運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1957-03-05 第26回国会 衆議院 社会労働委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年三月五日(火曜日)     午前十時五十九分開議  出席委員    委員長代理理事 大坪 保雄君    理事 亀山 孝一君 理事 中川 俊思君    理事 野澤 清人君 理事 八木 一男君       植村 武一君    加藤鐐五郎君       小林  郁君    田子 一民君       田中 正巳君    高瀬  傳君       八田 貞義君    古川 丈吉君       山下 春江君    亘  四郎君       岡本 隆一君    栗原 俊夫君       五島 虎雄君    堂森 芳夫君       山花 秀雄君    中原 健次君  出席国務大臣         労 働 大 臣 松浦周太郎君  出席政府委員         労働事務官         (労政局長)  中西  實君         労働事務官         (職業安定局         長)      江下  孝君  委員外出席者         専  門  員 川井 章知君     ————————————— 三月五日  委員滝井義高君辞任につき、その補欠として佐  竹新市君が議長の指名で委員に選任された。 同日  吉川兼光君が理事補欠当選した。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事の互選  労使関係労働基準及び失業対策に関する件     —————————————
  2. 大坪保雄

    大坪委員長代理 都合により委員長が不在でありますので、私が委員長の職を行います。  これより会議を開きます。  この際お諮りいたします。去る二月二十一日理事吉川兼光君が委員を辞任せられたのに伴い、理事に欠員を生じておりますのでその補欠選任を行わねばなりませんが、再び委員に選任された同君を理事に指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 大坪保雄

    大坪委員長代理 御異議なしと認め、吉川兼光君を理事に指名いたします。
  4. 大坪保雄

    大坪委員長代理 労使関係労働基準及び失業対策に関する件について調査を進めます。発言の通告がありますのでこれを許します。山花秀雄君。
  5. 山花秀雄

    山花委員 労働大臣がおいでになっておりますので、この際労働行政に関連して一言だけ質問をしたいと思いますが、御承知のようにただいま日本で最大の労働組合である総評を中心といたしまして、多くの労働組合賃金値上げを目標とする、一般的には春闘といっておりますが、春闘が行われております。特に国民経済に相当大きな影響を持っておりますところの炭労春闘問題につきまして、労働行政を担当しておられます労働大臣一言質問をしたいと思うのであります。承わるところによりますと、何か労使双方代表者を招いてストの回避を政府当局では勧告をするというようなことが伝えられておるのでありますが、その点につきまして、さようなことがあるのかどうかということを最初一言質問をしたいと思います。
  6. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 炭労の問題に対しまして、石炭貯炭量が非常に少いものでありますから、これが今スケジュールにあるような全面ストが行われましたならば、貯炭量が非常に少くなりまして、日本経済全体が麻痺状態になることを非常に私はおそれております。さりながら反面、争議の問題に対しましては、民間争議に対しては、政府態度争議に不介入態度をとっておりますが、しかし日本経済がかくのごとく危機に直面したということであるならば、われわれはこれを傍観することはできないのでございまして、本日午前十時に総理官邸労使代表者を呼びまして、通産大臣官房長官、私の三人が出席いたしまして、自主的に一つ早く解決をつけてもらいたい、そして日本経済影響を及ぼさないようにしてもらいたいということを、勧告のような形式においてお願いをいたしたのであります。両代表ともその意を了とせられまして、御協力を願うことにいたしたのでございます。御答弁いたします七
  7. 山花秀雄

    山花委員 そこでこの際一つお尋ねしたいと思いますが、一応自主的に解決をしてもらいたいという政府の意図を中心お願い勧告だと、こういうように労働大臣は言われましたが、今春闘で、たとえばこれは一例でありますが、官公庁中心とするところでは二千円のベースアップというのが一応の標準の賃上げ要求基礎になっておることは、これは労働大臣もよく御存じ通りだと思いますが、今度の予算で人事院の勧告も考慮に入れて、一応ベースアップの線が予算関係に織り込まれておると思いますが、どの程度ベースアップ……これは実質賃金と申しましょうか、家族手当地域給、その他もいろいろ含めて、どの程度値上げ官公庁中心として予算に繰り込まれておるかということを一言お尋ねしたいと思います。
  8. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 予算書の上に載っておる、六・二%を上げることになっておりますが、見方によってその金額はいろいろ違いますけれども、大体千二百四、五十円程度だと私は記憶いたしております。あと予算書によってはっきりお答えいたしたいと思います。
  9. 山花秀雄

    山花委員 今労働大臣お話によりますと、大体が国民税金でまかなっているところの官公庁関係が一応千二、三百円程度賃上げ予算に織り込んだ、こういう説明でありますが、労働行政のうちでも、先ほど申し上げましたように、特に国民経済に大きな関連性を持っておるこの炭労関係紛争議に際しまして、原因になっておりますのは、やはり賃上げが問題になっておりますが、最近炭労関係において、相当長い期間不況時代が続いて参りました。政府はこの不況を切り抜けるために小さい山をつぶして大きい山を中心とする、出炭合理化と申しましょうか、石炭経済合理化と申しましょうか、そういう保護政策を行なうて、最近は般的にいわれておりますように、神武以来の好景気という、炭鉱関係次資本家にそういう状況が続いているということを聞いておるのでありますが、長い間べ—スアップがなく相当苦しんで参りました労働階級がこの際神武以来の好景気の若干の分け前にあずかろうというのは、私はこれは当然だと思うのでありますが、今炭労組合ベースアップに提出している要求金額に対しまして、一体労働省としてはどういうふうにお考上えになっているか。高過ぎるとお考えになっているか、あるいは妥当とお考えになっているか、この点を一つ。これは労働行政を扱う上においても、労働当局考え方として一つの問題となると思いますが、一つその間の所管大臣気持を聞かしてもらいたいと思います。
  10. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 山花さんのおっしゃることほごもっともであって、そういう目安をわれわれの方から申し上げることの方がいいかもしれませんけれども、今御指摘になりましたように、石炭合理化法によらなければならなかったほどに、中小炭鉱苦況というものは深刻なものがありまして、昨年来あの法律によって大部分が救われてきて、ようやく安定したというところであります。そういう線の炭鉱と、層も深ければ設備も拡充されて近代化さしている、資本蓄積も相当あるというところの大企業炭鉱との賃金の格差は、私は相当あると思うのです。私は一番心配しているのは、そういう大炭鉱よりも中小企業炭鉱の人々が不十分な設備の中に働いておるのでありますから、そういう危険負担の上から見ても、賃金を高くしてあげなければならぬと思うが、経営上なかなか困難であるというような状況であろうと思うのです。そこで要求は二千円いたしておりますが、御承知のように二月四日でしたか、労使双方の折衝によりまして、十三社との間に五百円という切り出しを経営者側の方がいたしたのでありますが、そのままに現在なっているようでございます。その他のこまかしい問題に対しましては、われわれはあまり深く介入しないという態度をとっておりますので、これ以上申し上げかねるのでございます。
  11. 山花秀雄

    山花委員 大臣が今説明されましたことは、これは新聞紙上にも出ておりますし、あえて伺わなくてもよくわかっている事態でありますが、先ほど私がお尋ねいたしましたのは、国の税金でまかなっているところの官公庁関係でも、今度の場合には千二百円の賃上げを一応予算の上に織り込んだ、こういうことになっておるのであります。特に石炭合理化法等々によって、率直に申し上げますと、小さい山はそれによって犠牲になり、その保護政策の恩典に浴したのは大きい山を中心とするところである。しかも産業界が一般的に立ち直って、神武以来の好景気といわれている。ただこれは一例でありますが、私は株式なんかの問題はあまりよく知りませんが、一時額面割れをしていたようた、三井鉱山ですか、最近は二百円を突破しておるというような株価になっておると聞いておるのであります。これは相当利潤を上げて、先行き見通しはいいという結果、株価の上にもさような形が現われておると思うのでありますが、そういう経営状態のもとに長い間賃上げもなく、今日まで黙々として働いて参ってきたところの労働者の二千円の要求に対して、この際五百円という回答が出てきておる、これ以上一銭も上げられないという回答が出てきておる、こういうようなことが果して産業能率を上げる経営者としての考え方として妥当であるかどうか、これは労働行政をある意味からいえば指導する立場労働当局も立っておられると私は思うのですが、そこで一つ労働大臣の個人としての考え方、あるいはそういう労働行政全般をつかさどるところの責任者立場労働大臣として、これでうまく争議解決するかどうかというめどを、一つこの問題に関連して、関係がたくさんございますので、お聞きしたいというのが私の質問の本旨であります。どうかそういう意味を了承されまして、一つお答えを願いたいと思うのであります。
  12. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 なかなかむずかしい質問でありまして、簡単におっしゃるように答えられないことを遺憾に思いますが、大炭鉱その他が政府の行いました石炭合理化法によりまして資本蓄積ができて株価が上ったということでございます。神武以来の好景気とはいいますけれども、私は西ドイツの企業経営についていろいろ調査して参りましたが、向うと比べますと、日本産業設備というもの、同時に資本蓄積というもの、経営内容というものは、株価はなるほど高くはなっておるが、実質的にはドイツなんかに比べて日本経営というものは不十分であるということを私は指摘することができるのであります。それを勤労者犠牲のみによってよくしようとは思わないけれども、やはり日本産業全体は日本民族のものでございますから、双方が協力し合って他国と競争のできるところまで進歩させなければならぬと思っております。今度の争議に対する問題でありまするが、何か漏れ聞くところによりますと、きょうは第二回の回答をするということを言っておりますが、経営者の方にもいろいろな考え方もありましょうし、また勤労者の方にも交渉の過程もありましょう。きょうも、両方とも相手のあることであるから、早期に解決ということは困難であるかもしれないけれども政府心配する、日本産業日本経済全体に悪影響を及ぼさない範囲内においてわれわれは努力し合うということを双方とも答えておりますから、まあそこそこのところで片づくんじゃないかと思っております。その金額は、今お話しのように、税を取っている官吏でさえ千三百円以上げることになったんだから、もうかっている炭業においてはそれ以上がほんとうじゃないかと言われるような意味に受け取れるのでありますが、それはそれがほんとうだと私は、言いかねるのでありまして、不介入態度をとっておりますから、双方話し合いによって決定すべきものである、かように思っております。
  13. 山花秀雄

    山花委員 労働大臣立場として官公庁関係予算に仕組んだ値上げの額と、また労働大臣がこの際このくらいが妥当だというような考え方を発表するということが、何か介入するようなおそれありとして、政府としては不介入態度をとらざるを得ぬ、こういうように私は承わりました。そこでお伺いしたいのでありますが、万一これが重大なる段階に突入して参りますと、最近貯炭量が非常に少いということも承わっておりますし、それからもう一つは、ちょうど春闘が起る直前政府緊急対策というような形で外炭相当量輸入を計画されたというふうに聞いておるのであります。これは何かこの問題を見越して相当量外炭を入れるということは、少し労働者のこの要求に対してブレーキをかけるような結果が現われてきたというふうに私は考えますが、政府はどういうお考えでございますか、一つこの際承わりたいと思います。
  14. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 日本石炭事情というものは楽観を許さない状況になっておって、きょうは雨が降っておりますけれども、非常に雨が少くて渇水がはなはだしく、各火力電力とも石炭の貯蔵が少いということで非常に心配の時期があったんです。そんなら貯炭は幾らあるかというと、一番困ったものは電力は十七日分くらいしか当時なかったのです。ここで争議でも起きてこれがぐっと激減してしまったならば日本経済麻痺状態になるということをおそれて、争議ブレーキをかけるというのではなくて——日本経済における石炭需給考えなければならぬという面から、片方に争議が起きがけておる、それがどういうふうな結末になるかわからない、それがもし変なことになるならば日本経済麻痺状態になると困るからということの意味で、石炭の、需給の上から考えたのであって、労働者を圧迫するというふうに考えたものではありません。それで当時百万トン入れたいということでありましたが、これは実は政策としてはまずかったんです。入れたければ黙っておればよかったんです。百万トン入れるということを言ったものですから——日本に入れるべき石炭生産地というものはきまっておるのです。そう遠方から持ってくるわけにいかぬ、樺太かあるいは中国かあるいはインドの方からか以外にないのでありますから、その先が上ってしまうんです。だけれども、いろいろ輸入業者心配いたしまして、十七万トン確保いたしました。その十七万トンの中には粘結炭が多いのであります。これも鉄生産の上にどうしても必要でございますから、きょう通産大臣の報告では大体十七万トン確保した、今後もそのくらいはできるかもしれぬが、百万トン買い入れるということを発表したものですから、売り先の方が上ってとても買い込みはできないというようなことを聞いたんでありますが、われわれは心配の余りに閣議で百万トンをきめたんですけれども、それは政策としてはあまり成功ではなかったということを私はみずから思っております。これは決して労働争議春闘に備えたものではなくて、春闘でもあったりして減産するならば日本産業麻痺状態になる、その時分にはやはり一つの用意をしなければならぬという石炭需給の面から考えたものでありますから、どうかそういうふうに御了承願いたいと思います。
  15. 山花秀雄

    山花委員 かりに今大手筋十三社とか十四社とかいっておりまして、山数にして五十幾つあるというふうに承わっておりますが、これが一斉ストに入りました場合に一日にどの程度減産するかという点、これは労働省でよくおわかりになっておると思いますので、承わりたい
  16. 中西實

    中西政府委員 わが国の今の一日の全出炭量は大体十七万トン余りでありますが、そのうち炭労関係の山で出ますのが約十一万トン強であります。
  17. 山花秀雄

    山花委員 一日炭労中心ストをやると大体十一万トンくらいの減産になる。ところが大切な外貨を使って輸入するのが、今日まで十七万トンほど輸入に成功したが、しかし政策のまずさから相当炭価か高くなって、今後の輸人も価格の点でなかなかむずかしいというお話でございましたが、かりに二日やれは二十万トンをこす。日本鉄銅関係原料炭である開らん炭なんかは別問題でありますが、ずいぶん政策としてはますい政策をやられたと私は思う。それよりもむしろ労使間が円満に解決して、産業意欲双方に発揮せしめて、幾らかでも出炭量か上るような労働政策がこの際必要ではなかろうかと思うのであります。しかしここへ参りましてかれこれ申しても仕方かございませんが、聞くところによりますと、このストかある程度続くと、緊急調整権限発動をやるということを政府考えておるというふうに承わっておるのであります。先ほど労働大臣も言われましたように、労働省としては労使間に行われるこの紛争議に対してはでき得る限り不介入方針をとりたい、そのためには今私から質問いたしました賃金考え方についても答えない方がいいと思う、これくらい不介入態度を明らかにされておるのでありますが、緊急調整発動ということになりますと、これは何と説明されようとしても政府当局一つ権力をもって介入したというふうにしか理解できないと思いますが、緊急調整発動を行う意思を持っておられるかどうか、この際労働大臣の御意見を承わりたいと思います。
  18. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 これは争議に対する不要な御発言でありますが、私どもはきょう労使双方の方々にお願いいたしましたことは、そういうことにならないようにしてもらいたい、そして国の産業経済の上に悪影響を及ぼさない範囲内において自主的に熱意をもって解決つけてもらいたいということが念願であります。炭労委員長からその質問が出まして、私は即刻答えたのです。そういううらはらがあってやっておるのではない、熱意をもって自主的に解決つけてもらいたいということをはっきり答えて参ったのでございます。ただいま山花さんの仰せになりました緊急調整の問題に対しましては、私どもは絶対にそういうことをしようとは考えておりません。できるだけ勤労者及び使用者お願いして、自主的解決平和裏にやってもらいたいということが私の願いでございます。
  19. 山花秀雄

    山花委員 ただいま労働大臣緊急調整を出す意思がない、またそういう段階にならないように一つ労使で善処してもらいたいというのが自分としての本来の考え方である、こう言われたのであります。そこで私は労使間の紛争議介入でも二つの形があるということをこの際申し上げたいと思うのであります。それはすみやかに解決でき得るようなめど介入は私は許さるべき介入ではないかと思うのであります。もう一つはいたずらに権力発動して、かえって事態が困難になり、遷延するような介入の仕方はこの際やめてもらいたいということであります。今交渉段階において一応五百円の線でストップしておることは学働大臣もよく御承知通りであります。先ほど最初に私が御質問いたしました官公庁関係でも、この際千二、三百円の予算を仕組んでおる。何も労働者にもうけを全部よこせといって炭労が立ち上っているわけでもございません。長い間の苦難をともにして、この際神武以来の好景気といわれている段階であるから、幾らか潤いをもらいたいというのが一応金額的に二千円というベースアップで出てきておるのでありますから、指導的立場にある労働行政責任者として官公庁でもあれくらいに出しているのだから一つあなたの力でもお考えになったらどうかということは善意介入であって、善意介入は、世間としては許さるべきことだと思うのでありますが、この際そういう善意介入をやられる意思があるかどうかという一点だけをお聞きしたいと思います。
  20. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 なかなかきわどい御質問でありまして、非常にむずかしい答弁になるのでありますが、そこまで日本経済のためにお考え願いますことはほんとうに感激にたえません。私どもも御意思のほどは十分わかっております。すみやかに解決できるように努力するということも介入一つであり、もう一つは税から給料をもらっているものでさえ千二百円にしておるのだから五百円は安過ぎるのではないか、せめて千二百円のところまで君たちは出すべきではないかということも一つ善意介入であると御指摘になりましたが、私はその内容にまで入ることはすべきでないという考えを持っております。とにかく解決を早く自主的にしてもらいたい。中立的なアンパイアというか行司といいますか、そういう立場にある政府態度がどっちかにウエートをちょっとかける場合には非常に損得の関係が生じますから、やはり両者どっちにも政府介入しないで、両者ほんとうに自主的におきめになることが日本経済の自然の姿である。その自然の姿を乗り越えて何かの介入によって片寄ったことがきめられるならば、それは日本の貿易なり日本経済の将来に大きな悪影響を及ぼす原因を作るのでございますから、これは日本経済の総合的な面において自主的に双方話し合いによって平和裏解決してもらうことが労働省としては最も望ましいことでございますから、その方向に努力をいたしたいと思っております。
  21. 山花秀雄

    山花委員 よく労働大臣の言われることはわかりました。しかし労働大臣が言われているような労働行政指導はなかなか行われていないと思います。たとえばこれは一例でありますが、先般出されました次官通牒のごときは、ただいま労働大臣の言われた意思とは少し違った形が現われていると思います。この問題につきましては、再々本委員会においても質疑が重ねられておりますのでくどく申し上げませんが、これは一つの仮定として申し上げたいと思います。大手筋五十何山が第一波、第二波、第三波というふえにストをやった場合に、なおただいまの不介入方針をとられて緊急調整権限発動せずに労使間双方の善処にゆだねる態度を堅持されるかどうかという点でありますが、この際一言労働大臣の御信念のほどを承わりたいと思います。
  22. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 私は先ほどから申し上げておりますように、この問題はあくまでも相互信頼の上に話をきめな仕ればならぬと思う。そこで政府介入すべきでない。この労働問題というよのは、どうも抽象的な言葉を使っていけませんけれども労使間が協同や愛的な気持になり、相互信頼気持にならなければきめられないと思うのです。私がそう言うのは、小さな企業経営いたしておりまして、争議をずいぶん、長くやりましたけれども、まだ両方が角を突き合せている間はきまるものじゃないのです。けれども、この炭労の問題その他の今日の春闘の問題は、私ども昭和二十五年から二十八年ごろまで争いました自分の経験の時代よりも、非常に進歩されておるのです。国際的な労働争議についてもよく御存じなのです。でありますから、きょうも両方にお会いいたしましましたが、両者とも解決をつけたいという気持になり——まあ両方とも相手のあることですから、政府からそうい要望があっても、簡単に今すぐとは言われませんけれども、必ず解決つけます。こう言っておられますから、この問題につきましては、私はやはり相互信頼の上に話をきめられる、かように思うのです。それを信頼いたしております。私もそれを信頼しなければならない。そこで私は、今御指摘になりました、先ほども答弁いたしましたが、緊急調整をやって一方的に抑圧するというような考えは持っておりません。
  23. 山花秀雄

    山花委員 日本労働運動も国際的に相当発展して参って、信頼すべき労働運動の現実の姿であるから、労働大臣としては緊急調整権限発動しなくても済む、こういうり確信を述べられ、またそういう事態にならないと思うという確信のほどをお述べになりました。そこで、これは少し話が古くさいのでありますが、それくらい信用しておられる、特に炭鉱関係労働運動は、日本の場合には、先国会におきまして炭鉱関係軍気事業関係で、一部スト禁止法律を制定されたということは、私ははなはだ遺憾に思うのでありますが、一応法律としてできました以上は、これはまあやむを得ない事態と思います。そこで電気事業あるいは石炭産業に関するスト禁止法に盛られた以外の、許されましたるストライキの行為がいかほど継続いたしましても、緊急調整発動はない、かように労働大臣の所見を伺ったという意味に解釈してよろしゅうございますかどうか。私の質問はこれで終りますが、この一点だけを御回答願いたいと思います。
  24. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 先般きめましたスト規制法——スト規制法という名前が私はいけないと思います。やっぱり法律に書いてあるように、石炭 電力争議行為の規制云々という方がいいと思います。スト規制法というと 何でも政府スト介入して、そういうように緊急調整などをやるというふうに解釈されるものですから、私はやはり石炭の保安要員と磁気のスイッチ・マンの問題については、これはどこの国でも公安維持のためにやっており、国民経済の上にやっておるのだから、ある程度のことは、どこの国際的な関係を見ましてもやっていることでありますから、日本においてやることも当然であると思っておるのです。けれどもその他の問題についてああいうようなことをするかせぬかということでありますが、この間もこの席上で勝間田さんからその御質問がありましたから、私は将来そういうことをやる考えは持っていないとはっきり答えました。きょうもそのことについては変りはございません。
  25. 山花秀雄

    山花委員 労働大臣から、炭鉱ストの問題につきまして、緊急調整をやる意思はないとはっきり御回響をいただきましたので、私どもも安心したのでありますが、その他春闘に関連する多くの産業労働争議関係いたしましても、先ほどのような態度一つ進んでいただきたいということをお願いいたしまして、私の質問を終えたいと思います。
  26. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 ただ一言申し上げておきます。私がこの争議に臨むに対しましては、まあマホメットの言葉を借りるわけではありませんが、右にコーラン左に剣、この行き方はやはりとらなければならぬと思っているのです。法治国でありますから、国の法律を侵してまでやるものを、黙って坐視するということは、国の秩序の保障を国民にしている政府としてとるべき道、ではない。しかしながら、日本産業のために汗して働いて下さる勤労者諸君に対する愛の手は、あくまでも労働省としては仲ぶべきであるという考え方の上に立っておりますから、皆さんのお作りになりました法律範囲内において行動するということを、お約束する次第であります。
  27. 大坪保雄

    大坪委員長代理 高瀬君。
  28. 高瀬傳

    ○高瀬委員 ただいまの山花君の質問に関連いたしまして、一言労働大臣の所見を伺いたいと思うのであります。先ほど来非常に穏健に、それこそ相互信頼のうちに論議が進められまして私も大へん傾聴いたしました。そこで先ほど労働大臣は、今回の、特に界季闘争の問題に関して、相互信頼、協同、友愛という立場から、あくまで穏健にやる、炭労の問題に対しても緊急調整発動しない、こういうようなお話でありました。御趣旨はまことにけっこうでありますが、私は今回の春季闘争、あるいは毎年繰り返されております定期的に行われる労働組合のいろいろな闘争に関してかなり私なりに意見を持っております。特に今回の春季闘争というものの特質を考えますと、まず政府の作った平均千二百四、五十円程度ベースアップあるいは最低賃金制の問題というようなことに関して、労働組合並びに社会党の諸君の意見は相当開きがあると思うのです。それが今回の春季闘争の根本的原因になつたと推察いたしますが、現在行われております春季闘争が、公務員、炭労あるいは国有鉄道、こういうような非常に日本労働組合の根幹をなす大きな組合によって行われ、しかもこの三者の非季闘争が、その背後で総評によって指導されているというところに、私は非常に特任があるのじゃないかと思う。従って露骨に申し上げてしまえば、公務員などは、国家公務員法の九十八条によっても、いわゆる争議行為は禁止されていると私は考えるわけであります。それから炭労ストあるいは国鉄のストというものは、日本経済の再建、あるいは産業の発展、あるいは日本全体の社会組織の安定ということに非常な影響があることは、これは私がくどく申し上げるまでもなく明らかであると思う。従って、現存総評によって指導されているところの春季闘争が予定通り遂行されますと、日本産業は非常に麻痛して参ると思うのであります。従って、単にそういう場合に炭労に対して、たとえば緊急調整発動しない、相互信頼あるいは共同の友愛の精神でいくといいましても、なかなかこの点はむずかしくなってくる。従って、ここで私は一つ労働大臣に伺っておきたいのは、今回のこの春季闘争なるものは、私の見解では、すでに単なる労働争議の域を脱しているのではないか、かように考える次第でありまして、一体政府当局、特に労働問題の解決の衝に当る労働大臣が、今回の春季闘争を単なる労働争議と見ておられるのか、それとも総評によって指導されるところの政治闘争と見ておられるのか、この点を一つ伺っておきたい。
  29. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 今回の総評の指導によるスケジュール・ストというものは、賃上げげ及び最低賃金制についての問題になってはおりますけれども、私は、どうもスケジュール・スト的なものは好ましくないと思っております。
  30. 高瀬傳

    ○高瀬委員 去る一十八日に官公労の豊田事務局長は、今回の計画は政府に相当な打撃を与えたという凱歌的な自信のあることを言っておられる。ところが国家公務員法の九十八条によりますと、公務員は「同盟罷業、怠業その他の争議行為をなし、又は政府の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。」とはっきり書いてあるわけでありましてこの点私は、今回の春期闘争は非常に遺憾だ思います。この争議が行われている段階に、あまり大臣の見解を欠き詰めていって、これは明らかに労働争議の城を脱した政治闘争だという結論を引き出すのはどうかと思いますが、私はそのように考えます。しかも総評に指導されて、日本産業の根幹をなす鉄道と炭労が密接な連携のもとに争議行為を行い、それにまた公務員が加わっておる。これをいつまでもほっておけば、相互信頼あるい仕協同友愛というだけでは解決できなくた、る。しかも毎年、春と夏と秋に、定期的、波状的に攻撃してくるのでは非常に問題だと思う。社会党には七十名の総評を代表した議員諸君がおられますが、政府としてもこの点は相当に重大視して、対策を講じていただきたい。毎年、目の前に労働争議が起るたびに、さあ大へんだ、なるたけ円満にやっていこうと言うだけでは始まりませんので政府におかれては、たとえば炭労と長期の労働協約を結んでいざこざを防止するとかいうような、恒久的な労働対策を確立される御意思があるかどうか、これを伺っておきたいと思います。私は、この争議行為は日本産業の発展にとって危険きわまる政治闘争だと思っておりますがゆえに、かくのごとき質問をいたしたわけでありますが、そのような恒久的な対策を立てられる御意思があるかどうか。
  31. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 御指摘になりましたように、官公労がスト行為をなすことは禁じられております。従って官公労が役所に来たり国会に来たりする場合、何を目的に来るかというならば、陳情以外のものではないと思うのです。二十八日も、最初の言い出しは三万人で七所を囲むことだったのですが、われわれの方はそれはけしからぬということで全部手配しました。そうしたところが今度は一万五千人に減ったのです。だんだん減って結局来たのは四千人、それが二所に分れて大蔵省とわれわれの方を取り巻いたのです。しかも大臣に陳情があるのでもなければ、局長に陳情があるのでもない、ただ取り巻いてわあわあ言っておるだけなんです。あの日は警察の方が先に行ったものですから、ピケを張らせなかった。国民税金を給料にもらっていて、国民の公僕として働くべき人がああいうことをやるのは、ほんとうは好ましくないと思うのです。それもやはり協同友愛の精神で直していくより道がないと思うのです、今恒久的な考えはどうかということのお話がありましたが、これは私就任すると同時に言ったのです。それは三位一体です。資本経営と労働が三位一体になるところまで行かなければいけないと思うのです。それをやるのには、やはり経営資本も協同の孝にの上に立たなければいかぬというのです。それで相互信頼にならなければいけない。そうなった境地はどこに起るかというと、私はやはり西ドイツのやり方がよいと思うのです。今後これをやるというの、ではない。御質問があったから個人として答えます。労働省がやるというのではない。やる時期はあるであろうが、相当長い将来であろう。勤労者ほんとうに額に汗して働くことが日本民族の発展のためになるということで、勤労の神聖を考えなければいけない。同時に、そう働かしたものを資本家や経営名が搾取する考えはいけない。やはり生産の報奨制あるいは利潤の分配まで法制的に行うように経営者の方は考えなければいけない、同時に、先ほど申しましたように、勤労者も労働の神聖なることを考えてそうして日本民族の発展のために働かなければならないというところでなければいけないと思うのです。それを西ドイツはやっておるのです。そこで結論はどうかというと、争議が起らないし、生産は上るのです。会社は堅実になり、個人生活は安定するのです、ところが、まだ日本はそこまで踏み切れないので労使の争いがあるのです。私個人として恒久的に考、にるにはどうしたらよいかといえば、唯物的に考えるのではなくして、やはり協同友愛の精神で、三位一体の境地に行くのでなければいけない、こう思っているのです。
  32. 高瀬傳

    ○高瀬委員 私は労働大臣と議論をする意思はありませんけれども先ほど申し上げたように、今回の春季闘争は総評により指導されている。この総評は非常に戦闘的な労働組合で、左に傾いている。しかも生産性の向上は反対だ、あるいはスト規正法絶対反対、各種の労働法規の改正反対、こううことを言っている。そういう総評に春季闘争が指導されているところに重大性を持っている。もう一つは、炭労に例をとってみますと、石炭業の公共性から見ると、こういうふうに無制限に春季闘争をやるということ自体罷業権の乱用みたいに感ずるわけです。これは人おのおの見る人によって違います。しかも日本の現在の労働組合は全国的な強力な組織を持っております。片方経営者側はどうかというと、資本の集中排除だなどということを言われてすこぶる微弱な立場にありますけれども労働組合に関しては労働の集中排除ということは一回だって聞いたことがない。だからこの春闘指導している総評の性格などについて、大臣相互信頼とか協同友愛の精神をあげるならばそれもけっこうである。しかしながら、労働法規の改悪はもちろん反対でしょうけれども、改正することも反対だ、スト規正法も反対だ、生産性の向上も反対だ、こういうものを相互信頼、協同友愛の精神で指導しようと思っても、なかなかむずかしいではないか。そこで私は、与党議員の一人としてそういう点も突き詰めて御指導願うと同時に、恒久的な対策をぜひとも立てていただきたい。今すぐどういう案がおありになるかということを申し上げても無理だと思いますが、ぜひそういう観点でやっていただくことをお願いする次第であります。
  33. 五島虎雄

    ○五島委員 私も山花さんの質問に関連して、簡単に質問してみたいと思います。  去る三月二日の予算委員会で与党の上林山君が一般質問を行いました。その席上、総評の性格をどう思うかということに対して、労働大臣は、総評はそう階級闘争を強くしているということを言われたわけです。それでこれらの関連的な労働組合の行為に対しては一体どうするかという質問に対しては、断固処分すると言われた。ただいまの高瀬さんの質問に対しては、マホメット教が飛び出したのであります。右には剣を持ち、左手にはコーランを持って、協同友愛の精神を持って臨むというようなことを言われたけれども、今度の総評を主体とするところの春季闘争、すなわち賃上げ、生活を守る戦い、要望は、断固処分するというようなことを言われたわけです。そうしてきょうは炭労の問題については、緊急勧告をする場合があるけれども、それには介入しない、自主的な解決を要望するのだということを説明されたわけです。ところが上林山議員の質問に対しては、特に私鉄争議の問題が飛び出したわけです。来たる三月十一日私鉄争議の第一波が行われる。これに対しても十分考慮していきたいというような説明が行われたということを私はノートに控えてある。ところが、その前には官公労の職場大会などは断固処分していきたいというようなことを言われた。それに何ら関連もないと思われるような私鉄の三月十一日のストライキのことを労働大臣はわざわざ言われて、これが解決に当っては十分努力したいというようなことを言われたわけですが、ただいまの炭労争議の緊急勧告等々から関連して、私鉄の争議に対してどういうような処置を大臣考えられておるのですか。
  34. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 その話の始まったことによって答弁しておりますから、こっちの答弁をこっちへ持ってきて対照されたのでは合わぬ場合もありますが、しかし一貫していなければならないでしょう。しかし上林山君に答えたことは、そ、れは上林山君は私に問い方が非常に峻烈たんです。はっきり言えば総評は赤じゃないか、どう思うかという言い方なんです。けれども私は総評の三百何十万が全部赤とは思っていない。日本の国のため働いてくれる多数の憂国の同士がおられますから、私どもはそう思っていない。しかし総評の決議はどうかということなんです。そこまでいくと言わざるを得なかったのだ。総評が起ったのは、御存じのように共産党に日本労働組合指導されて二・一ゼネストのようなことによって反省しなければならぬ時期がきた。そこで総評が起ったのです。だから総評というものは共産党との間に共闘はしないということだったのです。その共闘しないということを削除したでしょう。同時に階級闘争的な性格が強くにじみ出た、その強くにじみ出たところに皆さんの政党にも影響があったであろうと思うのです。そういう状況を私としては言ったのです。この多数の順良な三百何十万か全部赤だと思っていない。そういう決議が行われたことは遺憾だと言ったのです。  それからもう一つの御指摘になった点は、私鉄が三月十一日に休むということですが、それが試験に影響するのです。その時分の前後には全部試験があってその試験の子供に影響するのです。だから公益上非常に影響することであるから、できるだけ努力してそういうことのないようにしたいというのです。  もう一つあなたの御指摘になった断固処分するといった、それはさっきのマホメットの剣です。その処分は何によってするか。政府がただ処分はできませんよ。皆さんの作られた法律によってやるのです。それ以外にやる方法はないのです。けれども従来ほんとうはこの法律によっても甘かったのです。私は一方において愛を持つかわりに、他面においては、悪かった者には峻厳にやりたい。それでなければいかぬという考えの上に立っております。今まで私鉄は日曜以外に休んだことがない。当りまえの日に私鉄が休んだら、東京は全部足をとめられて、学校の試験なんか受けられませんよ。だから、そういうことのないように今からわれわれはそういうことをしてもらっては困るということを、要求したいと思っております。
  35. 五島虎雄

    ○五島委員 その要求する具体的な形式はどういうように考えておられるのですか。どういうような形式で私鉄に要求されるのですか、要望されるのですか。
  36. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 争議をしてはいかぬということは、自由民主主義的な労働組合に対してはすることができない。官公労ならできるけれども……。そういうようなことがあっては困るということを、きょう炭鉱の人に頼んだように、こちらから頼み込むつもりであります。
  37. 五島虎雄

    ○五島委員 総評の三百数十万の全部が赤だとは思わない——赤とは一体何ですか。
  38. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 赤とは赤であります。(笑声)
  39. 五島虎雄

    ○五島委員 階級闘争をますます強化した、一そう強化しておるというようなことですが、階級闘争を強化してはいけないのですか。階級闘争はどのくらいあったらいいとおっしゃるのですか。
  40. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 今の問いがそういう問いであったものですから、そういう答えをしたのでありますが、私は階級闘争のない世界がいいと思っておるのです。国民的な労働組合、そういうものを希望しておるのです。
  41. 五島虎雄

    ○五島委員 そうすると資本家階級といわれる階級は圧迫していないとおっしゃるのですか。
  42. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 私は資本家とか勤労者とかあるいは中間層とか、中小企業だとかいうことを考えておりません。日本全体の国民の幸福を祈っております。
  43. 五島虎雄

    ○五島委員 そうすると大体一億に達せんとする人日の中に、経済的な階級はまあないというような前提のもとに労働行政をやられるのですか。
  44. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 それは労使関係はありますよ。労使関係はありますけれども日本国全体の国民の幸福を祈ることは、政府として当然のことであります。
  45. 五島虎雄

    ○五島委員 国民の、民族の幸福のために期待する、あるいはその実現のために努力することは、われわれ国民の責任であろうと思うわけです。従って、私鉄に対しては、もうきょうは五日ですが、まだ調停案も出てない。これが総評の一貫的な生活を守る要望の現われを今やろうとしておるわけですね。その点については、経営者に対して要望されるのか、組合に対して要望されるのか、いずれなのです。
  46. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 それは炭鉱の場合と同じように労使に対してお願いいたします。
  47. 五島虎雄

    ○五島委員 具体的にいつごろやられますか。
  48. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 それは今中労委その他で心配しておりますから、われわれも努力します。
  49. 五島虎雄

    ○五島委員 そうすると、中労委とよく相談してやられるわけですか。
  50. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 そうです。
  51. 五島虎雄

    ○五島委員 そのやられる精神は、先ほど山花議員が要望されたような線に沿って自主的解決のために努力する態度をもって要望されるわけですか。
  52. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 そうです。
  53. 大坪保雄

    大坪委員長代理 午前中はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。     午後零時一分休憩      ————◇—————   [休憩後は開会に至らなかった〕