○
清澤俊英君 これは非常な重要な問題で、せっかく燃え上る
増産意欲が、ここで
一つ間違えますと、
あと戻りをする、かえってあっと
戻りをして、
農林省だけを
農民は恨む、そして、それを復活していくにまた数年かかるというようなことで、非常な重要性ある問題ですから、従って、今不十分なからという御
説明がありましたが、私は全く不十分であって、
所期の
目的は達し得ないのじゃないかと、こう
考えられます。またそう
研究もしておりませんから、はっきり申し上げられませんけれ
ども、私はそういうふうに
考えておるので、それを
一つ間違ったら、
豊作貧乏くらいのことではなく、
増産意欲を阻止して、混乱に陥らす、こういう非常な
危険性を持つ問題でありますので、幸い
中央卸売市場法やあるいは
価格安定法等に関連しているものが出ました際に、なおよく
質問することにして、これはこのくらいでやめますが、そういう観点に立って、そういう場合には、
一つ農林大臣一はだ脱いで、完備したものに仕上げるようなお
考えを願いたいと思います。この問題はこれで打ち切ります。
その次にお伺いしたいのは、
土地の問題でありますが、これはときによりますと、地方的な問題に取り上げられるかもしれませんが、
考え方によっちゃ、非常に大きな問題だと思うのであります。と申しますのは、石狩川であるとか利根川であるとか
信濃川というような大河の地勢がだんだんと完備して参りますと、従って、
河川敷というものが広大なものになってくる。たとえて申しまするならば、これは
新潟県の私の地区にあります大河津の
分水ができた。
分水以後、下流におきましてはほとんど
洪水らしい
洪水は起きておりません。それが今までは約七千
立米以下で流しておったのを、今度は九千
立米か何かに
かさ上げをして、
信濃川の方へ
洪水時の放流をやる。そしてなお今度は、
洪水というものはほとんど想像できないものができ上ります、従って、
河川敷としましては、
既墾地はもう数千
町歩でありますが、なお
未墾地として残るものでも、県の調べでは千二百
町歩、こう言っておるのでありますが、私
どもが見たところでは、これは大ざつぱのことになりますが、そういう
河状整理等ができますと、旧
河川が残る、
河川敷が残る、そういうものを埋め立てて参りますと、少くとも二千
町歩から三千
町歩できるのじゃないかというのが、これは
一般の見方であります。こういう大きなものができた場合、今までのその
河川敷の
利用は、そういう
治水事業等の起きない昔の
堤防、昔の
河川状態における
法律が全部生きておる。そうして川のまん中に
河川敷地が残っておったり、あるいはせっかく
堤防を作っても、
河川敷地外、結局すれば、
堤防の内方にそういうものが残って、非常に妙な形のものが残っておる。あるいは今までの
習慣によりまして旧
習慣によって、大体その附近の
農民が優先的なものを持っている、あるいはその
河川敷地を
利用して、広大にアシだとかヨシだとか、あるいはカヤを作っておって、それを人に反
幾らでもって卸ししている。こういうような
小作料を取っているようなものもおったりして、非常に国が金をかけて
河状整備をやったりしましても、その跡というものは、ほとんど有効に使われておらないという
関係にあります。同時に、建設省としましては、
洪水が
中心でありますので、これらの問題の
解決に対しては、
河状整理をした
経済的効果に対しては、非常に
関心が薄い、そこで私は、これは新しい提案として、そういったような者の
河状状態を
中心にして残っております悪い
法律を整理して、そうして、たとえば今、
新潟で行われており、近くこの十三日にはいずれ
大臣の所へも陳情に参るだろうと思いますが、こういった新しく造成せられる
土地を、
河状整理によって行われる
経費で割りますと、反二千円ぐらいしかかからない。それに一万円くらいもかけましたら、それはもう良
田中の
良田、そういうものができ上る。これはもっと全国民が
利益を受けるような
特別法等によって整理して、そういう方に進むべき私は
要素を持っていると思います。新しい
方法をもって何千
町歩かを、今現在
日本の国で干拓をやり開墾をやるとしましても、反二、三十万はかかるといわれている。それを二千円か一万円でできるとしましたら、これは非常に国として一日も放置できない問題だと思います。しかも、
新潟の場合を申し上げて済みませんが、こうやって一応
分水等をやりまする
関係上、流水の
関係上、
河底に砂がたまりますために、下の方の
新潟付近におきましては、既設の
用排水が全部浮き上ってしまって、これを全部つけ変えるとすると、五十億ぐらいかかる。これを低
水工事を行いまして、土砂を取って埋め立てして
良田を作る、これを一日も早日にやりますならば、その
用排水の
関係面から約三万
町歩か半分ぐらい干田化される。これは重大なる問題だと思います。こういうものを
一つ特別法を作ってでも、
農林省と建設省と企画庁ぐらい一緒になって、新しい
法律を作って、でき上った
土地等も新しい観点に立って、全
農民が
利用できるような
方法も
考えられないのかどうか。そうして一日も早目にこれを完成することが、私は、単なる
新潟県の問題でなく、
日本の国の
増産対策としても、最も金のかからぬ、最も有効なものであろうと
考えます。こういうものは、ひとりわれわれの所ばかりではなく、石狩川であるとか十勝川であるとか、あるいは利根川というような、非常な大河を持っている所で、こういうものがたくさんあると思いますので、そういうお
考えができないのかどうか。できないどころではなく、一日も早目に、そういうことをここでもう
考えてもらいたい。こういうお伺いなんであります。