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千田正君
長官のそのお
考えはいいんですよ。その
考えはいいが、かつて河野君が
大臣をやっていたときに、いきなり船団をふやした。これはあなたも御
承知の
通りでしょう。しかも、それがやはり日魯
漁業という自分らの
政治的バツクの
一つの拡充という
意味からいって、船団を膨大にふやしていった。あのとき危惧の念があるから、将来こういう問題が起るであろうということが予想されておったから、私が当
農林水産委員会において河野君に忠告をした。いきなりこういうふうに膨大に船団をふやしていって、必ず将来日ソ間の紛糾が起る、そういうときにどういう
措置をするのだ。国内
措置を十分に
政府の
責任でやれるかということに対して、河野君はどういうことを言ったかというと、これは
一つの含みをもってやるのだ、やがて漁獲量の問題が出てきた場合に、ある
程度日本が漁獲をふやしていなければ、条約の際において不利を見るおそれがあるから、一応、
一つの段階としてこういう外交折衝をする必要があると、それはけっこうだが、しからば、減船しなくちゃならない場合に立ち至ったときはどうやるか、こういうことに対しては、十分に自信があるということを言っておった。今
答弁の
責任者ではないから、河野君をここに呼び出して責めるわけにはいかぬけれ
ども、私から言えば、そういう過去の積み上げたいろいろな問題を、この際、
措置しなければならない。来年は十一万トンになるか、十万トンになるか。おそらく今年よりもふえるということは、われわれは予想できない。十一万トンということは、十一万トン前後ということは、将来北洋のサケ、マスの一応ここ数年の間動かすべからざる原則として、日ソ間においてはこの筋によってだけ運営されるであろうということは、想像にかたくないのですね。そうなるというと、この際の減船というものは、
一つのやはり基礎的な問題になってくる、そういう段階に立ち至っておるのでございます。ですから、
水産庁としては、これを
政府の
責任でなくやるということで、業者間の話し合いで十分つくかということに対しては、あなたの見解と私はやや違う。それはなかなか業者の
諸君も、それから独航船の
諸君も、うんと言わないだろう。もう
一つ不思議なことは、最近、私は小さい業者からのいわゆる苦情を申し込まれていることは、日魯
漁業は自分
たちの方の独航船に向って、石油の買い上げ、いわゆる燃料の買い上げまで指令した。これを買い上げなかったら、お前
たちは日魯の独航船として認めるわけにはいかない。こういう指令を発して、油の買い上げまで指令しておる。こういうことは、私は非常に独裁的なやり方であって、それは
一つの会社のやり方に対してわれわれが批判をかれこれする必要はないけれ
ども、そういう指令を受けて、泣く泣くやらなくちゃならない小さい漁船の所有者の立場からいえば、容易ならざる問題である。こういうことに対しても、
長官はどういう指導をしているか、この問題について、一応聞いておきたいと思います。