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1957-02-15 第26回国会 衆議院 内閣委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十二年二月十五日(金曜日) 午前十時三十八分
開議
出席委員
委員長
相川
勝六君
理事
大平 正芳君
理事
福井 順一君
理事
保科善四郎
君
理事
石橋
政嗣君
理事
受田 新吉君
大坪
保雄
君 小金 義照君 北
れい吉
君 田村 元君 船田 中君
眞崎
勝次君 横井 太郎君
茜ケ久保重光
君
飛鳥田一雄
君 淡谷
悠藏
君 稻村 隆一君
木原津與志君
下川儀太郎
君
出席国務大臣
国 務 大 臣
小滝
彬君
出席政府委員
防衛庁次長
増原
恵吉
君
防衛庁参事官
(
長官官房長
) 門叶 宗雄君
防衛庁参事官
(
防衛局長
) 林 一夫君
防衛庁参事官
(
教育局長事務
取扱) 都村新次郎君
防衛庁参事官
(
人事局長
)
加藤
陽三君
防衛庁参事官
(
経理局長
) 北島 武雄君
防衛庁参事官
(
装備局長
) 小山 雄二君
委員外
の
出席者
専 門 員 安倍 三郎君 —
——
——
——
——
——
——
本日の
会議
に付した案件 国の
防衛
に関する件 —
——
——
——
——
——
——
相川勝六
1
○
相川
委員長
これより
会議
を開きます。 国の
防衛
に関する件のうち、
自衛隊員
の
強打車
による
死亡事件
、
砲弾持ち出し事件
、誘導兵器問題及び
東富士演演習場事件等
について質疑の通告があります。この際順次これを許します。
大坪保雄
君。
大坪保雄
2
○
大坪委員
私は去る二月六日に
広島
県下における
陸上自衛隊
の
行軍演習
の際に発生いたしました
隊員
の
死亡事故
について、まず第一にお尋ねいたしたいと思います。 この問題はすでに発生以来十日になります今日まで、一日といえ
ども
新聞紙上
にこの問題に関する
記事
の出ない日はないくらいに世上の論議をまき起しております。私
ども
きわめて遺憾な
事件
だと思うのでありますが、ただ私は、こういう
事件
の起った原因、環境というものを十分検討して、将来再びかかる
不祥事件
が起らないように、
防衛庁
及び
自衛隊
の
関係者
においても戒心をしてもらわなければならぬのであるが、同時に、今日この問題が毎日のごとく
新聞紙上
においても
記事
が絶えないというふうに重視されております
事柄
の性質というものについて考えてみまして、これの
善後措置
というものについてはきわめて真剣に、とらわれることなく検討を加えていかなければならぬ、かように考えます。そして、私の
気持
としては、この問題が非常にやかましく論議されるのは、申すまでもなく、
行軍演習
中に二人の
死亡者
を出したという不祥事はあるけれ
ども
、そのことが
自衛隊
の中に起ったという
事柄
であること、
自衛隊
というものが今日
国民
の非常なる注視の的になっておる、申せば一挙手一投足ともいうべきものが
国民
の深い
関心事
になっている。しこうして私
ども
の考えからいたしますれば、今日
国際情勢
上
自衛隊
というものはどうしてもなければならぬし、またそれは精強なものであってほしいし、精強なものであってほしいということになれば、
自衛隊
の質が向上されておるものでなければならぬと思います。従ってその質の向上については、これはもちろん
行軍力
を養うという点からすれば、その方面の
訓練等
もずいぶん盛んにしなければならぬ、ある
程度
無理だと思われるような
行軍
の
訓練
もそれはいたさなければならぬ、技術の
練摩
もいたさなければならぬのでありますが、同時に
隊員
たることを希望する
国民
の中の
希望者
に、
自衛隊
というものに対するいささかの
危惧
でも起させ、熱情を失わしめるというようなことになってはいけないというように考えることと、この問題はもちろん
自衛隊
ないし
自衛隊員
だけの問題ではないのでありますから、
国民全般
のこの問題に関する
関心
を弱めさせる、ないし
自衛隊
に対する信頼を失わしめる、あるいは
自衛隊
の内部の
実情
について
危惧
の念を持たしめるというようなことになっては相ならぬと考えますので、そういう見地から
事態
を究明する、そして間違いのない
善後措置
を講じてもらうという
気持
で御
質問
申し上げたいと思うのであります。きのう
池田議員
の
質問
に対して
長官
は、
自衛隊
は
国民
の中にとけ込んで、
国民
に祝しまれ愛される
自衛隊
でありたいということを希望し念願し、そういうことを部内にも示していると言われました。私はその
長官
の
自衛隊
に対するお
気持
は非常にけっこうだと思います。その
気持
は
次長
以下の
幹部諸公
も十分
一つ
含んでもらいまして、そういうことで本日は、先刻申し上げましたように、
事態
の
真相
をきわめて、間違いない
善後措置
を講じてもらいたい、
国会
は
国会
としてそれに協力いたさなければならぬいう
気持
から、私は
質問
を申し上げるのでありますから、どうか
虚心たん
かいに、
ほんとう
に内輪に相談するというぐらいな
気持
で御
答弁
を願いたいと存じます。 そこでまず、
新聞紙上
並びに衆議院の本
会議
における
長官
の御
答弁等
もあって、一応のことは私
ども
にわかっているようでありますけれ
ども
、
ほんとう
の当時の
状況
、その
真相
というものはまだ明らかではございません。この点は必ずしも
長官
からでなくていいわけでありますが、当時の
状況
がどうであったか、このことを一応御
説明
願いたいと思います。
小滝彬
3
○
小滝国務大臣
大坪
さんのおっしゃいました点まことにもっともでございまして、そのような
気持
で進んでいきたいと思います。今なるべく詳細に
国民
の皆様にわかっていただくように
実情
をここで報告しろということでございましたから、私から申しまするよりもかえって
人事局長
から微細にわたって
説明
させた方がけっこうだろうと思いまするので、
人事局長
の発言をお許し願いたいと存じます。
加藤陽三
4
○
加藤
(陽)
政府委員
指名によりまして私から今回の
事件
の概要につきまして御
説明
を申し上げたいと存じます。 今回行われました
演習
は、
自衛隊
の
管区隊
が車両編成化しておりますことに伴いまして、隊の
徒歩行進能力
を強化いたしまして、強靱なる
持久力
を養成することを
目的
として行いましたる
演習
の
一つ
でございます。
演習
を
計画
いたしました根拠は、
陸上自衛隊
の
部隊等
における
訓練
に関する
訓令
及びこれに基く達に大体の輪郭を示してあるのでございます。 この
計画
によりますると、今回の
演習
は、まず新
隊員
が入りまして当初行いまする
共通基本訓練
、入隊後約二カ月間やりまするが、この
共通基本訓練
において一日約二十キロの
行進
の後に
露営動作
を
実施
するという
訓練
を終り、さらにその次にまた一カ月半の
間本技基本訓練
というものを行います。この本
技基本訓練
におきましては、
徒歩行進
一日三十二キロの後に
露営
ができるということを
目標
とした
訓練
でございます。この
訓練
を終りましてさらに
部隊訓練
、その
部隊訓練
は
分隊訓練
、
小隊訓練
、
中隊訓練
、
大隊訓練
、さらに
最後
に
野外機動訓練
というものを
実施
しておりまして、この
野外機動訓練
におきましては、相当
長距離
の
徒歩訓練
を
目標
とした
徒歩訓練
をやっておるのであります。この三
段階
の
訓練
を経ました後に、三
段階
の
訓練
を経た
隊員
に対する
補備訓練
の
段階
における
訓練
の
一つ
でございます今回の
演習
の
計画
は、先ほど申し上げました
陸上自衛隊
の
部隊等
における
訓練
に関する
訓令
及びこれに基く達に基きまして、
昭和
三十一年度の
教育訓練実施
に関する
陸上自衛隊一般命令
、これは昨年の一月十九日に出しておりますが、この
命令
及びそれに基く
陸上幕僚長
の
指示
に基きまして具体的に
計画
をしております。 この
計画
の、第三菅区の今回の
事件
に関する
計画
の内容を申し上げますると、
広島
県の
原村演習場付近
七十七キロの
行程
の
徒歩行進競技
でございます。
装備等
の重量は約三十キログラム、第三菅区の
管轄下
にありまする各
普通科連隊
から一個
大隊
ずつ
選抜
いたしまして行なっております。この各
普通科連隊
からの
選抜
は
予選
によりまして決定することにしておりまして、その
予選
をもちまして
管区
の今回の
行進競技
の
予備訓練
にする趣旨で
計画
を立てております。 こういう
計画
を立てまするに至りました経緯について申し上げますると、第三
管区
、この第三
管区
におきまして
昭和
三十年度のこの種の
訓練
といたしまして、三十年の十月の末から十一月の初めにかけまして管下の各
連隊
が滋賀県の
饗庭野演習場
における
野営実施訓練
の際におきまして、
饗庭野
から比叡山に至りまする七十二キロメートルの
徒歩行通競技
を三十年の十月の末から十一月の初めにかけて
実施
しております。この経験をもととして、今回の
計画
を立てたものでございます。昨年度のこの
演習
におきましては、第三
管区
の
管轄下
にありまする全
普通科大隊
約二千九百名が
参加
しておりまして、問題のありました第七
普通科連隊
もこれに
参加
しておるのであります。その
状況
は
小雨
の中を行なっております。この場合二千九百人の
参加者
のうらから
落伍者
二十六人を出しております。ただしこの
落伍者
はいずれも自後の
訓練
には支障を生じない
程度
のものでございました。 今回の
計画
は、本来ならば第三期の昨年の秋にやる
予定
でありましたが、第三
管区
が
陸上幕僚長
の検閲を受けました等の
関係
によりまして、だんだんおくれまして、第四期の一月以降の
特殊訓練
として
実施
したものでございます。そうして場所も厰舎の利用の可能な、そうして
天候
の比較的安定をいたしておりまする
広島
県加茂郡
原村演習場付近
といたしました。先ほど申し上げましたように、各
連隊
からの
選抜大隊
によって行うことにしたのでございます。この
演習
の
審判
の
基準
として考えておりましたことは、
行進
をいたしまする
大隊
の規律の維持がどうであるかということ、
大隊
の
参加率
、
大隊
の
行進
の
速度
、
大隊
の
行進
における
落伍率
というようなものを
基準
といたしまして
審判
をするということにいたして、おります。この
計画
を実行するに当りまして、第三
管区
といたしましては、
現地
を反復細密に
調査
をいたしておりまして、
夜間
の
行進
に備えまして
道路
を補修し、
石灰等
によりまして標識を設ける等危険の
防止
に注意をいたしております。それから先ほど申し上げましたごとく、今回の
行進
に至る
岡谷連隊
において
予選
をやっておりまして、その
予選
をもちまして
予行演習
としておるのでございます。この
予行演習
を行いますることによりまして、逐次
隊員
の体力を増進し、不
適格者
を除くという意図をもって行なっております。
事前
の
隊員
の健康の
調査
につきましても、三十一年の十一月に全
隊員
の
定期健康調査
をやっております。それから第七
連隊
について申してみますると、一月の二十一日に
予行
の後の
訓練救護
の
調査
をいたしております。さらに一月の二十九日にはこの
競技会
に
参加
をすることの適当でないと自分で
申し出
ました者につきまして、
医官
の
診断
を受けさしておりまして、第七
連隊
におきましては二十四名受診をいたし、そのうち十五名を不
適格
と判定をいたしております。一月の三十日には
大隊
長が
医官
とともに各
大隊
の巡視をいたしまして、その際に問診及び視診をやりまして、不
適格者
を除く方法を講じております。さらに
管区
といたしましては、
演習場
の七十七キロの
行程
中二カ所に
救護所
を設置をいたしまして、
救護所
にはそれぞれ
医官
一名、
救護員
六名の七名を配置し、
ジープ
一両及び
救急車
二両を配置し、さらに三個
大隊
参加
したわけでございますが、各
大隊
の
後尾
には
収容班
を配置いたしております。この
収容班
は
医官
一名
救護員
二名からなっておりまして、
ジープ
一両と
救急車
一両をもって
大隊
の
後尾
を追随いたしております。さらに
加給食
につきましての
配慮
といたしまして、二月の五日から六日にかけて
実施
いたしたのでありまするが、夕食時に氷砂糖及び大福もち二個を配給し、二十三時三十分ごろにあたたかい牛乳一本とあんパン三個を配給する考慮をいたしております。そこでいよいよ
演習
の
実施
の
状況
でございまするが、二月の五日の
天候
は午前中薄曇りでございました。午後二時ごろから
小雨
になりました。
夜間
は雨でありまして、ときどき風やや強く、屋外で寒気を感ずる
程度
でございました。温度は七度から八度でございました。二月の六日は午前
中小雨
が降り続きました。やや寒い
状況
でございます。午後は降ったりやんだりの
状況
でございました。明け方の気温は七度から八度、これが十時ごろから六度に下っております。
雨量
は五日、六日を通じまして合計約二十ミリぐらいというふうに報告せられております。
行進
の
開始
時におきましては、路面は雨にぬれておりましたが、水たまりの生ずるような
状況
ではなかったようでございます。ただし
行進経路
の一部の
戸坂峠付近
及び苗代、本郷間におきましては、若干ぬかるみを呈する部分があった
状況
でございました。
統裁部
におきましては、この
演習
の
開始
前に当初
予定
しておりました
経路
の一部を変更しております。それは標高八百メートルの野路山通る
予定
でありましたものを
平坦路
に
経路
を変更いたしております。これは雨の
状況等
を考慮しての
配慮
でございました。それから
管理支援要員
を
休憩点
に先行させまして、採暖及び喫食の
準備
をいたしております。さらに
行進
を始めるに当りましては
事故防止
につきましてこまかい
指示
をいたしております。申しておりますることは、
事故
を出しては元も子もないことである。絶対に無理をしてはいけない。各人の
状態
、装具を再点検し、
身体
の不調なものは排除しておけ。危険な個所につきましては特に注意せよ。自己の
部隊
の
能力
に合せて
行進
をし、そのペースを守り、他の
部隊
に牽制されてはいけない。
速度
にとらわれるな。おそくとも堅実で
最後
まで団結を維持し、せいせいと歩くようにしなければいけないということを注意しておるのでございます。
行進
の
状況
は、三個
連隊
のうち、第十五
普通科連隊
が
最初
に
出発
をしております。
出発
時間は
原村
の
廠舎
を十六時三十五分に
出発
いたしまして、この
連隊
は一名の
落後者
もなく翌日の十二時二十四分に
原村
の
目標地点
に
帰着
しております。その
所要
時間は十九時間四十九分であります。
参加者
は三百三人でございます。第二陣として
出発
をいたしましたのが、第八
普通科連隊
の
大隊
でございます。この
部隊
は十七時五十九分に
原村
の
廠舎
の
出発点
を出ておりまして、翌日の十三時三十七分に
目標地点
に
帰着
をいたしております。この
所要
時間は十九時間三十八分でございました。この
部隊
の
参加者
は二百五十一名、そのうち十名が
落後
をいたしております。問題の第七
普通科連隊
は、一番
最後
の
部隊
といたしまして、十九時三十一分に
出発点
を出ておりまして、翌日の十三時四十三分に
目標地点
に
帰着
をいたしております。この
所要
時間は十八時間十二分であります。
参加人員
は二百三十三名でございます。そのうち四名の
落後者
を出しております。
出発
後
雨量
を増しまして、雨が少し激しくなりまして、その
行進
の途中におきましては約半分ぐらいの水越、
安登
というところにおきまして降雨が最も激しかった
状況
でございます。
演習
の
統裁部
におきましては、これ以上雨が激化いたしますれば
岡郷付近——
約四分の三の
行程
のところでございますが、
岡郷付近
で
行進
を打ち切る方針を立てまして、そこから
目標地点
までの輸送の
準備
を進めたようでございます。しかし、夜が明けましてから、雨が小降りになりましたので、
計画
通り
到着
した
状況
であります。
部隊
は
到着
後直らに集結をいたしまして、
身体薄弱
の者を点検し、十一人を
救護所
に収容いたしております。その十一人のうち、
現地
の病院に残っております者は一名でございまして、この者は虫垂炎で
国立
の
西条療養所
に収容せられております。
あと
の十名は全部
原隊
に復帰いたしました。この
行進競技
におきましては、優勝は、一番
最初
に出まして一番
行進
時間の長かった第十五
連隊
でございます。 次に、問題の先頭三
曹及び岸上士長
の
死亡
に至るまでの
状況
について御
説明
を申し上げます。
千頭
君は、十一月の
身体検査
当時には
異状
がございませんでした。十一月以降今度の
演習
に
参加
いたしますまで、三回の
予行演習
をやっておりますが、いずれも
無事行進
に加わり、何ら
事故
なくこの三回の
予行演習
を終っております。五日の夕方
出発地点
を出ましてから、六日の午前三時三十分ごろ、
行程
のまん中辺でございます
宮原付近
を通過中、右足全体が重く、足が前に出ないということを
小隊長
に
申し出
ましたので、
小隊長
がこれをジーフに
乗車
をいたさせまして、足をもむように本人に言っております。それから四時から四時二十分の間、この
部隊
は
朝食
をいたしております。その
朝食
の当時は、
千頭
三曹は皆と一緒に
朝食
を済ませておりまして、
朝食
後は元気を回復したからと申しまして、
部隊
に帰り、
歩行
を続けておりますが、途中数回
ジープ
に乗ったのであります。
ジープ
に乗ったりおりたりしまして、
行進
を続けまして、全
行程
の約三分の二に当ります
中畑付近
で
——
ちょうどこのときは歩いておりまして、疲労を増しまして、
同僚
の者から
歩行
が困難のようであるからということで、
隊長
は
同僚
の
隊員
に
うしろ
から押して助けてやれということを命じております。それからさらに少し進みまして、
岡郷
というところが
一つ
の
統制点——統制点
と申しますのは、
演習
の
行程
中に六カ所の
地点
を設けまして、その
地点
を歩いて通らない者は
落後
ということになっておるのであります。その同郷の
統制点
を、
同僚
の
援助
によりまして
歩行
して通りましてから、再び
ジープ
に乗っております。その次の
統制点
が
樋詰
というところでありますが、この
樋詰
の
統制点
も、
同僚
の介添えを受けまして通過いたしておりまして、十一時ごろに
ジープ
に
乗車
をいたしました。その後、
樋詰北方
一キロメートル
付近
で急に容態が変じまして、
救護員
は
応急処置
をいたしますとともに、
後尾
に追随しております
医官
にこれを急報いたしました。
医官
がかけつけまして、
連続強心剤
の注射をいたしますとともに、
事態
が重大であると見まして、急救車に乗せまして、
西条
の
国立療養所
に輸送する途中、十一時二十五分、
西条
町
字田口
の
道路
上におきまして、車中、
急性心臓衰弱
で
死亡
したということに相なっております。
岸上士長
の方は、これも十一月の
身体検査
当時は
異状
はございませんでした。一月以降
予行演習
をこの
連隊
は三回やっておりますが、
岸上
君は初めの二回
予行演習
には
参加
をいたしておりません。
最後
の
予行演習
には
参加
いたしておりまするが、これは途中約四キロほど
ジープ
に乗ったようでございます。今回の
演習
につきましては
部隊
と同じく十九時三十一分に
出発
いたしておりますが、
千頭
君よりもややおそく、約午前四時四十分ごろ、
川尻付近
の川岸の道を通行中、
道路
の左側で石につまづきまして前によろめいて転倒いたし、
行進速度
がおくれがちになりましたので、
小隊長
はこれを
ジープ
に乗せました。その後
ジープ
に乗せまして
行進
をいたしましたが、
川尻
以後の
統制点
、
安登
というところの
統制点
、
岡郷
というところの
統制点
、
樋詰
というところの
統制点
、いずれも
同僚
の
援助
によりまして
歩行
して通っております。十時五十五分から十一時三十分までの
昼食
時には
——樋詰
の
統制点
を過ぎまして約一キロぐらいのところでございますが、これはほかの
隊員
と同じように
昼食
をいたしておりまするほか、鶏卵二個をそこで食べております。その食事が終りましてから、さらに
ジープ
に
乗車
いたしまして
行進
を続けました。
最後
の
統制点
でありまする中郷というところでも、
同僚
の
援助
を受けまして歩いて通りました。十二時二十分ごろ再び
ジープ
に
乗車
いたしましたまま、
目的地
に午後一時四十三分に
到着
をいたしております。ここにおきましておりるときには
同僚
に抱かれて
ジープ
をおりたような
状況
でございまするが、この
状態
をそこにおりました次官が見まして、心配して少し
異状
だと見て
診断
いたしましたところが、これは重態であるということで、直ちに
救護所
に収容いたしまして手当を加え、
西条
の
国立療養所
に送付の
処置
をとりましたが、
広島
県の八本松町の
原村廠舎
内の
救護所
におきまして、十四時十分に
急性心臓麻痺
によって
死亡
いたしたのであります。 なお、この
事件
に関連をいたしまして、いわゆる
暴行事件
について私
ども
は
調査
をいたしております。このような
行進
でございますので、疲労いたしました者を元気づけるために、文字通り
叱咤激励
した様子は十分に考えられるのでございまするが、この
叱咤激励
の度が越えて若干無理をかけたのではないかというふうな事項も見受けられまして、厳重に現在
調査
中でございます。現在までに私
ども
の
調査
の対象となりましたものは十一件ございます。十一件のうちで二件は、
幹部
が青竹を持ちまして
隊員
にしっかりしろといって、ヘルメットの上をたたいておるという事実は明瞭でございます。その他の九件につきましては、
目撃者
その他の言によりまして
調査
を進めておりまするが、ただいままでのところ、まだ確定的にこうだと申し上げるまでの
段階
に至っておりません。
最後
に行きました
調査員
が本日帰京いたしますので、その帰京後の報告を聞きました上で、すみやかに
真相
を究明いたしたいと思っておる
状況
でございます。
大坪保雄
5
○
大坪委員
大体の
状況
はわかりました。
演習
の
実施
は、
事前
の
準備
も相当注意深くなされておったらしいこともわかりました。しかし、
準備
がなされたにもかかわらず、
行軍演習
の途中以降において、その
準備
が無視されておったのではないかと思われるような点もなきにしもあらずという
感じ
を受けるわけであります。 そこで、二、三点順次お尋ねしてみたいと思うのでありますが、二人の
死者
を出しましたのはきわめて遺憾でありましたが、これは同じ
中隊
であったかということが一点。 それから、この二人の
死者
のほかに、
故障者
と見るべきものほどのくらいの数であったかという点、それから二人の人は
——
先刻の
人事局長
の御
説明
によりますと、
健康状態
に自信がなくて
健康診断
を
申し出
た者が二十何名もある。そのうちで、
健康診断
の結果、
参加
を許した者と、
参加
を許さなかった者があったのでありますが、
事前
に
健康診断
をこの二人は
申し出
をしたことはなかったかどうか、その点。それからこの
演習計画
はいつどこで樹立されたか。
自衛隊
のどの
段階
で樹立されたか。
計画作成
にはどういう
人々
が
参加
されたか。それらの点を一応承わっておきたいと思います。
加藤陽三
6
○
加藤
(陽)
政府委員
まず第一点のお尋ねでございますが、
千頭
三曹は第七
普通科連隊
第二
大隊
第四
中隊
であります。
岸上
君はその
大隊
の
重火器中隊
でありまして、
中隊
が違います。
事前検診
の
申し出
は二人ともなかったように私承知いたしております。
計画
は第三
管区
におきまして
作成
をいたしておるのでございます。
大坪保雄
7
○
大坪委員
その二人のほかに
故障者
がまだあったかどうかという点と、第三
管区
で
計画
を樹立したのでしょうが、それにはどういう
階級
の
人々
が参画したか。この
計画
は無理じゃないかという
感じ
がわれわれにはするのです。三十キロもの重い、
完全装備
とでもいうべきものを持って、七十七キロというと、われわれ古い者には約二十里だ。その道を
一気呵成
に
行軍
する。これは少し無理じゃないか。
天候
のかげん、
道路
の
状況等
もございますが、重
装備
をして七十七キロもの
長距離
を
一気呵成
に歩くということ自体が無理じゃないかという
感じ
をわれわれはさせられる。たとえば実際の戦闘という場合には、そういう
長行率
を必要とすることがあるだろうと思います。しかしその場合には、おそらく
装備
は軽いだろうと思う。そういう点に無理があったのじゃないかという
感じ
を受けるのであるが、この
演習計画
を策定されたのはどういう
階級
であって、その中にはこの
演習計画
に対して異論を申し述べた者はなかったか。もしわかっておればその点を
一つ
。
加藤陽三
8
○
加藤
(陽)
政府委員
先ほど御
説明
の中で申し上げましたが、
落後者
は第十五
連隊
はゼロでございます。第八
連隊
が十名、第七
連隊
が四名でございます。しかしそのうち、
到着
後におきまして
救護所
に収容いたしました者は十一名でございます。十一名のうち一名だけがいまだに入院をいたしておりますが、
あと
の十名はそれぞれ
原隊
に復帰しておるのでございます。 それからもう
一つ
御参考までに申し上げておきたいと思いまするが、問題の第七
普通科連隊
は、今回の
原村
の
行進
にいたりますまでに、先ほど申し上げましたように三回の
予行演習
をやっております。第一回は、昨年の十一月二十六日に、晴天の
状況
でありましたが、三十六キロの
行進
をやっております。
落後者
はございません。第二回は、三十一年の十二用二十四日から二十五日にかけまして、七十七キロの
徒歩行進
をやっております。この場合も
状況
は晴天でありました。
落後者
はございません。第三回は、三十二年の一月十七日に六十五・六キロの
徒歩行進
を
実施
しております。
天候
は晴天でございました。この場合も
落後者
はないという報告を受けております。
計画
の
作成
は、筋三
管区
総監部の責任でありまして、第三
管区
総監部の第三部を中心といたしまして、
関係
の者が相寄り協議の上原案を
作成
し、総監が
最後
の責任を持ってこれをおきめになるという次第でございます。この間におきまして、この
演習
が無理であるかどうかというふうなことにつきまして、意見があったかどうかということでございまするが、この点については何も聞いておりません。
大坪保雄
9
○
大坪委員
もう一点、その
演習計画
の中には、途中の
状況
によっては
予定
を変更するとかあるいは中止をするとかいうような
計画
はなかったか。
加藤陽三
10
○
加藤
(陽)
政府委員
今回の場合におきましても、
演習
統裁部
におきましては、
予定
のコースを一部変更しております。また雨がさらに激しくなれば、途中で
演習
を打ち切りまして、車で
帰着
点まで運ぶというふうなことを考えておったのでございまして、そういうことは当然に考えられておるべきことでございます。
大坪保雄
11
○
大坪委員
そこで、
長官
に御意見を伺ってみたいと思います。われわれは精鋭なる
自衛隊
であってほしい、
国民
の期待に
ほんとう
に沿えるような行動、活動のできる
自衛隊
であってほしいと思いますから、かような国土
防衛
の重任を負っている
自衛隊
のごときものは、その精鋭の度を増すために相当の
訓練
を、常人から見れば無理だと思うような
訓練
をやってもらうということ、これはやむを得ないことであるし、また
国民
の期待だと思うのです。しかしながらそれは度をはずしてはいけないと思う。度をはずせば今回のような不祥事が起るわけであります。そこで私
ども
が見ておりますと、三十キロの重
装備
で七十七キロもの
長距離
を
一気呵成
に
行軍
する。
道路
、
天候
の
状況等
も刻々に変ってくることもあるだろうと思いますが、このこと自体が非常に無理じゃないかと思うけれ
ども
、今
人事局長
の御
説明
では、過去三回にわたって実地の
演習
をした後に、大体確信を持ってやったと言われるから、これは
一つ
の練習であるからそれもよかろうと思います。ただ問題は競争の形をとったという点にあるのであります。しかも
落後者
が一人でもあれば減点になる、こういう点に私は問題があるのではないかと思います。たとえば先刻の
人事局長
の
説明
の中には、
救急車
の
準備
もあった、
収容班
も
準備
しておった、
ジープ
もずいぶんあったようであります。それから
事故防止
については、きわめてこまかい注意も出した、こう申されている。そういう点は
事前
の措置としてよかったと思うのです。しかしそれが現実に無視されている。なぜかというと、これは競争の形をとったからではないかと思うのでありますが、そこに私はこの
演習
自体に無理があったのではないか、総体に考えて無理があったのではないかという
感じ
を持つのであります。現に新聞紙の伝うるところによりますと、金山第三
管区
総監もこの点を取り上げて、どうも無理であったように思うということをはっきり言っている。その点について、
自衛隊
の最高指揮官としての
長官
として、こういう
計画
は、特に競技をやらせるというような
事柄
による
演習
のやり方、これは無理ではなかったかと思うのであるが、そういう点についてどういうようにお考えになるか。今後もこういう競技のやり方で
演習
を続けていくことが、効果が上るからやるつもりであるか、そこのところを伺っておきたいと思います。
小滝彬
12
○
小滝国務大臣
先ほど
人事局長
が
説明
いたしました通り、
計画
あるいはその
実施
の方法というようなものについては、すでに
調査
を完了いたしているわけでございます。ただ個々の報ぜられるような
事故
については、もっと究明しなければならない点もありますので、その点は最終的なことは申し上げられませんし、またそれとこの
計画
というものも全然
関係
がないわけでもございませんので、それではどういう最終的な結論を持っているかということは、今の個々の
事故
も最終的に調べて一体として考えなければならぬと思っております。ただ御指摘のように、
計画
に無理がなかったか、ことに競技の方法をとったのはよくなかったのではないかというようなお話でございますが、実は私の今の
気持
といたしましては、その点は同様に
感じ
ておるものでございます。昨年もああいう平坦なところでなしに山を越してやった。そして距離もほとんど同じで競技の形でやられたけれ
ども
、何らの
事故
も起さずに行われたので、これを
計画
いたしました者としては、無理のないものであると思ったのでありましょうが、結果から見まして、またいろいろな
状況
から判断いたしまして、そこに妥当性を欠いたものがあったのではなかろうかと思いまするし、もう
一つ
は、昨年は秋行われましたけれ
ども
、今回は非常に気温の低い時期に行われたので、それが
——
私は詳細な医学的な点はわかりませんけれ
ども
、やはり心臓などに影響するところが気温の高いときよりも大きい。しかも雨のときに
実施
せられたというようなことで、
計画
の方も、またその
実施
についても、その場に臨んだときの判断において、もう少し
実情
に応じて変更する余地があったのではなかろうかというように考えておりまするが、最終的なことはさらに一体をなして全部の事実を総合いたしまして判断して考えていきたいと存じます。
大坪保雄
13
○
大坪委員
その点は将来のいろいろの
訓練
方法の例にもなるわけだから、十分慎重に御検討願いたいと思います。
計画
がどんなによくても、実行のできないような何か違ったファクターがあれば全然むだなことになる。これが今回の重大な原因になっておると思う。これは責任追及の問題が後に出てきて、それに関連して参りますから、私
ども
は相当究明しなければならぬと思うのであります。それから、りっぱに
自衛隊
の信用を保持して、これに対する
国民
の信頼を維持していくという建前から、どうしても無視できませんことは、今
人事局長
からも一応御
説明
がありましたけれ
ども
、新聞紙の報ずるところによりますと、これは鼓舞激励するためだろうと思うけれ
ども
、靴でけったとか青竹でなぐったとかいうようなことが、いかにも残虐行為のごとく書かれておる。そして新聞紙等に掲げているところでは、旧陸軍式のものに返らんとするというような言葉で述べられておる。旧陸軍式と申しますのは、旧陸軍にはいいところも悪いところもいろいろあったと思うのでありますけれ
ども
、新聞に書いてあります旧陸軍式というのは、兵隊の人権が相当無視されたのだという点だろうと思うのです。これは陸軍が精強なる陸軍でありたいという熱望の結果でありましょうし、そして当時の徴兵制度、当時の憲法の建前の結果でもありましょうが、上官が下官の生殺与奪の権を握っているというような環境下であった。従って上命下従の
関係
が非常に厳格であって、しかもこれが一般社会から隔離されたところで強硬に推し進められた。そこに相当人命軽視といいますか、人権じゅうりんがあって、
事故
も相当起ったと思う。これが今日敗戦後、新憲法になってから後の
国民
の最もきらう点になった。そういうものへ今の
自衛隊
が返りつつあるのではないか。またそう返っているのではないかというのが
国民
の大きな
危惧
だろうと思う。もし昔の陸軍時代にあったといわれているような、靴でけったり青竹でなぐったりというようなことが行われておったということであると、これは私
ども
相当問題になるだろうと思う。そこでまず靴でけったり青竹でなぐったりした事実があると思うが、それは一体傷害を及ぼす
程度
であったか、またこの点についてまだ
ほんとう
の
真相
は明らかになっていないそうであるが、この究相を究明するについて
長官
の決意というようなものを伺っておきたいと思います。
小滝彬
14
○
小滝国務大臣
御説の通り、
国民
によく信頼してもらうような
自衛隊
でなければなりませんし、また
自衛隊
自身の立場から見ましても、なるべくりっぱな志願兵に出てもらわなければならない。そういう不法な行為を上官がするというようなことではとうてい信頼することはできないのでありますから、これを契機といたしまして十分本庁の方からもいろいろ
指示
を与えております。もっと詳細な
訓令
もしなければなりませんが、とにかくこの問題は、まず本件をいかに厳粛な
気持
で処理していくかということが第一段だろうと存じます。今後の再発を防ぐための具体的ないろいろの
処置
も必要でありますが、少くともこれだけ
国民
からの注意を浴びました本件を最も厳正に
調査
いたしまして、その
調査
の結果に基いて公正な判断を下して、必要に応じては厳重な処罰もしなければならない、これがまず第一
段階
だろうと思います。そのために、これまでも検察庁とも連絡をとりまして、司法警察官の性格を持っております警務隊において
調査
をいたしておりますが、特に陸幕の本部からも警務
隊長
その他必要な人員を派遣いたしまして、最も厳正にこれを
調査
して、その上で法規に従って処分をし、またその結果に応じては検察当局の方とも連絡いたしまして、検察当局の
処置
をお願いするという方法で進みたいと考えております。
大坪保雄
15
○
大坪委員
どうか
一つ
十分な御究明を願いたいと思います。 そこで次にお伺いいたしたいと思いますことは、去る十二日の読売、その他の夕刊に
——
これは九日の予算委員会の際にも小瀧
長官
は責任者の処分を考慮しておるということを言われておりますが、十二日の夕刊には、何か閣議で責任者を処罰するという申し合せみたいなものがなされたというような報道がされておる。これは
計画
に無理があり、ないしは実行上無理があったということで、
死亡者
二人を出しておるという事実がありますから、責任者究明という問題があろうかと思います。そこで責任者の
処置
という点についてどういうふうにお考えになっておりますか。
小滝彬
16
○
小滝国務大臣
先ほ
ども
申し上げましたように、今までのところはっきりとわかっておるものは、この
計画
とその
実施
ぶりというようなものでありまして、その
部隊
において、もちろん激励の
目的
でありますけれ
ども
、個々の
隊員
に対して上の者がどういうやり方をしたか、それが普通の限度を越えたというようには私
ども
も判断いたしておりますが、さらにこれをよく究明いたしませんと、それぞれの人の人権にも関することでありますので、一そうよく糾明いたしまして、その結果に基いて一体をなして判断しなければならないと思うのであります。個々の問題あるいはその
実施
方法のことを、今御指摘になりましたように、あまりに競争意識を出させ過ぎたということによるとすれば、そこにも関連を持つわけでありますから、私は個々の事実をよく掘り下げて糾明させて、そうしてこの
計画
の
実施
ぶり、個々の
事故
というものを一体として判断を下して必要なる
処置
をいたす、こういう
段階
を経なければなりませんので、さらに警務隊の方の
調査
を待ちまして、間違いのない、公正な、しかも妥当な、厳粛な
処置
をいたしたい、こういう
気持
でおる次第でございます。
大坪保雄
17
○
大坪委員
きわめて抽象的にお述べになったお
気持
というのはわからぬわけではありません。しかし従来のいろいろの例によりますと、私はだれにどういう責任があるかということをここで軽々に申し上げるわけではありません。あるいは行政監督上の責任もありましょうし、場合によれば二人の者が死んでおりますから、刑法上の過失致死というような責任もあるいは出てくるかもしれない。私はそれをここで申しませんが、こういう問題の将来の根絶を期待するためには、やはり責任をとるものははっきりとる、これは
国会
の内部においても私
ども
反省しなければならない問題ですが、最近信賞必罰というものが各界において全部欠けておる。これが
事態
を常に混迷というか、そういうものに追いやって、再びも三たびも繰り返して不祥な
事態
を起させておる原因をなしておると思うのでありますが、どうかただいまお述べになりました
長官
の御決意を、どこかで具体化するというおつもりで御
処置
を願いたいと思います。これは
自衛隊
法七条で、総理大臣以下
命令
系統がはっきりしております。その指揮
命令
ないし指揮監督に服する行動の
部隊
、上命下従のきわめて厳格な
部隊
でありますから、自然
命令
を下し、
計画
を
作成
した方面にもただすべき責任は残るのではないかという
感じ
がいたすのであります。どうかこの点は
国民
の
自衛隊
に対する信頼を保持し、
自衛隊員
の
自衛隊
に対する熱情と自信とを失わしめないという高い見地から、私ははっきりしたものをお出し願いたいと思います。 これは希望でありますが、続いてお尋ねいたしたいと思います。これは新聞
記事
でありますから、実際はどの
程度
のものかわかりませんけれ
ども
、それによりますと、この問題の取扱い方について隊内にいろいろの意見がある。たとえばいわゆる上官の
暴行事件
というものについても、これを認める認めないの意見があったり、これに対する批判もいろいろ持ち上ったりしております。それはあり得ると思うのですが、そういうことは大した問題ではないと思います。ただ新聞の
記事
に内紛が原因か、複雑な隊内事情というようなことを掲げて、ある新聞のごときは「以上のような
状態
から当局では隊内のもの(たとえば除隊者)が
隊員
を操っているのではないかとみて背後
関係
の
調査
を行なっているが、すでに昨年八月除隊したSなどが線上に浮かび
事件
は他の面にも波及するのではないかと当局ではみている。」こういう
記事
があるのです。何かこういう
事柄
があったかどうか、これは私は隊内規律の問題のみならず、
自衛隊
の今後の行動を考えて、防諜という
関係
からしても非常に重大な
事柄
じゃないか。これは単なる新聞の報道にすぎないものであるのか、そういう
事柄
に似た事実があったかどうか、
長官
でなければ、おわかりになる
関係者
でもけっこうであります。
加藤陽三
18
○
加藤
(陽)
政府委員
お尋ねの点でございますが、根本的に考えまして、
自衛隊
のような団体生活をしておるものでございますから、上官下官及び
隊員
相互の間において、
ほんとう
に愛情をもとにいたしました信頼と協力という精神が支配をしておりますれば、私はこういう
事態
は起きなかったであろうと思うのでございます。その点につきまして、当該の
中隊
につきましては、相当複雑な事情があるのではないかということは考えられますけれ
ども
、今どこにどういうふうな内紛があるかということは承知をいたしておりません。また背後者があるということも新聞
記事
で承知はしておりますけれ
ども
、私にはまだそういう報告は参っておりません。
大坪保雄
19
○
大坪委員
その点も
一つ
今後十分究明をしておいていただきたいと思います。 それからこれはこまかいことのようでありますが、将来責任者の処分の問題とも関連してくるわけですから伺っておきたいと思います。それは不幸なくなられた二人の
隊員
に対しては、
新聞紙上
等では上官がこれを敢闘精神として賞揚したということもある。特進されておるようですが、その事実、そしてそれの理由。単なる儀礼的なものであるか、霊を慰めるというようなものであるか、
ほんとう
に敢闘精神として全
自衛隊員
にその範として示すべき理由があってのことであったのか、ということであります。
加藤陽三
20
○
加藤
(陽)
政府委員
第二のお尋ねの点でございますが、現在の
自衛隊
法の施行規則によりまして、「公務上の負傷又は疾病に因り
死亡
し又は不具廃疾となった者」につきましては一
階級
または二
階級
上位の
階級
に昇任させることができるという規定がございます。この規定に基きまして、
千頭
、
岸上
の二人をそれぞれ一
階級
昇任させたという事実はございます。 敢闘精神をたたえるという点、これは私
ども
も当該者からも話を聞きましたけれ
ども
、決して死に至るまでのことをよろしいとする意味ではないのであります。
自衛隊
法に規定してありますごとく、
自衛隊
の
隊員
は、服務の本旨といたしまして、「
隊員
は、わが国の平和と独立を守る
自衛隊
の使命を自覚し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、強い責任感をもって専心その職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって
国民
の負託にこたえることを期するものとする」、こうあります。この条項に照らしまして二人の行為に対しまして敬意を表したものであるように承知いたしております。
大坪保雄
21
○
大坪委員
わかりました。そこで大体の事情は明らかになりましたから、問題は
最初
私が申しましたように、今後
自衛隊
をどういうふうに運営していくべきであるか、これに対しては
国民
との
関係
、特に将来
自衛隊
を希望する青少年に対する
関係
及びその父兄とならるべき
人々
との
関係
等を考慮いたして、
善後措置
は講じていただかなければならないと思うわけであります。私
ども
が心配しますのは、非常に不幸な
事態
でありまして、二人に対しては深く弔意を表するわけでありますが、このことのために先刻申しましたように、
国民
一般が
自衛隊
に対する疑惑、不信の念を持つようなことがあってはならない。非常に意気込んで
自衛隊
に
参加
して、
国民
の少数のものではあるけれ
ども
、
国民
にかわって国を守る、場合によれば災害救助法によって公共のために働きたいという念願を持っておる青少年たちに、士気を阻喪せしめてはならない、さらに現在の
自衛隊
の上下の
隊員
諸君の
訓練等
に対する精神力を萎縮せしめてはならない、そういうことを私は心配するわけであります。そういう点を
一つ
よく
——
これはもう私
ども
からかれこれ申し上げるまでもなく、
長官
初め
幹部諸公
は十分御了得の上で
善後措置
を考究されておると思うのでありますが、その点について
一つ
さらに
最後
の締めくくりの意味において、
長官
の御決意を伺っておきたいと思います。 先日の毎日新聞の十三日の夕刊でしたか、「近事片々」の欄の中にこういう
記事
が掲げてあります。「死の
行軍
事件
。」
——
近ごろ、だれが使った文句でありますか、こういう言葉が非常にひんぱんに使われてはやりものになっておるのでありまして、死の遠足、死の海水浴、死の登山、死の
行進
とか、要するに生命軽視の事項がきわめて多いのであります。「死の
行軍
事件
。
自衛隊
幹部
に教える。河よりもまずネルソン伝を読め。」
——
地中海海戦のまっ最中、一人の水兵が海に落ちた、ネルソンは艦隊の進行をとめて救助させた、救助艇は危うく撃沈されようとした、ネルソンに対する絶対的信望が高まった、これが強い軍隊の秘訣だ、と書いてある。私はこれは、現在の
自衛隊
に対する同情の、かつ
自衛隊
幹部
に対する激励の言葉だと思います。いわゆる文化人と称せられる
人々
は、きわめて悲惨なる言葉を使って、暗黒、暗やみというような言葉を使ってみたり、こういうことが起るのはすでにもう
幹部
の心がまえがおかしいのであるし、その
幹部
の心がまえというものは紀元節を復活するような、そういう逆コースにつながるようなものであるというようなことまで言って、この
事件
をきわめて冷たく批判し、言ってみれば、
国民
と
自衛隊
との間をさこうとするような意図さえあるのではないかと察せられるような言論さえある。しかしながらこういう激励の言葉もあるし、どうか
一つ
幹部
は
自衛隊
諸君の意気を阻喪することなく、
訓練
も積み、
国民
の期待に沿うようにしてもらいたいとわれわれは思う。そういう
気持
をもって、今後の
事態
処理という
事柄
についての御決意を
一つ
伺っておきたいと思います。
小滝彬
22
○
小滝国務大臣
ただいまのお話、まことにその通りでございまして、
国民
の信頼をつなぎます上でも、また
自衛隊
の士気を向上させます上でも、特に人格の尊重、人命の尊重、基本的人権というような点につきましては、民主主義の時代であるので、その言葉に十分合うような措置をとらなければならないのであります。さっき申し上げましたように、今度の
事件
については最も厳粛な態度で臨み、同時に今後再発を防ぎまするために、さらに一そう詳細にわたっても訓示し、あるいは機を見て全国にまたがっておりまする各
部隊
の責任者を招集してでも、よくこうした趣旨を徹底させたい、この決意で臨みたいと考えておる次第でございます。
大坪保雄
23
○
大坪委員
いわゆる死の
行軍
事件
についての私の
質問
は、この
程度
で終りたいと思います。
保科善四郎
24
○保科委員 ちょっと関連して。今の
大坪委員
の
質問
なり御意見なり、非常に感銘をしておるものでありますが、私、四十二年間軍隊生活をやり、三回の大戦争に従事し、今もって私が、軍隊として、
自衛隊
として最も必要と思うのは良識の養成であると思う。良識のない軍隊は決して強い軍隊にはならないのです。昔から良民良兵といって、良兵たる者はやはり良民である。この点で、今度の
事件
を通して、良識の存在を若干疑うような点が非常に多いと思う。私はこの点で非常に心配をいたしておるのでありますが、どうしても
国民
の信頼を
ほんとう
に回復して、今
長官
が言われるような、
国民
から愛される、
ほんとう
に信頼される軍隊になるには、良識をもって軍隊を作らぬといかぬ、
自衛隊
を作らぬといかぬと思います。結局私は何回かやりまして
感じ
たことは、兵卒の大言壮語する連中というものはいくさに最も弱い連中です。
ほんとう
に従順によくこつこつと働いておる兵隊は、最も強かったということを、これは過去の経験によって私は自分でそういうことを実感しているのですから、何とぞ良識のある
自衛隊
をお作りになるように、さらに一そうの御注意をお願いいたしたいと思います。ことに軍紀の根本は、やはり人格です。そのことを特に私はこの
事件
に関連をいたしまして、私の経験上から私の意見を申し上げておく次第です。
大坪保雄
25
○
大坪委員
引き続きまして、これは私が新聞
記事
で見たのであって
実情
はよくわかりませんが、去る十一日の朝日新聞だったと思いますし、その後十二日の朝日の夕刊等にも出ておりますが、北海道
部隊
で起きた
事柄
のようでありますけれ
ども
、
自衛隊員
が
部隊
から砲弾を持ち出して、それを古物商に売りに行った。売りに行って売却の途中で、砲弾の
一つ
が爆発して重傷者二名を出したという
記事
であります。これは、いろいろ今日
自衛隊
にお気の毒な
事件
が起っている最中にまたしても起ってきたので、まことにどうもお気の毒にたえないのでありますが、しかしやはりうんだらつぶさなければいかぬ、またうみかかったものはうまさなければいかぬ、こういう時期がちょうど
自衛隊
についてももし必要であれば、その反省の時期でもなかろうかと思いますからお尋ねいたしたいと思う。この新聞
記事
の事実があるかどうか、あったとすればその事実のわかっているだけを詳細に
一つ
御
説明
を願いたい、十二日の夕刊には常習的に売り渡しておったということまで書いてある。そういう
事柄
についてまでも
一つ
御
説明
を願いたいと思う。
小山雄二
26
○小山
政府委員
北海道でたまを持ち出した、これは実は持ち出したのではないのでございますが、そういう
事件
があったことは事実でございます。その事実を申し上げますと、真駒内に第一陸曹教育隊というのがございまして、これが射撃
訓練
のために東千歳のロケットの射場に参りまして、その近所に
露営
をいたして、
訓練
をいたしておったわけでございますが、その
部隊
に所属します渡辺という一士が二月の八日に、射撃が済みました
あと
で標的その他の資材を回収に参りました際に、その
付近
の人がたまを拾っていくのに会いました。ところが渡辺一上が参りましたので、驚いてそれを捨てて逃げたわけでございますが、渡辺一士はそのたまをトラックの工具箱の中に入れまして、一日置きまして二月十日に、水を受領するために任務に出た際に、その途中任務に違反しましてそれを古物商に持って参りまして光り渡そうといたしたわけでございます。その際に二発目が、不発弾でありましたので落したために爆発いたしまして、店員二人が負傷したわけでありまして、この本人は直ちに警察に逮捕されまして、目下取調べを受けておるのでありますが、常習的にやっておったということではないのでございます。その隊自身のたまの出納その他は確実でございまして、一発の何もないわけでございますが、こういう困った
事故
を起しましたことばはなはだ遺憾に存じておるわけであります。詳細は御祭で取調べ中でございまして、取調べの結果によりまして、刑事的な措置はいたされることに相なるかと存じます。
大坪保雄
27
○
大坪委員
そうすると、持ち出したのではないということですね。それを売りに行ったということは、間違いのない事実ですね。これはやはり軍紀が非常に弛緩しているということの結果から出てくるものではないかと思います。その点について、
長官
はどういうようにお考えになっておりますか。これに対する
長官
の御意見を承わりたいと思います。
小滝彬
28
○
小滝国務大臣
このような
事件
が起りまして、非常に恐縮いたしておるのでございますが、一斑をもって全豹をはかっていただくのもいかがかと思いますけれ
ども
、少くともこういう
事件
が起りました以上、一そう
自衛隊員
を引き締めて、こういうことの再発することのないようにと存じまして、私就任早々でありましたが、さっそくこの事実を各隊に知らせて、こういうことは絶対に全国どこにも起らないようにしろということを幕僚長にも申して、この事実を参考書類にまとめて全国に手配いたしたのであります。今
説明
いたしましたけれ
ども
、これは決して常習的にやっておるというようなものでもないので、不発弾があると、実は隊の方でそれは処理するということになっておるけれ
ども
、この際は何でも吹雪で延期になっておった。ところが、そういう場合にはとかく近所の人が持っていって古物屋に売るというような事実もこれまであったようでありまして、この渡辺一士というのは運転手でありますが、それを見て制止して隊の方に返そうとしたのを、ついでき心でこういうことをしたということのようでございます。こういうことの絶対にないように、今後十分注意いたさせたいと考えております。
大坪保雄
29
○
大坪委員
全国的に
指示
されたと仰せられたので、北海道以外にもこういう
事柄
はいまだかつて起っていなかったかどうか、この点を伺いたい。なお、今
長官
のお話でございますと、不発弾を隊で処理しているけれ
ども
、吹雪のためにできなかった、これを近所の人が売りに持ち出すことが従来あったようだというようなことでありますが、不発弾処理の
状況
は、そんなに近所の人が寄ってきているようなところでなされるのであるか。これはやはり非常に危険物でありますから、その保管ということはきわめて大切で大事なことだと思います。そういう保管の責任はどういうことになっておるのか。相馬ケ原
演習場
のように、米軍が撃ったたまが不発弾で、そこに遺棄されておる、それを一般民衆が拾うというのとはだいぶ
事柄
が違うようであります。その辺の
真相
をもう少し詳しくお述べ願いたいと思います。
小山雄二
30
○小山
政府委員
自衛隊
が射撃
演習
をいたします際には、各
管区
混成団に不発弾等の処理
部隊
がございますが、そういう射撃はしょっちゅうやるものではございませんから、その
予定
日にあらかじめそれに連絡いたしまして、その
部隊
が待機いたしまして、不発弾が発生しました際には、直ちにこれを処理することにいたしております。ただ、本件の場合はたまたま処理する際に非常に吹雪になりまして、その処理ができませんために、一日延ばしたわけでございます。その近所の人が拾いましたたまがそのたまであるかどうか、ちょっとはっきりしないのでございますが、そのときの
実情
からいたしますと、おそらくその不発弾だと考えられます。吹雪のために延ばした間に盗まれたという格好になっておるのでございます。普通の場合には、原則としては直ちに処理いたしまして、そういうことのないような
処置
をすることになっておるわけでございます。不発弾は特に危険でございますが、撃ちがらその他につきまして少し発見がおくれたり、回収がおくれたりする間に、
付近
の人に盗まれるという
事故
は、ほかの例でもたまたまあるのでございます。不発弾は特に危険なものでございますので、そういうことのないように制度も作り、またその
実施
も厳格に
処置
するような
指示
をいたしておりまして、一般の場合には正確に
処置
するようにいたしておる次第でございます。
大坪保雄
31
○
大坪委員
この二月十二日の朝日新聞の夕刊によりますと、
自衛隊
北部方面総監部という意味でしょうが、「同部では昨年夏同
演習場
でタマ拾いが二人不発弾で死んだとき、北海道警察札幌方面本部からの問合せに対し、廃弾は無主物であると回答したため、警察側は、その後タマ拾いに集って来る民衆を窃盗で捕まえることができなかった。」というようなことが書いてあります。そこで思い出すのは、今回のいわゆる相馬ケ原
演習場
事件
であります。昔の陸軍は、たまを撃った場合にはケース、薬莢を
一つ
一つ
拾って片づけたものだそうです。従って、いわゆるたま拾いという者はなかった。ところが、アメリカはきわめて物量豊富の国であるせいであるかどうか、不発弾にしても薬莢にしてもほったらかしである。そこにたま拾いという現象が起ってきた、そこでああいう不祥事が起ったわけであります。この点は私
ども
日本側も非常に自粛しなければならぬと思っておるが、今の
自衛隊
は、薬莢、撃ちがら、不発弾というものを、この新聞
記事
によると無主物であるという回答をしたというのですが、そういう取扱いをしておられるかどうか、もしそうであれば、やはり相馬ケ原
演習場
と同じように、たま拾い民衆というものが相当あるだろうと思います。これは
演習
も妨げますが、また非常に危険でもある。そこでお尋ねいたしているわけでありますが、要するにケース、薬莢はほったらかしにする、ないし不発弾はほったらかしにして、無主物として放置されているかどうか、その点をお伺いしておきたい。
小山雄二
32
○小山
政府委員
ただいまの撃ちがらもそうでありますし、不発弾はもちろんのことでございますが、決して無主物ではございません。政府の所有権に属しておるものでございます。なお、現在
自衛隊
で持っておりますたまはすべて供与を受けたものでございますので、しんちゅうの薬莢は回収いたしましてすべて向うに返還しております。これは供与品の返還に関する協定というのがございまして、それぞれ相談をいたしまして、返すものは返す、返さないものは返さないで処分して、その処分代は国庫に入れるという
処置
をいたすことになっておりますが、薬莢は全部回収して返還しております。
演習
弾のか品、鉄の胴体のものは、その都度米軍とまとまりましたものを打ち合せて協議いたしますが、これは大体のところはこちらにくれてしまう。従ってそれは払い下げをいたしまして、国庫の収入に入れるということにいたしております。
大坪保雄
33
○
大坪委員
最後
に御希望を申し上げておきたいと思います。今の御
答弁
によりますと、撃ちがらのごときものは、あるいは不発弾のごときものは決して無主物扱いはしておらぬ、政府の所有だということになりますと、この新聞
記事
はうそであるのか、警察がうそを言ったのか、この
事態
をもう少し究明しておいていただきたい。それから今回の北海道
部隊
のいわゆるたま持ち出し
事件
なる
事件
は、今の係官の御
答弁
によりますと、この新聞
記事
とは少し違っておるようでもある。そういたしますと、すみやかに
真相
を
——
タイミングが問題である。
真相
を究明されて発表されたいと思います。
国民
に誤認、誤解をさせないようにされたい、これが私は
国民
の中に
自衛隊
の信頼をつなぐゆえんだと思うのであります。この点の御希望を強く申し上げて、私の
質問
を終りたいと思います。
相川勝六
34
○
相川
委員長
受田新吉君。
受田新吉
35
○受田委員 時間が迫っておりますので、簡明率直に
自衛隊
の死の
行軍
の
事件
に関連してお尋ねいたします。 私はまずこの
事件
の審議をこの委員会で行い、本
会議
で行うにあたり、また
自衛隊
の
幹部
の方々の発言をじっと聞いていると、何だか死が非常に軽く取り扱われ、そして君命重く生命軽し、あるいは海ゆかばみずくかばね、山ゆかば草むすかばねというような、かつてのわれわれにはまことに悲しかりし思い出をよみがえらすような印象を与えられてならないのであります。しかも今度の
事件
の処理にあたって、遺族に対してずいぶん処遇されたように当局は思っていられるようでありますが、御遺族の声をここでお伝えいたしますならば、遺族の一人
千頭
さんのお父さんはこう言っておられるのです。昔の軍隊のやり方と同じであって全く腹が立つ、
自衛隊
へやったことが親として情ない、こうおっしゃっておられる。また
自衛隊
の
隊員
としてなくなられた
岸上
さんの奥さんは、新婚半年のまどらかな夢もまだ結び切らないという立場のお方であったにかかわらず、夫をなくされた身を伊丹の
部隊
葬へ運ばれたとき、あの葬儀場で無言のうちにとどめなくおえつを続けておられたということを聞いております。遺族のこのお
気持
は、よし靖国の家としていかに当局が強く特進を行い、隊のかがみとおっしゃろうとしても、御遺族ははっきりと
自衛隊
の今回の行為に対して無言の抗議をしておることをお忘れになってはならないのでございます。私はこの点におきまして、
自衛隊
の責任者の方々がどうお考えになっておられるか、まず結果としてもたらされたこの声をどう判断されるか、一言お伺い申し上げたいのであります。
小滝彬
36
○
小滝国務大臣
まことに御遺族の悲しみもさぞかしと、心から御同情申し上げるものでございます。そして先ほどから御指摘の通り、こういう
事件
がこの
自衛隊
内に起ったのでありますから、その欠陥の所在がどこどこという最終的な断定はまだ下しておらないまでも、その責任者
——
私
ども
もまた重大なる責任を
感じ
ておりますが、その点は十分究明をいたしまして
処置
をとりますと同時に、また遺族の方に対しても十分法規の許す範囲内においてできるだけのことをいたさなければならないという
気持
で、先ほど
人事局長
も申し上げましたような
処置
をとったわけであります。議会もありましたので、私もみずから向うにおもむくことはできませんでしたけれ
ども
、弔詞を贈り、花輪を捧げまして、いささか霊を慰めるという
気持
を表明いたしたのでございまして、今おっしゃいましたような点は、私も十分承知をいたしておるつもりでございます。
受田新吉
37
○受田委員 私は今回の
隊員
の死に対しては、
防衛庁
当局は重大な責任を
感じ
られなければならないと思っております。いかによしその経過に御弁解があろうとも、厳正な結果が生まれておるし、なくなられた方の御遺族がかく判断をするということはきびしい現実です。
防衛庁
長官
、あなたは
自衛隊
の最高指揮官として総理大臣の指揮監督を受けられて
隊員
の統轄に当られるお方なんです。就任早々大へん悲しい
事件
が起きたとおっしゃっておられますけれ
ども
、大臣になられた当時は、突然降ってわいたような大臣の地位にしばし笑いがとまらなかったと新聞は報じておる。それほどお喜びになった直後の
事件
ではあっても、生命を尊重するという政治が国の基幹的な政策である以上は、
隊員
の二名の方のとうとい死というものは、結局
防衛庁
長官
の責任問題にまで私は及ぶと思うのでございますが、御見解はいかがでございましょう。
小滝彬
38
○
小滝国務大臣
私、先ほど申し上げた通りの
気持
でございまして、十分責任の所在を明らかにし、私自身も重大なる責任を
感じ
ておるということは先ほどの言葉で御了承願いたいと存じます。
受田新吉
39
○受田委員 私はこの機会に、この死の
行進
に関連する幾つかの
事件
を簡単に時間をさいて申し述べます。すでに去る一月中旬に善通寺
部隊
にこれに類似する
事件
が起っている。最近は北海道にこれに類似する
事件
が起っている。また近く、伝えられるところによると、山口県の小月の
自衛隊
に遺髪を切り取り、つめを切り取って
防衛
出動に備えるために態勢を整えておると伝えられております。これら一連の動きは最近における
自衛隊
の
訓練
が、何だかある
目標
に向って強くたくましく進軍せんとする動きに合致しているように思われてならないのでございますが、これらの
事件
の実態及びそうした何らか不安を抱かしめるところの古い軍国調への前進という懸念に率直な解決のかぎを与えていただきたいと思います。
小滝彬
40
○
小滝国務大臣
今御指摘のような非常に好ましくない
事件
の起ったことも承知いたしておるのであります。
国民
から誤解されることのないように、もちろん
訓練
も必要でありますが、しかし同時にこうした行き過ぎたことをやらないように、これから私の力の限りを尽して、こうしたことの再発を防ぐようにいたしたいと考えております。
受田新吉
41
○受田委員 今私が申し上げた幾つかの例に対して確認されますか。
小滝彬
42
○
小滝国務大臣
小月の
部隊
でつめを切らしたということは、私は練習として非常に行き過ぎておると思う。万が一にもそういう不幸なことがあれば、あるいはそういうことをしなければならないけれ
ども
、そういう髪を切るとかいうようなことは、平素から練習しなくても、いざというときにできることである。これはまた
隊員
の感情の上にも精神教育の上にもよろしくないと思いますので、これは確かに行き過ぎであって、是正しなければならぬと考えます。それからもう
一つ
善通寺のことも御指摘になりましたが、これもはなはだ不幸なできごとであったと思います。ただあの際には、前から非常なヘッド・ライトが参りまして、疲れておられたためについつまずいて倒れられて、その場所が不幸にしてがけに近いところであったために落ちられてなくなられたそうでございます。その意味でも今度の第三
管区
の際には、白い線を両方に引いておかないと夜また何かこういうことが起ってはならないというのでこれを立案いたしました方で
——
私は言いわけをするわけじゃございませんが、それを参考にしてそういうことの再発を防ぐ措置をとったそうでございますが、しかし非常な
長距離
に疲労を押して無理に強行することになれば、これは幾ら白い線を引いてもそういうことがあるかもしれないから、そういうことのないような
処置
をとりたいと考えております。
増原恵吉
43
○増原
政府委員
北海道
事件
というのはどういうことでございますか。ちょっとお述べを願いたいのでございますが……。
受田新吉
44
○受田委員 北海道の
事件
は次回の委員会に詳細に資料を整えて御
質問
いたしますから、当局がまだ用意されておらないとすれば、あなたの方でも御
調査
願っておきたいと思う。 私はこの機会に、最近の
自衛隊
の動きに対してアメリカとの共同
防衛
の体制から、強制的に日本の軍隊が支配されようとする傾向のあることを恐れておる。それは昨年の十一月上旬米国の極東空軍司令官キューター氏が共同防空
演習
の
目的
をもって日本の航空
自衛隊
に
演習
参加
をせしめ、源田空将の指揮下に日本の航空
自衛隊
が
参加
して防空
演習
をやりたという
事態
に及びたいと思うのであります。 この
事件
は、前船田
長官
はこちらから進んで要請したのでなく、向うからどうかという御意見があったので、これに
参加
さしていただいたというお話でございましたけれ
ども
、当時極東空軍司令官キューター氏は中近東の緊迫に備えて太平洋諸地域における全米軍はすべて待機
命令
を出されておる、こうスポークスマンを通じて発表せられておる。そういう直後に行われたこの共同防空
演習
なるものには何かくさいものがあるとわれわれは断定せざるを得ない。しかもこの
演習
には韓国も入り、日本と韓国と米国との合体による防空
演習
であったとわれわれは聞いておりますが、その実相はさよう心得て間違いございませんか。
小滝彬
45
○
小滝国務大臣
私は当時の
状況
を十分承知いたしませんけれ
ども
、結論から申しますればただ
一つ
受田さんと同感の点があります。それはイスラエルの軍隊が十月二十九日にシナイ半島に出ておりますし、三十一日に英仏が上陸するというようなニュースがあり、この
演習
はたしか十一月六日ごろでございますから、時期的に受田さんのおっしゃるような誤解を招くときであったので、その点は私は過去のことを批評するのじゃございませんけれ
ども
、私の
気持
としてはまずかったと思います。しかしながらやった人の意図というものは、年々アメリカはこういう
演習
をやっている。ちょうどその際に日本の航空
自衛隊
の方でも
訓練
を終了いたしましたF86が六機ばかりあったので、これはそういう催しがあればちょうどいい
訓練
になるという意味で一緒に
訓練
を行なった。しかしあくまで指揮は源田空将が行なったというのであります。 もう
一つ
そのときのことを私、調べてみまして、あるいは手落ちじゃなかったかと思うのは、米軍側が先に発表して日本側が発表しなかったから、何か向うから強制されたかのごとき感を与えたかもしれませんが、
実情
は決してそうじゃなかったということであります。 韓国軍もとおっしゃいますけれ
ども
、これは向うの上空でやったので、日本の方はもともと日米間の共同
防衛
という建前も持っておりますから、ちょうど向うのやる機会をとらえたにすぎないものと私は思っているのであります。しかもそのとき加わりましたのも、たしかF86六機、T33が延べ一日十機
程度
でございまして、そう大規模なことをしたというようなものでもございませんので、この点は今申しましたように、率直に言って時期的にまずかったのではないか。これは
国民
感情というものも考えなければならぬ。
ほんとう
に
国民
に理解してもらうには、そういう点も
——
ただ単に空軍は勝手なふるまいをする、
陸上自衛隊
の方もただその
訓練
というのでなしに、
国民
感情というようなものも考えなければならないので、そういう点であるいは遺憾な点があったかもしれませんが、その本旨とするところは、決して受田さんの御指摘のようなものではないということを申し上げたいのであります。
受田新吉
46
○受田委員 この防空
演習
の指揮官、事実上はキューター米極東空軍司令官がレーダー基地から指揮をとったということは明々白々だと伝えられている。船田さんは、日本は日本独自に
訓練
をやったのであって、これは源田空将が指揮官としてやったと仰せられているようでございますけれ
ども
、事実上米軍のレーダー基地からこれらの連合
演習
の最高指揮が下されておったということは、まぎれもないとわれわれは断定するのでありますが、そういう形に置かれている日本の
自衛隊
のあり方というものに対して、
長官
、あなたはいかなる見解を持っておられるか。自主性を失った日本の
自衛隊
が、日本独特の
自衛隊
の性格を強く打ち出そうとして
訓練等
に無理が起り、ある
目標
に向って日本の
自衛隊
の体制を高めようという方向をたどらざるを得ない
事態
になるという心配をお持ちではないか、お伺いしたいのでございます。
小滝彬
47
○
小滝国務大臣
ただいま昨年の
演習
の例を申されましたが、これは共通の利害を持っておる
部隊
が共同的にけいこをするということは、私は必ずしも排除すべきものではないと思います。ただレーダーの例をおとりになりましたが、不幸にしてまだ日本の方はそれだけレーダー設備については体制が整っておりませんから、あらかじめ話し合ってそれを利用する。これは機械的に利用するにすぎないのでありまして、そういうことをやることは現在の
段階
においてはやむを得ないことと存じます。しかし私
ども
は、御指摘のように、なるべく早く日本は最小限度の防空力を持とうということに努力をしておるのでありますから、今のような誤解を招くような組織でなしにやり得る
段階
に達すると思います。 今、アメリカの方に引っぱられていくおそれがないかとおっしゃいましたけれ
ども
、それはわれわれの力によって必ず日本が自主的に防空力を備えるという努力によって、よりはっきりとした体制を確立し得ると考えているのでございます。
受田新吉
48
○受田委員 私は日本の
自衛隊
のあり方に非常な不安を抱いているわけですが、あなたはしばしば政治優先、文官優位の原則を叫ばれておるにもかかわらず、源田空将はこの
演習
において、他のいろいろな問題とはかわって庁議にも諮らないで、独断でこの
演習
に
参加
したとも聞いているのでありますが、こういう重大な合同
演習
というような問題においては、当然
防衛庁
議を開き、首脳部の見解をただしてしかるべきものではなかったか、その
実情
を御報告願いたいのです
小滝彬
49
○
小滝国務大臣
日常の
訓練
というものについても一々
防衛庁
本部に
申し出
るということになりますと、その機動性と申しますか、
能力
にも関することでありますから、日常の
訓練
についてはそういう取り計らいをする必要はないと思います。しかし今御指摘の場合については、私の承知しているところでは、はっきりと
防衛庁
長官
の許可を得てやったものだということでございまして、私はもちろんそういう共同的な
演習
をするようなときには、私の方にそれを請訓すべきものであると思います。そうして今御指摘のように、源田空将だけでやったのではないというのが事実のようでございます。
受田新吉
50
○受田委員 庁議を開いたというのではなくて、
長官
の許可で片づけたと今おっしゃったが、こうした外交的の問題である以上は、閣議へ諮って決定しなければならない重大な問題だと思いますが、閣議決定はしましたか。
小滝彬
51
○
小滝国務大臣
当時のことをよく承知しております増原
次長
から
答弁
いたさせます。
増原恵吉
52
○増原
政府委員
先ほど
長官
から申し上げましたように、この
演習
は米軍としては恒例的に秋のころやる
演習
でございます。これは去年
参加
をしましたが、その前はまだわが方のF86、T33というようなものが、この
演習
に
参加
するまでの
訓練
度に達しておらなかったために、
参加
するという問題がありませんでしたが、昨年はちょうど今申されましたように、F86六機が
訓練
を終った
あと
の時期に、この防空
訓練
が行われるということでありましたので、米軍の方からも非常にいい時期であるから一緒に
参加
をしたらどうだろうという
申し出
がありまして、これを
長官
に申し上げて、
長官
の許可を得て
参加
をした。
参加
をしましたのは申し上げたように防空
部隊
としてはF86が六機でございます。
目標
機としてT33が延べ十数機
参加
をしたわけでございます。そうした性質の
訓練
でございますので、
長官
が
長官
限りとして決済をされ、これに
参加
を認められましたので、閣議に諮るというふうな措置はとられなかったわけでございます。
受田新吉
53
○受田委員 私はそういうことを軽々しく閣議にも諮らないで独断でやられるというようなことは、この行政協定二十四条の共同
防衛
に進む
段階
としても、これはきわめて重大な欠陥だと思っておりますし、また日本の
自衛隊
が
国民
の声の中に溶け込まないで、
自衛隊
の一部の人とアメリカの
部隊
と結ぶという危険も多分に包蔵されておると思うのです。こういうところに政治優先の原則をいかに叫ばれましても、
長官
、あなたの配下の
人々
は、あなたの考えとは逆な方向に制服の権限と主張をほしいままにして横暴をきわめようとしておられる。あなたを初めそこにおられる参事官の方々は、人間的にりっぱな方です。私はあなた方に深く敬意を表するものです。こうして連日
国会
においでになられて、庁議を開くにも支障が起るほどで、おそらく夜分にかけて御苦労をしていただいておるだろうと御同情を禁じ得ません。しかしあなた方の御苦労のいかんにかかわらず、文官優位の原則は
一つ
一つ
こわされていく。むろんあなた方御存じの通り、
自衛隊
の施行規則の別表の第六の中には、制服の人が、その他これに準ずる立場で、参事官になれるような道が開かれておる。旧職業軍人であった大将が
防衛庁
長官
に擬せられるという情勢にあった、こういうところを見ますと、あなた方の御努力にかかわらず、陸上、海上、航空の
自衛隊
は、それぞれ独自の動きをして猛烈な
訓練
を行い、ある
目的
に向って前進しようとしておる動きが多分にあるのです。今のうちにしっかりしておらないと、あなた方が知らざる間に、あなた方の支配下にある
自衛隊
は、あなた方を足元から食いつぶす
状態
になることを私はおそれておるのです。ここをしっかりした信念で討議をしていただかないと、思わぬ結果が起ることを
長官
御確認していただけますか。
小滝彬
54
○
小滝国務大臣
仰せごもっともでございますし、激励大いに感激いたしました。大いにそういうことのないように最善を尽したいと考えます。
飛鳥田一雄
55
○飛鳥田委員 関連して。今の共同
演習
の問題ですが、増原さんのお話によると、T33が仮装敵機になって入ってくる。これをとらえて要撃する
演習
だった、こういうお話しですが、日本の現在のごとき航空基地あるいは敵機をとらえるレーダー網、こういうものを考えてみますと、非常に重大な問題が出てくると思います。御承知のようにレーダ一網は二十数カ所日本国内にあるそうです。これはすべて今米軍の指揮下にあるわけです。このレーダー基地でとらえた敵機はすぐどこへ通報されるかと申しますと、各戦闘機の要撃基地あるいはそれの指導をしている中心地に連絡をしてくる。この連絡は大体私たちの想像では、三沢あるいは東京のジョンソン、九州の板付と日本全国を三分割して支配している基地に連絡がくる。ここでこれが敵機なりやいなやを判定して、これに対する要撃の態勢をすぐとるはずだと思うのですが、この間に源田空将がどこにおられたかということでありますが、源田さんはたしか名古屋の第五空軍に駐屯をせられたはずです。そういたしますと、仮装敵機が入ってきてこれをとらえて要撃の
命令
が出るまで、おそらく名古屋の第五空軍の源田さんの手を経由する部分はないはずです。もしそういう部分があるとすれば、要撃に非常に時間がかかり、要撃の意味をなさない。こうなってくると源田空将が第五空軍に駐屯をしたとしても、それは日本軍の指揮をしておったとは言い得ない。ただお飾りであって、事後報告がこれにもたらされただけではないかと私たちは想像いたします。私は専門の軍人ではありませんから、事実について多少の想像の違いはあるかと思いますが、しかし現実においてこうした共同
演習
をするということは、日本の空軍の指揮権をアメリカの下に入れてしまうという結果を生じている。このことは争い得ないであろうと私は思うのです。もしこういうふうに共同
演習
をすれば、共同指揮とは名のみであって、実はアメリカの指揮下に日本空軍が入ってしまうという
事態
になる。こういう
演習
を毎回々々重ねていくということは、一体どういうことを意味するか、こういうことを私たちは考えてみないわけにはいきません。 そこで行政協定の二十四条を見ますと、「日本区域において敵対行為又は敵対行為の急迫した脅威が生じた場合には、日本国政府及び合衆国政府は、日本区域の
防衛
のため必要な共同措置を執り、且つ」、「直ちに協議しなければならない。」こうなっておるのであります。協議によって双方の指揮権あるいは双方の行為がきめられていくはずであります。ところが現実に空軍
演習
、共同
演習
という名のもとに、実は日本軍がアメリカ軍の指揮下に入ってしまう既成事実を着々重ねていくということは、終局的にはこの行政協定二十四条の規定を裏からひっくり返しておる、無にしてしまう。こういう行為と私たちは考えざるを得ないのであります。現場における第一線将校あるいは現場における将軍たちの考え方は、自分の指揮している軍隊についてだけの問題でありましょう。広く日本の国のあるべき姿、あるいは行政協定の問題等々についての考慮をせられないのは当然だと思います。だがしかし、それをチェックしてそういえ
事態
を生ぜしめないのはあなた方の責任でなければならないと私は思います。それを先ほど受田さん言われるように、
長官
だけの承諾でこのことをやってしまうというようなことはあまりにも軽率である。一体行政協定二十四条を無にしてしまうような、こうした既成事実を積み重ねられていく、こういう共同
演習
についてあなた方は今後どうお考えになるのか。日本軍の指揮権をアメリカにゆだねてしまうようなこういう共同
演習
を今後も考えていかれるのかどうか。もし考えていかれるとするならば、閣議にかけるなりあるいは
国会
にこの問題を相談なさるなりして問題を処理していかれるおつもりなのかどうか。この行政協定について私たちは党として反対をいたしておりますが、しかしこれすらもがあなた方によって裏からひっくり返されていってしまう。こういうようなやり方に対して、私たちは心から悲しまざるを得ないのであります。どうぞ今後こういう問題が出て参りましたときにどうなさるか、はっきりおっしゃっておいていただきたい。
小滝彬
56
○
小滝国務大臣
行政協定二十四条は非常
事態
に対する特殊の協議事項でございまして、協議の上で共同措置をとったり、また安全保障条約第一条の
目的
を遂行したりする。この二つのために直ちに協議しなければならないということですから、協議をすることによってやるわけです。今のはそういう非常
事態
ではない。これが積み重ねられてくると、協議もしないで一方でやるんじゃないかというお
気持
での御
質問
かと思いますが、この前のときにおいても、双方が協議して、日本の航空
自衛隊
の方は源田空将が受け持つということになったようでありますから、決して一方的に、一方が両方に対して指揮をしたというような事実はなかったものと了解いたしております。ただしかしレーダーのことを例におあげになりましたけれ
ども
、これはいわば友邦国からの情報を利用するというような意味にも解せられるのでありまして、これは機械的に行われるものでありますからそれを利用したというにすぎないのであって、航空
自衛隊
に関する限り、あくまで源田空将が指揮したものでありまして、この点は
一つ
誤解のないようにお願いいたしますと同時に、レーダーの制度につきましても、われわれの方の技術者の養成も進み、十分
準備
が整いましたならば逐次日本側にこれを接収いたしまして、今飛鳥田君の御指摘のように、日本は日本としてこれを利用し、相互に利用するという必要がありまする場合には、それに対しての協定をするという措置をとるべきであろうというふうに考えております。
飛鳥田一雄
57
○飛鳥田委員 今の問題については、事実の問題をもう少しよくあなたの部下の方に聞いていただきたいと思います。源田さんがたなざらしであったことはもう事実だと思います。それはそれといたしまして、今レーダーのお話がありましたが、レーダー基地が何カ所か日本軍のかに移管をせられるという話が出ておりますし、
防衛庁
の方でもその
準備
を整えておられるようであります。しかし日本に二十数カ所あるレーダー基地のうち、三つないし四つが日本軍に引き渡されたといたしましても、レーダー基地は、日本の中にあります全レーダー基地が総合的な行為をしなければ、全然その効果を発生いたしません。四つ日本に渡った、この四つは日本だけで勝手にやる、残った二十幾つはアメリカだけで勝手にやる、その相互の間に何の連絡もないし、たまたま事務的な連絡があったという
程度
では役を果さないわけです。従ってこれを一体として指揮し、これを統括していく必要が出てくるだろうと思います。そうなった場合に、一体日本軍に引き渡された幾つかのレーダー基地の指揮権はどうなるのか、こういう点について私たちは常々疑問に思っておるわけです。ただ日本の兵隊は扱うだけであって、実際はアメリカ軍の指揮下にある、こういう
状況
が出て参るといたしますならば、次第に日本軍はアメリカの指揮下に入っていく、こういう危倶を持っておるわけであります。そうした点で今受田さんの申し上げました共同
演習
問題は、非常に重要なテスト・ケースだったろうと思う。共同
演習
の問題においてアメリカの指揮下に入るような態勢をとるとすれば、今後レーダー基地の引き渡しを受ける問題でも、やはり強いことは言えないんじゃないか、またアメリカに指揮される
状況
が出るんじゃないか、こういうことを私たちはおそれておるのであります。どうか
一つ
レーダー基地が日本に移管せられます場合に、米軍の指揮下に働くのか働かないのか、この点明確にお答えをいただきたいと思います。
小滝彬
58
○
小滝国務大臣
最初
から全部引き受けるようになりますことが望ましいことでありますが、実際問題としてはそういうことはできない。そこで日本の引き受けますものについては、もちろん日本側が必要な運用手続を作るのであります。御指摘のように、その場合にも米軍側との連絡をよくすることは必要でありましょうから、そういう点は考慮に入れて、わが方はわが方としての特定の運用手続を作るのでありまして、こちらが引き受けたレーダーサイトに関する限り、あくまで日本側の支配するものであり、日本側の運用手続によって運用せられるものでありますから、それでもって直ちに米軍側の指揮のもとに入ったということは言えない。ただ現実の問題として、なるほど中心の基地でありますから、そういうものを利用するだけであって、指揮系統におきましてはあくまでわが方のサイトはわが方にあるということになる次第であります。
受田新吉
59
○受田委員 時間が迫っているので、今
申し出
もありましたからこれでおきますが、
防衛
体制につきましては今飛鳥田委員からも申して下さったので、次回の適当な機会にゆっくり御
質問
することにしますが、いま
一つ
今回の
事件
について、次回までにぜひ片づけておかなければならない問題は、あなた方が今まで
調査
された結果を拝見しますと、
隊員
の率直な声が出ておりません。
隊員
で非常に虐待を受けた
人々
の声は私の方では幾つかここで確認されているものがあるのであるから、それをここで報告していただきたいのです。
自衛隊
の
隊員
は常に、三月の満期になったらおれはやめるんだ、
あと
に続く人がいなくなるだろうという不安を与えている人もあるわけです やがて
自衛隊
の募集に影響が起り、そこで徴兵制をしいて、強制的に壮丁を徴兵するというようなことになるおそれすらも私たちはあると思うのです。こういうことを考えると、今回の半作をいいかげんに処理することはできないわけでございますから、
隊員
の中に率直に述べている暴行、虐待をあえてした
人々
の実例、
隊員
のこういう声があるということをここであなたの方からお示し願うことを私は希望するのです。それができなければ、この次に私の方からなまの声をお伝えすることにいたします。十分用意はいたしてございます。 そこできょうは時間の制限で一言だけ確認しておきたいことは、憲法の基本的人権と
自衛隊
の
訓練
の限界です。憲法の基本的人権を尊重して、その中で
訓練
を行う限界点をどこに置いているかということ、特に
自衛隊
の
訓練
の遵守事項の中には、
自衛隊
法の施行規則の中にはっきりと服務規律につきましてうたわれておりまして、「
隊員
の遵守事項」の中に「
隊員
は、左に掲げる事項を守らなければならない。」として、「部下の
隊員
を虐待してはならない。」という
自衛隊
の大原則があるわけです。この大原則をあえて犯して、今日も新聞の写真を拝見したのでありますが、疲れ切った
隊員
が肩につかまって行くところを、あたかも青鬼が青竹を持って
うしろ
からせき立てるように控えておる写真を拝見しました。
長官
も拝見されたと思う。われわれこういうあさましい
行軍
の実態であったかと思って、まことに断腸の思いがしたのでありますが、憲法に掲げる規定を、
自衛隊
の
訓練
はどの
程度
にこれを遵守して
目的
を達しようとしておるのか、という点を
最後
にお尋ねして終りたいと思います。
小滝彬
60
○
小滝国務大臣
十分御趣旨を把握し得ないのでありまするが、もちろん憲法に規定されていることはすべての
国民
が守らなければならぬ、
自衛隊
が例外であろうはずはないのでありまして、基本的人権の尊重ということは当然
最初
の大前提であるわけであります。それを侵さない限度において、
訓練
は節度を越さないようにする。そして今写真のことが出ましたけれ
ども
、その趣旨としては、隊内においてなるべく
落後者
を出なさいようにお互いが助け合っていこう、激励し合おうという
気持
だったと了解いたしますけれ
ども
、それが妥当性を欠き、行き過ぎあるいは虐待と見られることが絶対にあってはなりませんので、そうした点については、あなたの言葉を借りて言えば、憲法にある基本的人権というものを十分尊重するという趣旨において行動させたいと考えております。
受田新吉
61
○受田委員 航空
自衛隊
の中にもやはりこれに類似したようなことがありはしないか、ことしの一月だったかと思うのですが、天龍川の河口で指宿二等空佐ではないかと思いますが、殉職された方があります。接触によって墜落されたとなっておりますが、
自衛隊
の操縦者といえ
ども
、非常に疲労しているのをせき立てて
訓練
に
参加
させるとこういう
事故
が起る、こういうことになれば結局死の航空というものがここに生まれるわけです。私は指宿二等空佐が殉職された原因はそこにあるのではないかという不安を最近抱いておるのでございますが、これは陸上のみならず航空にも海上にも両様のことが相次いで猛烈な
訓練
のもとに行われるという、生命軽視の傾向があるのではないかという不安の一例に申し上げたのでございますが、これに対しても御回答を願いまして、次回の委員会までにわれわれとしても十分
防衛庁
のとった措置に対する態度をきめたいと思います。
小滝彬
62
○
小滝国務大臣
訓練
しなければならない
部隊
におきまして、
部隊
長としてはその
部隊
の
能力
増進ということをもちろん今度も考えなければならないわけであります。しかしながら疲労によって操縦を誤まるようになるとか、あるいはそのために
死亡
するというようなことは、もうすでにその
訓練
の必要の限界を越したものでありますから、絶対にそういうことのないようにさせたい。これを深く決意いたしまして、その方針で今後進んでいきたいと存じます。
相川勝六
63
○
相川
委員長
本日はこの
程度
にとどめ、次会は来たる十九日火曜日の午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時四十三分散会