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1958-04-10 第28回国会 参議院 大蔵委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年四月十日(木曜日)    午後一時五十三分開会     —————————————   委員異動 四月九日委員酒井利雄君、左藤義詮君 及び土田國太郎辞任につき、その補 欠として川口爲之助君、西郷吉之助君 及び小柳牧衞君を議長において指名し た。 本日委員西郷吉之助君及び小柳牧衞辞任につき、その補欠として上田國太 郎君及び左藤義詮君を議長において指 名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     河野 謙三君    理事            木内 四郎君            西川甚五郎君           小笠原二三男君            平林  剛君            天坊 裕彦君    委員            青木 一男君            木暮武太夫君            左藤 義詮君            土田國太郎君            宮澤 喜一君            廣瀬 久忠君            山本 米治君            大矢  正君            栗山 良夫君            小林 孝平君            杉山 昌作君            前田 久吉君    委員外議員   森 八三一君    衆議院議員   竹山祐太郎君   政府委員    大蔵政務次官  白井  勇君    日本専売公社監    理官      村上孝太郎君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君   説明員    農林省農林経済    局農業協同組合    部長      河野 恒雄君    日本専売公社    生産部長    西山 祥二君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○連合審査会に関する件 ○たばこ耕作組合法案衆議院提出) ○たばこ専売法の一部を改正する法律  案(内閣提出衆議院送付) ○組税及び金融等に関する調査の件  (租税行政に関する件)     —————————————
  2. 河野謙三

    委員長河野謙三君) これより委員会を開きます。  まず、委員異動がありましたので、御報告いたします。  昨四月九日付をもって、委員左藤義詮君、土田國太郎君及び酒井利雄君が辞任され、その補欠として西郷吉之助君、小柳牧衞君及び川口爲之助君がそれぞれ委員に選任されました。  なお、本日付をもって、西郷吉之助君及び小柳牧衞君が委員辞任され、その補欠として左藤義詮君及び土田國太郎君が委員に選任されました。     —————————————
  3. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。  当委員会においては、去る三月十九日、中小企業信用保険公庫法案について商工委員会に対して連合審査会開会を申し入れましたが、都合により右申し入れを撤回いたしたいと存じますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。  なお、右の手続等委員長に御一任願います。     —————————————
  5. 河野謙三

    委員長河野謙三君) まず、たばこ耕作組合法案議題として質疑を行います。  質疑のある方は、順次、御発言を願います。
  6. 栗山良夫

    栗山良夫君 私はこの際、一萬田大蔵大臣及び河野経済企画庁長官出席を、本日というわけではありませんが、求めて減税政策についてお尋ねをいたしたいと思います。それは私がここであらためて申し上げるまでもありませんが、私の考えとしては、三月の十二日本委員会大蔵大臣においでを願いまして、内外の経済の見通しを伺いながら、私の意見としてこの際思い切った減税を断行すべきではないかということを強く主張しながら、大蔵大臣の答弁を求めました。これに対して大蔵大臣は、きわめて消極的な態度をとられ、将来間接税調整のための作業をいたすことにいたしたいという程度のものでありました。ところがそれからまだ一カ月を出でないのに、同じ岸内閣閣僚の一人である河野国務大臣は、明年度におきまして一千億の減税を断行したいと、こういう公約を国民にせられ、なおかつ、その具体的な作業にも入ろうという動きのようであります。従いまして、私としましては減税河野国務大臣のおっしゃるように行われることについては賛成でありまするけれども、しかしその減税の企図しておられる内容、あるいはまた果して日本の財政というものが、一萬田蔵相がかつて当委員会で述べられたような状況にあって、減税ができるのかどうかというような問題につきましても、同じ内閣閣僚の御意見の中には相当隔たりがあり、われわれとして理解をしようと思いましても理解をしにくい問題がひそんでおるのであります。従ってなるべく近い機会に、大蔵河野国務大臣出席を求めて、この問題につきまして大蔵委員会において責任がある調査をいたして、そうしてその真相を国会を通じて国民に知ってもらう。こういうことにいたしたいと思いますので、委員長において善処を要望いたしておきます。
  7. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 承知いたしました。御趣旨の点はよくわかりましたから、早速政府連絡をいたしまして善処いたします。
  8. 平林剛

    平林剛君 私は、ただいま議題となったたばこ耕作組合法案に対しまして若干質疑を行います。  その前に、このたばこ耕作組合法が議会に提出せられましてから、衆議院においては、社会党並びに自由民主党か慎重に審議をなさった結果、先回説明があったようにおおむね妥当な修正をせられた。その努力に対しましては感謝を申し上げておるのであります。ただその修正過程におきまして若干二、三将来において検討すべき問題かあるように存じますから、その点について提案者から御説明をお願いいたしたいと、こう思うのであります。  最初の一つは、この法律案制定理由の大きな理由は、たばこ耕作者経済的社会的地位向上をはかるという点にあったと思うのであります。しかるにその中でも最も重要と思われました法律第八条の事業の中で、「組合員又は会員の経済的地位改善のためにする団体協約の締結」、あるいはそれに関する規定修正することによって削除せられるに至りました。かようなことになりますと、提案の大きな柱の一つであった組合員経済的地位改善のためにするいろいろな仕事が、少くとも半減もしくは支障を生ずるのではないか、こういう感じがいたすのであります。当初の目的修正によってそこなわれたのではないかという疑念を生じたのでありますが、この点についてはどういう御見解を持って削除になったのか。また私の質問する趣旨タバコ耕作者経済的地位改善のために何らかの方策があってのことか、この点についての満足すべき活動が何かで補足せられるかどうか、この点を御説明を願いたいと思うのであります。
  9. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) まことにごもっともな御意見だと存じます。われわれとしても、いろいろなことを考えて原案を作り提案をいたしたわけでありますが、その後参議院衆議院において、いろいろ御論議の過程を経まして法案の字句から言えば、それほど刺激をするとは考えませんけれども、農村のことでありますので、法案趣旨を正しく理解をいたさない場合も予想されますので、できるだけ農村の実態に即して必要以上の摩擦を起したり、かえってそれが農村経済活動支障を来たしても相済まぬと思いまして、われわれも慎重に御検討の過程を見守って参ったのであります。御承知のように、一方においてすでに参議院で御審議をいただいた専売法の一部改正についてもいろいろ御審議過程を経て修正をいたしまして、今お話しの農民経済的な地位の確保については十分目的を達し得るとも考えますので、この際、団体協約の問題は、事実の行為として従来もやられてきた程度の私は法律を要さぬでもできることでありましょうしいたしますので、衆議院修正にごもっともと考えて、われわれは同窓をいたしましたので、この上はこの法案運営政府においても十分一つ円滑に進めて参ることによって、われわれの所期の目的は十分達せられるものと考えておる次第であります。
  10. 平林剛

    平林剛君 葉タバコ生産する農民経済的地位改善のためにするいろいろな活動は、もちろん農村経済の上で他の団体との話し合いによる点もあるかと思いますが、もう一つは対専売公社との間において行政上あるいは運営上当面する問題についての具体的な問題を解決する行為が、経済的地位改善につながる場合もあるのです。  たとえばすでに過去の話になりましたが、岩手県でタバコ収納の時間がいろいろの事務上の都合からおくれてしまって、薄暮になってから収納をする、その結果、耕作者収納の成績が悪かったのではないかという疑いを持たれ、その時期などについていろいろ公社と話し合う必要がある、そんな問題が起ったこともありました。また、神奈川県におきましては、耕作団体の経理上の不正問題から、その穴埋めをするために専売公社といろいろ連絡調整がありまして、その結果、耕作者がその収納代金のうち何%かを穴埋めのために使うような話に結局落ちてしまったという話。近くは各県に行政区分変更があったため、収納所の距離が遠くなるような措置専売公社において行われて、このことについて耕作者が困ったことだといって苦情を申し立てるというようなこと、数えたてればいろいろ問題があるのであります。これからも起り得るのであります。  この場合に、この条項が削除せられたために、それらの取扱い、運用等支障があってはならない。もし支障があれば、この法律制定趣旨がくずれてしまう。もちろんたばこ専売法の中では、たばこ耕作審議会が設けられて、タバコ耕作の重要な問題については審議をせられることになりましたが、今あげたようなそれぞれの問題は今後といえども無視するわけにいかないことであります。これについて実際上の運用に当って効果的にするためにどうなさろうとするか、これは提案者からも一つ説明願いたい。それから当事者である専売公社においても、私のこの質疑に対して見解を明らかにしておいていただきたい、こう思うのであります。
  11. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) 御承知通りいろいろ今まで一応専売法の中の組合制度はあったわけでありますけれども、世間的に見まして、いかにも御用組合的な感を抱かしておったことが今御指摘のような問題が出る一つの原因でもあったかと思います。  そこでいろいろな御意見を総合して、今度独立の法律による組合にいたしますことによって、自主的な農民主張というものが、政府専売公社に対して主張もできますし、またみずからのあやまちも法の制度のもとにおいて公正に行われるということによって、今御指摘のような問題はこの制度運営することによって必ず解決ができると、われわれは期待して提案をいたしているわけでありますので、条文等いろいろ御指摘の点はあろうかと思いますが、この組合法制定趣旨にかんがみて、これによって自主的な運営を十分進めていけば、今御指摘のような点は著しく改められるものと、また専売公社政府も当然さようなことを努力すべき責任があろうと考えて、われわれもまた提案者の一人といたしまして、今後の運営に万全の注意をいたして参りたい、かように考えておるのであります。
  12. 西山祥二

    説明員西山祥二君) たばこ耕作組合法制定せられます趣旨に従いましても、耕作組合耕作者の福利の増進をはかるとともに、一面には専売事業の健全な発達に協力するという建前でございますので、今後とも生産者耕作者側希望等につきましては、耕作組合あるいはその中央会等と常に緊密な連携、意思の疎通をはかりまして、できる限りその希望を尊重するようにいたしたいと考えます。  また、最も主要な事項考えられます収納価格あるいは生産計画等に対しましては、今回制定をみました専売法の一部改正によりまするたばこ耕作審議会に諮問いたします。その際に、十分意向を伺った上善処いたしたいと考えております。
  13. 平林剛

    平林剛君 大体趣旨は了解いたしますが、ただその次に、私が将来の運営をおもんぱかって懸念をいたしますのは、ただいまの趣旨運営せられるにいたしましても、この法律案の中には、耕作者団体である耕作組合自主的運営について、このままで自主的な運営をはかって、健全な民主的な団体に育て上げることができるだろうかという心配の条項が二、三あるのであります。それはたとえば第三十三条に耕作団体の総会の議決事項規定されておりますが、この「定款の変更は、公社認可を受けなければ、その効力を生じない。」、このような規定がございます。また法律第四十五条には、専売公社が、耕作団体が解散をするときでも、その認可を受けなければ効力を生じないということがあったり、それぞれ軽量の違いはありますが、五十八条にはさらに組合法令等の違反に対する措置、これに対する命令に従わなかったときには、公社がその「業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は役員の改選を命ずることができる。」と、こうありまして、その条文をすなおに解釈すれば差しつかえないようには思いますけれども、いろいろ理由をつければ、不当な干渉になっていく場合もあり得るのであります。現在の専売公社が直ちにそれをやるとは指摘をしておるのではありません。ただ運営いかんによりましては、これが耕作者団体自主的運営に影響を持ってくるのではないかと懸念をせられる点があるのですが、こういう点については何か提案者としては、あらかじめそれに対する並行的な保障措置というようなものをなぜお考えにならなかったのだろうか、今後の運営をみて検討する必要があると思いますので、その点を明らかにしておいていただきたいのであります。
  14. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) まことにごもっともな御注意でありますが、これは別に他意あって書いたわけではありません。御承知のように、戦後最も民主的な組合としての農協その他の例にならいまして、監督官庁としての公社手続をとっただけの話でありまして、決してさようなことはわれわれとしては考えておりませんが、しかしごもっともな御注意でありますから、これは一に今後の運営の問題と考えますから、できるだけ民主的に育て上げるように政府にも強く希望を申しておりますが、なお、この上とも注意をいたして参りたいと考えております。
  15. 平林剛

    平林剛君 ただいま御説明があったように、私もこの法律の今後の運営をみて、ただいま指摘した点については、将来検討する必要があると認めているのであります。特に御説明の中にありました他の農業団体である農業協同組合との関係を引例をされまして、法律案趣旨をお答えになりましたけれども、私はほんとうを言うと、そこにも一つ問題点があると思うのであります。今回葉タバコ生産する耕作者経済的社会的地位向上をはかり、その耕作者団体の自主的な運営をはからしめ、いろいろな仕事をやり、専売事業の健全な発展に寄与せしめる、こういう趣旨で設けられた耕作者団体は、将来一体どういう方向に向うべきか。今御説明のように、農協の中の一つ団体たるべき性格を有するべきものであるか、それとも農民経済的社会的地位を高めるための団体として、団結して相手方と折衝をする資格を持つ組合として育て上げるのか、こういう意味では、今後も根本的な運営が……指導方向というのは残された問題である。ただ私は、きょうはそれについて提案者にこまかく申し上げることは避げます。ただ問題の点だけを指摘しておきますが、それにいたしましても、第八章にある罰則でございますが、この第六十条に掲げてある罰則は、その仕事性格から考えてみまして、どうも少しきつ過ぎる罰則ではないだろうか。なぜかと申しあげますというと、将来耕作者団体をどういうふうに育てていくかについては、先ほど申しあげたように二つの道があろうと思うし、将来検討しなければならぬところでありますが、その中でこの規定はただ「第五十六条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は第五十七条の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。」というのは、どうも少しきつ過ぎるのじゃないだろうか、こういう感じをいたすのでありますが、何か他に関係法規があって、このような規定になったのか、その根拠を一つ説明願いたいと思います。
  16. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) 前段の御意見についてはよく伺いますが、われわれ提案者の気持といたしましては、いわゆる農民組合という観念よりも、今日ある農協その他農村組合を予想したものでありますのと、特に専売事業という政府の特別な制度に付随する団体ということを頭に置いて提案をいたした次第であります。  それから後段の問題は、これはほかの例に従ったまでのものでありまして、特に重くも軽くも考えておりませんが、なお、事務的な御説明を要すれば御説明を申し上げたいと思います。
  17. 平林剛

    平林剛君 いや。最後に、これは小さな問題でありますけれども、第三十五条に「(特別の議決)」という条項がございます。この第三十五条の「(特別の議決)」によりますと、「組合員除名」を一定法定議決に従って行うことができるようになっております。組合員一人の場合もありましょうし、十人、百人の場合もございましょう。この法律そのものは、これらのことは慎重にしなさいという意味で掲げてありますけれども、その裏を返せば「組合員除名」という事態があり得るということになるわけであります。そこでこれらの除名が万人ひとしく正当な除名と認められるという場合もありましょうし、そうでない場合もあります。場合によっては少数の方が正しくて、多数の方が誤まり、正しい少数の者が除名せられるということもないとは言えないのであります。こういう場合に、私はたとえ一人の組合員といえども、基本的な人権という立場から見ますと、これらのことが行われた場合に、すぐそれを公訴するとかあるいはあらためて再審査を求めるとかいうということが当然考えられなければなりません。法律にはこの点について明らかにしてありませんけれども、将来耕作者団体を指導せられる場合には、こういうこまかい点についても配意をする必要があると思いますが、提案者はどういうお考えでしょうか。
  18. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) これも御承知のように、各農村組合制度の上において当然ついてくる問題として扱っただけでございまして、特にこういうことを大きく予想したことはほとんどなかろうと思いますが、御注意の点は今後もなお研究いたして参りたいと考えております。
  19. 河野謙三

    委員長河野謙三君) この際お諮りいたします。たばこ耕作組合法案に関し委員外議員森八三一君から質疑をいたしたい旨申し出がありました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないと認めます。森八三一君。
  21. 森八三一

    委員外議員(森八三一君) 非常に貴重な時間を割愛いただきまして、委員外発言をお認め願ったことを、まずもって感謝申し上げます。  私はこの法案に対しては、農政に志しておる立場から非常に関心を寄せておるのであります。そういう観点から各条にわたりまして詳細疑問とする点を質したいのでありまするが、貴重な時間を割愛願ったことでもありますので、それらの問題につきましては、委員の各位から当然詳細な質疑が行われまして、私の疑問とする点も氷解をしていただけることと存じますので、本日はただ一点だけお伺いいたしたいと思います。  それはこの法律衆議院で可決せられるに際しまして、三項目にわたる付帯決議が付せられております。その第一点は、組合地区に関する問題であり、第二点は組合の行う事業につきまして特に非出資組合経済行為と他の農業団体との間に起るであろういろいろの問題に関する案であります。さらに第三点は、たばこ耕作組合がさきに両院を通過し成立いたしておりまする農林漁業団体職員共済組合に加入することになります関係からして、専売公社農林省との関係の問題であります。さらにどういうことに進展いたしまするか予測はできませんが、仄聞するところによりますと、本院の当委員会におきましても、本法最終結論をおつけになる段階におきましては、共済組合との関連において専売公社農林省との関係についての付帯決議が行われるやに承わっておるのであります。そこで今申し上げましたようなことに相なるといたしますれば、衆議院では現に農林関係専売公社との関係について緊密な連絡をとり、万遺漏なきを期すべきであるという趣旨決議が行われ、本院でもそういう趣旨決議が行われるとすればきわめてこれは問題が重要であろうと思うのであります。と申しますのは、私個人の見解になりますが、葉タバコ生産に関する限りにおいては、当然これは農林行政の範疇に入るべきものでありまして、従来といえども任意の組合であったとはいえ、たばこ耕作組合業務につきましては、農林行政の主管の立場にある農林省との関連が当然持たれておるべきであったと思いますが、今日まで諸般の事情からしてそういうような措置がとられて参らなかったことは非常に遺憾に存じております。今回特に法制化せられる措置関連して共済組合に加盟をするということになりますれば、共済組合は成立いたしておりまする法律の条章によりまして農林大臣の専管ということでもございまするので、さらに一そう問題が複雑になってくると思うのであります、そういう関係からおそらく両院においてさような付帯決議が行われ、当局の善処を求めるという態度になってきたことと思うのであります。つきましてはこの際、農林省並びに専売公社にお伺いをいたしたいんですが、これらのまず衆議院議決せられました三項目付帯決議というものがどういうように受け取られ、この趣旨をどういうように今後具現せられようとするのか、付帯決議であるから聞きおくという程度で済まされるのか、この趣旨をくみとって、それぞれ付帯決議趣旨が生かされるように善処されるということでありまするのかどうか、善処されるということでございますれば、当然そうしなければならぬと思いますが、その具体的な心がまえについてどういうような構想をお持ちになっておるのかという点、特に第三項目であり、本院でも議決されようとすることに関連いたしまして、どういうような態度をお示しになるのか、それらの点についてこの際お伺いをいたしたい。このことは、この受け取り方いかんということは、おそらく本法の本院における審議につきましても重要な関連を持ってくることでもありましょうし、私も先段申しあげましたように、この法律制定には非常に心を寄せておる一員といたしまして、問題が十分解明されぬということでありますれば、さらに機会を得まして質疑をいたしたいというようにも考えますので、以上申しあげました趣旨を十分おくみとり願って、この付帯決議の受け取り方、それに対する具体的な心がまえ構想等につきまして、この際農林省並びに専売公社にお伺いをいたしたい。
  22. 西山祥二

    説明員西山祥二君) ただいまお尋ねのございました先ごろ衆議院大蔵委員会におきまして付帯決議を与えられましたその決議の受け取り方につきまして申し上げたいと考えますが、第一点の組合地区の問題につきましては、この耕作組合が今後事業運営いたして参ります上において、最も能率的であり、また組合員の負担が経減せられるという点から考えました場合に、おのずからその限界があると思うのであります。また一方におきましては、農協たばこ耕作組合とが全く同一地域であるために、将来不用の摩擦紛争等が惹起する懸念を排除する意味におきましても、一定地域を限った方がよろしいと考えまして、その限界はおおむね公社が現在第一線の事業運営いたしております支局、出張所の範囲を考えておるのでありますが、地方によりましてはその地域が広範にわたり、必ずしも組合事業運営する上において適当と考えられない場合もございますので、それらの特殊事情につきましては十分考慮いたしまして支障のないように区域を定めたいと考えておる次第であります。  次に、組合の行う事業に関してでありますが、たばこ耕作組合が行います事業のうちで葉タバコ生産に必要な資材の共同購入につきましては、従来の専売法においてもすでに認められておるところでありまして、今回これが法人化せられることによって実体の上においては何らの相違もないと考えておるのでありますけれども、今後事業の執行に当りまして、他の農業団体との上に競合あるいは摩擦を来たさないように、組合はもちろん公社といたしましても適当な指導をいたしたいと考えておるのでありまして具体的には中央に設けられております耕作組合中央会、農業協同組合との代表機関との間に購入品目について協議を行います等、あるいはまた地方におきましては、その協議の線に従いまして耕作組合農業協同組合との間で現実の取扱い品目につきまして協議、調整を行うように指導をいたす考えであります。  次に、第三点の農林漁業団体職員共済組合たばこ耕作組合の役職員が加入いたします場合は、農林省専売公社とが常時緊密な連係をとりまして、もし必要のあります場合には、その連絡方法につきましても、両者の間に覚書を交換するなどの処置を講じまして、極力この共済組合事業運営の上に支障のないように努力いたしたいと考えております。
  23. 河野恒雄

    説明員河野恒雄君) ただいまの御質問の点でございますが、第一点の地区の問題でございますが、公社の方から御説明がございましたように、私どもといたしましては農協等との区域が完全に重複をいたしまして、その間に摩擦を起すということはできるだけ防ぎたいというふうに考えております。従って先ほど御説明がございましたように、さような観点から、区域の設定等に当られる場合には、私どもも御意見申し上げるというふうに考えております。  それから第二点の問題でございますが、事業調整の問題につきましては、これもただいま生産部長からお話がございましたように、農協たばこ耕作組合との資材の購入等につきましては、従来等の関連から参りまして競合するおそれがあるわけでございます。農民を基礎とする団体でありまする農協耕作組合とが、組合としてそういう点について摩擦をするということは、農民にとって必ずしも幸福なことではありませんので、さような点につきましては、このたばこ耕作組合が創立する場合には、ぜひとも十分なる調整をとっていかなければならないのじゃないかということを私ども強く考えておるわけであります。しかしながら、耕作組合自体としては、従来の経緯もございましょうし、種々の観点からいろいろ問題もございましょうし、農協農協としての考え方もございますので、さような点については、購入品目等具体的な問題について、現実にそこで問題の起らないように、具体的な取りきめと申しますか、打ち合せと申しますか、さような点を組合同士、あるいは公社なり農林省の間で取りきめをするというふうな具体的な措置によって摩擦をできるだけ調整して参りたい、かように考えております。  それから第三点の問題でございますが、この農林漁業団体共済組合法が先般成立をいたしたわけでありますが、これの対象になっておりまする団体といたしましては、いずれも農林大臣が専管をしておる団体であります。従いまして、それらの内容、指導、設立、解散、その他一切が農林大臣の監督のもとに実施されまして、従いましてそれを組合員としておる団体農林漁業団体職員共済組合というものも、それらの前提のもとに実はでき上っておるわけでございます。私どもといたしましては、この法律が成立いたします審議過程におきまして、実は共済組合団体であるそれぞれの農林漁業団体の経営の問題について、しばしば激しい御論議がございましたわけであります。特に健全なる経営を持続するということについて、たとえば掛金の問題でありますとか、その他の問題がございますけれども、そういう掛金の問題のみならず、その前提として農林漁業団体自身が健全なる運営をやっていくということがなければ、共済組合というものは健全な運営ができないのだという議論が非常に強くなされまして、一体農林省としてそれらの所属団体の健全なる運営をするための施策がどういうふうになっておるか、現在どういう実態になっておるか、それらについて十分なる検討と指導をなすべきであるという意見が非常に強くなされまして、衆議院における付帯決議につきましても、さような観点から議論がされたわけでございます。  そこで今回改正の案の中に、たばこ耕作組合農林漁業団体職員共済組合組合法の対象として入るということになっておりますが、私はそのこと自体につきましては、決して異論を申し上げるつもりもございませんし、けっこうなことだと思います。農民を基盤とする組合が健全に育成されるということにつきましては、私どもとしても賛意を表する次第でございますが、ただそれらの問題につきまして、運営について責任を持っておる私どもとしましては、将来このたばこ耕作組合運営自体につきまして十分に関心を持っておるわけでございます。従いまして、公社が現在監督をされることになっておりますけれども、これらの点につきましては、農林省においても十分なる、運営等につきまして農林省としても関与し得る体制が望ましいということをかねて考えておる次第でございます。  実際問題といたしまして、さような点について今ここで直ちにどうこうするということはむずかしかろうと存じますが、せめてそれらの問題について公社なり私どもとの間ではっきりした覚書を取りかわしまして、共済組合運営に遺憾なきを期するという必要がぜひともあろうかというふうに考えております。共済組合の対象としてたばこ耕作組合が入るということは、農林漁業団体としていわば御指定になったというふうに私ども考えておりますし、事実上さような団体であるというふうに私どもも考えております。従いまして、さような点について、公社の方の十分なる理解のもとに、さような趣旨の覚書をぜひとも取りかわして参りたい。覚書の内容といたしましては、公社自体がいろいろ御検討になり、御指導になろうかと思いますが、たとえて申しますと、設立等につきましても、あるいは定款の変更あるいは解散、合併、その他必要な措置、命令あるいは解散命令というようなものについて、公社はいろいろ権限として組合の指導育成にお当りになるわけでありますが、私どもといたしましても、さような点については非常に大きな関心を持っておるわけでございます。特に組合団体として成立いたしますれば、それらがどうなるかということが非常に組合自体の経営にも影響がございますので、非常に関心を持っております。従って大臣なり、あるいは地区によっては県知事なりというようなものについての御意見を申し上げる、それらについて十分に御協議いただくということが望ましいというふうに考えております。またわれわれの立場から見て、たとえばたばこ耕作組合はこういうふうにあってほしい、こういう点についてはぜひ御指導いただきたい、あるいは報告等につきましても、また必要なる検査というようなものにつきましても、必要なる措置につきましても、公社にいろいろお願いをしなければならぬ点が出て参るわけであります。従いまして、そういう点につきまして、私どもがあるいは現地における監督機関である知事等が、必要なる場合には公社にお願いをして、さような措置をとっていただくというようなことが、ぜひとも好ましいというふうに考えておるわけでございます。何せ将来発足いたします団体でございますし、私どもとしては、実はこれらの運営について非常に慎重に従来論議して参りました点もございますので、ぜひともそういうような点について、両者で合意の上でやって参りたいということを希望いたしておる次第でございます。
  24. 森八三一

    委員外議員(森八三一君) たばこ耕作組合を含めて、農林漁業団体仕事に従事をいたしておりまする二十数万の職員の諸君が、非常に薄給のもとに努力をされておるということは、必ずしも好ましいことではございません。少くとも地方公務員程度に待遇を改善しながらその身分を保障し、将来の安定をはかってやるということが、各団体が産業の発展のために努力をしておる、その責務を持っておるという観点から、当然のことであろうと思う。そういうことに関連して、この共済組合法が両院を通過し、成立を見たわけでありますが、そうなりますると、その組合の経理の状況だとかあるいは運営の実態、財務の状況というものを、監督者は十分承知をいたしておりませんというと、共済組合の円滑な発展を期していくわけには参りかねる場合が生まれてくると思うのであります。ことに加盟団体——農林漁業団体がきわめて多種多様にわたっておりますので、その組合間における待遇についても現状きわめて区々まちまちであります。区々まちまちであるということは必ずしも喜ぶべきことではございませんので、どうしてもある一定の高い水準のもとに統一していくというようなことが将来は考えられていかなければいけないと私は思うのでございます。そういうことを考えますると、なおさらもって加盟団体の財務の状況その他について、責任者、監督者は十分に知悉をしており、またその実態を見るというような機会が与えられておらなければ、共済組合の円滑な発展を期するわけには参りかねると存ずるのであります。そこでただいまの御答弁によりますると、専売公社におきましては、そういうような点について両者の間に覚書等を交換して万遺漏なきを来したい、こういうように御発言があったように思いまするし、農林当局としてはその覚書のうちに盛り込まれるであろう内容について、希望的にかくかくでありたいという意見の開陳があったと私は拝承いたしました。  そこで専売公社にお伺いいたしたいのは、私の今申し上げましたような趣旨からし、農林省もそういうような趣旨に立ってかくありたいと希望されたと思うのでありますが、農林省の方からただいま御答弁のございましたように、あるいは財務の監督、報告事項の提出等について、共済組合の主管庁である農林省が、それを行わんとする場合、それを求めんとする場合、そういうことについてそういう権限を共済組合の主管省の方にも与えるというふうな趣旨において覚書を作成するという心がまえでございますのか、その辺を専売公社の当局にお伺いをいたしたい。
  25. 西山祥二

    説明員西山祥二君) たばこ耕作組合団体職員共済組合に加入いたしまして、それがために共済組合に不測の支障を生ずる等のことがありましては、まことに申しわけない次第でございます。従いまして公社といたしましては、耕作組合に対しまして十分監督いたしますはもちろん、もし必要があるといたしますれば、農林省とも御協議の上、それぞれ必要な事項について覚書を交換をする等のこともいたしたいと考えておりますが、今日この席で研究が不十分でございますので、それ以上について申し上げることは御猶予をいただきたいと存じます。
  26. 森八三一

    委員外議員(森八三一君) 私のお伺いしておるのは、研究が不十分だから今日は遠慮したいというようなことではなくて、これは別に権限争いをするとか、所管争いをするということでなしに、お互いに政府といたしましては、あるいは政府機関といたしましては、その事業なり、これに従事をしておる職員の諸君の身分の安定と生活の向上を期していきたいという念願はこれは一緒だと思う。そういうことの必要によって生まれた共済組合を生々発展せしめていきたいという気持も、これは一緒だろうと思うのです。その目的を達成するために、主管庁の方では常時組合運営がどうなっているのか、あるいは経理の実態がどういうふうになっておるかということを承知いたしておりませんと、これは多数の種種雑多な組合が加盟しているのでありますから、そういうことで問題を起す危険がある。今たばこ耕作組合の本来の業務を、どうしよう、こうしようということでなくて、その部分の人から生ずる監督とか、あるいは報告の聴取という点について、これは別に研究するとか何とかという問題じゃなしに、覚書を作成して善処しようとするお気持がありといたしますれば、当然そういうことは覚書の中に出て来なければおかしい、出て来ないということでは目的を達成しないということになるのであります。その辺どうですか、別に研究しなければいかぬということでなしに、当然そうなるべきものだと思いますが、どうですか。
  27. 竹山祐太郎

    衆議院議員竹山祐太郎君) 私も実は、衆議院でそういう点の御発言もあったものでありますから、われわれも提案者の一人といたしまして、政府の中で御趣旨のような点については十分一つ徹底をしますように責任感じて答弁しておりますので、今の森さんの御心配はごもっともだと思いますので、事務的にまだ未解決の点が今日の段階ではあるのが当然だと考えますが、今後も御趣旨に沿って、われわれも一緒になって必ず心配がないようにしたいと思います。
  28. 西山祥二

    説明員西山祥二君) 森先生の御趣意は十分拝承いたしました。その御趣意の点も十分含めましてなお研究いたしたいと考えますが、共済組合につきましては、他の法令にもその例があるように考えますので、それらも合せ研究した上、農林省と御協議をいたしたいと考えております。
  29. 森八三一

    委員外議員(森八三一君) まあ提案者に聞いたわけじゃありませんが、提案者も私と同感の気持をもってこの法律制定には努力されてきた、で、将来もそういう趣旨において提案者立場からも政府を鞭撻し、専売公社を鞭撻して、その趣旨が生かされるように善処をしようという強い決意をもつていらっしゃるようでございますし、農林省専売公社におきましても、今私の申し述べましたような趣旨はすでに衆議院で十分論議されたことであり、提案者の趣意でもありまするし、それらのことについては、その気持を十分受け取って善処をしようということでありますので、今日はまだ本院におきましても、私が想像いたしておりますような付帯決議が行われるかどうかということも、仮定の問題でございます。でございますので、これ以上のことは私は質疑いたしませんが、念願するところは、結局、たばこ耕作組合も生々発展をする、同時にその組合仕事に従事している職員の諸君も身分の安定を得、今日のようなみじめな待遇ではいけないので、これは少くとも地方公務員並み、あるいは国家公務員並みに給与を引き上げて、生活水準を高めていくという努力が当然払われなければならぬと思います。専売公社もそういう考慮で、今日まで進んで来られたと思いますが、必ずしもそうなっておらぬということですから、そういう趣旨から共済組合を十分活用して、その目的を達成するようにしていかなければならないと思うのでございます。それがためには何も閉じてもっている必要はない。耕作組合は当然ガラス箱の中に入れたような経営があってしかるべきだと思います。どこからどう見られたって問題のあるはずはないのであります。こう解釈すべき性質のものだと思うのであります。そういう観点から申しますと、提案者希望されることでもあり、私も申し上げましたような趣旨が十分公社は、生産部長の御答弁もございましたように、覚書を交換せられるという場合には、その覚書に具体的にそういう事項が織り込まれまするようにお取り計らいをいただきたい。私は委員でございませんから、そこまで申し上げますことは非常に出しゃばったことでございますが、委員長にお願いいたしたいのは、できればそういう趣旨を十分生かされまするような覚書というものが成立、作成されまするように、この委員会としては十分に一つ見きわめていただきたい。できますれば、そういう覚書について、委員会に取り寄せて十分御検討願うようにお取り計らいをいただきたいということを委員長希望として申し上げておきます。
  30. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 森議員が生産部長農林省組合課長の考えはどうだという聞き方をなさったので、どうも工合悪いと思っていたのですが、こういう考えというものは法律を通すに当って、その建前として聞くことなんですから、白井政務次官は政府を代表して出ておって、各省なり政府機関の一説明員説明させて、こうする、ああするということをだまって聞いておる。常日ごろ、いつも私は口やかましく言うことなんですが、めいめい勝手なことを各省で言うようなことは聞きたくない。しかもこの法案審議に当っては、説明員説明を聞いて、それが本物やらうそなものやらさっぱりわからない。まあしかし、森さんそれでもけっこうだというので聞いていたから、だまって聞いておりましたが、私は逆に、今公社並びに農林省関係者がそれぞれの意見を言い、そうしてまた森議員も特段の希望意見を言い、提案者もまた趣旨に同感せられて言っておる。そうして覚書という問題等も言っておるのですが、政府としてはどうされるおつもりか。この点ははっきりお聞きしたい。
  31. 白井勇

    政府委員(白井勇君) 森議員の御質問の点、また専売公社責任にある方の御答弁、また農林省考え方もおわかりになったのでありますが、私たちといたしましては、その間のそれぞれの御希望が十分果されまするように、中間に立ちまして協力し、指導して参りたい、こう考えます。
  32. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうすると、覚書ですかなんですか、わからぬが、将来紛争の生じないように取りきめるべき点は取りきめられて文書を交換する、たとえば森議員も御主張になっておりますが、そういう点はそういう取り運びにして明快にしておくつもりであるのかどうか、これも明快にしておいていただきたい。
  33. 白井勇

    政府委員(白井勇君) それはそういうふうに措置をしたいと、こう思っております。
  34. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 大体こういうことが問題になるだろうかということが予測されておるきょうの委員会にだね、農林省農林省専売公社専売公社というような答弁をするのでなしに、政府としてそれはこういうふうにやるのだというふうになぜ準備してこなかったのですか。今の答弁は非常にまあいい答弁だからけっこうけっこうと言っておきますが、そういう点しっかり準備しておかないというと審議が延びたりして皆さんの期待に沿わぬというようなことが起ってくるのですよ。今後由井さん十分そういう点は御準備されて、政府部内で勝手にものを言わせないようにやっていただくことを希望して私はそれで……。
  35. 小林孝平

    ○小林孝平君 今大蔵政務次官が答弁されたのは、非常に今後連絡をしてうまくやるというふうなお話でございますけれども、こんなこと将来やるくらいなら、今小笠原君が言われたように、きょうあたりちゃんと連絡しておかないと、きょうしてこないものが将来やれるはずがないですよ。一体なぜそんなことをちゃんと連絡していないのです。あんたがそんなこと言って、うまくやるなんて言って、けっこうけっこうと言うわけにいかないじゃないか。きょうできないものが将来うまくいうはずがないと思うのです。(小笠原二三男君「出してもらおう、それを」と述ぶ)そういうことは今からきめて、こうするのだからということでなけりゃ因ると思う。
  36. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 答弁要りますか。
  37. 小林孝平

    ○小林孝平君 答弁は必要ですよ。答弁も必要だし、具体的にまた……。
  38. 白井勇

    政府委員(白井勇君) 私が先ほど小笠原委員の御質問に対しましてお答えしましたことで御了承願えると思います。
  39. 小林孝平

    ○小林孝平君 御了承願いますと言ったって、きょうはこの問題は、特別森さんが委員外発言をされるように相当問題があるということはおわかりの通りなんです。だから将来やるということでなくして、具体的にちゃんと今からきまっておらなければそれはだめですよ。
  40. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私けっこうけっこうと言ったのは、文書の取りかわしをすると言うからけっこうけっこうと言ったので、そうなればわれわれ今理事会で相談しようとしている付帯決議の問題にからんで、その文書はいつ幾日までに出してもらいたいということを言おうと思って、けっこうけっこうとやっておったんで、全く小林委員意見と同感なんでね。まあこれはあとの取扱いの問題として一つやっていただきたいと思います。
  41. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 暫時休憩します。    午後二時五十八分休憩      —————・—————    午後三時十三分開会
  42. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 休憩前に引き続き、委員会を開きます。  私から政府に一言お尋ねいたします。本案につきましては、過日衆議院議決の際に付帯決議が三項目にわたって付せられておりますが、当大蔵委員会におきましても、衆議院付帯決議趣旨はわれわれ委員会の意のあるところでありまして、特に第三項に掲げてあります農業共済組合、この運営につきまして、農林大臣大蔵大臣とは常に緊密な連絡をとるべきであるという条項につきましては、先ほど委員外の森議員並びに小笠原委員からもお尋ねがありましたような、当然現在の段階におきましては、この付帯決議趣旨の内容につきまして、具体的の政府に用意があるべきである、かように思います。もし本日のところでこの趣旨に沿った具体的の用意がなければ、来たる十五日までにはこの趣旨に沿った具体的の内容を持った政府から当委員会に御説明をいただきたい。かように思いますが、さようなことはできますか。
  43. 白井勇

    政府委員(白井勇君) 御趣旨の点よくわかりましたから、十五日までに間に合せるようにいたしたいと思います。
  44. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 他に御質疑はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 他に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  たばこ耕作組合法案を問題に供します。本案に賛成の方は御挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  46. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 全会一致であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。  なお、諸般の手続等は、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決しました。  それから、委員会報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     木内 四郎  西川甚五郎     小笠原二三男 平林  剛     天坊 裕彦  青木 一男     左藤 義詮  土田國太郎     宮津 喜一  廣瀬 久忠     山本 米治  大矢  正     栗山 良夫  小林 孝平     杉山 昌作     —————————————
  48. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 次にたばこ専売法の一部を改正する法律案について大蔵当局より内容の説明を聴取いたします。
  49. 村上孝太郎

    政府委員村上孝太郎君) たばこ専売法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げますが、この法律案はきわめて簡単でございますので、私から簡単に御説明、補足いたします。  すでに成立いたしております地方税法の一部改正法によりまして、市町村たばこ消費税の税率が百分の九から百分の十一に改正されました。これに従いまして、たばこ専売法第三十四条に規定しておりますたばこの小売定価中に含まれる市町村たばこ消費税の税率も百分の九から百分の十一に改正しよう、こういう趣旨のものでございます。
  50. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  51. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記をとって。  別に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  たばこ専売法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は御挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  52. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 多数であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。  なお諸般の手続等は、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決します。  それから、委員会報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     木内 四郎  西川甚五部     天坊 裕彦  青木 一男     左藤 義詮  土田國太郎     宮澤 喜一  廣瀬 久忠     山本 米治  杉山 昌作     —————————————
  54. 栗山良夫

    栗山良夫君 私は、だいぶ時間がおそくなりましたが、ぜひ委員会委員諸君に御賛同を得まして、かねてわれわれが当委員会調査しておりまする重要案件の促進をはかりたいと思いますので、提案をいたしたいと思います。  まず第一に、過日来本委員会で問題にいたしておりますところのビールの申告を作為的に操作いたした事件につきましては、非常に重要な問題でありますと同時に、国会で取り上げまして以後、国民の中にも重要な関心を深め、その成り行きを見守っておるやに承知いたしておりまするので、従ってこの問題の調査の進め方といたしまして、われわれが結論を得る前に、ぜひとも現地において、その取調べ、調査をいたしたいと考えます。従って、当委員会の意思として、麦酒協会並びにどこか代表的なところでけっこうでありますが、二、三各ビールの製造業者、これについて実地にその事情を調査するような機会を与えられたいということが第一点。  それから、さらに国税当局と麦酒協会並びに製造業界との間にどういう意味の食い違いがあったかを公式に知りまずるために、その現地の調査が終りまして、私どもがよく事情を熟知いたしました後、当委員会にしかるべき人物を参考人としておいでを願って、そしてこの問題を明確に結末をつけておきたい、こう考えることがもう一点であります。  それから第二点は、千葉銀行の不正融資の問題につきましては、当委員会で取り上げておりますが、これはまだ結末がついておりません。しかし、これも非常に重要度をますます加えておりまするし、国会がこういうものを取り上げまして、その事態の真相を明らかにするということは、きわめて重要なことでありまするので、ぜひ千葉銀行の責任者及び銀行の直接業務監督をしておりまする日本銀行の責任者、こういう方に参考人として出席を得まして、その事態の真相を明らかにいたしたいと考えるのであります。  それから第三点は、日新製糖事件につきましても、私はもうすでに問題にいたしましてから一ヵ月以上になりますが、大蔵省当局からは、その後私が要求いたしておりまする資料もまだ提出をいたしておりません。しかも、問題は刑事事件として進んでいるわけでありまするので、これもあわせて一歩掘り下げて調査いたしたいと思います。この問題につきましては、日新製糖の社長でありまする森永氏及びその相手方として紛争の渦中にありまする故永田清氏の相続人、これを参考人として当委員会に呼ばれて、事情をはっきりいたしたいと考えますので、委員長においてしかるべくお取りなしを願いたいと思います。
  55. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  56. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記を始めて。
  57. 栗山良夫

    栗山良夫君 先ほどお願いいたしました中で、千葉銀行関係としては、千葉銀行の経営責任者のほかに、この事件の社内的紛糾を招いて参りました古川何がし氏もあわせて参考人として呼ばれたい、これを申し添えておきます。
  58. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  59. 河野謙三

    委員長河野謙三君) 速記を始めて。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十七分散会      —————・—————