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国務大臣(
田中角榮君) 私も
電波に関しては先般申し上げた
通り、非常にこのままでは困るということでありますし、私が特に三十何局に予備免許も与えておりますし、そういうことをやることによって
電波の発達に刺激を与えている責任者でもありますし、非常に困るということで責任を感じております。でありますが、全然やらないということは
考えておりません。やはりこの中でもって何とかしていかなければならないというところであります。(「疎漏」だと呼ぶ者あり)疎漏だってどうしてもやらなければならぬということになれば、もう最悪の場合は一割以上にも、
〔理事手島栄君退席、
委員長着席〕
二割り近い
人員になっておる本省の要員を地方
電波局に回して第一線に立たしめるということも
考えられます。これは免許
事務が非常に多かったということで、そういうことで、本省
事務が非常に大きかったと、で、特に行政の上で
考えなければならない問題でありますが、三十三年度は一般会計というものはほとんどふやさないという
原則を立てましたので、やはりきめられた
予算の
ワク内で最善を期すということを行政の責任者としては
考えていかなければならないわけです。できないからほうり出すというわけにはいかないのですから、そういう
意味ではこれはやはり公けの立場で仕事をしておるのですから、できる最善の
方法をとってやる。その
一つとして
電波法の
改正をしていただいて、一年ごとにやらなければならない検査を三年ごとにやろうとか、また機器類も
一つできるだけ改善をして良質なものでやろうとか、そういう合理的なものを
考えておるわけです。だから理想的ではないというよりも、
電波に関しては非常に今問題がある。私はここですからざっくばらんに申し上げると、この問題に対しては最も強硬にやったんです。やったんですが、
電波研究所の新営費というのが
一つぶつかっておった。これを
一つ一年間延ばせないかという問題があったのですが、これは二千五百万でも幾らでもいいからどうしても付けてくれと、建設省の営繕局
予算に組み変えて付けたのですが、こういう問題も
一つある。もう
一つNHKにも金を出さなければならないという問題もあった。これは最後に三つ四つの問題になって、残して私も折衝したのです。最後に電電公社の三十二年度の最終九十五億、三十億をどうするのかというような問題もひっからまって、あなたの言うだけのことはみんな言ってしまったが、それはそういうわけにはいかないのだ。だから
定員法そのものに対してはとにかく
政府として根本的にものを
考えなければならないのだというような
段階に来ているのだから、ことしは
一つ何とかがまんしてくれ、そのかわりほかはみんな聞くのだからということで、電電公社の復活をやって、私の方でもって引き受けることにきめて、発表しませんでしたが、そういうことをやったり、いろいろ最終
段階に相当私の言うことを全部持ち出して、九九%は通ったが、
定員の問題は、もうとにかく
電波というものが仕事が非常に急速に発展をしていることはよくわかるのだ、よくわかるし、あなたも民間テレビというものに対して、これだけの大きな免許をしているから、自動的に有名でもいいから、ふやしてくれということはわかるんがが、一般会計を全然ふやさない
原則に立っておると、まあ郵政に対しては幾らか見ても、なかなか
電波に対しては見れないというような折衝があったわけです。だからまあさっきは
森中さんに叱られましたが、(「叱らないよ」と呼ぶ者あり)郵政現業
職員の二千六百名も大
へんだったんです。千名ばかりふやしたんです。これは初めはなっちょらんというところでもって、私も憤然として午前三時ごろ帰ってしまったような最終
段階まで持ち込んだのですが、
電波は来年度からはもっぱら
電波庁にしなければならぬかというような問題も深刻に
考える
段階なんだから、ことしはとにかく何とかしてくれと、こういうことになってしまって、私としては、あなたの御
質問を受けるよりも、私自身が免許をするときふやさなければならぬ、機構の拡充をしなければならぬ、特に人工衛星等が上ったときでありますから、私は非常にこの問題に気負い立っておったんです。それがゼロになったと、こういうので、全く顔色ない
状態でありますが、顔色がないからといってほうり出すわけにいかないので、やっぱりこの立場で、できるだけ
一つ努力をして、
電波行政の万全を期したい。この苦衷を
一つ御存じいただきたい。