○
大倉精一君 そういうことはよく知らぬということでは非常に困る。国民が困る。それで
道路が整備されればいいだろうとおっしゃるけれども、それは十年か十五年先のことだ。(「三十年先だ」と呼ぶ者あり)今行ってごらんなさい。今東京都や区の
予算が使い切れずに、
年度末になるというと、あっちでもこっちでもどこへ行っても
道路整備が始まっておる。お蔭で自動車は大騒動。当面は大へんな問題なんだ。
道路整備によって大へんな迷惑をしておる。その迷惑も一々がまんしなければならぬということになる。そういった一般大衆に不安を与えるようなことに対しまして
大蔵省は、所管事項でないからそれは知らない——これではどうも筋が通っていないと思う。あなたは、さっきも
大蔵大臣が言ったように、
日本の根本を見て何でも知っておられるはずだ。(笑声)そういうことも十分知っていないで、この
予算の策定をするということになると、非常なそごが出てくる。たとえば国鉄関係でもそうだ。八千三百三十三人の当局の人員
要求に対して、
大蔵省はそれを蹴っておる。聞くところによれば、この前も人員
要求があったが、それを蹴っても、ちゃんとやっておるじゃないか、だから今度も合理化によってやれというようなことで蹴ってやっておられる。国会としてはそれでいいが、それは
大蔵省としては決して圧力は加えませんでしたということになりますが、それは私は必ずしもそうじゃないと思う。そういう面からいっても、最も大きな問題になるべきところの交通に対して起ってくるところのいろいろな現象というものを、
大蔵省としてはしっかり把握してもらわないと、これは単に所管が違うからということだけでは私は済まされない問題だろうと思うのであります。この点も十分
一つお考えを願って、
ガソリン税を単に
受益者負担ということの考えをやめて改めていただきたい。今からでも決しておそくはない。(笑声)
予算は
通りましたが、さっきもいったように、マジックのような
数字のひねくり回しによって幾らでも減すことができる。だから政調会も言っておる、
運輸省も言っておる、四千円くらいならいけないことはない。でありますから、そういうこともこの際面子にとらわれずに考え直す必要があると思います。これは当然国会でやることでありますから、
大蔵委員会としても大いにがんばって修正をしていただきたい。
そこでもう一点だけお伺いをいたしておきたいのですが、この
ガソリン税の問題は、まあおそらく
道路の建設
計画も
計画通りにはなかなか進まないだろうと思います。でありますから毎年これは国会のあるたびごとに
ガソリンの方へしわが寄ってくる。なぜかというと、これは一番取りやすい。簡単にいうと、国鉄の運賃とか電車賃とか
ガソリン税とかいうものは一番取りやすい。国鉄運賃を上げたら、これは怪しからぬ、汽車に乗ってやらぬといっても歩くわけにはいかない、いやでもおうでも乗る。(笑声)そういう工合にして
ガソリン税とか運賃とかというものは、これはいやでもおうでも出さなければならぬ。国会において
運輸省も業界も社会党も緑風会も反対しておるが、頭数が多いから通るだろう、
委員会で適当な
答弁をしておれば、時期がくれば通っていくだろうということになると思うのですが、しかしながら、これはやはりそういうような問題については、将来十分に考えてもらわなければならぬのですが、どうでしょう。これは非常にこういう
質問は変だと思うのですが、
ガソリン税について、来
年度もやはり同じような問題が起る公算はありませんか、これは
運輸省が少し腰が弱いかもしらぬ。何かというと、みんな
運輸省の方に減税のしわが寄ってくるのですが、
大蔵大臣、
一つそういう弱いところにしわ寄せしないように特に御注意に願いたいと思います。