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1957-05-10 第26回国会 参議院 決算委員会 第28号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十二年五月十日(金曜日) 午後三時三十三分開会 ――
―――――――――――
委員
の異動 五月八日
委員松岡平
市君
辞任
につき、 その
補欠
として
成田一郎
君を
議長
にお いて指名した。 五月九日
委員成田一郎
君
辞任
につき、 その
補欠
として
松岡平
市君を
議長
にお いて指名した。 ――
―――――――――――
出席者
は左の
通り
。
委員長
三浦
義男
君
理事
中野
文門
君 西岡 ハル君 久保 等君 鈴木 一君 奥 むめお君
委員
後藤 義隆君
谷口弥三郎
君 平島 敏夫君 堀本 宜実君 吉江 勝保君
相澤
重明
君 阿
具根
登君
大倉
精一
君 片岡
文重
君 島 清君
高田なほ子
君 岩間
正男
君
国務大臣
法 務 大 臣
中村
梅吉
君
政府委員
警察庁長官官房
会計課長
後藤田正晴
君
警察庁警備部長
山口
喜雄君
法務大臣官房経
理部長
竹内
壽平
君
大蔵大臣官房会
計
課長
崎谷 武男君
大蔵省主計局次
長
宮川新一郎
君
大蔵省主計局司
計
課長
柳澤
英藏
君
農林政務次官
八木
一郎
君
農林大臣官房経
理厚生課長
川戸
孟紀
君
水産庁長官
岡井
正男
君
運輸政務次官
福永
一臣君
運輸大臣官房会
計
課長
佐藤 光夫君
運輸省港湾局長
天埜
良吉君
運輸省航空局長
林 坦君
建設政務次官
小沢久太郎
君
建設大臣官房会
計
課長
關盛 吉雄君
建設省道路局長
富樫 凱一君
建設省住宅局長
事務取扱
鬼丸 勝之君
建設省営繕局長
小島 新吾君
事務局側
常任委員会専門
員 池田 修蔵君 ――
―――――――――――
本日の会議に付した案件 ○
昭和
三十年度
一般会計予備費使用
総
調書
(その2)(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
昭和
三十年度
特別会計予備費使用
総
調書
(その2)(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
昭和
三十年度
特別会計予算総則
第十 条に基く
使用
総
調書
(
内閣提出
、衆
議院送付
) ○
昭和
三十年度
特別会計予算総則
第十 一条に基く
使用
総
調書
(
内閣提出
、
衆議院送付
) ○
昭和
三十一年度
一般会計予備費使用
総
調書
(その1)(
内閣提出
、
衆議
院送付
) ○
昭和
三十一年度
特別会計予備費使用
総
調書
(その1)(
内閣提出
、
衆議
院送付
) ○
昭和
三十年度
一般会計国庫債務負担
行為
総
調書
(
内閣提出
) ○
昭和
三十一年度
一般会計国庫債務負
担
行為
総
調書
(
内閣提出
) ――
―――――――――――
三浦義男
1
○
委員長
(
三浦義男
君) ただいまから第二十八回
決算委員会
を開会いたします。 五月八日、
松岡平
市君の
辞任
に伴いまして、
成田一郎
君が
補欠
として選任されました。また、五月九日、
成田一郎
君の
辞任
に伴いまして
松岡平
市君が
補欠
として選任されました。 ――
―――――――――――
三浦義男
2
○
委員長
(
三浦義男
君) 本日の
理事会
において申し合せました
事項
について御報告申し上げます。 三十年度、三十一年度
予備費使用
総
調書
、同じく
国庫債務負担行為
総
調書
につきまして
質疑
を行い、実は今日
採決
まで持っていきたかったのでありますが、いろいろな
関係
がありまして、今日は
採決
までの
運び
には至らないということになりましたので、大体
質疑
だけは終っておきたいと思っております。 そして次は、都道府県の
会計経理
に関する
事項
でありまして、これは例の福岡の県庁の事件でありますが、これについて
審議
をしたい。 それからこの前の
委員会
できめました太田川
改修工事
に伴う
補償金
に関する問題につきましては、
建設省
から
提出
してきます
資料
がまだ整いませんものですから、今日はこの問題には触れないで、以上二件についての
質疑
をやりたいと存ずる次第であります。 次は、来週以降の日程でございますが、来週月曜日が一応
定例日
になっているのでありますが、これはいろいろな
事情
がございますので、実は十四日火曜日に
一つ
繰り下げて
委員会
を開きたいと存ずるのであります。その次の五月十七日には、金曜日でありますが、これは会期の末日になりますので、この日はそのほかのもろもろのことについて御相談申し上げたいと存ずるので、一応
理事会
でさよう
決定
いたしたのでございますが、
理事会
の
決定通り
に運ぶことについて御
異議
はございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
三浦義男
3
○
委員長
(
三浦義男
君) では御
異議
ないと認めまして、さよう
決定
いたします。 ――
―――――――――――
三浦義男
4
○
委員長
(
三浦義男
君)
昭和
三十年度
一般会計予備費使用
総
調書
(その2)
昭和
三十年度
特別会計予備費使用
総
調書
(その2)
昭和
三十年度
特別会計予算総則
第十条に基く
使用
総
調書
昭和
三十年度
特別会計予算総則
第十一条に基く
使用
総
調書
昭和
三十一年度
一般会計予備費使用
総
調書
(その一)
昭和
三十一年度
特別会計予備費使用
総
調書
(その一)
昭和
三十年度
一般会計国庫債務負担行為
総
調書
昭和
三十一年度
一般会計国庫債務負担行為
総
調書
を一括して、議題といたします。 本件に関しては、
前回
の
質疑状況
にかんがみまして、
農林省
、
運輸省
、
建設省関係
及び
治安関係
の
警察庁
及び
法務省関係
の当局に御
出席
を願ったわけでありますが、御
出席
の方は、
中村法務大臣
、
小澤建設政務次官
、
福永運輸政務次官
、
警察庁山口警備部長
、
宮川大蔵省主計局次長
、
柳澤
同司計
課長
、会計検査院からは大澤第一
局長
の諸君が御
出席
になっております。 まず初めに、
法務大臣
が御
出席
になっておりますので、
治安関係
の
決算
につきまして御
審議
を願いたいと思います。御
質疑
のある方は順次御発言願います。ただいま、ちょうど
質疑
をなさろうとしておりました
委員
がまだ見えませんので、それではちょっと
順序
を変えまして、
農林省
、
建設省
の
関係
につきまして、先般の
質疑
が残っておりますので、それにつきまして御
質疑
を願いたいと思います。御
質疑
のある方はどうぞ御発言を願います。 まず、
農林省
と、それから
建設省
の
関係
につきまして、この間の
質疑
の経過にかんがみて
資料
の御
提出
を願っておりましたから、それにつきまして御
説明
を願いたいと思います。
關盛吉雄
5
○
政府委員
(
關盛吉雄
君) お手元に「
昭和
三十年度
一般会計予備費使用
(その2)中翌
年度繰越額調
」というのと、三十一年度の調を差し上げておりますが、
建設省関係
は、三十年度につきましては第五ページにございます。
順序
に従いまして、簡単に御
説明
申し上げます。 三十年度の御
承認
を求めております
予備費
中
繰り越し
を生じておりますものは、
建設省関係
につきましては、まず
新潟
市の
火災
による
防火建築帯造成
に必要な
経費
でございまして、
予備費使用額
二百万円中百万円の
繰越額
を生じておりますが、これは「
繰越事由
」というところに明示いたしておりますように、
用地
の問題、それから
共同建築物
の
設計
の実施が思う
通り
いかなかったことと、
新潟地方
における平年にない
積雪
の
関係
でおくれたのが
一つ
の大きな
理由
でありますのと、もう
一つ
は
区画整理
の遅延に伴うものでございます。三十一年の七月三十一日には
完成
いたしております。 次は、第二十二
号台風
による
官庁施設災害復旧
に必要な
経費
でございまして、
鹿児島税関支署庁舎
の
復旧
に伴う
予備費使用額
五百七十三万三千円のうち三百二万円の
繰り越し
を生じておりますが、これは敷地の
決定
並びに
相手庁
との
設計
の
調整
に
日時
を要し、かつ地盤が
海岸地
のために
基礎調査
に
日時
を要したということがそのおもなる
原因
でございまして、七月の十五日に
完成
いたしております。
前回
特に御
指摘
のありました問題は、
河川等
及び
都市災害復旧事業
に必要な
経費
といたしまして十一億九千九百八十八万六千円の
予備費使用額
中、七千四百五十二万九千六百二十四円の
繰り越し
を生じたことについての点でございますが、これは
調書
に記載いたしておりますように、
直轄河川災害復旧費
といたしまして、そのうち七千四百三十六万九千六百二十四円の
繰り越し
を生じておりますが、これは十一
河川
二十八カ所の
工事
でございまして、その
繰越事由欄
の摘要に分けて記載いたしておりますように、
中部地方建設局関係
の
手取川外
二
河川
において、
出水等
の
関係
で
工事
がおくれた、こういうことになっております。それで全体といたしまして三十一年十月二十二日に終ったように見えておりますが、ちょっと補足さしていただきまして御
説明
申し上げたいと思いますが、
中部地建関係
の
部分
は、七千四百三十六万円のうち四百十五万六千円でございまして、この四百十五万六千円の
工事
のうち、四月に
完成
したものが一、八月が一、十一月が一でございまして、これがおくれましたのは、
手取川
の
工事
がおくれておるのでございまして、これ
一つ
が十月になっておりますので、全体が十月になっているようなふうに見えますが、その点は
工事個所
によりまして早くできておるのが大体の傾向でございます。 それから次は
中国四国地建
の
関係
でございますが、特におくれた
工事
は仁淀川ということに記載いたしております。この
金額
が、
中国四国管下
では四月二十日に、おくれましたけれども
完成
いたしております。 それから
九州地建
の管内では
大野川外
六
河川
と書いてありますが、これは全体の
工事
が終りましたのが七月三十日でございますが、大
部分
が四月から五月、六月にかけて終っております。 それから
北海道
でございますが、
北海道
は最終的に
工事個所
が全部終りましたのが七月三十日でございまして、特におくれました
地域
は
帯広地区
でございます。 それからその次は、十六万円の
前回
御
説明
申し上げました指宿市の
都市災害復旧事業費補助
の
繰越額
でございます。 次は、
昭和
三十一年度の
一般会計
の
予備費使用額
中
繰越額
の
建設省関係
について申し上げますが、第二ページに詳細記載いたしておりますが、秋田県の
大館
市
火災復興事業費補助金
でございますが、
大館
市における
焼失区域
の
区画整理事業
を行うための
補助金
でございまして、この
地域
における
商業地域
が、
商業
の
中心地
でありますので、
権利関係
が非常に輻湊しておりますために、
区画整理
の
換地操作
に困難を来たしましたのが、当初の
事業執行
の
年度内完了
の
見通し
よりずれまして、
繰り越し
を生じた大きな
原因
になっております。これは目下、
換地決定
いたしまして、
工事
を進めておりますので、
調書
に書いておりますように、七月三十日ごろには
完成
する見込みでございます。 次は、
河川等災害復旧事業等
に必要な
経費
といたしまして、
繰越額
を生じておりますが、この二百三十三万六千六百二十五円というのは、次のページをお開きになっていただきますとおわかりの
通り
、
直轄河川
のうち、淀川、大和川における
工事
の
繰り越し
でございまして、
一つ
は
用地補償費
の
支払い
が、
登記事務
が遅延したためおくれたことと、
一つ
は
資材等
の運搬の
関係
で、
請負業者
が納期の時期をおくらしたために
支払い
がおくれた、そういうことが
繰り越し
を生じた
原因
になっております。 次は、魚津市の
火災復興
に伴う
区画整理事業
の
補助金
の
繰越額
でありますが、七百六十一万九千円は、この
区画整理
を行いますに必要な仮
換地
の原案が、現地の方における
関係者
の
予想外
の
反対意見
が多かったために
換地決定
がおくれた、そのために
区画整理
の費用のうち、街路その他
物件移転費
の
支払い
が
予定
の期限内にできなかったのが、この
繰り越し
の
原因
になっております。
換地決定
の
行政行為
も
決定
いたしまして、
完成
は、そこに書いてありますような
見通し
で
工事
が
完成
すると思います。 次は
河川等
及び
都市災害復旧事業等
に必要な
経費
の
予備金支出
のうち千七百六十万円の
繰り越し
を生じておりますが、これは
災害復旧
の
土木事業補助金
の
事業
の
繰り越し
でございまして、この千七百六十万円は、
新潟県内
における
補助災害
の
繰り越し
でございます。これは
糸魚川外二
十二カ所におきまして
繰り越し
を生じておりますが、これは
積雪
が平年になくたくさんありましたので、輸送、その他の
関係
で繰り越されたのがこの
原因
でございます。その他の府県における
災害土木費
の
補助金
は幾らも
繰り越し
はないのでございます。 以上、
建設省関係
の
繰り越し
を生じました費目の
説明
の概要でございます。
三浦義男
6
○
委員長
(
三浦義男
君) 次に
農林省
。
川戸孟紀
7
○
政府委員
(
川戸孟紀
君) まず三十年度の分でありますが、三十年度のこの
調書
の
三枚目
を
ごらん
願います。
三枚目
に「
農業施設災害復旧事業
ならびに
農業施設災害関連事業
に必要な
経費
」、これが
昭和
三十年発生の
農業施設災害復旧事業費
の八千五百万余のうち、六百三十八万六千円繰り越されたのでありますが、これはここにありますように、
北海道
のタヨロマ、農野牛という
地区
における
災害復旧
でありまして、平年以上に
積雪
が多かったこと、融雪が意外に日中かったこと、こういうことのために
工事
が
完成
できなかった、そのために繰り越されたのでありますが、その後八月十五日に至って
工事
は
完成
しております。 それからその次には、
漁港施設
の
災害復旧事業
に必要な
経費
でありますが、
予備費額
一億一千三百余万のうち、二百四十七万三千五百六十円が繰り越されたわけでありますが、これは大分県の、ここに書いてあります
三つ
の港につきましての
復旧事業
の
繰り越し
であります。これはここに記載してありますように、
冬期間
における風浪が突発的にしばしば起ったため、
工事
の
施行個所
が欠壊し、
工事
に
手戻り
が生じたこと、
採取骨材等
が流失した、こういうために
工事
が
年度内
に
完成
できなかった。しかしそれは五月の二十日には
完成
をいたしたわけであります。 それから三十一年度でございますが、三十一年度の第一ページでございます。「
北海道冷害対策
に必要な
経費
、」これの
北海道冷害対策事業費
五億一千万のうち、六百四十四万六千円が繰り越されたのでありますが、その内訳の
耕地整備事業費補助
六千百万円のうち、百二十四万六千円、
小規模土地改良事業費補助
一億八千九百万円のうち五百二十万円、この二つが繰り越されたのでありますが、五月二十日、六月一日には
完成
を見る
予定
でございます。この
繰り越し
ました
理由
は、早期に多量の
積雪
があったために、
道路
の新設、
改修
、
付帯工作物等
の
工事
が不能に陥ったというふうなこと等が
原因
になっております。 以上でございます。
三浦義男
8
○
委員長
(
三浦義男
君) では一応
農林
、
建設省関係
の
説明
は終りましたが、
法務大臣
お急ぎのようですから……。
大倉精一
9
○
大倉精一
君
法務大臣
にお伺いしますが、三十一年度の
一般会計予備費
の
支出状況
の中で、特に
治安対策強化
に必要な
経費
というものが
総理府並び
に
法務省関係
合せて一億円以上計上されているのですが、この
予備費
を便ってまで早急に
治安
を
強化
する、しかも大幅に
対策
を
強化
しなければならぬというそういう
事情
は、具体的にどういうような
国内治安関係
があったのかということを御
説明
を願いたいと思います。
中村梅吉
10
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 御
承知
の
通り
三十一年度におきまして、
治安対策
の
経費
として二千百八十万円ほど
予備費
から
使用承認
をいただいているわけであります。
法務省
といたしましては、御
承知
のように
治安関係
の
機構
として
検察庁
、
入国管理局
、
公安調査庁等
があるわけでありますが、各機関ともそれぞれ
地方
に組織がございまして、
入国管理
につきましても
地方
の入管の事務所があります。また
公安調査庁
におきましても
地方
の調査局がそれぞれあるわけで、かような全国的な
治安
の万全を期するための
活動
をいたしますためには、従来非常に必要な
経費
を極力切り詰められておりましたので、その万全を期するためにはさらに
経費
を必要とするというようなことから、
予備費
の
使用承認
を要求しておりましたところが、たまたま、昨年は
鳩山内閣
のもとにおきまして、各国との
国交調整
を進めようという段階になりまして、
ソ連
を初め、その他の諸国との、今まで
国交
を断絶しておりました
方面
との
国交回復
も行われるような
運び
になって参りました。その
機会
に
警察庁
の
治安関係
の
経費
とあわせて
法務省
の
治安関係
の
経費
の
予備費
から
使用
される――先ほど申しました
金額
について
承認
を受けましたような次第で、何かこれについて特段に
治安
を
強化
する必要があったのか、こういうお尋ねでございましたが、
治安
の
状況
は
ごらん
の
通り格別悪化
はいたしておりませんので、具体的に
治安
の
取締り
の
強化
という面はさほど必要はないのでありますが、しかしながら、
国内
の
治安
全体について万全を期して参りまするためには、常に
国内国外
における
一般情勢
というものが把握されておらんければなりませんので、それらの
所要
の目的を達するのには、当初
予算
のみでは不十分であるということから
予備費
の
使用要求
をいたしておりました。先ほど申し上げましたような
機会
に
予備費使用
の
承認
が得られましたような次第で、さような次第でございますから、
治安
の
取締り
の問題と
一般治安対策
というものとは
相当
趣きが違いますので、
法務省
といたしましては、
治安
の
取締り
というよりは、
治安
の
対策
を充実していこうというような
観点
に立ちまして、この
予備費
の
承認
をいただいて、
所要
の
経費
に充当いたしましたようなことになっておる次第でございます。
大倉精一
11
○
大倉精一
君 ここは
決算委員会
ですから、私が聞きたいというのは、そういう必要があって一億何千万円という
経費
をお使いになったのかどうかということをお伺いするわけなんですが、この前の
委員会
では、何か
ソ連
との
国交回復
もするようになった、
外国人
がたくさん入ってくるようになったのであるから、
外国人
の中には悪いことをやる者もだんだんふえてくるだろう。従って
外国人
の身辺も保護しなければならぬ。そういうような
観点
から一億何千万円という金を使って
強化
をする必要ができたのだという
答弁
もあり、あるいは
衆議院
の方の
資料
によりますというと、
国交回復
に従って
日本共産党
というもの、それから
国際共産党
というもの、こういうもののつながりから、
共産党対策
としてこういうものが必要になるというようなことが冒頭に書かれておるわけなんであります。これは見解の相違といえばそれまでなんですけれども、
ソ連
と
国交回復
して、
ソ連
と仲よくしようという、そういうやさきに、
国交回復
するとたんに、どうも国が危ないから、
ソ連
と
国交回復
すると危ないから、であるから
治安対策
を
強化
しなければならぬという格好で
予備費
を使っておる。早々の間にこういう
対策
を立てられる。こういうところも私はどうも割り切れぬものがあるわけであります。でありすから、この前も質問したと思うのですが、それでは
日本共産党
と
国際共産党
の
関係
、こういう面からしてこういう必要があるのだ、こういう
対策
が要るのだという
お話
であるならば、
日本共産党
と
国際共産党
との
関係
をどういう工合な
状況
で把握しておられるか、そういうことをやはり一応聞かしてもらわぬというと、果してこの一億何千万円というのが必要であるかないかということがわからないわけなんです。そういう点についてお考えを一応お聞かせ願いたいと思います。
中村梅吉
12
○
国務大臣
(
中村梅吉
君)
法務省
の
治安関係
の
経費
を
使用
いたしております
機構
は、先ほど申し上げたように、大別して
三つ
になりますが、それぞれその
使命
は必ずしも一致いたしておりません。ただいま御
指摘
になりました点は、主として
公安調査庁
の
関係事項
と存じますが、この二千四百万円のうち
公安調査庁
の
経費
として充当いたしましたものが約一千万円でございます。
公安調査庁
としては
ごらん
の
通り
、
格別共産活動
というものが
強化
されて、あるいは悪化しておらないというように私ども思います。しかしながら、
日本
の国が、御存じのように
憲法
によって
自由主義
を保障されておりますので、それと相反する国と
国交
を開きますれば、それによって影響を受ける面といいますか、まあ
公安調査庁
として考えますならば、
破壊活動防止法
によって託された
使命
を果しまするのには、
共産党
の直接
取締り
がどうということよりは、それによって生じまする
一般情勢
というものを
国内
のあらゆる
資料
に基き、あるいは
国外
の
いろいろ出版物
やその他の
資料
に基きまして実情を常に把握しておると、そうしなければ
破壊活動防止法
によって託された
使命
を満たすことができないというような
事情
になりますので、もちろん、
日ソ
間の
国交調整
は両国間の
親善関係
を意図しておるのでありますから、一方において
日ソ
間の
親善関係
を意図し、一方において
ソ連
の
人たち
が入ってきたから、それに対して
取締り
的の
経費
を使い
活動
をしようということよりは、むしろそれによって生じます、またそれに関連して
衛星国
との
国交回復等
が逐次行われまするについて、それによって生ずる
一般情勢
というものを常にしさいに検討をして参る
必要等
があると思うのであります。主としてこの一千万円は
公安調査庁
としてはそういう
方面
に使われておると思うのであります。で、
入国管理
などは今までも手不足でございまして、また
経費
も非常に不足で、
入国管理事務
というものは困難をいたしておったのでありますが、その
機会
に
入国管理
の方にも
相当
の
経費
を与えまして、そうして
外国人
の出入国もふえて参りますので、これに備えて必要な
経費
は充当いたし、また
一般治安
の
関係
といたしましては
検察庁
が担当しておるわけでありますが、近時
犯罪
はなかなか減少いたしません
状況
で、
国内
ではこれまで経済的にもだんだん安定の方向にきておりまする以上は、
犯罪
もなくなり、
治安
が確保されるように常に注意を払い、諸般の
対策
をとっていかなければなりませんので、それらに
所要
の
経費
としてこれらは充当されているように考えるのであります。
相澤重明
13
○
相澤重明
君 ちょっと今の
関連質問
だけれども、
法務大臣
ちょっと
言葉
が今違ったのじゃないかと思うのだけれども、あなたの今の
お話
の中で、
憲法
で
自由主義
が保障されておると、
自由主義
ですか、
自由主義
が保障されているのですか、どういうことです。
憲法
に
自由主義
が保障されているというのは、どこにあるのです。今あなたのおっしゃったのは、そうじゃないでしょう。
権利
、人権を尊重されておるということを、あるいは
思想
、宗教、いかなるものについても自由であるということなんでしょう。
自由主義
ということじゃないでしょうな。 〔
国務大臣中村梅吉
君「さようです」と述ぶ〕 ちょっと
言葉
のことだけれども、今あなた
お話
しになったから、その点ちょっと重要な問題だと思いますから……。
中村梅吉
14
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 訂正いたしておきます。
日本
の
憲法
は御
承知
の
通り思想
、信教、
結社等
の自由を保障いたしております。私の申し上げました
趣旨
の
中心
は、主として
破壊活動防止法
にあったのでございますが、よけいなことをつけ加えましたものですから誤解を生じましたので……。
大倉精一
15
○
大倉精一
君 大体御
趣旨
はわかりましたが、何かあなたのずっと御
答弁
の中から感じられることは、隣国の
ソ連
と
国交回復
した。従って
日本
における
共産活動
がさらに活発化してくる、破壊的な
活動
が出てくる。あるいはこれに従って
労働組合
の勢力というようなものも
相当
活発になってくる。であるからこういうものを取り締らなければならぬから、こういうたくさんの
経費
を使って
治安対策
も
強化
するのだと、そういうように非常に強く聞えるのですが、最近のこの
政府
のおやりになっておる行動を見ましても、何かこの
労働組合活動
と、そういうものに対しまして
相当
強い力を加えておられるように考えられるのです。で、私はこの間うちから腑に落ちないのは、今まで
相当
そういう
方面
に対しましては
所要
の
機構
なりあるいは
経費
なりをもって十分おやりになっておったと思うのですが、何か一億何千万円、あなた今二千万円とおっしゃったのですが、それは
法務省関係
は二千万円、総理府
関係
は同じく
治安対策強化
に関する費用として九千万円計上されておる、計一億一千万円になるのですね。こういうようなたくさんな費用を使って、あえて
治安対策
という銘を打って、そうしてしかも、これを
共産活動
が活発になる、破壊
活動
が活発になるというようなことだけなんですか。私のお聞きしたいことは、それじゃ
日本
の
共産党
というものは、そういうような微候が出ておるのかどうか、あるいは
国際共産党
との
関係
云々ということも、あの
衆議院
の
資料
にあるのですが、そういうのは一体どういうような認識を持っておられるのかということなんですね。であるからこういう費用が要るのだ、こういうことを具体的にお伺いしたいと思ったのですが、もう一回念のためにその点についてお伺いいたします。
中村梅吉
16
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 私どもといたしましても、
格別共産活動
が悪化しておるというようには考えておりません。ただ問題は、今
取締り
についてという
お話
でありましたが、直接の
取締り
ということよりは、
治安
全体の万全を期して参りますのには、その基礎となるべき
一般情勢
について常に知識を持ち、また
関係
官庁が十分の連絡を保つということが非常に必要でございまして、なるほど、総額として
金額
とすれば一億からになりますけれども、警察は非常に膨大な全国の組織がありますことは申すまでもございませんが、
法務省
といたしましても、
検察庁
、入管、調査庁、それぞれ
地方
に出先の機関を持っておりまして、ことに
検察庁
のごときは、非常に
治安
確保のためには全国についての責任を持っておる機関でございますので、従来から実は
経費
の不足を非常に感じておりましたようなわけで、従って所定
経費
――当初
予算
以外に
予備費
からの支出を実は要求しておりましたところが、そういうようなきっかけで
政府
部内としても、これは
法務省
に対して先ほど申し上げた
金額
の
予備費使用
承認
になりましたような次第で、もちろん、これらの
経費
はそういったような、今申し上げたような方向に
使用
されて参っておりますような次第でございます。
大倉精一
17
○
大倉精一
君 最後に関連してお伺いしておきたいのですが、従来もややもすれば
思想
的な調査といいますか、そういうものを
相当
活発に行われておって、あるいは信書の秘密を侵されたり、あるいはそれに類したようなことによって人権が侵されておるという事実がたびたびあったわけなんです。で、今の
お話
によりますというと、いわゆる
共産活動
に対する警戒あるいは
治安
の
対策
という面からこういう膨大な費用を計上すれば、必然的に今後
政府
としてはやはり
思想
調査というような問題ですね、そういうようないわゆる人権に関するような問題が起ってくるのではないかという心配があるわけなんです。従って私がお伺いしておきたいことは、それに対する
政府
の、今後
ソ連
との
国交回復
した、あるいは
日本共産党
が云々ということに関連して、そういうものの
取締り
あるいは
対策
なり方針をどういう工合にお考えになっておりますか、どういうような方向をおとりになろうとするのか、この際、参考のためにお伺いしておきたいと思います。
中村梅吉
18
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 先刻来申し述べましたように、もちろん
思想
の自由は保障されておるのでありますが、
思想
それ自体について、どの人がどういう
思想
を持っておるかということで調査対象にすべきではないと思うのであります。ただ問題は、暴力による破壊
活動
を規制する破防法というものがありまして、主として今の
お話
は、
公安調査庁
に
関係
した
事項
であろうと思うのでありますが、
公安調査庁
といたしましては、この破防法によって託されておる
使命
を果すに、
所要
の動きというものは常に把握していなければなりませんので、その限度において十分行き過ぎのないように戒めつつ、
公安調査庁
の
使命
を達成するようにいたさなければならない、かように考えております。あるいは過去におきまして、若干の行き過ぎなり、あるいは間違いがあったかもしれませんが、そういうような点につきましては、今後私といたしましては十分に厳に戒めて、行き過ぎ等のないように注意をして参りたいと思います。
相澤重明
19
○
相澤重明
君
法務大臣
にこの際お尋ねしておきたいのですが、この前、実はあなたが旅行中でおられなかったので、
局長
の方からちょっと聞いておったのですが、この
治安対策
の費用が非常に多いということもわかるのですが、いわゆる朝鮮人
関係
の問題について、実は密入国の問題もあるし、あるいは在日朝鮮人のまた向うへ行く場合の問題もあろうと思うのですが、そういった場合に、本来ならば、朝鮮人は
日本
とかなり古い交友ですから、
相当
日本
自体としてもめんどうを見てやらなければならぬ場合が多いと思う。ところが現実には、終戦以後第三国人ということで、外人としての取り扱いのために、かなりその生活権を侵されておる
人たち
もあると思うのですね。思わざる悪いことをする者も出てくると思う、多くの中に。やはりある程度の食える生活権というものをやはり作ってやる、いずれは
日本
の国の場合には、世界の国と友好
関係
が開かれていく、
国交
を回復するというのが、
日本
の立場だと思う。そういう意味からいけば、きわめて残念なことは、朝鮮が南北に分れておるけれども、これはとにかく韓国であろうと北鮮であろうと、われわれができるだけ友好
関係
を深めていくという中に、私はたとえばそういう非常に生活に気の毒な
人たち
、こういう
人たち
のめんどうを見るのが、むしろそういう費用の中であってもいいじゃないか、そういう費用がかなり計算をされておるのじゃないか、こう考えるのですが、
法務大臣
、その点いかがですか。
中村梅吉
20
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 御
承知
の
通り
、講和条約発効後、朝鮮人も
外国人
ということになりましたので、
外国人
登録法に基いて登録し、登録をするのには指紋をとるというようなことで、若干朝鮮人で今までは
日本
人のつもりでいたのが、
外国人
扱いされることについて遺憾の感じを持つ向きは
相当
あろうかと思いますが、これも大体軌道に乗りまして、
外国人
登録につきましても、近来は大体協力をしていただけるような態勢になって参っております。なお
法務省
としては、これらの貧困者、生活困窮者に対してどういう手を打つという仕事を所管するところではありませんが、聞くところによりますと、生活保護法等につきましても、たとえば、
日本
の国籍がないのはもちろんでありますが、これらの朝鮮人に対しても、
日本
人とは全く差別のない待遇を現に
政府
としてはやっておるのでありまして、御
指摘
の点は、十分にこれは
日本
政府
としても、また
日本
国民全体としても心すべき点であろうと思いますから、私どもとしても十分御趣意のような点につきましては留意して参りたいと思います。
相澤重明
21
○
相澤重明
君 非常に
法務大臣
の人柄のせいもあるし、りっぱな
答弁
だと思うのですが、要はいわゆる朝鮮人であるからということで
犯罪
人扱いされては非常に遺憾と思うのです。ところがともすると、やはりそういう考え方でいろいろな調査をされたり、あるいはまた事件の調べをするというようなことが往々にして多いのですね。その点非常に遺憾だと思う。それからそういう点、今の
法務大臣
の
お話
のように、やはり第三国人であろうと、とにかく
日本
人とは長いおつき合い、あるいは民族的なつながりということからいって、またどこの国とでも仲よくしていくという原則に立てば、やはり温情を持っていかなければならぬと思う。そういう点についてぜひお骨を折っていただきたいと思うのですが、いま
一つ
は、これはもちろんあなたの所管ではないと思う。朝鮮人なるがゆえに教育についてまあ受けることができないという面がたくさんあるわけですね。だからこれは
取締り
担当のいわゆる所管の
法務省
としても、できるだけそういう場合にはその
人たち
の立場に立って、いわゆる文部省なり、またそういう学校の問題についてもやはりあっせんをしてやるぐらいの私は考え方があってもいいではないか、あるいはまた、特殊の朝鮮人学校を作っておるところもありますが、
日本
人の学校でもやはりそういう立場をとるというのが、ほんとうの平和主義なりあるいは
自由主義
の考え方じゃないかと思うのです。そういう面で
法務大臣
にできれば里親ぐらいになるつもりでやってもらいたいと思うのですが、その点いかがですか。
中村梅吉
22
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 実は具体的な事実で申しますというと、入国
関係
におきましては、朝鮮人で最近向うにおいては生活ができないとか、あるいは親類縁者が
日本
におりますという
関係
で密入国をする者が
相当
数御
承知
の
通り
あるわけでございます。密入国はもちろん連れ戻すのが原則でございますが、青少年でございまして、
日本
に来てどうしても
日本
の学校に入って勉学をしたいという熱意に燃えて密入国をしてきた、あるいは親なり縁者を頼ってそういう者が密入国して参りましたが、
日本
の学校においてどうしても勉学したいという意欲のある者につきましては、その者が高等学校なり大学なりに入学の実力を持っております場合には、入学さえできれば、密入国者でありましても、学校卒業までの間あたたかい気持で滞在を特別許可をするように、非常に最近ではできるだけそういう点については十分、
外国人
とは申しましても特殊の
関係
にある間柄でありますから、特に注意は十分払っておるつもりでおります。それが
一つ
の事例でございますが、今後といえども、かつてからの縁故、及び将来といえども隣国にありますので、できるだけ日韓あるいは日鮮の
親善関係
はだんだんよくなっていくことをわれわれは望みたいことでありますから、十分注意して参りたいと思います。
高田なほ子
23
○
高田なほ子
君 二、三点お尋ねいたします。この
予備費
の必要な
理由
について、検察人事の
予算
に不足を生じたが、その
原因
は、当初考えた
犯罪
件数より非常に
犯罪
件数がふえて、約一〇%を越える事犯の増加である、こういうふうにいろいろなデータをちょうだいしておりますが、政治の貧困と
犯罪
件数の増加ということは、世界の歴史を見ても、これは切り離せない事実で、私どもは
犯罪
件数がふえることを望まない。従ってこの政治の貧困からこういう問題が起ってきたということは、お互いに政治の一端をあずかる者としてそういう認識が必要じゃないかと思うのですが、なかんずくお尋ねしたいことは、この事犯件数のデータによりますと、特に増加率の高いと思われるものは、
道路
交通法の違反であるように思われます。
道路
交通法違反の中には自動車の規則の違反等もありましょうし、あるいはその他最近の
取締り
のやり方、デモや何かの場合に、必要以上に
道路
交通法違反というようなことで引っぱっていくような事例が多いように思いますが、この二三・五二というパーセンテージの増加率は、どういう内容を持って、どんなふうに増加しているのか、この点を承わっておきたいのです。
中村梅吉
24
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) こまかい数字は追って必要がございましたら事務当局から答えさせるようにいたしますが、主として最近の刑事事件の件数が非常に多くなっておりますことは、交通事故による事犯が非常にふえておるわけでございます。一般刑事事案としても、統計を見ますと若干ふえております。それからもう
一つ
、
治安
確保のために非常に
経費
が検察
関係
でよけいかかりますというのは、現在の訴訟法のもとにおいてはなかなか凶悪
犯罪
その他の
犯罪
がありますと、昔のように適当に見当をつけて警察に留置して強引に取調べをするということは、昔のようにはできません。今では新刑事訴訟法のもとにおいてきわめて民主的に、そして合理的に捜査をしなければなりませんので、捜査に非常に手間をとるという点もお汲み取りをいただきたいと思うのであります。大体、刑事事件件数の非常にふえておりますのはほとんどが交通事故件数の増加に基くものだと思います。
高田なほ子
25
○
高田なほ子
君 交通事犯の増加は、やはり車両の増加とその他によるものと思われますが、これは大臣としてぜひ御注意も願わなければならないことですが、交通事犯をたくさんつかまえると、つかまえた者に対して何らかの報奨規定とかあるいはまた表彰規定というようなものが適用されておるのではないかという巷間のうわさがあるわけです。それで引っぱらなくてもいいような者までもやたらに引っぱって、そうして自分の成績を無理に上げようとするところに、言うところの職権乱用ではないかというような疑いを持たれるおそれのある
行為
が往々にして見られるわけですが、そういう報奨規定が逆に利用されるような結果としてこういうことが起っているのではないかという疑いを持っているわけですが、この疑いに対して大臣としてどういうふうに御
答弁
をいただけるでしょうか。
中村梅吉
26
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) この点は警察所管大臣からお答えを願う方が
順序
だと思いますが、せっかくのお尋ねでございますから、私の感じを申しますというと、交通違反というのが速度にせよ、その他にせよ、たくさんあるわけで、むしろこれを全部検挙したら大へんな件数になってしまう可能性も現在のところではございますので、おそらく警察としては周期的に、あるいは時間を定めて、あるいは一定のコンクールのようなものをやって、そうして啓蒙を十分にするという、啓蒙によって
取締り
の目的を果そうという
趣旨
でやっておるんではないか、そこでつかまった者から見ますと、ふだんは何でもないのにおれだけがつかまった、こういうような運の悪い人があって、そういうような非難が起ってくる向きがあるのではないかと思います。いずれにいたしましても、現在のように
日本
の狭い
道路
で、自動車が大量に発達をいたしました現在におきましては、交通道徳、交通に関する一般人の観念について、これは官民大いに協力をいたしまして啓蒙の道を講ずる必要がある、かように考えております。
高田なほ子
27
○
高田なほ子
君 あとの問題もあるようですから端折って、概略の点だけ大臣に御質問したいと思いますが、それは監獄法の改正の問題については長らく法務
委員会
としても問題であったように思いますが、当然監獄法の改正については
予算
を伴うものであるとも考えられますし、また法改正のためには暫定的な
予算
も組まなければならないが、
法務大臣
としては、明治以来施行されている監獄法についてどういうふうな考えをお持ちになるか、なかんずく改正という問題についてはどういう基本的な御方針をお持ちになっているかということが
一つ
。 もう
一つ
の問題は、
犯罪
件数がふえた場合に、今日のその事犯者を収容する建物、入れもの、そういうものについては私は大きくなることを望まない、こういうものはできるだけ少くあった方がいい。しかし現実問題としてこういう事犯がふえて参りますと、収容されている被疑者というものが、非常に人権じゅうりんとまでは言いたくありませんけれども、それにひとしいような状態に置かれています。で模範的だといわれる府中のあそこの収容所でもまるでイワシを差し込んだように小さな狭いところに身動きもならないほど突っ込まれておる。これは明らかに、私に言わせれば、私は人権じゅうりんじゃないかとさえ思っている。または長野県等の非常に古い、設備の悪い施設になりますと、これはもう
お話
にならない。
相当
気をつけてはおられるようでありますが、中にはまた罪の疑いを持っているような方もああいうような状態に置かれてしまうのじゃないかということを考えますときに、これは容易ならざる問題じゃないか、こういうことを考えておりますので、監獄法の改正とともに現在の収容施設における人権じゅうりんにもひとしいような措置に対して、どういうような
予算
的措置を今後とられようとするか、単に事務的な
予備費
を使われたということだけではなく、これを起点にして将来の問題に対する大臣のお考えをこの際承わっておきたいと思います。
中村梅吉
28
○
国務大臣
(
中村梅吉
君) 監獄法の改正につきましては、私はぜひ明治時代に制定されたままの、しかも今日監獄などという名前は使っていないにもかかわらず、法律の名称だけが監獄法であるというようなことは許すべきことではないので、すみやかにこの改正を実行すべきであるという熱意を就任以来持っておるのでありますが、ただこれを、改正案の草案を策定するに当りまして、行刑
関係
を担当しております矯正局で立案したものは、非常な近代的な、何といいますか、教育刑主義を徹底するような立案に進んでおりますし、一面また事件を検挙する方の所管をいたしております刑事局からいいますと、そんなに教育刑主義だからといって何してしまったのでは、刑の目的を果さないというようなことで、なかなか議論の対立が実は省内にもございます。学者の間にももちろんあるわけでございますが、これらをできますことならば、国会等も終りまして、役所全体としての手のすきましたときに十分掘り下げた検討をして、すみやかに時代に即応する改正を進めて参りたいと、かように存じております。 それから今、刑務所における人権の問題について御
指摘
がございましたが、この点はお説の
通り
私としても行刑の施設を拡充していく方向には進みたくないという気持を持っております。できることならば司法保護の施設を十分充実をいたしまして、そして裁判所が安心して執行猶予にして保護に託することができる、あるいは行刑中の者をできるだけ早期に、安心の状態に達しておる者は安心して保護に託して出所することができる、こういう方向に進めて参りまして、保護を充実することによって、行刑の
経費
をできれば節減し、あるいは少くとも今のような人権じゅうりんに値するような今の状態を緩和いたしまして、行刑の円滑といいますか、全きを期するように進めて参りたいというような考え方を、大体大づかみに申しますと持っております。
三浦義男
29
○
委員長
(
三浦義男
君) それじゃ速記をとめて。 〔速記中止〕
三浦義男
30
○
委員長
(
三浦義男
君) 速記を入れて。 ただいままで
質疑
がありました
予備費
の
関係
につきましては、今日はこの程度にとどめて、次回に譲りたいと思いまするが、いかがでございましょうか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
三浦義男
31
○
委員長
(
三浦義男
君) それでは本日は、この程度にとどめたいと思います。 ――
―――――――――――
三浦義男
32
○
委員長
(
三浦義男
君) では次に、
昭和
三十年度
一般会計
歳入歳出
決算
昭和
三十年度特別会計歳入歳出
決算
昭和
三十年度国税収納金整理資金受払計算書
昭和
三十年度
政府
関係
機関
決算
書 本日は、都道府県の
会計経理
に関する件、特に、福岡県の
会計経理
について
政府
の
説明
を聴取いたします。 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
三浦義男
33
○
委員長
(
三浦義男
君) 速記を起して下さい。 今日は、
政府委員
の
出席
を求めておったのでありますが、ほかの案件でもって
出席
ができないという
事情
がわかりましたので、(「けしからぬぞ」と呼ぶ者あり)本件につきましては、次回に
説明
を聞くということで、今日はこの問題については触れないで、散会いたしたいと思いますが、次回は、五月十四日火曜日午後一時から、
昭和
三十年度、三十一年度
予備費
及び
国庫債務負担行為
総
調書
の
質疑
、討論、
採決
を行います。次は太田川の
河川
改修工事
に伴う
補償金
に関する件を
審議
する
予定
下あります。 これをもって
委員会
を散会いたします。 午後四時四十九分散会