○權田政府
委員 お答え申し上げます。
国鉄の五ヵ年
計画につきまして、そのいろいろな五ヵ年間の見通し
計画につきまして、前
国会で詳細御
説明いたしましたように、これは五ヵ年間の見通しでございますので、それぞれの
年度においては実行
計画としては
予算を持って確定いたしまして、
予算で御審議を願う、こういうことを申し上げてございますが、また
一つ数字的に少し御
説明いたしますと、そのときにも御
説明いたしました
通り、大体いわゆる改良費的なものと建設費的なものとを別に御
説明してございます。すなわち今御
指摘の初
年度九百九十九億なり、三十三
年度千百十五億円
計画というものは、いわゆる改良費の
計画である。御
指摘のように既設線の老朽施設を取りかえて安全をはかり、
輸送力を整備し、これを
近代化する
計画である。そのときにも申しましたように、建設線については一応七十億として、これを五ヵ年間三百五十億として計上はいたしますが、これは新線建設のいろいろな関係もありますので、新線の重点的施行に当り、建設審議会の御意向も聞いて、格
年度々々の
予算額は確定して参る、こう申し上げてございますので、当時御提出いたしました
資料にも、改良
計画を主として五ヵ年
計画を御
説明してございます。
従ってまず改良
計画について申し上げますと、この五ヵ年
計画によりまして、約五千六百三十億ばかりの改良
計画になるのでありますが、そのうち運賃値上げによって二千億足らずのものを出す、さらに既設の上げない運賃額をもって自己資金を二千億ばかり出す、すなわち、
国鉄の自己資金として四千百億ばかりのものを生み出す、これに不足するところのものを外部資金として約千五百三十億ばかり出す。この外部資金というものの中には、
鉄道債券もございますれば、あるいは資金運用部からの借入金もありますれば、あるいは利用債、縁故債その他もあるわけでありまして、これが初
年度においては外部資金三百十五億、三十三
年度三百八十五億
計画で進んでおります。自己資金では初
年度七百五十四億、三十三
年度七百九十九億という見込みの
計画でございます。三十三
年度の実行の段階の
予算で御提出いたしましたのは、確かに工事経費は千百十五億の
計画からは若干縮小してございます。しかしこの関係を今度いろいろ工事の内容その他を
考えてみますと、当時申し上げましたように、五ヵ年
計画に大きな三つの目標がございますが、その前期においては可及的老朽施設の取りかえに重点を上げる、続いて設備の増強、
近代化へ後
年度において重点をもって施行するという方針をお示ししたと思いますが、先ほど
国鉄からの答えもありましたように、三十二
年度もおおむね順調にいっておりますか、それと今回御提出いたしました
予算を合せてみますと、大体老朽施設取りかえについては、五ヵ年
計画を一〇〇として、六一できる、前半に重点を上げてできます。それから続いて非常に大きな問題となっております通勤
輸送についても、四五%ばかり完成をする。大体
計画速度に合っておるわけであります。ただ今申し上げましたように、根本的な設備増強、
近代化というような大きな幹線
輸送、あるいはそういういろいろ工事も大がかりでありますし、今後相当長期にわたってしなければならぬものにつきましては、これはスピードが前半においては落ちておることはやむを得ないのでございます。従いまして私
どもとして今度の実行
計画を組みます場合には、これら個々の内容も勘案いたしまして、またいろいろな諸般の経済
状況等とも調和をはかりまして、財政の許す範囲で作りましたのが今回の
計画でございまして、従いまして三十二
年度の実施と三十三
年度の
予算を合せますと、いろいろこまかい点においては若干のズレはございますが、その根本において五ヵ年
計画の線に沿ってきておる。特にそういう点につきまして配意を加えまして、外部資金においても四百二億というように、
計画以上に外部資金の手当をいたしたわけであります。従いましてそれはもちろん御
指摘の
通り、私
どもとしてもこの千百十五億を上回るものをとりますれば、それはさらにスピードも上ることはもちろんでありますが、やはり長期の見通しに立ちまする五ヵ年、すなわち三十六
年度末においては、これはこの三十二
年度の実施及び三十三
年度の
予算から見れば、五ヵ年
計画は、若干のズレはあっても、根本において狂っていないということがはっきりしておるわけであります。三十四
年度以降につきましては、これはまた三十四
年度の実施につきましては、その
予算の編成において十分皆様方の御協力を得て、私
どもも配慮いたしたいと思いまするが、三十二年、三十三年を通じまして、さらに二、三年先を
考えますときには、
数字的にも大体確保しておるということが言えると思います。
それから建設線については、先申し上げましたような関係がございますので、七十億で三十二
年度は出発いたしましたが、御案内の
通り現在建設線については、継続工事が十五線、三十二
年度から着工になる予定のものが十三線、二十八線の工事線を持っております。さらに将来の建設に備えて今
調査をいたしておりますものが十六線ございます。この建設
計画はとても五ヵ年ではできないのでありまして、相当長期の
計画を立てて、建設審議議会とも御相談いたしておりまするが、大体これらの手持ちの新線、これはいずれも重要なものでございまして、経済開発、国民生活の安定その他から緊急に着手をしなければならぬ線でございまするが、この長期
計画からいいまして、大体経済速度を速めて
考えますると、三十三
年度に百三十億
程度の工事費が要るのでありまするが、これはいろいろ財政上の都合もありまするので、各線別に洗い直しまして、大体九十億
程度ということで計上いたしたわけであります。従いましてこれか七十億から九十億になっておりますが、このことは改良費と並んで
計画しておりまするので、それによって五ヵ年
計画の線がおくれるという筋合いのものではないのでありまして、従いましてこれら両々合せましたときに、私
どもは
数字的にも五ヵ年
計画はその根本において、大体その
通りに進んでおりまするし、また
数字的に五ヵ年
計画の各内容別に実施額と三十三
年度計画額を合せてみますと、五ヵ年
計画で当初申し上げました線の
通りに進んでおるというふうに
考えておりますので、何とぞ御了承を願いたいと思います。