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久保等君
運輸大臣の方からお答え願うのが適当かと思うのですが、特に今回の
池袋の駅舎問題について累次にわたって当
委員会で取り上げておるのですが、まあ私ども、もちろん
民衆駅そのものの基本的な構想そのものに全面的に反対だとか何だとかいうことではないので、これはまあ当然駅舎の
計画として、また実施する
一つの方法として、いろいろ政治的な影響力の問題、地元の問題、それから
国鉄の駅舎としての本来の使命を十分に果し得るかどうかといったような、そういう重要な問題について、慎重考慮の上で実施されることはけっこうだと思うのです。ところが、ただいま問題になっておりまする
池袋の問題等についても、たとえば一階の使用
状況等を、今までの御
説明等を伺ってみましても、非常に疑問に思われますることは、雑踏するあの
池袋で、しかも駅舎を作ったら、一階においてさえ相当
部分が
百貨店で専用され、あるいはないしは共用せられるということを考えますと、果して
池袋の駅舎としての十分な機能が発揮できるかどうか、非常に疑問に実は感じておるのです。将来、
上信越線が入った場合どうなるかという問題は別として、当面の問題として特に問題となると思われますのは、一階の
使用部分について、やはり五百平米余りの場所が、これは
百貨店の
お客さん等に使われることになっておるのです。
通産省の方の
お話を伺うと、三百平米余りを
百貨店法に基く
使用部分として
許可したということを言っておられるのですが、それに関連する
使用部分を含めると、五百余りの大きさが
百貨店関係で使われるということになっておるのです。これは私、どうもあの
池袋の
状況等を考えた場合に、これだけのスペースをさいた場合、
池袋の駅舎としてはやはり非常な困難を私は来たすのではないかという気がするのです。それで、あるいはこの
百貨店法に基かない二百二平米ですか、そのものは、今後の駅舎の上に建てられた
建物の使用いかんによっては、またこれがふえていくということも考えられるのではないか。要するに絶対量が事前に測定できる問題じゃないと思いますし、あの上に建つ
建物のいかんによっては、またあるいは
営業が、どういう
営業がされるかしれませんが、六、七、八階の
部分については、これはまあ追って具体化、
計画化していった場合に、非常に大ぜいの
お客が出入りすることになってくると、当初の予想に反して、さらに実は
会社側の共用
部分をふやした形で賃貸借を結ばなければならぬという事態が起ってくるのではないか、そういうようなことを考えますと、何か非常に駅そのものの使命が阻害をされるのではないかという気がするのです。しかも
百貨店法に基くもの以上に事実上は使用を認めなければならぬというような性格のものを、二階なり三階なり、あるいはそれ以上に、また
地下にも認めるということになってくると、本来の使用目的の方がだんだん影が薄くなってくるような印象を持つのです。私は、少くとも今回とられたこの
池袋の駅舎の問題については、もう少ししっかりした、駅舎の
使用部分については初めから一貫した
一つ方針を持って、確保すべきものについては確保するという
方針でいくべきではなかったかと思うのです。このことについて、私、率直に今までの経過等を振り返られて、一体、
国鉄当局ないしは運輸
当局は、これだけ政治的な問題になった問題でありますだけに、やはりお考えがあろうと思うのです。この際、
一つ承わっておきたいと思います。