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佐竹(新)
委員 無為替を有為替に切りかえたのは、これは
通産省の方でやられたことである。だから、そういう問題は、
業者にまかしておくとかいうふうなことではいけない。まだ、もちろん日韓の問題は、国交回復しておりませんが、しかし、
通商代表部というものがあるのだから、それを通して、あくまでも公文をもってかわされたこと以外は
——これはあなたの方の
責任のがれということになるわけです。こういうことが、一番大きな問題の処理を残しておくということになるわけです。こういう問題は、やはりあなたの方で相当検討されないと、一難去ってまた一難であって、そんなものを保税倉庫に去年の八月から入れてあるから、それを
韓国に持って返れ。
日本側の手落ち、
日本側の都合でやっておいて、それをまた持って返れというような商業道徳を無視したことが言えるかどうかという問題です。そのほかの問題は、今言ったように、出港命令があれば、それを
一つの
理由にして、
値段が安いからということで
——私が去年の
国会において
質問した
答弁、並びにあなたの前の樋詰さん、前の通産政務次官、この人
たちが私の部屋へ来て言われるのは、
佐竹、要するにこれは
韓国は
値段が高くてしょうがない、むちゃくちやな
値段を言う、それだから、どうしても
国内にあるものをワク内で操作する、
韓国が持ってこないのだというようなことで、これはどうもしょうがない、
韓国がそんなめちゃくちゃな
値段を言って、それで持ってこずに、一億枚の限度があって無為替で入っておるものを処理するのはしょうがないだろうということで、私はおさまったわけです。ところが、その後だんだん調べてみると、そうでなくて正規に入ったものが
——七〇%から八〇%近くは、
輸入業者はみな去年入ったやつを買っておる、ところが、今言ったように、一流の商社が、自分が
外貨を持っておりながら、それを買わずにおいて、安いものがあるから、そういう政治工作をして入れておる。だから、それをやらした
通産当局には
責任がある。それでなければ、あれは入ったものをみな買っておるわけです。それをごく特殊な商社が、自分が
外貨を持っているから、安いものをそういう形式にして入れて、もうけておるわけです。それを
通産省が手伝っておる。それで、ことし入ったものは知らぬ、
業者同士で話をせい、こういうことになると、問題は
解決せぬわけです。そういう問題は、
通産当局が、将来において公文をもってやられて、そうして去年の残りがこれだけになっておる、
韓国側にこれを承諾するかということを、向うの
輸出協会、全
南漁連の方と話をしてやって、そういう得心があるならいい。そういう公文なり、はっきりしたものがあるかないか。またそういうことにしておけば、もっと困るからということになって、
値段が安くなる。早い話が、
伊藤忠がそういうことをやっておる。それをまた政治家があとを押す。そうすると、八十セントがだんだん
日にちがたって四十セントになる。それで、
一つたたいてもうけよう、そういう手伝いばかり
通産省はしておる。われわれの方からここで
責任を問えば、ことしの今入ったものが問題になる。さっぱりつじつまが合わぬじゃないか。そういう焦げつき債権を処理しょうとしたら、全国に幾らもある。ある特殊なものは焦げつき債権の処理をする、こういうことにして、それ以外のものにはやらせぬ。
外貨割当を受けておるのは一社じゃない。ほかのものにしても、
業者に話をしておいて、そうしてこういうふうに入ってこい、こうするからということでやれば、幾らでももうけになるわけです、今のような
通産省のやり方なら。それをやらせない、無為替は絶対に扱わないということを、石橋通産大臣も、あるいは水田通産大臣も、何回もここで言明されておる。それをやるということになると、何か裏によほどの
理由がなければ、できるものではない。今年度の分については、警視庁が手をつけているから、おそらくこういう問題は相当重要な問題であろうと思う。なかなかそう簡単にできるものではない。昨年度においても、何か中国側の学校を建てるのだというようなことで、相当なバナナを無為替で入れさせたが、一体大阪で学校が建っておりますか、学校は建っておらぬじゃないですか。バナナを入れて、ほとんど
業者のもうけにさしてしまって、そういうものから、また警視庁の手入れになっておる。そういうようなことを繰り返して、
通産省は、ただ
国会で
答弁をうまく切り抜けておいたら、あとはどうにでもなる。こういうようなことでは、私は、
臨時国会はこれで済むかもしれませんが、まだ私の
質問は通常
国会に残してでも、この問題は明らかにしなければならぬ。それで、もうここで
責任者を出せ出せと言っても、しょうがないでしょうが、しかしながら、この問題は明らかにしてもらわぬ限り、私は
質問を終りません。
臨時国会が終ったにしても、通常
国会でも、これは明らかになるまでやる。重ねて小笠政務次官に、いま一度お尋ねいたしますけれども、当面の一億枚というものは、
農林省、
外務省あるいは
通産省と話し合うて、早急に片をつける、政治的な
解決をする、こういう御言明でありましたが、そのことに対して、いま一度御回答願いまして、私の
質問を打ち切ります。それから、特定物資に入れるか入れないか。