○吉田(賢)
委員 あなたは、
専務は辞任したけれども、なお
発言の機会もあるので、
発言の機会には今後の改革の方針についても大いに尽すところあらんとする勇気をお述べになったわけであります。それは御経験を生かすのでありますからまことに私ども多とするのであります。しかしながら本来の全
購連という性格から――こういうように何億というものが、七百億の事業量があるといたしましても、千億の事業量になるといたしましても、何億の資産が――農林省の検査と偶然時を同じくしたか存じませんけれども、ともかく他から一本入れられたときにこれが確認せられるというようなぶざまなことでありましては、これは全く一種の腐敗
状態と申さなければならぬのであります。千石興太郎氏などが産業組合の運動を起された当初の、
全国購買組合――名前は同じでしたか、あれをこしらえましたときのいろいろな伝記とか著書などを読んで見ましても、意気込みが違う。最近の腐り切った商社の有様のような
考え方が中に停滞しているのではないだろうか、こういうことをつらつら思います。あなたは今経理を明確にすることが
中央団体を
代表してきておる者の唯一の最高の使命だ。御趣旨はもっともです。当然なことですよ。ことに信用とかあるいは経済とかいう農業協同組合である限りは、経理の問題、
数字の問題をごまかすようなことは、一日といえども、かりに千円といえども許すことができません。そんなことで
中央の団体というようなことは言い得ません。あなたも御承知の
通り、今日農林予算が補助金をめぐって大蔵省方面からは漸次一つの圧力を加えられておるのであります。従って農林予算は国会におきましてもなかなか困難な
立場に立っておるということは御承知だと思うのです。ところが
中央におけるこういう膨大な団体の
中心首脳部の人々は、そういうような末端の深刻な問題にあまり心をお使いにならずして、数億円の金をごまかして、ごまかすというと語弊があるかもしれませんが、しかしいずれにしても修正しなくてはならぬという
状態になって、それで今日公益団体である、奉仕団体である、そんなことが言えますか。私は絶対にそういうことは言えないものだろうと思います。これを思いますと、あなたはやはり今後何か
発言の機会があるとおっしゃるけれども、辞職するのもけっこうですけれども、ともかく九億円以上のものを、それは適当に処理したとしましても、なおかつ今日価格変動の準備金などとして置いておる。もちろんこれは経済変動に対処するためにすでに若干くずされつつあるというお説もありますけれども、一ぺんはもっと割り切らなければならぬと私は思うのです。貯蔵するということは変則であるし、例外であり、むちゃなことですよ。営利
会社や商事
会社でないのですよ。そういうような流儀でいくならば、資本蓄積、資本蓄積といってしまいに百姓をしぼってしまいますよ。中間の県連というようなところは大体
赤字です。かような
状態を
考えると、中間は
赤字であり、
中央は黒字であり、何億円の金を妙な格好でごまかされていく。そこに犯罪が出てきておる。農林省の役人と
一緒になって刑務所に行かなければならぬ、こういうような
状態になってきておりますから、その根本にあります経理
関係を徹底的に明確にして筋を通して、正しい姿に置きかえるということにあなたらは積極的に協力しなければいけません、そういう点から
考えたら、今のような含み資産というようなものにつきましても、もっと一刀両断で割り切って、百姓のものは元へ返すという根本思想から出発しなければだめですよ。下手な営利
会社と同じことですよ。そんなことをいつまでやりましても、失礼ですがあなたらは、河村何がしというような者にごまかされる
程度の方ばかりなんだ。人はよろしい。まことに善良な方ばかりでありますけれども、そんな小者にごまかされてしまって、めかけを置いたり外国車を乗り回したり、五千万円からごまかされておったのを知らないというような
実情なんです。それから
考えますと、私どもは今の含み資産すべての問題、三十年度における決算及び価格修正に引き当てました利益金の問題等を見るときに、やはり全
購連といたしましては、もっと百姓に返すという基本的な態度になりかえらなければいかぬと思うのです。そういうことにあなたらは努力しないで、中途半端なことを
考えたら、これは悪いことの上塗りですよ。
ほんとうにそうですよ。一人や二人の人間が自殺したとかなんとかいったって解決するものではありません。自殺した人は仏さんになってけっこうかもしれぬけれども、これによってこうむるところの百姓の不利益は大へんなものでございますよ、あなたはどの
程度にお
考えになっておるか知りませんけれども、私のところへも幾多の投書が来ます。激励が来ますよ。国会に対して
ほんとうに大きな信頼を持って、この粛正をはかってくれというふうに言ってきておるのですよ。この百姓の
立場を今こそあなたらは身にしみて
ほんとうに
考えてもらわなければならぬ。顧みて含み資産等々を批判するときに、あなた方は根本的に
考え方を変えてもらわなければいかぬと思うのですが、どうお思いになりますか。