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小山(亮)
委員 私は今の
お話を聞いておりまして非常に不思議に思うのです。
審議会に持って行く前にあなた方が審査されて、いずれが是であるかいずれが非であるかというくらいのことはもうすでにおわかりになっているでしょう、技術上から見ても。片方は何しろ六十
有余年の間のとうとい経歴を持って
運航に従事しており、しかも
橘丸千七百七十二トン、四百、七百、三百というふうなみなそろった船を持って
運航している。片方は卒然として外洋にも経験のないような船が出願をする。そうしてそこに
配船をする予定されている船は三十二年の古いものである。それの代船は九十九トンで、少し風が吹いたら沖へ出るのは相当困難な船である。しろうとが
考えてもちょっと無理じゃないかと思うことを、専門のいろいろな
検査機関を持っておるあなた方が、
検査をなさらないで
大臣に持って行くということがあり得るでしょうか。もしもそうだとすると、
事務当局はあまりにいろいろな問題を持ち込み過ぎるではないか、少しも
大臣をアシストしていないじゃないか、私はそういうふうな感じがするのです。いきなり持って来られても
大臣はやはり
審議会にかける以外方法がない。
審議会というのは、
事務が錯線して、そうでなくても非能率といわれているところが、そんなことをしたら一体何年後にこういうことがきまるかわけがわからないじゃありませんか。こういうことは、むしろ
申請書を出す前に、この船ではいかぬからもっとよい船と変えてこい。すでに前に名古屋の
海運局に
申請を出したときには、あまりひどいので、こんな船ではいかぬ、もっとよい船にしてこいと言って、好意あるアドヴアイスかどうかしりませんが、そう言われて出しかえて、今の
長福丸とかいう船をどこからか見つけてきたらしい。それだけの親切があるなら、もう一度これじゃいかぬから、もっと
東海なら
東海に負けないような
船腹をそろえてこいとおっしゃる。それでこそ初めて
競願ということになるのじゃないですか。あまりに
設備その他段が違うのですから、そうしておいて
審議会にかけるということは、初めから勝敗がはっきりわかっている。それをあなた方が
事務的にこうだああだということをおきめになったらどうなんですか。それをきめられないところに私は何かあなた方が言うに言われない政治的な圧力か何かがかかっておって、やむを得ずそこに持っていくということになるのじゃないでしょうか。私はそういう疑いを持つのですが、どうでしょうか。