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池田(禎)
委員 そこで私は、官府
長官がそういうふうにすなおにおっしゃるならば、しつこいことは申しませんが、この際
一つ建設大臣、
官房長官にお聞き取りを願いたい。これは第二十二
国会——ほんとうは一番
最初に出たのは、私の知っておるところでは、第十九
国会だったと思う。そのときには、
各党の
話し合いがつかなかった。そこで二度の
国会で
話し合いがついて、二十二
国会にようやく出した。そのときは、
先ほども申しますように、当時の
国務大臣、
政府委員を除く
全員の
署名で、これはおそらく日本の
国会における画期的な
議員立法であろうと思うのです。その後これが
国会に出されて、
全員の
賛成を得ながら、
参議院に参りまして
継続審査になり、また
衆議院に差し戻されて
継続審査になり、はなはだしきは第二十三
国会におきましては、ただの一回も
建設委員会はこれを
審議いたさない。まことにこれは
国会の
審議を冒涜ずるものだと私は思う。これを
建設委員会に付託するか、
運輸委員会に付託するかということで、長い間もめたのです。
昭和三十年六月二十一日に
提出されて、受け付けて、そうして同年の七月七日の
建設委員会に付託するまでには、非常な
論議があった。当時の政党は、
自由党、民主党、
社会党の左右がありました。そのときに、
建設委員会にかけては、これはなかなかものが運ばない、業者の圧力が非常に強くて、出してはいけないという議論があった。そこで、それでは
特別委員会を作ろうかということになって、大体
各党の間におきまして、
特別委員会に
賛成をした。
最後に至りまして、
建設委員会の人々は、当時の両党の
対策委員長のところに朝からすわり込みをかけて、
建設委員会にかけなければ承知しないというので、連日
対策委員長の私宅にまですわり込んだ事実がある、そこで
最後に、当時の
自由党の
国会対策委員長である
佐藤榮作氏と
小澤佐重喜氏が
社会党に来て、約束はしたけれ
ども、こういう
事情であるから、今度だけ
一つ建設委員会に付託してもらいたい、そのかわり、すみやかに
法案を可決し、成立させて、そうしてこの
議員立法としての真価を国民に問いたい、こういう
話し合いがありまして、いろいろな曲折があって、それではというので、条件をつけて
建設委員会に付託いたしました。ところが、
建設委員会はこれを
審議しない。さらにこれをようやく可決して
参議院に参りますと、
参議院がまたこれをいじくる。
継続審査にして
衆議院に差し戻し、
衆議院はまたこれを
継続審査にして
審議をしない。この
議院運営委員会に歴代の
建設委員長を喚問いたしまして、第二十二
国会においては
内海安吉氏、さらに第二十四
国会におきましては
徳安實藏君、いずれも本
委員会においでをいただきまして、どうするのであるか問いただしましたところ、すみやかに
審議をいたしまして成立させますと言いながら、そのつど
委員会にこれを持ち帰ると、全然相手にされない。そこで、
議員立法としてみずから
提案をし、みずから
賛成をし、
全員の
署名を得たものが、こういうことで左右されるということは奇怪しごくであります。のみならず、私は多くを語りませんけれ
ども、今日の
建設委員会のあり方については、多くの疑惑を持たれておるのであります。その事実を私は列挙してもよろしゅうございますが、そういう
人たちが、
全員の
賛成したものをもてあそぶがごときことは許すことができません。事、個人の名誉に関することがありますので、私は本日は避けます。必要とあらば、
秘密会を要求いたしまして、その事実を列挙いたします。
国政審議の上に、かくのごとき冒涜されたることを、私は許すことはできない。従いまして、こういう
経過があるのでありますから、
政府におきましては、今度出されました
高速自動車国道法案につきましては、こういう経緯にかんがみても、私は当然
総理大臣、すなわち
国土開発縦貫自動車道建設法と
同一の
内容を持つものを出すのが至当ではないか、これが私
どもの
考え方なんだ。そこで、これは
提出をされておりますけれ
ども、
正誤表をもって改めれば何も支障はありません。これは
行政府の立法府に対するはなはだしき軽視だと私は思う。それから半年
たち、一年
たち、この法の運用上において、これでは円満でない、そごがあるから、こういうふうに
修正したいというのは、これは当然なことだと私は思うが、
同一国会に相異なる
提案を、しかも
議員立法をもってしたものを、
行政府がそれと異なるものを出すということは、これは
国会の
運営上まことにゆゆしきことだと、かように私は思っておるのであります。従いまして、
政府におきましても、この点はもう一ぺん御
再考になって、この
提出しておる
法案を、撤回して再
提出せよとは私申しませんが、この点に関する
政府の御
見解を承わるならば、私は即座にこの
法案をいずれの
委員会に付託するか、本日この
委員会できめてもよろしい、この
法案は今宙に迷っておる。
建設委員会は連日
理事会をやっても、きまらないのです。こういう事実は、どうしても
一つ政府としては
考えてもらわなければならない。その点、私は決してただいまここで言明せよとは言いませんけれ
ども、
政府として
再考の
余地があるかどうか、その辺はいかがでありましょう。