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政府委員(
愛知揆一君) これももっともなお尋ねでございまして、一つは、私は格式というか、常識的に申して格式の問題であります。そういう点においては、
原則的に
局長以上、こういうふうに
考えております。ところがもう一つ、
仕事の性格から参ります問題として、
理事会でも率直に申し上げた記憶がございますが、たとえば、何々省の外局の長官というような格式の高い人であっても、
政府委員に
なついてないような者もある。これに反して、格式からいうと、それより格段に低い
主計局の
司計課長というようなものを
政府委員に
任命を
お願いする。ここに第一の格式の
原則からいって、おかしいじゃないかというお尋ねが出てくるのは、もっともだと思いますが、
先ほどの
斎藤委員の御意見にもちょっと触れる点だと思いますが、たとえば
司計課長の
仕事は、一般会計
予算、特別会計
予算、公社公団の準
政府機関の
予算というもの全部を取りまとめてのいわゆる
司計であって、
決算がその主体の内容になると思います。この
司計課長の立場と職責というものは、
国会の開会中は、あげてその
仕事自体が
国会と密着して離れるべからざるものであるという点において、実質的に格式は低いけれども、その
仕事の性質が
国会の御
審議と全く百パーセント密着しておるものであって、たとえば、これも常識的な
説明ですが、
司計課長は、
国会の開会中は
大蔵省の中の自分の部屋にいること、あるいはいないことが、直接それによって国民の利便に
関係することは、ほとんどないと申しても過言ではないと思う。その
仕事自体が、
国会との
関係において御
説明をしたり、あるいは御
質疑にお答えをするという、この
予算、
決算の
審議それ
自体が、もうこの地位の最大の、ほとんど唯一のと言ってもいいような
仕事の性格である。その場合におきましては、こういう者こそが、現在の法律で認められておるところの
政府委員に最も適すると言いますか、その範=に入るものであると私は思うのであります。そういう点において、あたかも
各省においても、
会計課長が
原則的に
政府委員になるというような慣行でございますが、その
各省の
会計課長よりもより以上に、私は
司計課長、
法規課長あるいは
給与課長といったような者の方が、
政府委員に最も
お願いしなければならぬような性格の
仕事であるということが、まあ第二の要素として私はあると思うのであります。で、この第一の格式の問題はあくまで
原則でございますが、ごく限られた数個のポストでございますけれども、そういう
課長の職であっても、
政府委員に
お願いを、ぜひいたしたいというものがあるというような
事情を一つ御了解を願いたいと思います。