○
加藤(清)
委員 関連して。ただいま阿左美
委員から、だんだんごもっともな御
発言でございますし、すでにまた本件に関しましては、小室
繊維局長は、もうプロフェッサーでいらっしゃいますから、あえて蛇足を加える必要はございませんが、この際、私
どもの政策
審議会でも、
研究いたしました結果、業界の要望にこたえるのが妥当であろう、しかもその時期は一刻も早い方が、なおよいではないか、こういうことになりましたので、私
どもの
意見を申し述べて、
答弁をわずらわしたいと思うわけでございますが、ただいまお読みになりましたように、これは一地区でなく、全国の毛工が全員一致した
意見でございますと同時に、今、小室さんがおっしゃいましたように、羊毛、紡績会の方も、これに賛成をいたしております。
もう
一つ、
考えなければならないことは、これを消費、販売する方の
関係でございます。全日本既製服連合会の
会長岩井さん、同じく日本毛織物商業連合会の菅さん、こちらからも同じ趣旨の陳情が出ておりますし、片や、ただいまお話のございました輸出部門を担当しておられます毛麻輸出組合の
理事長木村さんにも尋ねてみましたところ、ここもやはりそうすべきである、こういう御
意見でございます。こうなりますと、これは全員一致した
意見でございます。ただ、残るのは、この件が、
消費者にどのような影響を及ぼすかの問題でございます。実は、
消費者をほんとうに
代表する消費生活協同組合その他にサウンドしてみましたところ、業界が倒れてしまってからではかえって
消費者にも迷惑が来るであろう、従って、ころばぬ先につえをつけるべきである。こういうことで、ともすれば、統制であるとか、あるいは調整であるとか、相談であるとかいう点については反対を唱えがちな向きも、やや賛成でございます。ただ、ここに
考えなければならないことは、操短の結果生ずる首切りとか、帰休とかいう労務問題でございますが、その点について、もし首を切るというようなことがあるならば反対であるという
意見がございました。そこで、全国の毛工の
理事長に、その点をいろいろ問いただしてみましたところ、ときに帰休をしてもらわなければならぬことが起り得るかもしれないけれ
ども、首を大量に切るというようなことは
考えられないのだ。縮小というても、これはスクラップ・ダウンをするのではないのだ、一時操短をすることによって、やがて輸出が伸びる、販売面も伸びていく。そういう見通しがつくので、今までよく働いてくれた
人たちの首を簡単に切るというようなことは決していたさないのだ。特に毛織は、高級な技術の要る場合もございますので、熟練工を切るなどというようなことは絶対にやらないのだ、こういう言明でございました。そこで、諸般の情勢を判断してみますと、もうやるべきである、こういうことが
考えられるのでございます。
あとは、簡単にいたしますが、第二点で、さきに本
委員会において、絹人絹操短の決議が満場一致で可決されておりますが、これをほんとうに完遂する
意味において、なお毛の方もこれに相呼応すべきではないか、こう
考えられます。なぜかならば、毛織規格と申しましても、いわばオール純毛というのもございますけれ
ども、オール・スフという規格もございます。特に輸出の中にもオール・スフでもって毛織物規格と相なっているものもございますので、片や操短しておりましても、片やアウト・サイダーが、がちゃがちゃとやり、あるいは毛織業界がスフ等をがちゃがちゃやっていた日には、さきに行われました本
委員会の絹人絹の決議、これが十分に行うことができないおそれがなきにしもあらずでございます。従いまして、私はこの際、阿左美
委員の御
発言に、心から敬意を表すると同時に、ぜひ早急にこのことが実施されるように要望したいと思います。
そこで、
繊維局長にお尋ねしたいのですが、ぜひ
一つ二月の繊維
審議会に本件をかけていただきたいと存じますが、もしそれが行われないとしますと、またここに一、二カ月延びる。そのことは、やがて春物の値切れのみならず、夏物の問題にも大きな影響を来たして参りまするし、やがて冬物の糸の仕入れにも影響がございますので、おそれ入りますが、ぜひ本月行われまする
審議会に、この問題を議題としてかけていただきたいと存じておりますが、いかがなものでございましょうか。