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吉江勝保君 残留の
日本人の調査につきましては、一応大臣からお話がありましたので、これでやめまするが、私は予算の問題よりも、出先の機関がそういう
気持を常に持っておってくれるかどうか、残留
日本人のことを思っておってくれるかどうか、あらゆる
機会を利用して、
外務省の出先の人が出張して調べなくても、いろいろな
機会があるのであります。そういう
機会を利用して、常に思いをいたされれば調べる
機会がありますので、そういう点につきましての心がまえと言いますか、態勢と言いますか、そういうものをお聞きいたしたわけでおります。
次は、
国籍取得の問題でありまするが、先ほど一応のお話を聞きましたが、現在
インドネシアの憲法におきましては、
インドネシアの独立戦争に参加いたしまする軍人というものは、これはもう
インドネシアの
国籍を持った者でなければ軍人になれない、こういうことに憲法がなっておるわけであります。こういう憲法のもとにおいて、
インドネシア独立——
日本軍が撤退いたしました
あと、
インドネシア独立に、残留の
日本人が参加いたしまして、
インドネシアの国軍の軍人として
オランダ軍と戦ったのでありまして、中にはそのために戦死をしておる者もございますし、また、負傷した
日本人もおりまするし、現在無事に残っておりまする者も
相当おるのでございます。こういう
人たちは、
インドネシアの憲法からいたしますれば、
インドネシアの
国籍を持った者でなければ軍人になれないという憲法のもとにおいて、正式の軍人になった者は、いわば
インドネシアの
国籍を認められた者だと、こういうことになるのであります。その
日本人に対しまして、現在まで
国籍の問題が、一部の者だけには何か準
国籍のような、証明書のようなものが出されたというようなお話の程度ではまことに物足りないと言いますか、遺憾な感じを持つのでありまして、こういう点におきましても、
インドネシア国の憲法と照らし合せまして、
日本人で、生命を賭して独立戦争に参加した者の
国籍取得については、もっと熱心に、
外務省におきましてはこれを
交渉されるべきではなかっただろうか、こういうように強く感ずるものであります。御所見を
伺いたいと思います。