○
大西委員 まるでお二人の
お話を聞いておると、子供だましみたいなことを言っておる。きれいな原爆というようなことを米国が政策的に言っておるかもしれないが、この間の、学者の、参考人として招致したあの見解を見ましても、そういうことがあり得ないということは明らかですよ。原爆の被害がどうなっておるかというようなことは、広島、長崎でいやというほど知っておりますから、ですから、そういうことで
実験に参加するということは何としても本末転倒もはなはだしいと思うのです。それでは一体どういうところとどういうところをわが方としては調査したいという科学的な準備がございますか。もう日が切迫しておるのに、そういう準備もなしに、ただ被害の少い原爆
実験たというもの一ぺん見てくる、こういうようなことで、私はこの重大な原爆の
実験に参加するということは、非常に大きなマイナス、だと思う。これ以上申し上げませんけれども、やはりそういう私らの強い見解を考慮に入れて、この
代表を派遣されることについては
一つ思いとどまってもらいたいと思います。
もう一点だけ、これは
条約局長に、この間あなたからお答えをいただいたやはり安保
条約の第二条の問題ですけれども、これはきょうは触れません。もう
一つ別なところでお伺いしたいのは、やはり私は、この際岸
首相の
渡米に際しては、基本的な問題が出れば具体的な問題密話されるのが当然だと思うし、話されると思います。そういう前提に立ってお伺いするのでありますけれども、私はこの安保
条約を合理化するというこの岸
首相の言葉を善意にとれば、これは当然
国連宗章の
趣旨にこの安保
条約を引き戻すということが合理的な処置だと思う。これについては大体そのようなことも
考えていると言っておられました。そこで今後再び岸総理にお伺いする前提として、法律的なことをお伺いしておきます。
この前問題にいたしました第一条に、米軍の使用
目的が「極東における国際の平和と安全の維持に寄与し、」こういうことが書いてある。これに対してその極東とはどこをさすかお伺いいたしましたら、朝鮮も
韓国も台湾もというのが常識だろうということになった。近代戦の様相から申しますれば、きょう川上
委員からも指摘されたごとく、当然
日本が好まざる戦争も義務づけられることになるということで、これはもう
日本の安全保障じゃなく、むしろ危険に介入する
一つの条件を規定したものだ、ということを私は申し上げました。ところが第四条に効力終了の項がございます。この中に似たような文句があるのです。「この
条約は、国際連合又はその他による
日本区域における国際の平和と安全の維持のため」云々とある。そうしますと、今のこの安保
条約は、
日本を含めた、噴火口上にあるようなこれらのきわめて危険な地域の米軍の出動をもこれらで規定つけておる。ところが将来あるべき安全保障体制の中には、明確に「
日本区域における国際の平和と安全」と書いてある。そうしますと「極東における」云々よりも「
日本区域における」云々という方がより合理的である。すなわち
日本の安全を保障するにふさわしいものであるということになると私は思うのです。
そこでお伺いしますが、「極東」の文言と「
日本区域」というこの文言の内容の規定はいかがですか。もちろん違うと思うのですが、どのように違うか、それを
一つお伺いしたい。