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中村国務大臣 中村でございます。旧臘
石橋内閣の組閣に当りまして、はからずもきわめて
微力短才の
不肖私が
法務大臣の職を汚すことになりました。この重責を果すことについてまことにじくじたるものがあります。どうか
一つ法務委員各位の御
指導、御
鞭撻を賜わりまして大過なくその
職責を果したい、かように考えておりますので、よろしくお願いいたします。
法務行政は、
御存じの通り、月々年々に目先の変る
行政と違いまして、きわめてじみな
行政でございます。私といたしましては、前
牧野法務大臣のやって参られた
法務行政についておおむねその
方針を踏襲して進めて参りたい、かように考えております。
ただ、特に私
ども考えますのに、きわめて乏しい経費の中で行うのでありますが、
法務行政のうちで保護、更生に倒することは、
矯正行政と並行してきわのて重要であると思います。できるだけこの
改善をはかりまして、
法務行政の目的を十分に果し得るようにいたしたいと思います。
なお、
検察の事柄は終始
公正適切を糊する必要がありますので、その
公正適切の保持について万全を期したい、かように考えております。
また、
国会の
委員会等におきましては、
人権擁護の点についてしばしば心な御
意見がございますようで、
人権擁護については特に力を入れて参りたい、かように考えます。
なお、
法務省の
所管としましては、
基本法典の改正の問題が、
民法にいたしましても、
刑法にいたしましても、あるいは
刑事訴訟法にいたしましても、
改善をすべき点があるというのが一般の世論のようでございます。また私
どももさように考えておりますが、前
牧野大臣の当時
法務省に
顧問室というものができまして、
民法、
刑法、
刑事法規等のそれぞれの
権威者がその
顧問に嘱託されておりますので、この
顧問室と相ともに力を合せて
基本法典の
改善についても大いに努力をして参りたい、かように考えます。
その他いろいろ思い浮ぶ点はございますが、いずれ
委員会の御論議と並行をいたしまして適当な機会に私
どもの
意見を申し上げ、また実情を御説明申し上げまして、
皆さんの御審議をわずらわしたい、かように存じます。
ここに、簡単でございますが、
就任に当りまして、今後よろしく御
指導、御
鞭撻を賜わりたいと存じまして、ご
あいさつを申し上げます。(
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