○
並木委員 私、今非常に
次官から力強い
答弁をいただいて満足いたしました。私はぜひこれをやっていただきたい。とにかく鳩山さんの時代には、
日ソ交渉をして国交回復をやったので、
一つのホームランを打っております。外交の上で。見る人によって違いましょうけれ
ども、われわれの見方からすれば、
一つのホームランを打っておる。
藤山外交、岸外交は何をやっておるか、なかなかホームランが出ないで困っておる。もし今おっしゃるような
次官の熱情と力をもって、この
沖縄の問題を一歩前進せしめて、
安保条約の範疇の中に持ってきたら私は大成功だと思う。ぜひ
一つそういう方に持っていっていただきたいと存じます。
それからソ連との間の平和
条約でございますが、この前
松本次官は
菊池委員の
質問にお答えになって、平和
条約の話を進めていくことは、
国際情勢の変化あるいは国際世論のわが方に有利になるのを待ってやるべきだというふうにお答えになったと私聞いておりましたが、そういたしますと、なかなか、いつになって糸口ができるのかわからないのじゃないかとも思うのですけれ
ども、この辺のところで積極的に
日本の方から領土問題について督促をするという手はありませんか。先般来
安全操業、漁業
委員会、平和
条約、三本のレールが今ソ連と
日本との間で敷かれつつあるということははっきりいたしました。独立しておる
一つのレールである平和
条約というものも、
両方でじっとしておったのでは、これは時効になってしまう。しかもこれが時効になった場合に不利をこうむるのは
日本で、
向うは現状のままで歯舞も色丹さえもまだ押えておるのですから、ずいぶん
日本としてはばかげた話だと思うのです。実際
現実の問題からいえば、とにかく歯舞、色丹だけはよこしておけ、あとのことはあとのことで話し合おうといっておいた方が得なわけじゃないでしょうか。それを領土問題には触れてはいけないというので、一方で硬論があるために、やはり
政府としても
動きがとれず、結局ソ連の方の態度が改まらざる限りは、この話はだめだというふうに思い込んでおられる。そのために
現実には歯舞、色丹だけはこっちでどんどん使うべき
状況にあるはずでございますのに、それすらマイナスになっておる。そういうことを
考えますときに、じっとしていて時効になって損をするのは
日本。ですから私は
藤山さんがせっかく本
会議の壇上で、白いハンカチを振りながら、領土の問題では断固として譲れないと言ったんだから、あの意気を
現実に私は外交交渉に乗せてもらいたいと思うのです。私はさっきから、
沖縄の問題とこの問題は大臣に直接要望的の
質問をしたいと思っておるけれ
ども、大臣に劣らざるところの
松本次官に申し上げておけば十分だと思うから、今申し上げておるのです。ぜひ
一つ領土問題はどうなっておるのか、いつソ連の方としてはこれについて回答をよこすのか、そういうような督促、そうして平和
条約の進行開始という手はあると思うのです。
次官はどうお
考えになりますか。