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1957-02-11 第26回国会 参議院 決算委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年二月十一日(月曜日)    午前十時五十九分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            大谷 贇雄君            西岡 ハル君            鈴木  一君    委員            石井  桂君            上原 正吉君            後藤 義隆君            谷口弥三郎君            林屋亀次郎君            平島 敏夫君            赤松 常子君            島   清君            岸  良一君            杉山 昌作君            大竹平八郎君            岩間 正男君   国務大臣    郵 政 大 臣 平井 太郎君   政府委員    郵政省監察局長 久保 威夫君    郵政省郵務局長 松井 一郎君    郵政省貯金局長 加藤 桂一君    郵政省簡易保険    局長      成松  馨君    郵政省経理局長 八藤 東禧君   事務局側    常任委員会専門    員       池田 修藏君   説明員    大蔵省印刷局長 大槻 義公君    郵政大臣官房人    事部長     大塚  茂君    郵政大臣官房資    材部長     荒巻伊勢雄君    会計検査院事務    総局第二局長  保岡  豐君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○昭和二十九年度一般会計歳入歳出決  算(内閣提出)(第二十五回国会継  続) ○昭和二十九年度特別会計歳入歳出決  算(内閣提出)(第二十五回国会継  続) ○昭和二十九年度国税収納金整理資金  受払計算書内閣提出)(第二十五  回国会継続) ○昭和二十九年度政府関係機関決算書  (内閣提出)(第二十五回国会継  続)   —————————————
  2. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) それではただいまから第六回決算委員会を開会いたします。  本日は、三浦決算委員長が都合によりまして欠席をいたされましたので、私が委員長の依頼を受けまして委員長代理を務めることになりました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。  それでは昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和二十九年度政府関係機関決算書を議題といたします。  まず、郵政省の部を審議いたします。決算報告批難事項は第二千三十号から第二千五十四号まででございます。本件に関し御出席の方は、平井郵政大臣保岡第二局長久保監察局長荒巻資材部長、八藤経理局長松井郵務局長加藤貯金局長成松簡易保険局長の諸君であります。  まず、検査院から説明お願いいたします。
  3. 保岡豐

    説明員保岡豐君) 検査報告の二百九十ページの郵政省の部を申し上げます。  事業損益につきまして、収益損失とも約九百億でありまして、前年度十四億の利益に引き続きまして当年度も六億の利益を計上しております。この利益金繰越損失金五十二億の減額に充てることになっております。  次に、特別会計予算総則に定める給与総額について、前年度予算総則給与総額を超過するものといたしまして取り上げました。特殊勤務手当は、本年度も翌年度支出としております。ほかに今年度また新らしく今まで年度中の経費として支出しておりました三月分上半期超過勤務手当など七千万円の支払い年度中に行わず翌年度支出としておりまして、給与総額からはずしておりますが、実質的には給与総額に入るものでありまして、従って本年度も七千万円その限度を超過するものと思われる事態が起っております。  次のページで、物品経理につきまして、繰り越し貯蔵品残高が前年度より減少しておりますのはけっこうでありますが、まだ退蔵品活用について一段と考慮の余地があり、調達数量について十分実績に基いて決定していないなど、企業会計として改善、留意すべき事項が見受けられます。  不当事項としまして、二千三十号は、式紙購入についてでありますが、振替貯金払込用紙の切りかえ方につきまして、切りかえの理由として紙の質が劣悪であることなど、多少の不便があるにいたしましても、今まで使用していたものを使ってしまってから新用紙に切りかえる方法によれば、約二百万円節減できたというものでございます。  次に二千三十一号は、郵便専用自動車配車が不経済と認められるものでありまして、これに二件ありまして、一件は、広島駅前局岩国飛行場間の郵便物運送専用自動車に請け負わせておりますが、鉄道便乗合自動車の便を利用いたしますれば経費が節減されたというもの、これが一つで、もう一つは、松江、入間局間の運送に二両配車しておりますが、一両にすると経費が節減されたというものでございます。  次は二千三十二号で、所得税源泉徴収を正規に行わなかったものでありまして、超過勤務手当奨励手当管理職手当、この支給をした際に、同時に差し引きまして徴収する源泉徴収所得税を徴収していなかったものであります。  次に、郵便貯金特別会計について申しますが、この会計は毎年欠損を重ねておりまして、当年度欠損五十二億、繰り越しを加えて百四十三億となります。資金コスト、これは前年度より好転していますが、なお一・三三%の逆ざやとなっております。  外地郵便貯金の二十年十月一日以降に現地で預け入れられましたものに対する利子七千万円を本会計から支出しておりますが、その元金の払い戻しを軍事郵便貯金特別処理法資金処置をしているのと同様に、この利子も別に処置を講ずべきで、本会計負担としておりますのは筋違いというわけであります。  次に、簡易生命保険及び郵便年金特別会計について、保険金の制限が八万円から十五万円に改正されたために、前年度契約保険金額八千億でありましたものが当年度末一兆円をこえております。付加率は平均一九・四%であるのに対し、事業費率二八・六%でありますので、九・二%の付加損となって、これが十四億、また剰余金分配損八億とありまする反面、死差益が十一億、利差益が十二億のために、純剰余金は十四億となりまして、前年度に比べて三億増加しております。  次に、不正行為についてでありますが、不正行為郵政省は毎年多く現われております。毎年同じような態様でありまして、当局犯罪防止の御努力にかかわらず、減少傾向が認められません。申すまでもなく、犯罪発見されて報告されますので、犯罪がふえたというよりも発見がふえたという方が当っていると思われます。数の多いことよりも、犯罪の始まった時期の古いのが問題でありまして、古いだけ発見がおくれているということであります。当年度発生犯罪数が多くても、前年度以前がきわだって少くなっておりますればいいのでありますが、まだ前年度、前々年度のものが相当ありますので、楽観ができない状態であります。  以上、簡単でありますが、御説明を終ります。
  4. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 次に、郵政省から説明お願いいたします。
  5. 平井太郎

    国務大臣平井太郎君) 郵政事業特別会計郵便貯金特別会計及び簡易生命保険及び郵便年金特別会計の二十九年度決算会計検査院から御指摘のありました事項についての大要を申し上げます。  郵政事業特別会計の本年度収益総額は九百二十八億一千余万円でありまして、損失総額九百二十一億三千百余万円との差額、差引六億七千八百余万円が当期利益金となっております。この利益金は、既往年度からの繰越欠損金五十二億六千七百余万円を減額することにいたしました。前年度利益金十四億三千八百余万円に比べ七億円余り減少いたしましたのは、行政整理による退官退職手当増加が著しかったことなどに基くものであります。  次に、その内容を申し上げますと、営業収入は九百二十五億九千百余万円で、前年度の八百二十五億一千余万円に比べ百億八千余万円の増加となっておりますが、この増収の各項別内訳は、郵便、為替、振替収入等から成り立っている業務収入におきまして二十七億五千六百万円、簡保年金会計日本電信電話公社一般会計等の他会計からの受け入れにおきまして七十億五千五百万円、雑収入二億六千九百余万円であります。一方、支出の面におきましては、業務費が九百十一億三千百余万円で、前年度の八百三億八千百余万円に比べ百七億四千九百余万円増加しておりますが、これは主として、昭和二十九年一月より実施いたしましたベース・アップ及び行政整理実施に伴う退官退職手当及び待命職員給与増加等による人件費増加九十七億四千二百余万円に基くものであります。  郵便貯金特別会計歳入歳出金額は三百二億四千八百万円でありまして、これを歳入の面から見ますと、予算額に比べ四億六千八百余万円の増加となっております。これは資金運用部から受け入れる利子収入増加によるものでありまして、その結果、歳出においても予算総則第八条の弾力条項を適用して、同額を支払い利子支出に充てております。なお、この会計損益計算上から見ますと、本年度は五十二億九千三百余万円の損失となり、その累計額は百四十三億二千六百余万円でありますが、これは損失繰り越しとして整理しております。  簡易生命保険及び郵便年金特別会計のうち、保険勘定につきましては、歳入額八百二十一億六千七百余万円に対し、歳出額は三百十八億一千八百万円でありまして、その差額五百三億四千九百余万円の歳入超過額積立金に組み入れました。また、年金勘定におきましても、歳入額十三億六千余万円と歳出額四億四千八百余万円との差額九億一千百余万円の歳入超過額積立金に組み入れをいたしました。  以上、決算概要を申し上げましたが、次に、会計検査院から御指摘事項について申し上げます。  本年度不当不正事項として二十五件の御指摘を受けておりますが、郵政大臣としてまことに遺憾に存じております。不当事項のうち、二千三十、「式紙購入当を得ないもの」につきましては、旧振替貯金払込書用紙規格も小さく、記載事項が非現行であったことなどのため、サービスの向上と事務能率の増進をも考慮しまして、旧用紙はほかに転用を目途に一斉切りかえを実施したものであります。  二千三十一、「郵便専用自動車配車が不経済と認められるもの」につきましては、御指摘の次第もありましたので、それぞれ改正実施済みであります。  二千三十二、「所得税源泉徴収を正規に行わなかったもの」につきましては、御指摘通りでありまして、まことに遺憾に存じますので、今後は十分注意いたします。  二千三十三—二千五十四、「職員不正行為により国に損害を与えたもの」につきましては、まことに遺憾しごくに存じます。今後は引き続き業務監察及び会計監査を強力に実施し、極力この種犯罪防止努力いたします。  以上、決算概要検査報告事項に対する当省見解大要を申し上げましたが、今後は綱紀の粛正、経理事務適正化につきまして、一そう努力いたしたい所存でございます。
  6. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 次に、補足説明がありますれば、お願いをいたします。
  7. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) ただいま大臣から決算概要及び会計検査院指摘事項につきまして御指摘があった次第でございますが、若干事務的に補足させていただくことといたします。  先ほど保岡局長からの御報告の中に、予算総則に定める給与総額についてお話があった次第でありますが、そのお話の中にありましたごとく、この問題は二十八年度決算におきましても、当委員会においていろいろと私どもからも意見を申し上げ、検査院からもお話があった問題でございますが、私どもは、検査院がこの問題についておっしゃる御趣旨が、公労法適用現業官庁における従事員に対する給与の問題、給与総額という制度を乱すことなく、正しく運用しなければならないという点と、いま一つは、会計年度区分というものの厳正という点をお考えになってのことと了承している次第でございますが、私どもも、公労法適用下二十数万の従事員に対しまして、常にこの給与問題については苦心しておるところでございます。決して給与総額という制度を無視したり、あるいはじゅうりんしたりするというような精神は毛頭ないところでございます。  ただこの御指摘になったときにおきまして、かような御指摘が出たという事実につきまして申し上げますと、昨年も同様でございましたが、この二十九年度の場合におきましても、その年の半ばごろの時期でございますが、従業員組合協約を締結いたしまして、特殊勤務手当などをある程度の、まとめた時期において精算して払うというような趣旨の協定を結んだのでございます。これは非常に現在俸給制度というものが複雑になっておりまして、会計に従事しまする職員の服務が非常に多忙、繁雑をきわめておるときなのでございますので、私どもといたしましては、極力これを簡素化いたしたいという趣旨から、組合ともいろいろと懇談いたしまして、その結果、全逓信従業員組合も私ども趣旨を了解し、会計事務簡素化という見地から、各種手当類を一括して翌期、または翌月において一括して精算するということに納得し、調印してくれたのでございますが、逐次押せ押せとなりまして、年度末、ちょうど会計年度終りのときにおきまして、一月—三月、第四・四半期分が明年度において調査決定支給されるというふうな事態になったわけでございます。従いまして、この限りにおいて、一月から三月、第四・四半期で発生した職員に対する給与支給債務というものが翌年度に持ち越されて、それで翌年度で払われているということは、一面から見れば会計年度が乱れたことになるし、一面から見れば、その金額を三月三十一日以前に支払っていたならば、それだけ俸給支出というものはふえたはずである。言いかえればそれだけ給与総額から足が出たはずである。かような御見解になったおけであります。その御見解に対して、私ども決してそれは誤まりであるとは思わないのでございまするけれども、逆に私ども立場からいたしますれば、これは昨年度のときも申し上げたのでございますが、郵政事業特別会計法によりまして、一定の支出というものが調査決定されたときにおいて支出になるというふうに法令で定められている条項もございまして、それに基いて私ども協約によってある期の手当を翌期において精算する。翌期において調査決定して支出になる分においてはやはりその金額は翌期の支出として立ててよろしいものであるという、かような見解を持っているわけであります。従いまして、その点検査院の御心配になるような給与総額制度というもの、これをじゅうりん、無視し、あるいは会計年度独立の原則を乱すというのじゃなかったのでございますが、ただ、もしも私どもがこの繰り越しによって翌期に繰り越された金額というものを、その年度において未払い金、または不用額として立てておりましたならば、検査院側のかような御指摘がなかった次第かとも思わるるのでございますが、何せ毎年、年末闘争その他におきまして、いろいろとありまして、閣議決定やらいろいろなことに基いて、私どもはその年の不用額などは全額これを従事員給与に回すというようなことが毎年の例になっておりまして、たまたま、この年度におきましても、この七千数百万円というものにつきましても、年末闘争あるいは年度闘争等について、この年度で不用あるいは余るだろうと思われる金額は全部あげて給与に回すという処置をとりましたために、不用残額に立てなかったということのために、かような御指摘になったと思うわけでございます。この点につきましては、私どもは今後ともさような会計検査院の御心配になるようなことのないように十分注意して参りたいと思っておる次第でございます。  なお、もう一つの点から、いわゆる年度区分を誤まる危険性という中に、それでは郵政省は、ある支出項目を調査認定する費用を勝手にきめる、それは年度支出はその年度で勝手にきめるのかという御心配がありまして、これについてもそれぞれ御指摘がありまして、郵政大臣の通達をもって、ある支出項目について、この項目はいつ調査決定すべきであるという統一的な規定を出しましたので、さように随意勝手に調査決定をするというようなことのないように改善はいたしておる次第でございます。  それから次に物品経理につきましては、当時、会計検査院から御指摘になりました物品が相当あるのでございます。その中には規格が悪い、いわゆる戦後非常に悪かったもので、使えなくなってしまっているものがある。あるいは必要以上に退蔵されたものがあるというふうに指摘を受けた品目があるのでございますが、それはそれぞれ当該年度及び本年度にわたりまして、活用転用整理を実行いたしました。おおむね御指摘物品等につきましては、御趣旨通り整理いたしました。なお、今後とも私どものような事業経理官庁では、このストックの回転率ということにつきましては大いに意を用いまして、ますます経済化をはかりたいということでございます。  それから不当事項につきましては、すでに大臣から申し上げましたように、まことに遺憾な点でございます。私たちといたしましては、直ちにこの趣旨によってこれを是正いたしました。  最後に郵便貯金特別会計についてお話があったのでございますが、御承知のように、外地及び軍事郵便貯金に関しましては非常に複雑な問題が戦後直ちに起り、そうして長い間たちまして、先般、例の特別法などが出まして、これによって整理されることになったのでございます。御心配のいろいろな当会計負担に属しないものを負担をしてはいけないのではないかという御趣意に対しましては、まことにごもっともでございまして、私どもはさような金額につきましては、これはきちんと整理いたしまして、あの法律及び昭和二十一年の閣議決定通り、将来臨軍費が清算される場合におきまして、当然郵便貯金特別会計負担すべきもの、また一般会計負担すべきものというものをそれぞれ清算できるように処置いたしておる次第でございまして、従いまして、実際における御指摘になったことは、将来臨軍費の最後的な清算の場合において処置するように取り計らっている次第でございます。  なお不正事項につきましては、その所管の監察局長からその概要について御説明をすることにいたします。
  8. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 速記をとめて。    〔速記中止
  9. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 速記をつけて。それでは一応以上をもって説明は終ることにいたします。御質疑がありまする方は順次御発言を願います。なるべく郵政大臣に対しての御質問お願いいたします。
  10. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 大臣は時間がないようですから、一言申し上げたいのですが、ただいま御説明の中に、不正問題に対して改革すべき御所信をほのめかされたので、まことにけっこうと存じます。御承知通り、この郵政犯罪と申しましょうか、これは年度別にいたしますれば、二十七年度において千八百三十九件、それから翌二十八年度で千六百八十六件、二十九年度、ただいま審査になっておりますのが千八百二十八件、こういうようなことでございまして、また、国に与える損害といたしましても、二十九年度回収金額が約四千三百万円あるとは申しましても、七千四百六十五万八千円というようなことで、この三年度の区分けを見ましても一番多いわけであります。  ただいま会計検査院からも御指摘があったように、事犯減少傾向が認められていないということをはっきり会計検査院もいわれておるわけなんでありまして、新任の平井大臣といたしましては、おそらくこの問題につきましては、相当に御抱負を持っておやりだろうと思うのですが、これはそういう意味において、ただ行政的な問題だけで処置をするだけではなかなかむずかしいのではないか。むろん、これは国務大臣としてのあなたの立場から、行政官庁全体の共通的な問題もあるであろうと思うのですが、私どもにいわせれば、精神的な大きな一つの何かポイントが抜けているようなところがあるのでありますが、そういう点につきましては、今後どう具体的に御処置をされていくかということを伺いたいと思う。
  11. 平井太郎

    国務大臣平井太郎君) 御指摘の点は、まことにごもっともな点でございまして、郵政事業全国にわたってたくさん多くの機関を持っておるのでございます。それから職員の数も非常に多いのでございますし、また多額の現金も取り扱っておるので、なかなかこの点につきましては十分監察局、その他事務当局も心を痛めて、これが防止に努めておるのでございまするが、その結果は十分でないことはまことに残念しごくでございますし、私、郵政大臣をこのたび拝命いたしまして、この問題につきましていろいろ事務当局者とも相談をし、また、今後の対策、そういった問題についていろいろ意見を聞きました。自分としても、この際どうしてもこの問題は、国政の上からしましても、また、今後一般国民に与える影響も十分考慮いたしまして、郵政省は他の者と比べて実にりっぱな行政ができておるというような方向に持っていきたいというような考えに立脚しまして、何かいい方法はなかろうかということから、今度私が大臣になって考えたのが、現在配置されております郵政監察官という制度のほかに、別に監察事務官というものを、これはまあ仮称でございますが、これを作りまして、人員も百四十三名、今度予算化しております。これをまあ余分に一つ全国に配置して、特に主要都市犯罪の多い場所に配置をいたしまして、この危険を防止していきたいという試みを考えておるのであります。  なお、精神的の問題につきましても、十分事務当局関係局長その他とも常に打ち解けた個人的ないろいろ心配ごと……。また、この犯罪というものは、いろいろその性格を調べてみますれば、やはり個人的ないろいろ問題もございますし、また家庭の事情、その他やむを得ないという事情も相当あると思いまするので、もう少し関係している局長とか、また課長、そういうものは、親心をもって常に相談相手になってやるというな事柄も大事かと存じまして、私、地方に回ったときに、私の訓示にもその点を十分申し述べたのでございまして、御指摘のような点につきましては、今後一そう一つ努力をいたしまして、十分御期待に沿いたいと、かように存じます。
  12. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) ほかに御質疑ございませんか。——それでは大臣に対しまする質疑はこの程度にとどめまして、政府委員に対する質疑お願い申し上げます。
  13. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 会計検査院にお尋ねいたしますが、二十九年度検挙件数の千八百二十八件というのがあるのですが、これは大体部内監察局の中で摘発をせられたものですか、それからあなたの方からやられたものがどのくらいあるでしょうか。
  14. 保岡豐

    説明員保岡豐君) ただいまの御質問でありますが、千八百二十八件というのは、部内者部外者一緒に入っていると思いますが、この会計検査院の方で検査報告に取り上げておりまするものは部内者でありまして、しかも五万円以上、また、全額補てんになったものはここに書いてございません。ですから全体の件数が二十九年度でも五十一件と出ております。それですからこの勘定の仕方がまず違っております。それからこの会計検査院報告にあります五十一件にいたしましても、本年度のものは、会計検査院検査発見したものはございません。みんな郵政省の方から報告としてきたものであります。
  15. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 お伺いいたしますが、人事採用についてなんですが、今は何という名前になっているか、知りませんが、昔の三等局というものは、その局長とか、それから幹部の連中なんかの親戚筋だとか、あるいは知り合い筋だというようなことで簡単によく採用したものなんですが、今の採用方針というものはどういうことになっておりますか。
  16. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) 詳細なことにつきましては人事部長から御説明申し上げますが、一応私から申し上げますと、御承知のように今のお話の昔の三等局長、今日におきましては名称は特定郵便局長と変っておるのでございます。これは、私どもは一般国家公務員でありまして、それぞれ任用については定めがあるのでございますが、特定郵便局長に関しましては自由任用制度という名前のもとに、私どもと違った採用方針でやっております。これにつきましては、特定局の本来の性格というものが非常にローカル性が強い、その地方々々において、その土地の社会生活とことに密着度の強いというところから、広くその地方の人材を求めたいというふうな趣旨制度になっておる次第でございまして、しかもそうかと申しましても、その採用につきましては一定の基準は設けまして、その基準に合ったものからそれを選考していく、かようなことになっておる次第でございます。ただいまから詳細人事部長から御説明申し上げます。
  17. 大塚茂

    説明員(大塚茂君) 特定局員、その他の普通局員の採用につきましては、人事院の方針に従いまして、四級職あるいは三級職の試験に合格した者から採用するというのを原則にいたしております。ただ特定同等におきましては、山間僻地で必ずしも試験合格者から人を得られないという場合に限りまして特例を認めていただいて、試験合格者以外からも採用するというようなやり方をとっております。さような場合におきましても、身元調査その他は現地の局長にやってもらいますが、任命は郵政局長の発令というようなことにいたしております。それから特定局長の任命につきましては、現在の基準は、年令二十五才以上で、学識才幹のある者というような基準によって採用いたしております。
  18. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 監察局長にお尋ねいたしますが、いわゆる郵政犯罪の検挙人員は合計いたして二千十六、うち七百七十三が部内者、千二百四十三が部外者となっております。部内者のうちにおきまして、今お話の特定局員、それから一般の公務員とのパーセンテージというものはどんな工合になっておりますか。
  19. 久保威夫

    政府委員久保威夫君) 部内者の七百七十三名の内訳をお答え申し上げます。普通局の局員が合計いたしまして三百五十五名でございます。特定局の局員が三百八十名でございます。そのほか、簡易郵便局の従事員が七名でございます。それ以外の者、すなわち付属機関その他の者でございますが、それが三十一名、これで合計七百七十三名になります。その特定局の中の三百八十名のうちで、五十五名が特定局長自身の犯罪でございます。
  20. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 この割合を見ましても、何か特定局員に対する採用試験と申しますか、監察局の方から見て、あるいはこれは人事の方になるのかもしれませんが、何か欠けておるものがあるような気がするのです。ということは、私が最初にお尋ねしたように、何か縁故関係者というものが非常に多く採用されておるというようなところに、釘が抜けておるようなところがあるのではないか。やはりお尋ねしてみると、こういう工合にパーセンテージの上からいいましても、相当特定局員という者が出ておるのですが、今後監察局としては防犯対策について具体的にどういうあれを持っておられるか。先ほど一応大臣の所信は聞いたが、これはあくまでも大臣の所信であって、具体的にあなたの方としてどういう工合にやられる案を持っておられるか、それをお聞かせ願いたい。
  21. 久保威夫

    政府委員久保威夫君) ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。郵政職員犯罪がいつまでたっても絶滅の方向に向いませんことは、まことに遺憾でございますが、特にただいま御指摘のございましたように特定局員の犯罪が数においても多くございますが、これは全体の数から申しまして、職員の数あるいは局舎の数から申しますと、特定局に起ります犯罪は割合から見ますれば一応普通局よりは少いことになるかと思います。が、しかしながら、先ほど大臣お話がございましたように、ことにこの特定局と申しますものは全国山間僻地まで散在いたしております。大きな普通局等におきましては、その組織の上におきましても、相互牽制なり監督の点が十分に行き届く建前になっておりますが、特定局におきましては、どうしてもその局長自身、あるいはまた従事員自身に対して、一応公務員としての、またその職責を果たすものという前提のもとに信頼して仕事をまかせるというのでなければならない建前になっておるわけでございます。従いまして、私どもといたしましては、そういったところにおいて間違いが起りますことについても、いわゆる監督の目がなかなか郵政局等の監督機関にいたしましても届きかねる、こういったことが、これは現在の仕事の上から申しまして、部局の配置の上から申しましてもやむを得ない状態だと思います。従ってそういう欠陥をできるだけなくしますためには、特定局にできるだけ監察官、あるいはまた会計監査をいたします職員ができるだけ頻繁に臨局いたしまして、常に正しい取り扱い方というものを指導するということが、私は一番大事なことではないかと考えております。現状におきましては、そういった指導という面が事業局におきましてもなかなか行き届きかねる。また私ども監察の立場にいたしましても、現在の陣容をもっていたしましては、特定局を一年のうちに一回参るということができない実情にございます。現在では、本年度におきましては大体七〇%ぐらい、全局の七割ぐらいをぜひ臨局して指導監査をすると、こういった目標にいたしております。しかし、これは会計監査を行います面、この方で三〇%ぐらい、それで一年の間に一度は必ず参れるようにしたいという体制を本年度はとりまして、それによってこういった犯罪のチャンス、またそのもとになるところをできるだけ防止していくような対策を立てて進めておるわけでございます。しかしながら、それでも現状をもっていたしましては実はこれが精一ぱいのところでございます。そこで先ほど大臣からお話し申し上げましたような監察事務官と申しますか、専心こういった面で犯罪の発生を防止するという面に専念してその指導に当る者を設けまして、できるだけそういった誤りを犯す機会をなくすように努めたい、かようなことを来年度から実施いたしたいものと計画いたしております。なお、現在の監察官という制度におきましては、単に犯罪の事後処理ということと、それから業務の考査ということをあわせて行なっておりますし、しかもその考査に当りましては防犯ということだけにしぼるわけにも行きかねておるわけでございます。従ってただいま申し上げましたようなことによりまして防犯に専念し、さらにその防犯体制を強化して参りたい、かように考えております。
  22. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 御承知通り、他の役所と違って、郵政省関係の仕事というものは一番大衆に直接ぶつかるいわゆる窓口であるだけに、いろいろな犯罪が起きた場合の影響とか、それからそれの処置というものは、大衆が非常に大きな関心を持って見ているわけでありますから、大臣お話もありましたし、また局長自身の今のお話にも披瀝されたのでありますが、そういう意味で一つ努力願いたいと思います。
  23. 島清

    ○島清君 ただいま大竹委員からも郵政の行政事務というものが大衆と非常に結びついているのだという御指摘があったのでございまして、これは当然でございまするので、郵政省の役人の諸君は一段と心掛けてもらわなければならないと思うのですが、さらに今御指摘になりましたように、最も大衆と結びつくといいまするか、しかもその中の一円という金が不幸な人々の援助にといって、国民と結びついておりまする年賀郵便のことについてお聞きしたいのであります。  これは直接は三十年度会計検査院検査によって指摘されているのでありますけれども、二十九年、二十八年、二十七年などにも及ぶことであって、私は、会計検査院が直接にそれを検査されなかったのか、あるいはまた、検査されたけれども、それを発見することができなかったのかというようなふうに考えておりまするので、直接に指摘されておりまする三十年の不当なことについて、またそのときに詳しくお尋ねしたいと思いますが、きょうはその二十九年、二十八年度にも同様なことが行われたであろうという条件のもとにありまするので、概括的なことをお聞きしたいと思います。  そこで、年賀郵便は印刷局と一般の民間会社ですか、その中から特定な印刷会社と契約をされて、印刷局と民間会社の方にやらしておられるようでございますが、その民間会社にやらし、印刷局にやらせるというようなことについての実情を御説明いただきたい。なぜ印刷局にやらせずに民間会社にやらせるか、なぜ民間会社だけにやらせないで、印刷局にもやらしておるのかというようなことについての御説明をしていただきたいと思います。
  24. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げますが、年賀はがきの制度は、御承知通り昭和二十四年度以降において実施されておるのでございまして、年々相当の数量が増加しつつありまして、ただいま、御指摘にありました二十七年以降におきましても三億から四億、五億というふうに年々増して参っております。二十九年度におきましては、大体の数字といたしましては四億八千万枚の発行をいたしております。三十年度におきましては五億二千万枚というような数字になっておるのでございます。このはがきは、御承知のごとくお年玉を同時に付けておりまするので、番号という印刷の特殊の過程を経ますので、一般はがきの印刷と異なりまして、若干手数を要するようでございます。ことに大量のはがきを所定の時期までに全国一万五千余にわたりまする郵便局舎に配給済みでなければならない。具体的に申し上げますれば、十一月の十五日の発売予定日までに、所定の数量のものが末端局にいっていなければならないという必要がございまして、との関係から、輸送という問題が当然引っかかって参ります。十一月近くになりまして、大量のものを配給するということは、なかなか輸送上、計画的に参らないということも懸念せられますので、省としましては、六月ごろより計画をいたしまして、これを契約し、そうして発注をして、納品をしてもらうということになるのでありまして、こういう数量的な問題並びに時期の問題ということに関連をいたしまして、省といたしましては、印刷局のみならず、他の民間業者等を活用いたしまして、配給の円滑を期する、数量の確保をはかる、こういう方針のもとに今日に至っておる次第でございます。
  25. 島清

    ○島清君 そういたしますと、いろいろの理由といたしまして、御指摘をいただいたわけでありますが、番号を付したりするような特殊な手数がかかるので、印刷局にはその能力がない、こういう、早いこといえばそういうことでございますね。
  26. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 印刷局の能力がないということではちょっと表現が適当じゃないような気がいたすのでございますが、地域の関係から、配給の円滑を期するというような意味から、私どもといたしましては、三地方に分けまして、北部と中部と、西部と、こういうような点も考慮いたしまして、印刷機関活用するという次第でございます。
  27. 島清

    ○島清君 だから今私のお聞きしたいのは、かりに印刷局にやらせると、配給の円滑が期せられないということは、印刷局の方に、あなたたちの方が御要求をなさいます時期までに納品ができないので、結局のところは印刷能力に欠けるところがあるから、あなたたちの方が、あるいは輸送とかあるいは数量、あるいは配給と、そういうような面に円滑を期するために、そういう片一方は印刷局、片一方は民間と、こういうようなことをやっておられる、結論的にそういうふうに了解してよろしいわけでございますね。
  28. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) さようでございます。
  29. 島清

    ○島清君 どうも私は大蔵省の印刷局の機械を見てみますると、四台あるのですね。四台ございまして、そうしてあれが稼動しておりまするのは非常に短かい時間でございます。印刷能力が十分にあると思うのですが、これはまあ印刷局長も見えておられるのでありますから、果して印刷能力があるかどうかということについては十分お聞きしたいと思いますが、この印刷局にやらせる場合でも、それから民間にお出しになる場合でも、入札という形をおとりになっておられないようでございますが、このことについて御説明をいただきたいと思います。
  30. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) はがきは御承知のように証票書類といたしまして、特殊な有価物でございまして、しかも非常に大量の需要が郵政省といたしてはあるものでございまして、この印刷能力の点、それから技術の点、それから検査の点、こういうさまざまの問題があるのでございまして、そのつど一般競争に付しまして、単に契約単価だけで業体を決定するということは、こういう有価物一般の問題につきましては、必ずしも適切ではないというふうに考えております。従いまして現在までにおきましては、印刷局を大体紐帯といたしまして、他の経験あり、施設も十分あり、しかも仕事の内容においても正確である、こういうような事業体を活用しているというような次第でございます。
  31. 島清

    ○島清君 そとで有価物と同様の性質を持っておりまするので、そういったような処置をとっておられるということでしたが、そういたしますと、これはしろうと的に考えてみましても、民間の方に仕事をやらせると、そこにだれか監督官というような者を派遣をしなければ、これが監督ができないということになるわけでございますね。
  32. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) さようでございます。
  33. 島清

    ○島清君 その場合ですね、その監督官をその民間会社に派遣いたしまする人数ですね、それと費用はどうなっておりますか。
  34. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 印刷機関に固定的に駐在するというわけではございませんで、必要に応じまして検査官を派遣いたしまして、大体現在におきましては、民間業者三社に対しましては二人、それから印刷局方面に対しましては、時に応じ検査官を派遣するというようなことをやっているのでございます。
  35. 島清

    ○島清君 それはあれですか、その監督目的、検査目的は、その程度のことで十二分に達せられているのですか。
  36. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 現在までのところ、これによって間違いがないというふうに私ども考えております。
  37. 島清

    ○島清君 そういたしますると、民間会社の方にやらせまする単価というものの中には、あなたの方から派遣されました人件費等のことについては、その印刷費の中には含まれていないわけでございますね。
  38. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 含まれておりません。
  39. 島清

    ○島清君 今、年賀はがきは、番号等を付けられる非常に特殊な手数がかかるのだというお説でございましたが、普通の郵便はがきはどうなっておるのでございますか。
  40. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 普通の五円はがき、あるいはそのほかのはがきと解釈いたしますが、普通のはがきにつきましては、印刷局、それから民間の会社一社を活用いたしております。
  41. 島清

    ○島清君 それで民間を活用しておられるということは、さっき御説明ございました輸送の点、それから数量確保の点、それから配給などの点、こういったようなことが隘路になりまして、そうして民間会社にやらしておるわけでございますか。
  42. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 通常はがきは、年賀はがきをさらに上回る非常な大量でございます。十億ないし十二億というような印刷を要するのでございまして、これは配給問題と同時に数量的な問題もございます。印刷局だけにお願いしてもなかなか十分でないというふうに私ども考えまして、終戦から、ことに終戦直前から印刷局が大へん戦災を受けまして、機能的にも麻痺せられた状態もございまして、その当時から、通常はがきの大量印刷を完了していく上におきましては、若干印刷局だけでは不十分な点がございまして、それでずうっと今日に至りまして、この補助的の民間機関というものが整備せられつつあり、しかも検査の内容におきましても大体適当と認められますので、現在におきましては、通常はがきにつきましては印刷局と民間一社というようなことに相なっております。
  43. 島清

    ○島清君 御説明を承わっておりますというと、大体こういったようなものは、原則としては印刷局でやらせるのだ、そこで印刷局の方の能力に欠ける点があるので、やむを得ずして民間会社にもやらせるのだというふうに理解できるような御説明でございますが、印刷局の方で能力があるとすると、原則的には大体印刷局の方にやらせるのだ、こういうような方針として了解してよろしいのですか。
  44. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 先ほどちょっと申し上げましたように、有価物であり、特に検査その他非常な慎重を要する特殊印刷関係でございまするので、過去におきまして、これは明治初年からでございますけれども、印刷局というものが政府のはがき、切手類というものを印刷して参っておるのでございます。しかしながら、印刷局の機能は、戦争というようないろいろな過程もございまして、一時機能的にも不円滑であったというようなこともありましたし、最近におきましては、民間の事業体におきましても、設備能力その他印刷能力におきましても相当充実せられておるというようなものもあります。しかしながら、一般競争に付して広くこれを選び出すということは対国民関係のある大切な有価物の印刷でございまして、一般式紙、帳簿類の印刷と違うということも私ども考えますので、ここにはおのずから制約があるのでございますが、大体さような特殊印刷物であるという意味におきまして、施設面、内容というようなものを十分に検討いたしまして、業態を選んでいかなければならない、こういうふうに考える次第でございます。
  45. 島清

    ○島清君 非常に御説明が御上手でいらっしゃいますので、よくのみ込めないのですが、その民間会社とは長い間の、まあとにかく因縁といいましょうか、情実といいましようか、こういったような結ばれがあるので、民間会社にも多くの入札をしてやらせるということはしないけれども、今やらしているところの民間会社にはどうしてもやらせなければならないのだ、こういうことであるのですね、早い話が。
  46. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 情実とか何とかということじゃございませんので、こういう経験、それから施設の内容、技術の内容、こういうような点をよく検討いたしまして選び出したというのが、今日の実情でございます。
  47. 島清

    ○島清君 そうしますると、そういったような施設の内容、経験を持っておる会社があると、他の会社と競争させて、その限りにおいては入札させても一向に差しつかえないのだ、こういうふうに理解してよろしいのですね。
  48. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 趣旨としてはそういうことでございます。
  49. 島清

    ○島清君 それからただいま説明の中に、そういう民間会社にやらせるというその理由の中に、いろいろあげられて、それから地域的に北部、中部、西部とこういうふうに分けて配給しておられるのだ、その円滑を期するために、そうするのだというような、印刷局が東京にありまするので、まあそういったような東京を中心にしての御説明のようでございましたが、私の承知するところによりますというと、東京ばかりでもないし、その地域にも印刷局があるように信じております。たとえば岡山などにも印刷局はありますし、西大寺でありますか、そういうところの印刷局の方でやりたいという場合には、ここにはお出しになるのですか。それともまた、やりたいといったような希望はなかったのでございますか。
  50. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 年賀はがきの問題につきましては、毎年印刷局側と打ち合せを行なっております。これだけの数量は印刷局側としてはやれるというようなお申し出もあるようでございます。従いまして何も東京中心ということばかりでございませんが、大体年賀はがきの問題につきましては、東京の工場が中心として活用せられるというようなふうに聞いておりまするので、ただいままでのところ三社に分けてやっていただくのが一番円滑ではないだろうかというようなことでやっておりました。
  51. 島清

    ○島清君 単価はどうなっておるのですか。民間会社と、それから印刷局との単価はどうなっておりますか。
  52. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 二十九年度におきましては、一万枚につきまして印刷局におきましては三千百四十四円、それから民間業者につきましては二千八百七十四円になっておると記憶しております。
  53. 島清

    ○島清君 この単価のきめ方はどうやってきめておられるのですか。民間会社と印刷局のとの単価のきめ方はあまり開きがありすぎるようですが……。
  54. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 紙代とそれから手間賃、工賃と、こういうふうに二つに分けて予定価格を精算いたすのでございます。紙代につきましては、時の紙の事情によりまして年度別には多少一面当りの価格を見ますると開きがあるようでございます。それから印刷局の印刷機械の性能、一枚当り五十面をとる、はがき五十面をとるということ、民間におきましては一枚当り六十面をとるというような紙の使い方、こういうような点で若干違いが出てくるようでございます。それから工賃等につきましても、それぞれの業態の差異によりまして、賃金その他の内容が異なりますし、また印刷局におきましては箱詰で納品してもらう、民間の業者につきましては所定の箱に入れる作業をしてもらって、さらにわれわれのところまで届けてもらうというような、そういう工賃その他の雑費が入りまして、こまかい原価計算をいたしますが、その結果、最終契約価格におきましては若干の相違が出て参るというような結果に相なっております。
  55. 島清

    ○島清君 私はあまり印刷技術のことについては知らないのですが、最終的な品物をお引き取りになり、そうして皆さんの方から皆さんの機関において配給される、郵便局の窓口にいくまでの配給ですがね、費用を含むと印刷局と民間側の単価はどうなるのでございますか。
  56. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 私どもの印刷関係におきましては、ともかく倉庫——納品を受け入れていただく、私どもの倉庫まで納品していただくまでのことでございまして、それ以後の末端までいく一切の輸送の手数、こういうものは郵政省自体の仕事でございます。
  57. 島清

    ○島清君 今のあれですね、単価というのは皆さん方が倉庫でお引き取りになる価格でございますね。単価でございますね。
  58. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) さようでございます。
  59. 島清

    ○島清君 そういたしますと、その中においていかなる技術の相違があろうとも、要するに単価は印刷局は三千百四十円、民間の方は二千八百七十四円であるというふうに、われわれは了解してよろしいわけなんでございますね。
  60. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) これは現実に出ておる数字でございますので、そう御了解になってもよろしいかと思います。
  61. 島清

    ○島清君 それだけ開きがあれば、なぜ全部その安いところの民間にお出しにならないで、その高いところの印刷局の方にやらせなければならないのでございますか。
  62. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 印刷局は従来とも先ほど申しましたように、切手熱、証票関係、あるいははがき類を印刷していただいており、今まで郵政省として長い間その施設をもって切手類はがき類を供給していただいたわけでありまして、その間にいろいろ印刷技術の改善、試験、内容のいろいろの点の審査、こういうような点におきまして、民間一般事業体と違った政府機関同士といたしまして、相互に交渉もあるわけでございまして、単に採算だけという点では、印刷局の機能というものを、私どもといたしましても、これを契約をせずというわけにはいかないような気がいたします。施設面におきましても相当な能力を持っておるようでございますし、技術の面、その他切手につきましても、全面的に今印刷局にお願いしておるというようなわけでございますので、今後は印刷局の施設面と相待ちまして、民間のいい面を取り合せまして、合理的にはがきの供給確保をはかるという方がいいのではないだろうかというようなふうに現在考えておるわけでございます。
  63. 島清

    ○島清君 そういたしますと、大蔵省の印刷局が高いということは、いろいろとそういったような理由がございまするので、これとも絶縁することができない、その単価の面ばかりでいって、仕事をやらせないというわけにもいかぬ。そして、こういったような大蔵省印刷局の方が単価が高い、民間の方は安いといって、全部これは大蔵省の印刷局の方にやらせるわけにもいかないだろうし、民間の方は安い、印刷局の方は高い、その高いのはいろいろ今おっしゃったような理由によって高くつくのも、これは無理がないのだ、こういった政府機関同士の関係もあるので、高いけれども仕方なくやらしていくということになるわけでございますね。
  64. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) さようでございます。印刷局側におかれましても、ただいまここに局長もいらっしゃるようでございますが、いろいろと御勉強願っておりまして、二十九年度、三十年度、三十一年度というふうに、時間的な経過とともに、単価におきましても相当減って勉強願っておる、こういうようなことを申し上げたいと思います。
  65. 島清

    ○島清君 そこであれですか、そういたしますと、印刷局の方が民間並みに単価を下げてくると、さらに全面的な能力があるということになると、民間とはそういう関係はないわけですから、全部印刷局の方にやらしてもいい、こういうようなことになるわけですね。またなされなければならぬわけですね。
  66. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 年賀はがきにつきましては、先ほど申し上げましたように、配給の円滑化ということも大切な要素でございまするので……、単価を下げて民間と同じようにしていただく、これはまことに私どもといたしては望むところでございまして、お願いいたしたいのでございますが、配給の円滑化ということは、私どもの今度は責任でございますので、十分ないろいろな点を考えた上におきまして、印刷局にどの程度お願いする、民間にどの程度お願いする、こういうふうなことをきめていくべきではないだろうかということを考えるわけでございます。
  67. 島清

    ○島清君 どうもわからなくなるのでございますけれども、先ほどはいろいろの理由をあげられて、自分たちのほしい期間に納品ができないというようなことも考えられるので、そこでそういうふうな処置をしておられるのだということでしたが、そういたしますと、印刷局の方で岡山工場あたりでやりたいという場合には、少くとも今岡山工場においてはやってないわけでありますが、やりたい場合にはやり得るわけなんでございますね、印刷局としては。そういう場合には今御指摘になった隘路というものはなくなるわけなんでございますが、こういういったような、印刷局の方において条件が整ってくると、やっぱり印刷局を中心にして年賀郵便をお作りになるのだというようなことだというふうに説明の裏は理解できるように思えるのですが、そういうふうに理解してよろしうございますか。
  68. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) すべての条件が具備いたしますれば御質問通りでございます。
  69. 島清

    ○島清君 この民間側と大蔵省の印刷局側との契約の書類を、今度は三十年度の御指摘になっておりまする事項と関連をいたしまして質問をいたしたいのでございまするのでお出しをいただきたいと思うのでございます。委員長の方からお取り計らいを願いたいと思います。  今度は大蔵省の印刷局の局長が見えておられるようでありますから、局長さんにお聞きしたいと思うのですが、私も東京の出身でございまするので、よく工場に出入りをしているわけなんでございまするけれども、私のお見受けいたしたところによりまするというと、優秀な機械が四台そろっておりまして、今私は、郵政省側の方の御指摘になりました隘路が印刷局側の方にあるとは思っておりません。そのことについて印刷四億か五億程度の年賀郵便の注文に応じられないほどの機能しか持っていないかどうか、そのことについて御説明をいただきたいと存じます。
  70. 大槻義公

    説明員(大槻義公君) 印刷局のはがきについての印刷能力がどうかという御質問でありますが、先ほどお話のありました四台と申されました印刷機械は、これは普通はがきを刷る機械でございまして、これは四台ございまして、これにより普通はがきは処理しているわけであります。で、やや意見にわたりますが、お許しいただきまして、先ほど郵政側からいろいろなお話がありましたが、印刷局の使命といたしましては、政府並びに政府機関の発行するこの種有価証券につきましては、昔から印刷局が刷る、これは印刷局の使命でありまして、戦前、戦後のインフレ時代、一時印刷局の能力が足りないために、民間の下請工場を使うという意味で下請工場の活用が、いわば今日においては一部慣習になっております。しかし印刷局の使命としては、責任としては、できればすべてこれらのものは印刷局において印刷していきたい、こういう考えを持っております。そこではがきでありまするが、今の四台というのは普通はがきの印刷で、これは現在郵政省において御注文いただいておりますが、それよりもまだたくさん刷れる、普通はがきにおいても、民間工場の一部をお使いになっておりますが、それらをすべて印刷局においてお引き受けしてもできる、こういう能力を持っております。年賀はがきにつきましては、これもいろいろ普通はがきとは違う特殊な事情がございます。これはお話がありましたように、何分期間的に、全国郵便局にその需要期、暮れ近く配付しなければならない事情がありましょうし、また最近の例に見ましても、いろいろ問題がありまして、印刷数量の最終決定が早くできなかった、やや印刷に忙しいというような事情もありまして、一部私どもお引き受けした分についても、やむを得ず下請会社を使ったという事情はありまするが、その辺の手順がよく進めば、年賀はがきにおきましても、私どもとしては現在五億枚程度は刷れる、またそのくらいの仕事をしたい、こういう気持もございまして、三十二年度の予算におきましても、そういう積算の上に予算が編成されておるわけであります。また能力を申しますれば、普通はがきにおいては、現在御発注になっておる全部の数量をなし得ますし、年賀はがきにつきましても、いま少し手順よくいたしますれば、現在よりもさらに多数の印刷が可能である、このように考えております。  なお、単価の問題についてお話がございましたが、私ども郵政省が直接民間に出される単価については、契約当時において了承しておりません。ただ私たちに御依頼になる分についての折衝しかないわけでありまするが、民間に御発注になる分が、私どものお引き受けする分よりも安いという事実を知ってみますれば、私どもとしましても、この上ともさらに印刷技術、仕事の運び方の改善によりまして、さらに単価が低くなる、能率をあげるという責任を一そう感じておる次第であります。
  71. 島清

    ○島清君 これは三十年度の場合にお聞きしようと思っていたのですが、またお聞きしたいのですが、この程度の単価ならば、印刷局においても引き受けられて仕事をおやりになれるというような、今、即座に結論が出せるのですか。それともまた事務所にお帰りになって、いろいろと単価を検討してみなければおわかりにならないとおっしゃれば、またそれでもようございますけれども、今お答えができたら……。
  72. 大槻義公

    説明員(大槻義公君) 私は、今、即座に幾らということは、なお検討を要する問題で、申し上げかねるわけでありまするが、しかし私、局長としての、これはまあ民間工場と張り合うとか、そういう意識でなくとも、民間印刷工場がその程度に能率をあげ、その程度でやっていけるものであれば、印刷局においても、努力をすればできるじゃないか、こういう気持で部内を大いに鞭撻をしておるわけであります。それで、民間工場でおやりになっている値段は、私どもの目標として非常に参考になると、このように感じております。
  73. 島清

    ○島清君 年賀はがきのことじゃなく、今度は普通はがきの比率ですが、普通はがきはどれぐらい、十四億ぐらいですか、この民間側の引き受け数量と、あなたたちの方の引き受け数量がどうなっているのですか。それから種類ですが、これはまあ印刷を知らない人でも、片道のものと往復のものを比べると、往復はがきには、これは利益があるということはだれでも知っている。その往復はがき等をお引き受けになっておられますあなたの所と民間側の比率、これをあなたの方から御説明いただけたらと思います。もしあなたの方から御説明いただくことができなかったら、郵政省側において御説明を願いたい。
  74. 大槻義公

    説明員(大槻義公君) 現在郵政省から御注文をいただいております種類は、郵便切手については、全部いただいております。普通はがきは、三十一年度について申しますと、七億枚印刷局が契約しております。しかしこの点につきましては、一部民間にも郵政省の方としては御発注になっておると承知しております。そのほかに年賀はがきは、ただいまもお話のありました通りで、私どもの方に発注を受けましたのは、三十一年度としては二億九千万枚ばかりのものであります。それ以外に往復はがきは、私どもの方は現在やっておりません。
  75. 島清

    ○島清君 往復はがきの方は、大体どれくらい製造しておられますか。
  76. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 普通はがきにつきましては、三十一年度におきまして、民間には三億九千万枚出しております。印刷局の方へも出しております。
  77. 島清

    ○島清君 往復はがきはどうなっておりますか。
  78. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 往復はがきにつきましては、二十八年度前におきましては印刷局にお願いして参っておりましたけれども、二十九年度におきましては、民間に対しまして二千六百万枚ほど発注いたしております。二十九年度であります。
  79. 島清

    ○島清君 全部民間ということでございますね。
  80. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) さようでございます。
  81. 島清

    ○島清君 まあ自余のことについては、三十年度指摘事項でございまするので、三十年度のときにお聞きしたいと思いますが、ただいまの私が要求いたしました資料については、それまでに御提出いただきたいと思います。お取り計らいいただきたいと思います。三十年度の審査をいたしまするとき……。
  82. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 郵政省においては現場を持っているだけに、いろいろ物品購入が大きいと思いますが、物品経費について一応御説明願いたい。
  83. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) 予算全体の金額及びその主要な物品品目、その金額等につきましては、後刻文書によりましてお手元に届けてよろしゅうございましょうか。
  84. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 けっこうです。
  85. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) 大体詳細な数字事項につきましては、文書で後刻御提出いたすことにお願いいたしますが、私ども郵政事業といたしましては、物品購入いたします場合に、物品の性質その他によりまして、本省の調達すべきもの、それから全国等に分けて郵政局という中間監督管理機関がございますが、この郵政局において調達すべきもの、それから一万数千の郵便局において調達すべきもの、これを三種類に大体分けて物品を購買することにいたしております。本省でやりますものは、私ども仲間うちでは一類物品、郵政局で購買いたしますものは二類物品、現場において購入いたしますものは三類物品としてやっておるわけでございまして、その総額が、大体毎年もちろん事業は自然増になっておりまして、予算もふくらんで参っておりますが、四十億前後、大体需品費全体としてはやっているのでございますが、そのうちほんとうの物品関係だけの購入費ということになりますると、昭和三十年度で六億九千数百万、大体七億くらいが切手類、このほかに被服、郵袋、自転車、備品、式紙、消耗品、図書というようなことで合計五十三億、昭和三十年度で五十三億ほど購入いたしております。三十年度で五十三億ほど購入いたしておりまして、それが今申し上げましたように、被服、あるいは切手類、それから備品類というような品目等に分れておるのでございまして、これらの品目が、その購入機関で申し上げますれば、本省、郵政局、現場、こういうことになっております。
  86. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 この一類部が本省、二類部が郵政局、それから三類部が郵便局、こういうことの御説明でありますが、これは品目とか、あるいは金額等によって、この部類で扱うものの制限というものはないのですか。
  87. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) 大体におきまして中央で統一し、大量に購入することを有利とみるようなもの、あるいは全国的な規格というものの厳密な統一を大体必要とするようなもの、そのようなものは本省で調達しているというふうになっておりまして、それからまた地方、現場では、まあいわばペン先とか大体こまかいものですね、大体そういうものがおもにこの第三類部になっておりまして、それの中間に当るものを郵政局において購入する、かようなことになっております。
  88. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 これは他の役所と同じように、何か登録制か何かになっておりますか、商人の……。
  89. 八藤東禧

    政府委員(八藤東禧君) お尋ねの趣旨は、一般競争契約と、それから随意契約とがある、その際において、たとえば随意契約とか、指名競争入札のときに、そういう随意契約、または指名に当るような商人を登録しておらないか、こういうようなことだろうかと思いますが、大体登録制をとっております。
  90. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 ものによっては、随時、ふだんきまっておらない商社も入る余地があるのですか。
  91. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 何分にも事業用品として、内容的にも整い、りっぱな規格の仕様のものを作らせるという関係上、申し出があったから、直ちにこれを契約するということでは、果してそういう所要の物品を確保できるかという点につきまして、懸念いたすものでございまするので、申し出のありましたものにつきまして、慎重にその業態、その他過去の実績、あるいは他の納品先というようなものを調べまして、差しつかえないものにつきましては競争の対象にし、あるいは指名し、場合によっては随契をするというようなことに今なっておるようでございます。
  92. 大竹平八郎

    大竹平八郎君 その点は本省以外の郵政局、一般郵便局も同様ですか。
  93. 荒巻伊勢雄

    説明員荒巻伊勢雄君) 郵政局、あるいは現業局方面におきましては、数量が比較的少量でございまするので、郵政局、あるいは現業局、それぞれの判断に従いまして、申し出のあった業態、業者、その他から随時間違いのないような契約の仕方でやっているようなふうになっているようでございます。
  94. 鈴木一

    ○鈴木一君 人事部長さんにお尋ねしますが、この前に鳩山内閣の当時、先ほど問題になりました特定局長の身分の変更の問題が、内部で取り上げられておったようなふうに承わっておりますけれども、これの郵政行務上の利害得失というか、そういう——どういう角度からあの問題が取り上げられたのか、事情をお聞きしたいと思います。
  95. 大塚茂

    説明員(大塚茂君) 御質問趣旨は、特定局長を特別職にするかどうかというような問題が一部にございましたので、それを指しておられるのではないかと思うのでございますが……。
  96. 鈴木一

    ○鈴木一君 ええ、そうです。
  97. 大塚茂

    説明員(大塚茂君) 郵政省としましては、また郵政省内部におきましては、これを特別職にするとか、しないとかいう問題は全然なかったわけでございます。郵政省としては従来通り自由任用制で別に問題を起しておるわけではございません。
  98. 鈴木一

    ○鈴木一君 それじゃ与党の方でああいう問題が取り上げられただけであって、郵政省の内部では与党から命令を受けるか何らかの形で、そういう問題は取り上げられたことはないのですね。
  99. 大塚茂

    説明員(大塚茂君) 研究は内部的にはいたしておりますが、問題として表向きそれを取り上げるとか、取り上げさせられたというようなことは別にございません。
  100. 鈴木一

    ○鈴木一君 まあ、内閣がかわって大臣もかわったのでありますが、今の大臣からそういう内命とか、研究せよというようなことを受けたことはありませんですね。
  101. 大塚茂

    説明員(大塚茂君) 別にただいまのところ、そういう御命令もいただいておりません。
  102. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) ほかに御質疑ございませんか。——それでは御質疑はないと認めます。  では、郵政省の部の検査報告批難事項、第二千三十号から第二千五十四号までの質疑は一応終了したものとすることに異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  103. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  ちょっと速記をやめて。    〔速記中止
  104. 大谷贇雄

    理事大谷贇雄君) 速記を起して。  午前中の審議はこの程度にとどめ、午後一時半から大蔵省管財局のものを審議いたします。休憩をいたします。    午後零時三十八分休憩    〔休憩後開会に至らなかった〕