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谷垣説明員 ブルセラの
豪州におきまする
発生状況その他、これはいずれ、今ここで申し上げますより、今度の機会でも適当なときに御
説明いたしたいと思います。ただ毎年二千五百頭の
ジャージーを入れておるわけでありますが、去年はこういう問題が
発生いたしておりません。ことし入れましたものについて
発生いたしておるわけであります。これも入れましたときの数と現在それが
伝染いたしました数とは違っておりますから、お
手元にお配りいたしておりますように、
真性と認められるのが現在二十頭、こういう
状況でございますので、蔓延ということは、
ブルセラにかからない牛をこちらに持ってくることが困難である、ほとんど
ブルセラの経験がある、そういう
意味では決してないのであります。この数字から見ましても、
ブルセラの
患畜というものがごくわずかなものである。わずかなものでも今非常に問題が起きておる。こういう趣旨に
一つ御了承願いたい。
それからもう
一つのミルクの消費者価格、ことに、なま乳の市乳の価格を安くして、もっとたくさん飲ませる方法はないか。これは御
指摘の
通り、私
たちも非常に大切な問題だと考えております。とにかく市乳の消費がもっとふえることが一番大切な方法である、かように考えておりますが、何分この問題は流通の問題、ことに最末端の小売の問題をどうするかという
状況でございますので、法制的にこれを統制するという性格の問題ではないであろうかと思います。従いまして、これをどういう格好でやって参りますか、一番考えられますのは、
一つには、集団飲用と申しますか、職場における飲用、あるいは学校給食もある面から申しますとそういうことになるわけでありますが、工場でありますとか、あるいは大きなアパート、あるいは大きなビルディングの中にあります事務所というような、集団的に飲用が可能な地帯、これは通常の各戸に配給いたします配給
経費から申しますと、コストが安くなる筋合いのものでございますし、また大量にまとまる筋のものでございます。これらの面におきましては、まだまだ今後余地があるのだろうと考えております。さらにそういう場合におきましても、また同時に
地域的な各個の消費者の家庭に入ります場合におきましても、やはり需要をいたされる側の
一つの組織、生活協同組合と申しますか、あるいはそれを需要をまとめます
一つの組織、そういう消費者の立場からされる組織が、もしある
程度確実に伸びて能力がある
程度のものであるといたしますと、これは生産いたしました生産者、あるいは中間のメーカー等の
段階から、かなり迅速にかつ
経費が少くそこへ入っていく余地が生じるわけでございまして、そういう方向が
一つの大きな方向で残されておるというように、また開拓の余地が非常に多いように考えております。通常の各家庭配給の、現在ありますような小売商の手を通じて入っておりますものを、もっとコストを安くさせて、拡大させていく方法、これはその中で自由競争を行ないまして、できるだけコストの軽減をさしていくという方法もあろうかと思いますが、なかなかこの面におきまする価格をどうこうする、指示するとかいう問題は、現在の法制下では困難な問題であろうかと思います。どれを考えてみましても、これが
政府の指導と申しますか、直接に育成したり指導したりする問題につきましては、まだ未組織であったり、あるいは
政府がそこへ介入いたしますのが不適切な分野がまだかなりあるように思います。また私
たち自体といたしましても、
牛乳屋さんの実態というものがどういうものであるかという的確な
資料につきましては、まだまだ不十分な
状況であります。それやこれやいろいろむずかしい問題はございまするけれども、しかし御
指摘のありましたように、市乳の消費を拡大するということは非常に大切な問題であろうと思いますので、民間のそういう関係いたしておられる方々の
一つの運動といたしまして、これらの問題が進展していくことを、私
たちは実は期待いたしております。これに対して法制的な方法をとるとかいうようなことは、まだ考えておりませんけれども、今のところは、実はそういう
段階でこの問題を考えておる次第であります。来年度の私
たちの具体的な
予算措置といたしましては、結局そういう市乳関係の末端におきますいろいろな実情の把握を的確にする必要がある、こういう
意味の
調査等の態勢は確保していきたいと考えております。しかし、それまで待てない現在の
状況もございますので、何らかそういうような関係業者の間で話し合いが行われて、運動的にそれが取り上げられることを実は期待しておる、そういう
状況であります。