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1958-04-15 第28回国会 衆議院 大蔵委員会 第33号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年四月十五日(火曜日)     午前十時四十四分開議  出席委員    委員長 足鹿  覺君    理事 淺香 忠雄君 理事 黒金 泰美君    理事 佐々木秀世君 理事 高見 三郎君    理事 田中 彰治君 理事 井上 良二君    理事 横山 利秋君       有馬 英治君    池田 清志君       遠藤 三郎君    大倉 三郎君       大平 正芳君    奧村又十郎君       加藤 高藏君    川島正次郎君       川野 芳滿君    吉川 久衛君       杉浦 武雄君    竹内 俊吉君       内藤 友明君    夏堀源三郎君       古川 丈吉君    堀川 恭平君       前田房之助君    森   清君       山手 滿男君    山本 勝市君       有馬 輝武君    石村 英雄君       猪俣 浩三君    春日 一幸君       神田 大作君    久保田鶴松君       田万 廣文君    平岡忠次郎君       山本 幸一君    横錢 重吉君       横路 節雄君    吉田 賢一君  出席国務大臣         法 務 大 臣 唐澤 俊樹君  委員外出席者         議     員 唐澤 俊樹君         議     員 川島正次郎君         証     人         (安全投資株式         会社々長)   森脇 将光君         専  門  員 椎木 文也君     ————————————— 四月十四日  委員中山榮一君及び藤枝泉介辞任につき、そ  の補欠として大平正芳君及び田中彰治君が議長  の指名委員に選任された。 四月十五日  委員井出一太郎君、小西寅松君、高瀬傳君、平  野三郎君、淡谷悠藏君、石村英雄君及び木原津  與志君辞任につき、その補欠として池田清志君、  堀川恭平君、大倉三郎君、川島正次郎君、田万  廣文君、猪俣浩三君及び神田大作君が議長の指  名で委員に選任された。 同 日  委員池田清志君、大倉三郎君、川島正次郎君、  堀川恭平君及び猪俣浩三辞任につき、その補  欠として井出一太郎君、高瀬傳君、平野三郎君、  小西寅松君及び石村英雄君が議長指名委員  に選任された。 同 日  理事藤枝泉介委員辞任につき、その補欠とし  て田中彰治君が理事に当選した。     ————————————— 四月十四日  国家公務員共済組合法長期給付に関する施行  法案(内閣提出第一五七号) 四月十一日  たばこ小売手数料の引上げに関する請願加藤  常太郎紹介)(第二九一四号)  同(川村善八郎紹介)(第二九一五号)  同(徳田與吉郎紹介)(第二九一六号)  同(廣瀬正雄紹介)(第二九一七号)  同(福永健司紹介)(第二九一八号)  同(岡崎英城紹介)(第二九九五号)  同(齋藤憲三紹介)(第二九九六号)  同外一件(南條徳男紹介)(第二九九七号)  同(廣瀬正雄紹介)(第二九九八号)  同外一件(三浦一雄紹介)(第二九九九号)  同(加藤常太郎紹介)(第三〇一八号)  同(楠美省吾紹介)(第三〇一九号)  同(辻政信紹介)(第三〇二〇号)  同(二階堂進紹介)(第三〇二一号)  同(松田鐵藏紹介)(第三〇二二号)  同外一件(三浦一雄紹介)(第三〇二三号)  同(井手以誠君紹介)(第三〇三九号)  同(大平正芳紹介)(第三〇四〇号)  同外一件(川野芳滿紹介)(第三〇四一号)  同(北村徳太郎紹介)(第三〇四二号)  同(久野忠治紹介)(第三〇四三号)  同(坂田道太紹介)(第三〇四四号)  同(杉浦武雄紹介)(第三〇四五号)  同外十一件(助川良平紹介)(第三〇四六  号)  同(田中幾三郎紹介)(第三〇四七号)  同(中村庸一郎紹介))第三〇四八号)  同(野依秀市紹介)(第三〇四九号)  同外二件(野田卯一紹介)(第三〇五〇号)  同(羽藤榮市紹介)(第三〇五一号)  同(濱野清吾紹介)(第三〇五二号)  同外四件(八田貞義紹介)(第三〇五三号)  同(林讓治紹介)(第三〇五四号)  同(松尾トシ子紹介)(第三〇五五号)  同(松浦東介紹介)(第三〇五六号)  同外一件(牧野良三紹介)(第三〇五七号)  同外三件(粟山博紹介)(第三〇五八号)  同(山手滿男紹介)(第三〇五九号)  日本原陸軍演習場払下げに関する請願外一件  (和田博雄紹介)(第三〇〇〇号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事の互選  参考人出頭要求に関する件  金融に関する件      ————◇—————
  2. 足鹿覺

    足鹿委員長 これより会議を開きます。  理事補欠選任の件についてお諮りいたします。理事でございました藤枝泉介君が昨十四日委員辞任され、理事が一名欠員となっております。この補欠選任につきましては、前例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 足鹿覺

    足鹿委員長 御異議なしと認めます。それでは、委員長において田中彰治君を理事指名いたします。     —————————————
  4. 足鹿覺

    足鹿委員長 去る十日の本委員会における横錢委員発言に対し、議員川島正次郎君及び唐澤俊樹君より、それぞれ一身上弁明につき発言を求められております。これを許すに御異議ありませんか。
  5. 足鹿覺

    足鹿委員長 御異議なければ、さよう決します。唐澤君。
  6. 唐澤俊樹

    唐澤俊樹君 過日のこの委員会におきましての横錢委員の御発言につきましては、新聞紙また会議録等で拝見いたしましたが、さような会合は、私は全然存じませんし、もとよりそれに出席したこともございません。私の今日の立場上、さようなことがあってはもとよりならないことでございまして、さような事実は全然ないということをはっきり申し上げます。(拍手
  7. 足鹿覺

  8. 川島正次郎

    川島正次郎君 十日の当委員会におきまして、横錢委員から「中州の某料亭において、あなたと」あなたというのは大蔵大臣ですが、「あなたと唐澤法相川島幹事長と、それから岸総理と、」こういうふうになりまして、会合を持ったように言われたのですが、私は、こういう会合に出たことは全然ございません。中州料亭なるものも、どういうことをさすのか知りませんが、最近全然行ったことはございません。なお後段におきまして、「特にこの裏には、川島幹事長に対して、古荘氏の方から一千万円の政治献金が行われた」ということを発言されておるのでありますが、私は、古荘頭取並びに千葉銀行関係者から、党にしてもまた川島個人にしても、政治献金たるとその他の名義たるとを問わず、一銭一厘金を受け取ったことはございません。(拍手)それは、はっきりこの機会に申し上げておきます。
  9. 足鹿覺

    足鹿委員長 これにて弁明は終りました。  金融に関する件について調査を進めます。この際春日一幸君より発言を求められております。これを許します。春日一幸君。
  10. 春日一幸

    春日委員 この際お許しを得まして、唐澤法務大臣に対して、一つ二つの件についてお伺いをいたしておきたいと存ずるのであります。ただいま横錢君発言に対する大臣弁明を拝聴いたしまして、一言にしていえば、全く事実無根なりとの趣きであり、一国の法務行政責任者は、すべからく御弁明のごとくであらねばならぬと御期待申し上げるものであります。しかしながら、ただいまの段階におきましては、貴下がなされた弁明範囲のみをもっていたしましては、横錢君発言に基く議会の疑惑を払拭されたものとは言いがたいと存ずるのであります。なぜかなら……(発言する者あり)なぜかなら、四月十一日の新聞各紙は、横錢君発言の基礎であった森脇将光君の談を掲げまして、ここで森脇君は、古荘頭取唐澤法相外数名の者が会合したことを断言されておるのであります。従いまして、この際、森脇氏の行われましたこれらの新聞談話に対しましても、法相は何らかの弁明をなさっておく必要がありはしないかと考えるのでありまするが、この点に対する法相の御所見は、いかがでありますか。  なお、せっかくの機会でありますから、この機会に重ねて伺っておくのでありますが、森脇将光君は、これから証人として、これらの事実関係について述べられるのでありますが、万一横錢発言のごとく、またその後の新聞談話のごとく、ここに重ねて貴下疑惑のかかる証言がなされた場合、貴下は、一体いかにして貴下の潔白を立証される御所存でありますか。すなわち再度本委員会に参られまして、あらためて一身上弁明をなさる御所存でありますか。本件調査を進めまする上におきまして、このことは重大な関係を持つ事柄であると考えられますので、この際貴下の心事を伺っておきたいと思うのでありますが、以上の二点につきまして、大臣の御答弁を願いたいと思います。
  11. 唐澤俊樹

    唐澤国務大臣 お答えを申し上げます。私は、当委員会横錢委員から発言のありましたときに、新聞をよく見ました。ただ新聞では、あまり具体的のことがないのでございます。また会議録を見ましても、あまり具体的のことはございません。ただその際に人名があげられております。もとよりそういう会合があって、私が出たというような事実は全然ございません。古荘氏は、やはり新聞談話を語っておりますが、私の顔も知らないくらいだと言っておられるようでございます。私も、思い出せば十年以前に一面識はあったかと思いますけれども、今会っても、やはりおそらく顔もわからない程度ではないかと思うのでございます。そういうわけで、そういう事実は絶対ございませんし、私の今の立場から、そんなことがあってはならないことでございまして、万一さようなことがありましたならば、私は、どんな責任でもとるつもりでございます。(拍手
  12. 春日一幸

    春日委員 後段質問に対して、あわせて御答弁をお願いいたします。
  13. 唐澤俊樹

    唐澤国務大臣 後段の御質問をもう一度……。
  14. 春日一幸

    春日委員 後段と申しますのは、ただいまから引き続きまして、森脇将光君の証言を求めることに相なっておるのでございます。従いまして、森脇君の証言にして、もし横錢君発言のごとき内容について、さらにまた森脇君が新聞談話を発表されたような事柄がここで再度確認されるような御発言がなされました場合におきましては、あらためて本委員会に御出頭になりまして弁明をなさる御所存であるか、その点について、あらかじめ伺っておきたいのでございます。
  15. 唐澤俊樹

    唐澤国務大臣 私がさような会合に出席したということが事実によって証明せられますならば——私は、そういうことは絶対にないと信じております、そういう事実がないのですから。しかし、今せっかくのお尋ねですからお答えいたしますが、そういうようなことになりましたらば、私も進んでここへ来て説明もいたしますし、事実ではございませんけれども、そういうことになりますれば、私は、一切の責任をとるつもりでございます。さような事実は全然ございません。
  16. 春日一幸

    春日委員 了解いたしました。
  17. 足鹿覺

    足鹿委員長 金融に関する件について調査を進めます。ただいまより証人証言を求めることといたします。御出頭になりました証人は、森脇将光ですね。
  18. 森脇将光

    森脇証人 そうです。
  19. 足鹿覺

    足鹿委員長 相違なきものと認めます。  あらかじめ御通知しておきました通り、ただいまから金融に関する件につきまして証言を求めたいと存じますが、証言を求める前に、証人一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なっております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言証人または証人配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあった者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあった者がその職務上知った事実であって黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになっております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることとなっておるのであります。一応このことを御承知になっておいていただきたいと思います。
  20. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 今お読みになった中に、祷祈というようなことがありましたが、それは祈祷ではないですか。
  21. 足鹿覺

    足鹿委員長 そうです。  では、法律の定めるところによりまして、証人宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人森脇将光朗読〕   宣誓書  良心に従って、ほんとうを述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
  22. 足鹿覺

    足鹿委員長 それでは、宣誓書署名捺印して下さい。     〔証人宣誓書署名捺印
  23. 足鹿覺

    足鹿委員長 これより証言を求めることになりますが、なおこの際証人に申し上げておきますが、去る十一日理事会において、証言を求める範囲については、去る十日の横錢委員発言に関する事実関係に限ることとなっておりますので、御承知の上証言を願います。また御発言の際には、そのつど委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なおこちらから質問をしておるときは、おかけになってよろしゅうございますが、お答えの際は、御起立の上御発言を願います。  まず不肖委員長より概括的に証言を求め、次いで各委員から証言を求めることになりますので、御了承を願います。  なお証言を求めます前に、一言証人として御出頭をお願いするに至りました経緯について申し上げておきたいと存じます。当大蔵委員会におきましては、去る四月十日に、千葉銀行貸付業務の問題について調査を進めたのでありますが、その際、横錢委員から一萬田大蔵大臣に対し、一萬田大蔵大臣は、某代議士に多額の融資を頼まれて、千葉銀行荘頭取に対し、特にこれを頼むという意味親書を渡しておられないか等、種々質疑がなされたのであります。こういう質疑に対し、一萬田大蔵大臣は、私は、特定の人に融資を頼むというような意味での文書を出したことはない等の答弁がなされました。そこで、当委員会におきましては、この横錢委員発言に関する事実関係について、その事態を明白にし、よってもって当委員会に付託された国政調査の実をあげるために、特に証人の御出頭をお願いすることに決定した次第でありますから、この点御了承の上、御証言されるようお願いいたします。
  24. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 理事会の話とちょっと違う点がありますから……。ただいま委員長の御発言のうちに、特定の人に大蔵大臣から依頼があったかどうかというお話がありましたが、本日の事実を究明するおもなる問題は、中州某所において川島幹事長唐澤法務大臣、それから岸総理、あるいは某代議士、これが会合して云々という問題を究明するということを、理事会において話がまとまったのでありますが、そのことに対しての委員長の今話がなかったものでございますから、それはお忘れになったのか、あるいはお落しになったのか、それをはっきりして証人証言を求めていただきたいと思います。
  25. 足鹿覺

    足鹿委員長 お答えいたします。去る四月十一日大蔵委員会におきまして、証人出頭要求については、「本委員会においては、目下金融に関する件について調査を進めておりますが、先刻の理事会において協議の結果、昨日の横錢委員発言に関する事実関係について、事態を明白にするため、」と言っております。従いまして、ただいまの佐々木君の御疑問は解消することと、委員長は解釈いたしております。
  26. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 そうすると、私の申し上げたことが、本日の証人証言内容になるということを確認してよろしゅうございますか。
  27. 足鹿覺

    足鹿委員長 それもその一つでありましょう。  それでは、委員長から森脇証人にお尋ねいたしますが、まず証人年令及び職業、この点についてお伺いいたします。
  28. 森脇将光

    森脇証人 職業会社重役であります。年令は五十八才でございます。
  29. 足鹿覺

    足鹿委員長 次にお尋ねいたしますが、証人は一萬田大蔵大臣唐澤法務大臣川島幹事長岸総理大臣または千葉銀行荘頭取との間に、親族その他何らかの特殊な関係を持っておられますか。
  30. 森脇将光

    森脇証人 全然持っておりません。
  31. 足鹿覺

    足鹿委員長 次に証人は、一萬田大蔵大臣が古荘頭取に対し、親書を送ったという事実を知っておりますか。もし知っておられるとすれば、その親書日時及び内容について、詳細御陳述をお願いいたします。
  32. 森脇将光

    森脇証人 一萬田蔵相が古荘氏に親書を送られたという事実は知っております。
  33. 足鹿覺

    足鹿委員長 その内容日時等はいかがですか。
  34. 森脇将光

    森脇証人 内容になりますと、私はそれを実地に見聞しておりませんから、どういう内容が書いてあったかは存じませんが、大体仄聞するところによりますと、よろしく頼むという意味のことであったと聞いております。
  35. 足鹿覺

    足鹿委員長 その日時等御存じですか。
  36. 森脇将光

    森脇証人 それは、本年の二月の一日ではなかったかと記憶しておりますが、私の記憶でありますから、果して正当であるかどうか、責任は持てません。
  37. 足鹿覺

    足鹿委員長 次に、柳橋の中州の某料亭において、唐澤法務大臣川島幹事長等が某代議士会談されたという事実について、証人はこれを知っておられますか。
  38. 森脇将光

    森脇証人 中州喜可久において、ある会合があったことは事実であります。そのとき私が知っております範囲は、唐澤法相正力国務相中山貞雄と古荘頭取であったと記憶しております。
  39. 足鹿覺

    足鹿委員長 しからばその日時等について、あなたの御存じのことを詳細にお述べになっていただきたいと思います。
  40. 森脇将光

    森脇証人 日時は三月の何日かだと思っておりますが、今ここで記憶しておりません。
  41. 足鹿覺

    足鹿委員長 それでは、なお千葉銀行貸付業務に関連して開かれた会合とか会談について、その場所、日時出席者の氏名、内容について、御存じの点がありましたならば、お述べを願いたいと思います。
  42. 森脇将光

    森脇証人 古荘頭取が昨年警視庁にある人から告訴を受けた一事があり、それから去年の秋になりまして、検察庁千葉銀行に関する内偵の事実がありました。それらを知っておりました古荘頭取は、東京に出て、いろいろとそれらに対する対策をさまざま運動しておりました。従って、それらについて、私の方でもある調査を進めておりました。いろいろとそれらの事実の現象については、知っておりますが、それらは、目下検察庁捜査段階にありますので、ここでは証言を拒否したいと思います。
  43. 足鹿覺

    足鹿委員長 最後に証人にお尋ねいたしますが、証人は、先ほどの証言の際申されました、会談内容がどんなものであったかを御存じでありますか。知っておられるならば、それをお話し願いたいと思います。
  44. 森脇将光

    森脇証人 それに集まられたという事実については確認しておりますが、その会談内容のいかんであったということは、私の想像に関する範囲でありますから、責任を持って証言ができませんから、これも、私は申し上げることはできません。
  45. 足鹿覺

    足鹿委員長 次に、順次発言を求められておりますので、これを許します。田中彰治君。
  46. 田中彰治

    田中(彰)委員 証人にお尋ねいたしますが、先ほどあなたが、中州喜可久会合したという人の名前をおっしゃっておりますが、どなたとどなたですが、もう一度……。
  47. 森脇将光

    森脇証人 唐澤法相正力国務相中山貞雄、古荘頭取と記憶しております。
  48. 田中彰治

    田中(彰)委員 先ほどここに唐澤法務大臣を呼びまして、参考人として発言を求めたのですが、唐澤法務大臣は、絶対にこの会合に行っておらない、古荘さんとも十年くらい前に一度会ったので、今会っても顔もわからぬくらいの状態だ、自分の立場上、そういうようなところへ行くようなことは絶対ない、もしあれば、いかなる責任でもとるというりっぱな証言をなされたのですが、何か唐澤さんとだれかとのお間違いでないのですか、それとも、あなたその目でごらんになったのですか、その点はいかがですか。
  49. 森脇将光

    森脇証人 私の方では安全投資調査部というものがございまして、そこにおいていろいろそれらの現象について調査した結果でありますから、私の指令によって動いた面々の士がおります。それらの報告によって私は確認している程度でありますから、そういうような御質問になって参りますと、私自身がそこで確認したことでないから、私も人間でありますから、神の身ほど十全でありません。よって、それが絶対であるかどうかということになりますと、私はさてどうかなたというお答えをするよりほかありません。
  50. 田中彰治

    田中(彰)委員 そこで、これは普通の代議士とか、あるいはほかの会社重役とか、こういうような場合ですと、あなたの証言範囲内で、寄ったとか寄らぬとかいうことで済むのです。ところが、御承知のごとく唐澤さんは法務大臣という、そういうようなことを取り締まる職責にあられる人の証言ですから、私は、あなたの方でお調べになったことも、全然事実無根だというのじゃありませんが、とにかく日本森脇として知られた方がここへ来て証言をされるのだから、もしその証言がはっきりしないで、うやむやに葬られるというようなことがあると、法務大臣を出しておる党も非常に迷惑するし、また国民の法務省に対する信用に対しても重大な影響を及ぼす。また唐澤さんの一身上に対してもこれが重大であるということで、非常にあなたにお気の毒なんだけれども、くどくお聞きするのですが、どうですか、これは、聞いたことだから信じられないとおっしゃるのですか、ある程度信じるとおっしゃるのですか、間違いないとおっしゃるのですか、その点を、もう一度はっきり証言願いたい。
  51. 森脇将光

    森脇証人 それは、私の限りにおいては信じております。しかし、そういうようなさまざまな話を聞くにつけて、さてどうかと言われれば、さてどうかなとお答えするよりほかありません。
  52. 田中彰治

    田中(彰)委員 それは、あなたが給料を払って経費を出しておられる調査部ですから、それは一応お信じになるでしょうが、唐澤さんも、先ほどここで社会党の委員春日君からだいぶ責められて、そういうことは絶対ないと言われたものだから、それに対してあなたにお聞きするのです。  それからもう一つ川島さん、一萬田さん、岸さんもこの会合に出たというようなことが、この委員会及び新聞などに片鱗が出たことがあるのですが、これはどうですか。岸総理、一萬田川島さんが会合に出られたか出られないか、この点をはっきり御証言願いたいと思います。
  53. 森脇将光

    森脇証人 それは、私は全然なかったと思います。誤まりであろうと思います。
  54. 田中彰治

    田中(彰)委員 そこで、もう一つお尋ねいたしたいのは、一千万円を党に献金したということを、横錢委員が言われております。これに対して、あなたが新聞その他では、古荘さんが一千万円の約手を一カ月一割の利息を出して某所で割られたから、それが献金にいっているのじゃないかというような疑惑を呼んでいるようですが、川島さんが今ここで発言されたのですが、川島個人としても、党としても、古荘さんから一銭の献金も受けたことはないということをはっきり言われております。これについて、証人はどの程度知っておられるのですか、お伺いいたします。
  55. 森脇将光

    森脇証人 昨年の十二月二十五日に、古荘頭取自己振り出しの一千万の手形を発行し、その期間は満一ヵ月でありました。それは、銀座の東日貿易株式会社社長久保正雄のところによって月一割の利息をマイナスして、九百万円の現金を受け取っているということは真実であります。それからその翌二十六日に、そこの業務部長稻垣四郎というのが千葉銀行東京支店に行って、君のところの頭取の手形であるから、期日に支払い保証をするとか、これを割り引くとかいう要請を当時の二宮支店長になしております。ところが二宮支店長は、銀行ルールに合わぬからといって、それを断わっております。そういう事実から、古荘頭取が十二月二十五日に九百万の現金を受け取ったという事実は、厳然としてあります。しかし、これが党に献金されたとか、川島さんに行ったとかいうことは、私は全然記憶しておりません。従って、それは世間のそういうことから想像するデマではなかろうか、私はそう信じております。
  56. 田中彰治

    田中(彰)委員 もう一言お尋ねいたしますが、一萬田大蔵大臣が古荘さんに送ったという親書、この中身をごらんになったことがあるのですか。
  57. 森脇将光

    森脇証人 私は、全然そういうことを見たことはございません。しかし、私が仄聞した範囲において、何かよろしく頼むという趣旨のことであったということだけであります。
  58. 田中彰治

    田中(彰)委員 そうすると、ごらんになったことはない、よろしく頼むということですから、金を幾ら貸してやってくれとか、こうしてやってくれということの、よろしく頼むというほどのはっきりした点までは証人御存じない、ただ想像で、よろしく頼むという程度のことであったということですね。
  59. 森脇将光

    森脇証人 それは、当時山村新治郎氏がやっております穀物取引の会社があった。それは株式会社山村商店でありますが、そこが非常なピンチに来ておりまして、古荘頭取に五千万の融資を申し込んでおった事実がありました。ですから、それではなかろうかと推定するだけのことであって、それも真実であるかどうか、ただ私の推定の範囲に属する問題であります。
  60. 田中彰治

    田中(彰)委員 終ります。
  61. 足鹿覺

    足鹿委員長 横錢重吉君。
  62. 横錢重吉

    横錢委員 二点についてお伺いいたします。  証人は、昨年の十二月ごろ古荘頭取から川島幹事長に対して一千万円の政治献金が行われたという世上に流れているうわさに対し、何か聞いたことはございませんか。怪しい金と見られるものの一つに、昨年十二月二十五日、古荘頭取が東日本貿易の久保正雄社長から約手で一千万円を月一割の利息で借り受けたが、この金をどこに使ったか不明であります。今までたくさんの例は、すべてレインボー坂内ミノブを表面に立て、頭取は陰で、個人保証の形式をとっているが、この約手のみは頭取が自己名義で振り出しておる。この前後に、頭取は、少し金をやらなくてはと側近に漏らしていたといううわさもあるわけです。これらのことに関し、証人において何らか知るところがあったら、少しく詳しくお述べを願いたいと思います。
  63. 森脇将光

    森脇証人 古荘頭取が坂内ミノブのために、保証をしたり公正証書を作ったり、あるいは保証状を発行したりしていて、坂内ミノブの金融をはかった事実は、これまた多くございます。おっしゃる通り、この問題はそうではなくて、古荘個人の振り出しの単名手形でありました。それだけは事実であります。しかして、また九百万円の現金を古荘がなにしたことも、また事実であります。しかし、当時私が町でいろいろ流布されておる中で、いろいろうわさが飛んでおりましたが、また私も、それをどう解釈していたかと申しますと、古荘個人が個人の消費する金としては、少し大き過ぎる。さらば、レインボーの坂内ミノブに渡す金であったろうか、それも推定の一つになります。いま一つは、当時古荘氏が、いろいろと自分の身辺に吹くあらしをおさめんとして、あらゆる努力をしておりましたから、その運動費にも使われたのではなかろうかと推定する根拠も出てきます。しかし、それが政治献金になされたとか、あるいはどこに渡ったとかいうようなことは、私は、強制捜査権がないからわかりません。しかし、それはいずれ地検で解明される問題であります。
  64. 横錢重吉

    横錢委員 それでは、次の点について伺います。  証人は、三月十八日、中州喜可久における会談について述べられたが、千葉銀行の問題に関して、さらに、次のような点について知っていないかどうか、お述べを願いたい。  一月七日、柳橋の料亭稲垣において、岸総理、古荘頭取、山村代議士の三人が会見して、この席上、岸総理は、古荘頭取に色紙三枚を書いて激励のために与えている。この事実は、頭取室に飾って、多くの来客に自慢して話しているほか、「インダストリー」二月号に、日平産業の社長宮嶋鎮治が秀岳のペンネームで次の文をものにして、この事実を証明している。それは「インダストリー」二月号の百六ページ「器用な政治」という中に、「岸内閣に想う」というところで、随筆として出ております。「一年を通じてお正月はいつの年でも風邪と政変説が流行するものだ。四十八才の抵抗というか更年期障害というか、平々凡々の筆者も昨年の暮からすっかり風邪に悩まされた。病床で残念に思ったことはいつものように新年早々先輩や友人を訪問し、年頭の挨拶ができないことである。つい四、五日前、高熱をおかして友人のために、ある大先輩、というより私の一身上においてもいつも真剣に相談相手になってくれる老人を訪問した。この老人もここ二〜三年病いとたたかい、一時は生命の危機さえ伝えられていたが、気丈と信念に燃えている人であるから、高齢七十五才も越えんとしているにもかかわらず、ついに信念によって病いに打勝った。私の二倍もの年令に達しようとしているのに、この春はかくしゃくとしておられるのには、まったく敬服のほかはなかった。早朝、相変らず厄介な訪問客であったかもしれないが、刺を通ずると、喜んで応接室に招いてくれた。「若いのにもっと元気にやれよ」といわれながら、応接室正面に飾ってある二、三の色紙にじっと目を配っておられた。「どうだい、なかなかいい書だろう」と言われるままにみれば、墨痕鮮かに色紙に「信介」と署名してある。いうまでもなく、現代日本のホープ岸首相の書初めの書である。何と書いてあったかちょっと今記憶していないが、私が「大変お上手な字ですね」とほめたたえると、老人はニヤニヤして、「うん、上手だよ、この字は非常に器用な字だ」と直評された。私はこの一言を聞いて、蓋し至言だと思い、やはり老人は偉いという感じを受けた。おそらく日本中広しといえども、岸首相の書を評して器用な書だというのはこの老人一人であろう。」、器用な書だというのはこの老人一人であろう、こういうような中で……。     〔「何のことかわからない」と呼び、その他発言する者多し」〕
  65. 足鹿覺

    足鹿委員長 静粛に願います。
  66. 横錢重吉

    横錢委員 この会談は、山村代議士が山村産業に対する五千万円の貸付を可能にするためと、古荘頭取岸総理に引き合せて、地位の保全をはかろうとした二つの目的で行われたものと思われるのであります。  岸総理が正月七日、七草の意義ある日をさいてまで古荘頭取と会見したのは、岸総理が冷飯を食っていた当時、古荘頭取より相当の恩恵を与えられていたからである。巣鴨プリズンを出て、二十七年七月再建連盟を作って政界復帰を企てた。  当時岸総理は、北海道阿寒硫黄の前身日本特殊鉱業株式会社重役の一人であり、社長は政界に顔のきく中島信吉である。この会社は、中山貞雄のあっせんで、千葉銀行より特段の融資を受けていたが、三十年一月二十六日、大蔵省銀行局が検査を行なった当時、借入額は四億一千万円の多額に上り、当時千葉県の銀行が北海道にまで貸したこと、多額の不良融資があるとの二つの点で問題になったものである。しかも、このうち二億四千万円は、大蔵省より焦げつき指定を受けており、中島社長とともに、事業をよそにしてもっぱら政界工作にこの資金を、流したので、経営につまずき、社長は退陣交代している。岸総理中山貞雄に対し、融資あっせんの謝礼として、洋館の家具、什器、カーペットを贈ったといわれている。     〔委員長委員長、何のために証人を呼んだのかわからぬ。」と呼び、その他発言する者多し〕
  67. 足鹿覺

    足鹿委員長 御静粛に願います。
  68. 横錢重吉

    横錢委員 このとき以来の仲なので、要請をいれて、特に時間をさいて出席したものと思われ、一月の十日、場所不明であるが、築地または新橋で一萬田蔵相、古荘頭取の二人が会見している。頭取は、この日大蔵大臣に会うと称して、午後四時ごろ千葉を出ている。  一月の三十一日、柳橋の稲垣において、再び岸総理、一萬田蔵相、山村代議士、古荘頭取の四人が会談している。このとき山村代議士から具体的な融資の話が出て、古荘頭取は、山村産業への融資は他の重役が反対してむずかしいから、何か他の重役を納得させるために、手紙のようなものをほしいと要望したものである。  二月一日、翌日山村代議士岸総理、一萬田蔵相の頭取あての親書二通を持参して、千葉銀行を訪問している。この親書二通の内容は、いずれも簡単に、山村君のことをよろしくとだけ書いてあったものである。山村代議士は、これにより、さきに十二月には、内外編物に対し一億二千万円の融資に成功し、今回は五千万円要求して、三千万円の貸し出しを受けた。この貸し出し名義は、山村産業では他の重役が反対してできないので、明治物産社長鈴木四郎の名を使い、同氏の鎌倉の不動産と山村代議士の土地を合せて担保としたが、銀行から担保価格不足の理由で断わられ、最後に大阪の紡績会社の担保で三千万円の引き出しに成功したものである。  二月の十二日……。(「委員長、議事進行」と呼ぶ者あり)
  69. 足鹿覺

    足鹿委員長 横錢君に御注意申し上げますが、簡潔にお願いいたします。     〔「議事進行」と呼び、その他発言する者多し〕
  70. 足鹿覺

    足鹿委員長 ちょっと待って下さい。簡潔にお願いいたします。
  71. 横錢重吉

    横錢委員 二月十二日、築地で行われた一萬田蔵相、山村代議士、古荘頭取の三人の会見は、融資成功の報告とお礼を兼ねたものと思われる。  二月十八日、中州の新福井において、川島幹事長、秋葉原デパート社長中山貞雄代議士、古荘頭取の三人が会見したのは、東京地検の活動が活発になり、身辺が危なくなってきたので、この対策を立てるために会談したものと思われる。  この結果、三月十八日の中州喜可久会談になるわけである。この間一ヵ月の空白があるのは、会合があったのかないのか、私の調査ではわからない。事件もみ消しの中心となって動いた古荘頭取の側近、元川島代議士中山貞雄は、連日のように川島幹事長室に現われていたといわれている。この会議には、先ほどの証言にもあった唐澤法相正力国務相中山貞雄、山村代議士、古荘頭取の五人とほかに二名同席しているが、現在までの調査では、これが岸総理と一萬田蔵相かと思われるが、この点、森脇氏の調査と私の調査が食い違っているわけであります。     〔発言する者多し〕
  72. 足鹿覺

    足鹿委員長 静粛に願います。
  73. 横錢重吉

    横錢委員 ここで、法相に対し、地検への取りなしが行われたものと思われるわけであります。正力国務相が出席したのは、一つは、警察庁担当なのでその意味と、いま一つは、古荘頭取とは旧知の間柄なので、唐澤法相への取りなしの意味と思われる。正力氏が読売新聞社長時代、戦時中輪転機を千葉に疎開したとき、当時千葉新報社内に据付を行い、正力、古荘両氏とも、この取締役だった関係がある。唐澤法相と古荘頭取との関係は、昭和二十四年の夏ごろ、松戸にある大塚製作所の融資の件で、故大麻唯男氏と当時パージ中であった唐澤氏と大塚幸之助氏の三名で千葉銀行を訪問、このとき初めて知り合った仲である。
  74. 足鹿覺

    足鹿委員長 横錢君に申し上げますが、なるべく一問一答の形式でおやりになるように希望いたします。
  75. 横錢重吉

    横錢委員 今述べました点について、証人が何らか感ずるところがあるならば、お述べを願いたいと思います。
  76. 森脇将光

    森脇証人 聞いてはおりましたけれども、あまり長いために、私自身がどの点に集約してお答えしていいかわかりませんが、ほんとうならば、もう少し集約してお尋ね願いたいと思います。今その範囲の中で答えろとおっしゃれば、あえて否定するわけじゃございませんが、やり直していただければ、なおけっこうでありますが、いかがでしょう。
  77. 横錢重吉

    横錢委員 最初の点は、岸総理が古荘頭取に色紙を与えた事情について、今私の調査の結果を申し上げたわけであります。この色紙を与えた事情、この色紙が料亭において書かれたものか、こういうような点について述べたわけです。この点について一つ……。
  78. 森脇将光

    森脇証人 この色紙が古荘頭取の部屋に三枚あったということは私は見ておりませんが、千葉銀行融資などで行く多くの人たちがありまして、それが私の方へまた参ることがございます。それらの人から、実はこういうものがあった、二字書いてあったのが一枚、四字が一枚、六字が一枚、そういうものがあったという事実は聞いております。しかし、それがどこで書かれたものであるかということになりますと、私は証人であるから、推定では申し上げかねます。
  79. 横錢重吉

    横錢委員 それでは、次に岸総理が再建連盟を作った当時に、日本特殊鉱業の重役であった。このときに千葉銀行からの融資を受けた事情、あるいはこの融資の仲介をした中山貞雄と、これに対する謝礼、こういうような関係等について、御存じの点があったならば、お述べを願いたい。
  80. 森脇将光

    森脇証人 そういう話は、つらつら聞いたことはございますが、私は、疑獄のときから、こういう問題について関知するようになりましたため、その以前のことについては、何ら調査しておりませんから、責任のある答弁ができないのであります。
  81. 横錢重吉

    横錢委員 次に、山村代議士の五千万の融資に対して、古荘頭取のみではなかなか出ないので、そこで大蔵大臣を動かして親書をもらった、こういうような事情について、知っているところをお述べ願いたい。
  82. 森脇将光

    森脇証人 私は、それらの会合や話に列席しておりませんから、私ながらの想像ということは考えられますけれども、それが果してそういうことのための親書であったかどうかということになりますと、私の推量の範囲でありますから、証人としては答えられないのであります。
  83. 横錢重吉

    横錢委員 その金額が五千万の融資を申し入れて、これがどうしても貸せない、こういうような事情に対して、総理と大蔵大臣との二つの親書の力によって、これが他の会社の担保を借りるという形式をとったが、それで三千万の融資に成功した、こういうような事情について、知るところがあったら一つお述べを願いたい。
  84. 森脇将光

    森脇証人 それは、千葉銀行において、古荘頭取が五千万を山村に融資しようということを非常に強く重役会に要請しておりましたが、重役会でなかなかパスしない事情は知っております。ちょうどその前後において親書という問題が展開されておりますから、あるいはそうではなかろうかということは考えられますけれども、そのためにあったかどうかということを私に問われても、私は答えがたいと思います。それから五千万の融資という金額も事実であります。それから、当時山村商店というのが非常なピンチでありました。それが、ついにある事情によって断わられるに至ったわけです。しかるに山村商店は、なお易々として生きておりましたから、今あなたの御質問があった、その後転貸融資が行われたのじゃなかろうかということに対して、あるいはそうであるかもしれぬということは想像されますけれども、私は、それらのことについて、厳密な調査をしておりませんから、答えることができないのであります。
  85. 横錢重吉

    横錢委員 二月十八日に中州の新福井において川島幹事長中山貞雄、古荘頭取の三人が会見したこの事実、あるいはまたその他の場所において会合したという話もありますので、これらの点について何らか御存じの点があったならば、お述べ願いたい。
  86. 森脇将光

    森脇証人 柳橋の新福井と申しますと、なくなりました新田新作の二号さんのやっている待合であります。私があそこについて調査した範囲のことを申し上げますと、新田新作がなくなりまして、間もなく古荘頭取と中山が会合したことはございますが、そういう事実は断然ありません。
  87. 横錢重吉

    横錢委員 三月の十八日に、中州喜可久で集まった場合に、あなたの証言では、唐澤法相正力国務相中山貞雄、古荘氏、こういうような人が来ているが、このほかに二名の人が出席していることがいわれておるわけでありまして、この二名の人がおったかおらなかったか、その点について、あなたの方でわかっている点がありましたら、お述べ願いたい。
  88. 森脇将光

    森脇証人 それは、先ほども答弁申し上げました通り、私の確認事項範囲外でありまして、私は全然それについては知っておりませんために、お答えする要素は持っておりません。
  89. 横錢重吉

    横錢委員 この会合の持たれたことに関して、あなたは、どういうような方法でこれを確認されておるか、その点についてお述べ願いたい。
  90. 森脇将光

    森脇証人 それは、私の方の安全投資調査部でやったことであります。これは、私の金融違反事件の公判でもいずれ問題になるでありましょうが、それは、会後の私どもの調査に影響することでありますので、ここでも証言しないかわり、また私がたとい不利になっても、どうあろうとも、公判でもそれは証言しない意思を決定しておりますから、それをいかにして調査したということは、ここで証言できません。
  91. 横錢重吉

    横錢委員 三月の十九日に、岸総理と古荘頭取との会見の予定があったが、これを総理の方から断わっておる。これは、この前日の会合において、唐澤法相の方から、岸本高検検事長に千葉銀の様子を聞いておる。そうしてその結果、もうとうてい押えられないということを言われて、あわてて岸総理にも会見を見合せるように連絡した、こういうようなことがいわれておる。この岸本検事長は、管内巡視をしておって、十八日に帰ってきた。二十三日に新潟でお嬢さんが結婚式をあげるので、二十一日に出発をする都合がある。このために十八日に帰ってきて、十九日の打ち合せを受けた、こういうような事情がある。それから二十日に地検が坂内ミノブを逮捕する、こういうような決定をしたというような事情について、一つお述べ願いたい。
  92. 森脇将光

    森脇証人 そういうことがあったかなかったかということになりますと、時の権勢の座にある人たちのことでありますので、われわれ市井人では全然わかりません。しかし、とにかく東京地検というものが東京高検とこの経理の問題で合同会議をいたしましてから、あの三月二十四日のレインボーの手入れまでに一カ月半ないし二カ月という経過があります。そのように長く経過したということに私は疑問を持っておりますが、そういうようなことがあったから、そうであるかどうであるか、そういうことは、私にはわかりません。
  93. 横錢重吉

    横錢委員 この手入れの際に、政治家には手を入れない、そういうようなことが条件としてつけられて、坂内ミノブの逮捕、それから千葉銀行への手入れ、こういうことになっておるということが、これまた流れておるが、この点に関して、何かお聞きになっておるところはありませんか。
  94. 森脇将光

    森脇証人 それらも、私は一種の市井人でありまして、どういうような条件が付されて、そういう手入れがなされたかどうか、これらは私ではわかりません。どうか検察庁の方にお聞きを願います。
  95. 横錢重吉

    横錢委員 終りました。
  96. 足鹿覺

  97. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 森脇証人横錢代議士とのただいまの御質問、御答弁をお聞きしておりましたが、この問題が世間で大きく取り上げられまして、当委員会におきましては、これの真相を究明しなければなりません。そこで、私は証人に申し上げたいのですが、証人お答えは、今までお聞きしておりますと、風聞に対してはお答えできない、その通りであります。人のうわさや風聞だけで事を表面に立てるということは、これは重大な問題であります。ことに政治家の名前というものが一たん出た以上は、政治家としての立場から、どこまでもその真実を究明しなければなりません。そこで、私は御質問を申し上げる前に、去る十日の委員会におきまして、横錢委員がどういう発言をしておるかということをお聞き願ってから、一つお答えを願いたいと思うのであります。だいぶ日にちの問題も違っておりますし、人の名前も違っておるのであります。その点を一つお読みいたしますから、お聞きいただきたいと存じます。  中州の料理店で会ったということに関して、こういう御発言横錢委員がなさっております。「十二月ごろ」となっております。これは速記録でありますから、そのままお読みいたします。「十二月ごろに、柳橋の中州の某料亭において、あなたと」——あなたというのは、一萬田大蔵大臣でありますが、「あなたと唐澤法相川島幹事長と、それから岸総理と、それからもう一人の某代議士と、これだけの者で会談をして、その結果、検察庁に対しては唐澤法相責任を持つ、行政上の問題に対してはあなたが」——これは一萬田大蔵大臣でありますが、「あなたが持つ、こういう話し合いをされて、その結果この親書を出しておるのではないですか。」こういうふうに、一萬田大蔵大臣横錢さんがお聞きになりました。一萬田さんは「それは全くうそであります。」こう答えておるのであります。その次にまた横錢さんは、「これは、大蔵大臣岸総理やその他の重要人物の名をあげて、ここにおいて会っておるということを私が一言うからには、私も政治的責任をかけておる。あなたとしても、その点に対しては、重大な問題である。これに対してあなたは、単に会っておりませんというようなうそ、偽わりでは、見のがすわけにはいかない。あなたが会って、特にこの裏には、川島幹事長に対して、古荘氏の方から一千万円の政治献金が行われたということまですでに流れておる。そういうようなことを背景として、この会談が持たれておる」というふうに聞いておるのであります。これに対して一萬田さんは、「それは全くありません。」と言っております。それから第三番目には「しからば、ないとするならば、あなた方がここで会談したということを見ておる者、事実ここでもってどういうような会談をどの部屋でやったかも知っておる者がおる。しからば、ここでもってこの証人を呼んであなたと対決しましょう。委員長これは重大な問題です。大臣は知らぬ、私はやっておる、これは単に私が憶説をもって言うたということでは、大臣に対して汚名を着せることになる、あるいはまた私の意見が正しいとするならば、これを見たという証人を出して、この証人によって解決をつけなければならないと思う。従って、証人一つ対決をさせていただきたい。この証人には、日本橋室町の森脇将光証人として呼んでいただきた。」こう言っているのであります。それで、この問題に対しては、横錢さんは政治生命をかけていられるのであります。だから、横錢さん自体も政治生命をかけておられますが、ここに名前をあげられたその人たちも、政治的ないわゆる立場というものに対しては、はっきり真実を明らかにしなければならない、こういうことなのであります。だから、その中において、もし日にちが誤まっていたり、単なる記憶であったり、あるいはうわさであったりしたというような程度で、この委員がこの調査をやめるわけには参りません。私たちは、やはり日にち、人、時間の問題までもはっきりしなければならない、こう考えるのであります。  第一にお伺いしたいのは、横錢さんがあなたを証人として呼んでいただきたい。そうすると、会談内容から、その集まった人から、全部あなたが御存じであるというようなことで、証人としてきょうおいでを願ったわけでございますので、横錢代議士をあなたは御存じであったのかどうかというところから、私はお伺いしたいと思います。
  98. 森脇将光

    森脇証人 私は、最近まで全然存じ上げていなかったのであります。しごく最近に、一度電話があり、一度十五分ほどお目にかかっただけのことであります。
  99. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 その点をはっきりしておきたいと思いますが、電話でお話ししたのは何日の何時ごろでありましたか。十五分間のお話というものは、どういう内容のものでありましたか。その点をお伺いいたしたい。
  100. 森脇将光

    森脇証人 それは、例の喜可久会談ということにつきまして、横錢氏が、すでに何かの資料をお持ちになっておりました。私に、かくかくのことは、あなたの方で確認しておるかという話がありました。と同時に、親書の問題もありました。それから、献金の問題もあったように記憶しております。私は何事も答えず、七分三分の兼ね合いだと思う、それだけであります。
  101. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは、何日でありましたか。
  102. 森脇将光

    森脇証人 ちょっと日は覚えておりませんがね。政府委員が呼ばれて、ここであったことがありますね。あれは何日でしたか、大蔵委員会で……。あのとき、私は傍聴していたのです。それは、どういう意味かというと、私は、政府委員が出てきて、ここの古荘頭取がレインボーに対するこの奇怪なる貸付に対して、何と答弁するが、私は、それが聞きたかった。それで、私は出てきたのです。
  103. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 そうすると、それは十日以前でしたか、十日以後でしたか、それだけをお聞かせ願いたいと思います。——今月のです。
  104. 森脇将光

    森脇証人 それ以前だったかなあ。——その前後じゃありませんか。
  105. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 これは、重大な問題ですね。御記憶がはっきりしないことが、たまたま人間にありますから、私の方から申し上げますが、この問題が、あなたをお呼びになるということをきめたのは十日です。それだから十二日ですか、東京タイムスに、あなたが新聞記者と一問一答をやられておりますから、十日、十一、十二日はもちろんわかりますが、あとは十三日と、十四日がきのうです。十三日が日曜ですから、ごく最近のことを——この委員会で、あなたを呼ぶということがきまった前か、あとくらいなことは思い出し願えませんか。
  106. 森脇将光

    森脇証人 私は、そうなると、忙しかったからはっきり記憶がございませんが、私は、随筆というものを書いております。それを開いてみればわかりますから、あらためてそのはっきりした日時を御答弁いします。
  107. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それじゃお願い申し上げておきます。将来いろいろ調査の資料になりますので、お帰りになりましたならば、十日以前であったか、はっきりと何日であったか、一つ委員長のもとまで御通知願いたいと思います。  そこで、今度は日にちでありますが、この速記録には十二月ごろとなっておりますが、先ほどから横錢委員やあなたの御答弁では、三月十八日となっているのですが、どちらがほんとうでございましょう。
  108. 森脇将光

    森脇証人 私は、さっき三月十八日とは答えなかったはずです。三月であったと思う、こう申し上げましたが、そこに三月十八日ということが出ておるならば、あるいはそれであったかどうかということを考えてみるだけのことであって、三月であったということは記憶しておりますが、十八日かどうかということは、まだ……。
  109. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 そうすると、横錢さんのこの発言の十二月ごろというのは、事実じゃないということがはっきりしたわけであります。  その次に、あなたの方で、中州喜可久においてお集まりになった方々の名前を、唐澤さん、正力さん、中山貞雄さん、古荘さんということを先ほど御証言になりました。横錢さんの方は、これに一萬田大蔵大臣川島幹事長岸総理と某代議士ということが、ここに速記録に載っておりますが、これとは相違するということをあなたの報告によって——あなたが見たというのじゃないのですから、あなたの報告とこの横錢さんの発言とは違うということは、報告に基いてお答えできますか。
  110. 森脇将光

    森脇証人 それは、さっき私がある程度確認したことによって証言した以外のメンバーは、全然私の範疇においては列席していないということは、従前お答えした通りであります。
  111. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 私はそうだろうと思うのです。先ほど森脇さんは、この調査というものは、私が信頼する調査だということを申されておりました。しからば、どうして調査したかという横錢さんの御質問に、それは断じて言えない。私の方は、安全投資のいわゆる調査委員を作って、それで調査させたんだから、どうしてやったがということは言えない、そういうことですから、私の方も、どうしてやったかということはお聞きいたしませんけれども、少くともその調査によって報告された者は、あなたの部下であるか、あなたの身内の者であるか知りませんが、これを信頼されて、これは確実だ、こういうようにあなたは信ぜられておるだろうと思うのであります。報告をどうしてやったかということは聞きませんが、少くとも、それだけに信頼される報告でございますから、日にちが何日であり、その会合は何時ごろ行われたものであり、あるいは四、五人の人たちの会合ですから、先にだれが来て、次にだれが来たという、その辺までも調査していただいたものと私は信ずるのでありますが、そういう点の報告がなされておりますか。ただばく然と、これだけの者が会合したという報告であるのか、あるいは何月何日何時ごろ、だれがこうして、こうして来て、こういう会合が成ったというその報告であるがどうか、その点を一つ承わりたいと存じます。
  112. 森脇将光

    森脇証人 じゃ、はっきり申しましょう。三月十八日であります。そうして、何時にだれが来た、何時にだれが来た、全部記憶しております。しかし、私は言いたくはありませんから、お答えいたしません。
  113. 足鹿覺

    足鹿委員長 ちょっと森脇証人に申し上げますが、先ほど私がお尋ねを申し上げた際にも、御存じのように、千葉銀行の貸し出し業務に関することについては、一切を明白に御証言願いたい、こういうわけでありますが、そういう趣旨から、御存じになることは、言いたくないということでは、当委員会としては、事態を明らかにするために困るのであります。お困りになる事情は、どういう事情がよくわかりませんが、証人として真実を述べることをお誓いいただいた以上は、最大限度にあなたのお知りになっておることを御発表願うのが、至当かと思うのでありますが、その点、いかがなものでしょう。
  114. 森脇将光

    森脇証人 大蔵委員会からの呼び出しの私の召喚状には、千葉銀行金融に関してということが書いてございました。こういうような、だれが会合したとか、だれが会合しないというようなことを、私は聞かれるとは思っていなかったのです。果して、この会合の事実を私がはっきりしなければ、どうしても千葉銀行金融の実態というものを把握することができないとおっしゃるならば、私は答弁いたします。しかし、私は期待する千葉銀行の信用融資や、不当融資のことを聞かれると思って、ここへ来ました。それが、何一つそういうことを聞かれないのは、不可解であります。何のために私はここに来たのか。だれがどこへ集まった、だれがここへ集まった、それで、何で私をここへ呼び出した意味が完成されますか、私は、それが疑問であります。
  115. 足鹿覺

    足鹿委員長 もう一つお尋ねいたしますが、今のお話によりますと、ただいまの三月十八日の会談は、千葉銀行に関連がないというお考えでありますか。
  116. 森脇将光

    森脇証人 あるかないかということになりますと、推定の範囲に属する問題となってくるわけであります。私はその席におって、その会談を、かくかくなりと一々聴取しておるわけではございません。しかして、私が参考人であるなら、何でも言います。しかし私は、いざとなれば、十年だか百年だか知らないけれども、そういう懲役までやられなければならぬことに対して、私が想像の範囲までしゃべらなければならぬのなら、しゃべってもいい。ただそのかわり、証人としての制限を解除してもらいます。
  117. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 想像の範囲お答え願う必要はございませんし、また私も、それを求めているのではございません。ただ、川島幹事長や総理がその席に出ていないということだけはわかりましたので、この横錢さんの発言が違っていた、この速記録による岸総理とか、川島幹事長とかいう名前と違うということだけは、はっきりいたしましたので、想像によるお答えは、私は求めません。これは、この程度にしておきます。  それからもう一つ、さっき川島幹事長から自発的な発言があったので、もう一回はっきりしておきたいと思うのですが、そうすると、先ほどの一千万円政治献金という問題は、古荘さんが個人的な手形を振り出しして、一割の利子で九百万円の現金を手にした。それ以後の使い方は、あなたが先ほどおっしゃった通りであって、確認したのではない、だから、どう使われたかはわからないということで、それを私は信じたいと思いますが、それでよろしゅうございますね。
  118. 森脇将光

    森脇証人 それは、私が再三申し上げました通りであります。それから私が、その日時、そしてだれが何時に云々ということを申し上げないと申しますのは、目下捜査段階にある関係がございますので、捜査に影響してはいけませんから、私は遠慮したいという趣旨であります。
  119. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 わかりました。よろしゅうございます。
  120. 足鹿覺

    足鹿委員長 吉田賢一君。
  121. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 森脇さんにお尋ねしますが、あなたは、千葉銀行から銀座のレインボーへかなり多額の不当融資が行われておるという件につきまして、何かと御調査になったようでありまするが、まずそういう辺から、あなたが関与せられましたその端緒、経緯をお聞きしたいと思います。
  122. 森脇将光

    森脇証人 私がレイボーというものにタッチし始めましたのが、昭和三十年四月十五日であります。そのときに、当時自由党の某幹部が、いち早く私のところに来られまして、きょうじゅうか、あるいはあす十時までに、レインボーがどうしても五千万の金が要る、ぜひそれを融資してもらいたいという申し込みを受ました。そこで、その人の細君と坂内ミノブが、従来非常にじっこんであります関係から、その人の細君の案内で、私がレインボーの銀座のビルを訪れて会ったのが、初めての坂内ミノブとの会合であります。そして、そのとき坂内ミノブいわく、私のレインボーというものは、千葉銀行の出店のようなものでございます、この融資のことについても、古荘頭取とよく相談の結果運びをつけております、事と次第によっては、古荘頭取に連絡して、お尋ね下さってもけっこうである、こういうことを言われまして、そして古荘氏にその連絡をとると、まさにそうである。そこで、私はその要請に応じて、五千万の金を融資いたしました。それは、わずが十五日間の期間でよろしいということでありました。それは、十五日目に、めでたく千葉銀行東京支店の預手で支払われたのであります。そこで私は、ははあ、やはり古荘氏の言う通り、と同時に坂内の言う通り、頭取が責任を持つというようなことは、実際的に経験したのであります。それが、そもそも私が古荘氏を知り、それからまた坂内ミノブを知ったという一番最初であります。
  123. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そこで、古荘氏は、千葉銀行の頭取でありますし、レインボーは、有名な借り主側の代表的なものと伝えられておりますが、そういう問題を通じまして、あなたは、いろいろ御調査になったようであります。ところが、おととしの秋ごろと記憶しますが、先年、千葉地検におきまして、千葉銀の不正貸出事件が不起訴処分にされたといって新聞に伝えられ、あるいは千葉県におきましては、相当社会的問題にもなったようであります。その事件は、あるいはお聞き及びに、あるいは御調査になっておりましょうか、その辺はいかがでありますか。
  124. 森脇将光

    森脇証人 それは、たしか昭和三十一年の暮れ迫るころの出来事であったと私は記憶しておりますが、古川の千葉銀行に対する告訴事件がありました。それを契機として、かえってあべこべに、古川が恐喝嫌疑で逮捕になってしまった。それで、古川は起訴になって、千葉銀行はめでたくりっぱな銀行であるという折紙がつけられたというその事実については、知っております。そして、私が調べた範囲においては、一言にして要約すれば、当時の千葉地検の千葉銀行に対する調査というものは、一種の書面審理であったということが考えられます。と同時に、もう一つは、千葉地検に対して、レインボーに対する総債権と総担保の比率表を出せという一札があったということであります。そこで、銀行としては、当然三十一年度末の状況において、総債権と総担保の比率表を出すべきでありましたものを、ある人の示唆によって、古川メモの当時の総債権、すなわち決算期といたしますれば、約二、三期前の古川メモの総債権額に、当時の担保を見合って作り上げた表を提出したのであります。従って、その古川メモの当時よりか、すでに三億ないし四億の増加の債権が生じておるのを、古川メモ当時の債権額に見合って担保の比率表を出したために、それによって判断すれば、まさに大体担保と債権とが見合っているという結果があの結果を招来して、折紙がつけられたものだと考えられます。そこで、私は大いに疑問を持つことは、いやしくも強制捜査権を持つ千葉検地ともあろうものが、二期も以前のそのものによって判断を下したということに、私はいまだに疑義を持っております。しかし、それは私の調査範囲でございますから、果して真実であったかどうかということについての責任は、持つことができませんが、おそらく大体真実ではなかったか、こう思っております。
  125. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 今の御証言は、同時に千葉地検の捜査についての態度、御方針などもさることながら、同時に、銀行を監督している大蔵省の監査という問題に対しましても、同様の御批判ができるのではないかと思うのですが、この点は、いかがですか。
  126. 森脇将光

    森脇証人 ひとり現在におきまして、この銀行というものが、千葉銀行ほど悪くはなくても、いろいろ内包するものがたくさんあります。従って、大蔵省の監査というものがもし正当に行われていたならば、今日、私もここに呼び出される必要もなかったでありましょうし、また東京地検の動きも、なかったでありましょう。そうすれば、監督の一番責任者は、大蔵省の銀行局、あるいは日銀でありますから、それらの監督が十全に行われていたならば、おそらくこういう波乱の状態には、ならなかっただろうと思いますときに、いま少しく大蔵当局であるとか日銀であるとかの監査というものが、十全に行われてほしかった、こう思う次第であります。
  127. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 ところが、時移りまして、昨年になってから、さらに東京地検が、同じく千葉銀の不正融資の問題にからんで捜査が開始されたということは、相当公けになっておりますが、あなたの御調査等によりますと、東京地検は、いつごろから捜査が開始されたというふうな御推定をしておられますか。このことを聞くゆえんのものは、やはりその後の経緯につきまして、非常に重要な前提になりますので、伺うのであります。
  128. 森脇将光

    森脇証人 大体私は、千葉銀行の古荘頭取並びに坂内ミノブ氏に対して、三十二年の五月ごろから、こういうことを行なってはだめだということを、再三真実の良心をもって、御忠告し続けてきたのであります。八月ごろになって、じゃあそうしようということになって、私はほっと安心いたしました。ところが、古荘頭取が約二週間ほど温泉旅行に行って帰るや、その約束をほごにして、再びレインボーと密着するような状態があったわけです。そこに、あの週刊新潮に書いてあります「資本の谷間」という三十六ページの厖大な決闘状のようなものをつきつけた理由から、再びレインボーと古荘頭取の問題がやかましく喧伝されるに至りました。私は、いかな常識をもって御忠告を続けても、約束までほごにして奔走する古荘頭取、これではどうにもならない、これは、われわれ市井人がいかにやりましても、どうにもならない、これは、司直の手にゆだねること以外にないと思ったのが、九月ごろのできごとであります。時しも東京地検は、森清に対する古川の偽証事件、古川に対する森清の名誉棄損事件、日平産業の会社更生法に基く古荘並びにそれら管理人に対する告訴事件等がありまして、千葉銀行問題を内偵し続けておるということを聞きましたため、私は、あらゆる諸情報をもって地検に上申いたしましたのが、十月初めごろであります。それから内偵がぐんぐん進んで行きまして、高検との打ち合せ会議というものが三月二十四日、レインボー事件を去ること約二カ月前のことであります。
  129. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そういたしますると、すでに一昨年千葉地検で不起訴になりましたこの事件が、さらに昨年になりましてから、東京の地検を中心として再捜査と申しまするか、再燃しておるというような情勢でありますると、これは、法務省におきましても、あるいはもちろん東京の高検との打ち合せ等あったという御証言でありますから、地検の関係者におきましても、この千葉銀の不正融資事件というものは、かなり公知な問題である、こういうふうにも判断せられるのですが、その点、いかがでしょうか。
  130. 森脇将光

    森脇証人 事は、一地方銀行の問題にしかすぎませんが、そもそも古川メモのできたことから本日に至るまで、この一切の過程は、すべてが怪奇また怪奇であります。私は、そう考えております。
  131. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そこで、本年の去る三月十八日の中州喜可久会合の件に触れていくのですが、あなたの方の御調査について、なお伺っておきたいと思うのでありますが、安全投資の調査機関です。この安全投資の調査機関は、さぞ充実したものであると私は推定をいたしておりますが、そこで、調査の方法をそう詳しく聞きますることは、あるいは営業の秘密になるかと思いまするが、この点に関して、この事実に関しましての限りでいいですから、一つお聞かせを願いたいと思うのであります。といいますのが、やはりあなたの御証書の信憑性を、国会は判断をせなければなりませんので、そこで、御調査の方法等につきましても、ここでお述べを願いたいと思うのですが、大体通俗的に申しますと、当日は、どういうふうにして御調査になったのでしょうか。
  132. 森脇将光

    森脇証人 それは、さっきも申しました通り、私の秘密事項に属する問題でありますので、ちょっと申し上げかねるのです。ただ、私の方としては、古荘のあとを自動車でつけて行ったことも事実であれば、ときたま自動車を五台、十台動かさねばならない場合もあったし、調査人員を三十人も配置しなければならないこともあった。そういうようなこともあったという程度において、御理解願いたいと思います。
  133. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 大体よくわかりました。非常にまれな充実した調査機関であるというふうに見受けられます。(笑声)そういうような御調査の御証言でありまするから、われわれも、これを信用せざるを得ないのであります。そこで、いろいろと調査機関は、主宰のあなたに御報告があったと思うのですが、これも、何も報告の内容を一々申し述べていただきたいというのではございませんが、ただ当時、たまたまこの背景をなすものは、千葉銀行事件が再燃し、特に三月の十八日といいますると、数日後に坂内ミノブが逮捕せられております。さすれば、検察関係の連絡会議にいたしましても、われわれの常識をもってしますれば、おそらくこの数日間、何回か重ねられたのではないだろうか。われわれの経験によりますると、一たん地検で不起訴になったような事件が、さらに再捜査になり、あるいは逮捕ということになり、ことに背景をなすものが、相当重大な関係があるということになりますると、慎重なそれぞれの会議が、検察陣内部で行われるのでございますが、そういうことを思いますると、あなたの方が、つまり民間の業者が、地検に向って相当重要な資料を提出せられた事実がある、内偵をせられておることは、相当広範囲に推定をしておった事実もある、そうして、それがすでに数カ月間も経過しておる、こういうようなときに、かりにも法務行政の最高の責任である法務大臣が出席をせられ、あるいはまた警察担当の大臣である正力国務大臣が出席する、しかも、それは料亭である。しかも、被疑事件の中心をなす千葉銀の古荘頭取が同席する。こういうようなことは、大へんなできごとであるという印象をわれわれは受けます。あなたの方におきましても、一体これはどうしたものだろうというようなことは、やはりお考えあったであろうと思うのですが、これは、何のために寄ったのであろうというようなことについても、特に御注意があったであろうと思うのですが、その辺についての報告に対するあなたの御判断なり感想なり、ないしは報告について、お差しつかえがなければ、何か述べていただきたい。
  134. 森脇将光

    森脇証人 そういう事実のあったことについて、私がどう思ったかということでありましょう。それは、今あなたがさまざま御説明なさったように、私らは、それはどういうことで会われたという内容はわかりませんが、そう推量するに足るであろうようなことは、社会人としては考えるであろうということは、私は考えられると思うのです。
  135. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 非常に事微妙な段階に入りまするのですが、一体そもそも警察担当の大臣がこういうところへ出席するということは、穏当なことでありましょうか。あるいはまた、法務大臣がこういう場所に出るということは、穏当なことでありましょうか。その点についての御判断は、どうでありましようか。
  136. 森脇将光

    森脇証人 全然趣旨の変った内容であったならば、穏当だと思います。しかし、事もしこういうような問題に関連して、そういうことがあったとすれば、すべからく不穏当だと思います。従って、そういうような場合には、そういうところへ列席せざるべきことがほんとうであるし、またわれわれ国民も、それを期待しておると私は考えるのであります。
  137. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 物事の真髄、真相をつかむことに非常に鋭い観察力を持っておられるあなたであり、また非常に有力なこういう調査機関を持っておられるのでありまするが、事の背景が、千葉銀の主人公が列席するような、こういう会合でありまするので、そこにやはり何らか千葉銀関係の、検察庁の捜査対象になっておる関係の、あるいはまたこれに関連する関係の、ないしは山村委員が出ておったとすれば、さっき仰せになりました、株株会社山村商店の一種の救済と申しまするか、そういった関係の、そういうようなことがいろいろとわれわれも考えられるのでありまするが、その辺について、何かやはりあなたの機関から、あなたへの御報告はございませなんでしょうか、それは、いかがでしょうか。
  138. 森脇将光

    森脇証人 さっきも申し上げました通り、一萬田蔵相から、古荘氏が辞職の勧告を数度受けた事象が、大体八月末から九月においてあった。それから古荘氏が一萬田氏を自宅に訪れたり、松野鶴平氏を訪れたりした事実はございます。従って、私は、それは首つなぎの運動であったと考えられます。その後、すでにさっきも申しました通り、警視庁にも三、四月ごろから、古荘に関連して告訴が出ておって、警視庁も内偵を続けておった。しかるに、今度は秋になって、地検が内偵を続けているということを知った古荘頭取は、いろいろな運動を展開するに至ったのでありまして、私は、それらについていろいろな調査をいたしました。その事実と現象をある程度知っておりますが、それらは、地検の捜査段階でありますため、私は、一切ここでは申し上げられないのであります。
  139. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 松野鶴平氏といえば、参議院の議長でありますが、参議院の議長を訪問するということは、どんな心やすい仲か存じませんけれども、一銀行の頭取の首つなぎ運動といたしましては、最後の手のように思われますのですが、かなり緊迫した情勢にあって、それで、何と言いまするか、焦慮して、いろいろな方面にこういう運動が行われておった、こういうふうにもわれわれは考えられるのでありまするが、その辺につきまして、何かあなたの方で御判断されるところはありましたでしょうか。
  140. 森脇将光

    森脇証人 これは、私ばかりではなく、一般この事情を知る多くの人たちが、どうして古荘頭取はやめないのだろう、どうして古荘頭取は、こうしたわけのわからぬ融資だけをやっていくのだろう、こういうことは、市井巷間、もう知る人ぞ知る一つのうわさ話である。だから私らも、当然自然に早くやめなければならぬ古荘が、あるいはそういうような非行的事実をもはややめなければならぬ古荘であるのに、なぜやめないのだろう、そういうような疑惑が、私が調査をするに至った動因であります。
  141. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 地方銀行、市中銀行といえば、やはり金融機関としては、一つの公共性を持っております。同時に、刑事事件の対象となるような関係も推定せられ、あるいはまた、その他多くの疑惑を受けておる、あるいは社会一般、もしくは利害関係者、株主等におきましても、すみやかな退陣を要望しておる、こういうようなさなかにおきまして、政界の有力者、政党の有力者ないしは行政府の有力者、そういうような人々がこれを庇護するということになりましたならば、それは、ただにその全体の情勢を乱すのみならず、無理のない自然な人間の交代というようなことをはばむ結果になるとも考えられます。でありまするので、あなたの調査なさった端緒、理由、目的がそういう点にもあったというような今のお話でありまするが、一つの特権を持った権力の立場にある者が、これを食いとめることに協力するということになりましたならば、とんでもない公私混同になるというふうに思いますが、そういうことについては、あなたは、やはり矛盾を感じられなかったでしょうか、それは、いかがでしょう。
  142. 森脇将光

    森脇証人 それは、たとえばどういう内容であり、この問題でなく会われたと仮定いたしましても、私は、古荘の身辺にそういう大きなあらしが吹きつつあるときに、疑惑を招くような会い方はよろしくない、会うならば、適当なところで会うべきではなかろうかと思いますが、しかし、それは、私らが思うだけのこことであって、果して古荘氏は、そう思われたかどうかはわかりません。しかし、ともかくそういうような、国民から疑惑を投げかけられるような行為行動は、りっぱな政治家にしてもらいたくないというのが、国民の念願であります。
  143. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そのような空気に当りまして、さらに本年の一月に総理が、この疑惑の中心の、多数の国民から退陣を強く求められておる古荘に対して、激励の色紙を送って、その受けた色紙が、頭取室に飾られておるということであるとするならば、これは、また世人の誤解を招くのみならず、慎しむべき最大のことが犯されておるというふうにもわれわれは考えるのでありますが、色紙の件につきまして、あなたにおきましては、どういうふうにお考えになりましたでしょうか。単に個人的な、お互いの社交上の一つのこととしてしたというふうなのでありましょうか。かりに社交上のことであるといたしましても、いやしくも総理大臣でもあるし、もしくは検察行政を指揮し得るところの総理大臣立場でもあるし、そういうような人が色紙を与えて、与える意思はどうであったかは、二段にしまして、受けた本人が、これを他人に誇示するという形跡も見えるのでありますが、これは、また同時に、千葉銀の事件を究明してくれ、あるいは頭取退陣しろ、あるいは千葉銀をもっと明朗化しろというような声の中におきましては、総理大臣の行為は、まことに不穏当きわまるもののように思うのでありますが、その点、どういうようにお考えでしょうか。     〔「ばかなことを言うな」と呼び、その他発言する者あり〕
  144. 足鹿覺

    足鹿委員長 静粛に願います。
  145. 森脇将光

    森脇証人 この点については、私はちょっと意見を異にいたします。それは、確かにどこで書かれたか、私は知りません。しかし、個人的交際がある者が、時のはなやかな総理の位置にある人から色紙をもらうことは、一つの光栄でありましょう。ですから、それが、何か生殺与奪の関係意味して書かれておるものならばどうか知りませんけれども、個人的な関係のあるときに、正月など、どこでどういう工合に書かれたか知りませんが、年始がわりに贈ったり贈られたりすることは、あり得るでありましょう。ただ、それが、古荘頭取が自己の部屋にかけて誇示するという、その古荘のやり方がいけないだけでありまして、私は、岸首相が色紙を贈られたということについては、そういうようには解釈しがたいのであります。     〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
  146. 足鹿覺

    足鹿委員長 ちょっとお待ちなさい。一問だけですから……。
  147. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 今私がいろいろ伺っておりまする点は、横錢氏が、この間、前会の委員会において、いろいろ伺いましたことの裏づけ的判断の資料になる次第なんであります。今伺っておったのですが、そこで、なおあなたに伺ってみたいのですが、岸首相が古荘に対して親書を出したということは、お聞きになったことはありませんでしょうか。だれかがこれを受け取った、そういうことは、お聞きになりませんでしょうか。
  148. 森脇将光

    森脇証人 私は、一萬田蔵相親書を出されたということは、知っておりますが、岸首相が出されたということは、全然知っておりません。聞いたこともございません。
  149. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 一萬田蔵相親書が古荘に渡されましたときに、いま一通の親書が渡された。その親書の趣旨、内容は、これはよくわかりませんが、いずれにしても、一萬田蔵相親書と同時にこれが渡されたというようなことが、伝わっておりますが、内容は別といたしまして、お聞きになったことはございませんでしょうか。
  150. 森脇将光

    森脇証人 それは、さっきもお答えいたしました通り、一萬田蔵相の書簡については、私は知っておりますが、岸首相のことについては、私は知りませんから、またそういうことも聞いておりませんから、私は、何ともお答えができないと思います。
  151. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そこで、さきに例の千万円の献金の問題につきまして、だんだんとお尋ねもあったのでありますが、なお私がはっきりしない点がありますので、補充的に伺ってみたいと思うのであります。それは、古荘氏が、あなたのだんだんの御説明によりましても、当時相当各方面に、首つなぎの運動のためでありますか、もしくは刑事事件についての運動でありますか、よくわかりませんが、ともかく、あなたの御証言によって受ける印象では、かなり各方面に活躍しておられたことがわかるのであります。そこで、そういうようなときに、かりにもどんな金満家にいたしましても、千万円に近い金が、月一割の金利で借り出されまして、そして、それが使われるというようなことは、まあ普通じゃないと思います。商業的にこれを利用するということであるならば、銀行屋さんのことであり、ちょっと常識を疑われます。さりとて、自分の普通の生活費に使うということも考えられません。その他ということになれば、これは、政治家じゃありませんから、やはりどこかへ何らかの運動資金に使う、あるいは実費に支払う、報酬に渡す、何かそういうことが考えられるのでございますが、それらの点につきましては、当時のあなたの御調査は、どういうふうな調査ができましたでしょうか。その点については、いかがでございますか。
  152. 森脇将光

    森脇証人 それは、今お話しの通り、いやしくも一行の頭取ともあろう者が、月一割という高利で金を得たいと努力をするわけですから、何か逼迫した必要があったとは想像できますけれども、それを、果してどこで使ったかということは、先ほど証言した三つの範囲よりほか、想像することはできないわけです。だけれども、いずれかその問題は、強制捜査権を持つものが解明することができるでありましょう。そう答えるほかありません。
  153. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 そこで、古荘につきましては、その支払いがまだできておらないかのようなことも伝えられておりますが、もしそうであるとすると、なおさら普通じゃないというふうに、さらにわれわれは判断をいたしております。その点につきましては、それ以上おわかりでなければ、いいと思いますが……。
  154. 森脇将光

    森脇証人 はい、わかりました。その手形は、満一カ月の期日であります。従って、昭和三十三年一月二十五日が期日になります。古荘氏は、当時そういう金を借りるくらいでありますから、金がないわけであります。しかし、どうしても決済しなければならないということになりまして、期日の前日に連絡を久保さんの方に出されまして、千葉銀行東京支店に手形を持ってきてもらうならば、そこで現金を支払うという約束をして、その二十五日に、千葉銀行東京支店において、千万円の銀行小切手をもって支払われたのであります。さあ、そこにこそ、千葉銀行の大へんな問題の一端をうかがい知ることができるわけであります。古荘頭取は、自己の金がない、どうして一千万が落されたかという問題、これは、銀行の金で落されたのであります。しかし、たとい同一銀行が自己の頭取の手形を割ってはいけないという規定があるにしても、それを東京支店で割り引いて、しかしてその割り引いた金でもって落されておるならば、あとは、その割り引いた頭取に対する東京支店の行為が悪いかいいかという問題だけであると思います。ところが、そういうことは何もなされずに、その手形が落されてある。そうすると、一体銀行は、その日の日計表をどうやって作るかということになる。そうすると、銀行のバランスが、五千万円現金があったとすれば、プラス・アルファというものが出る。プラス・アルファとは、その千万円の立てかえ金であります。従って、五千万円しかない現金が、六千万円あるとして日計表ができ上っております。そして、それが毎日のごとく移行して流れていくわけです。これを、金融業者の言葉で言うと、浮きと申します。このレインボーとそれから千葉銀行、特に古荘氏の下命に基く問題が起るのですが、この浮きの取引というものは、実に数十回にわたってあるということであります。これをもう少し説明しますと、千葉銀行に対して、レインボーが不動産に対する担保の抵当権設定は、約四億余りであります。ところが、そういう工合に移行して、浮きになっておるものが、決算である、大蔵省の検査であるというときに、五千万円でき上るわけです。さあ今度は検査がくる、今度は決算だ。そこで大騒ぎになりまして、この浮きを一体どうするかということになるわけです。そうすると、自分の不動産なら不動産で、これを評価して、一億の価値があるから、六千万円出してある、七千万円出してある、ここまでは正しいわけです。これをどこにやっているかわからないという——ここに二番つける、三番つける、四番つけるということででき上ったのが、四億七千万からになる不動産の担保設定ということになるわけです。従って、不動産の全部を競売いたしましても、非常なものになります。同時に、皆さんも御存じの通り、家や土地を売るときに、専有権を渡して売った場合には五千万円にも売れるものが専有権をこっちが持っておる場合には、半分にもならない。これを、専有権を渡して処分する金に評価しても、なお不動産量で数千万円という損失勘定が出るという、たよりない抵当権の設定ができたのは、そうした浮きの流れが生んだ落し子でございます。これは、横井英樹が東急に一束で買ってくれと言ったときに、全体に対して東急が三億五千万しかつけなかった。その不動産の中には、千葉銀行が千五百万出しておる抵当権があります。それは、伊豆大島の二千坪山と申しますか、ここの六万坪、これを、私の方で大島まで行って実地踏査いたしました結果、坪五円ないし十円のものであります。十円と仮定しても、六十万じゃありませんか。それに、銀行当局ともあろうものが、易々として千五百万。それから貴金属の問題。貴金属は三億以上出ております。これを、昨年末、銀行において鑑定人を呼んで評価鑑定したところが、一体どういう評価だったか。それが三千三百万しかになりません。これもまた同様でございます。そういう工合で、浮きがだんだんいって、こっちもやれ、あっちもやれといって、あとで貸金が起る。そういう結果が、三億に対して、わずか一割ぐらいの処分にしかつかないものじゃありませんか。いろいろなそういう関係というものが、われわれ高利貸しでさえわかるのに、いやしくも大蔵当局というおえら方がそろって、何人かで監査をされて、今までわからなかったというところに、私は、国民的疑惑があるのであります。
  155. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 その問題につきましては、非常な重大なことでございまして、銀行にとりましても重大なことであるのみならず、一般国民としても、注意しなければならぬ関心事であります。そこで、これに対しまして、ここ数日のうちにも、この問題のあなたの活動につきまして、何らかの利益の提供等で話し合いがあったということは、ございませんでしょうか。もしそれがありましたら……。
  156. 森脇将光

    森脇証人 もう一ぺん。
  157. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 今御発言になりましたことは、その一部でありましょうが、銀行にとりましてもゆゆしい大事なことが、世間に知らされておりません。このような重大な各般の問題を抱いておる千葉銀行でありますが、国会で今問題にもなっておる、ないしはあなた御自身も、いろいろと調査しておられる。そこで、あなたの調査の結果、何か発言、行動が、千葉銀に対して重大な影響を与えるというようなことからか知りませんが、相当利益を提供して、あなたに活動の緩和を要求してきた、こういうような事実がありましたら、一つお述べ願いたい。
  158. 森脇将光

    森脇証人 それはあります。しかし、それは、私がここの証人台に立つよりもずっと以前のことであります。これは、政界でも何でもございません。民間のさる人からでありました。そういう事態はございましたが、私は、それを一切拒否し、今日に至っておる次第であります。
  159. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 拒否せられました態度は、まことに称讃に値いたします。そこで、大体筋はどういうことになるのですか、筋だけでよろしゅうございますから……。
  160. 森脇将光

    森脇証人 私は、そのものを受け取っておるならば、ここですべからく証言いたしますが、受け取っていない以上、その人の地位、名誉を重んじて、ここで証言をすることはできないと思います。
  161. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それは、一億数千万というか、一億円以上のものを提供してあなたの廉潔を濁そうという、そういうような一億数千万の利益の提供、こういうようなことになるんではないでしょうか。そういう範囲程度でも一つお述べ願えましたら、今後の見せしめにもなると思いますので、お伺いいたしたいと思います。
  162. 森脇将光

    森脇証人 その数額という問題は、別に人の地位や名誉に関する問題じゃございませんから、大体御推定の通りであったと想像していただいてけっこうであります。
  163. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 最後に一点聞いておきますが、三十年四月ごろに、例のレインボーへの不正不当の融資の問題の調査の点でのお話があったのですが、そのときに政党の某幹部という話が出たんですが、もしお差しつかえなければ、某幹部何がしであるか、ちょっとお述べ願いたいと思います。
  164. 森脇将光

    森脇証人 それは、言ってもいいのですけれども、もういいじゃありませんか。大した問題じゃありませんから。
  165. 足鹿覺

  166. 春日一幸

    春日委員 大体全貌は明らかになったのでありまするが、ただ一点だけこの際明確にする必要がありますので、この点、補足してお伺いを申し上げるわけであります。それは、ただいま証人の御証言によりますると、十二月二十五日に古荘頭取個人の約手一千万円、これが東日本貿易の久保社長によって、月一割の利息で現金化されておるわけであります。証人の御証言によりますると、この金は、その一カ月後において、千葉銀の東京支店で決済をされたとのことでございます。そこで伺いたいのでありまするが、われわれが不審を抱くのでありまするが、一体古荘さん個人の口座というものは、千葉銀の東京支店にはおありになったのでありまするか、あるいはないのでありまするか。ないといたしますれば、これは落し得ないわけでありまするが、どうしてそういうことがなし得ますか、またどうしてなされたのでありまするか、この事実関係をお述べ願いたいと思います。
  167. 森脇将光

    森脇証人 私も、その点は調査しておりませんから、はっきりしたことは申し上げられませんが、私の知る範囲では、おそらく東京支店には、なかったと思います。本店には、あったように思います。どうして落されたかということは、さっき御答弁してありますから、それをもってかえて十分だと思います。
  168. 春日一幸

    春日委員 ただいまの御答弁によりますると、古荘さん個人の口座はない、けれども、頭取の厳命によって、支店長がこれを銀行の金で落したということでございます。これは、銀行業務に照らしまして、こんなことはなし得べかざる事柄であろうと思うのでありまするが、しかしながら、それ以外には落す方法はないのでございます。不渡りになって返還されるか何かされなければ、常識で判断はできません。だといたしますると、銀行は、全然取引口座のない振出人の振り出した手形を落したということになりまするが、しかとそれに相違はございませんか。
  169. 森脇将光

    森脇証人 手形を決済する場合の方法は、いろいろございます。手形交換所を通じて決済することをもって原則といたしますが、さっき証言いたしました通り、口座がなかったのでございましょう。その日に千葉銀行東京支店に手形を持ってくれば、一千万円の現金と交換したいという約束が成立して、窓口において千万の預手を受け取って、手形を千葉銀の東京支店長に渡しておりますから、表面的に見れば、その事実を知るわれわれのみが知ることであって、手形交換所を経ておりませんから、全然形式的には、わからぬような方法で処理されておるのであります。
  170. 春日一幸

    春日委員 証人は、その手形をごらんになりましたか。
  171. 森脇将光

    森脇証人 私は、その手形は見ておりませんが、今証言した事実につきましては、見る以上に的確無比であることを、ここに証言しておきます。
  172. 春日一幸

    春日委員 それではお伺いをいたしまするが、少くとも銀行の頭取であり、個人といたしまして、それぞれの現金が必要であるということにつきましては、これは、金融べースと申しましょうか、一つの経済活動の限界の中では、常識では判断できがたいことに属するのでございます。従いまして、あなたの調査機関は、当然この一千万円の現金がどこへ活用されたか、またいかなる必要に基いて現金化することのために、古荘さんがこのような操作をされたか、これについて、相当の御調査があったであろうと思うのでありまするが、御調査の結果は、いかがでありますか。
  173. 森脇将光

    森脇証人 ちょうど、これは何に関係があるかないかということをなかなか調査することができないと同じように、その金が一体どこへいったということは、本人以外には知らないわけです。従って、それが一体どこへいった、ここへいったということは、推定の範囲しか出ないことに属します。
  174. 春日一幸

    春日委員 銀行の頭取でありますから、少くともその金が金融ベース、あるいは経済べースで活用されたといたしますならば、おのずからあなたの権威ある調査機関は、その行方を確かめ得ると存ずるのであります。しかしながら、そのことがもしあなたの方によって確かめ得ていないとするならば、あなたのその非凡な推定力というものは、相当の御判断が組み立てられておると思うのでありますが、それについて、あなたの御判断を、この際お示しを願いたいと思います。
  175. 森脇将光

    森脇証人 私の方では、その九百万というものがどう使われたということに対して、私の方で知る範囲調査をしてみたのですが、その中に浮び上ってこないのであります。従って、今おっしゃるように正常な経済行為に使われたのではなかったのじゃないかという推定を下さざるを得ないのであります。従って、さっき申しました三点に集約して推定しておる次第であります。
  176. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、経済活動に充当するものでなかったこの一千万円、これの御推定は、横錢発言とややからんで参るのでありますが、そのような推測の合理性というものは、あり得るわけでありますか。
  177. 森脇将光

    森脇証人 そうなりますと、いつも言うことでありますが、あくまで推定の範囲を出ないことであって、社会でも、その金の行方については、今でもすべてがなぞなんです。だれ一人これを知っている人は、私はないと思うのです。知る人は、古荘ただ一人と思います。従いまして、あくまで推定の範囲でありますが、これが献金にいったなどということについて、私は何とも言えない、むしろそうではないのじゃないか、ただあらゆる運動資金に消費されたのではないかと思います。
  178. 春日一幸

    春日委員 わかりました。それでは、事実関係についてもう一点だけ伺っておきますが、そういたしますと、この手形を決済されるに当りましては、しょせんさまざまな方法があるでありましょうが、いずれにしてもその一千万円の現金が、振出人古荘氏によってどこかからか調達をされて、そして千葉銀行東京支店に持ってこられなければ、最終的な処理ができないわけでございます。そこで伺いますのは、あなたの調査では、すなわち十二月二十五日に振り出したこの一千万円の手形、これが落されるとき、すなわち一カ月後において決済されるときに、その現金は、古荘氏によって持参されたものとなっておりますか、あるいはそのとき、古荘氏から持参されることなく、銀行自体の手持ちの金でそれが操作されておるのでありますか、この点を伺っておきます。
  179. 森脇将光

    森脇証人 それは、仰せの通り、古荘氏がそこへ現金を持ってきて落すのが当然であります。ところが、古荘氏が、当時金がなかった、従って、銀行の金で不正に落されておるという現実であるということでございます。
  180. 春日一幸

    春日委員 その当時不正に落されておるといたしますと、ただいま証人からお述べになりましたが、銀行の金が、実際の額より、その額だけ減っておるわけであります。日計によりますと、それは減っておるわけであります。そういたしますと、その後において、古荘氏かあるいは何人かが、一千万円の現金を持ってきて穴埋めをするにあらざれば、本日まで千葉銀行東京支度の現金現在高は、一千万円だけ不足になっておる勘定に相なるのでありまするが、現在においても、その状態であるのでありまするか、あるいは落された後において、すなわち三十三年の一月二十五日から本日までの問において、何らかの方式によって、その少くなっておりまする一千万円は補充されておるのでありますか、この点、御調査になっておりましたら、お述べを願っておきたいと思う。
  181. 森脇将光

    森脇証人 それは、私は調査ということではなく、人づてに聞いた話によりますと、その後、一ヵ月ないし二ヵ月経過後に、何か株券らしいものを持ってきて、それで貸借を組んで、本行の貸付に振りかえたというように聞いております。しかし、それは、私の方の調査した事項でありませんから、責任を持って言明はできないということであります。
  182. 春日一幸

    春日委員 ありがとうございました。  最後に、一点伺っておきますが、あなたの身命をかけておられまするところの事業の根幹になりまするものは、安全投資調査部であろうと存ずるのでございます。この調査機関こそは、かつて造船疑獄の当時、この果敢な活動によりまして、政界浄化のために大きく貢献された面もあろうと思うのでございます。そこで、私は、この際あなたのこの安全投資調査部に対する信頼の度合いを伺っておきたいのでありまするが、かつて造船疑獄におきまして、この機関が活動されて調査されたところと、造船疑獄がその後検察庁の手によって調査されたところと、その結果の符合性は、いかなるものでございましたか、この際、ちょっと伺っておきます。
  183. 森脇将光

    森脇証人 これは 私がとやこう言うべきものじゃありませんから、これは、地検当局についてお調べ願った方が正鵠性のあるものが出てくるかもしれませんから、私は、その答弁はいたしたくありません。
  184. 春日一幸

    春日委員 このあなたの機関が御調査されたところによりますると、唐澤さんが三月十八日、日本中州喜可久においてその会議に御出席された、こう相なっておるわけであります。しこうして唐澤さん御当人は、それを強く否定されておるのでございます。  そこで、私は、この際伺っておきたいのでありまするが、あなたの生命にも比すべきところのこの事業のキー・ポイントを握っておられまする安全投資調査部、これに対するあなたの信頼感、この度合いについて、ちょっとあなたのお気持を伺っておきたいと思うのであります。
  185. 森脇将光

    森脇証人 それは、私は私なりに、私の調査機関であるから、一応信頼しております。ただ私は、造船疑獄のときは、登場する人物というものはすべからく大きかった。それからあらゆる待合、料亭の利用等ということも、豪華けんらんたるものである。それから、そこで消費された金額というものも実に偉大であった。これを鎖でたとえてみますと、造船疑獄は、鎖を千もつないだような長いものであった、千葉銀行問題というものは、それから比すれば、鎖が一環か二環、せいぜい三環くらいなすばらしくスケールの小さいものであります。しかも、私が期待したことは、千葉銀行の正常な運営ということでありますから、私は、千葉銀行の古荘頭取の去った今日、それで、結局自分の職務の目的を違したと思っております。従って、私は、あまり情熱がないのであります。それで、この辺で終ります。
  186. 足鹿覺

  187. 田中彰治

    田中(彰)委員 ちょっと証人にお尋ねしますが、先ほど古荘さんが一千万円の手形を割った、それがどこへ使われたかという質問が各委員からされました。三点に限るということで、証人が逃げておられる。それはいいんですが、川島幹事長が、先ほどここで、受け取らない、個人としても受け取らない、党でも受け取っておらぬと言っております。そこで証人横錢さんに、川島幹事長及び党に一千万円献金したというようなことを、おれが知っているからというようなことを、お話しになったことがあるんですか。それを、ちょっとおお尋ねをいたします。
  188. 森脇将光

    森脇証人 私は、軽率にも、さようなことを横錢氏以外だれ一人にも話したことはございません。もしそういうことを疑う……(田中(彰)委員横錢氏以外に……」と呼ぶ)横錢氏にも横錢氏以外にも、話したことはございません。
  189. 田中彰治

    田中(彰)委員 それだけ聞いておけばいい。
  190. 足鹿覺

    足鹿委員長 他に御発言がなければ、証人に対する尋問は、これにて終了いたします。  証人には御苦労でした。  暫時休憩いたします。     午後一時七分休憩      ————◇—————     午後一時三十四分開議
  191. 足鹿覺

    足鹿委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  参考人招致の件についてお諮りいたします。金融に関する件について、次の諸君を参考人として委員会に出席を求めたいと存じます。横錢重吉君、古荘四郎彦君、笹田登君、久保正雄君、以上であります。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  192. 足鹿覺

    足鹿委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。  なお、各参考人の出席の日時並びにその変更につきましては、委員長に御一任願います。  この際暫時休憩いたします。     午後一時三十五分休憩      ————◇—————     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕