○佐多
忠隆君 これまでの同僚諸君の
質疑、
大臣のお答えを聞いていて、どうもこの問題に対して、
大臣なり
日本政府が非常に熱意を持ち、積極的であるという感じがうかがわれないのです。これはまことに遺憾なんですが、従って、私はもういろいろ論議は尽きておりますから、もう少し具体的にお尋ねをしますが、第一に、今同僚諸君が言われたように、この問題は非常に大きな、ある
意味では歴史的な宣告であると言ってもいいくらいに大きな
意味を持っていると思うのです。そこで、この問題に対して
日本政府はどういう
考えを持ち、どういう
態度をとるかということを、早急にやはり
態度表明をすることが必要だと思うので、しかもその
態度表明は、これまでいろいろな場合になされたように、文化局長談というような問題でなしに、岸総理が、あるいは少くとも
外務大臣みずからが、明確な
態度表明をすみやかになされなければならないと思うが、その点をどうお
考えになるかということが第一点。
それから次には、いろいろ各国に申し入れをしろという
お話しがありました。これもその
通りだと思いますので、まず第一には、ソ連に対して、一方的にス
トップをするという勇敢な措置をとったことに対してこれを歓迎をし、さらにこれを激励をするという、われわれ
日本がしばしば単独にでもおやりなさいということを言われたのだから、それが一応事実においてなされたのだから、そういう
意味での歓迎と激励の申し入れですかをやられる必要があるのじゃないか。同時に、その際には、さらには注文して、従ってすみやかな時期に、これをやるべき時期あるいは期間等をこちらの
希望を明確に出して、これに沿うようなふうに進めるのが至当だという、さらに要求なり
希望をつけられることも必要ではないか。さらに条件をつけて、もし
他国がこれに応じなかったらば、あるいは再開の自由を持つのだという留保をつけておりますが、ソ連としてはあるいは無理からぬことかもしれませんが、
日本の
希望としては、そういう
方向に留保をつけることよりも、さらに一方的に宣言をソ連はしたのみならず、米英も必ずこれに従わなければならないような
方向に問題を展開するように、ソ連も積極的に動くべきだと、こういう
希望をつけた申し入れをまずやることが第一。
それからそれに引き続いてやはり先ほど問題になっておりますように、アメリカ、イギリスおのおのに対しても、ソ連がすでに一方的にこういう宣言をしたのだから、あなたの方もそれにおくれをとらないで、直ちに一方的な
禁止の、ス
トップの宣言を応じてやって、少くとも実験
禁止を全世界的な事実に盛り上げる必要があるじゃないかということを両国に明確に申し入れをされることが必要だと、特に先ほど問題になっているように、エニウエトクの実験も間近に迫っておることでありますから、非常に時期を
考えなければならないので、両国に対する申し入れをそういうふうにする。それから次に、今やそういう
意味で核実験のス
トップという問題は、もはやもう論議の問題ではなくて、実行の問題になっている。従って、今度は巨頭会談の問題は、核兵器生産のス
トップあるいはその保有、貯蔵、生産、使用、そういう核兵器の全面的な
禁止ということが、むしろ相互間の協定なり
協議の問題になってきている、問題はもうそこに移ってきている、それを巨頭会談その他において明確に打ち出し、その段階において話をきめることに全力を注ぐべきだと、これもあわせて各国に申し入れをし、そういう
態度で先ほど申し上げた総理
大臣なりあるいは少くとも
外務大臣の
態度表明を至急になさるべきだと思いますが、それらの点をどういうふうになされますか。