○柴谷要君 その
考え方が私は非常に危険だと思うのです。かってはこういう御
答弁を当局がしておるわけだ、非常にガード下の問題については、
方針を立てて処理に当っているけれども、非常に暴力事件等が起きて、危険な
状態が起きて、しかも、入っている人間が何といいますか、悪い
言葉でいうならば、非常にもうけ仕事をやっている連中が多い、やまかん仕事が多い、こういうことでこの問題を扱うについては慎重を要するし、思うように行っておらぬという国会
答弁を幹部の方々がされている。そこで私どもが危惧することは、
国鉄が厳然たる
方針を打ち出して、その
方針でやるとするならば、むしろ複雑な機構を持つことよりも、今
国鉄の責任のある監理
局長を中心とした幹部の方々が全責任を負って既定
方針を遂行するというかまえをしないことには、私は単なる管財区を設けられたから十分な監督ができ、そうして今のような不祥事件が再び起きないかというと、そうでなくてむしろそういう事件を誘発するもとになりはせんか、こういうふうに
考える。とにかくこれは
国鉄に向って一、二の汚職が出たからといって、
国鉄全体をガード下で汚名をきせようということは、これは筋の通らぬ話ですよ、実際のことを申し上げて。それじゃどなたか権威のある方が行って、ガード下の問題がすぐ解決がつくかといっても、おそらくつかないと思う。それだけに皆さん方の苦慮、いろいろやっておられると思うのですが、私はむしろ管財区などを設けて、
国鉄の人員の足らない方へ余裕を振り向けるということでなしに、むしろ監理
局長を中心にスタッフをそろえて
方針を下す場所を設けて、現在管財部があるのですから、管財部に十分な仕事をやらせる、こういうことの方が私は
国鉄としては筋の通った行き方だと思う。たまたま、私はひがみではないけれども、国会の
決算委員会で追及されたので、苦しまぎれに管財区でも設けて、というようなことが出てきたのじゃないか。そうとすれば私はあまりに軽率な措置であると、こう思う。ところが、新聞で、国会で問題になっているのに管財区を設けたところが、某氏がどうのこうのと新聞に出ましたが、私はこの真相というものを調べてみた。ところが、秋葉原—御徒町間においてこのガードの売買があったわけです、あの事件中に、国会で問題になっているうちにあった。一コマ二百四十万で買ったわけだが、その管財局の嘱託になった男に実は二万円を贈ったわけです。これも本人に手渡したわけでなしに、為替か何かでこの二万円を家庭へ送った。これは本人が非常に注意を与えたらしいのです。今国会でこういう事件が起っているさなかに売買することはいかがと注意をした。そうしたところが、為替で二万円という金額を家庭へ送ってきた、こういうことを実は聞いたわけです。私はそういう点で、これはあとでお尋ねしたいと思うのですけれども、今度管財区を設けた、しからば、今日のような問題がほとんど起きないかというと、大いにそういうわけにはいかぬと思う。でありますから、少くともこの問題を扱うについては、かつて四、五年前に、東鉄は非常な決意をして業者に一切新設ガード下は貸さぬという
方針を立てられたのですが、それがいつの間にか
方針が変ってきた、そこに問題があると思うのですが、
国鉄がしっかりした線を打ち出していけば、これは必ずこれらの問題は排除していくことができるのじゃないか。ですから、国会の
決算委員会で追及をせられたからといって、
答弁に合致させるために管財区を設けて、
国鉄が真剣にやっているというような仕事を見せるということだけでは問題は解決しない。でありますから、十分事後に問題が発生しないように御注意申し上げると同時に、そういった国会の追及をある程度——これは必要なことを聞かれた場合にはお答え願うことにしてもいいのですが、必要以外のことを、管財区を設けてすぐ処理しますなどということは、これは本旨でもないことを言われたなと私は思ったのです。だから、そういう気持で国会
対策で管財区を作ったように私は思っておらぬのだから、ほんとうにあの管財区が、あなた方が
考えられる実績を上げられるかどうか、これは副
総裁に
質問するのはちょっと酷かもしれませんが、そういう機構改正は私は好ましいとは思っておりませんので、
一つ時期があれば管財区については再検討をする心がまえがあるかどうか、お伺いしておきたいと思います。