○
柴田説明員 三十一
年度の
計画と
決算との
給与費関係の
開きは、五百六十三億ばかりでございます。そのうち議員、
委員の報酬に関します
部分が二十二億円、
あと五百四十一億円見当が、これがその他のいわゆる
給与費関係の
開きであると私
たちは
考えております。ただこの
内訳を精査いたして参りますと、この
財政計画では、
補助職員の
関係の
給与費は、その他の
国庫補助負担金を伴いますその他
経費の中にぶち込まれております。それからこの
計画の中には、
義務教育費の今の
精算分が入っておりません。また期末手当の〇・一五カ月分のものも
計画上は無計上になっております。こういうものをずっと
計算して引いて参りますと、両者の差額は、大ざっぱに申し上げまして百二、三十億円になるんじゃないかというふうに
考えるわけでございます。そのうちで
計画と実際との
開きの非常に大きいものは、百二、三十億円のほかに、
退職手当の差が九十億円ばかり、約百億円近く
退職手当の差がございます。これは合併の進行等に伴いまして、いろいろ
退職手当が
財政計画で織り込まれている以上に要ったということを物語ったものでございます。言いかえますれば、
退職手当の率と申しますか、
退職手当の
計算の率が
財政計画上低きに過ぎはせぬかという点が、
一つの問題点でございまして、本
年度の
計画でも少し直しましたけれども、正直なところまだ十分直っておりません。それと、
あと百二、三十億のものは何かということに結局なるわけでございまして、これは
一つは
給与単価の問題もございましょう。いま
一つは人員の問題が実はあろうかと思うのでございます。特に府県分につきましてはさほど違っていると
考えておりませんけれども、市町村分につきまして、施設の新設と申しますか、そういうものと、それから
計画上の人員というものの差。施設の新設が毎年あるわけでございますが、あるものに施設が新設されますと、それに伴いまして当然人員がふえて参ります。その人員の
計算が
財政計画上漏れていやしないかという問題が、御
指摘のようにあるわけでございます。これらの点につきましては、精査、調整する必要があることを痛感いたしております。ただ何分にも全国非常に多数の市町村にまたがりますし、その
計算はなかなかできないのでございますけれども、本
年度の予算の中に、
給与の実態調査というような予算も、
自治庁の中にありますので、これを十分活用いたしまして、その辺のところの的確な把握をいたしまして、御趣旨に沿った
計算をして参りたい、かように
考えておる次第でございます。
消費的の
経費の問題につきましては、御
指摘のようにその問題に関連するかと思うのでございますが、今
年度消費的経費の伸びといたしましては、昨年に比べまして減っておる
一つの理由は、昨年は
給与改訂がございまして、
給与改訂が昇給率を加えまして約一割の
増加になって、
給与改訂所要額の
財源が
計算されておりますが、今
年度はその
部分が平
年度化いたしております。従いまして、昇給率による昇給原資だけの
計算になっておりますので、その間、差が縮まっておりますのと、いま一点は、旅費、物件費につきまして、国の方針に準じまして、
地方財政計画上二十億円ばかりの節約を期待いたしております。もっとも他面二十四、五億の修繕費等の修正を行い、是正をいたしておりますけれども、なお二十億円くらいの旅費、物件費の節約を期待いたしておりますので、その
部分が率を引き下げた
一つの原因ではないかというように
考えておるわけでございます。
消費的経費がこれで十分だとおっしゃられますれば、
消費的経費の中でその他の消費といいますか、
国庫補助金を伴わないその他の
消費的経費というものがございますが、これが
昭和二十九
年度の
決算額を
基礎にいたしまして、そのまま積み上げをやっております。ただ
昭和二十九年というのは、御
承知のように
地方財政にとっては、最も深刻な年であったわけでございますので、その点の
決算を組むのがいいか悪いかという問題が
一つあるわけでございます。
昭和三十
年度の
決算も明らかになって参りましたし、これをもう一ぺん再検討いたしまして、この点について所要の是正をはかりたいと
考えておりますが、御
指摘のようにその他の旅費、物件費の中に
一つの問題点があるということは、率直に言いましてその
通りでございます。