○栗山良夫君 関連して。今、
杉山君から一つの構想を述べられたのですが、私も実はそういう工合に、
政府出資に一刻も早く、これがなるようにあなた方に努力をしていただきたいと思います。理由はまあ二、三ありましょう。特に
金利の問題が、先ほど木暮
委員からも
お話しがありましたが、私が痛感しているのは、やはり
中小企業が種々な努力をして、そうしてやっと手に入れた金が現実において非常に高
金利だということですね。それは高利貸しの金よりは安いにしても、とにかく大企業と比較すれば、開銀の六分五厘の融資を受けていることを思えば倍にも近いところの金を借りている。これはなかなかほんとうの意味の
中小企業の振興にはならないと思いますので、
金利を少しでもふくらませるような素因のあるものは
政府みずから切っていく、こういう格好でやはり
出資をしていくという考えがなくちゃならぬと思うのです。とくにことしの一月ですね、木暮、椿、両君と九州へ私
ども、この大蔵
委員として議員派遣で出張をいたしました。そして福岡と熊木の財務局管内のいろいろな
中小企業の
金融状況を伺ったのですが、このときに私はそういう点を特に痛感いたしました。なぜならば九州地区の
金利が、おそらく御
承知だと思いますが非常に高いのです。これはもう統計的に高く出ております。種々理由をただしてみまするというと、九州の工業地帯全体として考えた場合に、九州にある石炭、鉄鉱等の大企業、その
金融措置はほとんど中火に直結してしまう。ほんとうに九州の地元で
金融を受けるのはほんとうの
地方金融になるわけです。
地方金融が非常に
金利が高いということであります。さらにどんどん突っ込んで調査をするというと、
保証協会の利用率が非常に悪い。これはおそらくお気づきになっていると思いますが、福岡は特別に悪い。これは他府県のおそらく五〇%以下になっているのです。そういうことを考えてみまするというと、やはり
中小企業金融を円滑にする一番大きな要因の一つは、やはり
金利を
政府みずから旗を振って下げるべきではないか。これに尽きると思います。もちろん
原資をふやすことはもちろんのことでありますけれ
ども、そういう意味で
杉山委員のおっしゃったことに私はさらに声をつけ加えて、
政府当局に善処をお願いしたいことなんです。この点についてはもう一ぺん一つそういう福岡の、九州の事情なんかお考えになっているかどうか。特に最近は北海道だとか東北
方面は
財政投融資がありまして、後進地域の開発というような格好でやられておりますが、われわれ九州を見て参りましても、南九州の方は産業的には非常におくれているという実態がわかりました。しかしそういうところに何ら
措置は加えられておりません。おそらく四国でも同じでしょうし、裏日本でも同じだろうと思います。従って、ブロック的な政策を進めることもあるいは必要かもしれませんけれ
ども、
全国的に同じ
方針のもとにやはり進めていかなければならない、片手落ちになるのではないか、こう考えますので所信を伺いたい。