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神田国務大臣 八木
委員の最初の第一点の
お尋ねでございますが、
国民皆
保険を四カ年で全部完遂いたしたい、このことにつきまして所要の補助費なりあるいは
事務費は、それは金額からいえば一人当り六十七円が八十五円になったのでございますから、六十七円と八十五円じゃないかといえばわずかな金額といえるかもしれませんが、しかし、六十七円から十八円もふえたのは少くとも三割弱という大幅な
事務費の補助が上ったわけでございまして、これはそう少い額ではないと私は思う。これはあえてお言葉を返すわけではございませんが。
それから、従来
国民皆
保険についても
厚生省当局においてはもっと
地域を広めたいという熱意を持っておったのですが、その二割補助するのもなかなか
予算化することは至難であった。それをとにかく四カ
年間で現行
制度でやろうという熱意が、内閣一致、大蔵省も
厚生省の要望にこたえたわけでございますから、先ほど滝井
委員からも、五年くらいかかるのかと思ったら四年でやるのかという、そこだけとって申し上げますと滝井
委員、御不満かもしれませんが、ちょっと例をあげると、やり方が乱暴だというくらいなこともありました。とにかく四カ年でやろうということに
政府もすべて一致したということは、
国民医療制度に対する大きな進歩じゃないか、これは大きな
一つの
考え方を徹底して踏み出したことじゃないかと思うのです。さらに、それは今広げるようなことを
一つ考えたのだが、今度はいろいろ至難なところにぶつつかるわけでありますから、それにつきましてはさらに掘り下げたいろいろの措置
考えていこう、こういうことなんです。
もう
一つは、
国民健康保険法も施行されて
相当の年月がたっております。最近特にこういった経済界、社会状態から皆
保険をやりたいという熱意も
市町村間に強力に出てきておることもまた一面事実なんです。そこで、これらの現象を
一つ把握いたしまして、そしてここで大きく皆
保険をやろう、ほんとうにやろうということでございまして、これは決して
石橋内閣なり自民党がから宣伝をしておるというふうにおとりになられてははなはだこれは残念なことでございまして、私
どもは今申し上げたような事実をそのまま
世論に訴えておる。今日言論
機関は自主独往されておりまして、
政府の言うことや一政党の言うことを宣伝するような、そんな言論
機関はもうないと思う。そういう言論
機関が貴重な紙面をさかれて、
政府がいよいよ皆
保険に踏み切ったと書かれるのですから、この事実はやはりから宣伝ではなくて、言論
機関までがそういうふうにお
考えになって
国民に周知せしめておるということは、
石橋内閣の
一つの大きな
施策が時流にマッチしたといいましょうか、適切なことであったのじゃないか。これは御
意見の分れるところかもしれませんが、私はさように
考えておるわけでございまして、いろいろまたこの施行等につきましては、もう
社会保障は一政党の看板ではございません、
国民すべてのための奉仕でございますから、当
委員会等におかれましては特別に何かと御献策、御
意見を賜わってこの施行に完全を期したい、こういう
考えでございます。
もう
一つ、五人未満の事業所の問題につきまして、
医療保障委員の方に相談するのは不都合じゃないかというような
意味に私聞き取れたのでございますが、これは私が先般お答えを申し上げたのは、この
社会保障制度審議会の
答申されました
医療保障制度に関する
勧告を一日もすみやかに、しかもスムーズにやりたい、やるについては、官庁だけでこれを
考えて、博識有為の方方をもって組織されておる
審議会の案に対して独善になっては困る、そこでなお一そう実際に対する最善を期したい、こういう
意味でできておる
委員会のように私は承わっております。こちらの方になおかねて最善を期したということでございますので、今御心配になるようなことがもしあるようでございましたら今御指摘の
通り、私もこれはそうならぬことを期しますし、またそうならぬと
考えておりますから、この点また
一つよく今後の事態をごらんいただきまして、そういう点があれば御注意いただきたいと思います。とにかく
社会保障制度審議会の
答申につきましては、もちろん
財政上その他のことがございますので、そのままその
通りいくということは、いろいろむずかしい面もあろうかと思います。しかしその貫く精神は、この
審議会の
答申を
一つ金看板として、そうして
福祉同家を作りたいということは、もうほんとうにそのままの気持でございますことをもつけ加えて申し上げまして、
答弁にかえる次第であります。