○阿
具根登君 二つの問題、いま一点からいきますと、たとえば
東中鶴の問題は、山が小さいので、非常に資金に困っているけれ
ども、国で援助する
方法がないのだ、こういうことになれば、それで
責任の所在ば明らかでないようになってくる。私は、死骸を一日も早く出してもらいたいというのが第一です。
それから、その
原因を早く探知しなければ、
死体の出ぬうちに、またこういう大
災害が起っているじゃございませんか。そうするならば、国がこれに援助して、水を出すだけの金を出す何がないというならば、これは法の欠陥であるならば、あなたの方から、これは法律として、そういうやつを認めて国が援助すると、しかしその金は今後の国会で取るということでもできると思うのです。何もするということがなくて、現状のままで、そうしてあなた方はベストを尽しているとおっしゃる、しかし、実際
東中鶴では十八名、ここでは二十九名、籾井が四名、こういう人たちはまだ下にいるのです。しかもその
原因は、水をあげなければわからない、こうおつしやる。われわれが常識から考えて、これは掘り過ぎだ、
許可以外に掘っておるのだ、われわれはこう思っておる。あなた方は、しかもそれを
監督官が認めておりながら。しかも水をあげてしまわなければはっきりしたことは言えないと、こう言って
鉱業権者をカバーをしておりなさる。援助しておりなさる。私はそう思うのです。
鉱業権者は実際それを見ておる。しかしこれは掘り過ぎているから、危ないからとめなければいかぬということで、手続が一週間もかかっておる。だから、この
委員会でそれを言われた場合に、この
委員の方から、それは国の
責任になるぞと、そういうことを言えば、国が認めておって、国の出先が認めておって、その手続で一週間かかって、その間に水が出てきたとするならば、国の
責任になって、賠償は国が全部負わなければいかぬと、こういうことがここではっきり言われておる。そこまで知っておっても、どこが悪いのだということを言えない。水があがらなければわからない。ところが、実際被覆を与えた会社は、会社が小さくて水があげられない、そうなっておれば、
原因もわからなければ、
責任も明らかにならぬじゃありませんか。それができないならば、こういう法律を作って、こういう場合には国が水をまず出すのだ、この次の
災害を防ぐためにも、まず
原因の探究だ、まず被害者の
死体をあげるべきだ、こういうことをあなたは一ぺんでもここへ出しましたか、一ぺんでもそういうことを言われたことがありますか。ただ、今の現状のままで、そうしてベストを尽しておる、こういうようにおっしゃっておるけれ
ども、何もベストを尽しておられぬ。
東中鶴も一ぺんお行きになったらいいでしょう。今度の場合がその
通りです。今度の場合は、しかもこれは、
施業案をこえておらないとおっしゃる、
施業案から進んでおらない、突破しておらないと、そこまではっきりおっしゃるならば、そうならば、ここにどういう
古洞があったかということを早急に調べるべきだ。政府が認可した
通りの
施業案で行っておる、政府が認めた
通りの
図面で行っておるならば、水が出てくるわけがないじゃありませんか。どこから水が出てきますか。これを非常なりっぱな地図だとおっしゃるけれ
ども、
自分たちがほんとうにこの地図を再確認されたことがありますか。
調査されたことがありますか。会社の地図と同じやつを出されました、私が行ったときも。会社は掘るためにやはり、五十
メーターという線はあっても、会社は掘るために、金をもうけるためには、あるいはその
図面は、悪く言えば、故意に違うやつを持たせたかもわからぬ。会社の言う
通りだけをあなた方は信用しなさって、死んだ鉱員のこと、今後の
災害をとめるための
対策についちゃ何も持っておらぬじゃありませんか。だから、私はその
責任を追及しておるわけなんです。これは、三十年の八月に
施業案が認可されておるのです。三十年の八月といえば、合理化法案を出して、三百万トンの石炭を節約せにゃいかぬ、買い上げにゃいかぬ、炭が多過ぎるといって、あなた方が右往左往して、そして三百万トンの
炭鉱を買い上げるときですよ。そういうときに、そういうずさんな
図面を見て、
炭鉱を
許可せにゃいかぬ、どうしてそういうことが言えますか。だから、ここでどうだああだというよりも、どうすれば今後直るのだ、どうすればいいのだということをはっきり言ってもらいましょう。
責任の所在を明らかにしてもらいたいと思うのです。そうしなければ、安心して
炭鉱の人たちも就業できないでしょうし、一番あなたが心配されておる
中小炭鉱は……、この水没はほとんど
中小の
炭鉱です。大
炭鉱は、あなたは
図面をはっきりしたのを持っているとおっしゃる。それならば、
中小炭鉱だけでも、確実なる
図面を作るためにはどういうことをしなければできないか、予算も取っておられるはずです。どこの
図面を新しくお作りになったのですか。
九州の
中小炭鉱のあなた方の調べてある
図面を全部一ぺん出して下さい。正しいのであるか、正しくないのであるか、どういうふうに調べられたのか、会社のやつを写すだけなら、金は要らぬはずです。金が足りなければ足りないで、なぜ国会に出しませんか。そういう点について、ほんとうにあなた方が、
自分の子供が実際死んでまだ水の中に埋まっておるという感じになって、あなたの
立場から、
一つはっきりした所信を披瀝してもらいたいと思うのです。