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受田委員 人事院が
勧告された精神はこの前伺ったのでございまするが、当時私はここにおいでになる淺井
総裁に、これが突然出されたような印象を国民に与えておる。従って長期にわたって御検討されたとしたならば、今ごろこれが出されるよりも、すでに民間においては
一般の
給与に合せて支給されているところが多いのだから、もうとっくにこれは出されていなければならなかった。ただこれが
給与の改善、ことにベースアップとかいう形に持っていくのは今の
段階では非常に困難でありますので、これをそれにすりかえたような印象を受けるおそれがあるということを申し上げたのですけれ
ども、
総裁はそのときは別に突如として出した意味ではなくして、いろいろ検討した結果これを今回初めて出すことにおいては、何ら
人事院としては良心に恥じない立場で出してあるのだという御
答弁があったのです。そうしますと
政府がこれだけ頭を痛めてやるほどの筋合いのものではないので、
人事院がきわめて慎重に検討をして、
人事院の権威を十分保持する意味において検討されたとするならば、これはもう率直にお認めになられて
政府は同時に出さるべきではなかったか。
人事院の
考え方と
政府の
考え方が違うということがはっきりここへ出てきたわけですが、これは
人事院の
勧告を尊重するという
政府の立場からは、これに頭をかしげるほどの筋合いのものではない、かようにお
考えにならぬでしょうか。以前、
労働大臣として、
給与を
担当された石田さんは、この
勧告の出された直員
制度後に、公務調査会が答申した答申案の中にも、諸
給与についてなるべくこれを整理統一の方向へ持っていきたいという意向があるが、この答申の精神からもこれは間違いであるというような
発言をされたように記憶しておるのです。こういうことについては、
給与担当者として何かその間に前任者との間にそのような問題を通じてでも連絡がございましたでしょうか。