上陸し、
近畿地方
を縦断したため、
近畿
、
中部地方
に現在までに三十四億円の
被害
が
報告
されております。特に
和歌山
、奈良、滋賀、
岐阜
、
愛知
、三重、
静岡
の各県の
被害
が激甚をきわめております。これら本年に
発生
した
災害
で、現在までに
報告
のありました総
被害額
は二百二億円に達する
状況
でありまして、
うち直轄災害
十六億円、
補助災害
百八十六億円となっております。
建設省
におきましてはこれらの事態に対処いたしまして、
被害
の甚大であった県に対しましては
災害発生
後直ちに
査定官
を派遣いたしまして、
現地調査
並びに
緊急復旧
の指導に当らせておる次第でございます。なお速急に
復旧資金
を必要とする
実情
にありますので、
復旧資金
の
融資
につきましては、大蔵省とも協議の上、
地方財務局長
の管掌する
一般財政調整資金
の
ワク
内におきまして、とりあえず
融資
の方法を講ずることといたしましたが、なお希望によりましてはさらに
資金運用部資金
の
融通あっせん
をも考慮することにいたしております。また
予備費
の
早期支出
をはかるために、七月上旬までの
災害
につきましては、すでに
直轄災害分
に対しては八千万円、
補助災害分
につきましては
緊急査定
を完了した北海道、
新潟
、
富山
、
島根
、
広島
の一道四県に対しまして、二億二千五百万円の
支出
をいたしておるのでありますが、
台風
十一号及び七月下旬の
豪雨
によりまして激甚なる
災害
を受けました
岐阜
県外十県に対しましては目下順次
緊急査定
を実施中であります。また
台風
第十七号で激甚な
被害
をこうむった県に対しましても、準備の完了次第、
緊急査定
を実施し、
予備費
の
支出
をはかりたいと
考え
ております。 なお本年の
補助災害
につきまして、過去四カ年の同期までの
被害報告額
と比較いたしますと、二十九年災が二百六億円、三十年災が百三十九億円、三十一年災が百億円、三十二年災が百九十五億円、三十三年災が百八十六億円でありまして、この五カ年
災害
のうちでは二十九年災、三十二年災に次ぐ
災害
であり、平均を上回っておる
状態
であります。 なお、この
機会
に
委員長
並びに
各位
にお礼を申し上げたいと存じます。休会中における
国政調査
並びに御
視察
に当りまして、これらの
災害
につきまして、特に日程を変更願いまして、親しく
現地
について御
視察
を願い、
委員長
初め
各位
の御熱意に対して、各
当該府県
はもちろん、
現地
の諸君は非常に喜んでおるのでありまして、上京するたびに、異口同音に
感謝
の言葉を述べております。
建設省
といたしましても、非常に感激いたしておるところでございますが、いずれ御
報告等
もございましょうから、それらに対しましては、すみやかに皆様の御
期待
に沿うような
措置
をとりたいと
考え
ております。ここに、
大臣
にかわりまして、
委員長
初め
各位
に深く
感謝
の意を表しまして、
災害
の御
報告
を終りたいと思います。
—————————————
堀川恭平
3
○
堀川
委員長
次に
委員会
におきましては三班に分れまして
委員
を派遣いたしまして、
高速自動車国道建設状況
、
災害復旧等
に関しまして
調査
をいたしたのでありますが、この際
派遣委員
より
報告
を聴取することにいたします。
中島
君。
中島巖
4
○
中島
(巖)
委員
私は去る七月二十八日より八月二日までの六日間にわたり、
静岡
、
愛知
、
岐阜
、
富山
の各県における
建設事業
を
調査
して参りましたので、その概要について御
報告
申し上げます。 御
報告
は、
事業別
にこれを行うことといたしまして、まず
道路関係
について申し上げます。今回の
調査
の
目的
といたしましては去る第二十八回
国会
において成立いたしました
道路法
の
改正
によりまして、
一級国道
の新設または
改築
及び
維持管理等
を、原則として
建設大臣
が直接行うこととなったことに伴う諸事情を
調査
することが、その
一つ
であったのであります。
一級国道直轄管理
の問題は多年の懸案であったものでありまして、ようやくにして本
年度
よりこれが実現の運びとなりましたことは、
道路事業
を画期的に
促進
しようとする今日、まことに意義深いものと言わねばなりません。また同時に、これが成果につきましても、大いに
期待
を寄せておるものであります。かかる
見地
よりいたしまして、本
事業
が能率的、合理的に遂行されることを望むものでありますが、
実情
は、必ずしも満足すべきものではないように
考え
られるのであります。と申しますのは、
直轄管理区間
として指定されることによりまして、当然に
擬制事業
の
事業量
が増加して参るのでありますが、この
事業量
を消化するに足る
人員
の
整備
が十分でないという点であります。これは定員の増加を伴うことでありますので、他の問題との関連もあり、かなり困難な問題であることが想像されますが、国の
方針
として取り上げた
事業
である以上、仕事ができるようにだけはする必要があると
考え
るのであります。さらにまた、現在は都道府県に委任をしております行政上の
管理
についても、かりに逐次国に移行していくものであるとするならば、
人員
の問題と同時に、
地方建設同等
の機構についても、
考え
直す必要があるのではないかと感じたのであります。この点に関する
政府
の
方針
を承わりたいと思うのであります。 さらに申し述べたいと思いますのは、
道路
の
退避所
の問題であります。私
ども
は
東京
より
名古屋
を経由しまして
富山
に至ります間に、
一級国道
一号線、二十二号線、二級
国道岐阜—高岡線
、その他多くの
国道
並びに
地方道
を
自動車
にて
視察
をいたして参ったのでありますが、この間におきまして、至るところに経験をさせられて参りましたことは
道路
の
幅員
が狭いために、
すれ違い
が困難であった個所が非常に多かったことであります。わが国の
道路
の現況ではこれは全国的な問題であろうと存じますが、これが
応急
の
対策
といたしましては
特殊改良事業
として
退避所
を
設置
することであろうと
考え
ます。しかも、それを
道路改良
の将来
計画
と合致するように
設置
するのであれば、二重の
投資
とはならないのであります。
明年度
における本
事業
の大幅な
予算
の
増額
を
要望
するものであります。なお、
建設省
においては、現在
明年度予算
の要求についての
作業
をしているころだと
考え
られますが、これに対する具体的な
対策
があれば、この際承わっておきたいと
考え
るものであります。 次に、われわれは、各県にわたり多くの
道路事業
を
視察
いたし、またそのつど
地元
の熱心な御
要望
を聞いて参ったのでありますが、これを一々申し上げることは避け、そのおもなものを拾って申し上げますと、まず
道路
の
整備促進
を
要望
するものといたしましては、二級
国道静岡—浜松線
の清水までの延長、
国道
一号線の未
改良
、未
舗装区間
の
早期完成
、
国道
二十二号線の
整備促進
、
名四国道
の
建設
、
県道名古屋—小牧線
の
整備促進
、
国道
十九号線の
改築
、
主要地方道大垣—一宮線
の
整備促進
、
国道
八号線
改良工事
の
早期完成
、二級
国道
七尾
—高岡線
、同じく
岐阜—高岡線
の
整備促進
等々であり、
橋梁関係
といたしましては、
魚津市庁貝川天神橋
、
立山
町常願寺川
立山橋
について、それぞれ
現地
において、
永久橋
にかけかえの
要望
を受けて参りました。また二級
国道
の
一級国道
への
昇格
に関しまして、
名古屋—富山線
の
昇格
につきまして、
関係県
である
愛知
、
岐阜
、
富山
の各県よりそれぞれ強い
要望
がありました。これらは、各
地方
の
実情
からして当然の
要望
であると
考え
られますので、この際
当局
の
善処
をお願いする次第であります。 次に、
河川関係
について申し上げます。
河川関係
といたしましては、主として
河川
の
維持管理
の問題を
重点
として取り上げ、中でも、特に
砂利採取
との
関係
について申し上げたいと思います。 御承知のごとく、近時におきましては、
各種産業施設
並びに
高層建築資材
として、
河川
の
砂利採取
が非常に活発となっておるのであります。従いまして、
業者
間の競争が激しく、
利潤追求
のあまり、
管理当局
の命令を無視して違法に採取する者が続出したために、河床は極度に低下し、
堤防
や
護岸
の基礎がゆるみ、橋脚の沈下とか、
水道用水
、
農業用水
の
取水口
が浮き上って
取水
が困難となる等、
河川管理
上ゆゆしい
実情
を呈しておるのであります。かくのごとく、違法に
砂利
を採取する
業者
が続出する原因の
一つ
といたしましては、これらの
違法行為
に対する
現行河川法
の
制裁規定
が、微弱に過ぎるのではないかという点が
考え
られるのであります。
現行規定
によりますと、最高二千円の
罰金
を課することができる
程度
でありまして、これでは現在の
業者
の
採取状況
からして、全く
制裁
の
効果
がないと思われます。一方、先年制定された
海岸法
におきましては、
海岸
における
違法採取
に対し、一年以下の懲役または十万円以下の
罰金
に処する旨の
規定
があるのでありますから、
河川
の利害が住民に及ぼす影響は、
海岸
におけるそれと比較してまさるとも劣らないものであることと
考え
合せ、本
問題解決
のため、早急に必要な
法律
の
改正
を行うべきであると
考え
た次第であります。
河川
の
維持管理
の
重要性
につきましては、今さら論ずるまでもないところでありまして、
災害
を未然に防除するためにも、このことに怠慢であってはならないのであります。本問題に関しましても、後ほど
政府当局
の御所見を承わりたいと思うのであります。なお、
河川事業関係
につきましても、各地で種々
要望
を受けて参ったのでありますが、そのおもなるものといたしましては、
静岡
県
関係
といたしまして、大井川の
直轄改修工事
の
促進
、
狩野川直轄放水路開発工事
の
促進
、
愛知
県
関係
といたしまして、日光川、庄内川、木曽川、豊川の
改修事業促進
、
岐阜
県におきましては
牧田川改修事業
の
直轄施工
、
富山
県におきましては、黒部川、常願寺川、庄川、小矢部川の
直轄改修事業
及び
井田川外
八本の
中小河川改良事業
の
促進
等々でありますが、これらにつきましても、
当局
の
善処
を強く
要望
する次第でありましす。 次に、
都市計画事業関係
について申し上げます。まず
名古屋
港
周辺
の
臨海工業地帯造成計画
について申し上げます。
名古屋
港
周辺
の
臨海工業用地
として現在
計画
されておりますのは
名古屋
港
南部
、荒子川
地域
、
西南部地帯
の三カ所約一千万坪にわたる
地帯
でありますが、われわれが
面接視察
をして参りました
名古屋
港
南部地帯
について申し上げます。
名古屋
港は京浜、
阪神地区
のほぼ中央に位し、
中部日本
における
産業経済
、
交通
、文化の枢軸をなす
中京工業地帯
の
中心
に位置しており、これを
中心
とした
臨海工業地帯
の
造成
が同
地方
の発展に寄与するところ絶大であることは申すまでもないところであります。そこで、この
南部臨海工業地帯
の
有望性
でありますが、まず第一に、
臨海地帯
を
造成
する
地域
が遠浅で、
周辺
を浚渫することにより
埋め立て
ができ、
用地
の
造成
が容易であること、第二に、知多半島は、一般に
洪積層
の
丘陵地帯
よりなり、その
洪積層
が海面に傾斜しているため、全般的に地盤がよいこと、第三に、
工業用水
、
交通
、
気候等工業地帯
としての
立地条件
がよいこと等がそれであります。
計画
によると、
浚渫土
をもって容易に
埋め立て
ができる
用地
は、四百六十万坪であり、このうちより
公共用地
を差し引き、
工場敷地
として使用可能な
用地
が三百七十万坪となるのでありまして、その
効果
といたしましては約七万人の
労働力
が吸収され、年間一千三百六十億円の
生産増
が見込まれているのであります。本
事業
は単に
建設省
のみの
関係
ではないのでありますが、
政府
といたしましても、
工業立国
の
見地
より、本
事業
に惜しみなき援助を与えるべきであろうと
考え
る次第であります。 次に、
富山
県
魚津
市の
火災復興事業
について申し上げます。
魚津
市が去る
昭和
三十一年九十日、たまたま
台風
十二号の襲来中、民家より出火して、たちまちのうちに十五万余坪を
灰じん
に帰した事件は、いまだわれわれの記憶に新しいところであります。当時の
調査
によりますと、焼失した家屋は、
住宅
一千三百九十二戸、非
住宅
その他二百余戸で、八十億円余の損害をこうむったのであります。直ちに県並びに
市当局
は十八万余坪にわたる
区画整理事業
の
計画
を立て、
道路
の
幅員
の拡張、
共同耐火建築物
の
集団的建設
を行い、現在すでに百十戸の
防火建築帯
が
造成
され、新しく
近代都市
として生まれ変ろうとしているのであります。しかしながら同市の
区画整理区域
内には、約三千余の
墓碑
があり、そのうち千数百基を
移転
しなければならないのでありますが、同
地方
は古来より非常に大きな
墓碑
を
建設
する習慣があり、その
移転
には多額の経費を要するので、当初の
査定補償額
では
移転
が困難となり、
区画整理事業
の推進に大きな障害となっているのであります。
魚津
市といたしましては本
事業完遂
のため、
補助金
の
増額
を
要望
しておるのでありますが、これに対する
政府
の
善処
を
要望
するものであります。 最後に、今回の
国政調査
の直接の
目的
ではなかったのでありますが、
岐阜
県に参りましたときが、たまたま同
県飛騨地方
に
豪雨
が襲来した直後であり、
災害
を目のあたりに見て参りましたので、これについて申し上げます。 去る七月下旬、
本土
に多くの
被害
を与えた
台風
十一号が東方に去った直後、不連続線が
北陸地方
から
中部山岳地帯
にかけて停滞し、七月二十五日、二十六日にわたって
飛騨
川、
宮川
、
高原川
の各
河川
の広大な
水源地帯
に、
最大雨量
六百六十八ミリという記録的な
豪雨
が降り続いたのであります。この
豪雨
によりまして、
飛騨
川、
宮川
、
高原川
は
危険水位
を突破し、各所で
堤防
、
護岸
が決壊
流失
し、これらの
河川流域
の
道路
、
橋梁
は寸断され、
山地
の崩壊、
住家
の
流失
、死者、
行方不明者
が続出、田畑においても
流失
、
埋没等
の
被害
を受け、総額にして二十三億六千余万円、
公共土木関係
にして約十億円の
被害
をこうむったのであります。
地元
といたしましては鋭意
復旧
に努力いたしておりますが、同
地方
は
積雪寒冷地帯
でありまして、
冬季
に入るのが比較的早く、また
台風季
を控えておりますので、
復旧工事
は緊急を要し、
国庫補助事業
の対象となるものについては、
緊急査定
を実施し、でき得る限りすみやかに着工できるよう強く
要望
いたしておるのであります。また
羅災者
に対する
融資対策
として、
住宅金融公庫等
の
貸出資金
の
ワク
の増配、あるいは市町村の実施する
応急工事
のための
つなぎ融資
の
確保等
、種々
要望
があるのでありますが、
政府当局
といたしましては、その後本問題に対していかに対処してきたか、この際伺っておきたいと同時に、
災害
の
復旧
が早急に実施されるよう、強く
要望
する次第であります。 以上で御
報告
を終ります。
—————————————
堀川恭平
5
○
堀川
委員長
それでは次に
道路
、
河川
及び
住宅
に関する件につきまして、
調査
を進めることにいたします。質疑の通告がありますので、これを許すことにいたします。
中島委員
。
中島巖
6
○
中島
(巖)
委員
ただいま
中部班
の
報告
を申し上げたのでございますが、これとも関連いたしまして、この中でも
政府
の
道路政策
について一部質問申し上げてあるのでありますが、これらと関連いたしまして、ちょうど来
年度
の
予算編成期
にもあたり、
新聞
などでいろいろ報道されておりますので、これは
大臣
に質問するのが当然でありますが、本日は、
大臣
もお見えになっておりませんので、
政務次官
もしくは
道路局長
に対して御質問いたしたいと思うのであります。 実は、このごろの
新聞
を拝見いたしますと、前
通常国会
において
道路整備
緊急
措置
法外三件の
法律
が成立いたしたわけでありますが、そのときに
政府当局
の
説明
といたしましては五カ年間におけるところの
道路整備費
が九千億というような
説明
であり、しかもその九千億の内容につきましても、それぞれ
有料道路
は
幾ら
である、何は
幾ら
であるというようなことを
国会
で
答弁
されたのでありますが、このごろの
新聞
を見ますと、九千億を一兆に
予算
を拡大する、その財源に対しては、
ガソリン税
をもって充てるというようなことが、
佐藤大蔵大臣
の談として各
新聞
に出ていたわけでありますが、そのような
計画
があるのかどうか、この点について、
政務次官
もしくは
道路局長
でけっこうでありますから、御
答弁
願いたい。
徳安實藏
7
○
徳安説明員
ただいまの御質問でありますが、従来の九千億円を一兆円にしようということにつきまして、
政府
も党も大体
意見
が一致して参っておりますが、その他の問題につきましては、ただいま
作業
中でございまして、むしろ私が御
答弁
申し上げますより、一日にはこの
委員会
も重ねて開会の予定だそうでございますから、
大臣
から責任のある御
答弁
を申し上げた方がいいと思いますので、この
答弁
は、一日までお待ち願いたいと思います。いろいろ構想もございますけれ
ども
、まだまとまってこうだといってはっきり申し上げる段階に達しておりませんから、そういう際に、私や
道路局長
が軽々な御
答弁
を申し上げることはいかがかと思いますので、
一つ大臣
が出ますまで、一日にはなるべく出ていただいて御
答弁
するようにいたしますから、お待ち願いたいと思います。
中島巖
8
○
中島
(巖)
委員
政務次官
からも、ただいまのような御
答弁
でありますので、一日にはぜひ
大臣
の
出席
を要求いたして、
大臣
に対して質問いたしたいと思います。 それから、こまかいことでありますので、これは
道路局長
にお伺いいたしますが、この
報告
にもありましたように、私
ども
長い二級
国道
を、何千キロになるか知りませんけれ
ども
歩きましたが、そのうち一番痛切に感じましたのは、最近
自動車
が大型になったために、よけ合いができなくて、三十分くらいずつかかってバックしてはよけ合いしてきたわけであります。そこで、国では大幅に
道路費
を
増額
いたして、
道路整備
五カ年
計画
を樹立いたし、
法律
も通ったわけであります。しかし、これらの二級
国道
の末端までは、これだけではできないわけで、またできるといたしましても、五カ年間の
残り日子
を要する。その間において
応急処置
として、どうしたらばよいかというようなことをわれわれ
委員
の間でいろいろ話し合ったのですが、その結果、現在行われておる
特殊改良
の例の
突角芟除
と
退避所
の
設置
、これを大幅に行うことによって、ある
程度
これが救済できるのじゃないか、しかも、これも将来の
改良計画
ができるという
条件
を付してやりますれば、この
突角芟除
も
退避所
の
設置
も、次の
計画
に入った
道路改良
のときに、その金が浮くわけであります。二重
投資
ではないから、この点に、来
年度
予算編成
については、大幅に
重点
を置かねばいけないというようなことが、私
ども委員
の一致した
意見
でありましたが、これに対しまして、
道路局長
はどういうお
考え
を持っておられるか、さらに来
年度
の
予算編成
に対して、どういうお
考え
で臨むか、この二点についてお伺いしたいと思います。
佐藤寛政
9
○
佐藤説明員
ただいま
中島先生
から御指摘がありました、未
整備道路
に対する
応急措置
と申しますか、
退避所
でも設けまして、
バス
その他
自動車等
の
すれ違い交代
だけについても、支障ないようにいたしたい、こういう御意向に対しましては私
ども
はおっしゃる通り全面的に
考え
が同じでございまして、ただいまそういう
措置
をいたしております。実は
道路整備事業
によりまして、
相当
の
道路
が年々
改良
されて参るのでございますが、全国九十万キロの
道路
から見ますと、まだ未
整備
の
道路
が残っております。一方、
バス等
の
交通
、現在年々足がふえると申しますか、山村の地までどんどんと
バス
が延びております。そういう
交通
に対処いたしますには、
道路整備
を少しでも進捗させるようにいたさなければなりませんが、それにいたしましても、なお
相当
の
整備
を
期待
いたしますには、数カ年かかるのでございます。そういう
状態
でありますので、
応急
に間に合せるためといたしましてはとりあえず
改良
が予定される
改良計画
に沿うて、できますところは二百メートル、三百メートル、できるならもっとこまかく、大した構造、
施設
でなくてもよろしいから、たとえば、がけを削りまして、
すれ違い
ができるようにということを
考え
ております。五カ年
計画
におきましても、そういうような
応急
の
自動車
の
交代待避施設
を
相当
見込むつもりでおります。来
年度
予算
におきましては、
事業費
にいたしまして十五億、
予算
にいたしまして七億五千万ほどの
事業
を
応急
的にやりたいと思っております。なおそういう大事な路線を
調査
いたしまして、たとえば、
山地等
で
国道
あるいは
県道
が一本しかなく、それが
災害等
によって、かりに短時間であっても不通になると、全然行き来ができなくなるというようなところは本線そのものの
改良
も
考え
なければなりませんが、万一のときの代替線に対して、至急にそれをやらなければならないかと存じますので、そういうような緊急度を
調査
いたしまして、来
年度
から
特殊改良
といたしまして、待避所
設置
を全国的に実施して参りたい、なお五カ年
計画
におきましては、
相当
それを見込むようにいたしたい、こういうふうに
考え
ております。
中島巖
10
○
中島
(巖)
委員
時間がありませんので、先へ急ぎますが、今
道路局長
より、
特殊改良
について御
答弁
があったわけでありますけれ
ども
、私
ども
の
考え
といたしましては、重複するようではありますが、将来の
改良計画
にのっとってやれば、二重
投資
にならないのでありますから、来
年度
、
相当
思い切った大幅な待避所、すなわち
特殊改良
の
予算
を組むべきである、こういうように
考え
ますので、
一つ
十五億なんてこまかにことを言わずに、もう少し大きくお
考え
願いたいと思うのであります。 次に、
災害
関係
について
河川局長
にお伺いいたしますが、先ほど
政務次官
からも
報告
がありましたように、本
年度
は、すでに百八十何億というような数字になっておるようにお聞きしたのでありますが、いずれにいたしましても、最近重なって大きな
災害
があったわけでありますし、さらに
台風
期に突入いたしまして、今後
相当
大きな
災害
がありはしないかと予想されるわけであります。 そこで、質問の一点、この
緊急査定
に対しまして、
予備費
から
支出
されておるわけでありますが、この
予備費
について限度があって、今後の
災害
に果して完全に対処できるだけの財源があるかどうかということが
一つ
と、もう
一つ
は、このように各県に一緒に
災害
が起きては、防災課の方の
査定官
の
人員
が間に合うのかどうか、この二つが心配なんですが、この点について、約得のできるような御
答弁
をお願いしたいと思います。
山本三郎
11
○山本
説明
員 ただいま御質問のありましたように、本年の
災害
は、当初に
考え
ておりましたよりも、今日までに
相当
額を
発生
いたしまして、私
ども
の所管いたしておりまする公共土木の
施設
の
被害
だけでも、直轄、補助を合せまして、大体二百億と相なっております。それに対しまして、本
年度
どのくらいの金が要るかと試算をいたしましたところが、大体二十八億ぐらい要るという試算になります。これはもちろん査定をいたしてみなければわからないわけでございますけれ
ども
、大体従来の実績に徴しまして試算をいたしますと、この
程度
に相なります。御承知のように、この
災害
の当年の
支出
につきましては予備金から
支出
するわけでございまして、予備金は八十億ありまして、大体のところ、そのうち五十億
程度
は
災害
に充当するということになっておるわけでございまして、ただいままでの分につきましては予備金でまかなえるというふうに
考え
られております。 それから
災害
の査定が間に合うかどうかということでございますが、この資料に差し上げてございますが、この
説明
をいたしませんでしたが、すでに現在七月の下句までの分の
緊急査定
は終了いたしまして、八月に起った分につきまして、目下県の準備の整ったものから査定をいたしておるということに相なっております。
査定官
は防災課に正式の
査定官
が十名おりまして、それに補助員がおるわけでございます。防災課につきましては、
査定官
のほかに、課長補佐等もおります。またそれ以上の人を要する場合におきましては
河川
局のほかの課、あるいは
道路
局、あるいは
地方
建設
局の人を動員いたしまして、査定に当るわけでございます。そういう方法はまだ現在の
緊急査定
の段階におきましては
地方
建設
局の人まで応援を求めるような段階にまで来ておりません。いずれ本査定を同時にやる場合におきましては、
地方
建設
局を動員しなければならぬということでございますが、それを動員いたしますれば、現在
程度
の
災害
ならば、十分に間に合うというふうに
考え
ております。
中島巖
12
○
中島
(巖)
委員
もう
一つ
河川局長
にお伺いいたしますが、実は
島根
、
広島
の
災害
にも、私党としてあちらへ派遣され、またこのごろ、
中部班
の一員として
災害
地を親しく
視察
したのですが、従来の
災害
と最近の
災害
と違ったことは梅雨前線と申しますか、
台風
の通ったあとにおいて、停滞しておった気圧によって局部的に
豪雨
があるというようなことが、従来と非常に違っておるように感じたわけなんです。従いまして、大
河川
というよりは小
河川
に局部的にものすごい
被害
が各所に見られたわけであります。従いまして、それらを
視察
したときに、
災害
にあった場所の
護岸
堤防
だけではどうにもならぬ
状態
でありまして、どうしても奥地に
相当
大きな砂防堰堤を築かねば、下でいわゆる原形
復旧
の
堤防
を築いても、また再びやられる、こういうふうに感じたわけなんです。そこで、質問の要点は、原形
復旧
とあわせて、奥地の砂防なんかも緊急にやられるのかどうか、これは、
建設省
の
方針
としてはどういう
方針
であるのか、この二点についてお答え願いたいと思います。
山本三郎
13
○山本
説明
員 御説の通り、本年の
災害
におきましては、
台風
に伴いまする不連続線によりまして、
局地的豪雨
が起りました。そのために、大
河川
というよりも、小
河川
に非常に
被害
が多かったという
状況
でございます。それに対処いたしまして、
災害
復旧
だけやったのでは
目的
が達せられないのじゃないかという御質問でございますが、その通りでございまして、これに対処するためには上流の砂防、砂どめの工事、それから
河川
につきましては
災害
だけでなく、
改良
的の立場に立ちましてやらなければならぬということは御説の通りでございまして、砂防につきましては従来におきましても、現在持っておる
予算
の中に、そういうものに対処する費用がとってございます。それをもちまして、新しく荒廃した土地に対しまして砂防工事を行う、緊急砂防といっておりますが、そういう
事業
はできるだけ早く着手してやりたい。九月になりましたならば、緊急を要するものは着手したいということで、今
調査
を進めております。 それから
河川
の
復旧
の問題につきましても、
災害
助成、あるいは
改良
費等をつけ加えまして、
災害
だけでなくて処置していきたいというふうに
考え
ております。
中島巖
14
○
中島
(巖)
委員
官房長が見えたようでありますので、官房長と、それから
道路局長
にお尋ねいたしたいと思いまするが、過ぐる特別
国会
で、例の経済基盤強化資金四百三十六億のうち二百二十何億かが、
道路
、港湾その他へ大蔵
大臣
の権限で、
予算
措置
ができて使えることになっておるわけだと思いました。そこで、当時特別
国会
におきまして、
建設大臣
から、この二百二十何億かの資金のうち、半額くらいは
建設省
所管として使いたいというような
答弁
が、当
委員会
においてあったわけであります。その結果、
道路
、港湾その他にどういう割り振りになってで、どういう指示をして使うようにしてあるかを官房長にお伺いしたい。 それから、この金額の大部分は、
道路関係
だと思いまするので、この金額を、工事種類といいますか、どういうような割り振りをして、どういうふうな指示を各県へ出しておるか、その二点について御
答弁
願いたいと思います。
柴田達夫
15
○柴田
説明
員 経済基盤強化資金に関しまする
法律
に基きまして、また本
年度
のいわゆるたな上げ資金でございますが、
予算
にそういうものがございますものの
措置
につきましてどうなっておるかというお尋ねでございます。経済基盤強化資金の
法律
で、それらのたな上げはこういう
目的
に使われるということはきまっておりますが、現実に本
年度
におきまして、これをどのように用いるかという
政府
の
方針
、まだ全然伺っておらないようなわけであります。その中に、お説のように、私
ども
の方の
関係
では
道路整備
——港湾は運輸省になっておりますが、それから異常
災害
といったようなものがございまして、実は本年の
予算編成
の際には、今後の情勢の問題であるけれ
ども
、
道路整備
についてはたな上げの中から、
建設省
といたしましても、ぜひそれを追加して使いたいという
期待
を持っておりましたことは事実でございます。しかしこれは、たな上げ資金全体が、やはり経済の情勢に対応して用いるような
状況
が起ればこれを使うという
方針
が、一般的に出されておるだけでございまして、まだ何ら具体化しているということを伺っておりません。私の方の
関係
ではございませんけれ
ども
、これは、たな上げをなにするには、
予算
補正の手続が要るわけでございまして、補正
予算
は組む
考え
がないというように伺っておるわけでございますので、いかようにこのたな上げ資金を使って参るかということにつきましては、まだ承知いたしておらないわけであります。ただ、あとにちょっとお話がございましたように、それとは無
関係
に、私
ども
の方では今日の経済情勢もございまして、きまっている
予算
をできるだけ早く執行して、そうして資金を一般に流していくことが非常に必要なことでございますので、公共
事業
本来の立場からも、これは当然のことでありますが、できるだけ
予算
の実施を
促進
いたしますような
措置
はこれは別途
計画
的に講じるように進めている次第であります。しかし、今お話しのございました経済基盤強化資金をその結果用いることになるかどうかということは全然現状におきましては承知しておらない次第でございます。
堀川恭平
16
○
堀川
委員長
坂田
委員
。
坂田英一
17
○
坂田
(英)
委員
先ほど私、
石川
県の県会の決議等について陳情いたしたわけでありますが、皆さんに御了承いただきまして、大へんありがとうございました。 そこで、まず
委員長
にお願いしたいのですけれ
ども
、あのような特殊な、つまり局部的に、しかも非常に深刻なというのは、最近珍しい
災害
の
状況
であると思いますので、最初
委員長
にお願いしたいことはこの激甚な能登地区あるいは加賀の一部、この水害の変った、しかしてまた激甚な意味の
災害
でございますので、
建設
委員
の方々で
一つ
調査
をしていただきたいということを、特に
委員長
にお願いする次第であります。 それから
河川局長
に御質問申し上げたいのでありますが、先ほどの
中島委員
の御質問に対して、
復旧
だけでなしに、でき得る限り
改良
を加えるということをお聞きしたわけでありますが、特にその中で、私
ども
は今度の
災害
に当って、先ほど申しました、小さいけれ
ども
局部的であるが、きわめて深刻である、数多くそれが
災害
を受けておるということからいたしまして、木橋がことごとくやられておる。特に能登地区は、先ほどの陳情の中にもありました通りに、最近ほとんど常費的に毎年といっていいくらい
台風
のおみやげを、受けるのでありまして、木橋をこしらえ上げてはまた落ちて、さいの川原のようになっておるわけであります。そうして
一つ
の小さな町でも、十幾つ、二十幾つという割で落ちておるような
関係
にありますので、この
復旧
に際しまして、でき得る限り
永久橋
のものに
復旧
していただくということをお願いしたいのでありますが、今お聞きするところによりますと、
バス
の路線とか、あるいは百台以上の橋についてはさような
方針
であるというようなことをお聞きしておるのでございますが、それでは、とうていさいの川原を救うわけにいきませんので、こういう点についてどういうふうにお
考え
か、
一つ
お聞かせを、願いたい。
山本三郎
18
○山本
説明
員 木橋を
永久橋
に
災害
復旧
せよという問題でございますが、これにつきまして、従来の取扱いにおきましては十年間に三回流れなければだめだというような
規定
でございました。今年一月からの
災害
につきましてはお話のように、ある
程度
の制限はございますけれ
ども
、重要なもの、あるいは
河川
の
状況
等によりまして、どうしても木橋ではすぐ流れてしまうというようなものにつきましては、
永久橋
で採択するということに取扱いを大蔵省と定めまして、その
方針
によってやっていくこととしております。今のお話のごとく、どれもこれも全部木橋を
永久橋
にということには相ならぬわけでございますが、重要なもの、あるいはかけたところですぐまた流れることがわかり切っておるというようなものにつきましては、
永久橋
にするということに取扱いを
改正
いたしましてやっておるわけでございます。具体的な問題につきましては査定の際、いろいろ資料を整えていただきましてやるわけでございますが、現在のところ、以上のような
方針
でやっていきたいというふうに
考え
ております。
坂田英一
19
○
坂田
(英)
委員
ただいまの御
答弁
によりまして、でき得る限り
永久橋
に改めるというように
方針
が変ったということをお聞きして、非常に喜んでおるのでありますが、
バス
路線とか、あるいは百台以上ということを聞いております。しかし、これだと、御厚意はありがたいけれ
ども
、多く落ちたやつについて、さいの川原を防ぐことができないような
状況
でありますので、この扱いを緩和していただかないと、御厚意が届かないということになるのですから、どうかよろしく。
山内一郎
20
○山内
説明
員 木橋を
永久橋
に採択する問題につきましては、ただいま
河川局長
から大体お話がございました。昨年までよりも、本年からは大いに改善をいたしまして、重要な橋であるとか、何回も
災害
を受けるというような橋については
永久橋
で採択をするというふうにしております。ただ、あまり山の中、というと語弊がありますが、重要でない橋まで
災害
で
永久橋
にするというようなこと、
道路改良
関係
からいってもあるいは支障があるのではないかというふうに
考え
ますので、重要である橋、それからどうしても流れる橋というものにつきましては最小限度橋脚だけでも永久構造にして、再び流れないようにしょう、そういう
方針
でやっておりますので、本
年度
から、そういうふうにいたしたいと思います。
坂田英一
21
○
坂田
(英)
委員
時間もありませんから、もう
一つ
河川局長
にお伺いしたいのであります。今度の
災害
の特徴として、われわれいろいろ
状況
を見ますと、さきに申しましたように、深刻であるが、小さいというところにすべてのなにが起って参っておるのであります。この
河川
改修については中小
河川
はやっていただいた。そういう
関係
から、
河川
改修のできたところ、あるいは砂防工事の完成したようなところはその後の
災害
が非常に少い、ほとんど起らないというようなことで、全く最近、県民としても、また全国的であろうと思いますが、
河川
改修なり砂防工事の真価を真にそこからわかってきて、感激しておるように思われるのであります。そこで、お伺いしたいのは中小
河川
の改修はでき得る限り進捗していただき、また小さな
河川
についても、局部
改良
は行われておりますが、中小
河川
よりもっと小さいものについてはほとんど放置されておるわけです。今まで、この小さな
河川
についての
災害
はあまり起らなかったように思うのですが、近年、むしろ小さい方へみな集中して
災害
が起っておるのです。この小
河川
の改修がほとんど行われていないのはどういうことによるものでありましょうか、お答えを願いたいと思います。
山本三郎
22
○山本
説明
員 お説の通り、最近におきましては
局地的豪雨
によりまして、流域面積の広い大
河川
よりも、流域面積の狭い、ちょうど
豪雨
に当ったところの小
河川
が非常な
被害
を受けているということでございます。さて、小
河川
に手がつけられていないということでございますが、この点につきましては、中小
河川
というのがございまして、それによりまして、現在までは、直轄
河川
以外の改修工事は中小
河川
だけでやっておったわけでありまして、中小
河川
として取り上げるべき
河川
も、全国では千本以上やらなければならぬものがある。ところが、現在までにできているのが、まだ三百本足らずというような
状況
でございますので、新しいものを入れるのがなかなか困難で、お説の小
河川
まで手が回りきらなかったというのが
実情
でございます。しかし、最近の
災害
におきましては、中小
河川
に取り上げていないような
河川
、それよりもむしろ規模の小さいものに
災害
が集中しているというような
状況
でございますので、私
ども
新しく小規模
河川
の改修を取り上げまして、従来の中小
河川
を進めると同時に、小
河川
も、全国的に本数をふやしてやりたいというふうに
考え
ておる次第でございますので、県等から
要望
がございますならば、それに基いて強力に進めていきたいというふうに
考え
ております。
堀川恭平
23
○
堀川
委員長
小川
委員
。
小川豊明
24
○小川(豊)
委員
一日に
委員会
が開かれるそうで、私、一日にお尋ねする資料というようなことでお尋ねしたいと思います。 数府県にわたる直轄
河川
は
建設省
が直接改修をやっておられる。そこで、直轄
河川
というの、日本に一体どれくらいあるか。さらに、直轄
河川
ですから、府県等では手をつけることができない。これは、当然
建設省
で改修等をやられると思う。そうすると、各府県に負担金がかかってくる。この負担金を各府県が背負うのはどういう根拠からですか。それから負担金の割合が各府県違っておる。その違うのはどういう根拠からですか。 いま
一つ
は直轄
河川
工事のために、逆に河床が下ったことからだろうけれ
ども
、塩害が起ってきておる。この
被害
は激甚である。そこで、この塩害に対する
対策
は直轄
河川
だから、県でどうすることもできない。
建設省
としても、塩害
対策
を
考え
てやらなければならぬと思うが、この
対策
はどういうふうに
考え
ているか、この点を伺います。
山本三郎
25
○山本
説明
員 まず第一に、全国で直轄
河川
を何本やっているかということでございますが、全国では大体八十本
程度
を内地でやっておる。それから
地方
負担金を、これは県でございますが、都道府県が多く負う根拠。これは
法律
で定められておりまして、特殊の場合がございますけれ
ども
、一般的には三分の一を
関係
の都道府県が分担するということになっております。これは
法律
でそう定まっておりますが、そういうふうにきまっておる基礎は、国家的の利益でもありますが、
地方
におきましても、それに応じて利益が上るということから、そういうふうに定められておるというふうに解釈しております。それから、たとえば、利根川等におきまして改修工事をいたしますと、それが数府県にまたがるわけでございまして、ただいま申し上げました
地方
の公共団体、都道府県が持つべき金が三分の一になるわけでございますが、それをどういうふうに各府県に割り振るか。これを各府県で分担し合ってもらわなければならぬわけであります。その分担し合う割合の問題でございますが、これは改修工事を行なったために受ける利益をおもなる因子として計算をいたしまして、各都道府県と相談して、その分担率を定めております。 次に、早塩害
対策
に対する工事はどうするかということでありますが、私
ども
といたしましても、
河川
を利用する立場、あるいは治水上の観点、両方から塩害、旱害等が起きてはいけないわけでございますので、
河川
工事として、これらの
事業
も積極的にやっていきたいというふうに
考え
ておる次第でございます。
小川豊明
26
○小川(豊)
委員
御
答弁
で大体わかったのですが、負担金が三分の一というのはその
河川
の総工事費の三分の一ですか、何の三分の一ですか。
山本三郎
27
○山本
説明
員 総工事費の三分の一でございます。
小川豊明
28
○小川(豊)
委員
それから、改修することによって利益を受ける、その利益率によって負担金をきめる、かような
答弁
のようでしたが、その利益とはどういうことを利益というのですか。
山本三郎
29
○山本
説明
員 その川を改修したために、はんらんを防止できる区域における
被害
がどれくらい起きるだろうかということを
考え
まして、それを計数的に出しまして、その比率で分担をお願いしておるということでございます。
小川豊明
30
○小川(豊)
委員
そうすると、今の利益というのは、
河川
がはんらんした場合に、人畜、耕地等に
被害
が生ずるであろう、それを改修することによって
被害
を免れるであろうということを計算して利益を出す、こういう御
答弁
ですが、
河川
を改修することによって
被害
を免れたと
考え
る利益と、その水を利用することによって受ける利益とがある。その水を利用することによって受ける利益、この中に入れないような御
答弁
ですが、その場合、どういうふうになりますか。その水を使うことによって利益を受けられるということに対して、負担金に入れるべきじゃないか、こういう気がしますが、あなたの見解はどうですか。
山本三郎
31
○山本
説明
員
河川
の改修工事等はその
目的
が治水でございまして、はんらん防止が主たる
目的
でございますので、今のような観点でやっております。ただ特別にダム等を作りまして、その水を特定の
目的
のために利用するというような場合につきましてはそれも
考え
に入れまして分担をお願いしておりますけれ
ども
、
河川
の改修の場合につきまして、主たる
目的
が治水の
目的
でありますので、そういう観点で利益を計算いたしまして、それを基礎に分担をお願いしておるということでございます。
堀川恭平
32
○
堀川
委員長
それでは、
坂田
委員
にお答え申し上げます。ただいまの
石川
県への
調査
委員
派遣の御
要望
に対しましては九月一日の
理事
会で御相談申し上げまして、決定いたしたいと存じております。さよう御了承願いたいと思います。 次会は九月一日午前十時から開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十三分散会