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加藤(陽)
政府委員 この前申し上げました以後のことにつきまして御説明をいたしたいと思います。
前回の
委員会におきまして、私
どもの方で
調査の
対象となっておるものが十一件あると申し上げました。その後さらに
調査を続けました結果、その十一件の中には
目撃者が違いますけれ
ども、同じ
事件を別々の
目撃者が別々の
事件として取り上げておったようなものもあったのでございます。結局その十一件が九件になりました。しかし
前回の
委員会の当時はまだ問題にならなかった
事件も出て参りましたので、現在
調査の
対象となっておりまするものは十件でございます。この十件につきまして慎重な
調査をいたしております。あの
委員会の最後にも申し上げましたが、
調査員を派遣し、さらにまたその後
警務隊長以下六名の
警務官を派遣いたしまして
調査を続けたのでございます。この十件の内容につきましても、私は昨日
警務隊長その他
調査に当りました者から直接に念入りに、根掘り葉掘り聞いたのでございますけれ
ども、非常にデリケートな点が多うございました。全部の問題につきまして今ここでどうだという
結論を出しにくいような点も相当ありますることは、御了解願いたいと思うのでございます。
この十件は、一つは、
川本士長が某
幹部にけられたという
事件でございまするが、これもただいままでの
調査のところでは、けったというふうに
断定はなかなかできないと私は
考えております。ただ、やはりけったというふうに、外から見まするとそう見られるに近いような事実はどうもあったのではないかというのが、私の現在のところの
判断でございます。
その次に、同じく
川本士長が某
幹部に
ほおをなぐられたという点でございまするが、これも精細に
調査をいたしております。この件につきましては、なぐられたという
表現が必ずしも適切かどうかということにつきましては、まだ私は
断定ができないと思いまするけれ
ども、肩をたたくとか
ほおをさするとかいう
程度のことはあったように思います。(「さすったのか」と呼ぶ者あり、笑声)もちろん、これはお笑いになりますけれ
ども、眠けを催しておる者を元気をつけるためにやることは、私は
考えられると思います。こういう事実はあったように思います。
それから
ヘルメットをたたいたという件。この件につきましては、これもやはり激励の
意味でつえで
本人をたたくと申しますか、こづくと申しますか、そのような事実は明白であります。しかし
ヘルメットかどうかという点になりますと、最初の
供述と少し違ってきておりますので、どこをどういうふうに突いたかという点はさらに
調査を続けたいと思います。
その次は千頭三曹につきまして、
胸ぐらをとってゆすぶってほおをたたいたという申し出が一つあるのでございますが、これもやはり元気をつけさせる
意味をもちましてなぐったという
表現が適切かどうかは別といたしまして、それに近いような事実は私はあるように
判定をいたしております。
それからいま一件、別の
個所でやはり千頭三曹の
ほおをたたいたという問題がございますが、これはどうもただいまのところでは両方の
供述が非常に違っておりまするので、
判定に苦しんでおる
状況でございます。
その次に千頭三曹の右のももを某
幹部がけったという件でございまするが、これも私はけったという事実はないように思います。ただ千頭君が倒れておりまするのを引き起す際に、
片方の手を持って引き上げ、
片方の足を千頭君の足のところへ入れてゆすぶるようにして引き起したという
供述になっております。この点の
状況は今少し精細に、客観的な
状況、さらに
目撃者の
件等を固めて
判定を下すようにしたいと思います。
それから
延原士長につきまして
うしろから突いたという件でございまするが、これは事実があるように思います。
幹部が
延原君を
うしろから強く押したということはあるように思います。
山口士長の
事件につきまして
ヘルメットをたたいたという件でございまするが、これも
ヘルメットに手をかけて、しっかりしろ、だれだと言って回したという事実はあります。この点までは私は確認できると思います。
衣笠一士の
関係でございまするが、この点につきましては非常に
調査が食い違っております。これは青竹でたたいたというのでありますが、
調査の結果が食い違っておりまして、私はまだどうだという心証を得るところまで参っておりません。
大橋三曹を
ほおをたたいたという事実がございますが、これは
本人を激励する
意味でたたいたという事実はあるように思います。今までの実検はそういう
状況になっております。