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1958-02-19 第28回国会 参議院 外務委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年二月十九日(水曜日)    午前十時十四分開会     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     寺本 広作君    理事            井上 清一君            鶴見 祐輔君            森 元治郎君            石黒 忠篤君    委員            笹森 順造君            杉原 荒太君            永野  護君            野村吉三郎君            曾祢  益君            佐藤 尚武君   政府委員    外務政務次官  松本 瀧藏君    外務大臣官房長 田付 景一君   事務局側    常任委員会専門    員       渡辺 信雄君   説明員    外務省欧亜局第    四課長     上川  洋君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○日本国パキスタンとの間の文化協  定の締結について承認を求めるの件  (内閣提出) ○日本国エティオピアとの間の友好  条約締結について承認を求めるの  件(内閣提出) ○政府間海事協議機関条約締結につ  いて承認を求めるの件(内閣提出) ○在外公館名称及び位置を定める法  律等の一部を改正する法律案内閣  提出衆議院送付)     —————————————
  2. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  昨日をもって質疑を終局いたしております日本国パキスタンとの間の文化協定締結について承認を求めるの件、日本国エティオピアとの間の友好条約締結について承認を求めるの件、政府間海事協議機関条約締結について承認を求めるの件、以上、三案を一括して議題といたします。  これから直ちに討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにして、お述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、寸論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。  日本国パキスタンとの間の文化協定締結について承認を求めるの件、日本国エティオピアとの間の友好条約締結について承認を求めるの件、政府間海事協議機関条約締結について承認を求めるの件、以上、三案を一括して問題に供します。三案を承認することに賛成の方の御挙手をお願いいたします。   〔賛成者挙手
  4. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 全会一致でございます。  よって三案は、全会一致をもって承認することと決定いたしました。
  5. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 次に、在外公館名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案議題とし、前回に引き続き質疑を行います。  なお、本案は、昨日衆議院から送付され、本付託になりましたので、念のため申し上げておきます。政府側から昨日、本件についての質問に対して答弁が留保されておりますので、答弁を求めます。
  6. 松本瀧藏

    政府委員松本瀧藏君) 昨日、佐多委員から武器輸出の問題に関しまして、通産省と打ち合せた結果を一つ調べてくれ、報告しろということでございました。通産省と連絡いたしました結果は、はっきりいたしましたことは、サウジアラビアから、兵器を含む若干の軍需物資輸出許可可能についての照会があったことははっきりいたしました。しかし、まだ日本といたしましては、サウジアラビアにこれらのものを輸出すべきであるかどうか、これを許すべきかどうかにつきましては、まだ決定の段階に入っておりません。なお、中近東地域は、国際紛争の非常に多いところでございまして、昨日も申し上げましたごとく、これらの地域武器輸出することによって、かえって紛争を激化するようなことがあってはなりませんので、こういう問題を十分勘案いたしまして、慎重対策を講じたいと、こう考えております。  さらに一般的に申しまして、政府としては、武器を絶対にそれでは輸出しない方針を堅持しているのかというこの問題に関しましては、特別の輸出制限をこれに加えているわけではございませんので、今日のところ、兵器を絶対に輸出しないということを申し上げることはできないと思うのであります。しかし、商品のいろいろな性質上、先ほど申しましたごとく、国際情勢あるいはわが国相手国との関係の問題、いろいろな微妙な問題等あたりありますので、これらの問題は、個々の具体的ケースについて関係省と密な連絡をとりまして、今後処理していきたいと、こう考えます。  さらに、戦後におきまして、わが国武器輸出実績といたしましては、タイ国ビルマ国台湾等東南アジア友好国に向けられたごくわずかな額でありまするが、銃弾輸出されている事実がございます。  以上、御報告申し上げます。
  7. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 質疑のおありの方は、御発言をお願いいたします。
  8. 杉原荒太

    杉原荒太君 ただいまの答弁に関連して、実情を少しお尋ねしたいのですが、武器輸出する、輸出するような武器日本に、今の銃弾砲弾等以外に、実際上そういうものがあるのかどうか、私もまあ実情は詳しく知らないが、しかし、私の感じでは、そういう余裕もありもせぬと思う。特に輸出を目的にして、新しくたとえば、小銃等を作るとかというのなら別だが、今までのところで、そういう余裕なんというものはないと思う。その辺のところはどうなんですか。
  9. 松本瀧藏

    政府委員松本瀧藏君) こまかい数字等あたりをあげてお答えすることはできませんが、ただいま御質問のありましたように、銃弾を除くほか、別に輸出する余裕のあるものはないという工合にわれわれ承わっております。
  10. 曾禰益

    曾祢益君 大体政府の力としても、いわゆる中近東方面なんかに武器を供与して、そうして国際紛争を激化するようなことは適当でないという点については、大まかな点において、われわれと意見がそう違いはないと思うのですが、しかし、一般論としては、武器輸出を必ずしないという政策はとっておらない、また、かりにそういう問題が出たときに、ある種の武器輸出させないということについての業者に対する勧告という以外に、はっきりした法的根拠があるのですか。
  11. 松本瀧藏

    政府委員松本瀧藏君) ちょっと専門の域に入りますので、それでは説明員にちょっと説明させます。
  12. 上川洋

    説明員上川洋君) お答えいたします。武器輸出につきましては、これは一々相手国から注文がありました場合に、通産省輸出許可願を出しまして、そしてそれによって一件ごとに輸出許可をいたしておるわけでありますが、その法的根拠はと申しますと……行政的な指導でやるよりほかに今のところないのでございます。
  13. 曾禰益

    曾祢益君 そうすると、業者が聞かないで輸出した場合にはどういうことになるのですか。勧告を聞かない場合にはどうなるのですか。
  14. 上川洋

    説明員上川洋君) 通産省許可を受けて出しておりますので、通産省許可しない場合には輸出はできないと、こういうことになります。
  15. 曾禰益

    曾祢益君 この問題は、さらに別の機会に外務大臣に伺いたいと思いますので、質問を留保しておきます。
  16. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) それでは、他に御発言もございませんようでございますので、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認め、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  在外公館名称及び位置を定める法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手をお願いします。   〔賛成者挙手
  19. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 全員一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、ただいま可決されました法律案及び承認されました条約案について、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりまして、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 寺本廣作

    委員長寺本広作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  それから報告書には、多数意見者署名を付することになっておりますから、御賛成下さいました方は、順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     森 元治郎  曾祢  益     野村吉三郎  永野  護     石黒 忠篤  佐藤 尚武     杉原 荒太  鶴見 祐輔     井上 清一  笹森 順造
  21. 寺本廣作

    委員長寺本広作君)本日はこれにて散会いたします。    午前十時二十四分散会