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1957-11-05 第27回国会 参議院 地方行政委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年十一月五日(火曜日)    午前十時四十九分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     小林 武治君    理事            大沢 雄一君            小柳 牧衞君            加瀬  完君            成瀬 幡治君    委員            伊能 芳雄君            佐野  廣君            館  哲二君            成田 一郎君            本多 市郎君            占部 秀男君            久保  等君            鈴木  壽君            中田 吉雄君            森 八三一君   国務大臣    国 務 大 臣 郡  祐一君   政府委員    自治庁財政局長 小林與三次君   事務局側    常任委員会専門    員       福永与一郎君   説明員    自治長官官房会    計参事官    松島 五郎君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○派遣委員報告地方行政改革に関する調査の件  (昭和三十三年度地方財政計画並び  に同地方債計画に関する件)  (昭和三十三年度自治庁関係予算に  関する件)  (期末手当等に関する件)   —————————————
  2. 小林武治

    委員長小林武治君) これから委員会を開きます。  きのうの委員長及び理事打ち合せの結果について御報告いたします。この会期中の開会日は五日、七日、十二日、この大体三日間で、もし必要があれば臨時に願う、こういうことにしたいと思います。  それから、委員会の予定の議事等は、印刷物を御配付申し上げておりますので、それによって御了承を願いたいと存じます。  次に、本日の議題でありまするが、まず派遣委員報告、次は、昭和三十三年度地方財政計画並び地方債計画に関する件、昭和三十三年度自治庁関係予算に関する件、期末手当等に関する件、次が、本年七月及び八月発生の九州地方における風水害その他本年度災害対策に関する件、以上を本日の議題といたしたいと存じます。御了承を願います。  それでは、これより本日の議事に入ります。まず、派遣委員報告の件を議題といたします。  国会閉会中、本委員会が行いました委員派遣のうち、十月に派遣されました岐阜県、福井県の班につきましては、まだ報告を聴取いたしておりませんので、この際、右報告を聴取いたします。
  3. 加瀬完

    加瀬完君 私は、小林委員とともに、委員会の御下命によりまして、金沢市で開催されました第十九回全国都市問題会議出席をいたしまして、あわせて岐阜県、福井県、両県の財政事情等調査をして参りましたので、その概要を簡略に報告を申し上げます。  まず、全国都市問題会議でございますが、ここで一番問題になりましたのは、屎尿処理の問題とごみ処理の問題であります。これは、熱心な御討議もありましたし、また学者等講演等もございまして、都市が当面いたしております一番の難問題であります屎尿処理問題、ごみ処理問題等に非常な関心を高め、われわれも非常に参考になりました。これらの点で、結局財政的な裏づけというものがありませんために、屎尿処理というものや、ごみ処理というものが完全にいっておらないというのが一番の問題でありました。  次に、岐阜県の財政状況でありますが、岐阜県は、御承知のように健全財政ということで有名でございます。その内容を私ども検討いたしますと、特にその健全財政裏づけともいうべきもので、二つの点が他の府県よりも積極的に打ち出されております。それは、県会議員定数というものを削減をいたしております。これは、非常に難問題であったそうでございますが、完全に意見の一致を見まして、定数削減に成功をいたしております。  もう一つは、税の収入というものが確実に確保されまして、非常に高い徴収率をあげております。  しかし、それはいい面でございますが、健全財政というものも、裏から見ると、縮小行政によるバランスというふうな感じがないわけでもございません。たとえば、歳入の平均を見ますると、一人平均でございますが、七千五百九十円であります。これは、全国平均の七千三百五十四円を上回っておりますけれども、歳出の一人平均を見ますと、七千三百十二円で、全国の七千四百円というものを下回っております。収入は上回っておりますが、歳出は下回っているということは、相当縮小行政によりまして健全財政バランスを合せておるということでありまして、これは必ずしも、地方行政そのものからいえば、優秀な行政形態であるとばかりは言い得ない点も感じたわけでございます。  第三には、岐阜県下の市町村の問題でございますが、これは、要望事項も含まれますが、市町村建設というものが非常に鳴りもの入りで宣伝をされましたけれども、建設についての財政的な裏づけというものが、その後完全に町村の育成の線に沿うて実施されておらない、こういう点が各町村の非常な要望でありました。  次には、道路行政の問題でございますが、国道、県道といったようなものは、一応財源的な裏づけがありますが、市町村道路ということになりますと、起債その他で非常に制限をされておりまして、市町村そのものは、まずその建設計画の第一番目に着手をしたいところの道路行政につく財政的な裏づけというものがないというので、困っておるということでございます。  第三は、義務教育施設の拡充につきまして、たとえば不燃焼校舎といったようなものをいなかの町村でも建てたいと考えましても、なかなか地方に参りましても、不燃焼建築というものを優先きせるという指導の仕方というものが、現在文部省等においても行われておりませんので、非常に困るということであります。  それから、非常に私どもがこの委員会でも問題にしておったところでありますが、市町村税標準税率でありますが、この市町村税に対する標準税率というものはほとんど行われておらない。これは、自治庁あたりにも相当やはり考慮をしてもらわなければならない点ではないかと思われます。  第四は福井県でございますが、福井県で第一に指摘されている点は、給与の切りかえというものを非常にスムースに、巧みな方法で実施をいたしまして、何らの摩擦がなく取り行われておるという点であります。  次の点は、御存じのように、福井は、戦災、震災等を受けておりますので、その穴埋めに公債相当発行いたしておりまして、公債政策というものでどうやらこうやら今までまかなって参りましたが、現在は、その公債政策というものが行き詰りを来たしておりまして、それが財政貧困の最大の原因をなしておるという点であります。  次の点は、府県についての県民税というものは、いわゆる住民税というものは、相当増収になるというはずのものでございますが、福井県におきましては、県民税が非常に減収になっておる。これは、われわれは非常に奇異の感を持ちました。その内容というものは、いろいろ説明は承わったわけでございますが、納得し得ないままに私たちは帰らざるを得ませんでた。  第五は、福井県の市町村状況でありますが、特に一点、福井市のことを申し上げたいと思いますが、ちょうど最初に申し上げました通り全国都市問題会議がお隣の金沢で開かれておりまして、屎尿処理ごみ処理等の問題から、下水に対する起債等が非常に論議されておったわけでございますが、福井市は、下水道というものがほとんど間もなく完備するというふうに、下水事業というものが進捗をいたしております。しかし、ここでも上水道と異なりまして、下水道に対する財源裏づけというものがないということがやはり問題の一つでございました。  全体を通じまして、各地方からの要望事項を三つ申し上げますと、一つは、問題の交付税税率を一・五%引き上げてもらいたい、これを実現してくれなければ困るというのが、これは、どこでも必ず第一番目に出る問題であります。  二番目が、交付公債利子処理というものを考えてもらいたいということであります。  三番目は、交付税はもらうわけでございますが、この交付税特別態容補正というものにもっと工夫を払っていただけないものなのか。たとえば平均賃金というものを基準にするというやり方をとるなど、もう少し態容補正の仕方によりましては、よけい交付税がもらえるということにもなるので、その点を考慮してもらいたいということでございました。  詳細につきましては、文書で御報告を申し上げますので、委員長の方で慣例によりましてお取扱いをいただきたいと存じます。簡単でございますが、報告を終ります。
  4. 小林武治

    委員長小林武治君) ただいまの御報告に対して質疑がございましたら、御発言を願います。(「質疑なし」と呼ぶ者あり)  別段なければ、私から一つ伺っておきたいのですが、ただいまの御報告の中に、福井県の県民税が前年度に比べて非常に減少しておると、これは今、加瀬委員からお話がありましたように、われわれもその十分な理由を納得することができなかったのでありますが、これについて、何か自治庁の方でこの事実をお調べになつておるかどうか、あるいは調べてなければ、今後調べていた、だけるかどうか、その点を伺っておきたい。
  5. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 今、委員長お話通り、少しこちらの方でも妙だというので、調べております。結果がわかりましたら御報告申し上げたいと思います。
  6. 小林武治

    委員長小林武治君) それでは、ただいまの御報告にありました文章による報告書は、これを本日の会議録末部に掲載することにいたしまして御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 小林武治

    委員長小林武治君) 御異議なしと認めて、さよう取り計らいます。   —————————————
  8. 小林武治

    委員長小林武治君) 次に、地方行政改革に関する調査として、昭和三十三年度地方財政計画並び地方債計画に関する件、昭和三十三年度自治庁関係予算に関する件、期末手当等に関する件、以上三件を便宜一括して議題に供します。  まず、政府より説明を聴取いたします。
  9. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 明年度地方財政計画中心にいたしまして御報告申し上げたいと思います。これにつきましては、まだ具体的な、計数的な資料がまとまっておりませんが、大体明年度予算編成に関連する地方行財政全般につきましての自治庁考え方を、お配りいたしました資料によって簡単に御説明申し上げたいと思います。   「昭和三十二年度に引き続き、地方行財政合理化を推進し、公債費問題の根本的解決をはかるとともに、必要行政水準を確保し、もって地方自治の振興をはかるため昭和三十三年度において次の措置を講ずるものとする。」  それで、基本方針といたしまして、  「1、新市町村建設の促進を中心とする地方行財政運営効率化の推進と、府県制度根本的改革の準備。   2、公債費問題の解決必要行政水準確保等による健全地方財政基盤の確立。」  具体的な措置といたしまして、Iは、行政制度及びその運営につきましては、1、現行府県制度根本的改革案の立案に着手する。」これはなかなかいろいろ問題がございます。  2は、「新市町村建設を強力に促進する。」   「3、小中学校等合理的統合等各種施設統合を促進し、その内容充実をはかる。」  次に、税財政制度及びその運営の問題でございまして、1として、「国有提供施設等所在市町村助成交付金を増額する。」御承知通り、本年度五億、明年度は十億、こういう前提で、われわれは約束通り十億の増額を要求いたしておるのでございます。もっともこれに対しましては、まだ最終的にもちろんこれはきまっておりませんが、引き上げ等が行われるので情勢が変ったじゃないか、こういうふうな言い方を大蔵省の当局がいたしております。しかし、もともと小さい金額でございますし、引き上げもまだ具体化しておるものでもなし、かりに引き上げを行なったって、そのあとの始末でむしろ金も要るのでございまして、自治庁といたしましては、当然既定経費を必要として、この経費を見てもらわなくちゃならぬと考えております。  2は、「地方交付税税率を二七・五%とする。」これは、もちろんきまった既定の方針として、自治庁におきましてもこの実現をはかりたいと考えております。  「3、地方団体が国の直轄工事に対する分担金を納付するため発行する交付交債は、これを無利子とする。」この件も、ただいま加瀬委員からも御報告がありましたし、当委員会の御決議もあるのでございまして、ぜひ明年度実現いたしたい。この問題と交付税税率引き上げの問題によって、いわゆる公債費問題というものについての解決一つのめどをつけよう、こういう考えでおります。しかし、まあこれにつきまして、今も事務的にある程度話し合いをしておりますけれども、なお大蔵省といたしましては、強い反対の言い分も持っておるのが実情でございます。  4は、「一般財源に振りかえることを適当とする一般会計地方債はできるだけ縮減し、地方債の許可は地方団体償還能力考慮して行う方針をさらに徹底するとともに、義務教育施設、上下水道、地下鉄、港湾整備等特に緊急に整備することを必要とする基礎的公共施設建設事業に対する地方債充実する。」地方債の問題は、別に資料をお配りしてございますので、それによって御説明申し上げたいと思います。  それから5は、「公営企業金融公庫基礎を確立し、その内容充実をはかる。これがため、次の措置を講ずる。  政府出資金を増額する。  旧指定地方債引き受けを行う。  既発行公募公営住宅建設事業債その他特に高利の公募債の低利借りかえに応ずる。」  大体公営企業金融公庫につきましては、発足以来順調な運営を続けておるのでございますが、何分にも本年度出資金が五億、それから公募債発行額が七十億、こういう状況でございまして、とても十分な地方団体の要求に応ずることは、これはできないのでございます。それで、明年度におきましては、ぜひ出資金を増額いたしたいと思いまして、自治庁といたしましては二十億要求いたしております。  それから、われわれの考え方といたしましては、公募債発行利率でそのまま地方団体に貸したい。つまり公庫がそこでコストを、よけいな金利のさやを取るということをやめまして、公募債のままでそのまま地方団体に貸して、公庫としては最も理想的な運営をやる、右から左、こういう体制をぜひ確立いたしたいというのがわれわれの念願でございまして、それがためには、どうしても出資金を二十億余必要とするのでございます。これは、ぜひ御協力を得て、できるだけ増額いたしたい。特に今のところ五億じゃ、とてもそれは健全な運営もできませんのが実情でございます。  それから、公庫の機能をもう少し拡充いたしたいのでございまして、現在は非常な弱小な団体と申しますか、自力で公募債発行が困難な団体中心考えておりまして、五大市等有力団体引き受けはやっておりません。しかしながら、実際問題を見ますというと、五大市五大府県等におきましても、公募債の消化には苦労いたしております。そして利率も相当高いようでございますので、できたら明年度以降は、全部の公募債引き受けるという体制にいたしたい。それからさらに、過去の借りかえの問題でございまして、これも当委員会で御決議のありましたところですが、過去の高い利率の借りかえをぜひ行いたい。  それがためには、当然公募債発行限度額引き上げなくちゃならぬのでございまして、発行限度額五十億じゃとても役に立たない。少くとも二百億以上にしなけりゃ動きがつかないのでございます。発行限度額引き上げまして、この既発行の特に高利のような公募債並びに、特にここに書いてありますのは、公営住宅建設事業債でございまして、これはそのままコスト、家賃にも影響をいたします。地方団体財政にも影響いたしますので、公営住宅の家賃問題、いろいろ問題もあります際でもございますので、これだけはぜひここで引き受けることにしたらどうだ、こういう考えで事ここに掲げております。なおできましたら、一時融資の道も開きたい。これらは、公募債のワクの問題とともに、法律改正の問題もございます。この方向でぜひ大蔵省と話を進めたい。これにつきましても、そう簡単に話はつかないとは思いますけれども、せひ公庫の機能を充実したい、こういう考えでおります。   それから6は、「地方公営事業に対する指導を強化し、その効率的通常サービスの向上をはかる。」公営事業につきましては、必要な財政資金をできるだけ充足することを考えるとともに、一面におきまして、公営事業経営管理というものの合理化能率化をはかる必要があるのでございまして、一般会計につきましては、ずいぶん健全化の道も歩まれておりますけれども、どうもこの儲け仕事の方になりますというと、多少経営におきまして検討すべきものがあるのじゃないか。どうしても経営合理化いたしまして、効率的運営をはかるとともに、サービスの向上もはかるように指導体制を強化いたしたい、こういう考えを持っておるのでございます。必要ならば、自治庁といたしましても、公営事業専門部局課の設けるものは設けて、そうして指導をもう少し徹底をしたいという考えを持って、いろいろ研究準備を進めております。  それから7は、「地方一般財源充実により、PTA負担金消防施設関係寄付金等住民に不当に転嫁された寄付金負担金等解消をはかる。」これは、当然市町村府県で公費でもって負担すべきものが、従来財政上不如意でありましたせいもありまして、いろんな形で住民に不当に転嫁されているものが少くないのでございます。それで、一般財源充実しましたような際には、むしろこの点をすみやかに解消いたしまして、負担区分をはっきりさせ、公費で出すべきものは出す、住民に転嫁すべからざるものはむしろ押える、こういう考え方で問題を考えたいのでございまして、来年度は、財政計画上ぜひこの点を取り上げて、問題の筋をはっきりさせたい、こういうふうに存じております。  8は、「市町村費負担義務教育職員都道府県費振替等、国、都道府県及び市町村相互間における経費負担区分適正化する。」負担区分の問題は、公共団体住民との間をはっきりさせるとともに、公共団体相互及び国と公共団体との間の負担区分も当然是正すべきであります。国と地方負担区分の問題につきましては、だんだんに改善されてきておりますが、特に府県市町村の問題につきましては、なお問題が残っております。たとえば、ここに書いてありますのは、義務教育職員が当然県費負担であるべきにかかわらず、市町村が背負い込んでおる事例が全国相当数に上っております。これは、教員の身分のためにもよろしくない。人事管理上不適当であるだけでなしに、負担区分の点からも適切でない。こういうものを、せひ筋に乗せて、問題を合理的に動くようにしたい。こういうふうに考えております。  9は、「道路、橋梁、教育施設都市環境衛生施設等引き続き投資的経費充実中心として地方財政計画経費構造合理化する。」これは、従来財政計画上非常に不十分であって、混同されておりまして、必要な行政水準維持確保さえできなかったもののうち特に著しいものを、せひ緊急なものから充実いたしたい。その一つは、道路、橋梁の問題が一つ。それから教育施設の問題でございまして、これは、御案内の通り、いまだに不正常授業、二部授業が行われております。それから、老朽校舎の問題もある。もう一つは、都市環境衛生施設でございまして、今も加瀬委員からも御報告がございましたが、下水道とか清掃、屎尿処理等都市衛生施設はすみやかに整備しなかったら、動きがつかない時期が目睫に迫っておるといってもいいだろうと思うのであります。特に化学肥料がだんだん普及発達するにつれまして、採尿処理の問題というものは、まことに捨ておきがたい問題でございまして、そういう問題等緊急な経費につきまして、せひ財政計画上の経費内容合理化いたしたいと考えておるのであります。  10は、「次により、国庫補助負担金制度合理化を推進する。  (イ) 敷地買収費公共事業事務費国庫補助負担職員費等について、補助対象及び補助負担単価適正化を図る。  (ロ) 細分化された国庫補助負担金統合を行い、その効率的運用を図る。  (ハ) 零細低率補助金は、これを大幅に整理統合し、一般財源に振替える。」  これは、今まで始終問題になっておるのでありまして、だいぶん改善されてきております。しかし、残っておる問題につきまして、なおこの方向を進めて参りたい、こういうふうに存じております。  11は、「二部授業解消教材費国庫負担充実教員配置適正化等により、義務教育水準を確保し、父兄負担の軽減を図る。」義務教育推進維持父兄負担の軽減の問題等につきましては、一つは、二部授業解消等の校舎の整備の問題、いま一つ教材費、これは、PTA等を通じまして父兄に転嫁されておる教材費等につきまして、国庫負担制度を確立し、地方も必要な財源を整備する、そういう問題、いま一つは、教員配置適正化して、いわゆる標準定数とでも申しますか、適正な教員数の基準をできたらきめて、これをめぐるつまらない争いの種をなくして、合理的な教育運営をやることをぜひ考えたい。これらの問題につきましては、文部省でもいろいろ御検討中でございますが、自治庁でも、地方行財政をあずかっておる立場から、ぜひこの問題を強力に進めて参りたいと思うのであります。  12は、「国民健康保険に係る国庫負担金を増額し、その運営合理化することにより、国民健康保険会計健全性基礎を確立し、国民保険実施を推進する。」国民保険実施は、ぜひ推進いたしたいのでございますが、一面、国保会計は非常な財政上の窮乏に陥っておるのでございまして、この問題を合理的に調整する必要があるのでございます。これにつきましては、別途自治庁全国調査をいたしまして、きょう間に合いませんでしたが、この次の委員会報告書を差し上げますから、それによって問題点自治庁考え方を御報告申し上げたいと思います。  13は、「災害復旧事業に係る国庫負担金早期交付地方債の枠の拡大等により、未復旧年災害復旧事業を一掃するとともに、復旧事業早期完成を図る。」災害復旧の問題として、これも今まで論じ尽されておる問題でございますが、ぜひ出すべき国庫負担金を早期に交付する。地方でそれがためにつなぎや何かでつまらない財政上の混乱をさせないようにはかるとともに、一面におきまして、その性質上起債で始末すべきものにつきましては、必要な起債財源を与える。こういうことによりまして、過去の未復旧年災害復旧事業を一掃するとともに、復旧事業早期完成をはかる道を確立したい、こういうふうに存じております。  それから、「その他」といたしまして、「1、個々の人又は法人に対して直接地方団体が行う地方団体利子補給又は債務保証に関する制度について根本的に再検討する。」これも、この委員会で今まで議論になった問題ですが、最近地方団体個々の個人または法人に対して利子補給または債務保証を行うことを前提にして、いろいろな制度が研究されておるのでございます。これは、地方団体経費負担の面からいたしましても、公共的な負担につきましては、あらゆる負担を背負うのは当然でございますが、個々の個人についてまで個別的にこういうことをやるということは、どう考えても適当でない。制度の筋からいっても適当ではない。地方団体財政基礎を危うくする非常に大きなおそれがございまして、この制度は、ぜひ今後考えられる場合においてはやめたいし、個々の問題につきましても、問題のあるものは私は考慮をしてもらいたい。最近見ておると、みんな安直に利子補給なり債務保証のところへいって、あらゆる国の責任等をこちらの地方団体に押しつけておる、こういう問題が非常に大きく目立ってきておるのでございます。現に火災共済に対する地方団体債務保証の問題もその一つでございまして、これにつきましては、私ども大筋の考え方を確立して、それに基いてもろもろの諸立法、諸制度をお考えを願いたいと存ずるのでございます。  2は、「国家公務員に対する措置とあわせて、暫定手当の支給地区分を一市町村同一級地とすることについて検討する。」暫定手当の問題は、ことしの国会で、修正で一応格好がついたことになっておりますけれども、自治庁といたしましては、一市町村同一級地問題につきましては、なお未解決の問題になっておるのでありまして、ぜひその実現をはかるように検討を進めたいと存じております。  「3、地方税の非課税規定の整理について検討する。」これは、今まで論じ尽されておる問題でございます。今後なお、こういう問題は、機会あるごとにいろいろなところからいろいろな形で現われてくる、そういう問題につきましては、これも税負担の公平、均衡という点から、ぜひ問題を大局的に御解決を願いたい問題だと心得ております。  それから「備考」は、「国家公務員について期末手当等の増額が行われる場合においては、地方公務員についても同様の措置を講ずるものとし、別途所要の財源措置を講ずるものとする。」これは、もう今じゃ問題の書き方がおそいのでございまして、もう国においては、すでに法律が提案になっておるはずだと思います。この期末手当の問題は、一枚刷りで所要額の資料をお配りしてございますから、それをちょっとごらん願いたいと思います。昭和三十二年度期末手当〇・一五分所要額、これは総額、地方負担分が三十三億本年度要ります。交付団体が二十五億、不交付団体が八億。これは、まるまるやったらこういう計算になります。この始末につきましては、御承知通り、国家公務員につきましても、本年度は特別の予算措置を行わずに、既定の財源の節約等によって、既定経費の中でさばきをつける、こういう仕組みになっておりますので、地方公務員につきましても、国家公務員に準ずる措置をいたしたいと、こういうふうに考えております。特別の予算措置はこの際講じない。しかしながら、当然国家公務員と同じ式で各地方団体が行うことを期待するわけでございまして、地方団体におきましても、それぞれ既定の財源の節約、その後の税の増収等を充ててもらいたいとともに、大ていのところは大体まかないがつくと考えておりますけれども、もし事実上つかぬようなところがあれば、一時融資等の措置によって可能な道を講じたい。なお、当然財源措置は、そのうちに機会があればこれは是正すべきものでございまして、機会があったら、その後財政計画の方の調整では当然考えなくちゃならぬと考えておるのでございます。大体〇・一五の問題は、そういうことでございます。  それから、それに関連いたしまして、地方債資料をお配りいたしましたので、これを簡単に御説明申し上げたいと思います。これは、地方債自治庁の案でございまして、大蔵省と具体的な折衝は、これからの問題でございますが、大体の考え方は、先ほど申し上げました通り一般会計につきましては、できるだけ縮減すべきものは縮減する。一般的財源に振りかえ得るものは、非募債の考え方を徹底することを考えたい。しかしながら、その経費の種類によっては、地方債によらざるを得ない経費の性質上借金でやることの方が妥当だ、やむを得ないと認められるものにつきましては、私は、必要な起債額というものを確保する必要がある。その場合には、もちろん個々団体償還能力というものを個々団体別に考えるべきことは当然でございますが、そういう考え方で問題を考えたいのでございます。  公営企業会計をできるだけ実情に合せてふやすということは当然のことでございますが、一般会計につきましても、必要なものにつきましては必要な額を確保する。こういう考え方で参りたいと思っております。  そこで、一般会計のこの数字は、なお今後いろいろ変ってくると思いますが、大筋の考え方を申し上げますというと、今までの起債でどうしても不十分だと認められるものは、災害関係に一つあろうと考えられます。災害につきましては、特に単災と申しますか、府県市町村が補助がつかずに負担しなくちゃならない災害の始末の起債について、従来十分じゃないのじゃないかということが一つあり、それからもう一つは、過年災につきまして、十分じゃないのではないかという問題が一つあったのでございます。これはまあ、やむを得ぬものにつきましては、借金政策をとらざるを得ないので、その必要額というものを、せひ確保いたしたい。それからいま一つは、火災の問題でございますが、火災の問題は、むしろ火事で焼けたような公共施設、学校とか庁舎等をまた木造で建てるということは、これはおかしいのでありまして、そういう場合には、むしろ不燃化というものをできるだけ考えていくことが当りまえじゃないかと、そういう意味で、これは、何も火事が特別にふえたという意味じゃなしに、不燃化を促進するという考え方で、起債のワクをふやしたいと考えております。  それから、義務教育の問題は、今の不正常授業、二部授業解消等の問題があり、老朽校舎の問題があり、そういう問題を早く計画的にすみやかに解消したい。特に義務教育につきましても、市街地等における学校につきましては、不燃化、恒久化というものを推進していくべきでございまして、いたずらに木造の学校を無理に建てる必要がない。むしろワクの範囲内において、順番がおそくなっても、恒久化をはかる。そして数をセーブする。私は、基本的にはこういう考え方でこういう問題を今後考えていくべきじゃないか。ともかくも、必要なものは必要なだけワクを取りたいと考えております。  それから一般単独の経費が相当ふえておりますが、この中心は、下水道その他屎尿処理、清掃施設という一連の環境衛生の施設でございます。これは、先ほどもお話がございましたが、どうしたってこの方面の施設を緊急に整備する必要があるという考え方を持っておるのでございます。  それからなお、新市町村合併等の跡始末の仕事も当然にあるのでございまして、これも早く一通りの問題は処理をいたしたいという考えを持っております。こういうことで、ふやすものはある程度ふやします。それとともに、一般補助事業の中に一般財源が相当増強されることは確実でありますので、そういうものはむしろ一般財源に振りかえて、起債額を減らしたいと考えております。特に私は、この姿は府県において現われてくると思います。府県の公共的な建設事業というものは、ほとんど恒久的に続くのでございまして、大きなダムとかあるいは庁舎とかいうふうに、臨時的に出てくるような仕事は別として、恒常的に続くような建設事業は、これはむしろ一般財源に振りかえて将来の利子負担を解除する。こういう考えを貫くべきものだと考えております。ただまあ、一般の市町村では、それは何十年に一ぺんという仕事がぽつんとして出てくるわけでございますから、そういう仕事については、また起債考えざるを得ないという大体の考え方でございまして、一般会計の問題を考えていきたい。  それから退職債は前年度と同額、収益事業会計は相当ふやしてございます。これは簡易水道の問題が一つと、それからもう一つは、港湾の埋め立て等の問題があるのでございまして、ああいうものは、工場地帯の造成とか港湾地帯の整備の問題がある場合には、これはやっぱり経済スピードで仕事ができるようにある程度のワクを確保する必要がある、こういう考えを持っておるのでございます。ちびちびと仕事を長くやるのは、まことに愚劣でございまして、そういう意味である程度のワクも考えたい。公営企業につきましては、電気は大体軌道に乗っておりますが、電気につきましてもやる以上は経済スピードという考え方で所要の財源を確保したい。上水道は、去年相当にふえましたが、なお問題が残っておりますので、所要量を確保したい。それから、交通が相当ふえております。これは地下鉄でございます。東京、名古屋、大阪の地下鉄がだんだん手をつけかかっておりますが、これは、都市の交通の実況を考えれば、地下鉄をすみやかに整備すべきことは、何人も異存がないことだと考えます。これは、場合によっては外資を入れてもいい問題でございまして、そういう問題も、考えられるものなら一面考えるとともにこの程度の金でございますから、国内の金で当然これはさばきをつけてしかるべき問題でありますので、必要な額をここに計上いたしておるのでございます。病院は同額、病院は、いろいろ地方にも要望がございますが、これは、一面もう一つ厚生年金の方で特別のワクもございますので、厚生年金の性質上病院、厚生等の仕事は向うでやった方がいいのでございまして、ここは前年度通りで大体見通しがついております。それから、市場その他の起債として三十億ふえております。これは、主として観光事業に対してワクを一応計上してあるのでございまして、本年国際観光施設五億円という問題がございましたが、国際、国内を問わず、観光に対する要望が全国的に非常に強いので、収益事業としても十分成り立つ仕事ではあろうと思います。そこで、まあ一応そのワクを計上いたしまして、所要量を整備いたしたい。こういうふうに考えておるのでございます。  大体以上で、来年度財政局全般の数字的な見通しにつきましては、まだこまかい計算をしておりません。ただ一つ交付税のこの率の配分をめぐりまして、地方交付税がずいぶん行くし、税収がたくさんあるのだから、地方は金が行き過ぎるんじゃないか、こういうふうな話が一部どっかから出るようなこともありますので、それを頭に入れまして、大体の大ざっぱな見当を申し上げたいと思います。それで、交付税を一・五%引き上げることになりますというと、大体本年度交付税額から見ますというと、三百六十億ほどふえる計算になります。三十一年度の純繰越金が百十八億あります。それから一・五%分が、まあ百二十億見当になりますか、あとは、一般の三税の増に伴う自然増収分が約百二十億前後であります。全体として三百六十億ぐらいになるのが事実でございます。これにつきまして、一部から、四百四、五十億ふえるのじゃないかという数字が出ておりますが、あれは、少し数字上誤解がございまして、去年から公債費対策として繰り越しました八十六億が計算に入ってない数字でございます。ともかく八十六億分はことし繰り越しまして、ことしの交付税として使っておるのでございまして、それから、比較いたしますというと、一・五上げましても三百六十五億の増になる。これが正しい来年度財政計画考える場合の数字でございます。その場合の前提は、国税を八千億、国税三税が、ことしより八百億自然増収がある。ことしは七千二百億でございますから、そういう前提でございます。この前提につきましては、大蔵省も大体そういうことを認めておるはずだと存じております。大体それがありまして、そのほかに、地方税が相当増収があるじやないか、地方税の増収は、まだ正確なことはよく見当がつきませんが、それは三百億は確実にあるだろうとわれわれも考えております。以上、これは多少伸びるかもしれませんが、これはどの程度のものか、まだ正確な数字がございません。大体そういたしますというと、六百五、六十億になるわけでございます。しかしこれは、要る金の方を計算しなければ意味がないのでございまして、それにつきましては、歳出面におきましては、給与費等の増が当然ございまして、これが約二百二十億、それから公債費が八十億ふえまして、これで三百億になるわけでございます。それから、人口の増加とか、その他法令の改正等に基く当然の増費といたしまして、四十億はどうしたってあろうと思います。それからそのほかに、ことしの期末手当が当然三十数億要るわけでございます。それは、だれが考えたって、法律的に当然負担しなくちやいかん。そのほかに、当然義務的経費としてわれわれが考えなくちゃいけないのは、道路、橋梁等の維持管理費でございます。建設を少しも考えなくても、道や橋がある限りは、ある程度人が通れるようにするのが当りまえでございまして、ごうした消耗的な維持管理の経費というものは、理屈なしに考えなければならない。これは、従来不足で問題になっておるのでございまして、われわれとしては、百六十億ぐらいは確保しなかったら、普通の道路として維持ができないと考えております。それとともに、PTAとか消防等で、当然公費で負担すべきものを住民に転嫁しておる金額は、大体百三十億あまりと踏んでおります。これは、もう少し精査しなければいけません。そういたしますというと、こういう経費は、特に公共団体の仕事を伸ばすとか、充実するとかいう問題ではないのでございまして、当然に現在の現状のままを維持すべき経費でございます。こういう経費が、今申し上げました数字で、大体六百五、六十億になるはずでございます。そのほかに、公共事業その他、国の施策によりまして、たとえば国民保険をどう伸ばすか、道路を来年急速に整備するという問題がございまして、そういう国の施策が伸びれば、それに伴う地方分担分がございまして、これははっきり見当がつきませんが、従来の例から見ますというと、毎年やはり六、七十億から百億前後の間伸びております。来年度はどう国の財政規模がきまりますか、それによってその間を、前後するものと考えております。われわれといたしましては、そうした経費だけでなしに、先ほどもお話がありました下水とか、屎尿処理等環境衛生施設というものは、これは何も一般財源だけじゃなしに、起債財源中心になろうと思いますが、当然緊急に整備すべきものは、整備しなければ、ほんとうに都市がふん詰まりになる時期がもう眼の前に迫っている。この問題をぜひ緊急に考えるべきじゃなかろうか、こういう経費が百五十億余りそれから、危険校舎とか二部教授の解消等の学校施設の整備の問題であるとか、それと、むしろ道路を積極的に改良舗装しなければいかぬ、今のような砂利道をそのまま維持するのでは意味ないのであります。どうしても積極的な整備が必要でございまして、これは、建設部門でございますが、そういう経費が二百億くらいあってしかるべきじゃなかろうかという考えを持っているのでございます。この経費は、これは行政水準引き上げといえば引き上げに当る分でございますが、当然近代的な社会生活を営んでいく場合におきましては、そういう程度のものは、当然に金のある限り考えらるべき問題じゃないかというふうに考えているのでございます。そこで、一般財源もある程度伸びるかもしれません。交付税も三百五、六十億に当然なると思いますけれども、なかなかそれで交付税引き上げはやらぬなどという理屈は全然出てこぬだけじゃなしに、ある程度地方債財源も、必要なものは確保しなくちゃいかぬのじゃないかというのが大ざっぱな現在における見通しでございます。これは、なおだんだん数字が固まってゆくに従って、なお御報告を申し上げたい、大体の見当はそういうところでございます。
  10. 小林武治

    委員長小林武治君) 次に、自治庁関係予算について、松島会計参事官。
  11. 松島五郎

    説明員(松島五郎君) 自治庁関係予算の概要につきまして御説明申し上げます。  お手元に配布申し上げました「昭和三十三年度予算要求の概要について」という資料によって御説明申し上げます。  来年度予算は、本年度に引き続きまして、地方財政健全化推進いたしますとともに、あわせまして地方公共団体における必要な行政水準を確保して、地方自治の振興をはかるということを目標にして、予算の編成をいたしている次第でございます。そのおもな事業について御説明を申し上げます。  第一は、新市町村建設推進に要します経費でございまして、三十七億九千七百五十五万二千円ということに相なっておりますが、これは、昭和二十八年度から町村合併が進行いたしておりますが、大体、御承知通り、非常なる成績をおさめまして、現在一〇一%の成果を見ておりますが、今後は、この新しくできました新市町村建設ということを早期に完成するということに、重点を置いて指導して参りたいと、かように考えている次第でございます。  そのため経費といたしまして、まず都道府県に対しまする建設指導費といたしまして、一府県大体三百万円平均といたしまして一億五千万円、それから新市町村建設計画の調整に要します経費、これは前年度は、その表にございますように、一市町村当り十五万円、五百十町村を対象としておりますが、これを二十五万円といたしまして、来年度は千五百町村を対象といたしたいと考えている次第でございます。  それから次は、新市町村における支所、出張所等の統合その他施設整備に要します経費でございまして、三十億、これは、一市町村当り二百万円といたしまして、千五百市町村を対象といたしまして交付せんとするものでございます。千五百町村といたしました基礎は、本年度の八月一日現在で完成をいたしました新町村の数が二千四十九でございます。そのほかに、段階合併をいたしまして、あと一方町村が抜けているにめに完成に至らない、これを準完成町村と名付けますならば、その数が百九十三ございます。これを合せますと、完成及び準完成で二千二百四十二市町村になるわけでございます。昭和三十一年度及び三十二年度の両年度におきまして、この補助対象といたしまして市町村の数が七百十市町村ございますので、これを差し引きますと、あと千五百三十二市町村が残っているわけでございます。そこで来年度は、この完成及び準完成市町村千五百三十幾つのうち千五百市町村一挙に補助対象として新市町村早期完成をはからむとするものでございまして、そういう観点より千五百市町村にいたした次第でございます。  それからもう一つは、新市町村建設運動推進運動の促進費でございまして、新市町村のすみやかな一体化をはかりますため一つの精神運動を推進いたしますため経費といたしまして、一市町村当り一律い十万円ずつの補助金を出して参りたい、これは、二千五百市町村を対象といたして計画いたしているわけでございます。  以上が新市町村建設関係でございます。  第二番目は、府県制度改革準備に要します経費一千百九万二千円でございますが、今回地方制度調査会から、現行府県制度について根本的改革の必要ある旨の答申がございましたが、この答市に基きまして、改革に関します諸般の準備事務、調査等をいたしますために要します経費を要求いたしているのでございます。  その次に第三番目は、健全な地方財政の基盤確立に要します経費といたしまして、第一番目は、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れに要します経費、いわゆる交付税財源でございます、二千三百十七億九千七百十五万四千円に関しましては、ただいま財政村長から御説明申し上げました通りのものでございます。  次は、地方財政再建促進特別措置に要します経費、いわゆる再建団体利子補給金が主たる内容でございますが、現在、その資料にございます通り再建団体は五百六十七ございます。なお、準用団体が五百一、自主再建団体が八百七十八ございまして、それぞれ財政再建に努力を傾けているのでございます。幸い昭和三十一年度におきましては、諸般の情勢から、相当これらの団体におきましても、財政好転は見ておりますけれども、なお今後とも再建の計画実施をいたしていかなければならないわけでございますが、これらの団体指導に要します経費といたしまして九千三百三万三千円、これは、府県町村指導をいたしますために要します委託費等を含むのでございます。それから、再建債の利子補給金といたしまして十二億二千二百四十七万六千円、合せまして十三億一千五百五十万九千円を要求いたしております。  それから三番目は、地方行財政合理化促進に要します経費七百二十六万四千円でございますが、本年度から標準団体というものを設定をいたしまして、標準行政費の調査をいたししております。これは、それぞれ市町村を、たとえば工業的な市町村あるいは政治的な都市としての類型、あるいは農業を中心とした都市というような、いろいろな産業形態その他の部面から類型別に市町村を分けまして、それぞれの特色に従って、いかなる行政を行うにはいかなる経費を必要とするか、また、一定の水準の行政を維持していくためにはいかなる行政費が必要であるかというような調査を行っておるのでございますが、来年度は、この成果をもとにいたしまして、標準同体の調査をもとにいたしまして、類型の団体に、何と申しますか、そのあるべき姿というようなものについてさらに指導を加えていきたい、かように考えて、この経費を要求をいたしておるわけでございます。なおこのほかに、特殊な調査といたしまして、本年度国民健康保険調査等を行いましたが、来年度は、公共施設等の運営合理化に必要な調査あるいは財産区等の運営合理化ため調査公共事業等補助事業に伴う地方負担適正化ため調査、単独事業の実施状況調査、それから預託金、貸付金、出資金予算外義務負担等の運営合理化調査というようなものを調査として行いたいと考えておるような次第でございます。  次は、国有提供施設等所在市町村助成交付金の交付に必要な経費十億円でございます。本年度は、御承知通り、新しく交付金法によりました関係市町村に交付されることとなりまして、その金額が五億でございますが、来年度はこれを十億に増額して交付せんと考えておる次第でございます。  次は、公営企業金融公庫出資に必要な経費でございまして、公営企業金融公庫の来年度方針につきましては、先ほど財政局長より御説明申し上げました通りでございますが、一般会計からこの公益企業金融公庫に対しまする出資金といたしまして、本年度五億円の出資がなされたのでございますが、来年度はさらに二十億円を出資をいたしまして、資本金と申しますか、出資金を合計二十五億円に考えておる次第でございます。  次は、選挙関係でございますが、その第一は、常時啓発に必要な経費及び衆議院議員選挙公明化推進に必要な経費三億六千六百七十六万六千円でございます。これは、本年度常時啓発に要しまする経費は一億円でございますが、来年度は、両院におきまする御決決の御趣旨もございますので、ららに三億円に増額をいたさんとして要求をいたしておるのでございます。なお、来年度末に衆議院議員の通常選挙が行われる予定でございますので、その際に必要な公明化推進に要しまする臨時的な経費といたしまして、さらに五千万円の要求をいしております。  それから第五番目は、衆議院議員総選挙の執行及び最高裁判所裁判官の国民審査執行に要しまする経費といたしまして十八億九千七百九万三千円でございます。昭和三十四年の二月二十六日に衆議院議員の任期が満了いたしますので、公職選挙法に基きまして衆議院議員の総選挙を執行いたしますために必要な経費でございます。なお、その際同時に最高裁判所裁判官の国民審査が執行されますので、これに要しまする経費を合せ計上いたして要求いたしておるのでございます。  なお、その他の点につきまして、地方公務員の給与実態調査に必要な経費二千二百九十三万一千円でございますが、これは、昭和三十年度に国家公務員、地方公務員を通じまして公務員の給与実態調査が行われましたのでございますが、それよりすでに来年度になりますと約三年を経過いたしまするので、本年度新給与の切りかえの行われたことでもございますので、この際もう一度公務員の給与実態を調査をいたしまして、その実態を明らかにして参りたい、かように考えておる次第でございます。  その次は、市町村職員共済組合事務費補助に要する経費四千七百五十一万五千円でございますが、御承知通り市町村職員共済組合法によりまして、市町村の職員の共済組合に加入をいたしましたものにつきましては、健康保険を作っておりまする場合は、国庫補助金が事務費として交付されるわけでございますが、市町村の共済組合の場合は、それが交付税によって一般財源として交付される仕組みになつております。しかしながら、交付団体、非交付団体等によりまして、必ずしも一般財源として交付されるという感じが明瞭にいたしませんためにとかく問題が多いので、この際補助金として交付いたしたいと考えて、予算を要求しておる次第でございます。  その次は、奄美群島復興事業に必要な経費十九億五千九十四万四千円でございますが、奄美群島復興特別措置法に基きまして従来継続して参りましたものでございますが、それに基きまして、来年度の事業費として、十九億五千万円計上いたしておるというものでございます。  それからその次は、市町村の事務処理能率化に要する経費二百八十九万六千円でございますが、町村合併が進むに従いまして、新たな町村が続々と誕生をいたしておりますけれども、その事務処理の方式が依然として前近代的な姿では、新市町村に課される使命というものを十分達成することが困難であると考えられますので、その事務処理方式を近代化をしていくというようなことを奨励をし、進めて参りたい、かように考えましてこの経費を要求しておるわけであります。  はなはだ簡単でございますが、以上、概要について御説明申し上げました。
  12. 小林武治

    委員長小林武治君) ただいまの説明に関連いたしまして質疑を行います。質疑のある方は御発言願います。
  13. 占部秀男

    ○占部秀男君 明年度地方財政計画内容的な問題、それから予算要求の問題に関連して、二、三お伺いを申し上げたいわけでありますが、これは、第一に大臣にお伺いいたしたいのですが、ただいま配られました地方財政計画内容のようなことになると思いますけれども、運営に関する措置要領の中に、税財政制度及びその運営という項の第二に、地方交付税税率を二七・五%とする、こういうことが書いてあります。これは当然のことだと思うわけでありますが、これは、院でも決議になっておりますし、当然明年度はこうならなければならぬと思うのでありますが、ところが、最近のいろいろなニュースあるいは新聞等の報道によりますと、自治庁の方はそういうふうに考えていても、なかなか大蔵省側でこれを許さないというような状態で、どうもできたのだかできないのだか、はっきりわからないような気分がしてならない。そこで、もちろん地方財政計画の問題ですから、通常国会前にはっきりとしてもらわなければ困ると思いまして、従って、その点についてどういう見通しを責任的に持てるのか、そういう点について、一つざっくばらんに内容についてお話しを願いたい。
  14. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 両院の御決議の趣旨に従って実現することにいたしておる。与党である自由民主党は、さらにその点を党議ではっきりと、実現いたすということにいたしております。
  15. 占部秀男

    ○占部秀男君 そうすれば、明年度は例の、七・五%になる、こういうふうに大臣は言い切ったというように解釈、して、よろしゅうございますか。
  16. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 明年は、交付税率を一・五引き上げることを実現するものと理解を願いたいと思います。
  17. 占部秀男

    ○占部秀男君 どうもその点……、実現するものと御了承を願いたいというのでなくて、われわれは、実現するのだというふうにはっきり言ってもらいたいのですが、その点はどうですか。
  18. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 通常国会におきまして法律を提出いたすことにいたします。
  19. 占部秀男

    ○占部秀男君 その法律を出すということについては、もちろん党の方は賛成であると思うのですけれども、大蔵大臣もこれを承認しておると、かように解釈してよろしゅうございますか。
  20. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 党議で決定いたしますることは、大蔵大臣も当然これに服するのが当りまえであります。
  21. 占部秀男

    ○占部秀男君 どうもその点何ですが、党議で決定するものは、大蔵大臣が党員だから、服するのは当然だと言われるのですが、当然というのは、自治庁長官の言われる希望的な観測であって、どうもそういうふうに聞えるのですが、大蔵大臣がそうしますと言うようになっているのかどうかをお伺いいたしたいと思います。
  22. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 大蔵大臣が申しておりますことは——申しておりますと申しますのは、党に参って申しておりますことも、さようにいたす趣旨であります。
  23. 中田吉雄

    ○中田吉雄君 郡長官、いろいろ御尽力を願って、自由民主党の大勢も二七・五に通信開会でなることが大体決定的なことは非常にけっこうなんですが、最近伝えるところによりますと、なるほど次の通常国会で二七・五にする。ただし、これが実施昭和三十四年からやるのだ。二七・五にするが、三十三からやらずに、ただし書をつけて、三十四年から実施するのだ、そういう意見もありますが、その心配はありませんか。
  24. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 中田さんの言われます、三十四年というようなことを言うたものが一時一部にありました。しかし、ただいまのところは、もうそれはだれも、交付税率を一・五引き上げるということは三十三年の問題であって、三十三年度の特別措置をそのまま公債費対策をいたしましたものを三十三年度で平年度化、平年度化と申しますか、三十三年度において引き続き恒久的な制度にするということであるのだから、三十四年度説はもう意味をなさんということは、これはもう今日はっきりしているとお考えいただいてよろしいと思います。
  25. 中田吉雄

    ○中田吉雄君 郡長官の方はそういうように理解されているかもしれませんが、大蔵省としましては、なるべく他の要求費目とかね合いでやりたい。党で締め上げられたりして万策尽きた。じゃあ二七・五にするか、三十三年度からは実施せずに、四年というただし書で、世論には一見こたえたようにしながら、なお爪をかけていこうといううわさも聞きますし、しかし、そういうことはほとんどないということで、けっこうですが、それなら、たとえば地方財政計画全体の中で一・五上げられたやつを起債——地方債あるいはその他で百数億のやつをそこで相殺されるというようなおそれはありませんか。あるいは、それは百歩譲っても、三十三年度からならば恒久的な措置として毎年三税に一・五だけふえるのだから、三十三年度は若干他の費目で譲っても交付税率を上げた方がいいという、予算獲得上そういうことはありませんか。そちらにしわが寄ることはありませんか。
  26. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 地方債は、御承知通り、確かに何ですね、一般財源に振りかえていくような傾向をこの一、二年続けておりました。しかしながら私どもは、明年地方債を収益的事業等について必要である、従って、ある程度そういうものについてはふくらまさなければいかんという要求は、地方行政実情から出ている要求であります。従いまして、非常な地方債にしわが寄って参りませんように、その点、の努力と今後の折衝は必要だと思います。しかし私は、そういう点で当然しわが寄せられるというようなことはいたさないつもりであります。
  27. 中田吉雄

    ○中田吉雄君 そうしますと、御努力を期待するわけですが、少くとも自治庁とされては、三十三年度には交付税を一・五引き上げるということと、公債費対策の一環として特に交付公債直轄工事分担金利子くらいはせめて国が持つべきだ、これは二つの大きな柱だと思ったのですが、それは一・五を上げる問題の中で解決するのですか、どうなんですか。それは別途に、直轄工事分担金四百億もあると思うのですか。六分五厘取られる、一般の地方債と同率に取られる問題はどうなんですか。一・五を上げる問題の中で解決するのですか。別途に大きな柱としてやられますか。私おそく来て、この財政計画説明を聞いていませんが、その点。
  28. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 当然これは、重要な問題として別途に扱います。
  29. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 今のに関連して、私もちょっとお聞きしたいのですが、私ども伝え聞くところによりますと、今回の明年度における交付税引き上げについて、大蔵省の方では、無条件じゃないのだ、こういうことを言っておるやに聞いておるのですが、と申しますのは、ただいま中田委員からもお話がありましたように、起債のワクを小さくするとか、それから、現在あるところの起債の繰り上げ償還をやらせるとか、あるいは事業に対する補助の率を引き下げるとか、こういうようなことが言われておるというようなことを聞きますが、私も、大体今の中田委員お話で、あまり心配ないと思いますが、改めて大蔵省動き、あるいは特に政府部内においてこれをどういうふうに処理していくというおつもりなのか、改めてお聞きしてみたいと思います。
  30. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) これは、一・五の問題というほかに、当然三税の自然増がある、そうすると交付税に響いてくる、そうすると、交付税全体なり地方税の方で相当ゆとりがあるじゃないか、そういう問題から起ってくるのでありますね。それで私は、もし地方財政というものがほんとうに健全になって、ゆとりがあるならば、公債の繰上げ償還のごときは、これは進んでとるべきところであります。けっこうなことであります。ですから、そういうことが果して可能なりやいなや、現在国の財政は、真の意味の剰余金を持っておる。ところが、地方はまだそういう状態に達していない。地方財政の現状の認識から、そういう望ましい方途がとり得るかどうかということになり、私は、事柄が望ましくても、なかなか今は、地方財政を吟味し、行政水準を見て参りますときには、なかなか好ましい方途がとり得ないのじゃないか、少くともむずかしいのじゃないかという懸念は少々あります。ですから、そこの認識を十分にいたし、しかし、方途として好ましいことがありましたならば、これは、地方財政健全化することは、十分私ども考えるべきところは考えてみたいと思います。
  31. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 今のお話から、あるいは先ほどの小林局長の地方財政に対する来年度のいろいろな計画等から見まして、私ども、大蔵省が今言ってあるようなことを明年度においては実行はできないであろうと、こういうふうに見ておるわけなんです。ただしかし、好ましい方途については考えるというのだが、私お聞きしたいのは、こういうことを一つ引きかえの条件として、いろいろと自然増もあるのだと、そのため交付税もふえるのだ、あるいはまた、一・五%引き上げることによって、相当交付税が増額になりますから、そういうものから当然こういうものは出るのだということを前提にした大蔵省の、何と言いますか、考え方に押されるのじゃないかという実は心配があるわけなんです。その点、全然これは、一・五引き上げることは、こういうこととは一応無関係で引き上げるのだ、ただ、大臣が今おっしゃるように、将来いろいろ検討した上で、こういうことが可能であるとすれば、これは別途に考えるのだと、こういうことで堅持されて進まれるのかどうか、ちょっと私心配な点がありますから、念のためにもう一度お聞きしたいと思います。
  32. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) これは、とかく地方財政というものは、全部つっくるんで合せた数字で議論が起ってくるのです。ですからその場合に、私どもがいつも説いておりまするところは、地方団体そのものが一つ一つ、全部でこれだけ黒になったといっても、ある団体では黒であるが、ある団体では赤もある。それらつっくるんでみたら黒になったとかどうとかいうのは、従ってそれは、一般的に鈴木さんのおっしゃるように、やはり条件だとか何とかいうようにはいかぬものであります。ただ、可能な地方団体については、できる限り急速に財政的にも安心できる方に持っていこう。しかし、ある団体については、まだ未開発の状態になっている。これは、仕事の方を伸ばしてやらなければ、住んでいる住民がかなわぬ。それぞれの態様があります。それぞれの実際に応じて私どもはものを考えてみたい。従って、おっしゃるように、全体がどういう条件になっているとかなんとかいうことは全然ございません。
  33. 小林武治

    委員長小林武治君) 今の関連ですが、中田さんの質問に対して、長官は、国の直轄工事に対する地方分担の交付公債に対する利子ですね。これが国で処理するということについて財政局長の説明もあったが、財政局長の説明は、今後発行する問題ですか、既発行の問題についても触れておるかどうか。その点一つはっきり。
  34. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) われわれの考えでは、今後払うものについて全部無利子にする。今後払うもの、だから過去につきましても、これから利子の支払い時期、がくるものについても、全部一様に考えるべきじゃないか、こういう主張でございます。
  35. 小林武治

    委員長小林武治君) そうすると、既発行分についての今後の支払いも別途考慮すると。
  36. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) その通りでございます。
  37. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 少しこれと離れるかどうかわかりませんけれども、期末手当と給与の切り換えの問題と暫定手当、この三つについて順次お尋ねしたいと思います。  まず最初に、期末手当の問題ですが、国家公務員が予算の節減においてやる。だから、地方公務員も予算の節減で出せるのだ。もし足らないところについては、融資を一つ考えようじゃないかというような御説明だったと思うのですが、実際それだけでやっていけるという見通しがあるわけなんですか。それで、大体十二月中に金をもらえるという見通しはあるわけですか。
  38. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 〇・一五の問題は、われわれは、現在の地方財政状況から見れば、やれると思います。資金上どうしても困るところは資金のあっせんをしてやりますから。まあ去年も同じ問題がありました。去年も、御案内の通り、これは問題なくやっております。その前は、大分苦しかった時代があったのは事実でございます。ことしは、もちろん国家公務員に準じてやれるものと考えておりますので、やれるようにこっちとしても必要な手当をしなければならないと考えております。
  39. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 私は、去年の資料を全然持っておりませんからわかりませんが、去年、実際問題として、十二月に全部渡しておりますか。それとも渡らないような所があったのか、あるいはまた、一・八になるわけですが、一・八全額——去年でいえば一・六五ですか、去年一・六五全額渡っておりますか、渡らない所はないのか、渡らない所が私あるのじゃないかと思いますが、そういう所はどうなんですか。
  40. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 去年は不幸にして、県によっては十二月に渡らなかった所があります。正月に入ったり、二月に入ったりした所が二、三県あったと思います。率は皆同じ率で、結局全部払いました。ことしは、そういう点は私はないと思います。特に問題になるのは再建団体であると思いますが、これは、再建計画の下半期につきまして十分に考えまして、やれるようにいたしております。
  41. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 期末手当の問題については、私は去年はあまり問題がなかったように聞いておりますから、今年再建団体等の問題があれば、また一つ問題のないように、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。  次に、給与の切りかえの問題で、特に再建団体の問題についてお尋ねしたいのですが、復元については、無条件に認められますか、認められませんか。
  42. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 復元については、無条件には認めません。
  43. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうすると、認められぬ理由と申しますか、条件ですね、そういうものを一つ再建団体について明示してもらいたいと思います。
  44. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 復元の問題は、私は、実質的に、団体によっていろいろ事情がありましょうが、二つあろうと思います。  一つは、地方公務員の給与が国家公務員のベースより高過ぎて、高過ぎるというと語弊があるかもしれませんが、ともかく低くなくて、財政の上に非常に、重圧になっているので、それを合理化しよう。そこで、機会があるたびに多少昇給延伸なんかしたりして、合理化する、そのためにやった。これは、明白にそういうものが一つございます。  それからもう一つは、それほど高くはないが、もう金の運用で、何でもかんでも動きがつかぬ。それでしょうことなしに金がないからやった、こういうものも私はあろうと思います。そこで、前段の合理化しようとしてやったものにつきましては、これはむしろ私は、やはり合理化の線を堅持すべきでありまして、これをまた再びもとに返せばひっくり返ってしまう。これは、やはり給与費を合理化する線を堅持していくべきじゃないか。ところが、そうでなしに、金がなくてほんとうにやるべきものをほんとうに低くした。これは、すみやかに是正すべきでありまして、財源のゆとりができるようになれば、当然国家公務員並みの給与に復元するには、これは私は、協力を惜しむべきでない、こういう考え方を持っておるのであります。
  45. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そうすると、私ども、ベースが高過ぎる、合理化だという点については、一つ後にお尋ねしたいと思います。  まず第一に、金がなくて、窮余の策として延伸をした。そういうことについては、その地方議会なりが議決をしたようなことについては、大体支払いの見通しがあるという点に立っておると思います。だから、当然そういうことをやった、そういう団体については無条件に、無条件というのではないが、こういうところは復元を認める。ただしかし、高過ぎるところは認めたくないんだ。こういうことなんですけれども。
  46. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 高過ぎるものは認めない、これははっきりしております。今度もう一つ、それなら低過ぎたものが現実にどれだけあるかしりませんが、私はきわめて少いと思います。きわめて複雑な例だと思いますが、あり得ることです。そういうものにつきましては、復元を今度無条件に認めるかと申しますというと、これは私は、無条件と言い過ぎると、また少し語弊がありますが、多少はやはり条件をつけざるを得ない。それは、結局その地方団体の再建計画に支障があるかないかという見通しの問題が一つ、それから、給与も低いが、おそらくはほかの仕事もそういうところは不当に削っているに違いない。そういう、全般の給与費とほかの事業費とのバランスといいますか、総体的に水準を回復する。私はこういう問題があろうと思います。そういう問題を総合的に考えて、財政運営上支障がない、こういうものは、私は当然に認めてやってよかろう、こういうふうに考えます。
  47. 小林武治

    委員長小林武治君) ちょっと申しますが、長官は午後はお見えにならぬそうですが、もし御質問があれば……。
  48. 加瀬完

    加瀬完君 中田委員からさっき御質問がありました点とダブることになりますが、もう一言、私からも伺いたいと思います。  昨年の財政計画を見ておりますと、   〔委員長退席、理事大沢雄一君着席〕 交付税が伸びたり、その他いろいろのいい条件も出ましたけれども、それに見合うという分ではないでしょうけれども、結局削られてきたといいますか、減額されてきた面もありまして、政府が御計画なさいました、たとえば市町村税なんかに対する標準税率というものも、オプション・ツーあるいはオプション・スリーの但し書きの中においても、標準税率というものを一蹴打ち出しましたけれども、私どもが見たところでは、標準税率というのは悲しいかな守られていないというのが大体の傾向じゃないかと思うのであります。それは、財政計画そのものは、やはりまだ地方団体の側から見れば無理があると言えると思うのであります。今度も、長官の先ほどからの御説明を承わっておりましても、いろいろ御努力によりまして交付税率が上る、それはけっこうなことなんですけれども、やはり中田委員の御指摘のように、交付税率は上ったけれども、その他の点で、地方財政計画そのものは、やはり交付税率が上っても、どこかで結局上った分の何割かが割引きされるという形にさせられるおそれというものは、われわれは非常に警戒をするといいますか、感じているのであります。この点ですね。先ほど数字的な点も財政局長から御説明がありましたけれども、たとえば事業税なんかでも問題になっておりますし、その他の住民税などもあるいは問題になるかもしれませんけれども、どうなんですか。財政計画そのものの全体から見れば、やはり一・五が上っても、結局の結論においての答えは、割り引きされたという形になることはございませんか。
  49. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 確かに地方財政全体におきまして、なかなか一挙にはもの、がよく参らない。それから、これは考え方だと思いますけれども、私は、やはり冗費の節約すべきものがあれば、これは極力いたして参らなければならぬものがあると思います。ただ、必要な現在の広い意味での行政の水準と申しますか、現在とにかくここまで来たものが悪くなるようなことは、絶対にこれからはしていくまい。ただし、ある部分は現状のままに置き、そうしてこれだけはぜひ今度伸ばそう。たとえば、私見ておりまして、再建団体なるがゆえに、いつまでもその団体の仕事が他の団体に比べて非常に分量的に伸びが少い。なるほど補助率などはよくなりましたろうが、分量が伸びておらぬというような例を多く見るのであります。そういうところについては、何とか再建団体であっても収益的な事業がある程度はできるようにいたしたい。そうして勢いその団体で、ほかのことはまあまあ不十分ではあるけれども、今の状態でがまんをしてほしいというような事態が起ると思います。また、全体で見まして論じられておりまする点、たとえば事業税の問題もそうでありましょうが、これはなかなか大問題と思います。私は、事実かなり従来も下げてきております。しかし、その法定外の独立税などは、そうこまかいところまで拾ってという感じのするものもあります。ですから、事柄がそう筋は違っていない事柄ではあるが、筋は違っておらないが、しかし全体としては、何年か後にはある理想を描きながら、現在の水準を一つ一つについて落しはしないが、来年はこれだけはやっていこうというようなことで、個々団体実情に応じた要求が満たされますように、努力をして参りたいと思います。従いまして、お話にありました、あるものは割り引かれてしまうというようなことはいたさないことを十分心がけております。
  50. 加瀬完

    加瀬完君 今、大蔵省との折衝では、昨年までの方針といいますか、本年度財政計画に載っておりまする、いわゆる既存の財源というものは確実に確保された上で、交付税率が一・五%上るんだ、このように解釈してよろしいのか。
  51. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) どういうところを落すとか何とか、話し合いはありません。ただ、お互いに論じながら、腹の中では、相手はこういうことを考えているんだと思いながら、こっちは向うにつめをかけられぬように気をつける。向うもこっちのいうことを、これを考えながらやりおるなということで、お互いにだんだんと火花の散らし方が深刻に相なって参るという状態でありまして、   〔理事大沢雄一君退席、委員長着席〕 向うは決して橋頭堡をこしらえたような部分は一つもございません。従って、御注意の点などは十分心がけもしますし、私自身もかなり気をつけてものを運んでおるつもりであります。
  52. 加瀬完

    加瀬完君 くどいようですけどね。たとえば公債費のワクを縮めるとか、あるいは、今までありましたね。いわゆる既存の補助金、交付金といったようなものを減額するとか、そういったようなことは、折衝の間の話題には上っては現状においてはこないということなんですね。これからもまた、その心配もないということですね。
  53. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) これは、全体の問題として、来年の財政計画で、投融資の抑制というふうな傾向を出していこうとする一つの傾向もあり、ますよ。しかし、地方債については、それじゃ今どうするかというようなことは出てきておりません。しかし私は、たとえ交付税率の問題がありませんでも、地方債のワクについては、例年のことでありますが、特に今年は、一方的投融資の抑制というふうな気持がありますから、深刻だとは思います。だがしかし、これは交付税率の問題ではなくて、別の問題として、地方債の問題などは、やはり相当話は将来も出てくると思います。しかし、ただいままでのところ、それが約束事のようなことになっているような部分は一つもございません。
  54. 占部秀男

    ○占部秀男君 二つだけ大臣にお伺いしておきたいのですが、第一は、今度の運営措置要領を見ますと、PTAの負担金、消防施設関係の寄付金等の、こういう問題の解消をはかるというふうに書かれておって、先ほどの局長の説明では、たしかPTAその他のそのため裏づけだと思うのですが、百三十億何か計上することを言われたと思うのですが、そこで、これは結局あれですか、PTAの負担金その他、今後取らせないようにしようということを何らか示達するとか、あるいはまあ法律を作るというような方法をとってですね、こういうものを全面的に解消しよう、こういう腹ですか。その点を一つお伺いしたい。
  55. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) これは、今後地方財政計画考えます上で、こうした種類のものが実は違った形で住民負担になって来る、これを解消しなければいかんということは、非常に深刻だと思います。ただ、 PTAあたりで、実際その人を雇っておるのだというようなことを言うですがね。その数がなかなか、文部省も調べておる。われわれの方も言うております。その数というものが的確につかまえることが困難であります。しかし私どもは、少しよけいな、度合の高いことをやっていくより、むしろじみかしれませんが、そういう問題を解消していくということは、地方財政計画一つの大きなねらいになると思うのであります。ですから、これを一挙に解消しますれば望ましいことでありますが、しかし必ずしもこれを一挙に解消することができないかしれません。これは、昨日も文部大臣と話し合っておったのでありますが、こうしたことは、何とかお互いに協力して解決していこうじゃないか、またそういう点は、教育という立場からも、非常にやってほしいというような話し合いをいたしたことであります。地方財政計画そのものとして見ましても、一つの大きい重点として取扱って参りたいと思います。
  56. 占部秀男

    ○占部秀男君 そうしますと、このPTA云々という問題は、PTAの会費なら会費というように、本来の問題は別にして、いわゆる役所なら役所で当然、たとえば学校給食費をPTAの会費でまかなっておるとか、あるいは学校の先生を置くのをPTAの会費で雇っておるというような、そういうような、当然地方公共団体でやるべきものをPTAが肩がわりしておる、そういう面について、主としてそういう行き方を是正しよう、こういうような工合に受取ってよろしゅうございますか。
  57. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) こういう工合にお考え願いたい。
  58. 占部秀男

    ○占部秀男君 それからもう一つは、これは希望になりますけれども、道路橋梁教育施設都市環境衛生、こういうような施設のいわゆる投資的の経費充実中心として、今度地方財政計画を立てる場合に経費構造合理化をする、こういうことが書いてあります。私は、これはさっきちょっと局長のお話の中にも約二百億のまあ問題だけじゃないでしょうが、あれがあったんですが、むしろこういうような投資的な経費充実というものは、もう少し年ごとに重点的に、もっと重点的に、たとえば、これは言い方が少し極端かしれませんが、今年は道路橋梁をやるんだ、来年は教育施設に集中するんだ、こういう工合にされないと、従来の万遍的な、中途半端な形を私は脱しないような工合になるのじゃないかというように私は考えるのですが、むしろ何らかの形で、今言ったように、中心点をもっとせばめて、投資的の経費充実をはかって、即効果が上がるようにする方が、効率的じゃないかと思うのですけれども、これに対する長官の、大臣の御見解を承わりたい。
  59. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) 私は、今のお話で、大体占部さんと意見はそう違わないと思っております。ただ、それぞれの団体で言いまして、たとえば道路の修繕というようなことは非常に共通なことでありますが、それぞれで、ある場所ではすし詰め学級の解消が急務だというところもあります。それで、私見ておりまして、ここまでとにかく地方団体というものが何と申しましてもよくなって来ておるけれども、若干の県、若干の市町村を見ますと、極端に悪いところがある。こういうところについては、今度のこれは法律の改正にまで行きますか、そこまで参りませんか、とにかく交付税の配分ということについて、重点を置くわけです。従ってお話のように、三十三年度としては、こういう点に主力を置くということはむしろいたすべきことと思います。散漫な財政経理になりませんようにいたすべきことだと思います。しかし、同時に一方では、団体全体の中の格差というものをできる限り可能なればなくすこと、それから、さしあたってその団体のきわめて必要とすることをそれだけは満たしていきたい。そういう考えを持ちながら、全体をどこかに重点を置いて参るということには、御注意いただきましたように、一つ考えるようにいたしたい。
  60. 小林武治

    委員長小林武治君) 私、先ほどの問題について、大臣にちょっと申し上げておきたいと思いますが、財政局長の説明にもあった下水とか屎尿処理を、これはもう全体の起債の中の項目の中に包含しないで、むしろ独立して出すと、こういうような方向を、下水ためにこれだけの起債というように、むしろ項目を起すような気持でやってもらいたい。そのくらいの気持でもって、これに重点を置いてやらなければ、都市問題は非常な難局に陥る、こういうように思います。そのことについてお考えを承わっておきたい。
  61. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) お考えはわかります。どういう形で一つ現わして参ることが一番適当であるかどうか、考えることにいたしましょう。
  62. 小林武治

    委員長小林武治君) それからもう一つ、皆様も御了承と思いますが、今日の説明の中に、寄付金等をなるべく減らしたい、こういうことが出ております。ところが、この問題につきましては、先般来当委員会は、非常な熱心をもって、寄付の抑制ということを、希望し、また閣議決定をもって通牒を出されておりますが、その後実効が必ずしも上っておらない、こういうふうに思って、非常に遺憾に思っておりますが、財政計画の中でも、そういうものをなるべくなくすようなことをやっていきたい。従ってこれは、閣議決定等では効果をあげることができないので、何かこの立法措置でもしたらどうかというような意見もこの委員会の中にもありますが、これについて大臣はどういうふうにお考えになるか、それも伺っておきたい。
  63. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) にわかに立法ということは、私はまだ考えておりませんけれども、確かにおっしゃるように、一方では、寄付というのは、結局何か措置を講じても根が絶えぬのじゃないかということを言うくらいに、処置のむずかしい問題であります。従って、これについては、確かに単なる決定等で十分なものではないと思います。もし財政的な裏打ちをしながら処置をしていくならば、私は、一挙にとは申しませんが、効果をあげ得るものだと思います。これも、当委員会の皆さんのお考えをよく勘案いたしまして、一つこれから十分研究いたしましょう。
  64. 小林武治

    委員長小林武治君) 今の問題は、場合によっては立法までもする、このくらいの考えでやらなければ効果はあがらぬ、こういうふうな希望を申し上げて、一つ当局の研究を要望いたしておきます。
  65. 大沢雄一

    ○大沢雄一君 自治法の改正に関係いたしまする二、三の事項と、全国議長会等からもいろいろ当委員会の方に要望等も来ている問題もありまするが、自治法の改正あるいはその他計画しておりまする法案についての御説明も時間がありませんから、午後でもかまいませんが、一通り伺っておきたいと思います。
  66. 郡祐一

    ○国務大臣(郡祐一君) たとえば、自治法の改正は当然せにゃいけません。付表のことであると思いますが、あそこに、この前の国会できまりましたものを、やや整理的な意味合いでございますけれども、加えていかなければならぬ部分があるとか、あるいは若干の手直しをいたしたい点もあります。ただ地方自治法そのものを根本的に直すやいなやにつきましては、これはなかなか、別途大きい問題がありまするが、地方自治法についても、若干の改正を提案するようなことも考えておりまして、それらの点については、一つ後刻、局長なりから取りまとめてお話をいたすことにいたします。
  67. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 ただいま問題になっている点とちょっとそれますが、よろしゅうございましょうか。
  68. 小林武治

    委員長小林武治君) どうぞ。
  69. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 実は、三十三年度地方財政計画の変更についての通達、あれに関連したことなのでございますが、この前、九月の委員会の際に、小林局長から、その点についてのいろいろな御説明があり、私もまた、二、三関連してお尋ねしたわけでございますが、地方の三十二年度におけるいわゆる増収分についての使い方の指導の件でございます。増収分の六割を行政水準引き上げに使う、それから四割を赤字解消等に使わせるのだと、こういう通達から、御質問、またお答えがあったわけなんですが、その際四割の使い方について、局長は、これはあくまでも、いわゆる計画赤字といいますか、そういうものの解消というよりも、リザーブしておくのだ、将来のためにとっておくのだ、こういうことを強調せられて、私どもそれを了としたわけなのでございますが、その後最近になって、再建団体等に対する再建課からの文書によりますと、計画赤字をさらに何か上回って解消するようにというふうにとれる文書がいっておるわけなのでございますが、これは、当時のお話からすると、ちょっと違ったことになっておるのではないかと考えられますので、その間の事情を一つお聞きしてみたいと思うわけでございます。たとえば、この文書の中には、三十三年度中において計画変更を行なって、さらにその赤字をこれくらい解消せよ、こういう通達が行って、だいぶまごついておる県があるわけなんですが、こういうことについて、どうも態度がぐらついておるのじゃないか、ちぐはぐじゃないかというふうな感じを受けるのですが、この間の事情を一つ説明願えればありがたいと思います。
  70. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 再建課からどういう通牒が出ておるか、今ちょっとわかりませんが、考え方委員会で申し上げました通りでございます。大体四割、六割という考え方に基きまして、各県の再建計画の変更を見ておるのでございます。その場合、四割は、赤字が現に計画として出ておるものについては、もう問題なしに計画上の赤字の解消に充てさしておるのでございます。それで、計画上の赤字が解消しておって、なおもう少し財源をリザーブしろ、四割の範囲内ならリザーブしろと言っておるのも、これは事実でございます。その点をおっしゃったのかと思いますが、これは、各県の明年度以降の再建計画その他から考えまして、財源をリザーブしておかなければ、来年、再来年、さらに赤字がふえていったり、来年また仕事がごそっと減っていったり、そういう計画がずいぶんあるのでございまして、ことしは非常に急激に増収になった場合に、その一部を来年度に繰り越す、その形はどういう形であっても、それは自治体で自由に考えていいと思います。従来の積立金の形で作ってもいいし、あるいは繰越金の形で残してもいいし、来年度には、要するにある程度の財源は四割の範囲内でリザーブさせる、こういうことはやっておると思います。それ以外のことは実はやっておりません。つまりすぐに繰り上げ償還をやって、再建期間を短縮しろとかいうことは、今はそういう時期じゃない、こういう考え方で、自治団体が自由にやるものにつきましては、それは無理なことはいたしませんが、それ以上のことについては、自治庁としては考えておらぬわけであります。
  71. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 これは、今のお話だと、この前のお話やら説明とは違わないのでいいのですが、実際は文書として、再建課長から地方団体へ、昭和三十二年度末までに計画変更を行い、計画上さらにこのくらいの赤字解消措置をせよ、これは、リザーブとは私はだいぶ違うと思うのですが、その辺はどうなんですか。
  72. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) その言葉の表現、使い方がよかったか悪かったかの問題はありますが、意味は全然同じでございます。意味は、リザーブしろということでありまして、それで計画上の赤字を繰り上げ償還してしまえ、そういう趣旨ではございません。要するに、それだけの金額を年度末までに何らかの形でリザーブする——リザーブする形式まで言っておるわけじゃございません。その趣旨は、今申し上げました通り、多少誤解を招くような表現は悪いと思いますが……。
  73. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 これはちょっと、お話がよくわかりませんが、計画変更をやって、赤字を当然繰り上げられた、まあ年度の繰り上げまでは最終的にどういうふうになるかわかりません。いずれ繰り上げ償還という形だと思うのです。それと、リザーブしておく、念のためにとっておく、積み立てておくということとは私違うと思うのですがね。地方では、たとえばことし一億五千万円の計画赤字を解消することになって、財源も用意してあるわけですね、今度多少の増収があった。すると、その一億五千万円の上に、さらに一億の赤字を消せ、こういうふうに指令を受け取っておるのですよ。これは大問題だということなんです。あなたのおっしゃることとは、だいぶ私違うと思うのですがね。
  74. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) その再建課長の通知が舌足らずと申しますか、そういうものだとお心得願ってよいと思います。それは要するに、財源調整資金としてリザーブしろという意味であって、それを普通赤字解消額四割という場合に、赤字解消赤字解消と言っておるものだから、その言葉を使っただけでございます。それでございまして、その通牒はおそらく秋田県のことか、どこの県の問題か知りませんが、どっかの県についてそういう通知を出しておるとすれば、そういう意味でございます。私の今申し上げました通りの意味におとり願って間違いございません。
  75. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 あなたのおっしゃる通りの意味だとすれば、いわゆる計画変更というまでには私はいかないと思います。何か繰り越しとか、何かの格好でとっておけばいいわけである。ところが、あくまでも三十二年度末までに計画変更を行なって、計画上さらにこれくらいの額の赤字を解消せい、はっきりしておるんですよ。
  76. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは、赤字解消という言葉の使い方の問題でございまして、そこに少し誤解が起きたのだろうと思います。赤字解消という点から、繰り上げ償還というふうにすぐ通ずるような普通の考え方じゃそうなるだろうと思います。そういう意味じゃなしに、われわれの具体的にやっておることは、使ってしまわずに、計画上リザーブしていく、こういう考え方でございますから、そこのところは、ちょっと表現が誤解があったかもしれませんが、そういう趣旨でやっております。
  77. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 どうもぼやっとして、話がわからないんですが、使ってしまうんじゃ、たとえば五億なら五億の赤字がある。それは五年間で返すことにしておる、再建債を。そうすると、一年に平均一億づつ返せばいい、こういう計画で来ておるとしますね。その場合、今年、三十二年度にもちろん一億返す。ところが、今度余裕が多少できたから、五千万を赤字解消にする。文章通りにすれば、来年度分まで繰り上げた格好になりますね。ある意味においてのリザーブとも言えます。しかし、普通使う意味では私はないと思います。結局来年度以降の四億あるうち、五千万繰り上げてやったから、三億五千万になったのだ、こういう格好になってしまうと思いますね。ですから、これはやはり、あくまでも赤字解消の計画。赤字を解消させるため一つの、繰り上げで解消させるため措置だ、こういうふうに私は、普通だったら解釈すべきであって、あなたのおっしゃるように、使い方のいかんにかかわらず、これはリザーブしていくのだ、将来のためにとっておくのだ、こういうことではないと思いますが、単なる言葉からくる私の誤解じゃないと思いますがね。
  78. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) そういうお考えになるのは無理なかったかもしれませんが、すぐに繰り上げ赤字額、再建債五億あるから、その五億の解消に全部あてろ、そういうふうにおとりになる必要はないのでございまして、われわれそういうことを今考えておるわけじゃございません。先ほど申しました通り、計画上、県の計画を見ますというと、まだ毎年々々単年度の赤字がふえていくような計画が現にあります。今年は二億かもしれないが、現に秋田県などは、来年二億、再来年五億、六億と赤字がふえていきます。だから、かりに歳入がありましても、赤字がふえていくような再建計画で、そして再建債何億の償還計画を立てておるわけです。われわれといたしましては、赤字がふえていくことはナンセンスでございますから、ふえていく赤字を計画上消すことがまず根本的に考えなければならない。さらに赤字がふえていくというようなことは、結局仕事を計画上がた落ちに落しているわけです。今の投資的経費というものはたしか、よく記憶しておりませんけれども、秋田など、三十数億あるものが二十何億になり、十何億になっている。十八億、十六億、ずっと仕事が計画上落ちてきているわけです。これは、計画としても財源がなかったからしようがないのですから、そういう計画をずっと是正していく必要があるのです。最小限度ことし並みの仕事はやっていかなければならぬ。その上にプラス幾らかの仕事を、伸びを考えざるを得ないわけです。そういう意味で、本年度財源の使い方につきましては、それは、赤字解消といった言葉の使い方がちょっと行き過ぎて響いたかもしれませんが、そういう不健全な計画上の要素をみんな除去する頭の前提がございまして、本年度使う計画上はずしてしまえ、こういう趣旨のことを申しているのでありまして、今日の段階では、直ちに再建債五億、残っているその五億分に充当しろ、そういう趣旨におとりになる必要はございません。そういうことを今直ちに考えているわけではございません。
  79. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 前に続いてお尋ねしたいと思いますけれども、再建計画の見通しの問題と、他の行政水準とのバランスの問題で、再建団体の問題について若干考慮する、条件をつける、こういうような説明だったと思いますが、再建の大綱を変更しないような、あるいはこういうことについて、あなたの方が判断をするのか。それは、地方自治体が判断するということは、地方自治体が議決をするということです。その判断は、一体あなたが再建団体に対して権限があるのか、地方自治体に権限があるのか、どちらです。
  80. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは私は、権限というふうに、しかつめらしくなってくると困りますけれども、私は両方の問題だろうと思います。自主的に自治団体がどういうふうに計画上支障のない金を使うか、こういう問題と、その使い方が再建計画に影響があるかないかは、自治庁の承認を得ることになっておりますから、自治庁もそれを見んといかぬ。だからそれは、両方の考え方を一致させるという必要が私はあろうと思います。
  81. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 その場合に、地方議会がこういう議決をして、あなたのところに持ってくるということについては、私は、ある程度の了解がありまして、地方自治体がやっていける見通しが立っていると思う。それに対してあなたの方が、これをけ飛ばしていくのだ。再建計画の変更の問題については、鈴木君とあなたといろいろ話し合ったが、それを聞くと、自主的にやられることについては、地方自治体の自主性を尊重されておるようなお話です。ところが、事再建団体の、しかも給与の復元ということになると、地方自治体は自治体でなくて、自治庁の下部機関のような格好になる。それで変更の問題ですが、少しでも下回ってはいかぬと思いますけれども、上回ることになると思うのです。そういう問題については、やはり私は、あなたの方は当然条件をつけずに見ていくのが妥当ではないか、地方自治体のあり方として妥当ではないか。なるほど再建団体については、あなたの承認を経なければならぬということがあることは、われわれは了承するのですけれども、ウエイトというもの、自治体を尊重するという立場で態度をとっていくの、が普通ではないかと思いますが、どうですか。
  82. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) これは、再建団体といえどももちろん自治団体でございますから、自治団体の意思は尊重しなければならぬということは、私は当然だろうと思います。しかしこの問題は、この再建計画をどう達成するかという問題でありまして、再建計画の問題につきましては、いろいろ議論がありましょうけれども、やはり消費的経費というか、事務経費というか、給与費というものは、地方団体財政では非常に大きな、動きのつかぬ重要な比重を占めておるものでございまして、結局この経費がどういう地位を占めるか、あるいは将来占めるかという問題が、私はこの再建計画をまともに動かすか動かさぬかの分れ目の一つだろうと思うのです。そういう意味におきまして、給与費というものは、やはり合理的に動くようにしなければいかぬのではないかというのがわれわれの基本的な考え方でございまして、これにつきましては、国家公務員に準ずるような財政措置はしておるのですから、その財政措置にやはり見合ったようなことを考えていくのが私はまともな考え方だろうと思う。そこのところを、それは自主的に地方がきめたのだからいいじゃないかということになってしまいますというと、そもそも給与費の問題だけでなしに、再建計画全体についても、そういうことが言えるのですが、そこは私は、今の再建法の建前、そういうものが続く限りは、やはり経費を合理的にあんばいをするという基本線を私はくずすべきではない、これがわれわれの基本的な考え方であります。
  83. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 とにかく復元ということについては、私は、あなたが条件があると言われたけれども、その条件というものは非常に微々たるものだといえば、理屈を言えばお互いに言わなくちゃならぬと思うが、大体条件というものはそう大した条件ではなくて、やはり大綱をくずさないようなものであるならば、大体あなたの方が認めていかれるではないか。これが自治庁としては大筋であろう、かといって許す、野放図にやると大へんだというような意味だろうと了承してよろしいでしょうか。
  84. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) だから、復元の問題につきましては、国家公務員より低いようなところは、私は、一日も早く国家公務員並みになることを期待もいたしております。だから、そういう機会がある場合には、それが可能なように、われわれもできるだけ配慮いたしたいと思っております。
  85. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 そこで、国家公務員とのベースの比較になって参りますが、これは、ただ単なる俸給表だけの問題でなく、退職年金の方がどうなってくるだろうとか、あるいは恩給がどうなってくるとか、旅費をどうするとか、超過勤務がどうなってくるとか、暫定手当の問題等、給与問題は種々雑多だと思うのですよ。ただ単に俸給表だけが高くなるとか何とかということでなしに、給与全体の問題から立って、高いとか低いとか、あるいは同一勤続年数がどうだとか、そういうものを比較して、どういうふうにするということだと思いますが、どんなふうにその高い低いを論ぜられるか。
  86. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) それは、今おっしゃいました通りでありまして、まず制度を一緒にする、こういう問題があり、あとはさらに、制度の運用に基く個々の人の勤続年数なり、経歴等をしんしゃくしたものもまた国家公務員並みになることをわれわれは期待いたしておるのでございます。今仰せられました通りです。恩給の問題とか、その他いろいろな各種の手当の問題とか、これは同じ問題でございまして、本俸一ついじれば、各種の手当、恩給その他に当然響いてくるのでございますから、そういう意味におきましても、われわれはやはり、基本的な制度というものは線をくずしてはいかん。それとともに、その制度の中において、個人的なアンバランスというものは、われわれも認めぬ方がいい。アンバランスバランスがとれるように、ほんとうに低い人があれば、上げてやるのが当りまえで、これをとやかく言うつもりは一つもないのでございます。
  87. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 いや小林さん、あなたの考え方と違うのですよ。たとえば恩給制度は、国家公務員は十七年でつく。それに対して地方自治体は特殊事情があって、十二年でつく。あるいは退職金をどうするというような、退職金制度とか恩給制度というものは、地方自治体によって違うのですよ。そこで、それらを勘案して、地方自治体では俸給表というものが出てくる。だから、ただ単に俸給表だけをクローズ・アップして、国家公務員と比較されると高い低いがあっても、実質的に、総体的に見ると、地方自治体の方が低い場合もある。そういうことを私は言っているのです。だから、あなたが国家公務員よりも高い、あるいは低いということを論ぜられるならば、私はそういうものをあわせて論ずべきではないか、こういうことを言っておるわけです。それについてはあなにも同感であろうと思う。
  88. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) この点は、私も同感でございます。退職金とかその他が、国家公務員よりも低い退職金というものは、まず私はないと思います。みんな国家公務員並みの退職金制度を作っておる。むしろそれよりももっと有利な団体が幾つかあると私は思います。ですから、そういう基本的な制度は、私は国家公務員並みにこれは保障してやることを当然考えるべきだと思います。
  89. 成瀬幡治

    ○成瀬幡治君 最後に、時間があれですから、最後ですが、とにかく私は、国家の各府県間のアンバランスも再建団体によって出てくると思うのですよ。それから、再建団体であるところとないところと、そこに勤めている人からいえば、国家公務員は給与が上ってくる。再建団体に行っておる、そこに働いておる県庁の人は上らない。ところが、地方自治体も、それでは上げようと言っておる。ところがあなたの方は、それは認めないと言う。それは、悲喜こもごもな問題だと思うのです。だから一つ、ベースはあなたの方で高過ぎるじゃないかということなら別として、その地方団体が非常に金がなくて、延伸しておった、そういうところは、原則としては復元を認めるという態度で一つやっていただきたいと思うのです。どうですか、その辺について、やると言って下さい。
  90. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) 国家公務員より低いものにつきましては、国家公務員並みに復元することにつきましては、自治庁も積極的にできるだけ考えます。
  91. 占部秀男

    ○占部秀男君 そこのところは、今成瀬さんのお話もありますが、僕は、この問題は、もう少し時間のあるときに伺いたいと思うのですが、きょうはあれですから、率直に小林さんに、希望というか、あれを一つ聞いておきたいと思うのです。この前の給与切りかえのときに、合同審査までやった、大臣の答弁が今度の給与切りかえには実際には行われていないという実情を私は具体的に、時間があるときにまた質問いたしたいと思うわけですが、第一に、国家公務員よりも高いところについては問題にいたしませんけれども、少くとも給与の復元などということは、あり得べきはずのない問題ですね。給与というものは、給与法に従っていくのが当然であって、これは、その人に与えられた既得権であると思うのです。当然のことだと思う。それが復元されなければならないということは、いろいろな財政上の問題があるので、従ってこれは、職員側としても、泣きの涙でいろいろな制約がされておる。そういうような県の事情のところは、少くともその金が、いわゆる税収その他がよけいあるというようなことで、余裕があった場合には、まず、働く者の当然の既得権を回復するんだという建前に立って、それで自治庁としてやっていただかないと、何だ、自治庁の方では財政の都合財政の都合と言うだけであって、職員の生活問題など二の次にしておるという印象が与えられておる事実があるのですね。そういう点は一つ小林さん、どうもいつも答弁では非常にいいんですが、原則的には……その原則がいつもほとんどなくて、例外の方が原則よりも多くなっておるという点があるので、これは、もう一つ具体的に、時間をかりて、みっちり御相談を願いたいと思うのですが、きょうは念のため……この問題は保留しておきます。
  92. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 さっきの問題の締めくくりを……。さっきの問題ですが、文章が悪いというお話ですが文章はそれなら直しなさいよ。
  93. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) だから、赤字解消という意味の取り方の問題でございまして、それは、われわれが今説明申し上げましたように実は理解をしております。その金はどういう形でどう保留するかということについては積極的に言えない。財政調整積立金という形でもいいし、あるいは災害等の準備金という形でもいいし、その他どういう形であろうが、一向かまいませんけれども、それは実はこっちも、どこはどうこうということを言うつもりはございません。そういう意味で、赤字解消ということは、広い財政調整資金ということで使っておるのでございます。誤解を招いたと思います。それは、おそらく再建課長から総務部長か何かにあてた内閣の問題でございますから、総務部長と再建課長の間で意思をはっきり疎通させれば済む問題だと思っております。
  94. 鈴木壽

    ○鈴木壽君 あなたのお話のようになればいいが、実際はそうじゃない。これは計画変更を、計画赤字をさらにやれと言うんですよ。それとあなたのおっしゃることは違うと思うのです。それをあなたのおっしゃるように指導するということであれば、これは、そういうような積み立てであろうが、あるいは繰り越しの形に使おうが、いわゆる一つの予備的なものとしてやれということでいいと思うのです。ニュアンスが非常に違うと思うのですよ、私は。話し合いによってきめればいいんですか。しかも、そのきめる場合に、あなたのおっしゃるように、計画上の赤字を解消するのじゃなしに、将来のためにとっておくのだということで話し合いがつくのですか、これは。
  95. 加瀬完

    加瀬完君 ちょっと関連して。局長の御説明のようであるなら、誤解の向きもあるやに聞くが、内容はこのようなことであるというふうに、何か総務部長あてに出したものならば、総務部長あてに、公文書でなくてもいいから、その誤解の解けるような方法を自治庁で行なっていただくわけにはいかぬですか。そうすれば、何も、今の問題は解決してしまって、その問題は残らぬと思う。
  96. 小林與三次

    政府委員小林與三次君) その通りでございまして、おそらく再建課長が総務部長にあてた通知の中に、そういうことがあったんでしょうから、総務部長に、誤解のないように、再建課長から通知をさせたいと思います。
  97. 小林武治

    委員長小林武治君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  98. 小林武治

    委員長小林武治君) 速記をつけて。  では本日は、これにて散会いたします。    午後一時二分散会    ————・————