○神近
委員 それはお互いさまだろうと思うのです。この
委員会でこの
防衛庁の
機種に対する批評を細目に至るまでできる者は、私は一人も、
委員長といえ
どもそれは不可能だと思います。それはわかりますけれ
ども、
政治家として、あるいは行政監督をしなければならない党としまして、やはりそれではおさまらないと私
どもは
考えます。
幹事長がノー・タッチで何も知らないとおっしゃるのは非常にきれいでいいようであるけれど、私はちょっとその点は怠慢ということを
意味するのじゃないかということです。そうすると
防衛庁が今までさんざん予算面でいろいろ変なことをしたというようなことが、なおいつまでも続けられていく、こういう土台あるいは下地を作ることになるのではないか。その点を私
どもは正しい態度で、今のようにこの
機種のことはわからないけれど、金のことには関心は強い、その態度だけでもいいから、私はもっと張り切って、立ち入ってその
決定に関与なさるべきであったと思うのです。
防衛庁自身が、今日進んだ
アメリカの
機種の研究については第三者のいろいろの批評を聞いておりますと、百パーセントこれをこなすことのできる人はいるかいないかというようなことを言われているくらいないのです。ですから、その知識の度が低いとか高いとかいう差はほんの
——ほんのじゃないかもしれませんけれ
ども、完全なものと非常に不完全なものじゃないということも
考えられるので、私
どもその点でもう少し関与なさってもいいのじゃないかということを
考えるのです。
それから、今問題になりました、あなたが問題にならないように明朗にやってくれ、それを念願しておるとおっしゃるのは、私はごもっともだと思うのです。とうとうそれがいろいろ問題を起しまして
——あまり外国の飛行機
会社の跳梁が激しくて、いろいろうわさにうわさを生んで今日こういう全国的な問題になっておるので、そこになってあなた方がこれはいかぬというので、再
調査をお命じになって、そして
委員会の成立を勧奨なさったということも承わっております。その
委員会を
防衛庁が八月の十九日にやったということは、今、
山田委員の質問でわかっていると思います。その共済会館の会合というものは実に奇妙な会合なのでございます。ここに私は
議事録を持っておりますけれ
ども、これをごらんになったら、あなた方の
機種の選定に当ってもっと明朗公平にしなければならぬという御意思は全部的に踏みにじられているのです。この
防衛庁関係者の
出席は四名でございます。あとは各飛行機
会社の者が出て、あるいは氏名不詳なんていう人もあります。この
秘密会議は、どういう必要からこんな
秘密会議をする必要があったのか私にはわからないのです。第一に、その日の案内は場所を言わないのです。会合を何月何日の何時からいたします、しかし場所はこちらで用意してありますから、そう御
承知いただきたい。おそらく私の
考えでは、その時間になって共済会館でございますということを通知したと思うのです。この
議事の
内容を見ますと、あなたが希望しておられた多方面の意見を出させて、そしてそれを勘案して
決定しろ、
決定にプラスするようにという御意思はちっとも生かされていないのです。
機種のこと、
性能のことでは、これは
防衛庁におまかせをいただきたい、
価格のことが主として
説明されておりますけれ
ども、これは馬場という
防衛庁の
航空機課長が初めからおしまいまで一人で、廣岡
事務局長の開会の辞のあとはこの人が一人で
説明しているのです。だれも発言しないのですよ。一番しまいに川崎工業の何とかいう人が一問質問したのですが、それには十分満足な返答はしていないのです。これは出た
数字だから、だから
数字は
数字であるというようなことで、この質問を簡単に
——まあ
議事録の書き方が悪かったのかもしれませんが、二行か三行で打ち切っているのです。これに対してあなたの意図した、この
機種選定をもっと明朗にあるいは慎重にしろという御意思が通ったのかどうか、それはどういうふうにお感じになっておりますか。