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門司委員 藤井君もきわめて要領のいい
答弁をしているようでありますが、なるほど
事業計画としての
年度割りというものが
最初からきちんときまっていないというようなことは一応言えるかもしれない。しかし問題になりますのは、少くとも
事業計画であって、五カ年
計画として
法律を出しているのですから、
法律を出しているからには、やはりはっきりした見通しがなければ
法律にならぬはずです。だから総ワクにおいて——
年度々々の
計画についてはいろいろ異論があるかもしれない、多少の問題が出てくるかもしれない、しかし総ワクにおいては私は異論があるべき道理がないのであって、いずれ金を出すにいたしましても、ものをきめるにいたしましても、閣議の了解事項として
法律で出てきているものなんです。こういう形でやれということで、国会の承認を得ていることは間違いない。それをそういう形でやられたことについては、私ども非常に不満足に考えておりますが、それを議論しておると非常に長くなって、きょうの審議のじゃまになると思いますので、大蔵当局でも
最初そういう
考え方であったのだというようなことでなくて、きまったものについては、やはり十分これを達成することのために
一つ努力をしてもらわぬと、今あなたもそこで聞いているように
事業の
内容はそう変らない。五年から十年に延ばしたって変ってないという
内容は、わずか三十億しかふえていないという事実なんです。三十億くらいのものは、二十九年の
物価指数と今日の
物価指数と、これから先の
物価指数を考えていけば、これはほとんど自然増でこのくらいのものはまごまごすると埋まることになってしまう。わずか二割くらいの増加であります。だから
事業量がふえないのにそうした
予算がふえたということは、
仕事をしないために三十億だけ国費をよけいに、むだに使ったということに、言いかえればなると思う。こういう点についてはそれだけ
島民の福祉がやはり減殺されていると申しても、ちっとも差しつかえがないと思う。
島民諸君は五カ年で完成されるものだと考えておったものが、いろいろな都合があったかもしれませんが、結局はこういう形で十年に延ばされた。しかも
事業内容というものは
予算の面から見るとそう変らない、同じようなものだということになると、明らかに五カ年
計画が遂行できなかったという結論に一応なると私は思います。
そこでこれから私は具体的のものについて、
一つ一つ御質問を申し上げて、この
計画についての
考え方をまとめていきたいと思いますが、
最初に聞いておきたいと思いますることは、今日の
一つの大きな目安になっております港湾
関係の問題、港をどうするかということであります。御
承知のように、
奄美大島の四つの島はおのおの港を持っておる。大島にある名瀬の港あるいは古仁屋の港、かつて海軍の基地でありましたから、港自体はそういう港ではございませんが、大体港としての形は一応できておる。しかし名瀬の港は沖がかりであって、実際は港の形をしていなかった。これを改修することについては、
建設関係については国がじかにやっておりますので、やや完成されたような形になっておると思いますが、問題になるのは、御
承知のように亀徳の港であります。この徳之島の亀徳の港は、私の手元にある情報を見て参りますると、県費でやられておる。しかも一、二回の台風でせっかくやりかけたものがこわされておる。こわされた実況を見てみると、鉄筋コンクリートであるべきものが鉄筋コンクリートでなかった。こわれたコンクリートの中から鉄が出てこなかったということになると、これは鉄筋コンクリートでなかったということになる。そういう
工事が行われているという情報があるのでありますが、この点について
自治庁は知っておるか、伺いたい。