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政府委員(二階堂進君) 先ほど来
山下委員からも、非常に傾聴すべき御意見を述べていただきましたので、いたしておる次第でございます。この
婦人少年局の
強化につきましては、大臣も、本年の
予算折衝に当りましては、非常に熱心に交渉をされたわけであります。私
どもも、
局長とも、
婦人少年局の
強化につきましては、いろいろと御
相談を申し上げて参っておったわけでございますが、どうも本年は、
施設の方におきましても、そう期待されたような多額の
予算を獲得することができなかったわけでございまするが、何しろ、先ほどからお話がございまする
通り、
地方の
婦人少年室には、大体平均一名、多いところで四名くらいのわずかな方々が働いておられまして、しかも、最近は、
婦人少年室に
相談に来る非常に困った方々がふえて参っております。私も、政務次官に就任いたしましてから、数県にわたって
婦人少年室を特に尋ねまして、実情等を伺って参りましたが、そのたびに、定員をふやしてくれ、人手が足らないという、非常に強い要望がございましたので、ぜひともことしはこの定員をふやしたいということで、極力大蔵省と折衝いたしたわけであります。このことし一名ふえました人員は、これは、ただ
売春対策のみに必要だということでふやしたというわけではもちろんございません。これは、
婦人少年室の持っておりまする
仕事が、先ほど申し上げまするように、非常に広範にわたるし、また、多くなって参りましたので、こういう全般の
仕事のめんどうを見るために、ぜひとも
強化する必要があるということで、
一つは人員の増加を極力お願いしたわけであります。もちろん最近は、この
売春対策、
売春禁止法等に伴いまして、それらの方面の方々も、
相当この
婦人少年室の
仕事のこと等について、あるいは
家庭の生活等のことについて、
相談に飛び込んで来られる人が急に多くなって参っておりますので、そういう人方のために
ほんとうにおやりになって、
仕事をさがし、あるいは
仕事の訓練のめんどうを見てやるというようなことも、当然これはやらなければならぬということも
考えましたので、このことも
予算折衝のときにはお願いをいたしたわけであります。ただ、一名ふえたというのは、
売春対策のみに重点を置いていたしたということでは決してないわけであります。なおまた、総理も施政方針演説のときにたびたびお述べになっておりますように、青
少年の問題は、きわめて重要な意義を持つ問題になってきておると、私
ども痛感をいたしております。従いまして、今後
婦人少年局の
強化、特に
年少者の指導あるいは職業補導、あっせんということにつきましては、一段と
努力すべきものと
考えております。なお、
年少者の問題につきましては、単に
労働省婦人少年局の
仕事をもってしては解決のできない問題が多々あるわけでございまして、これらを掘り下げた根本的な
対策につきましては、文部省や、あるいは厚生省その他
関係省とも密接なる
関係を保持しつつ、この
対策に万全を期して参りたいと、かように
考えておるわけであります。なおまた、
学校を出て
仕事を求める人たちのために、今年は職業訓練
制度をさらに
強化いたしまして、技術を身につけて、そうして働く人の質を改善し、なお、就職が容易にできるようにということもあわせて
考えて、職業訓練法という
法律を本国会に提出いたすつもりでありまして、御審議を願うことになっておりますが、これもその
婦人少年対策のやはり
一環であろうかと考、えておるわけであります。先ほど来いろいろ御意見を承わりましたが、十分
一つこれらの意見も尊重いたしまして、今後
婦人少年行政の
強化に
努力いたしたいと
考えております。