運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1958-03-18 第28回国会 参議院 外務委員会 第10号
公式Web版
会議録情報
0
昭和三十三年三月十八日(火曜日) 午前十時三十七分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
寺本
広作君 理事
井上
清一
君
鶴見
祐輔
君 森
元治郎
君
委員
井野
碩哉君
鹿島守之助
君
笹森
順造
君
苫米地英俊
君
永野
護君
野村吉三郎
君
安部
清美
君
加藤シヅエ
君 佐多
忠隆
君
羽生
三七君
国務大臣
外 務 大 臣
藤山愛一郎
君
政府委員
外務政務次官
松本
瀧藏
君
外務省経済局長
牛場
信彦
君
外務省条約局長
高橋 通敏君
事務局側
常任委員会専門
員 渡邊 信雄君
—————————————
本日の
会議
に付した案件 ○
日本国
と
ソヴィエト社会主義共和国
連邦
との聞の
通商
に関する
条約
の締 結について
承認
を求めるの件(
内閣
提出、
衆議院送付
) ○
国際情勢等
に関する
調査
の件(
国際
情勢
に関する件)
—————————————
寺本廣作
1
○
委員長
(
寺本広作
君) それでは、ただいまから
外務委員会
を開会いたします。
日本国
と
ソヴィエト社会主義共和国連邦
との間の
通商
に関する
条約
の
締結
について
承認
を求めるの件(
衆議院送付
)を
議題
とし、前回に引き続きこれを続行いたします。
質疑
のおありの方は、順次、御
発言
をお願いいたします。
鹿島守之助
2
○
鹿島守之助
君 あるいはダブるかもしれませんけれども、この点御容赦願いまして、一、二質問したいと思います。 この
通商条約
が成立しますというと、
ソ連
から相当
日本
へ
品物
が入ってくる見込みでございますか、その点を伺いたいと思います。
牛場信彦
3
○
政府委員
(
牛場信彦
君)
ソビエト
との
貿易
は、従来は非常に少かった次第でございまして、だんだんふえてきておりますが、たとえば、一九五五年でありますと、
輸出
が二百八万ドル、
輸入
が三百五万ドル、五六年が
輸出
が七十六万ドル、
輸入
が三百八十七万ドル、五七年が
輸出
が九百三十万ドル、
輸入
が千二百三十万ドルということになっております。
輸入品
の
内容
は、大体におきまして、
木材
、
石炭
がおもだったわけでございます。今般の
協定
の
締結
によりまして、この量は相当ふえると
考え
られます。ことに、
輸出
の面においては、最近の
引き当て状況
から見まして、普通に行けば、平均二千五百万ドルから三千万ドル、つまり、昨年に比べておそらく二倍半以上の伸びがあるのではないかというふうに
考え
ております。
輸入
の方については、やはり
木材
、
石炭
が主になって、そのほかに、
石油
なども入れたいと思っております。ただ、こちらの方は、
石炭
につきましては、たとえば
日本
の
炭業界
の
現状
から申しますと、粘
結炭
以外のいわゆる
一般炭
というものは買いにくいということでございます。それから
石油
につきましては、何分
黒海
から持ってくるのでありますから、非常に
値段
の点が不安であるというような点がございまして、なかなかそう飛躍的には伸びないと思われますが、しかしながら、これも二千万ドルか二千五百万ドルくらいは伸びるのではないかというふうに
考え
ておる次第であります。
鹿島守之助
4
○
鹿島守之助
君 私、
北海道
を視察しておりました際に、小樽にたくさんの
木材
が積んであったのですが、
値段
は、
北海道
の
木材
と比べて高いというのですね。
箱材
みたいな特殊なものに使えばいいけれども、
一般
の
パルプ
にしろ、それから住宅にしろ、非常に高い。それだからもっと安く
輸入
できないものか、そういう
意見
がございましたが、いかがでございましょうか、
値段
の方は。
牛場信彦
5
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは従来は、
一つ
はこちら側が
取引態勢
が整っておりませんでしたために、
向う側
に相当高い
値段
を押しつけられたというようなことがあったようでございます。そこで今回は、通産省の方でも指導をいたしまして、
木材
の
輸入
に関しては、
関係業者
が
協定
を作りまして、一本になって
交渉
するということでやっております。ただいまのところ、
値段
が相当開いているという話を聞いておりますが、去年に比べればいい
状況
で
取引
ができるのではないかというふうに
考え
ております。そのほか、
パルプ材
の点は、これは買わなかったのでありますが、今年は少額でございますけれども、
契約
ができまして、これは大体順調に入って参るのではないかと
考え
ております。
鹿島守之助
6
○
鹿島守之助
君 高い
値段
を押しつけられたのでしょうか。私、
ドイツ大使
にちょっとその話をしたら、
共産主義経済
のものは非常に
コスト
が高いということを言っておりますが、どちらでございますか。
牛場信彦
7
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは
ロシア側
に言わせますと、
日本
に出しておる
木材
の
値段
は、
ヨーロッパ
でも、イギリスその他に売っておる
値段
よりもむしろ安いのだということを申しております。
コスト
の点はちょっとわからないのでございますが、
一つ
考え
られますことは、
極東
におきます
木材資源
と申しましても、これは結局、
開発
しますのには相当向うとしても
投資
をしたり、それから人を
——労働者
を働かせなければならない。そのためには、
日本側
でもってある程度
安定した買付
をやってくれないと、
向う側
の
開発
が
計画
的にできないから、そこで
自然コスト
が高くなるのだということを申しておったこともございます。この
協定
ができまして、もちろん、こちらといたしまして、毎年これだけの量を買うということを言うことは、これはできないことでございますけれども、大体、普通の
取引
の相談を通じまして見当がついて参りますれば、
向う側
としても、
計画
的に森林を
開発
することができるわけでございます。だんだん
コスト
が下ってくるということはあり得ると思うのでありますが、
共産主義国
であるから必ずしも従来
コスト
が高いということも言えないのではないかと
考え
ております。
鹿島守之助
8
○
鹿島守之助
君
北海道
では
日ソ貿易
に非常に期待しておりますが、
木材
、
石炭
のほかに、そのほか
ソ連
からくるようなものはどんな
品物
で、また、こちらから
輸出
できるようなものはどういう
品物
があるのですか。
牛場信彦
9
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは
貿易支払協定
の
付属書
に並んでおるわけでございますが、先方からの
輸入品目
は
木材
、
石炭
、それから
鉱石
としまして
マンガン鉱
、
クローム鉱
これは従来も入れたことはございます。原油は、これは従来は入っておらないのでございますが、今年は十万トンぐらい入れたい、こういうことでございます。それから、今入っておりますのは
カリ塩
でございます。昨年これは一万トンほど
契約
ができまして、今年も引き続いて少しふえるのではないかと
考え
ております。
あと石綿
でありますとか、若干
繊維品
というものが
考え
られるわけです。出しますものは、主として製品、
機械関係
、
船舶関係
などが多いのでございます。ことに、
船舶
につきまして、これは相当引き合いが進んでおるものがございます。それから
鉄道車両
、それから
繊維機械
、
電気機械
というようなものが主になります。そのほかに、
人絹糸
なども昨年も相当買いましたし、今年も引き続いてこれは
需要
があるのではないかと
考え
ております。
鹿島守之助
10
○
鹿島守之助
君 それに関連する問題ですが、
シベリア
の
総合開発
はどういうふうに進んでおるのですか、その点お伺いしたい。
牛場信彦
11
○
政府委員
(
牛場信彦
君)
ソビエト
の
シベリア開発
は、戦後、
戦災復興
を目標としまして、二回にわたって五カ年
計画
がございまして、それが大体成功したということでございまして、今日は
西ヨーロッパ
の
工業生産水準
に追いついて、さらに
アメリカ
と同じようなところまで持っていこうというふうに
考え
ていると思うのでありますが、その
計画
を立てるに当りましては、
石炭
、水力、
鉄鉱石
、そのほかの
鉱石
でありますとか、
木材
というような、
資源
の豊富な
東部地方
の
開発
が取り上げられていることは事実でございます。それが
シベリア開発
といわれているものになるわけでございます。そこで第六次の五カ年
計画
を、これは一九五六年から六〇年までの
計画
でありますが、
投資総額
は九千九百億ルーブルということになっております。それで、これを米ドルに換算いたしますと二千五百億ドルということになりますが、そのうちの半分が
東部地域
に
投資
されるという
計画
になっておりまして、その点から見ましても、
シベリア
に非常に
ソビエト
が力を入れるだろうということは認められるわけであります。それが、しかし
東部地域
と申しますのは、これは
シベリア
だけでもないのでありまして、
極東東シベリア
、カザックスタン、
中央アジア
、ウラル、
東部ヨーロッパ
に近いところ、さらに
中央アジア
の方まで含めていっているわけであります。 そこで、こういうふうに
ソビエト
がこの方面に力を入れるとすれば、おのずから
日ソ
の間の
資易
も盛んになってくるであろうと
考え
られるわけであります。ただしかし、今すぐどうということは、なかなかちょっと
見通し
がつきにくい
状況
でありますが、全般といたしまして、
日本側
のいろいろな
機械資材
などに対して
需要
がふえるであろう。さらにまた
人絹糸
というような
消費物資
につきましても、
ソビエト側
が
東部シベリア開発
のために、いろいろ
資材
を
ヨーロッパ
から
貨車
で運んでくる。その
貨車
が向うへ帰るときにはからで帰るわけでありますから、その際、
日本
から
消費資材
を買って、
ヨーロッパ
へ持っていけば、ただいま御質問の点からいきますと、ああいう
共産主義経済
でありますから、ほとんどただで持っていけるということであります。
日本
の
人絹糸
などが
ヨーロッパ
まで運ばれていっているということが現実にあるわけでありまして、その点から見ましても、
東部シベリア開発
というものは、将来、
日ソ貿易
を発展させる
意味
においては、非常に大きな
意味
を持ったものだと
考え
られます。
永野護
12
○
永野護
君
東部シベリア
の
開発計画
というものは、今の
日本
の
現状
にかんがみまして、非常に大きな問題だと思うのでありますが、物だけでなくて、労力あるいは
技術面
の提携というようなことを
考え
る余地はないのでありますか。これは国策の
基本
に触れる問題だから、外務
大臣
いかがでございますか、むずかしい点でございますが。
藤山愛一郎
13
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) 物を協力するということは、普通の
貿易協定
ではできますのですが、
技術
で協力するということは、物に関連した
技術
もあるし、人に関連したこともある、経験からきた
技術
もあると思うのでありますが、そういう
意味
だと思うのでありますが、
ソビエト共和国
の
現状
からいって
人自体
でもって協力するということはなかなかむずかしいことじゃないかと思っております。
鶴見祐輔
14
○
鶴見祐輔
君 これはどなたからでもよろしいのですが、今、
ロシヤ
と
貿易
が始まるときに、戦争前に三つの
ルート
があったわけですね。ハルピンから朝鮮を通ってくる、それから、
ウラジオ
へ出てきたやつ、それから大連へ出てくるもの
——
陸路から
ウラジオ
へ出てくるものだろうと思います。それで受ける力の港は、
敦賀
とか
函館
に出てくるもの……
日本
の受ける方の港はどこになりますか。それから
ルート
としては
ウラジオ
だけでありますか、あるいはほかの港からも参りますか。将来もう少し安定したら、
大陸
を通って
日本
に来る道も開けるお
見通し
でありますか、いかがでありますか。
牛場信彦
15
○
政府委員
(
牛場信彦
君)
日本側
といたしましては、別に
ソビエト
との
貿易
の港をどこにするかということを
政府
が指定するということは、御
承知
の
通り
ございませんので、これは将来と申しますか、ごく近い将来と存じますが、
ソビエト
との間に
定期航路
が開けましたときに、
日本側
の方でありますと
船会社
でありますが、
向う側
は
公団
になっております。そういう
定期航路
の運営に当るものの選択によって港もきまってくることと思います。それから
ソビエト
は、ただいま
シベリア
、
ウラジオストック
のほかには
ナホトカ
がございます。そのような
木材等
の産地に近いところから積み出しております。将来の問題としまして、
大陸
を通して運ぶ
ルート
はもちろん
考え
られると思いますが、これは現在、
大陸
の
中国政府
との
関係
がはっきりしないと、なかなか実際問題として、むずかしい問題じゃないか、こういうふうに
考え
ております。
鶴見祐輔
16
○
鶴見祐輔
君 私の方は、将来別といたしまして、昔のような、当時のシナと
ロシヤ
、
日本
との間の
連絡
、
輸入
はできないと思いますが、
日ソ
の間の
連絡
、
輸入
は、船でやる場合には、昔は多く商船だけで受けて、おったのですが、今度は、どういう船でやるのですか。
牛場信彦
17
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは、東の方の
航路
、つまり
ナホトカ
とか
ウラジオストック
と
日本
との間の
航路
につきましては、ただいま
山下汽船
、それから川崎汽船、飯野海運、三社が運輸省がら指定されまして、この三社がいろいろ
公団
と話し合うことになっております。
黒海航路
につきましては
日本
郵船になっております。これも近く
ソビエト側
と話しをすることになっております。
鶴見祐輔
18
○
鶴見祐輔
君
日本
の港はどこで受けておりますか、一番たくさん入ります港は……
牛場信彦
19
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは従来やはり新潟、舞鶴、
敦賀
というようなところだろうと思います。それから
北海道
は
函館
というところだろうと思いますが、これは
定期航路
の開始に当ります
会社
がいろいろ
考え
ましてきめる。
政府
としては、これは
指定等
はいたさないということに運輸省としてはしておられるようであります。
鹿島守之助
20
○
鹿島守之助
君 最近
ヨーロッパ
の
コモン・マーケット
から
——
これは世界的に注意を喚起しておるのですが、
ソ連
と中共とは
コモン・マーケット
をやっておるのですか、別々ですか。
牛場信彦
21
○
政府委員
(
牛場信彦
君) これは
関税
をかけているかどうかということになりますと、これはおそらく
関税
はないと思います。その
意味
では一種の
コモン・マーケット
だろうと思いますが、それ以外に、実際上どういうシステムで
貿易
しているかということは、どうもなかなかつかみにくい点もございます。ただ、
ソビエト
との
交渉
の際に、私どもは
ソビエト
は
共産圏
の国に対して特恵を与えているじゃないかということを聞きました。ところが、そううことは絶対にないのだ、
共産圏
の国とも、他の
資本主義
の国と全然同じ
条件
で
取引
しているのだということを申しておりました。一応それをそのまま受け取っておるよりほかないのが今の
状況
であります。
鹿島守之助
22
○
鹿島守之助
君
日本
では、
通商条約
をわれわれ審査いたしますときに、そのつどつど審査をしておりますが、現在
日本政府
に、
日本
の
通商政策
というものを、これは
戦前
と比べるとはっきりするのですが、現在、
根本政策
というものはあるのですか、そのつどつどによって、できるだけたくさんの利益あるような
協定
を結びたいというだけですか、何か
共産圏
に対するもの、あるいは
自由諸国
に対するもの、あるいは北米とか中南米、何かそういうような大きな大綱というもの、
基本政策
について伺うことができればけっこうだと思います。何となくそのつどつど、まあできるだけ損をしないようにうまくやっていこうという、そういう
考え
以外になさそうに見えるのですが、何かはっきりした
イデオロギー
があれば、
基本方針
があれば
一つ
承わりたいと思います。
藤山愛一郎
23
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) 今日まで戦後の立ち直りをやっておりますし、
国際関係
の改善ということを、
国際社会
に出ます準備中という段階でございます。また、
日本
の
経済
も、今日までの形で
復興
をやっているときであります。
輸出増進
という
立場
もあります。従ってそれぞれの国に対して、それぞれの事情を勘案しながらやってきたというのが事実だろうと思います。ただ、これからの問題といたしましても、
通商
に関しまして、
通商
が円滑にいく、必要な
品物
を交換し合って、
日本
の
貿易量
を増大するという
基本
的な
考え方
は、どこに対しても同じような
立場
でいきたいと思うのですが、ただ問題は、相手方にいろいろな
国家統制
があるとか、あるいは
為替管理
があるとか、そういうような
状況
を、その場合に勘案していくということであります。ただ単純な
イデオロギー
だけで、
政治思想
だけの上で問題を解決するという
考え方
は現在とつておらないわけでございます。
鹿島守之助
24
○
鹿島守之助
君 これは
牛場局長
にちょっと尋ねたいのですが、
外務省
でずっと明治からおそらく
戦前
までくらいですか、
通商政策
に対する非常にりっぱな研究があるのですが、その後がないのですが、その後の方を作られて、これを
委員
の方に配付されますと、非常にはっきりすると思うのですが、ぜひあれを作っていただきたいと思うのですが、最近のやつは抜けておるのですが、その点をお願いいたします。
牛場信彦
25
○
政府委員
(
牛場信彦
君) ただいま
大臣
から
お話し
がありましたように、戦後は非常に、たとえばガットでありますとか、まあ
戦前
ない
国際的機関
ができました。また、いわゆる
貿易為替制限
という、
戦前
はほとんどなくて、ごく例外的にしか行われていなかったのが、世界的にこれが行われるようになりまして、従いまして、単に
通商航海条約
を結んで
最恵国待遇
を確保しただけでは、なかなか
貿易
が伸びないという
条件
になって参りました。従いまして、この
最恵国待遇
の確保ということはもちろん根本的な
要求
なのでありますけれども、これは単に第一歩にすぎないので、その上に、さらに芸のこまかい
交渉
をして、実際に今後、
日本
の
貿易
を発展さしていく
交渉
をやらなければならぬということになっておると思います。そういう
状況
は、確かに
戦前
の
立場
と違っております。この点はぜひ、今お示しのような
考え
によりまして、
外務省
としましても、その点を明らかにするようなものを
一つ
なるべく早く作りまして、ごらんに入れたいと思います。
羽生三七
26
○
羽生
三七君 前にどなたかお尋ねがあったことならば、もう簡単に御答弁下さってけっこうですが、東京、モスクワ、ストックホルム、
ロンドン等
の新しい
航空路
のこともときどき新聞なんかで見るのですが、
日本
と
ソビエト
との
航空関係
の何か話が現在あるのでありますか、どうでありますか。
藤山愛一郎
27
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君)
ヨーロッパ
と東洋をつなぐ上におきまして、今
お話し
の
ルート
が
最短距離
で、北極圏を越えていくよりも近いということは、世界的な
航空常識
になっております。従いまして各国でもこの問題がクローズ・アップされ、最近は、われわれの聞く
範囲
内で、
BOACあたり
が積極的にこの
ルート
を開設したいと
考え
ているようであります。現在まで
日本
は、まだ
共同宣言
ができましてわずか一年であります。
通商条約
その他の問題の整備をやってきておりますが、特にこの問題で
話し合い
をしたことはございません。しかし、将来の問題として、やはり
日本
が
最短距離
の線を行くということは、われわれも希望しておりますし、
日ソ
の
関係
がだんだん友好的になっておりますと、将来そういうことは
考え
られると思います。現在、
ソビエト
としては、まだどこの国にもそれを許しておりません。
羽生三七
28
○
羽生
三七君 それで、許しておらぬというが、
話し合い
も別にないんですね。
藤山愛一郎
29
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) ええ、現在はまだ……。
寺本廣作
30
○
委員長
(
寺本広作
君)
速記
をとめて下さい。 〔
速記中止
〕
寺本廣作
31
○
委員長
(
寺本広作
君)
速記
を起して下さい。 他に御
発言
もございませんようですから、
質疑
は終局したものと認めて御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
寺本廣作
32
○
委員長
(
寺本広作
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、これより
討論
に入ります。 御
意見
のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
——別
に御
意見
もないようでございますが、
討論
は終局したものと認めて御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ点者あり〕
寺本廣作
33
○
委員長
(
寺本広作
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。
日本国
と
ソヴィエト社会主義共和国連邦
との間の
通商
に関する
条約
の
締結
について
承認
を求めるの件を問題に供します。
本件
を
承認
することに
賛成
の方の
挙手
をお願いいたします。 〔
賛成者挙手
〕
寺本廣作
34
○
委員長
(
寺本広作
君)
全会一致
でございます。よって、
本件
は
全会一致
をもって
承認
すべきものと決定いたしました。 なお、本
院規則
第百四条による本
会議
における
口頭報告
の
内容
、第七十二条により議長に提出すベき
報告書
の作成、その他自後の手続につきましては、慣例により、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
寺本廣作
35
○
委員長
(
寺本広作
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたしました。 それから、
報告書
には多数
意見者
の
署名
を付することになっておりますから、
本件
を
承認
することに
賛成
された方は、順次、御
署名
をお願いいたします。 多数
意見者署名
鶴見祐輔
井上清一
森元治郎
鹿島守之助
笹森順造
苫米地英俊
永野護
羽生
三七
安部清美
—————————————
寺本廣作
36
○
委員長
(
寺本広作
君) 次に、
国際情勢等
に関する
国政調査
を
議題
といたし、
藤山外務大臣
に
質疑
を行うことといたします。
質疑
のおありの方は、順次、御
発言
をお願いいたします。
森元治郎
37
○
森元治郎
君 簡単に二つばかりお伺いいたします。 今日の
衆議院
で多分
総理
から御答弁があると思うのですが、例の
赤城
さんの持って行く
親書
、あれは、ある機会に発表なさる御用意がありますか。
藤山愛一郎
38
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君)
総理
から
親書
を持って行くことは事実だと思います。まだ
総理
の御
意見
を承わっておりませんから、私から今申し上げるのはあれですが、しかし、
内容
としてはそう重要な問題ではなくして、
赤城農林大臣
を紹介するという
範囲
だと存じております。
森元治郎
39
○
森元治郎
君 これも簡単でけっこうですが、魚の
漁獲高
の
交渉
一本で
赤城
さんは行くんだ、それでいけるんだ、魚の
漁獲高
の
交渉
だけでまとめて帰れるんだというふうに言っていますが、その確信の
理由
ですね。ということは、
平塚
さん
あたり
は、やはり
平和条約
の心がまえがないとむずかしいのじゃないかというのだが、
政府
はそれと逆な
立場
に立っているようなんですが、どんな
理由
をあげられますか。
藤山愛一郎
40
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) 御
承知
のように、
日ソ漁業条約
上の
委員会
の席上で行われておりますいろいろな問題についての
妥結点
でありますが、
技術
的な網の問題とか、いろいろな問題もございますし、すでに妥結した問題もございます。結局、最終的には、総
漁獲量
であるとか、あるいは
オホーツク
海の
船団
の問題でありますとか、そういうようなものに集約されているかと思います。総
漁獲量
の問題につきましても、十四万五千トンという
日本側
の
要求
がすでに出ております。
ソ連側
におきましても、
平塚代表
が帰って来られるまでは、総
漁獲量
についての
ソ連側
の提示はございませんでしたが、その後八万トンという
ソ連側
の数字が出たのであります。そうしますと、八万トンと十四万五千トンの間をどう調節するかというような問題かと思うのであります。また、
オホーツク
海の問題については、
ソ連
は、本年は
船団
を許さぬというような
考え方
のようでありますが、昨年の例もありますことでありますし、この問題について
赤城農林大臣
としては十分
交渉
されると思うのであります。それらのことを
考え
ますと、
農林大臣
が、
漁業
のエキスパートも現に行っておりますし、また、連れても行かれますし、それぞれ勘案して問題の解決をはかられることは、この問題に関してはできるのではないかというふうに
政府
としては
考え
ておるわけであります。
森元治郎
41
○
森元治郎
君 四月十日ごろまでにまとめたいという日取りを言っているのですが、
岸内閣
の外交でおもしろいのは、期限をきめるんですね。
アメリカ
に行く前にも、この日までにきめると言ってもきまったためしはないのですね。四月十日ごろにまとまらなければ、いわゆる決裂の状態はこの辺だと、まとまらなければ帰ってくるというのは、この辺の事態に想像されることなんですか。
藤山愛一郎
42
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君)
交渉
のことでありまするから、時間的にいつまで
交渉
がまとまるということを
赤城代表
としても
考え
て行かれるわけはないので、最善の努力を尽されると思います。ただ御
承知
のように、
漁業
の問題は出漁の時期等もございますので、そういうことも見合って、できるだけ早く話をきめるというような
考え方
で出発せられております。昨年が四月六日に
話し合い
が最終的につきまして、従って、まあその辺を目途にして、できるだけ努力をしてみようということで出発されておりますが、それが四月十日までにという日をはっきり
赤城
大臣
としてはきめて出られたわけではございません。
森元治郎
43
○
森元治郎
君 もう
交渉
のことですから、十日が十五日になるかもしれないが、もし、できそうならば、ぎりぎりのときまでいる、こういうこともあるわけですね。
藤山愛一郎
44
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) むろん最終的に最善の努力を尽されますから、十日に帰らなければならぬというほかに別に事情があるわけではないのでございますから……。
森元治郎
45
○
森元治郎
君 ときどき新聞に、話がまとまらなければ自由出漁するという強気なことが出ているのですが、魚取りに行くには準備が要るので、あらかじめ
政府
では秘密命令を出してそういうふうな準備をしているのか、全然しない、しかし時によってはやるという強い御決心がおありになるのか、この点。
藤山愛一郎
46
○
国務大臣
(
藤山愛一郎
君) 新聞紙上には、巷間いろいろ
赤城
政府
代表の
考え方
を推測した議論が出ているようでありますが、
赤城代表
としては、できるだけ全力を尽して妥結の道に進むという
考え方
で出発されているのでありまして、その
意味
において、決心は非常にかたく行かれますけれども、最終的には自由出漁するのだとか、しないとかいう
考え方
で現に御出発にはなっておりません。
寺本廣作
47
○
委員長
(
寺本広作
君) それでは、本日の
委員会
はこれで散会いたします。 午前十一時十三分散会 —
——
——
・—
——
——