○吉田(賢)
委員 私どもは、あなたらが新聞発表するとか、そんなようなことを問題にしておるのじゃないのですよ。
官庁としましてやはり勧告するということはある結果を期待することであります。その
報告を求めたならば、それが適当であるかどうかについてもさらに
判断をされるべきであろうと思う。
判断をした結果新聞発表もくそも、そういうことはまことに卑俗な物の
考え方であります。国民はあなたらの
官庁のなすべき業務、あるいは設立の、各般の規定法律等によりまする権限等が相当重要なものであると知っておりまするので、私は申し上げるのです。刑事訴訟という手続もあるのですから、場合によったら告発することが私はできると思うのです。
公務員が公務の執行上発見した
犯罪があるならば告発もできます。告発もできるのだけれども、あなたは今新聞発表というようなことをおっしゃっておりましたが、そんなことに最大の効果を期待するのならば、それはまるで宣伝教育的な、そういう感覚で行政事務をやっておるということに疑われます。そんなものじゃないと思います。峻厳な、あなたの方の
立場は相当効果的にずばりとなすべき方法措置はあると思うのです。大臣はあるのだから、閣議に対して
報告もできようし、閣僚に対してものも言えようし、あるいはその他の勧告の手段というものは幾多の方法があろうと思います。どうも今のことは結果の見通し、見届けというものにつきましても十全を尽しておらぬと思いますので、聞きおるのであります。もし今のような、そんなお考えであったならば、新聞に発表して、新聞がちやほやいって、雑誌や新聞に書いたならばそれで効果があると、そんなことを思ったら大へんですよ。ここ数年の間にもちろん国鉄の監査の結果、行政管理庁は重大な業績をあげました。これは十分に私どもも認めるのであります。けれども、そんなことに酔ったらだめですよ。新聞がちやほや書いたからといって、それで行管の目的を達したなんと思っておったらだめですよ。そうではないのであります。そうではなくして、もっとじみな行くべき道がありまするので、勧告の成果というものはもっともっと私は峻烈に期待し、追及していくという手段を選ばねばならぬと思います。社会にこびるというような態度で行政管理庁の仕事ができますか。だからこういう部下が出るのであります。一口に言うならば、長官自身にしましても、やはりこういう
高田君を罷免しなくちゃならぬというような心境に立ち至りましたことを、みずからほんとうに国民におわびする、よって来たる原因は内にあるというような反省があってしかるべきだと私は思うのです。そういう反省がなかったならば、私は第二、第三の
高田君が出るかもわからぬと思います。それほど今日の社会は腐敗しておるということをあえて申し上げます。政界も腐敗しております。だからこの
委員会におきましても、しばしば幾多の問題が取り上げられたことは御承知の通りであります。そういう感覚と角度から申しますと、今の御
答弁は私は非常に不満足であることを申し上げておきます。