○
淡谷委員 どうも私は、
小倉副
総裁の現実に対する把握の仕方が甘いと思うのです。この二つの
会社が完全に
分離した
競争相手だという観点に立つならば、
競争入札等においてまことに危険な状態を呈するだろうと思う。株主に対する認識がはっきり立っていない。今日の常識をもってすれば、無
条件で黙ってものをくれてやるものはありませんよ。
日本電設なら
日本電設が、ただ
国鉄副
総裁の
指摘があったからといって、
事業を無
条件で
譲渡するなんてばかなことはない。だから、
分離といっているのです。これは
譲渡じゃない。
譲渡ならば、
日本電設と全然
関係のない別な個人にやればよろしい。
譲渡するが、人もついていけ、株主もついていけ。それでは
一つの株主を二つに切って、
看板を別にしてやったにすぎない。一体株主になった
千代田工事の社員というのは、かつての電設の株主でしょう。一体どこに
分離の実態が見えるのですか。しかも
国鉄の入札の跡を見ますと、予定価額が高過ぎて、指弾を受けている事項が非常に多いのです。これは、あなたはくろうとですから、よくおわかりでしょうけれ
ども、入札の場合に一番関心を持つのは予定価額ですよ。予定価額がわかっておれば、どんな
談合入札でもできるのです。また表面は一回、二回
競争らしく見さしておいて、
最後にはぴしゃっと予定価額に持っていくいき方もあるのです。指弾が多く行われます。これは防衛庁の調達の形を見ましても、現われてきている
傾向なんです。それが、
国鉄のかっての上級職員が
千代田にも、あるいは
日本電設にもおって、非常に深い
関係を持っておられれば、予定価額をめぐって私は非常に不明朗なものを感ずるのです。いつも予定価額に関して
指摘されているのです。大体これは、
国鉄の方では各
会社から見積りをとって、それによって適当な予定価額を作るのじゃないのですか。これは、はっきり
国鉄は独自の
立場から、ちゃんと勘案して予定価額を作っておりますか。むしろ、
日本電設とか
千代田工事というものは、
国鉄以上に
工事に詳しいから、そっちの方にまかして、予定価額の参考書を出させるのではないか、どうも私にはそう思われるのですが。