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1958-03-14 第28回国会 衆議院 決算委員会 第15号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十三年三月十四日(金曜日)     午前十時四十七分開議  出席委員    委員長 坂本 泰良君    理事 井原 岸高君 理事 關谷 勝利君    理事 田中伊三次君 理事 田中 彰治君    理事 山本 猛夫君 理事 神近 市子君       堀川 恭平君    八木 一郎君       青野 武一君    淡谷 悠藏君       上林與市郎君    細田 綱吉出席国務大臣         運 輸 大 臣 中村三之丞出席政府委員         運輸政務次官  木村 俊夫君         運輸事務官         (大臣官房会計         課長)     佐藤 光夫君         運輸事務官         (船員局長)  森  嚴夫君         運 輸 技 官         (港湾局長)  天埜 良吉君         運輸事務官         (気象庁次長) 太田九州男君  委員外出席者         運輸事務官         (鉄道監督局国         有鉄道部長)  八木 利真君         会計検査院事務         官         (第三局長)  石渡 達夫君         会計検査院事務         官         (第五局長)  上村 照昌君         日本国有鉄道副         総裁      小倉 俊夫君         日本国有鉄道常         務理事     久保 亀夫君         日本国有鉄道常         務理事     石井 照正君         日本国有鉄道参         与         (電気局長)  関  四郎君         日本国有鉄道参         与         (管財部長)  安田 正三君         専  門  員 黒田 久太君     ————————————— 三月十三日  委員大森玉木君、堀川恭平君及び細田綱吉君辞  任につき、その補欠として加藤常太郎君、小林  郁君及び鈴木義男君が議長指名委員に選任  された。 同日  委員加藤常太郎君及び小林郁辞任につき、そ  の補欠として大森玉木君及び堀川恭平君が議長  の指名委員に選任された。 同月十四日  委員鈴木義男君及び山田長司辞任につき、そ  の補欠として細田綱吉君及び上林與市郎君が議  長の指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  証人出頭要求に関する件  参考人出頭要求に関する件  昭和三十年度一般会計歳入歳出決算  昭和三十年度特別会計歳入歳出決算  昭和三十年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和三十年度政府関係機関決算書  昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算  昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算  昭和三十一年度国税収納金整理資金整理資金受  払計算書  昭和三十一年度政府関係機関決算書      ————◇—————
  2. 坂本泰良

    坂本委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りすることがあります。すなわち昨日の緊急理事会におきまして御協議を願ったのでありますが、歳入歳出の実況に関する件につきましてさらに調査を進めたいと存じますが、つきましては前通商産業省通商局農水課長日比野健児君、勝間敏雄君、弁護士邵元培君、以上三名の諸君証人として来たる十七日午前十時本委員会出頭を求めたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 坂本泰良

    坂本委員長 御異議なしと認めます。よって衆議院規則第五十三条により議長を経由して出頭を求めることといたします。  さらにお諮りいたしますが、本件に関し元大蔵事務次官河野一之君、元大蔵省為替局長東条猛猪君、前同局管理課長江上龍彦君、元横浜税関長今泉兼寛君、元通商産業事務次官平井富三郎君、元農林事務次官平川守君、検事総長花井忠君、以上七名の諸君参考人として来たる十九日午前十時当委員会出頭を求めたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 坂本泰良

    坂本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————
  5. 坂本泰良

    坂本委員長 昭和三十年度決算及び昭和三十一年度決算、右両件を一括して議題に供します。  本日は右両件中、運輸省所管及び日本国有鉄道関係につきまして、前会に引き続き審査を行うことといたします。それでは昭和三十年度決算検査報告二二四ページより二三二ページに至る報告番号一九四七ないし一九六三、三九〇ページより三四三ぺ—ジ至エ報告番号二一四二ないし二一七四、昭和三十一年度決算検査報告一五九ページより一六五ページに至る報告番号九二二ないし九三一、二〇八ページより二三七ページに至る報告番号一一〇五ないし一一二一につきまして、一括して質疑を行います。通告がありますので順次これを許します。淡谷悠藏君。
  6. 淡谷悠藏

    淡谷委員 国鉄関係の方は現在どなたがおいでになっておりますか。
  7. 坂本泰良

    坂本委員長 国鉄関係はまだ入っておりませんが、今すぐ入ります。運輸省関係中村大臣木村政務次官佐藤会計課長森船員局長天埜港湾局長八木国有鉄道部長太田気象庁次長会計検査院から第三と第五の局長、以上が今出席しております。
  8. 淡谷悠藏

    淡谷委員 会計検査院の方にちょっとお伺いしたいのですが、前回の委員会でいろいろ質問いたしました日本電設不当事項に関する記載でありますが、これは例年会計検査院不当事項として指摘されてきたわけでありまするが、もう幾ら警告しても直らぬというような事情は一体どこにありまするか、検査院で何かお考えになったことございましたらお話し願いたいと思います。
  9. 上村照昌

    上村会計検査院説明員 検査報告日本電設関係が例年あがっておることはただいま御指摘の通りでございます。このあがっておりますのを、たとえば三十一年度でごらんいただきますと、予定価格の問題あるいは出来高不足の問題、大体こういうふうに分れておるんじゃないかと思います。出来高不足の面につきましては、一応形の上、理論的にも日本電設のやられたやり方が悪いという点がはっきりするわけです。予定価格積算が甘かったために工事費が高価になっておるという事態は、私どもの方としては直接は日本国有鉄道契約担当者の方が予定価格積算が適正でなかったということを実は言っておるわけでありますが、この部分につきましては日本電設の方が直接悪いとかいいとかいうことは私の方としてはちょっと言いかねる面がございますので、従いましてただいま申しました出来高不足というものも三十年度にもありまして、三十一年度に引き続いておるわけであります。この点につきましては、これは何とかしなきゃならぬということで日本国有鉄道の方にも申し上げて、ある程度手は打っておられるように考えておりますが、これでただいまお話のようになくなるのかなくならぬのかということにつきましては、私の方ですぐ断定的なお答えを申し上げるということはちょっと困難でございますので、御了承願いたいと思います。
  10. 坂本泰良

    坂本委員長 淡谷委員に申し上げますが、国鉄関電気局長が来ておりますから……。
  11. 淡谷悠藏

    淡谷委員 副総裁まだ見えませんか。
  12. 坂本泰良

    坂本委員長 今すぐ入ると思いますが、まだ来ておりません。
  13. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それでは中村運輸大臣一つお伺いしますが、最近これは国鉄だけではございませんが、退職しました官庁の特に上級職員がいろいろな外郭団体関係を持った会社に入りまして、それと官庁との間に妙な因縁ができて、さまざまな不当事項あるいは不正事項として指摘されたのが大へん多いのですが、特に国鉄におきましては膨大な外郭団体を持っておりますので、この外郭団体とこれら旧国鉄官僚とでも申しますか、上級職員との間にさまざまな関係が生じて、ガード下の問題やらその他のことがたくさんできてくるのですが、私はこれは将来非常に憂うべき傾向だと思っております。特に今検査院から言われましたように、この日本電設不当事項に関しましても、予算の組み方がずさんで、実際これは不当だというふうに指摘されておる。そうしますと、疑いますれば、何らかこういうふうな会社に利益を与えるのが目的でこうしたずさんな予算が組まれたというふうにも解釈されまするが、そういう点に関して大臣は将来どのような方針をとられるか、この際あなたの御決意を伺っておきたいと思います。
  14. 中村三之丞

    中村国務大臣 ほかのことは別といたしまして、国鉄関係におきまして今御指摘のようなことは厳に戒めておるのであります。ことに今この決算書に載っております電設工業のごときは、私もこれは国会議員として決算書を常に見ておるのでございますが、どうも電設工業は毎年出てきておる。会計検査院やあるいは決算委員会において御指摘になったことが改っておらぬことは、私もきわめて遺憾に感じております。先般来国鉄当局に対して皆様方からいろいろ御質問あるいは御叱正があったことはごもっともでございまして、われわれは今後こういうことが起らないように、繰り返さないように、国鉄に対しましてその管理態勢を厳密にいたして参りたいと存じます。由来こういう工事関係を、一面におきまして電化事業などになれておる会社に請け負わせたということは、私は一応はもっともだと思いまするが、その結果がこういうことになって、そこに情実因縁が行われ、不当な工事費が要求されておるということは、これは今後国鉄に対しまして十分注意をし、国鉄はおそらく断固たる処置をとるものと私は期待をいたしておるのであります。
  15. 淡谷悠藏

    淡谷委員 大臣のはっきりした御決意、私は非常にけっこうだと思うのです。実は昨年から高架下の問題やその他の問題がしばしばこの委員会で論議されまして、小倉総裁あるいは十河総裁が断固たる処置をとるということを言明されたのですが、一年ぐらいしても、どうもまだ断固たる措置はとっておられないらしい。この間もさまざまな事情があるというお話がございましたが、何らかこの際非常にはっきりした決断をもってやらなければ、ますます弊害が大きくなるものと思われますので、重ねて一つお願いいたします。別に御答弁は要求いたしません。  そういうふうに私要求いたしまして、まず小倉総裁に聞きたい。本日私の要求しました資料手元に届きました。これによりますと、日本電設工業株式会社職員表人員の件ですが、先日のあなたのお答えとこの人員の率が私多少、違っておるような感じがするのですが、御訂正になったのでしょうか。私まだ速記録を見ておりませんので、御答弁のあれは確かめかねますけれども、伺った率よりは少し国鉄退職者の率が高いようです。どっちがほんとうですか。
  16. 小倉俊夫

    小倉説明員 ただいま資料で調べておりますから、しばらく御猶予願います。
  17. 淡谷悠藏

    淡谷委員 これが違っていたらこれで確認して私お話を進めますが、この間は大体五〇%以下の国鉄退職者職員というふうに承わりましたが、この表で見ますと、国鉄退職者が千百八十八名で五二%、その他の者が千九十七名で四八%、まあ五〇%以上は国鉄退職者でこの会社が占められておるようでございます。工事分量等も、この間の御答弁でございましたが、あの通り心得て間違いございませんか、ちょっと念を押しておきたいのであります。
  18. 小倉俊夫

    小倉説明員 工事の量につきましてはお手元資料で申し上げましたので、それを御信用いただきたいと思います。
  19. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この間副総裁は、日本電設工事独占的になっているような傾向を認めるので、それを避けるために作ったのが千代田工事だというお話があった。そこで私はきょうはこの千代田工事株式会社関係について少副総裁に御説明を願いたいと思うのでありますが、一体この千代田工事株式会社資格確認をするについて、どういう点で認められたのか。私ちょっと調べてみますと、どうもこの千代田工事株式会社資格を付与したことには、従来の規定とは合わない点があるように思う。まず第一にこの千代田工事株式会社が、先般問題になりました最近二カ年間の国鉄工事実績があるということは、一体どういう点でお認めになったのですか。
  20. 小倉俊夫

    小倉説明員 新しい会社でございますから実績はございません。しかしながら、私どもの方で工事請負会社を選定いたしますには、請負工事資格指名委員会というのがございまして、その委員会にお諮りしてすべてを決定している次第であります。それでその指名規定の中に、従来の会社合併しあるいは譲渡し……
  21. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ページをちょっとお示し下さい。何ページにありますか。
  22. 小倉俊夫

    小倉説明員 ただいま調べておりますが、要するに会社譲渡合併というようなことで、やはり従来と同じようにその会社自体技術的な力を持っておるというものにつきましては特例として認めてもいい、こういうことになっております。それでこの千代田工事は、前々も申し上げましたように、これは自発的ではございますが、一社に片寄ることが競争をしないことになる、そういう意味で分離いたしましたので、その技術者はほとんどすべてが日本電設から分れて参っておりますので、技術者の熟練ということについては疑いがないのであります。また千代田職員は、過去においてずっと鉄道電化の仕事をやっておりました関係上、その経歴、年数も十分であるということで、これが審査にかかりました際に、その委員会部外委員の方が、これはそのまま指名に認めてもよいということをはっきり確認せられまして、委員会決定として入ったのでございます。これは東京ばかりでなく、地方におきましても、ほぼ同様の趣意をもって資格ありと御認定になったのであります。
  23. 淡谷悠藏

    淡谷委員 今の御説明は大体この取扱規程の第八条と考えますが、そうじゃないのですか。
  24. 小倉俊夫

    小倉説明員 今調べておりますら、しばく御猶予を願います。
  25. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この間私、何か請負に関する規約があったら出してくれと言ったら、「国鉄請負制度改正」というのが出ておる。読んでみたのですが、全部読んでみなければ出てこないのです。この本自体がそれほど複雄なんです。私はもっと簡単にわかるようなものを御提出願ったのですが、御提出がないからあなた方も混乱するのです。そこで伺いますが、この審査委員会決定さえあれば工事二カ年の実績の必要なしということになってくれば、この審査委員会工事資格を与える全権が移る。その全権が移る一つの条はこの八条と考えますが、「局所長は、確認書交付を受けた者について、その営業譲渡会社合併会社組織変更会社代表者変更等があったときは、その旨を届出させるものとする。この場合、資格確認継続については、調査の上、これを許否することができる」こういうふうにあるのですね。この場合に千代田工事というのはこのうちのどこに当てはまるのですか。もしこの条文がなかったら別の条文をお示し願いたい。この条文なら、この条文のどこの項を適用したのかお示し願いたい。
  26. 小倉俊夫

    小倉説明員 ようやくわかりましたが、百六十三ページです。この前この本を差し上げましたのは、実は請負制度委員会を作って規程を作りました場合に、部外の方々、ことに学者の専門の方などがおられまして、実に詳細な規定を作られたのであります。そういう意味でこれを収録しましましたので、非常に難解になったのかもしれませんが、全部これに網羅しておるので、実はお手元に差し上げた次第でございます。その第八条に「局所長は、確認書交付を受けた者について、その営業譲渡会社合併会社組織変更会社代表者変更等があったときは、その旨を届出させるものとする。この場合、資格確認継続については、調査の上、これを拒否することができる。」こういうことでございまして、会社合併会社組織変更、こういう場合は特別のものでありますので、それを委員会にいつも付議する、のが例になっております。この千代田の場合におきましては、こういう特殊な場合でございまするからして、特に委員会いかがいたしますかということを申し上げまして、特別に審査をしていただいて、その結果に従った次第でございます。
  27. 淡谷悠藏

    淡谷委員 やはり今私が適用した第八条と同じことになっているので、まあ一致いたしましたが、このうちの千代田の設立というものはどの項目に当てはまるのですか。ここには営業譲渡もありますし会社合併もある。会社組織変更もあります。会社代表者変更等もあります。このうち千代田はどの項目届け出ているのですか。新設と違うのですか。
  28. 小倉俊夫

    小倉説明員 でありますから、申し上げましたように第八条にはっきり該当しておるとは申し上げませんですが、この会社組織変更会社代表者変更会社合併といったような場合は特例でございますから、これは一々委員会にかけて決定いたしております。そういう趣旨をくみまして、この千代田というのは会社合併組織変更ではありませんですが、とにかく集中してはいけないということに基きまして、会社を分けたのでありまするから、これは特異の問題でございまして、そういう意味合いから特に委員にお諮りいたしましたところ、それではどう処置をするか討議しよう、こういうことでお取り上げになった、こう考えております。
  29. 淡谷悠藏

    淡谷委員 これは大きな問題なんです。独占禁止法等もある場合ですから、この国鉄外郭団体であるべき会社が、しかも半分が国鉄退職者をもって組織されておりますから、会社独占のおそれがあるというので千代田工事が分裂しているのです。それをこの規定の二カ年の工事実績さえも問題にしないで、その年度から大量の工事を与えたという中には、国民の疑惑を招くべき大きな要因があるんです。それをあなたは八条には的確には当てはまらないかというようなあいまいな御答弁をされるのでは、私はどうも納得ができない。ここに「その旨を届出させるものとする」という条文があるのですが、届けさせたならば一体千代田はどういう届けを何日と何日になされましたか。
  30. 小倉俊夫

    小倉説明員 ちょっと御質問趣旨がわかりかねましたが……。
  31. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この八条に基いてあなたが委員会にかけたならば、何もあなたが千代田を特別に扱ってきたのではなくて、やはり公平に扱って、普通の会社ができたと同じように、その届け出があって申請がされたものと思う。第八条に基いて処理したというならば、その会社に「その旨を届出させるものとする」と規定してあるのですから、当然あなたが処置される前に、千代田が設立したことを届け出たはずだと思うのです。その届け出書の内容、時日等はどうなっているか、それを伺いたい。
  32. 小倉俊夫

    小倉説明員 千代田工事は三十二年四月八日に同社を設立いたしまして、同月十一日付建設大臣に第五千四百三十五号をもって建設業者の登録をいたしました。
  33. 淡谷悠藏

    淡谷委員 今の説明では、届出新設という御説明でございましたが、新設となりますと、この条文のどこに当てはまるのですか。これには営業譲渡会社合併組織変更会社代表者変更等があったときはその旨を届け出させるとしてある。新設というのは一体これのどこに当てはまるのですか。
  34. 小倉俊夫

    小倉説明員 これは結局従来の日本電設工業から実績点数を受けまして——点数というのは従来電設工業がいろいろな工事をしております。それは点数に換算されるのでありまするが、そういう点数を受け、かつ実際の職員ももらいまして新設したのでありまして、私どもは実は会社が分離するということは、実際問題上非常にむずかしいことでありますのに、やはり集中を避けるという意味合いで、会社が自発的に分離したということは、将来競争が多くなるということでよいことではないかと私は確信したのであります。そういうことで分離いたしましたので、これは予測しない特異の現象でございますから、そういう予測しがたい事情が起りましたら、すべて委員今に付議いたしまして、その指図を受けるという建前にいたしております。従いましてこの会社につきましては、こういう会社ができまして、これの資格申請を受けておりますが、いかがいたしましょうかということを特別の案件としてお諮りした次第であります。
  35. 淡谷悠藏

    淡谷委員 副総裁、あなたの御答弁の中にはっきりした矛盾があるのをあなたはお気づきになっていないのです。これはこの「国鉄請負制度改正」の五十七ページにある。「なお、国鉄には、今次戦争中に、国鉄工事を施行する責任を担当するために設立された業者国鉄工事に深い経験を有し、特に、災害時の応急措置に協力しているものがある」これは日本電設をさすものにほかならないとこの間御答があった。「これ等の業者に対する指名が、他の業者に対する場合に比較して多くなるのは、ある程度やむをえないと思われる。しかし、他面においては、契約締結がとかく安逸に流れ、技術進歩向上を阻害する傾向があるから、十分注意する必要がある」ここに私あなたの心配した日本電設独占的な傾向ということが現われてきたと思うのです。それをおそれるがゆえに、厳正に競争すべき会社としての新設ならば歓迎してもいいかもしれませんが、こういう独占的な形態をカムフラージュするために、実際は日本電設と同じような、点数を分けてもらって職員を分けてもらって、重役を分けてもらって、資本金を分けてもらってなんという会社が、なぜこれを分離して支社とも言わずに、新設会社の中入れたのですか。これは完全に日本電設の分社であるならば、これはやはり独占的な傾向は免れない。これをカムフラージュするために、新設会社届出を出そうとしておるというふうに考えるのですが、この点はいかがですか。
  36. 小倉俊夫

    小倉説明員 そのカムフラージュなどというようなことは全然考えておりません。日本電設がいろいろ世間の御批判を受けております。従いましてこれを何とか改善していきたい、こういう場合におきまして、この集中を分割するということはこれは必要でございまして、こういうような方法をいたさなければ、結局日本電設集中することを避けることはできません。戦後におきまして、私事情をよく知りませんが、いろいろの大会社がやはり職員を分けて、あるいは施設を分けて、分離いたしたのもやはり同じ趣旨だ、こう考えます。それで、これは決してカムフラージュではございませんで、会社は分離しますれば、その当時はもちろん顔なじみでございますが、会社責任を持って運営するという立場に立ちますれば、これは分離した会社は必ず競争立場に立つということが世間一般の例でございまして、もう現に電設千代田競争的立場でもって業務を運営いたしております。そういう意味におきまして、私はこれは日本電設一つの改革として、結果的にいいものだ、こう考えます。ただ先生からも御指摘がありましたように、業者がみだりにふえるということはこれは乱立のための弊害も起るでございましょうが、現に日本電設というのがあまりに片寄り過ぎるということでありますれば、それは数が一つふえましても、これを分割するというよりほかはないのでございまして、決してそのカムフラージュというようなことを考えていたしたのではございません。
  37. 淡谷悠藏

    淡谷委員 ますます私は矛盾が大きくなったと思うのです。もし千代田工事が、完全に分離した、日本電設と対抗すべき会社であるならば、これに特別な恩典を与えて、工事実績の二カ年間というものを認めてやる必要はないのじゃないか。あなたはこれを認めてやった理由として、日本電設経験も持ち、日本電設点数ももらってきたのだから、分けてやったと言っている。そんな関係のある会社をどうして正当な競争業者として認めることができますか。あなたはそれに基いてこの工事実績二カ年というのをなくするように計らってやった、これはどうですか
  38. 小倉俊夫

    小倉説明員 これは鉄道工事を、適正な競争によって、技術向上あるいは値段の適正化をはかりたい、こういうふうに考えてできたことでございまして、そういう意味合いからいいますれば、これはやはり国鉄の過去の経験を持った職員が入っておりますので、そういう点につきましては、やはり国鉄工事をさせるということでなければ、やはり趣旨が立たないのでございまするが、これは先ほども申し上げましたように特異な例でございますから、趣旨はこうでありますがいかがいたしますかということを、請負委員会に審議をお願いして、その結果、これは当然この国鉄工事資格を与えて差しつかえないということが、東京ばかりでなく、地方の委員会におきまして、そういう御審議でこの線ができたのでございますから、それに従っただけでございます。
  39. 淡谷悠藏

    淡谷委員 東京ばかりでなく、地方においてもそういう線が出ているから、なおさら心配になるのです。あなたは、今はからずも国鉄の退職職員が入っておる会社だから、国鉄の仕事をやらなければなるまいが、ということを言われておる。もしもそうじゃない——首を振られますから、そうじゃないかもしれませんが、それはどういうわけなんです。  つまり私の聞きたいのは、全然こういう関係のない会社が設置されて、技術も持っておれば工事もできる、こういう確証があった場合に、鉄道工事の二カ年間の実績という条項は削って、請負指名をさせるような処置をやっぱりとられますか、純然たる新しい会社日本電設とは関係のないような根っからの新しい会社が設立されましても、同じような態度をとられますか、確かめておきます。
  40. 小倉俊夫

    小倉説明員 それは必ずしもそうではございません。ただくどくなるかもしれませんが、この千代田は、とにかく日本電設がいろいろな批判を受けておりますからして、それの改善の一端として考えたのでございます。繰り返して申し上げますが、これは会社の方で意思を決していたしましょうということで、私の方もそれなら集中が分散するからよかろう、こういうことを申したのでございまして、先ほど国鉄職員とは申しあげませんでして、日本電設職員が分れたのでございます。そうして、たとえばこれは先生の御批評であるかもしれない、いかがお考えか知りませんが、実際問題といたしまして、日本電設があまり片寄っておるから、これはいかぬじゃないか、もしこういう御批判があったとしまして、これを分割いたします。——ただしかし日本電設は現在工事に応ずるだけの人間も持っております、施設も持っております。そういう場合に集中を避けるということでありますれば、やはりその人間、設備を分割して、新しくそういう競争会社を作るよりほか仕方がないのであります。そういう点は一つ御了承願いたいと思います。
  41. 淡谷悠藏

    淡谷委員 この会社は、それでは初め分離する場合相談に参画したのですか。日本電設がその仕事を分離する際に、どうも独占的な傾向が強過ぎるという批判があるから、分離したいという相談を受けたのですか。何か話の様子では、そう聞き取れる。あなたに相談なしに日本電設が分離して、こうしたからどうだといってきたのか、それともこうしたいがどうだという相談がきたのか、あなたは部外者でないし、知っておられると思うので、その点をお尋ねしたい。
  42. 小倉俊夫

    小倉説明員 それは実際問題として、日本電設鉄道工事を引き受けておりますから、それの大きな変革につきましては、これは相談するのが当然でございまして、たとえば役員を変更するとかいうような場合でも、鉄道請負業者としては相談をする例も多々ございます。この場合には、日本電設としては、鉄道工事に大きな影響を与えるものでありますからして、こういうふうにいたしますということは申し出てありますが、しかし私の方でこうしろと言ったことではございません。
  43. 淡谷悠藏

    淡谷委員 もし日本電設が、しばしば会計検査院指摘されるような不当事項があって、ほんとうにそれを直すならば、日本電設のひものつかない会社競争相手に現われた方が、はるかに私は刷新の実が上ると思うのです。これはあなた方が工事実績の二カ年という条項で縛って、指名入札で入れてこない。ところが、日本電設のひものついたものであるからという理由で、千代田工事というものをまたこの資格認定の場合に、工事実績二カ年を認めないで、やるように委員会で計らった、そうしますと、あくまでもこの日本電設の系統のあるものは重要視するが、それ以外のものは重要視しないというふうな不公平なことに見られるのですが、それは何か理由がありますか。
  44. 小倉俊夫

    小倉説明員 決してそうではございませんで、これもまとめて資料を差し上げたいと思っておりまするが、私ども日本電設が二十九、三十、三十一年度におきましていろいろ批難事項がございまして、これではいかぬということで、徹底的に改善をすることに努力いたしております。従いまして、この批難事項のそれぞれにつきましても、たとえばこういう不当工事の起った原因が鉄道にある。たとえば監督が不十分であったとか、設計の変更の手続をとらなかったとか、そういう事例がございますれば、これは部内者を相当たくさん懲戒処分にいたしております。こういう点は別途御報告申し上げてもよろしいのでございまするが、日本電設におきましても、まことに相済まなかったということで、部内者を多数処分いたしております。それからまたそのときどきの工事につきましては、会社の負担において手直しをさせておりまするし、また過当に収受したと思われるようなものにつきましては、これは請負工事でありますから、異例ではございまするが、金を戻入させてもおります。それからまた最近この集中を避けるために、この日本電設と同等と認められるような会社につきまして、すべて指名回数を洗いまして、日本電設指名が全然片寄らないようにということで、指名の完全な公平化ということを計らいまして、もうそれはこの二カ月の実績ではっきり出ております。こういう点も資料として御提出いたしたいと思いまして、今せっかく準備中でございます。近日中にお目にかけられると思います。
  45. 淡谷悠藏

    淡谷委員 その資料はぜひお出し願いたいのですが、私があなたに重点的にお尋ねしているのは、二カ年の工事実績を持たなければ、国鉄指名入札の指定を受けられない、請負の指定を受けられないというこの事実についてなのです。これは千代田工事株式会社員の場合にこの条項をなくして指名したのは、あなたが審査委員会にかけたからだとおっしゃった。その審査委員会にかけたところの原因としては、千代田というものは、実際においては日本電設会社から分離したものである。そのひもがついているのだからというような御答弁がある。ところがその電設はあまりに独占的な傾向が強いというので批難されたから分離したのだ、これは私の論理では納得がいかないのです。一方においては独占を排除する、一方においては独占のひものついたものでなければ工事を与えない。こういう態度にあなたは矛盾を感じないのですか。千代田日本電設との資本、職員の連携をあなたはどうとられているか、その御説明を願いたい。
  46. 小倉俊夫

    小倉説明員 この鉄道工事のようなものは、一つの理論では割り切れませんで、ある点では集中も排除しなければならぬし、ある点では乱立も防がなければならぬというふうな両面がございます。これは経済界の常だろうと思いまするが、先ほどたびたび申し上げまするように、日本電設がとにかく集中し過ぎる、これは実はやはり会社の規模もございまして、日本電設が非常に大きな規模を全国に持っておりまする関係で、指名回数が多いということがございますけれども、それでもいろいろな御批判もありますし、またわれわれもこれは改善した方がいいという立場に立ちまして、日本電設の分散をはかったのでございます。それでありまするからして、すぐに先生が言われたような矛盾というようなところまではいっておらないと考えます。それからその二カ年の問題につきましては、これも前に御答弁申し上げたかもしれませんが、鉄道の電化工事鉄道の電気に関する工事と申しますのは、屋内の電燈、電力のことばかりではありませんで、路線で五分十分のヘッドで電車が動く、そういうところを間を見ていろいろ作業をするといったような非常にむずかしい点もございまするので、これにつきましてはやはり過去の経験を尊重いたさなければなりません。そういう意味合いにおきまして、国鉄関係ばかりでなく、私鉄鉄道の電化に従事したものもその過去の経験は踏んでおりまするので、この点につきましては特殊の工事であるということをお認め願いたいと思います。しかしこの点につきましてはいろいろな御批判もありますので、目下再検討をいたしておる次第でございます。
  47. 淡谷悠藏

    淡谷委員 あなたは専門家ですから詳しいでしょうし、私たちはしろうとですから、国鉄工事の内容はわからないかもしれない。けれども専門家であるがゆえにわからない点もあるのです。特にそれだけ深く日本電設に深入りをしておられますと、なおさらわからない点があるだろうと思います。あなたの指摘されました最も困難なる工事は、日本電設がやった例はあまりないのです。新しい配線工事はありますけれども、そういう古い配線工事は下請けに出しております。こういう事実があるのです。だからさまざまの点であなたの予期しないような不当なことが出てくる。それから二カ年の実績というのは国鉄工事だけに限りませんか、私鉄だけでもいいのですか、確認しておきます。
  48. 関四郎

    ○関説明員 お答え申します。二カ年間の工事実績の中には私鉄は入っておりません。それで御存じと思いますが、国鉄の運転に直接関係のありますいわゆる特異工事というものは百五十点が満点になっておりまして、そのうち国鉄の特異工事施行高に対するものは百点と、それから特異工事に対する技術力が五十点、両方合わせまして百五十点が満点になっております。その五十点の技術力の中の保有技術力の要素となるというところに、この四十七ページにございますが、四十七ページの第十三回の議事録のところ、「第3次詮衡について」というところがございますが、そこの三行目のところに「勿論、これと同等以上の経歴があれば、国鉄、私鉄を問わないものである。」こういうことが委員会の審議で審議されておりますために、これが私鉄だけでもその技術力が五十点に達するくらいのものがありますれば、大体今のところB級の特異工事というのは三十点、四十点ぐらいが合格点になっております。B級工事に入る可能性はあるわけであります。但しA級に一度にいくというわけにいきませんで、B級工事をやりまして、その工事実績が二カ年で、ある点数に達すればA級に入り得るということであります。しかしこの点についてももう少し、先ほど副総裁からも申しましたように、もう二年もたっておりますから、再検討の時期に達しておるのではないかということを感じております。
  49. 淡谷悠藏

    淡谷委員 A級の工事についてはやはり国鉄工事実績二カ年というのが絶対条件でしょう。そうじゃないですか。あなたは今私鉄とおっしゃいましたがどっちなのですか。
  50. 関四郎

    ○関説明員 A級の合格点が大体五十点から八十点というような合格点数になっておりますから、この場合に、私鉄の経験技術力だけで五十点になれば、五十点を合格点とすれば合格する可能性があるわけでありますが、これは事実上は非常に困雑であります。それですから、現在のところA級にいきなり直接に確認書が出るということは大体できないものと考えております。
  51. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それで本論に入りますが、小倉総裁に明確にお答え願いたいのは、千代田工事株式会社にA級の資格を付与した理由としてあげられましたところの、日本電設技術やその他の面で深い関係があるというが、これはどの程度入っておるのか、あなたのつかまえた範囲内で一つお答えを願います。職員はどう交流したか、資本はどう交流したか、これは新設会社として扱うべきか、独占資本の分離があったのか、そういう点をもっと詳細に御説明願いたい。
  52. 小倉俊夫

    小倉説明員 本年の一月の調査でございまするが、千代田工事会社職員の構成は、事務職員が百十七人、技術職員が四百十三人、それで五百三十人が現在の職員でございまするが、このうち約八〇%は日本電設から参ったものでございます。資本的には日本電設からは一切入っておりません。また社長は日本電設から参ったものでございまするが、ほかの取締役は新しく他の方面から入ってもらいまして、そうして設立されておる会社でございます。
  53. 淡谷悠藏

    淡谷委員 高級職員と申しましょうか、社長、専務などのうちで日本電設から転じてきた者は社長一人ですか。
  54. 小倉俊夫

    小倉説明員 役員について申し上げますると、取締役社長が日本電設からでございます。そのほか専務取締役の上滝、これは国鉄の出身者ではございません。それから常務取締役の酒井、それから取締役の福原、これだけが日本電設から千代田の方に参っております。
  55. 淡谷悠藏

    淡谷委員 資本系統はどっちの方が入ってできた会社ですか。これはもう日本電設とは全然関係ありませんか。
  56. 小倉俊夫

    小倉説明員 ただいま申し上げましたように、日本電設は、この会社の株は持っておりません。出資はしておりません。
  57. 淡谷悠藏

    淡谷委員 千代田工事日本電設へ出資しておる機関との共通点はありませんか。
  58. 小倉俊夫

    小倉説明員 ございませんそうです。
  59. 淡谷悠藏

    淡谷委員 そこで、この千代田工事株式会社というものが、あなたのおっしゃる日本電設技術を受け継いだものとしてこれを委員会工事実績二カ年の資格制限をなくするように相談をしたという理由は、あなたはどこに求められておりますか。具体的にはどういうことですか。
  60. 小倉俊夫

    小倉説明員 御質問趣旨がちょっと理解いたしかねますが……。
  61. 淡谷悠藏

    淡谷委員 しばしば言っておりますが、私は国鉄工事実績二カ年の請負工事資格制限をなくしたという点に重点を置いて今あなたにお聞きしておるわけです。これが普通の会社であるならば、社長、常務取締役の二人くらい入ってきて、職員が八〇%入った、資本の系列はない、ただこれだけの分離では特別に制限を撤廃するような条件は出てこないと思うのです。業務を縮小した場合にこういうケースが起ったとしましても、おそらくあなたは審議会にこれをかけようとはしなかったと思います。あなたが言っておられた通り、分離前にさまざまな相談のあったことはわかっておる。これに対して請負資格の制限を撤廃したというあなたの理由は一体どこにあるのかということを私は聞いておる。
  62. 小倉俊夫

    小倉説明員 その点につきましては、前にもお答え申し上げましたが、これは日本電設職員が多数分離いたしましたので、そういう点の技術を持っております、並びに経験も持っております。それで、この会社は、つまり日本電設職員並びに施設を分離いたしましたので、そういう点で資格があると委員会で御認定になったのだと思いますが、またもし逆にこういうものを二年間入れないとすれば、これは分離ができないのでありまして、そういう点から——こう申し上げるとお叱りをこうむるかもしれませんが、やはりそういう意味合いの太い線で日本電設の改善という立場から見ますれば、これを分離した方がいいし、そうすれば技術も持っておりますので、やはり人間を包容していかれるということで結局目的を達するのではないか。しかし繰り返して申し上げますが、そういうことは国鉄だけで独断ではいたしかねますので、委員会にお諮りしましてそう決定をした次第でございます。
  63. 淡谷悠藏

    淡谷委員 日本電設から分離した施設というのはどういうものがあるのですか。
  64. 関四郎

    ○関説明員 お答え申し上げます。今どういう施設があるかということを詳細には申しかねますが、たとえば架線工具類とか現場の作業場の建物、そういうようなものがございます。
  65. 淡谷悠藏

    淡谷委員 副総裁、あなたは今の答弁を聞いて、あなたの答弁の中に矛盾をお感じになりませんか。あなたは技術を継承したのだ、施設を分離したのだと言っておる、その施設が、架線工事の工具とか現場の作業所の建物というものと特異工事と一体どういう関係があるのですか。
  66. 関四郎

    ○関説明員 それが実際の工事に一番重要なものだと私は考えております。
  67. 淡谷悠藏

    淡谷委員 架線工具類というものは何か技術上の機密にも属するものか、あるいは日本電設以外の会社では手に入らないような重要な道具なんですか。これは重要なんでしょうけれども……。
  68. 関四郎

    ○関説明員 非常に重要でありますが、これはたとえば電化工事に使われるようなものは特殊な工具が多くて、急に調達ということがなかなか困難であります。
  69. 淡谷悠藏

    淡谷委員 急に調達ができないと言いますが、急でなければできるんですか。これは日本電設でなければどうしても持てないという器具なのか、あるいはどこの会社でも急がなければ手に入るものなのか、この点はどうなんですか。
  70. 小倉俊夫

    小倉説明員 工事用具のようなものは、これは現在の日本といたしまして絶対に入らない特異の工事用具なんというものは、ちょっと想像できません。でありますから、御説のようにこういうふうな工事用具は、日本電設から分けてもらわなくても当然手に入ると思います。ただ私が申しましたのは、やはり日本電設がそれだけ事業を縮小するならば、人につけて施設も出さなければいかぬ。しかしながらその施設をもらい受けたことが、新しく指名を受けた原因ではございませんでして、あくまで過去の経験、熟練を有する人間が大部分であるという点を委員会で御査定になったものだと考えております。
  71. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それじゃこれは分離した人員というものに対して重点を置かれているようでありますが、そこで私もう一つ新しい問題でお聞きしたい。  この国鉄の電気に関する工事というのは日本電設千代田工事それから新生電業、この三つの会社が大半とってしまっているようです。新生電業と日本電設との間にも相当深い関係があるようですが、この新生電業の内容を一つ説明願いたい。
  72. 関四郎

    ○関説明員 お答え申します。この前も副総裁から申し上げたと思いますが、国鉄の出身者がたくさん入っているというところで共通点がございます。
  73. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それだけですか。あるいは重役の交流とか、人事の交流とか、日本電設との間に行われておりませんか。
  74. 関四郎

    ○関説明員 お答え申します。交流は行われておりません。
  75. 淡谷悠藏

    淡谷委員 私の方の調査と若干喰い違いがございますけれども、これはあらためてまたあなたの方から御提出願う資料もございまするから、新生電業の問題は別にいたします。  いずれにいたしましても、この三つの会社独占的に仕事を受けておるということは、やはりさまざまな弊害が起ることとこれはお認め願ったと思う。そこで日本電設から千代田工事というものを分離させて、副総裁日本電設独占的な行き方が解消されたと御理解になっていますか。これはどうです。
  76. 小倉俊夫

    小倉説明員 お答えいたします。これはまた取りまとめて全部数字をお届けいたしたいと思いまするが、いろいろ日本電設についての改善を考えていかなければならぬということで、実は特段の処置を講じて参ったのでございまして、この電気関係工事の改善につきましては、総裁以下幹部におきまして非常に頭を悩ましまして、できるだけのことは努めて参った次第でございます。  それでただいまの御質問にお答えいたしますと、三十二年の十月一日から三十二年の十二月二十日までの実績をとりますと、日本電設指名いたしました件数が六十五件、つまり札を入れさした回数でございますが、日本電設に入れました回数が六十五件、新生電業に入れました回数四十四件、千代田工事指名いたしました回数三十一件、それ以外のが二百二十六件になっております。これに対しまして、特に私ども日本電設、その他新生電業、千代田指名を片寄らしてはいかぬということを厳重に現場に示達いたしましたのが十二月のことでございますが、それによりまして、三十三年の一月二十一日から三十三年の二月二十日、つまり両方とも二カ月ずつをとったのでございますが、その厳重な示達をいたしましたあとの指名の割合を見ますと、日本電設が四十四件、新生電業が二十一件、千代田工事が二十二件、その他が四百九十件、比較して申し上げますと、日本電設の六十五件が四十四件になり、新生の四十四件が二十一件、千代田の三十一件が二十二件、その他の業者の二百二十六件が四百九十件になっております。  それからまた、決して日本電設だけが多いのではございませんで、これと同等の技術を持っているというものにつきましては、鉄道との関係が深い浅いは問いませんで、指名回数を同等にしなければいかぬ、同等の実力のあるものについてはできるだけ同等の指名件数を与えなければいかぬということを厳重に示達いたしましたので、最近の三十三年一月二十一日から三十三年二月の二十日までの件数を見ますと、日本電設が四十四件でございますが、関東電気工事がやはり四十件、それから新生、千代田が先ほど申しましたように約二十件でございますが、西山電気、東光電気工事というようなものもやはりほぼ二十件になっておりまして、そういう点で頭をそろえております。今後ともこういうふうな傾向を持続して参りたい、こう考えております。
  77. 淡谷悠藏

    淡谷委員 それは大へんけっこうな傾向だと思いますけれども、金額はどうですか。件数はわかりましたが、工事請負の金額はどうですか。
  78. 小倉俊夫

    小倉説明員 金額はまだ集計ができておりませんので、いずれ取りまとめて御報告申し上げます。ただ落札の件数をさらに申し上げますと、先ほど申しました三十二年十月一日から三十二年十二月二十日までには、落札の割合が、日本電設が一七%でありましたが、今年に入りましてからこれが一一%、新生電業が前には一一%でありましたのが二%、千代田工事が八%でありましたのが三%、その他が六四%でありましたのが八四%、こういうふうに実は低下いたしております。なお御要求の金額につきましては至急取りそろえ御報告いたします。
  79. 淡谷悠藏

    淡谷委員 まだ資料がおそろいにならぬようですから、またあらためにやりますが、その金額などもぜひ詳細にお知らせ願いたい。  それから私はここに特に小倉総裁に次回の委員会までにいろいろ御考慮願っておきたいのは、工事実績二カ年という、ほとんど今の御答弁では、場合によっては実効を失なっておるような制限、これを撤廃する御意思があるかないかということが一つ。もう一つはこの数重なる日本電設不当事項について、もっと責任を明らかにする必要があると思うが、具体的にはどういうふうなことを考えているか。これが一点。あらかじめ私は予告しておきます。  もう一つは、日本電設が受け取った工事を下請に出している事例を若干うわさに聞いております。こういう点のお取り調べを願いたい。表面上件数を減しても、落札しているものは日本電設のお許しによって落札を受けて、実際においては割の悪い仕事を押しつけられているような形が見えておる。こういう関係も次回の委員会までに十分御調査を願いたい。  初めに申し上げた通り、私は今日の国鉄外郭団体は、今にして当を得なければあなたがかってガード下の問題で手をあげたように、この工事ができなくなるとか、ストライキ以上の輸送力の減退を来たすような工事のサボタージュが起るおそれがあるという点から、非常に困ったことになると思う。  この際私申し上げますが、国鉄を国民の国鉄として更生させるためにも、副総裁に毅然たる態度をとってもらいたい。そういう点でしばしばこれまでの御意向もありましたろうが、千代田工事日本電設関係、さらに新生電業等についても、なお一そうの御調査を願って、次回の委員会でさらに続けて質問を申し上げることにいたします。
  80. 坂本泰良

    坂本委員長 青野君。
  81. 青野武一

    ○青野委員 私は、中村運輸大臣がせっかくおいでになっておりますので、二、三御質問を申し上げたいと思います。と申しますのは先月の二十五日と記憶いたしまするが、防衛庁長官と運輸大臣とがおいでになりました決算委員会の席上で、会計検査院から出された検査報告書には、相当詳細なものが載っておりますが、これに対する関係各省政府機関のそれぞれの責任者から、委員会を通じて、まことに国鉄は申しわけありません、将来注意いたしますという程度でお茶を濁された。しかしこれでは大へんだから、検査報告指摘せられておる内容については、もう少し具体的に委員会の方に資料を出してもらいたいということをとりあえず運輸大臣と防衛庁長官にお願いして、委員長からそれぞれ希望を申し上げていただいたわけでありますが、それがまだ今日まで委員会に届いておりませんのはどういうわけであるか。もちろん昭和三十一年度決算検査報告に関し、国会に対する説明書というものが関係各省から三月十二付で出ておることはわかりますが、この書類を見ただけではなかなか納得がいかない点が多いのです。私が先月の二十五日、当委員会を通じて運輸大臣にお願いをいたしました資料は、必ず具体的なものを出すという御確約であったと思いますが、その点どういうことになっておりますか、お伺い申し上げます。
  82. 中村三之丞

    中村国務大臣 確かに承わりました。そこで説明書としてお出ししてあるはずでございますから、まだ届いておりませんでしたらば、至急督促いたしますが、私の手元には、国会に対する説明書として、これは運輸省だけでございますが出してございます。
  83. 青野武一

    ○青野委員 私はそれが届いておりませんので、三十一年度の決算検査報告に関し、国会に対する各省の意見の説明書を大体読ませていただいたのでございますが、この前の委員会でも申したように、運輸省所管は、昭和二十九年度、これは私が委員会を主宰しておった当時のことでございますが、三十五件、金額にして合計五千七百九十五万円、越えて今審議中であります運輸省三十年度の決算検査報告書の指摘によりますと、十七件で一千百七十六万円、越えて三十一年度が件数は十件でぐっと下りましたが、六百五十三万円あるわけであります。こういう点の内容について、あまりにも月並みに書かれておるのと、各責任者が当委員会を通じて陳謝なさる言葉が簡単過ぎて、どうしても委員会としては納得がいきかねますというところで、もう少し具体的な資料を出していただきたい。会計検査院から指摘されておる点については、もう少し具体的な内容のある説明書を出してもらいたいということを私から希望したのでありますが、委員長、事務当局にお開きになっていただきたいと思います。
  84. 中村三之丞

    中村国務大臣 この私の持っております印刷物は、文書箱にお配りしてあるはずだと思います。もっとも運輸省関係は七十ページからございますが、御指摘のように簡潔でございます。しかしこれは御要求によって資料も提出しますし、また会計課長から適当の機会に御説明申し上げることも、私は十分そういう点は尽すように言ってあり、また私も出席いたしまして申し上げることは、当然なさなければならないことでございますが、まず今のところ概略的でございますが、お手元に出してあるはずでございます。
  85. 青野武一

    ○青野委員 運輸大臣の御誠意のある御答弁に対しましては心から敬意を表するものであります。ここに今御指摘になりました七十三ページ、「職員の不正行為により国に損害を与えたもの」この項目は、不正行為の項目になっておりますが、久保田武雄さんという方が、これは福島測候所の業務課の主任であった人、公金四十一万円、金額は少いのでありますが、この委員会で問題になりました行政管理庁の例の不正者の天国という書物が出たことから、いろいろ問題が起りまして、その本人は結局懲戒免職といったような形でやめて、ここにも証人として、参考人として呼んで、かなり問題を起したのでありますが、この種の不正行為、いわゆる運輸省関係職員が、金額はかりにわずかでも、公金を四十一万円ばかり使われた。これは逃亡中であったが、昭和三十二年の十一月二十六日に逮捕されて、越えて十二月五日には有価証券、公文書各偽造、同行使、詐欺罪等で起訴されて、目下公判中である。こう書いある。しかし横領された金額については、家族からできるだけ弁済させるように極力努力中である。ではどの程度に回収ができるのか、たとえば四十一万円くらいの程度のものでありましたら、かなり無理してでも、金融機関等走り回ってでも、その公金の弁済ができるといたしましても、かつて農林省で全購連事件で問題の起りましたように、事が七千万円、八千万円とかいったような莫大な金額に上ったときに、本人並びに家族の資力では、どうすることもできない場合が往々にしてある。こういうときには公金を横領した職員を懲戒免官にし、あるいは減俸手段に付したとしても、金は結局戻ってこないということ、こういうものはやみからやみにうやむやにされておるのが、会計検査院検査報告書に対する、各政府機関の御手段ではなかったか。そういうやり方が当りまえのように考えられておるのではないか。ここに指摘されております十項目のうち、九三一でありますが、事は四十一万ばかりの金でありましても、時と場合によっては、何千万円あるいは何億円といったような汚職事件と同じく考えてよろしい。それが公金であった場合結局回収ができるのか、弁済させ得るのか、一体どの程度まで——目下公判中でございまするが、こういうような金額については家族からできるだけそこに回収するために、弁済をさせるために努力しておるというが、具体的にはどのように努力しているのか。そのうちの公金横領したものがどの程度に入ってきておるのか。弁済させたのか。こういう点を私ども審議の途上必要であるから、具体的に、こういうようなおざなりではなくて、もっと詳しいことを一つ資料として出していただきたいということで私は資料を御要求いたしました。たとえば今申したような業務課主任、福島測候所の久保田という人が公金を四十一万円使い込んだという点についてはどのようになっておるのか。どの程度弁済されておるのか。公判中と書いてございますが、どの程度公判が進んでおるのか、こういう点についてもし運輸大臣においてお知りになっております範囲内でもけっこうですから、一つお答えを願いたいと存じます。
  86. 中村三之丞

    中村国務大臣 私は金額が少いからとは申しません。一銭たりとも非行すべきものではないと思います。また金額の少いものをほっておけば、御指摘の通り大きなものが出てくるのでございますから、私はこの点は金額が少いといってもこれを捨てておくことはできない。その点を私どもは今後監督いたしていきたいのでありますが、目下公判中であり、横領された金額については、家族等からできるだけ弁済させるよう極力努力中と書いてあるのでございますから、これは単に文書で書いてないと思います。そこで私は、会計課長は今おりませんが、調べさせて、どの程度までこれができておるか、あるいは全然できないのか、その点は次の機会におきまして会計課長その他より報告せしめますが、私は今その詳しいことを知っておりませんから、あいまいなことを申し上げられませんから、とくと調べまして御報告を申し上げるということで御了承を願いたいと思います。
  87. 坂本泰良

  88. 細田綱吉

    細田委員 鉄道弘済会は財団法人で、その目的は鉄道の殉職による不具者だとかその家族等をできるだけ救済するという趣旨において設立されたとわれわれは従来から聞いておったのだが、その通りか。現在もまた弘済会の性格に変りはないか。この点をまず小倉総裁から伺います。
  89. 小倉俊夫

    小倉説明員 その通りでございます。
  90. 細田綱吉

    細田委員 ところが弘済会の幹部に鉄道外の人が重要な位置を占めておったり、あるいはまた弘済会の人件費等の節約等の関係もあるでしょうが、鉄道関係のない若い娘さんとでもいいましょうか、そういう人たちも多数かかえて、それで鉄道弘済会には殉職による不具者だとかもしくはその遺族、家族等はむしろ入れないようなのがこのごろの通例だというふうに聞いておりますが、副総裁はどういうようにごらんになりますか。
  91. 小倉俊夫

    小倉説明員 そういうことは絶対にございませんで、弘済会は鉄道で殉職した人の遺家族であるとか、あるいは傷ついた本人であるとか、そういう人を救済するのが本来の目的でございます。ただし営業の面は手のない人、足のない人は営業をするということは困難な面もございますので、そういう点は部外からも入れておりますし、あるいは遺家族を入れております。公傷で救済しないという例は絶対にないはずでございます。
  92. 細田綱吉

    細田委員 このごろ鉄道弘済会の営業ぶりは、営利第一主義と申しましょうか、そういう点が目につく。売っておる物は高く、まずく、割の悪いものは取り扱わない。かりに副総裁、上野の駅から青森まで行ってごらんなさい。お茶を買おうと思ってもほんとうに便利に買えるような駅は三つに一つもない。お茶というものはあまりもうからないと見えて、お茶なんか売りたがらないというきわめて極端な営利主義に堕しておるように感ぜられますが、鉄道は最近における弘済会の営業方針に対して、どういうふうに指導されておりますか。
  93. 小倉俊夫

    小倉説明員 弘済会の売店あるいは立ち売りというようなものは、すべて局で監督しておりまして、決して割が悪いから売らない、あるいは値段について高くも利益をよけいに取るというようなことはないように監督しております。また弘済会自身といたしましても、そういうことがあってはならぬということで、本部なり支部なりの幹部が監督しておるのでございます。お茶のようなものはこれはもちろんなるべく普及しなければならないのでございますが、人手の関係もございますし、また駅で売っておりましても、だんだん近ごろは客車の長さが長くなりまして、それから停車時間もだんだん詰まって参りますので、そういう場合にはなかなかお客さんが買いづらいというふうなことも起って参るかもしれませんが、こういう点は十分注意して参りたいと思っております。
  94. 細田綱吉

    細田委員 副総裁はそうだと思っておられるのだろうが、実際はどこへ行っても、お茶なんかよほどうまく立ち売りに当らないと買えないというのが実情です。副総裁なんか特別の乗客として乗られるので、副総裁が行くとなると、そういうことはちっとも不便を感ぜられないので御存じないだろうと思うが、お茶なんて買おうと思ったら普通買えない。利益の多い、高い、まずい、薄い牛乳なら幾らでも買える、こういうようなのが実情なんです。そこで弘済会の最近の業績を伺うのですが、弘済会の全売り上げ並びにその売り上げ利益金並びにその処分の方法等、ただいま御答弁願えるなら御答弁願いたい。
  95. 久保亀夫

    ○久保説明員 三十一年度の実績で申し上げます。おもな全部の売り上げ高が約二百三十億、ただしこれから直接営業費等を引きまして、弘済会の福祉関係を除きました事業費が約五十一億、これに対して直接それに関する経費が四十七億、差引四億五千万というものは残と出ます。ただしこのうち約二億七千万円は別の社会福祉勘定、先ほどお話の出ました授産場であるとか身体不具者のもろもろの援護費であるとか、そういった方に二億七千万円を繰り入れまして、結局残りが一億八千万、四億五千万から二億七千万引きました一億八千万が三十一年度の残金ということになりまして、このうち一億円を基本金に繰り入れ、あと八千万円を社会福祉積立金に繰り入れる。この費途は翌年度に社会福祉施設、たとえば授産場の拡張であるとかそういった設備に使う、大体こういう姿になっております。
  96. 細田綱吉

    細田委員 利益というのは売上金の幾らに当るのですか。
  97. 久保亀夫

    ○久保説明員 利益の計算の仕方でございますが、普通直接販売益というのは大体二割くらい、それからさらに経費を引いていくわけであります。ただいま申し上げましたように大体二百三十億程度の売上高に対して、その面の商品の買い入れの費用を引きましたのは四十八億ですから、一応二割前後の直接利益、それからさらに業務費として三十六億ばかりが間接費としてかかるということで、これは定義がいろいろございまして、詳細には多少食い偉いがありますが、大ざっぱに申しますと二百三十億に対して十億余り、ちょうど五%くらいということになると思います。
  98. 細田綱吉

    細田委員 たとえば東京駅、上野駅を例にとりまして、営業所と申しますか、ボックスとでもいうのですか、東京駅なんかはりっぱな営業所もありますが、そのボックスを加えて幾つ営業所数があり、これは坪当り鉄道としては幾らでお貸しするわけでありますか。——わからなければ、あとで資料を出していただいてもけっこうです。
  99. 久保亀夫

    ○久保説明員 それでは後刻整備いたしまして、御報告いたしたいと思います。
  100. 細田綱吉

    細田委員 それでは全国の弘済会に駅で貸し付けておる総営業所数並びにその面積、それから坪当り幾らでお貸しになっておるか。今お願いした東京駅と上野駅の例は今申し上げたようにお願いすることにして、全国平均がどれだけで貸し付けられておるか、その点も一つ。すぐ御答弁願えるなら願いますが、できなかったら資料として御提出願いたい。
  101. 久保亀夫

    ○久保説明員 総数だけを申し上げまして、詳細は後刻……。現在国鉄から貸与を受けておりますものが土地で五万千平米、高架下で十五万五千平米、建物で二十一万一千平米、個々で何個所になっておるかということは別に申し上げます。  それから総体の構内営業料、それから固定資産の使用料、これを含めて二億二百万円ばかりになっております。平米あるいは坪当りの使用料は個々によって全部違いますから、代表的なものをピック・アップして御報告さしていただきます。
  102. 細田綱吉

    細田委員 おついでに資料として弘済会の定款といいますか、そういうようなものを一つ御提出を願いたい。  なお弘済会全体として鉄道が賃料として徴収されておる総額は幾らか。
  103. 久保亀夫

    ○久保説明員 結局弘済会から国鉄が収納いたしておりますものは、先ほど申し上げました構内営業料、それから固定資産の使用料、建物を貸しておりますとか……。この両方になるわけであります。この総体がいわば賃料ということになるわけであります。これがただいま申し上げました二億二百万円ばかりになるわけであります。
  104. 細田綱吉

    細田委員 それでは先ほどの資料を御提出を願って、さらに私そのあとで御質問を申し上げます。
  105. 坂本泰良

    坂本委員長 それでは運輸省所管並びに日本国有鉄道関係につきましての質疑は本日のところは一応この程度にとどめます。  本日はこの程度で散会いたします。     午後零時二十五分散会