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1958-06-27 第29回国会 衆議院 建設委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年六月二十七日(金曜日)     午前十時三十三分開議  出席委員    委員長 堀川 恭平君    理事 木村 守江君 理事 佐藤虎次郎君    理事 瀬戸山三男君 理事 二階堂 進君    理事 南  好雄君 理事 中島  巖君    理事 三鍋 義三君       逢澤  寛君    井原 岸高君       大久保武雄君    久野 忠治君       橋本 正之君    川崎末五郎君       高橋 英吉君    服部 安司君       村瀬 宣親君    石川 次夫君       小川 豊明君    兒玉 末男君       塚本 三郎君    武藤 武雄君       山中 吾郎君    山中日露史君  出席国務大臣         建 設 大 臣 遠藤 三郎君  出席政府委員         建設政務次官  徳安 實藏君         建 設 技 官         (道路局長)  佐藤 寛政君  委員外出席者         参  考  人         (日本道路公団         理事)     菊池  明君         専  門  員 山口 乾治君     ————————————— 六月二十六日  委員久野忠治辞任につき、その補欠として福  井順一君が議長指名委員に選任された。 同日  委員福井順一辞任につき、その補欠として久  野忠治君が議長指名委員に選任された。 同月二十七日  委員高橋英吉辞任につき、その補欠として中  村寅太君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  参考人出頭要求に関する件  道路に関する件  河川に関する件      ————◇—————
  2. 堀川恭平

    堀川委員長 これより会議を開きま出す  前会の委員会におきましては、建設大臣並びに各局長より建設行政の全般にわたりまして説明を承わったのでありますが、本日は、おもに道路及び河川に関する問題を中心に質疑を行うことといたします。     —————————————
  3. 堀川恭平

    堀川委員長 なおこの際お諮りいたします。道路に関する件につきまして、日本道路公団理事菊池明君に参考人として出席を願い、本日の委員会において意見を聴取したいと思いまするが、これに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 堀川恭平

    堀川委員長 御異議ないものと認め、さように決します。  それでは、これより道路及び河川に関する件につきまして調査を進めることにいたします。質疑の通告がありますから、順次お許しいたします。佐藤虎次郎君。
  5. 佐藤虎次郎

    佐藤(虎)委員 私は、三年有余議席がなかったので、私の感ずるところを一応当局にお聞き願いたいのですが、話によりますと、中部縦断道路法案が可決された。まことにけっこうなことだと思いますし、これは、大いにやる必要があると思います。しかしながら、私の思うのに、これは、国土開発道路でなければならない。と思うことは、東京大阪、あるいは兵庫県、これらのみの輸送であって、中間におきまする愛知県、静岡県等、これだけ中小企業の発達しているところに何らの益するところがないのではないかということも、一応考えられるのであります。この縦断道路をやることについては、私は断じて異議をはさむものではありませんが、道路公団といたしましても、果してそれで採算がとれるかどうかをまず一応考えなければならぬ。  そこで私は、国土開発には必要ではありますが、真の産業開発建前からいくならば、むしろ神奈川県を通り静岡愛知県に行く、この海岸線を一応高速道路として作るのが妥当ではないかと考えられるのであります。国土開発のためならば、どうぞ縦断道路もおやりになっていいが一体果して採算がとれるかどうか、この点について、今までの実態調査の結果がお知らせ願えればありがたいと思っております。
  6. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 佐藤委員の御質問のうち、国土開発縦貫自動車道調査、主として採算性に関する調査はどうかという点についてお答えいたします。  この路線は、御承知のように、非常に地形的に峻険なところを参りますので、いろいろな調査を必要とするわけでございます。従来におきまして地質的な調査、経済的な調査をいたしたこともございますが、なかなか十分な調査結果を得るに至っておりません。実は、昨年度からもう一ぺん予算をちょうだいいたしまして、詳しくこの調査をいたしておるわけでございます。昨年度におきましては、主として地形調査に資するために航空写真測量をいたし、精密な図面を作るという調査をいたした。引き続き本年度におきまして、さらに、その地形調査の残っておる部分の調査をいたし、そのほかに、今お話しのように、採算性に関する結果がわかるように交通調整交通需要調査、そのほか地質調査構造物調査気象調査等もございますが、本年度におきまして交通関係経済関係調査をさらに詳しいものをいたす予定になっております。従いまして、ただいまのところ、はっきりしたことはまだ申し上げ段階になっておらないのでございます。
  7. 佐藤虎次郎

    佐藤(虎)委員 至急御調査を願って、道路公団の方ともよく足並みをそろえてやってもらいたいと思います。  最近、愛知県、大阪兵庫県から東京に参る直通車が非常に多くなりましたことは、当局も御調査でおわかりの通りであります。そこで、非常に道路行政の上に一つ隘路があると私は思う。これは、予算を伴うことでございますが、一番の隘路は何かというと、箱根山であります。箱根山が霧が深いと、三時間、四時間ストップしなければならないということで、せっかくあれだけお金をかけて直していただきましたが、霧のために交通に大いに支障を来たす。そこで、私は愛知県、あるいは大阪兵庫県の業界の各位の方々から陳情をしばしば受けるのでありますが、この箱根の山は、観光道路にしたらいいではないか、そして、道路五カ年計画という大きな題目があるのでありますから、国府津から下曽我、松田、小山、御殿場を抜けて沼津に出ますこの二級国道に編入されてきたならば、おそらくこの交通も緩和することによって、非常に益するのじゃないかと考えておりますが、当局はこれに対しまして、一級国道に編入する御意見を一体お持ちであるかどうか、伺いたい。
  8. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 東海道、すなわち一級一号につきましては、現在の交通量も非常に激増しておりまして、至るところ交通困難を来たしておりますことは、御指摘通りでございます。ことに東京の近く、箱根から静岡にかけましては、非常に交通量が多く、混雑を来たしておるわけでございます。これにつきましては、ただいま一級国道といたしましては、箱根芦ノ湖を通る路線一本でございますが、御指摘のように、道路といたしましては、松田御殿場を通る線も考えられますし、それからまた箱根山自体考えましても、必ずしも強羅、芦ノ湖を通らないで、山を比較的簡単に抜けるような線も考えられます。それらにつきましていろいろ調査いたしまして、将来箱根を越える交通が今後ますます増加することは考えられますが、それに対処する方法を考えて参りたいと思います。
  9. 佐藤虎次郎

    佐藤(虎)委員 ちょうど菊池さんがお見えになっているから、昨日の毎日新聞かに出ておりましたが、何かアメリカで道路公団借款がたな上げになったというようなことがありますが、それは事実かどうか。これがたな上げになると、今までの道路公団といたしましての計画支障を来たすということも一応憂慮されます。  それからいま一つは、最近有料道路を要望しておるところが非常に多い。しかし、予算面にもさぞかしお苦しみのことだと思いますが、そうしたやさきに借款がたな上げになるというのは、事実かどうか、それに伴って予算面に何が支障があるかどうか、この辺についてお伺いしたい。
  10. 菊池明

    菊池参考人 値款のたな上げということでございますが、この件は、われわれにはまだしかとその事実はわかっておりませんので、何とも申し上げるものはないのでございます。なおたな上げと申しますか、またどうなるかということの調査段階であると思います。ですから、それの影響というほどのことは、ただいまのところは何とも申し上げられないと思います。今名古屋—神戸間をやっておりまするものの中には、一応そういうことを御当局考えられておるのでありまするが、公団といたしましては、借款のいかんにかかわらず、施工命令に従いまして、やるものと確信して、今調査なり設計なりを進めておる次第でございます。
  11. 佐藤虎次郎

    佐藤(虎)委員 質問を打ち切ります。そして、大臣が来たらまた質問します。
  12. 堀川恭平

    堀川委員長 それでは、中島巖君。
  13. 中島巖

    中島(巖)委員 私は、実は大臣質問いたしまして、それから道路公団並びに道路局長の方の質問に移りたいと思ったのでありますが、大臣がおくれておりますので、道路局長質問いたしますが、本年春、政府は新しく第二次道路整備五カ年計画を策定いたしまして、道路整備緊急措置法なる法律が成立いたしたわけであります。そこで、この道路整備緊急措置法の第二条でありますが、この第二条によりますと、「昭和三十三年度以降五箇年間における高速自動車国道一級国道及び二級国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路の新設、改築、維持及び修繕に関する計画の案を作成して閣議決定を求めなければならない。」こう規定いたしてあるわけでありまして、さらに第二項の二号におきまして、「五箇年間に行うべき道路整備事業の量」こういうように決定いたしてあるわけであります。従いまして、三十三年度より出発して、向う五カ年間の道路整備五カ年計画を策定する、それは、閣議決定に待たなければならない、その他いろいろありますけれども、そういうことが原則になっておるわけであります。従いまして、この法案成立に当りましては、三十三年度から直ちに着手せねばならないのであるから、すなわち五カ年問の計画は、この法律成立と同時にできておらなければならぬ、われわれはこういう建前であったのでありますが、時の根本建設大臣が、四月一ぱいにはこの案ができるからという含みのもとに、道路行政一般行政を勘案いたしまして、それでその法案に対して賛成をいたしたわけであります。そこで質問の要点は、政府は、すでに現在三十三年度道路整備に着手しておるのであるけれども、この法案から見れば、私の見解としては違法行為である、こういうように考えておるわけでありますが、政府は、どういう見解をとっているのであるか、この点をお伺いしたいと思います。
  14. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 道路整備緊急措置法によります道路整備五カ年計画閣議決定が非常におくれておりますことにつきましては、まことに申しわけない次第だと存じます。今三十三年度もすでにその実施期に入っておる状態でございまして、その点は大へんおくれております。実は、一日も早く閣議決定をいたしたいものと努力いたしておるつもりでございます。ただいまの見込みでは先日もちょっとこれに触れて御説明申し上げましたように、遠からず五カ年計画決定するようにいたしたい存じております。
  15. 中島巖

    中島(巖)委員 最初政府は十カ年計画を立てて、途中で、各省との関係などで五カ年計画に直したわけであって、従ってその間の事情も知っておりますから、大目に見て通したわけであります。従いまして、五カ年計画に着手する以前に閣議決定を経なければならぬことになっておりまして、申しわけないでは済まなくて、違法行為を現在やっておる、こういうように断定できると思うのです。しかし、五カ年間の道路整備事業の量を決定することは、これは、なかなか重大な問題でありますから、あまり私どもが、法律をたてにとって政府を責めて、そうして、非常にずさんなものができるというような結果になっても困る、こういうような考えで、われわれは大目に見ておると言うとどうかと思いますけれども、大目に見ておるわけであります。しかし、それがさらに順次延びるというようなことになれば、全く法律無視になり、国会無視になる、かように考えるので、おそくも次の臨時国会までには閣議決定を経て、はっきりしたものにしてもらいたい、こういうことを要望して、これ以上上追及いたすことを差し控えるわけであります。  そこで、さらに事業関係に入るわけですが、政府で明らかにいたしましたのは、道路整備五カ年計画で九千億の道路整備をやる、そのうちで地方公共団体の行うものは千九百億、有料道路千五百億、従いまして、一般公共事業といたしまして五千六百億を計上いたしたわけであります。そういたしますと、年間千百二十億という公共事業を行わねばならぬわけでありますが、昭和三十三年度予算は六百何億と出ておりますけれども、そのほか都市計画におけるところの街路事業も入りますし、機械購入費も入るわけであります。従って、道路整備五カ年計画のうちの一般公共事業としての昭和三十三年度の総額は、ただいま申しましたような街路事業機械購入費などを入れて、概算でいいですが、どれだけの予算になっておるか、お伺いしたいと思います。
  16. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 昭和三十三年の予算でございますが、全体が約六百三十億、そのうち道路局で取り扱います分が約五百十一億、それから街路関係建設省計画局で行います分が約九十五億、そのほか機械が二十五億ほどございます。そういうような組み立て方になっております。
  17. 中島巖

    中島(巖)委員 そうすると、街路事業から機械購入から一切合せて六百三十億というふうに了承していいですか。
  18. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 はい。
  19. 中島巖

    中島(巖)委員 そういたしますと、五カ年計画におけるところのこれの中には、地方公共団体負担分がこれに加算されるわけですが、そうすると、約四分の一加算されるとすると、大ざっぱに見て、本年度公共事業費は、地方公共団体負担まで入れて約八百億見当とつかんでいいわけですか。
  20. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 私がただいま申し上げました数字は、国の予算額を実は申し上げました。それに地方負担を合せまして、つまり道路事業費になるわけでございますが、道路事業費全体といたしますと、約千億見当になる見込みでございます。
  21. 中島巖

    中島(巖)委員 今局長から千億というお話を伺ったのですが、どうも私の計算だと、そういう数字にならぬと思うのですが、このうち北海道は一〇〇%国庫負担になっておりますし、その他は大体四分の一の地方公共団体負担になっておるのだから、結局今六百三十億というようなお話がありましたから、それにプラス地方公共団体の百数十億ということになって、八百億程度だと思うのですが……。
  22. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 中島先生に申し上げます。その点につきましては、後ほど数字的に対照いたしましたものを作りまして御説明いたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
  23. 中島巖

    中島(巖)委員 けっこうです。  それでは、大臣がお見えになったようでありますので、大臣に対する質問をいたしたいと思います。  実は、大臣がお見えになる前に道路局長お尋ねいたしたのでありますが、政府は、かつて鳩山内閣で住宅四十二万戸建設内政面重要政策でありましたように、岸内閣においては、道路整備五カ年計画を大きく打ち出したわけであります。そこで、道路整備緊急措置法の第二条によりますと、向う五カ年間の道路整備事業の量などを決定して閣議に諮らねばならぬ、こういうことが法律で規定されているわけであります。この法案成立に当りまして、時の根本建設大臣が、四月中にはこれらの問題を完了する予定であるから、この法案を通してもらいたい、こういうような意見で、一般の情勢を勘案いたして、道路行政のおくれることをおそれて、われわれもこれを大目に見て、この法案を通過さしたわけであります。従いまして、昭和三十三年度のすでに仕事の実行に移っているわけでありますから、これは、全く違法行為といわねばならぬわけであります。この点をあまりわれわれが追及することによって、道路整備についてずさんな五カ年計画のできるということのおそれを抱いておるわけでありますが、これがあまりずるずるになることは、法の無視にもなり、国会軽視にもなりますので、この点一つ含みの上、少くとも臨時国会には五カ年計画をはっきり打ち出すように希望いたしておくわけであります。  それで、大臣に次にお尋ねいたすのは、この道路整備五カ年計画は、五カ年間の総計が九千億ということになっておりまして、有料道路が千五百億、地方公共団体の行うのが千九百億で、一般公共事業費が五千六百億、こういう数字になっておるわけであります。それで、この点について、ただいま道路局長は、本年度道路整備五カ年計画に包含されるところの総事業費は幾らあるかという質問に対し、一千億近くあるんじゃないかと思うということでしたが、私は、いろいろ考えても八百億程度であるということで、今意見の食い違いがありまして、後刻これらの計算をいたしまして御返事を願う、こういうことになったわけでありますけれども、いずれにいたしましても、これは、五カ年間均等にやるというわけではないから、本年度八百億、あるいは八百五十億であっても、あとの年の五カ年間に五千六百億の公共事業費になるようになれば、これは、法的に違法ではないのであります。そこで大臣質問いたしますことは、来年度に対して、道路整備五カ年計画に対する一般公共事業費はどんな構想を持っておられるかということについて、お伺いいたしたいと思います。
  24. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 ただいまのお尋ねでございますが、道路整備五カ年計画内容になる具体的な計画をすみやかに作りたいと思いまして、私は、就任早早から特にこの問題に力を入れて参っております。私は、できる限り早い機会にこの具体的な内容を持った計画閣議に提出いたしまして、決定をいたす考えでございます。なお来年度計画につきましては、一応五カ年間の大体の年度別の目安を考えて参りましたが、来年度以降の数字は、まだ確定しておりません。しかし、大きな方針につきましては、漸次拡大するという方針を持っておりますので、財政事情の許す限り、来年度計画を拡大をして参りたい、こういう考えで、今それぞれの部門にその調査を命じておる次第でございます。
  25. 三鍋義三

    三鍋委員 関連して。その道路整備五カ年計画閣議決定の問題につきまして、先ほど中島委員から、法的根拠からすみやかにその決定をなすべきである、前大臣根本さんは、四月中にこれを出しますから、少くとも建設省の案を出しますからというので、私たちは大きな含みと理解を持ってこの法案を通過させましたことは、先ほどお話のあった通りなのでございますが、今大臣の御答弁によりますと、できるだけすみやかにこれを決定する、こういうお話であったのでありますが、できるだけすみやかにと言ったのは、一体どういう程度にすみやかなのか、大体のめどはいつごろに置いておられるか、これを一つお聞きしたい。
  26. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 実は、この問題については、ほとんど毎日のように検討しておるのでございますが、大体七月の中ごろを目途にしまして、それ以上おくらせることのないように早く確定をしたい、こういう考えで進めております。
  27. 三鍋義三

    三鍋委員 先ほど中島委員からお話がありましたように、法的根拠からこれを追い詰めて、あまりに作業を急いで、あとから、何や、これは大へんなことだった、もっとこうすればよかったというような、そういうやり直しとか、あるいは計画変更、こういうことは、私たちもやはり好ましくないことだと思うのでありまして、これは、慎重審議してもらわなければならぬと思うのであります。この調査計画を十分しっかりやってもらわなければならぬと思うのでありますが、しかし、私は、やはり少し不思議に思うことは、こういう問題は、何も今突発的にぱっと出てきたものではないのであって、少くとも建設省におきまして、担当の道路局におきまして、こういった問題は、やはりずいぶんいろいろと理想を描いて、こういう問題はこういう工合にやったらいいんだなあといったような、そういう構想は、常日ごろ十分御研究なすっておると思うのです。ですから、私たち考えとしては、大体の構想というものは、もうすでにあるのじゃないかと思うのです。それをなお慎重に、間違いなく、誤まりなく計画するという機関が今持たれておるわけです。それで、この法案審議の過程におきましても、いろいろ問題になったのでありますが、もう十カ年計画が五カ年計画になったり、その間に三カ年計画といったような問題が出てきたり、何かそのときの行き当りばったりな道路行政というものに対しては、私は、やはり疑問と不安を持っておったわけです。しかし、この道路問題というものは、国の非常に重要な問題でありますから、この法案に賛成したのでありますが、こういう点を、局長さんも、今度新しく御就任になったのでありますから、もう少し熱意を持って、そうして関係当局十分連絡をとられまして——私は何も急ぎません。急ぎませんけれども、これは、現在あたりはすでにできておらなければならぬ、そのくらいな大きな問題だと思いますので、これは、慎重を期して、すみやかにやっていただきたい。これだけはしっかりとお願いしておきます。
  28. 堀川恭平

    堀川委員長 もう一つ関連質問木村委員が申し出ております。
  29. 木村守江

    木村(守)委員 道路整備重要性を認められまして、道路整備五カ年計画法案もできましたことは、まことに御同慶にたえないと思います。しかしながら、道路整備を本当に実現して参りますためには、地方財政の窮迫した状態にかんがみまして、何と申しましても、国が大きな力を入れなければならないことは、今さら申し上げる必要はありません。そういう点から考えますると、私は、道路整備五カ年計画、少くとも国道を七カ年間に整備するというようなことから考えまして、現在の地方道なるものを二級国道にするとか、あるいは二級国道一級国道編成がえするとか、そういうようにして、国の大きな力によって道路整備して参ることが、第一の要件ではないかと考えるのです。そういう点を考えますときに、現在のいわゆる国道というものが、国道として決定されました当時から幾多の変遷を経まして、当然国道にならなければならないような状態のところが、全国に数多くあるのではないかと思われまするが、まず道路整備五カ年計画を実施して参ります前提として、こういう編成がえをするようなお考えはありませんでしょうか。
  30. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 ただいまお尋ねの問題でありますが、お説のように、全国各地にこういう問題がございます。大体十線か十一線くらいの問題が出ておるのでありますが、一方におきまして、たとえば二級国道一級国道に昇格するということになって参りますと、一級国道整備するという計画そのものに大きな変動を来たして参ります。そういう問題があり、かたがた交通関係からいいますと、当然一級国道にすべきだという事情もあり、それらの事情もあわせてただいま検討しておる次第でございます。十何カ線かございますので、これらの問題を個別に今検討を続けておる次第でございます。
  31. 木村守江

    木村(守)委員 今の大臣答弁で、大体わかったのでありますが、実際問題といたしまして、国道である道路よりも、国道になっておらないところの地方道として、国道以上の交通量、いわゆる重要性を持っておる道路が私は相当多ついのじゃないかと思うのです。そういう点から考えまして、少くとも道路整備五カ年計画というような、道路整備という点から考えましたならば、まず第一にそういうことを考えまして、その編成がえをして、正しい姿にしてこれを整備して参ることが、いわゆる日本国道整備ではないかと考えますので、こういう点に、特に私は留意してもらうことが大事だろうと思うのであります。一例を申し上げますと、たとえば平—新潟という二級国道がありまするが、この平—新潟の二級国道決定する場合には、いわゆる二つの市を貫くところのものをもって二級国道にするということになっております。その当時は、小名浜というところは磐城市になっておりませんでしたので、その点を平までにとめてありまするが、現在は、磐城市という市になっております。しかも、重要港湾になっております。こういう点もありますし、また浜松から新津に抜ける道路等は、全く現在の国道以上の重要性を持っておることを考えましたときに、これはすみやかに是正すべき問題ではないかと勘案するのですが、なおあらためてもう一度大臣答弁を求めたい。
  32. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 お話しのように、いろいろ問題があると思います。交通量の点からいいましても、あるるいはまたその道路の産業上における重要度の点からいいましても、十分考えてみなければならぬ点が多々あると思うのであります。しかし、その問題は、先ほど申し上げましたように、道路整備五カ年計画は一応できており、一級国道の順位というものがきまっておるものですから、二級国道一級国道に昇格して参りますと、当初考え道路整備五カ年計画全体がふくらんでくるような事情もありまして、予算関係ともにらみ合せていかなければなりませんものですから、そういう問題を総合的に考え合せて検討してみたい、こういうことで、今鋭意検討を続けておりますから、御了承願います。
  33. 木村守江

    木村(守)委員 先ほどから局長なり大臣答弁を聞いておりますと、中島さん等の御質問に対しまして、まだ内容的にはきまっていないという御答弁のように伺うのです。内容的にきまっていないといたしますれば、私は、まず根本的な問題を解決いたしまして、そうしてほんとうに日本で必要な道路整備を実施して参ることがこの法案の目的だろうと考えられますので、幸いに道路整備五カ年計画内容決定していないというところから、それを決定する前に、そういうような不合理の点を是正して、基本的な点をはっきりしてから内容をきめて参りますことが、大事ではないか。先ほど大臣は、編成がえをすると根本的に変ってくるのだと言われましたが、それをきめないで内容をきめて参りますと、これこそまた取り返しのつかない——二十年も三十年も前にきめたものをそのまま直していくというのが、道路整備五カ年計画ではないと私は思います。現在必要な、現在大事な道路整備して参ることが、道路整備五カ年計画の目的だろうと考えますので、この点を十分御留意下さいまして、でき得べくんば道路編成がえをしていってもらいたいと思います。
  34. 高橋英吉

    高橋(英)委員 ちょっと関連して。木村君のしり馬に乗るわけではないのですが、私どもの方でも、二級国道一級国道に昇格しなければならないという大問題が起っておるわけです。四国循環道路というのは、大へん重要性を帯びておるのですが、これが、どういうものか松山までは一級国道になっておって、松山から南の方は二級国道になっておるのです。佐藤君ではないが、私が三年三カ月議席を失なっている間に、あき巣ねらいにやられたようで、私はそんなことはさせない、それほど確信があるのですが、二級国道がいつの間にか一級国道になっておるのです。四国循環道路というものの重要性から考えますと、循環線は、全部一級国道にすべきだという考えを持っております。従って、木村君の言うような根本的な編成がえということに対しては、必ずしも全幅の賛意を表しかねるのですけれども、ある程度の訂正、補充といいますか、こういうものはぜひ考えてほしいと思います。
  35. 中島巖

    中島(巖)委員 大臣に特に要望いたしておくことは、ただいま申し上げましたように、一般公共事業費は、五カ年間に五千六百億というワクがきまっておる。そうしますと、年間千百数十億という予算を盛らなければ、これは遂行できぬわけです。ところが、昭和三十三年度におきましては八百億、ないし私の知るところでは九百億で、年間平均を三、四百億下回っていると思います。従って、昭和三十四年度編成は、遠藤大臣がおやりになることだと思いますが、今から相当な熱意をもって大蔵省関係その他へ布石をしておいていただかぬと、この道路整備五カ年計画計画通り遂行することはなかなか困難ではないか、こういうように懸念いたして、この特別国会で、大臣の奮起をお願いしなければならぬので、きょうしいて御出席をわずらわしたわけです。かっての道路整備五カ年計画も、遂に四年で御破算にして、新しい五カ年計画に入った。特にこれは、岸内閣内政面の一枚看板でありますから、遠藤大臣のここ数カ月の御活躍を切に希望いたしておくわけであります。  次にお尋ねいたしたいのは、実は私も一昨日あたりから考えて、党の政審の方へも打ち合せいたしましたけれども、きのういろいろな問題がありましたために、遂に大蔵委員会の方へ連合審査の申し込みができなんだのであります。きょう大臣が大蔵委員会に行かれるのも、この問題だろうと思うのですが、例の経済基盤強化のための資金に関する法律案であります。これは、私が御説明申し上げるまでもありませんけれども、さきの国会で、四百三十六億の経済基盤強化資金がたな上げになっておりまして、この中から、二百二十一億三千万円繰り入れることを今回の法案の第四条できめまして、さらに第七条におきまして、資金の用途を大ざっぱに書いてあるわけです。第七条は「資金は、将来における道路整備、港湾の整備、科学技術の振興、異常災害の復旧又は産業投資特別会計への繰入、こういうことになっておるわけであります。この道路整備五カ年計画に対する本年度予算は、非常に少いわけであります。しかも、法案にも明確にうたってあり、また、岸内閣としても一枚看板の道路整備でございますから、この二百二十一億三千万円の中から相当量が、道路整備であるとか、あるいは港湾の整備であるとかいうところへ投入されることをわれわれは期待いたしておるわけであります。しかし、これは政令で定める、政府の意向でどういうふうにでも使えることにこの法案ではなっておるようであります。ところが、道路整備だとか港湾の整備だとかいうものは、冬になると仕事ができぬわけであります。従って、この資金を出すならば、早急に出していただくことが適当ではないかと思うわけなんです。そこで、大臣質問いたすことは、これらの問題について、閣議か何かで話し合いをされたことがあるかどうか、もしないとすれば、大臣はどういう腹案を持っておられるか、この点をお伺いしたいと思います。
  36. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 経済基盤強化資金の問題につきましては、お説のように、これはきわめて重大な意味を持っております。この資金の性質上、公共事業、すなわち道路あるいは港湾等に使うことが最も適切だと思うのであります。従いまして、私どもは、もしこの資金を財政経済の事情が許して使うことができるような状態になりました場合には、まずまっ先に道路の問題に使ってほしいという希望を私は持っておるのであります。大体、この資金全体の半分くらいを一つ道路の方にもらったらどうかという希望を私は持っております。ただし、この問題については、まだ新しい内閣で、閣議で問題になったことはございません。前内閣当時にいろいろ議論がありまして、方向としては、そういう方向で使うような含みでいこう、こういうことになっておるわけであります。ただ現在といたしましては、財政経済の事情がまだこれを使う段階まできていない、こういうことで、一応道路予算は、今提示しておりますこの予算をもって進めていく、こういうことになっておることを、一つ御了承いただきたいと思います。
  37. 中島巖

    中島(巖)委員 大体、大臣のお考えは承わったわけでありますが、この道路整備と同時に、多目的ダムなんかも、もうわずかの金で完成されるというものが幾つかあるわけでありますが、そういうものを事務当局に整理さして、一つ大蔵、経済企画庁なんかと折衝に当って、できるだけこちらに流していただくように御尽力願いたいと思います。われわれも超党派で、自民党とも相談いたしまして、できる限りの御支援をいたしたい、かように考えておるわけであります。  それからその次にお伺いいたすことは、昭和三十三年度道路予算の中に、外資の導入が予定として四十六億計上いたしてあるわけであります。これは、時の根本建設大臣お話では成立する見込みだからということで、私の質問に対してそういうお話でありました。従って政府といたしましては、これに対して早くから折衝されておったようでありますが、その経過はどうなっておるか、お伺いいたしたいと思います。
  38. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 外資の問題につきましては、前内閣以来世銀と交渉しておりまして、だんだん交渉が進んでおります。ただいま相当突っ込んだ具体的な話になっておりまして、近い将来にこれは成功するものである、こういうふうに私は考えておるわけであります。
  39. 中島巖

    中島(巖)委員 少し突っ込んだ質問のようになるかもしれませんが、当時の建設大臣の話を総合いたしますと、世銀の借款は、小牧——神戸間の道路についての借款のように聞いておったのでありますが、そういうように限定しておるのか、あるいは他の面についても交渉しておるのであるか、この点をお伺いいたしたい。
  40. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 世銀との借款関係は、小牧—神戸間ということで限定をして、その間の全体の道路整備のために使う、こういう趣旨で話を進めておるわけであります。
  41. 中島巖

    中島(巖)委員 大臣に対する質問は、僕はこれでいいのですが、どなたかほかにあったら、一つ回して下さい。
  42. 山中吾郎

    山中(吾)委員 関連して。今のこの五カ年計画設定の質疑応答の中に少し疑問があるので、お伺いしたいと思うのでありますが、一級国道というものを五カ年間に変動することが予想されておるような大臣の御答弁ですが、そうなると、方針そのものが方針でなくなる。多分一級国道というものが最初に固定されて、そして五カ年ないし七カ年の間に一級国道を完成するということで、初めてこの方針が立てられておると考えておったのでございます。そしてそのあとに、その他の道路については、重要な区間及び産業開発上必要なものについてはというふうにありましたから、多分この計画の中には、この計画を実施するについては、一級国道を固定するという思想があったのだと思って見ておったわけであります。そうでないという今のお話でありますが、もしそうならば、多分この策定は途中で有名無実になって、方針はどこかにいき、その陳情ごとにこの方針はくずれていくのだ。もしある程度の弾力性を持たせれば、どういう基準のものをこの計画の期間の中に一級国道にするとか、何かの基準がないといけないのではないかと思ったので、その辺をはっきり聞かしていただきたい。地方問題もあると思いますので、お聞きいたしたいと思います。
  43. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 この五カ年計画におきまして、一級国道を固定したものとして考えるかどうかということでありまするが、原則としては、従来の一級国道を固定的に考えていくということが原則だったと思います。ただし、その原則は原則でありますが、あるいは交通事情からいい、あるいは都市間の産業の連結の点からいい、非常に不合理なものが出てきているので、そういうものを例外的にどうするかという問題を今検討しているわけであります。原則としては、固定しておかなければ計画が成り立たないのでありますから、そういう趣旨であることを一つ御了承いただきたいと思います。
  44. 山中吾郎

    山中(吾)委員 例外が原則化する危険が非常にあると思うのでお聞きしたいのでありますが、例外として一応の弾力性を持つというお話であると承わっておきたいのであります。  それからその次に、「その他の道路については、重要な区間即ち交通量多く輸送上の隘路となるべき区間並びに産業開発上重要な路線で特に緊急に整備を要する区間を整備する。」とありまして、現在の交通需要量に追従してその他の道路整備するという思想と開発道路として将来の産業基盤を開発するという意図を持った道路、その二つのものをここに並列しておるわけでありますけれども、これはどちらに軽重を置いているのか、あるいは平等に考えているのか、この辺お聞きいたしたいと思うのであります。それはどうしてかといいますと、どうしても産業開発道路というものを重点に置くべきであるという思想を私は持っているのです。何となれば、一級国道は、計画策定方針の一の(一)において、あくまでも完成するということを最重点にうたっておられるので、その一級国道という基準に合わない道路については、現在の交道需要量に追従するそういう道路を重点にするのではなしに、開発道路を重点にするという方針でなければ、こういう五カ年計画あるいは七カ年計画のような一つの恒久的な思想に立った場合においては、道路行政の進歩がない、そういうふうに思うのであります。文章では「並びに」と書いてありますが、しかしあとの方に「産業開発」という項目を置いておるので、多分これは、実際上は有名無実になると過去の経験から思っておりますので、一つ大臣の思想でけっこうですから、お聞きいたしたいと思います。
  45. 遠藤三郎

    遠藤国務大臣 ただいまの問題につきましては、今までの議論のいきさつ等もあることと思いますので、道路局長から答弁させたいと思います。
  46. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 一級国道以外の道路につきましては、ただいま御指摘のように、重要な区間、すなわち交通量が多くて輸送上の隘路となっているところ、それから産業開発上重要な路線で、特に緊急にやらなければならないもの、そういうような目標を立ててやっております。これにつきましては、ここに書き上げました順序からいいますとこういうふうになっておりますが、必ずしもこのままでどちらに重点を置くというふうに割り切るわけにも参らないかと思っております。ただ実際問題といたしましては、交通量の多い重要区間に対しまする場合、それから産業開発上、ただいまは交通量はそれほどはございませんが、将来の開発上非常に必要とする場合、こういう場合を実際上について見ますと、これはどうしても拾わなければならぬというような順序というものが、おのずから出てくるのでございますが、それらにつきまして一定の採択基準を作りまして、重要交通の区間も、それから産業開発上必要な区間も、大事な区間はできるだけ拾えるように、アンバランスのないように採択基準を作って拾い上げるようにいたしたい、こういうふうに考えて、ただいま作業中でございます。
  47. 堀川恭平

    堀川委員長 山中委員に申し上げますが、今大蔵委員会から大臣を迎えに来ていますから、よろしゅうございますか。——塚本委員
  48. 塚本三郎

    ○塚本委員 道路局長の方にお尋ねいたしますが、国土開発縦貫自動車道につきまして、この問題は、私まだ初めてでございますけれども、実は今日の日本の政治が非常に国民の不信の中において、特に青年諸君は、これだけは今日われわれは政治の中に期待する、こういうふうに若い諸君は期待をかけております。そういう意味において、局長の責任は非常に大きいし、がんばっていただかなければならぬと思うのであります。最初に佐藤委員の方からお尋ねがありました中央道のいわゆる採算の問題でございますが、この点につきまして、私先日いただきました社団法人日本縦貫自動車道協会、こういう資料が出ております。まず最初に、この資料については、圧倒的に中央道が必要であり、さらにまた採算の点につきましても、中央道でなければならない、こういうふうな主張をいたしておりまするが、この点について、局長はどういう見解を持っておいでになるか、まずこの点からお聞きしたいと思います。
  49. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 国土開発縦貫自動車中央道は事業費にいたしましても相当額に上ると思いますし、地形も峻険なところでございまして、工学的技術的に見ましても、なかなか大へんなところのようでございます。従いまして、これを実施いたしますには、御指摘のように十分用意をいたしまして、採算性ももちろんでございますが、技術的、工学的に調べることがいろいろございます。それらにつきまして、従来国土開発縦貫自動車道協会でございますか、この協会におかれましていろいろ御調査を進められて、有益な資料が出されておることも承知いたしております。ただ、ただいま私がそれを全部心得ているとは申し上げかねますが、そういうものもよく参考にいたしまして、先ほども申しましたように、本年交通量交通需要等経済的な調査もいたすわけでございますから、その辺の御見解は、資料等を十分に拝見いたしまして、手落ちのない調査をいたしたいものと思っております。
  50. 塚本三郎

    ○塚本委員 それじゃ、その資料については、局長の方では、真実性についてはまだ何とも一言えない、こういう御見解で、これからその資料についても、真実であるかどうかということを調査する段階である、こういうふうな見解でございますか。
  51. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 その資料の真実性を疑うとか疑わないとかいう意味ではございませんが、政府調査として調査をしてみる必要があるのじゃないか、こういう方針で、そのために調査費がついていることと心得ておりますので、そういう趣旨で調査をいたしたいと思います。
  52. 塚本三郎

    ○塚本委員 それでは、まだ局長は、これらの資料については検討しておいでにならないわけでございますね。——それじゃ、その点はまだもう少し後日に譲りまして、小牧—吹田間、十条に載っておりますこの基礎調査について、測量その他につきましてどれぐらい進捗しておるか。特にその中で具体的な問題として、すでに地元におきましてはいろいろな意見が出ております。たとえば土盛りでは困る、あるいはまた高架にせよとか、さらにまた補償問題についてどうか、さらにまたインタチェンジの問題について、おそらく地元の主張、意見等はお聞きになっておいでになると思いまするが、この点、いつごろお聞きになったか。そしてその計画につきまして、もう少し詳しく説明していただきたいと思います。
  53. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 小牧——神戸間につきましては、ただいま公団におかれまして担当されまして、事業実施を急いでおるわけでございます。公団の方からもお見えになっておられますから、詳しいことはまた公団からお話がございますかと思いますが、今調査等がどの程度進んでおるか、こういう一番先にお話になった点でございますが、これは、もう実施の段階に入っておるわけでございますから、調査といいましても、もう工事にかかる測量調査でございます。この測量調査と申しますと、測量をいたしまして、もう済んでしまった部分が大体において四六%くらい、それから現在測量を実施しておりますものが大体一九%程度、なおこれも早晩解決して測量にかかれるかと存じますが、まだ測量実施には至っておりませんものが三五%、延長から申しますと、大体そういったような状況でございます。なお詳細の事業等は、私から説明いたしまして十分いきませんといけませんから、公団からお見えになっておりますから、そちらの方からお聞きいただきたいと思います。
  54. 塚本三郎

    ○塚本委員 それでは時間が長くなりますから、その点は後ほど資料をお出しいただくといたしまして、補償の問題だけお聞きしておきますが、地元におきましては、時価だということをやかましく言っておりますが、その点、どうなのかということと、さらにもう一つ、これは大臣にお聞きした方がよかったかもしれませんが、この問題が、半ば道路建設事業だけでなくて、特に若い者の立場では、国民運動的な考え方があるのです。といいますのは、政治に対する唯一の夢である、こういう点で、たとえば日本青年団協議会等が産業開発青年隊を作って、かつては干拓事業等に協力したことがありまするが、この縦貫道路に対しても、民間のそういう運動に協力を求める、そういうことの意思がおありかどうか、これは局長ではどうかと思いまするが、その点は全然考える余地がないかどうか、この点、二つお聞きしたい。
  55. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 最初の用地買収関係でございますが、小牧——神戸の間で、測量については先ほど申し上げたような状態でございますが、測量の済んだところにつきましては、ただいま公団側で買収のお話を進めておるはずでございます。私の承知いたしておりますところでは、そのうち京都の南方外郭を回りますバイパスでありますか、これに対しましては、買収の方も相当進みまして、近く工事の入札ができるような段階に進捗しておるというふうに承知いたしております。
  56. 塚本三郎

    ○塚本委員 それでは、あとのこまかい資料等をいただきたいのでありますが、たとえば具体的にどの辺まで買収が済んでおるか、それからインタチェンジに対して、どの地点がどうなっているかということについては、資料を出していただくことはできるでしょうね。
  57. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 後ほど公団の方で作って、お出しできるそうでございます。
  58. 中島巖

    中島(巖)委員 私の方の質問がだいぶ残っておるのですが、間隙が長くなった。そこで、道路整備五カ年計画に対しまして道路局長お尋ねいたしますが、この道路整備五カ年計画の策定に当って、大体一級国道整備費が幾ら、二級国道整備費が幾ら、地方道に対する整備費が幾らというようなワクをこしらえていくのであるか。それから、そういうことなしに案を立てるのであるか。つまり基本的な立案に灯して、建設省はどういう考えでやられておるのか、この点をお伺いしたいと思います。
  59. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 一級国道につきましては、先般も御説明申し上げましたように、七カ年で一応完成させるという目標を持ちながら五カ年計画を策定いたすわけでございますから、おのずから一つのワクのようなものも考えられるかと存じます。  その他の道路につきましても、そういう点を考えなければなりませんが、一応各道路の種別ごとに採択して参る基準を設けまして、そしてその基準に合うものを拾っていく。ただし何事にも特別の場合がございますから、特別の場合でやむを得ないものは、やむを得ない処置をして参ろうと思いますが、それによって原則はくずれるようなことのないような一つの基準を作って、基準でもって内容を積み上げて参りたい、こういうふうに考えて、ただいま作業中でございます。
  60. 中島巖

    中島(巖)委員 そこで、われわれの心配することは、これは、私どもではなく一般の人もそうなのですが、一級国道が国の直轄になるというような関係で、一級国道へ重点を入れて、そして地方道の改修なんかはおろそかになりはしないか、これが一般の人の非常に心配いたしておることなのです。そこで本年、三十三年度予算を見ますと、一級国道の改修費につきまりしては七十八億増になっております。それから二級国道におきましては九億の減になっておりますが、これは、七十八億の増になっておる関係で、やむを得ぬとして認めることができるのです。そこで地方道関係におきましては、昨年度六十九億だったのが本年度七十六億で、わずか七億しか増になっておらぬ。一級国道関係におきましては七十八億の増になっておって、地方道関係におきましては七億の増にしかなっておらぬ。こういう一般の人が心配するような数字が、昭和三十三年度においては現実にここに出ているわけであります。そこで、昨年度道路整備公共事業費は、総額で五百何億くらいしかなかったと思いますが、今後約その倍額の道路整備費が投じられるのでありますけれども、こういう率では、地方民は満足できない、いいところの道路はますますよくなり、悪いところの道路はますます悪くなる、こういうような結果になると思うのですが、これらに対して、地方道国道道路整備五カ年計画以前の予算の率に大体比例していくのか、あるいは片方ばかり大きくなって、片方は旧態依然の予算を盛るのであるか。五カ年計画の策定を今されておるという非常に重大な時期でありますので、その辺の御所見を承わりたいわけでございます。
  61. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 御指摘の点でございますが、一級国道を見ますと非常に交通量も多うございますし、従って交通困難を来たしておりますので、少しでも早く整備、いたしたい。また二級国道その他の道路を見ますと、これまた部分的には非常に交通困難で、一年でも早く実施いたしたいものが各所にたくさんございます。私どもといたしましては、それらの交通要請にこたえて道路整備を促進しなければならぬわけでございますが、一級国道と同時に、地方道ももっともっとやっていかなければならないという考えを持っておるわけでございます。ただいまのところ、一応五カ年計画といたしましては、先般御説明いたしましたような規模で進めることになっておりますので、従って、全国交通関係の御要望に全部応じるというような計画を策定することは困難かと存じますが、少なくともアンバランスのないように、そこで、先ほど申しましたように五カ年計画に盛り込む工事を実施する。重ねて申しますが、そういうものの取り上げ方につきましては、一つ基準を設けまして、アンバランスのないように積み上げて参りたい、こう考えておるわけでございます。
  62. 中島巖

    中島(巖)委員 道路局長に重ねてお尋ねいたしますが、もう閣議に出されるだけの資料が整っているわけなんですか、もし整っているとすれば、今特別国会中にお示し願いたいと思うのですが、もし整っておらぬとすれば、休会中にも委員会を開いて、これは、他の理事の諸君や委員長にお願いしなければなりませんけれども、抽象的な話だけでは、三十三年度予算から見て安心ができぬわけですが、もしできておれば、今国会中にお示し願いたいと思うのですが、その辺、どうでございましょうか。
  63. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 五カ年計画の案につきましては、先ほど大臣からお話もございましたように、ごく近く閣議決定を求めるつもりで作業を実施しております。従いまして、その案については、ある程度のものを持っております。持ってはおりますが、いわば最後の積み上げ段階でございまして、非常に複雑微妙な取りまとめをやっておりますので、資料としてお出しいたしはすのは、もう少し御猶予をいただきたい。たとえば一級一号のごとく、当然やるようなところは、最初から予定されておりましょうが、最後の各種道路のバランスを合せたり、その他調整が必要でございます。これがなかなか複雑で、外部等の関係もむずかしくございますし、十分な作業ができないうちにこれが外部に出ますと、ただいまは、いろいろ誤解や支障等もございますので、それらを十分調整して、すみやかに閣議決定の案を作りたい、このように考えておりますので、もうしばらく御猶予願いたい。
  64. 三鍋義三

    三鍋委員 私は、実はこの問題は次会に大臣にただしたいと思っておったんですが、どうも大臣は、はなばなしく登場されるけれども、主として委員会におきましていろいろと抱負や熱心な御所見を拝見するのでありますが、非常に短期間にすぐやめていってしまわれる、こういうところに建設行政が一貫しない、そうして進捗がおくれておる大きな原因があると思うのですが、ただいまの問題にいたしましても、これは、三月十三日の委員会におきまして、大臣はどう答弁しておるかといいますと、これを実施する、決定するまでには相当時間がかかると思います。しかし当省として考えておる案を四月中に出す、四月中にお示しすると言っておる。しかもこれを「いろいろと御協力、御審議あるいは御批判を承わりたいと考ええておる次第でございます」と、閣議決定するまでに案を出して、当委員会で慎重審議していただきたいということを大臣が述べておられる。しかし、これは実際において複雑微妙な問題でありますので、佐藤さんの言われたことはほんとうだと私は思う。しかし大臣が公けの席上でこれだけのことを言っている以上は、やはり案ができたらすみやかにお示しになって、そうしてあとから悔いのないところの閣議決定をされることが、やはりこの委員会心童の大きな意義があると思うのでありまして、この点、一大臣とよくお打ち合せになって、案がおできになりましたならば、かけられるものだったら私はやはりかけてもらいたいと思います。
  65. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 私は就任日なお浅く、十分まだその点を、承知いたしませんで、大へん申しわけない次第でございますが、五カ年計画構想等につきましては、承わるところによりますと、当委員会にも御説明申し上げまして、いろいろ御意見を承わったように承知いたしておりますが、最後のいわゆる決定案につきましては、ただいま私が申しますように、もう間もなくできるところでございますから、御猶予願います。
  66. 中島巖

    中島(巖)委員 きょう公団菊池参考人に御足労願っておるわけでありますが、私もこちらの勉強がまだ足りぬと申しますか、準備が足りなかったわけでありますが、公団の本年度の総事業費はどれだけであるか。それから例の中央自動車道の小牧—吹田神戸間、高速国道の吹田—神戸間、これが大部分の予算だと思いますけれども、俗に公団で言っておる名神国道でありますが、名神国道予算は、たしか九十何億かと思いましたが、その他の予算、工事費はどのくらいで、幾つくらい着挙しておるかというような、大体の公団の本年度事業のアウトラインと申しますか、大ざっぱな御説明をお願いしたいわけであります。
  67. 菊池明

    菊池参考人 きょうは高津道路お話と存じまして、その準備をいたしませんので、大へん失礼いたしました。三十三年度公団全体の予算は百三十四億でございます。ただしこのほかに繰り越しがございますので、百六、七十億になっておるはずであります。そのうちで、われわれの方では名神高速道路と申しておりますが、中央道と、それから吹田—神戸間を合計いたしました分、名神高速道路関係が百三十四億の中の六十三億、その他のものが二十九億、これは建設費のみを申し上げます。そのほか維持管理費、調査費、一般管理費等もございますが、主たる建設費としましては、この六十三億の名神高速道路、それから二十九億の普通の有料道路、こういうことになっております。
  68. 中島巖

    中島(巖)委員 ただいまのお話だと、百三十何億で、例の名神国道と称するのは六十数億で、他が二十何億というと、八十数億でありますが、あと三、四十億というものは、機械の購入か何かになりますか、どういうことになりますか。
  69. 菊池明

    菊池参考人 それでは、百三十四億の内訳をもう少し詳しく申し上げます。建設費が九十九億五千万、それから維持管理費が三億七千正五百万、調査費が一億、一般管理費が九億八千万、それから業務外支出、これはいろいろ債券発行に関する諸費とか、償還金とかいうものでありますが、それが十九億六千万であります。
  70. 中島巖

    中島(巖)委員 これは、菊池参考人お尋ねするより、むしろ道路局長お尋ねすべき性質のものだと思うのですが、例の名神国道は、昭和三十六年供用開始という計画でやっておられるわけでありまして、たしか予算は、向うを少し切りまして、前は七百九十九億、約八百億だと思いましたが、六十億ほどの予算をつけて、昭和三十六年度に供用開始ができる予定政府はやっておられると思うのですが、どうですか。
  71. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 名神高遠道路建設計画の本年度事業費は、百二億でございます。従いまして、昭和三十七年度までに供用開始いたしますとすれば、約八百億の平均よりは少うございますが、本年度といたしましては、百二億の事業費を振り当てております。その内訳は、昨年からの繰り越しが約三十七億、それと合せまして百二億をことし入れるということであります。
  72. 中島巖

    中島(巖)委員 あとでお聞きすればいいようなことだが、どうも数字が食い違うのです。今菊池理事お話だと、名神国道六十何億というお話だった。私は、この名神国道関係のことでこの春の国会で九十六億議決したような気がしているのです。それから昨年の繰り越しが約三十何億あるという今局長お話だが、昨年度は、総予算でバイパスの予算を回して三十四億と思っている。その中には、必ず土地買収などいろいろ使っていると思うのですが、三十何億の繰り越しが名神国道にある理屈はないと思う。どうも御説明がわからぬのです。
  73. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 この名神関係予算といたしましては、三十二年度までに四十億三千万円の事業費がついております。これに対しまして、本三十三年度は六十五億円を見込んでおる。ところが三十二年度の用地取得が実際におくれまして、実際に支出したのは三億円にすぎない。従いまして、三十三年といたしましては、本年度の六十五億円プラス三十二年度の繰り越しが約三十七億円、合計百二億円ございます。この点、ただいま菊池理事の御説明されましたのは、昨年度の繰越金を菊池理事お話しの数字に加えますと、百二億になるわけでございます。
  74. 中島巖

    中島(巖)委員 私の考えは、ことしの予算だけをお聞きしたのですが、局長は、今までの全部の合計をお話しになったのです。予算面についてはどうもはっきりいたしませんが、いずれまたあらためてお伺いすることにいたします。  きょう菊池理事に来ていただいたのは、昨年十一月、私も国政調査で親しく小牧—神戸間を調査したのですが、四つの建設事務所を作られて急がれておるようでありますが、非常に人が足らぬのじゃないかということが一点と、もう一つは、用地関係でだいぶわれわれも陳情を受けて、公団でも苦しんでおられたようなふうでありまた。その後の工事の進歩状況と、あれから人員をふやしたのか、あの人員程度予定通りできるのかどうか、そういうことについて、あまり四角ばらぬで、公団のお考えを伺いたい。
  75. 菊池明

    菊池参考人 その後、できる範囲におきまして、増員はいたしつつあります。けれども、何しろつただいまの段階は、測量とか、そういうこまかい事務的なものよりも、地元との折衝ですから、相当クラスの高いところの人の手が必要な時代なのでございまして、なかなかそういう人数を急速に充足することもむずかしいので、まあみんな一生懸命にやっておるわけですが、思ったほどはかばかしくいかないというのが実情でございます。それで、先ほど道路局長からお話がありました程度の進捗状況なんですが、立ち入りできません部分が、先ほど局長の説明の程度ございますが、入れますところにつきましては、今一生懸命測量をいたしておりまして、その部分については早晩事務的な折衝に入り得ると思っております。
  76. 中島巖

    中島(巖)委員 それで、京都付近は、大体前の鉄道用地だとか敷地だとかを利用するようなところも非常にあって、用地関係はいいようですが、ほかの方が非常に僕らは困難じゃないかと思って見たわけです。それで、全線に対して用地買収は何%ぐらいできておるのか、もし菊池理事でおわかりにならなければ、どなたか公団で来られておる方でもけっこうですが、用地買収が全線で何%ぐらいできておるのか、お聞かせ願いたい。
  77. 菊池明

    菊池参考人 用地買収が終りました面積と申しますと、パーセンテージで申し上げるのもお恥かしい程度なので、京都のごく一部についてできただけでございます。現実に払いましたのは、わずかに七キロばかりの部分が終っただけなのでございます。
  78. 塚本三郎

    ○塚本委員 資料についてですけれども、たとえば全部の一級国道と二級国道、こまかいところで、特に国道について舗装のできておるところとできてないところ、さらにできてないところは、もし実施の計画がありましたら、何年度までにするとか、そういうことに対する地図を出していただきたい。この間いただいたものはほんの概略だけでして、載っていないところが大部分です。従いまして二級国道は、私どもの郷里などを見ても、ほとんど出ておりませんから、そういうものを提出していただきたいと思います。
  79. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 大へんごもっともな御要求でございますが、全国にわたりましてそれを作りますことは、大へんなあれでございまして、普通ごらんに入れておりますのは、先日ごらんに入れたような二百万でございます。二百万の一級国道、二級国道でございますが……。
  80. 塚本三郎

    ○塚本委員 ところが、出ていないところが多いのです。
  81. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 一級国道、二級国道は全部入っているはずでございます。しかし、地方道までは入れかねますが……。
  82. 塚本三郎

    ○塚本委員 あれに全部間違いなく載っておりますか。
  83. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 ただいま決定しております路線については、一級国道は二軍線で入っておりますし、二級国道は、一本の線で入っているはずでございます。ただし先日お手元に差し上げました図面がもし古い図面ですと、昨年二級国道の追加をいたしましたから、それが入っておらないかりもしれませんですが、その辺、なにでしたら調べまして、正確な図面をお手元に差し上げるようにいたしたいと思います。
  84. 塚本三郎

    ○塚本委員 もう少しこまかいものはわからぬでしょうか。たとえば舗装してあるところとしてないところ……。
  85. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 それは、建設省に原本を持っておる程度でありまして、全国にこれを拾い上げますと大へんなことになりまして、ごらんいただく分には差しつかえありませんが……。
  86. 塚本三郎

    ○塚本委員 県単位くらいならできているわけですか。
  87. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 ただいま五万分の一でもって全国のものはできております。現況図でありますが、どれだけ改良ができているか、舗装ができているか、できていないところの幅員はどのくらいのものかということが、こまかくわかるような図画はございますが、それを差し上げるように作るのには、非常に大へんでありまして、ちょっとお許しを願いたいと思います。
  88. 塚本三郎

    ○塚本委員 余裕さえあれば、大体できるわけですか。
  89. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 これは大へんなものでございまして、私どもも数年に一回やっと作り直して、古いやつを訂正しては使っている程度でありまして、複製を作るということは、実際問題として困難かと思います。
  90. 塚本三郎

    ○塚本委員 それではけっこうです。
  91. 堀川恭平

    堀川委員長 それでは、道路局長から予算事業についてちょっとお話ししたいそうであります。道路局長
  92. 佐藤寛政

    佐藤(寛)政府委員 先ほど中島先生から御質問がありまして、あの節数字的な十分な御説明ができかねまして、予算事業費の間でいささか御疑問を持たれたかと存じますので、その辺につきまして、数字を申し上げて御説明いたしたいと思います。  本年度のこの道路関係の費用は、約六百三十億でございますが、これに五十三億の直轄負担金に相当する借入金がありますので、これを入れますと六百八十三億という数字になるのでございます。これは予算でございますが、これの事業費が千九億でございます。内訳を申し上げます。道路関係の経費といたしましては、予算が五百四十六億円、事業費が六百四十六億、街路関係予算といたしましては九十八億、事業費に直しますと百六十二億。それから建設機械関係でございますが、これは予算二十七億に対し事業費二十九億この三つを小計いたしますと、予算六百七十一億、事業費八百三十七億円、こういうことに相なります。先ほど中島先生がお考えになりましたように、この程度予算にしては、この程度事業費になるわけであります。このほかに公団関係がございますが、公団事業費といたしまして、国費五億に対しまして、公団では借入金その他を合せまして百六十五億の事業をことしやることになっております。さらに公団関係の事務費といたしまして、予算七億、事業費七億、これらの数字を合計いたしますと、予算の合計が六号八十三億、事業費の合計が千九億、こういうように相なる次第でございますので、そのように一つ御了承願います。
  93. 堀川恭平

    堀川委員長 それでは、本日はこの程度にとどめ、次会は公報によってお知らせすることにいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時十二分散会