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横川正市君
大臣の不在、病気引きこもり中の
委員会の席上で、実は私の方からと、それから
森中委員の方からと、それぞれ
大臣に、
出席されたときには必ずこれらについて答弁していただきたいという
項目を出してあったのであります。私の方からは、大体五つくらいの
項目に分けまして、
就任いたしました当時の
大臣の
一般郵政行政に対する
報告を行いました中で、
労働事情等の問題に触れておったわけでございますが、私は
労働事情の
報告というのは、言いかえれば一般的に起った現象だけを
報告するにとどまらないものである、
解決のための努力をどういうふうに行なっているかということが、私は最も重要なことだということを
指摘いたしまして、一昨年の三月に出ております
調停案第一項の未
実施等を含みまして、
秋季闘争、さらには予想されております
春季闘争の
渦中の中でこれを
解決するためにに、省としてはどういうふうに努力しようとしているのか、この点を
質問申し上げておったのであります。時期が非常におくれておりまして、しかも、今
春季闘争の
渦中にあるわけでありますが、私は
春季闘争を
解決するための省の
熱意の
問題等もお伺いする時期に到来いたしておると思うのでありまして、そういう問題から、実は先般
質問を前もってしておったわけであります。この
報告の
内容からいきますと、私はやはり何といいましても、三十二年度
予算の中で、
一体郵政省としては
秋季闘争、
春季闘争を予想して、
解決のための
予算をどう組んでいるか、これはまあ私は何といっても大切なことであったというふうに思っておるわけであります。
それから第二点の問題は、
年間を通じて
郵政職員の
昇給原資については、これは従来は、あまり
紛争の種にはならなかったのでありますが、一昨年から
年間予算の額が不当に削減されまして、結果的には
職員と省とが紳士的に
協約をいたしました八八
協約の
昇給制度そのものにも影響を来たし、それが実施不可能な
状態にあり、
相当省自体としても無理をしている
状態がまあ出てきておるわけでありますが、三十二年度を前にして、この問題についてどういうふうに
解決しようとしているのか、この点を第二点として御
質問してあったわけであります。
さらに第三点としては、この省の
経営面のいわゆる
財布を預かっておる建前から、その
財布の中身というものを常に気を配っておられるだろうと思うのです。そうしますと、
一般会計に依存することを全然できない
状態の中にあって採算をとっていこうとするならば、その点から私は
事業全体に対する
原価計算が厳密に行われておるものだと思っております。そういう
原価計算の結果を私はまあお聞きしたい。ことに、
小包料金であるとか、三種の
郵便物に対する
料金の問題とかは、当然私は省として
資料に基いた
結論を持っているはずである。さらにもう
一つは、
郵便料金の
制定というのは、これはいわゆる大衆課税的な、
普遍性をもって
制定されるものなのか、それとも
利用者負担によって、当然その
利用の度合いによって
負担を打ち立てていくべきものなのか、その方針を省としては明らかにすべきじゃないかということを付言いたしておったのでありまして、その点の解答もいただきたいと思っております。
さらにもう
一つは、
年賀はがきの問題でありますけれども、一昨年の暮れの
年賀はがきの取扱いに対する
改正案が省として出されまして、その問題が相当まあ
紛争をしたということは、これは御案内の
通りであります。私は
郵政の
料金制定というものが、年末において
一般需要が非常にふえてくるからとか、それからまた年末という特殊な
事情などからということで、
はがきの
料金が値下げされて、四円で売り出されるということは、これはもう思想的にも実際的にも納得しかねる問題なんです。こういうことがきめられたからやっておるわけであって、きめられるまでに私は無理があったということをまず根本的な問題として考えておるわけなんですが、ことしもいろいろな
財源を求める
問題等とも関連しまして、
年賀はがきの省の売り出しに対する
態度は一体どういうふうにしようとしているのか、もちろん
社会事業に貢献をいたしております
郵政事業の問題でありますから、ちょうど戦時中に、
航空機の
発達を助成するために、切手に
航空機の
発達を援助するための資金をプラスをして売り出したとか、そういった例もありますし、あるいは外国にも、
社会事業に貢献するためのいろいろな
方法があるのでありまするけれども、それは必ずきめられた
料金にプラスして売り出されているというのが、しかも、限定して売り出されているというのがこれは例なのでありまして、そういうところからいきますと、
社会事業に貢献する
気持は十分持っておって、私はこの問題について省の
態度を明らかにしていただきたい、こう要望しておるわけです。
それから第五の問題は、
中共との
郵便約定になりますか、協定になりますか、この
点省の
考え方で答えていただきたいと思うのでありますが、この点も
普通一般常識からいけば、
郵便事業というものが、思想的とか、あるいは国際間における
紛争とか、いろいろな問題が
原因になって途絶するということは非常に不幸なことでありまして、
両者間で私は
熱意をもって
早期に
解決しなければならないものと思っておるのでありますが、
中共との関係はまだ未
解決になっておる。これに対して、省としてどういう
解決をしようとしているのか、この点も御
質問したわけです。
そこで、本日私はこれらの問題について、詳細に実は答弁をしていただきたい、こう思っております。しかし、これをやっておると時間がないので、この点は後刻開かれる
委員会で、
大臣の
出席を
一つ頻繁にしていただきまして、逐次問題の
解決をはかっていきたいと思うわけでありまして、本日はこの
春季闘争の中にあります
職員と、
全逓や本省との問題に対していささか
質問を申し上げたい、こう思うのであります。
去る十二日に
大臣が
出席をいたしております
閣議で、いろいろ
検討されたようでありますが、その
検討された
内容について、私はどうも単に新聞の報道だけではふに落ちかねる問題がたくさんありますので、少しばかり拾ってお答え願いたいと思うのであります。まず、この
調停案の
内容が、
監督官庁の
意見を聞いておらないということを
指摘して、その点について
不満を持った。第二の問題は、三
公社五
現業の
内容は、いわゆる
経理内容というのが異なっておるのに、
調停案は一律の
金額を示されておる、この点についても
不満である。それから第三番目は、積算された
基礎になっております
資料が、
労働省の
統計による
資料と違っておるから
不満である、こういう問題。それから
一般公務員の
給与勧告が、これが三
年間給与勧告を行わなかった、今度行なったおもなる
原因というのは、三
公社五
現業との間の
給与のアン
バランスを埋めたい、こういうことで出されたことである。しかし、今度の
調停案にはそれは考慮されておらない。それからその次には、
国鉄、
電通、それから
郵政等に、何か
やみ賃金のようなものが
処置としてとられておるけれども、そのことは一体どうなのかわからないから、これを
労働委員会に
質問したい。それから最もこれは重点として私はお聞きしたいのは、
仲裁裁定が出る、これをのむということは
悪例になるから、そういうような
悪例にならないためにも、現在
政府としては
裁定に対する
態度を明確にしない、こういうようなことが大体その席上で言われたようでありますし、そのときに
石田官房長官が談話として発表した
内容を見ますと、
調停案の
内容そのものは、以上のような
理由があるから、しかも、十二日に
仲裁へ持ち込もうとしておったものを、これを十七、八日ごろまで遷延をする、こういう発表が出ておるのでありますが、これは私は当然、
郵政省とそれから
全逓との間で出されました
調停案の
内容をこの際審議する
意味においても、あるいは
電通の
調停案を審議する
意味においても、きわめて重要な問題でありますので、まず、この点を御
質問申し上げたい。