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八木幸吉君 三千二百九十九万七千円の
内容について、私もう少し突っ込んで伺いたいのですが、この中で、
農林省の
水産研究所の
海洋生物分析、これに対する
費用が、
一つ足しますと八百二十八万円になるわけです。それから、
農林省の
農業試験所の
土壌、
農作物それから
農業技術研究所の
土壌、
農作物並びにその
分析、これに対する
費用を寄せますと、五百三万円になるわけです。それから、
地方庁の
衛生研究所の
食品その他水産物に対する
調査の
委託費が四百八十二万円。こういう内訳になっておるわけです。そこで、この中の
説明をちょっと拝見したのですが、たとえば
各種食品の
研究をどういうふうにおやりになるかというのを拝見しますと、
牛乳、野菜、穀類、茶、
魚類等を
対象として
研究するわけなんですが、月一回ずつこれをやるというふうになっておるのです。それから、
土壌及び植物の
放射能研究、これは米、麦、飼料、
牛乳、蔬菜、果実、
茶等を
対象として、
資料をとって
研究するわけなんですが、これは年に二回やると、こういうことになっております。私は、
最初に申し上げたように、こんなのんきなことじゃ困るのです。今
国連で……藤山さんもこの間行って、
総理も
核実験禁止のことはもう悲願のようにして、やかましく言っておられるのに、こういう
人体に及ぼす
影響について、原水爆の洗礼を受けた
日本が科学的な
裏づけをやかましく言っているのに、年に二回や
そこら調査をする、そんなのんきなことでは、とうてい
世界の世論を動かすというようなことはおこがましい話だと私は思うのです。でありますから、各
研究所に委託されるのもいいですけれども、私は、実はこれを拝見したときに、三億二千万円なんだと初めに見てもう一ぺんきょう伺わなければならぬと思ってよく見たら、年に三千二百万円、中を見たら、年に一回とか、月に一回だとか、ことに、おそらく
人体に及ぼす
影響ということなら、
厚生省の
環境衛生部あたりがイニシアティブをとらなければならぬと思うのですが、先ほど伺ったら、
予算は三十五、万円だ。こういうことじゃ私は困ると思うのです。この
総合研究所が
中心におなりになるのでありますから、幸い来
年度の
予算の
編成期になっておりますから、どうか
一つ、
核兵器の
実験禁止の
裏づけの、
アメリカの
リビーやその他の
学者を相手にして十分論議できるだけの科学的の
基礎調査を、あなた方が
中心になって、
予算を何億も何十億もお取り下さって
一つ進める、それだけの強い
決意を
一つ持っていただきたい。これは、
日本国民の全般の熱烈な希望でもあるし、
世界に対しても、これを言うのは
日本国民の義務じゃないか、こう私は思っているので、どうも
金額の点だけ申して……
政府の考慮が足らぬ、こう思うので、強い
委員会の要望どうか
政務次官初めこの方の-御当局は十分反映していただきたい。まず
予算の面でたくさんお取り下さってそれから、官庁だけでなくて、各
大学研究機関に、相当
日本にもこの
方面の
学者もいらっしゃることなんですから、十分な
費用とタスッフを与えて、早く
アメリカ等の科学的な
調査に負けないだけの
資料を整える。
ノルウェーあたりよりも
日本の
資料がまだ足らぬ。
金額が少いということが、この前
新聞何かに出ていたのですけれども、そんなことでなしに、
一つ日本が
世界第一等のこの
方面の
資料を持つというだけの
決意を持って、
予算並びに
研究について努力していただきたい。こういうことを希望かたがたお願いしておきます。