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1958-04-24 第28回国会 参議院 大蔵委員会 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年四月二十四日(木曜日)    午前十一時十五分開会     —————————————   委員の異動 本日委員林田正治君、佐藤清一郎君及 び岡三郎君辞任につき、その補欠とし て塩見俊二君、高橋衛君及び野溝勝君 を議長において指名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     河野 謙三君    理事            木内 四郎君            西川甚五郎君           小笠原二三男君            平林  剛君            天坊 裕彦君    委員            青木 一男君            岡崎 真一君            木暮武太夫君            左藤 義詮君            塩見 俊二君            高橋  衛君            土田國太郎君            宮澤 喜一君            廣瀬 久忠君            山本 米治君            大矢  正君            栗山 良夫君            野溝  勝君            杉山 昌作君            前田 久吉君   政府委員    大蔵政務次官  白井  勇君    大蔵省主計局法    規課長     小熊 孝次君    大蔵省主税局長 原  純夫君    大蔵省銀行局長 石田  正君    国税庁長官   北島 武雄君    文部省社会教育    局長      福田  繁君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○相続税法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○日本開発銀行法の一部を改正する法  律案内閣提出衆議院送付) ○会計法の一部を改正する法律案(内  閣提出)(第二十四回国会継続) ○委員派遣承認要求の件 ○国の債権の管理等に関する法律の一  部改正に関する請願(第一三五九  号)(第一三六六号)(第一三七九  号)(第一四二四号) ○酒税引下げに関する請願(第二四  号)(第九三号)(第一五六号)  (第二八〇号)(第三六一号)(第  五一〇号) ○花火類に対する物品税軽減請願  (第二七九号)(第五二六号)(第  五八三号)(第六二九号)(第六五  四号)(第六五五号) ○青少年不良化防止対策として文部省  推奨映画等の免税に関する請願(第  三五三号) ○清涼飲料ラムネ物品税撤廃等に関  する請願(第四四二号)(第四四三  号)(第四七二号)(第五五一号)  (第五八二号)(第六五八号)(第  六五九号)(第七二九号)(第七六  三号) ○美術工芸品物品税改正に関する請  願(第四七一号) ○航空機の乗客に対する通行税廃止の  請願(第四八二号) ○節句用飾物等物品税撤廃等に関す  る請願(第五九三号) ○どぶろく絶滅対策に関する請願(第  六八九号) ○生命保険料控除額引上げに関する請  願(第七六四号)(第一〇四八号)  (第一〇五三号)(第一〇六七号)  (第一一二三号)(第一一八二号)  (第一一八三号)(第一二〇一号)  (第一二一七号)(第一二三三号)  (第一二五九号)(第一二九八号)  (第一三〇八号)(第一三一三号)  (第一四一〇号)(第一四一七号)  (第一四五四号)(第一四五五号)  (第一六三〇号) ○能楽の入場税に関する請願(第八三  一号) ○税理士法の一部改正に関する請願  (第八六八号) ○酒税の保全及び酒類業組合等に関す  る法律の一部改正に関する請願(第  九七一号) ○所得税軽減等に関する請願(第一〇  六六号) ○運動具に対する物品税撤廃等請願  (第一四〇三号) ○氷上舞踊入場税軽減に関する請願  (第一四〇九号) ○サーカスの入場税軽減等に関する請  願(第一四六四号) ○公認会計士第三次試験受験資格検定  試験合格者の第三次試験受験制度改  正に関する請願(第九四号) ○公認会計士法等の一部改正に関する  請願(第八六七号) ○熊本市河原町の火災に対する復興資  金融通特別措置請願(第一六一二  号) ○宮城県多賀城町旧海軍工しよう敷地  返還等に関する請願(第三〇〇号) ○滋賀県大津旧海軍用地返還に関する  請願(第五五六号) ○被接収貴金属の処理に関する請願  (第七七三号) ○元陸軍需品しよう地下道路構築に  よる佐賀県唐津市妙見神社損害補  償の請願(第一四八〇号) ○国有兵庫県姫路市白鷺住宅地払下げ  に関する請願(第一五九三号) ○日本不動産銀行拡充強化に関する請  願(第二三号) ○中小企業金融円滑措置に関する請  願(第三二二号) ○普通銀行等政府資金長期預託及び  増額措置請願(第四六四号) ○熊本県八代市に国民金融公庫支所設  置等の請願(第六〇八号) ○国民金融公庫法の一部改正等に関す  る請願(第七二八号)(第一三五八  号) ○たばこ専売法の一部改正等に関する  請願(第九二号) ○たばこ小売手数料引上げに関する請  願(第一四七七号)(第一五〇五  号)(第一五一九号)(第一五二一  号)(第一五三三号)(第一五四五  号)(第一五四六号)(第一五九二  号)(第一六〇〇号)(第一六〇一  号)(第一六〇二号)(第一六〇三  号)(第一六二六号)(第一六二七  号)(第一六二八号)(第一六二九  号)(第一六三九号)(第一六五三  号)(第一六五四号)(第一六五五  号)(第一六五六号)(第一六六八  号)(第一六六九号)(第一六七〇  号)(第一六七一号)(第一六七二  号)(第一六七三号)(第一六七四  号)(第一六八四号)(第一六八八  号)(第一六八九号)(第一六九〇  号)(第一六九一号)(第一六九六  号)(第一七二〇号)(第一七二一  号)(第一七二二号)(第一七二三  号)(第一七二四号)(第一七二五  号)(第一七二六号)(第一七二七  号)(第一七二八号)(第一七二九  号)(第一七三〇号)(第一七三一  号)(第一七三二号)(第一七三三  号)(第一七三四号)(第一七三七  号)(第一七三八号)(第一七四四  号)(第一七四五号)(第一七四六  号)(第一七四七号)(第一七四八  号)(第一七四九号)(第一七五〇  号)(第一七五一号)(第一七五二  号)(第一七五四号)(第一七五五  号)(第一七五六号)(第一七五七  号)(第一七六六号)(第一七六七  号)(第一七六八号)(第一七六九  号)(第一七七〇号)(第一七七一  号)(第一七七二号)(第一七七三  号)(第一七七四号)(第一七七五  号)(第一七八六号)(第一七八八  号)(第一七八九号)(第一七九〇  号)(第一七九一号)(第一七九二  号)(第一七九三号)(第一七九四  号)(第一七九五号)(第一八〇七  号)(第一八〇八号)(第  一八〇九号)(第一八二七号)(第  一八二八号)(第一八二九号)(第  一八三〇号)(第一八三一号)(第  一八三二号)(第一八三三号)(第  一八三四号)(第一八三五号)(第  一八三六号)(第一八四五号)(第  一八四六号)(第一八五〇号) ○各種学校法人に対する贈与税等を非  課税とするの請願(第一六八五号)  (第一六九七号)(第一六九八号)  (第一六九九号)(第一七一八号)  (第一七一九号)     —————————————
  2. 河野謙三

    委員長河野謙三君) ただいまから委員会を開きます。  委員の変更について御報告いたします。  本日付をもって林田正治君が辞任され、その補欠として塩見俊二君が選任されました。     —————————————
  3. 河野謙三

    委員長河野謙三君) これより、相続税法の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。御質疑のある方は、順次、御発言願います。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  4. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記とって。  栗山委員に申し上げますが、政府から文部省社会教育局長原主税局長北島国税庁長官が出席しております。
  5. 栗山良夫

    栗山良夫君 原主税局長お尋ねいたします。  過日当委員におきまして、酒税軽減に関する法案を取扱いましたが、この酒税軽減の問題につきまして、当時衆参両院の態勢としては、減税された分はあげてこれを需要者還元すべきである、こういう強い主張が一致いたしまして、そして大蔵省当局もこれを認めて全額需要者還元をする、こういう行政措置をおとりになることになったわけでありまするが、この経過からしまして、物品税あるいはこれに相当するような税額を減税いたしましたときには、原則としてその減税分はあげて利用者である国民、要するに需要者になりましょう、需要者還元すべきである、こういう建前が正しい、こう私どもは今でも確信をしておりますが、そういう工合にお考えになりますかどうか、お尋ねいたします。
  6. 原純夫

    政府委員原純夫君) 大へんむずかしい問題であります。私は結論としては必ずしも一義的にそれだけではいかないと思います。ただやはり建前として、間接税消費者負担するという建前のものでありますから、おっしゃるような筋を太い筋として考えるということはもちろんだろうと思います。ただたとえば物品税におきましていろいろ減税の御要望が出ますのは、消費者が重い負担にたえかねるという場合のほか、転嫁の難易ということから、製造業者あるいは販売業者が、通常の他の一般の企業の場合に比べて、より苦しいという場合になりますと、そういう面からも要望が出ます。従いまして、減税しました場合に一義的に必ずきちんと下るべきだということは、なかなか簡単には言い切れないと私は思います。ただ概して申しまして、どうも太い方の柱である消費者に返すということよりも、どうもそれが中間で吸収される、つまり業者ふところに入るというのが実際には理論的と申しますか、私どもは、勘になりますけれども、勘で考えるよりも多い場合が多いというふうに思いますので、お話のお気持はお気持としては強く同感でありますけれども、きちんとした論理的な言い方をすれば、ただいま申したようなことになると思います。
  7. 栗山良夫

    栗山良夫君 だから私の今のお尋ねの中に、主税局長のそういうお言葉も全然わからぬではありませんが、原則としてという言葉を入れてお尋ねしたわけです。
  8. 原純夫

    政府委員原純夫君) それでしたら、私はその通りだと思います。
  9. 栗山良夫

    栗山良夫君 そこで問題は、酒、ビールのごとくに専売、あるいは専売ではないにしても、自由経済の今日においても、国が販売価格決定する立場にある、販売価格決定ということは当然原価というものが保証されてきめられておるはずであります。そういう立場のものについては、少くともその原則は貫いていかれるべきである。原則のうちでも特にこれは尊重せらるべきである。こういう工合に私は考えますが、その点はいかがでしょう。
  10. 原純夫

    政府委員原純夫君) その通りだと思います。
  11. 栗山良夫

    栗山良夫君 そういう意味で、過日大蔵省当局両院との間に若干のやりとりがありましたけれども、政治的に酒税軽減については、あげて需要者還元をすると、こういうことが、決定をいたしまして、おそらく国民は広く納得をしておられることと思います。もちろん酒の原価というものが、とうていただいまの価格では不当である、こういうことになれば、別個の問題としてこれは大蔵省ではおやりになる、こういうことになります。この点についても国民は異論はないと思います。そういう工合に問題をやはり筋道を分けておやりになることが行政を明朗化する上において大へん必要だと、こう考えるわけであります。  そこで実は、これと同じ問題ではありませんが、自由価格になっておる入場料入場税の中で、主として演劇等に関する税の軽減につきまして、過日衆参両院で賛成を得まして、すでに法律として実施に入るいろいろ御準備もしていただいておるわけであります。この問題は、先ほど主税局長減税分をあげて需要者還元すべきであるという原則的な私の質問に対して、原則はそうであるけれども、若干例外的なことも考えなければならないとおっしゃいましたが、それに相当する部分がやはりたくさん含まれておると思います。そこで大蔵省当局としては、この演劇関係入場税の今度行われます軽減と、それから一方需要者負担になりまする入場税据え置きあるいは軽減、これとをどういう工合国民が理解するように処理されようとしておるか、この考えを、大蔵省としてのお考えをまず伺いたいと思います。
  12. 原純夫

    政府委員原純夫君) 立法論的に入場税を、演劇につきましてあるいは映画につきましてあるいはその他の興行につきまして、きめる場合の問題としては、いずれまた申し上げることがございますが、ただいまのお尋ねは、先般御決定になった改正実施される場合に、料金について大蔵省はどういうような考えを持っておるかということと伺いました。その点につきましては、先ほど来お尋ねがありました原則がもちろんこの場合に当てはまるわけでございますが、同時に、この例外的な事情演劇の場合には私は割合に多いと思います。割合にという意味は、他の興行に比べてという意味であります。従いまして将来長くといいますか、減税になっただけを消費者に必ずまるまる返すというふうにいけるかどうかという点については、私は若干困難な面があろうと思います。ただ、今までの実際の経験から申しまして、そういう場合に、まあそういう事情があろうと思われる以上に、そういうふうな結論になる。つまり減税してもなかなか末端の消費者価格が下らない。たとえば前回昭和二十九年に減税いたしましたときなどには、きわめて顕著にその事情が現われておりますので、私は演劇については、事情は相当あると思いますけれども、やはりそういう経験考えて、最初お話の太い柱、つまり消費者になるべく返してほしいという点を特に政府としては強く申したいというふうに思います。同時に、それが一方で例外を認める事情のもとになるところの演劇業収支にも、安い価格でよけいの人に見てもらうという法案審議の際にも出ました筋を通すならば、そこにまた経営収支にも好転するという道があるわけでありますから、それらを考えまして、われわれとしてはそういう太い方の柱、つまりなるべく消費者に返してほしいという点を特に強く要望したいという気持でおるわけであります。
  13. 栗山良夫

    栗山良夫君 それで今の問題は大体お答の中ではっきりはしてきておるのですが、考え方としてはやはり二つの柱があると思います。一つ演劇等日本のまあ娯楽、あるいはそれを越えた一つの文化的な仕事でありますから、この仕事が発展をして、そうして多くの国民が文化的な水準を高め、そしてその恩恵に浴していかれる、こういうことでありますから、従って少数の人が楽しむというのではなくて、なるべく多くの人が楽しまなければならない。多くの人が楽しむということは、要するに料金が安い方がいい、こういうことになる。これが第一の柱だと思います。  それから第二の柱は普通の映画等のように大衆性を持っておるものと若干大衆性の点で違う、こういうことであれば、やはり演劇を主宰せられておる方々経営の困難ということもありますから、従って経営を安定させたい、こういうことになりますれば、やはり適正な入場料でなければいけないということになります。これはただ入場料の絶対値とそれにかける観客の数によって総収入が出てくるわけでありますから、そういう両方の吟味をしなければなりませんが、要するに経営の安定をはかっていく、この二つで、問題は大ワクにしてきめられていくと思います。そういう意味では、大体主税局長お話で私は一応理解できるわけであります。  そこで、しからばそういうことになった場合に、大蔵省としては、酒税の場合はきちっと需要者にそういう約束ができますが、そういう考え方を、自由価格である入場料大蔵省の意向を反映させる方法ですね、その方法はどういう工合にお考えになっておりますか、これを伺いたい。
  14. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) 改正税法実施に当りまして国税庁といたしましては、できるだけただいまお話のありましたように、原則として入場税減税額だけ下げるようにというような方針で業者の方をいわば行政指導いたしたいと思っております。また現にいたしつつあるのでありますが、ただ何分にも私の方でそういう権限は実はないのでありまして、国会の御趣旨からいろいろ勧告いたしまして、できるだけ減税額消費者大衆減税となるように、負担軽減となるように勧告するにとどまるわけであります。現に間税部におきまして先般来担当者を呼んでおります。しかし今までのところでは、非常に演劇興行主宰者方々のお気持では、この際従来の経営の苦しかった点をカバーしようというお気持も相当強いわけでありまして、明日あらためて私から松竹、東宝、明治座等のおもだった演劇興行主宰者の責任の方に会いまして、国会の御趣旨をよくお伝えいたしまして、できるだけその方に協力してもらうというふうに私から勧告したい、こう思っております。
  15. 栗山良夫

    栗山良夫君 ただいま大蔵省から見られまして、演劇を主とする団体で、減税額をそのまま入場料の引き下げに充てることが可能だとお考えになるのか、これは大蔵省が今直感で見ておられる立場でけっこうですから。それからあるいはその入場税のうちの半分くらいですか、そのくらいは経営の方に回さなければならぬと、こうお考えになっているか、あるいは全額経営に回して、いわゆる入場税据え置きをしなければならぬ、こうお考えになっている団体と、大体どんなような割り振りになっておりましょうか。
  16. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) ただいまデータを持ち合わせておりませんけれども演劇興行の方は、経営立場から見ますと、あまり内容はよろしくございません。従いまして減税額そのまま今下げるということにつきましては、相当やっぱり難点もあるのじゃないかと思います。しかしながら、かつての昭和二十九年当時のように、ほとんど下げないで業者方々ふところにする、こういうようなことでは絶対にないと思います、こういうふうに考えます。
  17. 栗山良夫

    栗山良夫君 内容独立採算になっているだろうと思いますが、私どもが聞くところによると、全額下げても十分に採算のとれるような団体もあるようなふうに見るのですが、実際今国税庁長官のおっしゃったようにございませんか。
  18. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) ただいま手元に資料がございませんが、全部が全部減税額通り下げることが困難だとも考えておりません。しかし私の考えといたしましては、この際はやはりできるだけ一応の原則として減税額だけは下げてほしいと思います。そのあとは、もし必要で上げるなら、やはり大衆の批判を受けてやるべきであろう、こう思います。そのように実は私は考えておりますので、そういうような気持を明日申し上げたいと思っております。
  19. 栗山良夫

    栗山良夫君 行政指導はもちろんしていただかなければなりませんが、行政指導と申しましても、ただ業者を呼んで、国会の方でなるべく入場税を下げた方がいいと言っているから、お前たちはできるだけ一つ下げてくれという程度では、これは行政指導になりません。行政指導を本気になってやろうとお思いになれば、あなたのところは、とにかく入場税という税がついているわけですから、各団体が公正な経理をやっておいでになれば、一年間の観客の総数もはっきりしておる。従って経営経理的にチェックすることは、少しも困難ではありません。これはガラス張りの中に入っていると申しても過言ではないと思います。入場税以外に若干の広告の面があるかもしれませんが、大体ガラス張りの中で経理ができると見なければなりません。そういう工合であるから、そういう税の調査の立場から、経営内容というものが明らかになっていれば、この程度下げても十分演劇の研究、進歩、発達に貢献しながら、しかもなおかつ観客数を減らさずにこの劇場をさらに発展させることができるのではないか、こういうやはり一つの自信というものを持って行政指導をなさることができると私は思うのです。そういう腹がまえでおやりになっておりますか。
  20. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) なかなかむずかしい問題でございまして、まあ国税庁権限のないのに権限を振り回すということは非常に禁物ではございます。しかし今回の場合におきましては、やはり国会の御意思は入場税を下げてそれができるだけ大衆負担軽減になるようにとお考えになっているものと存じますので、そういう趣旨はできるだけお伝えしまして良心のある興行者でございますならば、その方法によってとりあえず端数を、少くとも端数はやむを得ないといたしましても、減税額程度下げるようにしてもらいたいというのが、私ども気持でございます。ただこれを大上段から振りかざしていろいろやるということは、これは権限もないことでございますが、よく話し合えば、そういう方向に持っていけるのではないかという気もいたします。  またこれについてはいろいろ文部省の方面には違った御関係もあると思いますから、文部省政府委員からもいろいろお聞き願いたいと思います。
  21. 栗山良夫

    栗山良夫君 私がなぜこういう会期末の忙しいときに、わざわざおいでを願って、すでに法律となっておる入場税の問題についてお尋ねするかと申しますと、私個人の考えでは、演劇だけではなくて映画もすべて入場税なんというようなものは早く撤廃すべきものであると私は思っております。ところが財政上のやり繰りで撤廃できないということになれば、どんどんこれから映画でも何でも入場税を引き下げていく努力をわれわれは大いにしなければならぬと思っている。そのときにわれわれの入場税を引き下げる努力というものは、先ほどの原則論に帰るのではないけれども、下っただけは入場料を下げてもらいたいという気持なんです。それがなかなか実行されていない。税は努力して下げたけれども入場料の方はあまり国民の期待するようにさっぱり下らぬということであるならば、今後のあらゆる入場税減税運動というものに非常な支障を来たすと思います。親の心子知らずという言葉がありますが、そういうことになってしまうのならば、結局国民が迷惑です。従って大蔵省としては行政指導には限界があるとおっしゃるけれども、ただその業界の幹部の方を集めてよしなに取り扱えというような昔の殿様式の訓辞ではだめだと思う。もう少し掘り下げてちゃんと材料をお持ちになっているのだから、おやりになる必要があると私は考えるのであります。この点は国税庁実施官庁でありますからせっかく努力を願わなければなりませんが、主税局長の税を理論的にお扱いになっている立場からそうすべきではないかと思ますが、いかがでございますか。
  22. 原純夫

    政府委員原純夫君) 実はただいま栗山委員のおっしゃいましたことは、私が私の方から発言させていただいて申し上げたいと思ったことでございます。お話通り入場税負担というのは、間接税の中でかなり重い率になってお各ります。まあそういうようなこともあって、今回の分だけではなくて、映画等についても減税の御要望はあるのです。ところが一方で映画におきましては、収支採算はもうこういう演劇等に比べると、ずっとよろしい。映画経営者製作者の利益がいいというだけでなくて、関係守る俳優なり何なりの収入が非常によろしいということは周知だと思います。ところが実際に過去の例を見ますと、二十九年あたりでも下げましたときに、一向その料金は下っていないという事実があるのです。こういうことではせっかく減税しようといったのが、みんなそういう企業なりあるいはその企業に従事しておる人たち所得の増になってしまい、いかにも間接税減税としておかしな結果になるわけで、まあ何度もそういうことが起りますと、入場税というものは実際上バランスはいろいろおかしいという議論があっても、なかなか下げられないということになるか、あるいは末端の入場料金を下げるような仕組みを考えるかというようなことにならざるを得ないと思うのです。これはこの間接税の根本的な再検討を今やっているのですが、その中で非常に重要な問題の一つであると思って、私は考えております。すべて向きは、もう栗山委員のおっしゃる向きは、全然同じ向きでそう考えております。  従ってそういう際に、やはりこの場合でしたら演劇経営収支採算、それから映画の場合でしたら、映画関係の会社なり、あるいは俳優等の収支採算というようなものを十分にらんで、総体としてなるほど入場税減税になったというもっともな結論になるようなことにならなければ、これはもう大へんなことだ。残念ながら今までの何回かの経験はだいぶそういうものに対する批判がありますので、この点はそういう気持でやって参りたいと思っております。
  23. 栗山良夫

    栗山良夫君 これは、私過日ラジオ放送を聞いておりまして非常に感心したのですが、そのことは、国民のやはり、いかに趣味で金を支払うとしても、こういう文化的な方面へ支払う金額というものは、各家計で限りがある。従って為政者は注意しなければいかぬという意味の放送でありましたが、それはどういうことかというと、最近外国からいろいろな興行、広い意味興行物と申しますが、入ってくる。非常にいいわけですね。一流のものが来ますからいい。ところが入場料も非常に高い。そこで、一年間、意識しているしないは別として、家計の許す範囲内で一つぽうっと行くと、ほかの方に行きたくても行けない。従って外国のものも、非常に日本の文化水準を引き上げるために必要だけれども、なるべくそういう家計の負担ということを考えて、むやみやたらに世界一流だということで、いろいろなものを持ってこないようにしていただきたいという切実な声をきいたのですが、大へんごもっともだと私は思ったのですが、そういうような意味で、大衆は非常に欲望を持っているけれども、といってその欲望は無限に果されるものでなくて、今の所得からいって限りがあるのです。そういうことを念頭に置いて、そうして一回でも多くその機会を与えるのには、やはり入場税軽減するような機会に入場料金を下げていく、こういう努力を全力をあげてやっていただくということに協力願いたいと思う。大体大蔵省のお考えはよくわかりました。  そこで問題は文部省でございますが、文部省は直接監督の責めに任じておられるわけですが、文部省の方は、ただいまここで問題になっております入場税軽減入場料金の引き下げの問題については、どういうお考えを持っておいでになりますか。実際の行政指導文部省がおやりになるのか、大蔵省がおやりになるのか、この点はあとで重ねてお尋ねいたしますが、どういうようにやっておいでになるのか。     —————————————
  24. 河野謙三

    委員長河野謙三君) ちょっと待って下さい。  この際、委員の異動を御報告申し上げます。  ただいま委員岡三郎君が辞任され、その補欠として野溝勝君が委員に選任されました。     —————————————
  25. 福田繁

    政府委員(福田繁君) 先ほどからいろいろお話しが出ております入場税演劇関係入場税引き下げの問題でございますが、先般国会におきまして御決定になりましたことにつきましては、私どもといたしましては、今後わが国の演劇界の発展のためにも非常に喜ばしいことと考えております。ところで御承知のように、従来演劇界の要望しておりました入場税引き下げの問題につきましては、先ほど先生の方からお述べになりましたような理由とあまり変っていないのでありますが、大体この入場税を下げていただきたいという演劇界の要望の原因の一つは、これは何と申しましても日本演劇界におきますところの観客層を広くいたしまして、できるだけ一般の大衆方々にも見てもらいたい、それによって今後の演劇界の発展をはかっていきたい、こういうことももちろん大きな理由でございます。ところでもう一つの理由は、他の興行関係と違いまして、非常に演劇関係経営上苦しい目を再々見ております。従ってそういった経営上の問題がございまして、非常に経済的に弱いものが多うございます。そういった点から、現状ではある劇団等におきましては、映画にも出なければならぬ、テレビにも出なければならぬ、そうしないと、そういったもので方々からかせいでこないと、劇団の経営もできない、従ってあちこちに出ることによりまして、本来の演劇訓練というものがあるいはおろそかになるのじゃないかというような点もございまして、そういった点からこの劇団なり会社の経営の基礎を固めるという意味から、ぜひとも入場税を引き下げていただきたい、こういうような要望が非常に大きかったと思います。従ってそういった点から、今回の入場税の引き下げにつきましては、おそらく今申しました二つの理由を劇団側としては考えておると存じます。これは先ほど主税局長からお話しがございましたが、演劇関係の特殊事情と申しますか、他の興行に比べまして特殊の事情があるのでございます。従って私どもといたしましては、国会で御決定になりました趣旨に従いまして、入場税の分が直ちにこの引き下げになるということが非常に望ましいとは存じますが、しかしながら直ちに今これを演劇界の方としてどういう受け入れをするかということをいろいろ考えてみますと、実はこの問題につきまして、昨日も演劇関係人たちが集まって相談したようでございます。こういった問題につきましては、今申しましたようにできるだけ観客層を広くして、今後の演劇活動の発展に備えたいということと、この機会に非常に今まで弱かった劇画経営の実情をもう少し強化したい、こういう希望の劇団等もあるようでございます。従って五月一日実施ということが、いろいろまだはっきりいたしておりませんときから、前売り等もいたしたわけでいざごまして、直ちに今引き下げ分を軽減——この入場者に引き下げ分が転嫁されて、引き下げられたというのはあまりないようでありますけれども、しかしながらそういった趣旨で、できるだけ一般の方々に多く見てもらいたいという希望は、演劇界でも十分持っておると存じます。従って文部省といたしましても、そういった面で今後劇団あるいは社会等と十分話し合って、御趣旨のありますところをそんたくして、十分この助言をして参りたい、かように考えるわけでございます。
  26. 栗山良夫

    栗山良夫君 大体お考えはわかりましたし、そう大して無理ではないと思いますが、問題は私はいつも公平々々ということを申しますが、同じ演劇の中でも、力のある劇団と、非常に赤字続きで難儀をしていらっしゃる劇団と、いろいろ千差万別あるでしょう。それがこういう入場税の引き下げという機会がきたときに、そのときの取扱いが一歩を誤まりますというと、そういうところがますます強くなってくる。弱いところはもっと弱くなるという、この結果から見て、不公平なことがあってはいけない。安定しているというところはこの際料金を下げて、観客層もふやすというところに全力を尽すべきだ、だから基礎の非常に弱いところは、これは若干それを経営の方に回して内容を充実して、次の機会を待つということもあり得るでしょう。それからそういうふうに行政指導をなさる場合においても、一括しておやりにならないで、少しそれはごめんどうでしょうし、御苦労ではあるけれども内容的に少し分析をして、個々指導を一つするところまで進めてもらいたいというのが私の強い要望なんですよ。先ほど国税庁長官に、大体経理内容もわかっているのだから、しっかりおやり下さいと申し上げたのもそのことなんです。そこで行政指導のやり方なんですけれども、ただいまは大蔵省文部省と業界との間でどういう工合におやりになろうとしているのですか、その行政指導のやり方について聞いているのです。
  27. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) まだ文部省とは打合せておりませんけれども、私の考えといたしましては、少くともその五月の当初におきましては、減税分がそのまま、まるまる下るようにすべきだと考えますが、それから第二回以後の興行につきましては、これは公定価格じゃありませんので、経営内容が苦しければ、大衆の批判の対象になるわけでございます。上げた場合におきましても、上げ過ぎとか、上げ方が割にまだるいというような感じを受けるわけでございまして、少くとも私どもといたしましては、最初の、当初におきましては端数整理程度は別といたしまして、大体まるまるやはり下げるようにすべきだろうと、こう考えておるのでございますが、それでそのような方法でもって指導いたしたいと考えております。ただし第二回以後につきましては、私どもの監督じゃございません。それにつきましては、また文部省の方からいろいろ指導をいただかなければならぬのじゃないかと思いますが、少くとも当初におきましては、減税額がそのまま大体下るように指導すべきだと、こう思っております。
  28. 福田繁

    政府委員(福田繁君) 文部省といたしましては、今後もちろん大蔵省方面と十分緊密な連絡をとって、やらなければなりませんが、文部省として、個々の劇団等にああしろ、こうしろということは、これはできないと思いますけれども、しかしながら、演劇関係につきましては、団体等もあることでは内情をよく知っておりますから、そういう団体と十分話し合いながら、多少の今おっしゃったような差はあると思いますけれども、十分御趣旨の生かされるように助言をしていきたいと、かように考えております。
  29. 栗山良夫

    栗山良夫君 国税庁長官は、五月分、実施をした月については少くとも減額を、端数整理は別として、入場税減税分だけ引き下げて、そうしてその翌月から経営ということを問題にして若干の調整をする方が、国民からわかりやすいのではないか、こういうことをおっしゃいました。私もそれは一つの非常におもしろい考えだと思いますが、ところが文部省の今の局長お話しですと、もう前売りしてしまったものはどうしようもないのでそのままだと、こういう工合におっしゃったのでありますが、そこのつなぎはどういうことになるのですか。
  30. 北島武雄

    政府委員北島武雄君) 従来地方税時代、さらにさかのぼって国税時代、——地方税時代に、入場税が下りましたときの経過的措置といたしまして、前売りでもって販売いたした場合におきましては、旧税率と新税率との差額を入場者に払い戻した場合におきましては、その税額に相当する分だけその月分から控除する、こういうやり方をいたしております。今回、実は、ほんとうをいえば、その法の付則でそういうことは書いていただきたかったのでございますが、従来書いてございますので、検査院と打合せをいたしまして、従来通りのやり方で、すなわち旧税率と新税率の差額を入場者に払い戻す場合におきましては、その税額だけその月分の税額から控除する、こういうことにいたしたいと思っております。
  31. 栗山良夫

    栗山良夫君 大体よく事情はわかりましたから、もうすぐ実施に入るわけでありますので、一つ緊急に当委員会の意のあるところを、それぞれの行政機関を通じてよく業者に徹底をしてもらいたい。そして一方においては、演劇が非常に発展をするように、一方においては演劇を通じて国民が大へんに利益を受けられるように、両々相まって演劇界が発展するように一つ不断の努力を願いたいと思います。実は入場税軽減のときにわれわれも大へん手落ちであったと思いますが、そういうところまでちょっと意見を述べないで、ただ税金を減らすことだけ一生懸命やっておりましたので、ぜひこの際に補足のような格好になりましたが、役所に強くお願いをしておきたいと思います。  私の入場税に対する質問はこれで終りたいと思います。
  32. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 本案に対して他に御質疑ございませんか。
  33. 平林剛

    ○平林剛君 相続税法改正につきましては、課税方式の変更や控除額の引き上げあるいは税率の引き下げ等による税負担軽減や、遺産の分割の状況による税負担の不権衡の是正など、いろいろの改正点が加えられておりまして、私ども各般にわたっていろいろお尋ねをいたしたいところでありますが、本会議のベルも鳴りましたから、今回衆議院で改正になった点だけをとりあえず簡単にお尋ねをしておきたいと思います。  衆議院の大蔵委員会において修正をせられましたものは、妻の相続税に対する控除の修正であるという御説明がございました。具体的には第十九条の二の、配偶控除の金額を政府提出では「三分の一」とありましたのを「二分の一に相当する金額をこえる場合」はということの改正のようでありますが、少し具体的にお尋ねをいたしたいのであります。  便宜、大蔵委員会の石村英雄議員から例をあげて指摘したことで比較対照してどういうことになるのかということを説明願いたいのであります。これによりますと、たとえば五百万円の遺産相続があって、かりに妻が百五十万円の相続があったときに、現行法では二万七千五百円の税を払うことになっておりましたのを、改正法では六万四千円と、かなり高い税金を払うことになる。一千方円の遺産相続があった場合に、妻がかりに三百万円であるとすれば、現行法では十六万五千円であったにかかわらず、政府改正案では二十七万六千円になる。これが二千万円の遺産相続で、かりに妻が五百万円の相続があったといたしますと、現行法では四十一万五千円であったのが、政府改正案によれば六十八万八千円と、それぞれ妻の相続税額は政府提案によれば高まっておるという指摘がございました。この点が議論せられまして、今回の改正案になったのでございますが、二分の一にいたしますと、これが大体どんなように変化するか、私が今あげた点で御説明がつかなければ、何が具体的にわかりやすい説明でもけっこうでありますから、主税局長から説明をしていただきたいと思います。
  34. 原純夫

    政府委員原純夫君) それでは非常に簡単な形で、大体の印象をおわかり願うというふうに申し上げたいと思います。現行法によります配遇者控除は、御案内の通り妻の取得します財産価格の半分を控除するわけです。そして控除した残りから基礎控除をし、そして税率をあてがうということになりますから非常に軽減が多いわけです。この取得財産価格の大きさによって軽減の度合いは違いますけれども、まず総体ならしてみまして、配遇者控除がない場合とある場合との違い、あることによるない場合に対する軽減割合というものをいろいろな場合について計算いたしてみますと、大体大ざっぱにいって、配遇者控除がない場合に比べて約三分の二軽減になる。つまり財産価格で半分を減らしてもらうということは税額では三分の二減らしてもらうということに大体なっております。これは取得財産の階級によって違いますけれども、大体そういうことです。私ども原案を作ります際は、配遇者にいくというても三分の二も軽減になるというのは大きすぎるというので、いろいろな再度から検討いたしましたが、結論としては、三分の二軽減になる、その軽減度合いを半分にしようということになりますと、三分の二の半分ですから三分の一だということになったわけです。それが原案で出た税額の三分の一を控除するというふうに御提案申し上げたわけなんです。ただいまお読み上げになりました石村さんの計算された現行法による配遇者の税額というものは大体三分の一になっておるというふうにお考えいただいてよろしいと思うのです。政府改正案による税額は、ごらんいただきますと、階級によって違いますが、大体税額が倍弱から倍強ということになります。今申し上げましたように、配遇者控除がない場合の税額を一として、現行法ではその三分の一を納めればいい、三分の二は軽減になっている。従いまして現行法の数字は三分の一の数字が出ているわけです。政府が御提案申し上げているのは三分の二税を納める、軽減は三分の一だということになりますから税額としては大体倍になっているわけですね。そこでただいまお話のこの二つの組みの数字は大体一と二の関係を持っているというふうにいうてよろしいと思うのです。そこでそれでは衆議院で修正されました案で、税額控除二分の一ということにしたらどうなるかといいますと、ちようど現行法による軽減度合いと政府の提案している軽減している軽減の度合いとのちようどまん中ぐらいになると、こういってよろしいわけです。なお、それではそれは現行法による軽減度合いに対してどのくらい軽減度合いが残るかと申しますと、現行法による軽減度合いは三分の二が軽減ですから、それが今度は二分の一になるわけですから、三分の二に対する二分の一の割合ですね。そうすると、四分の三になると、こういうことでございますね。現行法による軽減の幅の四分の三くらいになる。政府は半分にしようとしている。衆議院の案は四分の三くらいになる、非常に大ざっぱに申し上げれば。そういうようなことで、それが大体おわかりやすいかと思います。取得財産の大きさによって、取得財産の少い方は、財産価額控除による軽減割合はより多くなります。大きい方はより少くなるという場合がございますが、大体そういうことに御承知願いたい。
  35. 平林剛

    ○平林剛君 それじゃ、委員長、今の御説明員体的にはよくわかりませんけれども、大体の見当はつきますが、この課税見込額からいくと、どういう変化がくるか。あなたの御説明によりますと、大体昭和三十三年度の相続税の課税見込みは五十四億円であったのが、改正によって二十七億円になる、しかるに今回配偶者控除の規定の変更によりまして、これはどういうふうに変化してくるかという御計算はどうなっておりますか。
  36. 原純夫

    政府委員原純夫君) 衆議院の修正によりまして控除が多くなりますので、減収になるわけです。減収になります額が約二億円というふうに計算いたしております。それは別の面でいいますと、今それが四分の三と申し上げましたが、政府原案では増収になるのが約八億というふうに見込んでおったわけです。そのうち約四分の一がこれで増収にならないという意味で、政府の原案よりも、正確には一億九千万円という数字をわれわれは計算しております。約二億円の減収になるだろうというふうに見ております。ただしこれはただいまお話の課税額ではなくて収入額でやっておりますからそういうふうに御承知願います。
  37. 平林剛

    ○平林剛君 なお、税の取扱いその他について若干主税局長に質問がございますけれども、本会議のベルが鳴っておりますから、一たんこれで留保しておきます。
  38. 河野謙三

    委員長河野謙三君) ちょっととめて下さい。   〔速記中止
  39. 河野謙三

    委員長河野謙三君) じゃ、速記とって。  暫時休憩いたします。    午後零時十四分休憩      —————・—————    午後三時三十二分開会
  40. 河野謙三

    委員長河野謙三君) ただいまから委員会を再開いたします。  委員の異動がありましたので御報告いたします。  本日付をもって佐藤清一郎君が辞任され、その補欠として高橋衛君が委員に選任せられました。     —————————————
  41. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 午前に引き続き、相続税法の一部を改正する法律案質疑を続行いたします。  別に御質疑がございませんか。——別に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。  御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  相続税法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  42. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 満場一致であります。よってさように決定いたしました。  なお、諸般の手続は、先例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  43. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  それから委員会の報告書には、多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とされた方は、順次、御署名を願います。   多数意見者署名    木内 四郎  西川甚五郎    小笠原二三男 平林  剛    天坊 裕彦  青木 一男    岡崎 真一  木暮武太夫    塩見 俊二  土田國太郎    宮澤 喜一  廣瀬 久忠    山本 米治  高橋  衛    大矢  正  栗山 良夫    杉山 昌作     —————————————
  44. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 次に、日本開発銀行法の一部を改正する法律案につきまして質疑を行います。  別に御質疑はございませんか。——別に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。  御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでありますから討論は終局したものと認めこれより採決に入ります。  日本開発銀行法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は御挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  45. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 全会一致であります。によって本案は可決すべきものと決定いたしました。  なお、諸般の手続等は先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 委員長河野謙三君) 御異議ないと認めます。よってさよう決しました。  それから委員会の報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とせられた方は、順次、御署名を願います。   多数意見者署名    木内 四郎  西川甚五郎    小笠原二三男 平林  剛    天坊 裕彦  青木 一男    岡崎 真一  木暮武太夫    塩見 俊二  土田國太郎    宮澤 喜一  廣瀬 久忠    山本 米治  高橋  衛    大矢  正  栗山 良夫    杉山 昌作     —————————————
  46. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 次に、会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に質疑のおありの方は順次御発言願います。  都合により本案の質疑は後日に譲ります。
  47. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 次に、請願の審査を行います。  速記をとめて。    午後三時三十五分速記中止      —————・—————    午後四時四十八分速記中止
  48. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記を始めて。  それでは、請願につきまして、各案件ごとに順次、表決をいたします。  まず第一に、請願千三百五十九号、千三百六十六号、千三百七十九号、千四百二十四号、国の債権の管理等に関する法律の一部改正に関する請願、大和與一君紹介、これはおおむね願意妥当と認めますが、いかがいたしましょう。採択することに決定して御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 採択することに決定いたしました。  次に、請願二十四号、九十三号、百五十六号、二百八十号、三百六十一号、五百十号、酒税引下げに関する請願、吉江勝保君紹介、この請願につきましては問題もあるようでありますから、保留することにしてはいかがでございましょう。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  次に、請願二百七十九号、五百二十六号、五百八十三号、六百二十九号、六百五十四号、六百五十五号、花火類に対する物品税軽減請願、安井謙君紹介、願意妥当と認めますので、採択することにいたしていかがでございましよう。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 採択することに決定いたします。  次に、請願三百五十三号、青少年不良化防止対策として文部省推奨映画等の免税に関する請願、古池信三君紹介、研究の余地もあると思いますので、本件につきましては留保することにいたしてはいかがでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 留保することにいたします。  次に、請願四百四十二号、四百四十三号、四百七十二号、五百五十一号、五百八十二号、六百五十八号、六百五十九号、七百二十九号、七百六十三号、清涼飲料ラムネ物品税撤廃等請願、小山邦太郎君紹介。願意妥当と認めますので採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 採択することに決定いたします。  請願四百七十一号、美術工芸品物品税改正に関する請願、石原幹市郎君紹介。願意おおむね妥当と認めますので、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願四百八十二号、航空機の乗客に対する通行税廃止請願、岡崎真一君紹介。研究の余地もあると思いますので、保留することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、保留することに決定いたします。  請願五百九十三号、節句用飾り物等の物品税撤廃等に関する請願、天田勝正君紹介。願意おおむね妥当と認めますので、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  56. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願六百八十九号、どぶろく絶滅対策に関する請願、石原幹市郎君紹介。本件につきましては研究の余地もあると思いますので、この際、保留したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、保留することに決定いたします。  次に、請願七百六十四号外、生命保険料控除額引き上げに関する請願高橋進太郎君紹介。願意おおむね妥当と認めますので、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願八百三十一号、能楽の入場税に関する請願、堀末治君紹介。問題も多少あると思いますので、この際、保留したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  59. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  請願八百六十八号、税理士法の一部改正に関する請願、青木一男君紹介。願意おおむね妥当と認めますので、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願九百七十一号、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部改正に関する請願、青柳秀夫君紹介。問題もあると思いますので、この際、保留したいと思いますが、御異議ございまんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  次に、請願千六十六号外、所得税軽減等に関する請願小笠原二三男君紹介。本件につきましても研究の余地があると思いますので、この際、保留いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  請願千四百三号、運動具に対する物品税撤廃等請願、森中守義君紹介。願意妥当と認めますので、採択いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願千四百九号、氷上舞踊入場税軽減に関する請願、西田信一君紹介。願意おおむね妥当と考えますので、この際、採択いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  64. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願千四百六十四号、サーカスの入物税軽減等に関する請願、草葉隆圓君紹介。願意妥当と認めますので、採択することに決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  65. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願九十四号、公認会計士第三次試験受験資格検定試験合格者の第三次試験受験制度改正に関する請願木暮武太夫君紹介。本件は願意妥当と認め、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 採択することに決定いたします。  請願八百六十七号、公認会計士法等の一部改正に関する請願、青木一男君紹介。願意妥当と認め、本件を採択することにいたしたいと思いますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決します。  請願千六百十二号、熊本市河原町の火災に対する復興資金融通特別措置請願、森中守義君紹介。本件は願意妥当と認め、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  68. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願三百号、宮城県多賀城町旧海軍工しょう敷地返還等に関する請願、三浦義男君外一名紹介。本件も願意妥当と認めますので採択いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決します。  請願五百五十六号、滋賀県大津旧海軍用地返還に関する請願、村上義一君紹介。本件も願意妥当と認め、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  70. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 採択することに決定いたします。  請願七百七十三号、被接収貴金属の処理に関する請願、迫水久常君紹介。この件につきましては、研究の余地も残っておりますので、この際、保留いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  請願千四百八十号、元陸軍需品しょうの地下道路構築による佐賀県唐津市妙見神社損害補償の請願、松岡平市君紹介。本件は願意妥当と認め、採択いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  72. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないものと認め、採択することに決定いたします。  請願千五百九十三号、国有兵庫県姫路市白鷺住宅地払い下げに関する請願、中野文門君紹介。右は問題も多少ありますので、この際、留保いたしたいと思いますが、御異議ございませしか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 留保することに決定いたします。  請願二十三号、日本不動産銀行拡充強化に関する請願、苫米地義三君紹介。本件はおおむね願意妥当と認め、採択することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願三百二十二号、中小企業金融円滑措置に関する請願、川村松助君紹介。本件につきましては、研究すべき点もありますので、この際、留保いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 留保することに決定いたします。  請願四百六十四号、普通銀行等政府資金長期預託及び増額措置請願、海野三朗君紹介。本件につきましても問題が残っておりますので、この際、留保いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 留保することに決定いたします。  請願六百八号、熊本県八代市に国民金融公庫支所設置等の請願、森中守義君紹介。本件は願意妥当と認め、採択することに決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、採択することに決定いたします。  請願七百二十八号、千三百五十八号、国民金融公庫法の一部改正等に関する請願、増原恵吉君紹介。本件につきましては、問題も残っておると考え、この際、保留したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  78. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  請願九十二号、たばこ専売法の一部改正等に関する請願、平島敏夫君外一名紹介。本件に関しましては、問題が多少残っておると考えますので、この際、保留したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 保留することに決定いたします。  請願千四百七十七号外、たばこ小売手数料引上げに関する請願、山本米治君紹介。本件につきましては、願意おおむね妥当と認め、採択することに決定いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
  80. 栗山良夫

    栗山良夫君 私は採択することについては異議ありません。異議ありませんが、他の案件と同じように、願意おおむね妥当というので、ただいま請願になっておる、その全文を、そのまま実行に移るということについての賛成はいたしかねますので、その点を、私の意見として述べておきたいと思うのです。それはなぜかと申しますと、今次国会でも、専売関係の重要な法律案を手がけて参りましたが、要するに、ただいまタバコ耕作者の立場考えましても、完全に注文生産でありながら、葉タバコの値段は、再生産価格が完全に保証されているとは限らないのであります、また、専売局そのものの状態を考えましても、たばこ消費量の問題にも検討を要下るところがありまするし、また、これを含めて、専売局の経理方式そのものにも幾多の疑問があり、改善をしなければならぬ点があるのではないかということも、この委員会で明らかにせられております。また、小売店の方を考えましても、先ほども懇談のときに申し上げましたように、小売店の開店につきましては、非常に激しい競願の状態にあることも御承知の通りであります。現在の小売価格でも、それほどまでに、まあ国民仕事がないので、あの仕事でもという、零細業者気持の手伝っておることもわからんでもありませんが、非常に競願があるということは事実であります。これは、自由に開業できない立場にあります。それからもう一つは、同じたばこの小売店でも、小売店の店舗を開いておる場所によって、これははなはだしく利益率が違うのですね。収益率が違う。それが証拠には、小売店の店舗の権利金というものは、これははなはだしく差があります。従って、そういう状態にありますので、小売店の店舗そのものを考えても、小売手数料というものは、一律にこれを簡単に規制をすることは非常に困難であります。ましてや、専売事業全体の中における小売店の経営ということを考えますれば、そう簡単に結論は出ないと思います。そういう意味で、専売局に採択をして送られること、大蔵省に送られることは、異議申しませんが、十分研究をして、葉タバコの製造業者から末端の小売業者まで、専売局を中心にして、公平にこの専売事業が発展するような、そういう意味の方途を十分に研究される、こういう意味において私は了承いたしますから、これは、くどいようでありまするが、念のために申し上げておきます。
  81. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御意見ごもっともでございますから、栗山委員の御発言の内容につきましては、報告に添えて政府に伝達いたします。
  82. 平林剛

    ○平林剛君 ただいまの請願に関して、政府に対し資料の提出を求めるように、委員長において御善処を願いたいのであります。一つは、小売手数料の引き上げによります税収との関係。たばこは御承知のように、高級品から中級品、下級品とございます。その全般を請願のように一割にいたした場合の税の減収額並びにこれについては、今後研究を進められて、あるいは富士、ピース等の高級品に対してのみ一割、その他は、従来通り八分という結論も研究せられておるようでありますから、その場合における減税額、この二つについて数字の資料を御提出願いたい。  第二は、現在たばこの小売店は、全国で十数万ございます。その各地方における小売店の平均収入と、それから六大都市、またはその中間に属する地方都市、大体三つくらいの地域に区分いたしまして、平均月収がどの程度になつているかということがわかる資料を整えてもらいたい。  第三には、現在のこの販売によるところの収入と、それから平均年次、たとえば昭和十一年、十二年当時の収入が、一体、全般の割合からどういうことになっているか。たとえば、その当時の一般経済から挑めてみて、あるいは生計費等から眺めてみて、国民の生活水準平均から眺めてみて、戦前はどうであったか、今は大体どのくらいになっているかというようなことがわかる資料であります。つまりこれは、今日小売手数料の引き上げが、それぞれ一軒の小売店の生活水準や経済からみて妥当であるかどうかということを判断するために必要なものと考えますので、この資料を御提出を願いたい。以上三つの資料の提出をお願いをいたしておきたいと思うのであります。  それから発言の機会を得た機会に、先ほど議題になりました請願第千四百八十号につきましては、これは、私、請願趣旨について多少疑問を感じておりますから、政府においては、この取扱いに慎重を期してもらいたいということを要望いたしておきます。終り。
  83. 河野謙三

    委員長河野謙三君) ただいま平林委員から御要求の資料につきましては、できるだけ早く政府より提出せしめるように善処いたします。  請願千六百八十五号、各陣学校法人に対する贈与税等を非課税とするの請願。本件も願意おおむね妥当と認めますので、採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決します。  以上、請願各件につきましての、報告書等については、委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  85. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————
  86. 河野謙三

    委員長河野謙三君) この際、お諮りいたします。閉会中の委員会及び委員派遣等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認めます。よって、さよう取り計らうことにいたします。  本日は、これにて散会いたします。     午後五時九分散会