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河野(正)
委員 時間がないようでございますから、次はそれに関連してでございますけれ
ども、今日の
ジェット機の
騒音に対しまする
対策は、もちろんただいまいろいろ
大臣からも御所見を承わりましたし、また
局長あるいは調達庁の不動産部長からも御
答弁をお願いしたわけでございますが、そういった点を解決する一方におきまして、私はやはり今日の科学の進歩、それと実際におきまする
対策には、限界点というものが当然起ってくる。従ってその限界点が参りましてなお欠けるところをどう対処していくかという問題が
一つ残って参るであろうというふうに
考えるわけでございます。と申し上げますのは、飛行機の
性能というものはだんだん進んで行く。従ってそれに対応いたしますいろんな
施設があるわけでございますけれ
ども、その
施設が完了いたしまする時におきましては、さらに飛行機の
性能は進んで行っておるというようなことで、この点はさっきも御指摘申し上げましたように、
一つのいたちごっこという
実情を示しておる。そこでそういったような科学の進歩、飛行機の
性能の進歩、それに追っつくような努力はしてもらいますけれ
ども、そういった設備に対しましては
一つの限界点というもの、が当然生じてくる。そこでなお欠けるものについては、どういう
対策が行わるべきかということを、私
ども当然
考えてみなければならぬのでございまして、そういった点につきまして、私
どもこれは先般来からいろいろお願いを申し上げ、また御指摘も申し上げておる点でございますが、そういったいろんな
対策を施行せられましてもなお不十分な点につきましては、
一つの心理的な補償をやってもらわなければならぬのじゃないか。具体的に申し上げますならば、たとえば
騒音防音装置をやってもらいましても、さっき申し上げましたように、いろいろ正聴度が侵される。そうすると、耳は相当被害を受けるわけでございますから、そこで耳の被害はある程度いろんな
対策で補っていただきましても、しかしそれには限界がある。その限界以上のものについては、私
どもは
一つの心理補償、たとえば聴覚
教育の欠けるところにつきましては、視覚
教育で補っていく。たとえば
情操教育の場合の音楽というようなものを鑑賞するということはなかなかできない。ラジオを聞こう、あるいはテレビを聞こうといたしましても、
騒音で妨げられるというようなことで、音楽鑑賞ということは全くできない。そういった点を補うために、視覚
教育に重点を置いていく。たとえば
学校に映写機あるいはまた幻燈機あるいはまたテレビそういったものを備えつけていただく。そうして聴覚において侵された分については視覚で補っていくというような面も、当然私は
考えていただかなければ、この補償が完璧なものというわけには参らぬと
考えております。ところが今日までそういった心理的な補償、もちろんそれは子供たちにもそうでございますが、一方教えますところの教職員に対しましても、当然言えることでございまして、そういった面につきましては、今日まで具体的な何らの措置が行われていない。このことを私
どもきわめて残念だと思いまするし、なおまた今後そういった方面にいろいろと御努力願わなければ、今日のような
対策のみにいろいろ努力願いましても、一方においてはそういった面が非常に欠けておるわけでございますから、そういった点に対して、今日文部省あるいは調達庁ではどういうふうに
考えておられるのか、あるいはまたどういうふうに善処、努力をしていこうというふうに
考えておられるのか。その点も
一つこの際明らかにしていただきたいと思うのでございます。